JP2016183315A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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真奈美 寺内
Manami Terauchi
真奈美 寺内
達也 難波
Tatsuya Namba
達也 難波
圭一 藤瀬
Keiichi Fujise
圭一 藤瀬
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Abstract

【課題】流動性に優れるとともに、高温加工による耐衝撃性の低下が抑制されたポリカーボネート樹脂組成物を提供する。【解決手段】ポリカーボネート樹脂(a)およびショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)を含有するポリカーボネート樹脂組成物であり、ポリカーボネート樹脂(a)100質量部に対してショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)を1〜30質量部用いることが好ましい。また、ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)が、平均エステル基数2.5〜7.9であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性、透明性、寸法安定性および難燃性などに優れるため、様々な用途に使用されている。しかし、溶融粘度高く、成形時の加工性が劣るという問題があり、成型加工性の改善が求められている。
成型加工性を向上する方法としては、例えば、添加剤を配合することが知られている。例えば、特許文献1では、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル樹脂を含有するポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
特開2007−211111号公報
特許文献1のポリカーボネート樹脂組成物は、流動性を高めるためにさらにABS樹脂などのスチレン系樹脂を用いる必要がある。しかしながら、スチレン系樹脂を含有するポリカーボネート樹脂組成物を高温で加工すると、耐衝撃性が低下するという問題がある。特に、高い流動性が求められる薄肉成形品や大型成形品はより高い温度での加工が行われることから耐衝撃性の低下が大きな問題となる。そこで、本発明は、流動性に優れるとともに、高温加工による耐衝撃性の低下が抑制されたポリカーボネート樹脂組成物を提供するものである。
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(a)およびショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)を含有するものである。
本発明によれば、流動性に優れるとともに、高温加工による耐衝撃性の低下が抑制されたポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。
<ポリカーボネート樹脂(a)>
本実施形態に係るポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(a)を含有する。
ポリカーボネート樹脂(a)は特に限定されず、例えば、ジオールとホスゲンとの重合反応、ジオールとジアルキルカーボネートとのエステル交換反応、ジオールとジアリールカーボネートとのエステル交換反応、アルキレンオキシドと二酸化炭素との重合反応などにより得られるものを使用することができる。
前記ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールおよびシクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSおよびテトラブロモビスフェノールAなどの芳香族ジオールが挙げられる。
前記ジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートなどが挙げられる、また、前記ジアリールカーボネートとしては、例えば、ジフェニルカーボネートおよびジトリルカーボネートなどが挙げられる。
前記アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどの脂肪族アルキレンオキシド、スチレンオキシドなどの芳香族アルキレンオキシドが挙げられる。
なかでも、耐熱性や耐衝撃性がより優れることから、分子内に芳香環を有するポリカーボネート樹脂が好ましく、具体的には、前記ジオールとして芳香族ジオールを用いたポリカーボネート樹脂および前記とアルキレンオキシドとして芳香族アルキレンオキシドを用いたポリカーボネート樹脂が好ましい。
ポリカーボネート樹脂(a)は、溶媒として塩化メチレンを用い、20℃の温度で測定した溶液粘度より換算した粘度平均分子量が10000〜90000であることが好ましく、12000〜30000であることがより好ましく、13000〜20000であることがより好ましい。
<ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)>
本実施形態に係るポリカーボネート樹脂組成物は、ショ糖芳香族モノカルボン酸芳香族モノカルボン酸エステル(b)を含有する。
ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)としては、例えば、ショ糖安息香酸エステル、ショ糖トルイル酸エステル、ショ糖トリメチル安息香酸エステルなどが挙げられる。これらのうち、ショ糖安息香酸エステルが好ましい。
ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)は、1分子あたりの芳香族モノカルボン酸エステル基の平均数(以下、平均エステル基数という。)が、2.5〜 7.9であることが好ましい。上記範囲内とすることにより、流動性がより優れたものとなる。平均エステル基数は、より好ましくは4.2〜7.9、さらに好ましくは5.5〜7.9である。
ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(a)100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましい。上記範囲内とすることにより、流動性、ポリカーボネート樹脂(a)との混練性がより優れたものとなる。また、ポリカーボネート樹脂の物性への影響をより抑制することができる。ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)の含有量は、より好ましくは5〜20質量部、さらに好ましくは10〜20質量部である。
ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)の製造方法は特に限定されず、例えば、ショ糖と芳香族モノカルボン酸とをエステル化する方法、ショ糖と芳香族モノカルボン酸塩化物とを反応させる方法、ショ糖と芳香族モノカルボン酸無水物とを反応させる方法などが挙げられる。
<その他の成分>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、ポリカーボネート樹脂(a)およびショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)以外の成分を含有することができる。このような成分としては、耐衝撃性改質剤、耐候性改質剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改質剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などが挙げられる。
耐衝撃性改質剤としては、例えば、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体 、メチルメタクリレート−アクリルゴム共重合体などが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのヒンダードフェノール化合物などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物などが挙げられる。
熱安定剤としては、例えば、トリス( 2 , 4 − ジ− t e r t − ブチルフェニル) ホスファイトなどのホスファイト化合物などが挙げられる。
離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤などが挙げられる。
染料としては、例えば、フタロシアニン系染料、アゾ系染料などが挙げられる。
顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタンなどが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、臭素系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤などが挙げられる。
<ポリカーボネート樹脂組成物>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されず、例えば、(i)ポリカーボネート樹脂(a)とショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)とを溶融混練する方法、(ii)ポリカーボネート樹脂(a)とショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)とを有機溶媒溶液に溶解した後、有機溶媒を除去する方法、などが挙げられる。これらのうち、簡便かつ均一に混合できることから、(i)ポリカーボネート樹脂(a)とショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)とを溶融混練する方法が好ましい。
次に、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<ポリカーボネート樹脂(a)>
(a−1)ノバレックスM7020AD2(芳香族ポリカーボネート樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平均分子量:15000)
(a−2)タフロンA2200(芳香族ポリカーボネート樹脂、出光興産社製、粘度平均分子量:22000)
(a−3)ユーピロンH−4000(芳香族ポリカーボネート樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平均分子量:15000)
(a−4)ユピゼータPCZ−200(芳香族ポリカーボネート樹脂、三菱瓦斯化学社製)
<ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)>
(合成例1)
[(b−1)ショ糖安息香酸エステル(平均エステル基数:7.3)]
撹拌棒、温度計、冷却コンデンサー、滴下漏斗、およびpHメーターに接続したpH電極を備えた5つ口フラスコに、ショ糖30.0部と水70.0部を仕込み溶解した後、水浴で10℃以下に冷却しながら、塩化ベンゾイル89.9部を含むシクロヘキサノン100部を徐々に加え、均一に溶かした。20℃以下の温度を保ちながら、48%苛性ソーダ水溶液50.1部を、滴下漏斗よりpHが10〜11に保たれるような速度で加えた。滴下は1時間以内で終了した。その後、水浴を取り去り、20〜30℃の室温で、1時間撹拌を続け熟成して反応を完結させた。その後、若干量の炭酸ソーダを加え加熱して、微量に残っている塩化ベンゾイルを安息香酸ソーダに変換した。そして溶媒をロータリーエバポレーターにより除去することにより、ショ糖安息香酸エステルを得た。平均置換度をH−NMRによって求めたところ、7.3であった。
(合成例2)
[(b−2)ショ糖安息香酸エステル(平均エステル基数:6.0)]
塩化ベンゾイルの使用量を73.9部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、ショ糖安息香酸エステルを得た。平均置換度をH−NMRによって求めたところ、6.0であった。
(合成例3)
[(b−3)ショ糖安息香酸エステル(平均エステル基数:3.2)]
塩化ベンゾイルの使用量を39.4部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、ショ糖安息香酸エステルを得た。平均置換度をH−NMRによって求めたところ、3.2であった。
<その他の成分>
(b’−1)脂肪族ポリエステル樹脂(商品名:ビオノーレ、昭和電工社製)
(実施例1〜8、比較例1〜8)
上記の成分を表1または表2に示す質量比で配合し、タンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(TEX30XCT、日本製鋼所社製)を使用し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpmにてバレルより押出機に供給して溶融混練することにより、ペレット状のポリカーボネート樹脂組成物を得た。
得られたポリカーボネート樹脂組成物を用いて、ガラス転移温度、流動性、耐衝撃性および透明性を下記の方法により評価した。結果を表1および表2に示す。
(ガラス転移温度)
示差走査熱量計(Thermo plus EVO/DSC8230、Rigaku社製)を用いて、ガラス転移温度をJIS K7121に準じて測定した。
(流動性)
ISO1133に準じて、メルトインデクサー(東洋精機工業社製)を用いて、温度230℃、荷重12Nにおけるメルトフローレート(g/10min)を測定した。
(耐衝撃性)
射出成形機(SG75Mk−II、住友重機械工業社製)を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度80℃の条件で射出成形を行い、厚さ3mmの試験片を作成した。これを用いて、ISO179に準じて温度23℃におけるノッチ付きシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
(透明性)
射出成形機(SG75Mk−II、住友重機械工業社製)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃の条件で射出成形を行い、厚さ2mmの試験片を作成した。
この試験片について、JIS K7136に準じてヘイズメーター(NDH4000、日本電色工業社製)を用いてヘイズ(%)を測定した。
表1および表2から明らかなように、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、流動性、耐衝撃性および透明性に優れることが分かる。一方、比較例2、4、6および8のように、ショ糖芳香族モノカルボン酸エステルに代えて脂肪族ポリエステル樹脂を用いた場合、流動性は向上せず、耐衝撃性や透明性が低下することがわかる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、耐衝撃性や透明性が優れることから、電気・電子機器、OA機器、情報・通信機器、機械部品、自動車部品、家電製品などの幅広い用途に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. ポリカーボネート樹脂(a)およびショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 前記ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)が、ポリカーボネート樹脂(a)100質量部に対して1〜30質量部である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)が、平均エステル基数2.5〜7.9である請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 前記ショ糖芳香族モノカルボン酸エステル(b)が、ショ糖安息香酸エステルである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
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