JP2016183314A - 樹脂改質剤 - Google Patents

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真奈美 寺内
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真奈美 寺内
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達也 難波
圭一 藤瀬
Keiichi Fujise
圭一 藤瀬
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂に対して、優れた流動性、耐衝撃性および耐候性を付与し得る熱可塑性樹脂用改質剤を提供する。また、流動性、耐衝撃性および耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を含有する熱可塑性樹脂用改質剤であり、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)における脂肪族モノカルボン酸が、炭素数2〜6であることが好ましい。また、該熱可塑性樹脂用改質剤および熱可塑性樹脂(b)を含有する熱可塑性樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂用改質剤に関するものである。
近年、自動車や電化製品用途などの様々な用途において、熱可塑性樹脂の薄型化が求められている。このような熱可塑性樹脂を製造する方法としては、流動性を高めるために熱可塑性樹脂に添加剤を加える方法などが知られている。例えば、特許文献1では、ポリカーボネート樹脂に脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル樹脂を加える方法が開示されている。また、特許文献2では、熱可塑性樹脂にショ糖芳香族モノカルボン酸エステルを加える方法が開示されている。
特開2007−211111号公報 特開2013−100405号公報
しかしながら、特許文献1の脂肪族ポリエステル樹脂を用いると、十分な流動性を得るためには多量に添加する必要があり、また、耐衝撃性が劣るという問題もある。特許文献2のショ糖芳香族モノカルボン酸エステルを用いると、十分な流動性を得るためには多量に添加する必要があり、また、耐候性が十分ではないなど、改善の余地がある。
本発明の目的は、熱可塑性樹脂に対して、優れた流動性、耐衝撃性および耐候性を付与し得る熱可塑性樹脂用改質剤を提供することにある。
本発明に係る熱可塑性樹脂用改質剤は、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を含有するものである。
本発明によれば、熱可塑性樹脂に対して、優れた流動性、耐衝撃性および耐候性を付与し得る熱可塑性樹脂用改質剤を得ることができる。
<ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)>
本実施形態に係る熱可塑性樹脂用改質剤は、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を含有する。
ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)における脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸などが挙げられる。これらのうち、流動性、耐衝撃性により優れることから、炭素数2〜6の脂肪族モノカルボン酸が好ましく、炭素数2〜4の脂肪族モノカルボン酸がより好ましく、炭素数2〜3の脂肪族モノカルボン酸がさらに好ましい。
ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)は、1分子あたりの脂肪族モノカルボン酸エステル基の平均数(以下、平均エステル基数という。)が、2.5〜8.0であることが好ましい。上記範囲内とすることにより、工業的生産効率 がより優れたものとなる。平均エステル基数は、4.0〜8.0であることが好ましく、6.0〜8.0であることがより好ましく、7.1〜8.0であることがさらに好ましく、7.5〜8.0であることが特に好ましい。特に、平均エステル基数が7.1〜8.0、より好ましくは7.5〜8.0であることにより、耐候性がより優れたものとなる。
ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)は、融点が70〜150℃であることが好ましい。融点が上記範囲内であることにより、流動性がより優れたものとなる。上記融点は、75〜120℃であることがより好ましく、80〜100℃であることがさらに好ましい。
本発明に用いるショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)の製造方法は特に限定されないが、例えば、ショ糖と脂肪族モノカルボン酸を脱水縮合反応させる方法、ショ糖と無水脂肪族モノカルボン酸を反応させる方法、ショ糖と脂肪族モノカルボン酸ハロゲン化物とを反応させる方法などが挙げられる。これらのうち、平均エステル化度の制御が容易であることから、ショ糖と無水脂肪族モノカルボン酸を反応させる方法が好ましい。
また、上記反応で得られたショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を、公知の方法により精製してもよい。精製方法としては、例えば、再結晶による精製などが挙げられる。これらのうち、流動性がより優れることから、再結晶させる方法が好ましく、具体的には、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル結晶と上記反応液とを混合し、冷却する方法などが挙げられる。
熱可塑性樹脂用改質剤におけるショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)の含有量は、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることがさらに好ましい。
<その他の成分>
本実施形態に係る熱可塑性樹脂用改質剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)以外の成分を含有することができる。このような成分としては、耐衝撃性改質剤、耐候性改質剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改質剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などが挙げられる。
耐衝撃性改質剤としては、例えば、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体 、メチルメタクリレート−アクリルゴム共重合体などが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのヒンダードフェノール化合物などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物などが挙げられる。
熱安定剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトなどのホスファイト化合物などが挙げられる。
離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤などが挙げられる。
染料としては、例えば、フタロシアニン系染料、アゾ系染料などが挙げられる。
顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタンなどが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、臭素系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤などが挙げられる。
<樹脂組成物>
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を含有する熱可塑性樹脂用改質剤および熱可塑性樹脂(b)を含有するものである。
熱可塑性樹脂(b)としては、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどのオレフィンの単独重合体または2種以上を用いた共重合体の他、これらと酢酸ビニルとの共重合体およびこれをけん化した共重合体などが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸またはその無水物とジオールとの付加反応または脱水縮合反応によって得られるものである。ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フタル酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸およびこれらの無水物が挙げられる。また、ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAなどが挙げられる。具体的な化合物としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート、ポリ−1,4−ブチレンジフェニル−4,4’−ジカルボキシレート、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ−1,3−プロピレンテレフタレート、ポリ−1,6−ヘキシレンテレフタレートなどが挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミドなどがあげられる。
スチレン系樹脂は、単量体としてスチレンを含有する樹脂であり、ポリスチレンの他、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)のようなスチレンと他の単量体との共重合物が挙げられる。スチレンと他の単量体との共重合物に使用される他の単量体としては、例えば、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、p−(N,N−ジエチルアミノエチル)スチレン、p−(N,N−ジエチルアミノメチル)スチレン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
また、スチレン系樹脂は、ゴム状重合体を配合しても良い。ゴム状重合体としては、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ブチルゴム、エチレン−α−オレフィン系共重合体(エチレン−プロピレンゴム)、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、シリコーンゴム、アクリル系ゴム、水添ジエン系ゴム(水素化ブタジエン系重合体など)などが挙げられる。このようなゴム状重合体が配合されたスチレン系樹脂は耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)として知られる。
ポリカーボネート樹脂は特に限定されず、例えば、ジオールとホスゲンとの重合反応、ジオールとジアルキルカーボネートとのエステル交換反応、ジオールとジアリールカーボネートとのエステル交換反応、アルキレンオキシドと二酸化炭素との重合反応などにより得られるものを使用することができる。
前記ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールおよびシクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSおよびテトラブロモビスフェノールAなどの芳香族ジオールが挙げられる。
前記ジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートなどが挙げられる、また、前記ジアリールカーボネートとしては、例えば、ジフェニルカーボネートおよびジトリルカーボネートなどが挙げられる。
前記アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどの脂肪族アルキレンオキシド、スチレンオキシドなどの芳香族アルキレンオキシドが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(b)100質量部に対して、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を1〜30質量部含有することが好ましい。上記範囲内とすることにより、熱可塑性樹脂の流動性がより優れるとともに、熱可塑性樹脂の耐衝撃性や耐候性が良好なものとなる。また、ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)にブリードアウトをより抑制することができる。ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)の含有量は、熱可塑性樹脂(b)100質量部に対して2〜20質量部であることがより好ましく、3〜15質量部であることがさらに好ましい。
発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で添加剤を含有することができる。このような添加剤としては、例えば、耐衝撃性改質剤、耐候性改質剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改質剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などが挙げられる。このような化合物としては、前記熱可塑性樹脂用改質剤におけるその他の成分を例示することができる。
次に、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌装置、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた500mLセパラブルフラスコを加熱用オイルバスに装着した。このセパラブルフラスコを用いて、ショ糖50g(0.15モル)、ピリジン570g(7.2モル)および無水酢酸120g(1.18モル)を混合し、窒素ガスを10mL/分の流量でバブリングさせながら70℃で2時間反応させ、ピリジン、未反応の無水酢酸および副生する酢酸を減圧下で留去した。得られた残留物にメタノール220gを加えて混合し、−5℃で18時間静置することにより結晶を析出させた。この溶液をろ過して析出した結晶を取り出して−5℃のメタノール30gで洗浄し、さらに減圧下、45℃で8時間乾燥することにより、ショ糖酢酸エステル(平均エステル化度7.9、融点85℃)を得た。なお、平均エステル化度はH−NMRによって求めた。得られたショ糖酢酸エステルを熱可塑性樹脂用改質剤(a−1)とした。
(実施例2)
合成例1において、無水酢酸の使用量を92g(0.9モル)とした以外は同様の操作を行い、ショ糖酢酸エステル(平均エステル化度6.0、融点85℃)を得た。得られたショ糖酢酸エステルを熱可塑性樹脂用改質剤(a−2)とした。
(実施例3)
合成例1において、無水酢酸の使用量を61g(0.6モル)とした以外は同様の操作を行い、ショ糖酢酸エステル(平均エステル化度4.0、融点86℃)を得た。得られたショ糖酢酸エステルを熱可塑性樹脂用改質剤(a−3)とした。
(実施例4)
合成例1において、無水酢酸に代えて無水プロピオン酸154g(1.18モル)とした以外は同様の操作を行い、ショ糖プロピオン酸エステル(平均エステル化度7.9、融点88℃)を得た。得られたショ糖プロピオン酸エステルを熱可塑性樹脂用改質剤(a−4)とした。
(比較例1)
撹拌装置、温度計、冷却コンデンサー、滴下漏斗、およびpHメーターに接続したpH電極を備えた5つ口フラスコに、ショ糖30.0部と水70.0部を仕込み溶解した後、水浴で10℃以下に冷却しながら、塩化ベンゾイル89.9部を含むシクロヘキサノン100部を徐々に加え、均一に溶かした。20℃以下の温度を保ちながら、48%苛性ソーダ水溶液50.1部を、滴下漏斗よりpHが10〜11に保たれるような速度で加えた。滴下は1時間以内で終了した。その後、水浴を取り去り、20〜30℃の室温で、1時間撹拌を続け熟成して反応を完結させた。その後、若干量の炭酸ソーダを加え加熱して、微量に残っている塩化ベンゾイルを安息香酸ソーダに変換した。そして溶媒をロータリーエバポレーターにより除去することにより、ショ糖安息香酸エステル(平均エステル化度:7.3)を得た。得られたショ糖酢酸エステルを熱可塑性樹脂用改質剤(a’−1)とした。
(比較例2)
脂肪族ポリエステル樹脂(商品名:ビオノーレ、昭和電工社製)を熱可塑性樹脂用改質剤(a’−2)とした。
(実施例5〜22、比較例3〜22)
表1〜表4に記載の割合で、熱可塑性樹脂、実施例1〜4および比較例1〜2で得られた熱可塑性樹脂用改質剤および添加剤を、タンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(商品名:TEX30XCT、日本製鋼所社製)を用いて シリンダー温度260℃で溶融混練することにより、ペレット状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物を用いて、ガラス転移温度、流動性、耐衝撃性、透明性および耐候性を下記の方法により評価した。結果を表1〜表4に示す。
(ガラス転移温度)
示差走査熱量計(Thermo plus EVO/DSC8230、Rigaku社製)を用いて、ガラス転移温度をJIS K7121に準じて測定した。
(流動性)
ISO1133に準じて、メルトインデクサー(東洋精機工業社製)を用いて、温度230℃、荷重12Nにおけるメルトフローレート(g/10min)を測定した。
(耐衝撃性)
射出成形機(SG75Mk−II、住友重機械工業社製)を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度80℃の条件で射出成形を行い、厚さ3mmの試験片を作成した。これを用いて、ISO179に準じて温度23℃におけるノッチ付きシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
(透明性)
射出成形機(SG75Mk−II、住友重機械工業社製)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃の条件で射出成形を行い、厚さ2mmの試験片を作成した。
この試験片について、JIS K7136に準じてヘイズメーター(NDH4000、日本電色工業社製)を用いてヘイズ(%)を測定した。
(耐候性)
サンシャインウェザーメーターS80(スガ試験機社製、光源:サンシャインカーボンアーク灯)を用いて耐衝撃性と同様の方法で作成した厚さ3mmの試験片を、75℃で4ヶ月または100℃で4ヶ月間静置した後、ISO179に準じて温度23℃におけるノッチ付きシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
なお、実施例5〜22および比較例3〜22で用いた熱可塑性樹脂(b)および添加剤は下記のとおりである。
<熱可塑性樹脂(b)>
(b−1)ポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名:ノバデュラン5010R5)
(b−2)ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名:ノバレックスM7020AD2)
(b−3)ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名:ユーピロンH−4000)
(b−4)ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製、商品名:ユピゼータPCZ−200)
<添加剤>
(酸化防止剤) アデカスタブ2112(商品名、ADEKA社製)
(離型剤) ユニスターM−9676(商品名、日油社製)
表1〜表4から明らかなとおり、本発明の熱可塑性樹脂用改質剤を用いた熱可塑性樹脂組成物は、流動性、耐衝撃性、透明性および耐候性に優れている。一方、比較例4、9の、14および19ようにショ糖芳香族モノカルボン酸エステルを用いた場合は流動性が悪く、比較例5、10、15および20のように多量に使用して流動性を高めた場合には、耐候性が劣っている。また、比較例6、11、16および21のように脂肪族ポリエステル樹脂を用いた場合は流動性が悪く、比較例7、12、17および22のように多量に使用して流動性を高めた場合には、耐衝撃性が劣っている。
本発明の熱可塑性樹脂用改質剤は、熱可塑性樹脂の流動性、耐衝撃性および耐候性を向上できるため、電気・電子機器、OA機器、情報・通信機器、機械部品、自動車部品、家電製品などの用途に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)を含有する熱可塑性樹脂用改質剤。
  2. 前記ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)における脂肪族モノカルボン酸が、炭素数2〜6である請求項1に記載の熱可塑性樹脂用改質剤。
  3. 前記ショ糖脂肪族モノカルボン酸エステル(a)の平均エステル基数が2.5〜8.0である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂用改質剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂用改質剤および熱可塑性樹脂(b)を含有する熱可塑性樹脂組成物。
JP2015087603A 2015-03-25 2015-04-22 樹脂改質剤 Pending JP2016183314A (ja)

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