JP2016180675A - 光検出機構、アライメント機構、観測システム、及び観測方法 - Google Patents

光検出機構、アライメント機構、観測システム、及び観測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で簡素な構成により、光源から出射した光のチルトずれ及びシフトずれを検出することができる光検出機構等を提供する。
【解決手段】光検出機構100は、光源から出射したレーザ光を受光する受光面103aを有し、該受光面103aにおいて受光したレーザ光に応じた検出信号を出力する光検出器103と、上記レーザ光を通過させることにより集光する凸レンズ102と、凸レンズ102を通過したレーザ光を受光面103aにフォーカスした状態で該受光面103aに入射させる第1の状態と、凸レンズ102を通過したレーザ光を受光面103aからデフォーカスした状態で該受光面103aに入射させる第2の状態とを切り替える焦点位置変更手段としての偏光ビームスプリッタ104、シャッタ108、109と、これらを駆動するシャッタ駆動部110とを備える。
【選択図】図1A

Description

本発明は、光源から出射した光のずれを検出する光検出機構、アライメント機構、観測システム、及び観測方法に関する。
レーザ走査型顕微鏡やレーザ測定器等の観測システムにおいては、観測に用いる光の周波数を切り替えるとき、或いは温度や湿度等の環境変化が生じたときなどに、光源の光軸ずれが発生することがある。それにより、光源から出射する光が基準光路に対して傾くチルトずれ及び基準光路に対して平行移動するシフトずれが発生する。
チルトずれ及びシフトずれを検出する技術として、例えば特許文献1には、光源から出射した光をハーフミラーによって光路長が異なる2つの光路に分岐し、一方の光路から光を光検出器に入射させると共に、他方の光路から光を別の光検出器に入射させ、これらの光検出器における光の受光位置に基づいてチルトずれ及びシフトずれを算出する技術が開示されている。
特開2010−14837号公報
上記特許文献1においては、2つの光検出器が必要であるため、これらの光検出器の設置スペースや、各光検出器に入射させる光の光路を設けるスペースが必要となり、システム全体が大型化すると共に、構成が複雑になってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型で簡素な構成により、光源から出射した光のチルトずれ及びシフトずれを検出することができる光検出機構、アライメント機構、観測システム、及び観測方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光検出機構は、光源から出射した光のチルトずれ及びシフトずれを検出する光検出機構において、前記光を受光する受光面を有し、該受光面において受光した光に応じた検出信号を出力する光検出器と、前記光源から出射した光を通過させることにより集光する集光光学系と、前記集光光学系を通過した光を前記受光面にフォーカスした状態で該受光面に入射させる第1の状態と、前記集光光学系を通過した光を前記受光面からデフォーカスした状態で該受光面に入射させる第2の状態とを切り替える焦点位置変更手段と、を備えることを特徴とする。
上記光検出機構において、前記焦点位置変更手段は、前記集光光学系を通過した光の少なくとも一部を、前記集光光学系から前記受光面に至る第1の光路に対して光路長が異なる第2の光路に分岐する光路分岐手段と、前記第1の光路を通過する光と前記第2の光路を通過する光とのいずれかを前記受光面に入射させる光路選択手段と、備えることを特徴とする。
上記光検出機構は、前記光路選択手段の後段に設けられ、前記第2の光路を前記第1の光路と合成する光路合成手段をさらに備えることを特徴とする。
上記光検出機構において、前記光路分岐手段及び前記光路合成手段の各々は、偏光光学素子である、ことを特徴とする。
上記光検出機構において、前記光路分岐手段及び前記光路合成手段の各々は、光路分割素子である、ことを特徴とする。
上記光検出機構において、前記光路選択手段は、前記第1の光路の前記光路分岐手段と前記光路合成手段との間に設けられた第1のシャッタと、前記第2の光路に設けられた第2のシャッタと、前記第1及び第2のシャッタを択一的に開放するシャッタ制御部と、
を有する、ことを特徴とする。
上記光検出機構において、前記光路分岐手段は全反射ミラーであり、前記光路選択手段は、前記第1の光路に対して前記光路分岐手段を挿抜する挿抜手段である、ことを特徴とする。
上記光検出機構において、前記焦点位置変更手段は、前記集光光学系を該集光光学系の光軸に沿って移動させる集光光学系移動手段である、ことを特徴とする。
上記光検出機構において、前記焦点位置変更手段は、前記集光光学系と前記受光面との間の光路に挿抜可能に設けられる光学部材であって、前記集光光学系を通過した光を通過させることにより、該光の光路長を変更する光学部材と、前記光路に対して前記光学部材を挿抜する挿抜手段と、を有することを特徴とする。
上記光検出機構において、前記光学部材は、凹レンズ、凸レンズ、メニスカスレンズ、又はプリズムである、ことを特徴とする。
上記光検出機構は、前記受光面にフォーカスした状態で入射した光に応じて前記光検出器から出力された第1の検出信号に基づいて、前記光源から出射した光のチルトずれを検出すると共に、前記受光面からデフォーカスした状態で入射した光に応じて前記光検出器から出力された第2の検出信号に基づいて、前記光源から出射した光のシフトずれを検出する制御部をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係るアライメント機構は、前記光検出機構と、前記制御部により検出された前記チルトずれ及び前記シフトずれに基づいて、前記光源から出射した光の傾き及び位置を調整する調整部と、を備えることを特徴とする。
上記アライメント機構は、前記制御部により検出された前記チルトずれ及び前記シフトずれの検出結果を表示する表示装置をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る観測システムは、前記光源と、前記アライメント機構と、前記アライメント機構により傾き及び位置が調整された前記光を用いて観測を行う観測部と、を備えることを特徴とする。
上記観測システムにおいて、前記観測部はレーザ顕微鏡である、ことを特徴とする。
本発明に係る観測方法は、光源から出射した光をフォーカスした状態で光検出する第1の状態と、前記光をデフォーカスした状態で光検出する第2の状態とを切り替えるステップと、前記第1の状態における光検出結果と前記第2の状態における光検出結果とを用いて、前記光源から出射した光のチルトずれ及びシフトずれを検出するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、光源から出射した光の焦点位置を切り替えることにより、チルトずれを検出するために受光面にフォーカスした光と、シフトずれを検出するために受光面からデフォーカスした光との両方を、1つの光検出器によって検出することができる。従って、光検出機構全体を小型化し、且つ構成を簡素化することが可能となる。
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図1Bは、本発明の実施の形態1に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1の変形例1−1に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図3は、本発明の実施の形態1の変形例1−2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図4は、本発明の実施の形態1の変形例1−3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図5Aは、本発明の実施の形態2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図5Bは、本発明の実施の形態2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図6は、本発明の実施の形態2の変形例2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図7Aは、本発明の実施の形態3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図7Bは、本発明の実施の形態3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図8は、本発明の実施の形態3の変形例3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図9Aは、本発明の実施の形態4に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図9Bは、本発明の実施の形態4に係る光検出機構の構成を示す模式図である。 図10は、本発明の実施の形態5に係るアライメント機構の構成を示す模式図である。 図11は、本発明の実施の形態6に係る観測システムの構成を示す模式図である。 図12Aは、本発明の実施の形態6の変形例に係る観測システムの構成を示す模式図である。 図12Bは、本発明の実施の形態6の変形例に係る観測システムの構成を示す模式図である。 図13は、本発明の実施の形態7に係る観測システムの構成を示す模式図である。 図14は、図13に示すアライメント機構の構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係る光検出機構、アライメント機構、観測システム、及び観測方法について、図面を参照しながら説明する。なお、これら実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。図面は模式的なものであり、各部の寸法の関係や比率は、現実と異なることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる。
(実施の形態1)
図1A及び図1Bは、本発明の実施の形態1に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図1A及び図1Bに示すように、実施の形態1に係る光検出機構100は、レーザ光の主光路Lに設けられたハーフミラー101と、ハーフミラー101によって反射されたレーザ光を集光する集光光学系としての凸レンズ102と、光検出器103と、凸レンズ102から光検出器103に至る光路L1に配置された偏光光学素子である偏光ビームスプリッタ104、105と、偏光ビームスプリッタ104により光路L1から分岐された光路L2に配置された全反射ミラー106、107と、光路L1の偏光ビームスプリッタ104、105の間に配置されたシャッタ108と、光路L2の全反射ミラー106、107の間に配置されたシャッタ109と、シャッタ108、109を連動して開閉するシャッタ駆動部110と、シャッタ駆動部110の動作を制御すると共に、光検出器103から出力された信号を処理する制御部111とを備える。なお、実施の形態1においては、ハーフミラー101によって反射されたレーザ光を集光する集光光学系を1つの凸レンズ102によって構成しているが、複数の光学部材によって当該集光光学系を構成しても良い。図1Aは、シャッタ108が開き、シャッタ109が閉じた状態を示し、図1Bは、シャッタ108が閉じ、シャッタ109が開いた状態を示す。
光検出器103は、入射する光を受光する受光面103aを有し、この受光面103aが凸レンズ102の光軸と直交するように配置されている。光検出器103は、受光面103aにおいて受光した光の像を表す検出信号を出力する。凸レンズ102は、その焦点が受光面103aに合う位置に配置されている。
偏光ビームスプリッタ104は、凸レンズ102の方向から入射するレーザ光に含まれるP偏光を通過させると共に、該レーザ光に含まれるS偏光を反射することにより、レーザ光を光路L1、L2に分岐する光路分岐手段である。
全反射ミラー106、107は、偏光ビームスプリッタ104により反射されたS偏光を、光路L1に対して迂回する光路L2を形成する。
偏光ビームスプリッタ105は、偏光ビームスプリッタ104及びシャッタ108を通過したP偏光を直進させて受光面103aに入射させると共に、偏光ビームスプリッタ104及び全反射ミラー106により反射され、シャッタ109を通過して全反射ミラー107を経て入射するS偏光をさらに反射して受光面103aに入射させる。つまり、偏光ビームスプリッタ105は、シャッタ108、109よりも後段においてP偏光の光路L1とS偏光の光路L2とを合成する光路合成手段である。
なお、偏光ビームスプリッタ104、105の代わりに、偏光板や偏光プリズム等の偏光光学素子を適用しても良い。
シャッタ駆動部110は、シャッタ108、109を交互に開閉させる。即ち、シャッタ駆動部110は、シャッタ108を開いて偏光ビームスプリッタ104を通過したP偏光を通過させている間、シャッタ109を閉じ、偏光ビームスプリッタ104及び全反射ミラー106によって反射されたS偏光を遮蔽する。また、シャッタ駆動部110は、シャッタ109を開いて偏光ビームスプリッタ104及び全反射ミラー106によって反射されたS偏光を通過させている間、シャッタ108を閉じ、偏光ビームスプリッタ104を通過したP偏光を遮蔽する。つまり、シャッタ108、109及びこれらを駆動するシャッタ駆動部110が、光路L1、L2のいずれかを通過した光を光検出器103に入射させる光路選択手段を構成する。
凸レンズ102を通過し、偏光ビームスプリッタ104、105を直進して光検出器103に入射するP偏光の光路L1の光路長に対し、凸レンズ102を通過して偏光ビームスプリッタ104、全反射ミラー106、107、及び偏光ビームスプリッタ105に反射されて光検出器103に入射するS偏光の光路L2の光路長は長い。このため、光路L1を通るP偏光が受光面103aにフォーカスした状態で受光面103aに入射するのに対し(第1の状態)、光路L2を通るS偏光は、受光面103aからデフォーカスした状態で受光面103aに入射する(第2の状態)。つまり、光路分岐手段としての偏光ビームスプリッタ104と、光路選択手段としてのシャッタ108、109及びシャッタ駆動部110とが、凸レンズ102を通過した光の焦点位置を受光面103aに合わせた状態と、該焦点を受光面103から光軸に沿ってずらした状態とで切り替える焦点位置変更手段を構成する。
制御部111は、シャッタ駆動部110の動作を制御すると共に、光検出器103から出力された検出信号に基づいて受光面103aに入射した光の受光位置を検出し、この受光位置に基づいてレーザ光のチルトずれ及びシフトずれを検出する。制御部111は、シャッタ駆動部110に対する制御情報に基づいて、受光面103aに入射した光が光路L1、L2のいずれから入射した光であるかを特定することができる。
次に、光検出機構100におけるレーザ光のチルトずれ及びシフトずれの検出方法を説明する。以下においては、レーザ光が円偏光である場合を説明する。光検出機構100に入射したレーザ光の一部は、主光路Lに配置されたハーフミラー101によって反射され、凸レンズ102を通過する。偏光ビームスプリッタ104を通過したP偏光は、光路L1上を直進する。一方、偏光ビームスプリッタ104により反射されたS偏光は、光路L2上を進行する。
レーザ光のチルトずれを検出する場合、図1Aに示すように、シャッタ駆動部110は、制御部111の制御の下でシャッタ108を開き、シャッタ109を閉じる。それにより、光路L1を直進したP偏光はシャッタ108を通過し、さらに、偏光ビームスプリッタ105を通過して、光検出器103の受光面103aにフォーカスした状態で入射する。このとき、主光路Lを通過するレーザ光に、基準光路に対するチルトずれが発生していない場合、P偏光は、受光面103aに対して予め設定されている基準位置に入射する。一方、レーザ光にチルトずれが発生している場合、P偏光は、チルトずれの量及び方向に応じて、受光面103aの基準位置からずれた位置に入射する。
制御部111は、光検出器103から出力された検出信号から、受光面103aにおけるP偏光の受光位置を検出し、基準位置に対する受光位置の変位量(以下、チルト変位量)ΔP1及び変位方向(以下、チルト変位方向)を算出する。そして、チルト変位量ΔP1を用いて、次式(1)により、基準光路に対するレーザ光のチルト量θを算出すると共に、チルト変位方向に基づいて、基準光路に対するレーザ光のチルト方向を検出する。
θ=tan-1(ΔP1/ΔL1) …(1)
式(1)において、光路長ΔL1は、凸レンズ102から受光面103aまでの距離である。なお、一般的なレーザ光の場合、凸レンズ102には平行光が入射するので、光路長ΔL1は、凸レンズ102の焦点距離と等しくなる。この場合、シフトずれに依存せずにチルトずれのみを独立して検出可能となる。
また、レーザ光のシフトずれを検出する場合、図1Bに示すように、シャッタ駆動部110は、制御部111の制御の下でシャッタ108を閉じ、シャッタ109を開く。それにより、光路L2に迂回したS偏光は全反射ミラー106により反射され、シャッタ109を通過し、全反射ミラー107及び偏光ビームスプリッタ105により反射されて、光検出器103の受光面103aからデフォーカスした状態で入射する。このとき、主光路Lを通過するレーザ光に、基準光路に対するチルトずれ及びシフトずれのいずれもが発生していない場合、S偏光は、受光面103aに対して予め設定されている基準位置に入射する。一方、レーザ光にチルトずれ及びシフトずれのいずれか又は両方が発生している場合、S偏光は、チルトずれ及びシフトずれの各量及び方向に応じて、受光面103aの基準位置からずれた位置に入射する。
制御部111は、光検出器103から出力された検出信号から、受光面103aにおけるS偏光の受光位置を検出し、基準位置に対する受光位置の変位量(以下、シフト変位量)ΔP2及び変位方向(以下、シフト変位方向)を算出する。そして、チルトずれを検出する際に取得したチルト変位量ΔP1と、チルト変位方向と、光路L1と光路L2との光路長差とに基づいて、シフト変位量ΔP2のうち、チルトずれに起因する変位量を差し引く。この差引後のシフト変位量ΔP2’及びシフト変位方向が、基準光路に対するレーザ光のシフトずれに起因するずれを表す。
以上説明したように、本発明の実施の形態1においては、レーザ光を光路長の異なる2つの光路に分岐し、これらの光路から1つの光検出器103に光を順次入射させることによりレーザ光のチルトずれ及びシフトずれを検出する。そのため、光検出器103を複数設ける必要がなくなるので、光検出機構100を小型化し、構成を簡素化することができる。また、光検出器103を1つにすることにより、光検出機構100を安価に構成することが可能となる。
また、本発明の実施の形態1によれば、光路長の異なる2つの光路のいずれかを通過したレーザ光を光検出器103に順次入射させることにより、レーザ光のチルトずれ及びシフトずれを順次検出するので、これらのずれの各々を精度良く検出することができる。
さらに、本発明の実施の形態1によれば、光路分岐手段及び光路合成手段として偏光ビームスプリッタ104、105をそれぞれ用いるので、光路を分岐する際の光量ロスを抑制することができる。
(変形例1−1)
図2は、本発明の実施の形態1の変形例1−1に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図2に示すように、本変形例1−1に係る光検出機構120は、図1A及び図1Bに示す光検出機構100に対し、ハーフミラー101により主光路Lから分岐されたレーザ光の光路にλ/4波長板121が配置されている。λ/4波長板121以外の光検出機構120の各部の構成は、実施の形態1と同様である。なお、図2は、シャッタ108が開き、シャッタ109が閉じた状態を示している。
光源から出射するレーザ光の偏光特性が直線偏光である場合、偏光ビームスプリッタ104の上流側にλ/4波長板121を挿入すれば良い。それにより、λ/4波長板121の下流側においては、実施の形態1と同様の構成で、レーザ光のチルトずれ及びシフトずれを検出することができる。
(変形例1−2)
図3は、本発明の実施の形態1の変形例1−2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図3に示すように、本変形例1−2に係る光検出機構130は、図1A及び図1Bに示す偏光ビームスプリッタ104、105の代わりに、光路分割素子であるハーフミラー131、132を備える。ハーフミラー131、132以外の光検出機構130の各部の構成は、実施の形態1と同様である。なお、図3は、シャッタ108が開き、シャッタ109が閉じた状態を示している。
ハーフミラー131は、凸レンズ102の方向から入射するレーザ光の一部を通過させると共に、該レーザ光の他の一部を反射することにより、レーザ光を光路L1、L2に分岐する光路分岐手段である。また、ハーフミラー132は、ハーフミラー131を通過したレーザ光の一部を直進させて光検出器103に入射させると共に、ハーフミラー131により反射され、全反射ミラー106、107を経て入射するレーザ光の一部を反射して光検出器103に入射させる光路合成手段である。
このように、主光路Lを通過するレーザ光の光量が多い場合には、光路分岐手段及び光路合成手段としてハーフミラー131、132をそれぞれ用いることができる。この場合、偏光ビームスプリッタ104、105を使用する実施の形態1と比べて、光検出機構120の部品コストを低減することが可能となる。
なお、ハーフミラー131、132の代わりに、ビームスプリッタやプリズム等の光路分割素子を適用しても良い。
(変形例1−3)
図4は、本発明の実施の形態1の変形例1−3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図4に示すように、本変形例1−3に係る光検出機構140においては、図1A及び図1Bに示す光検出機構100に対し、偏光ビームスプリッタ104を通過したP偏光の光路L1にシャッタ108のみが設けられている。また、偏光ビームスプリッタ104により反射されたS偏光の光路L2’を1つの全反射ミラー106により形成し、この光路L2’にシャッタ109が設けられている。光路L1、L2’以外の光検出機構140の各部の構成は、実施の形態1と同様である。なお、図4は、シャッタ108が開き、シャッタ109が閉じた状態を示している。
偏光ビームスプリッタ104を通過して光路L1に導かれたP偏光は、シャッタ108を通過してそのまま受光面103aに入射する。一方、偏光ビームスプリッタ104によって反射されたS偏光は、全反射ミラー106により反射され、シャッタ109を通過してそのまま受光面103aに入射する。なお、光路L2’に設けられるシャッタ109の位置及び向きは、光路L2’に合わせて調整されている。
このように、全反射ミラー106の向きを調節することにより、S偏光を直接光検出器103に入射させることで、光路L1及び光路L2’を構成する部品点数及び部品コストを低減することが可能となる。
(実施の形態2)
図5A及び図5Bは、本発明の実施の形態2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図5A及び図5Bに示すように、実施の形態2に係る光検出機構200は、レーザ光の主光路Lに設けられたハーフミラー101と、ハーフミラー101によって反射されたレーザ光を集光する集光光学系としての凸レンズ102と、凸レンズ102から光検出器103に至る光路L1に挿抜可能に設けられた全反射ミラー201、202と、全反射ミラー201により反射されたレーザ光の光路L2に配置された全反射ミラー203、204と、光路L1に対して全反射ミラー203、204を挿抜するミラー挿抜部205と、ミラー挿抜部205の動作を制御すると共に、光検出器103から出力された信号を処理する制御部206とを備える。このうち、ハーフミラー101、凸レンズ102、及び光検出器103の構成、位置関係、及び作用は実施の形態1と同様である。なお、図5Aは、全反射ミラー201、202が光路L1に挿入されている状態を示し、図5Bは、全反射ミラー201、202が光路L2から抜去されている状態を示す。
ミラー挿抜部205は、例えば、全反射ミラー203、204を保持する保持具と、該保持具を光路L1と直交する方向に移動させるモータとによって構成される。
凸レンズ102は、その焦点が光検出器103の受光面103aに合う位置に配置されている。そのため、全反射ミラー201、202を光路L1から抜去すると、凸レンズ102を通過したレーザ光はそのまま直進し、受光面103aにフォーカスした状態で該受光面103aに入射する(第1の状態)。一方、全反射ミラー201により反射されるレーザ光の光路L2は、光路L1よりも長い。そのため、全反射ミラー201、202を光路L1に挿入すると、全反射ミラー201、203、204、202を経由したレーザ光が、受光面103aからデフォーカスした状態で該受光面103aに入射する(第2の状態)。つまり、全反射ミラー201、202及びこれらを挿抜するミラー挿抜部205が、凸レンズ102を通過した光の焦点位置を変更する焦点位置変更手段を構成する。制御部206は、ミラー挿抜部205に対する制御情報に基づいて、受光面103aに入射したレーザ光が光路L1、L2のいずれを通過した光であるかを特定することができる。
レーザ光のチルトずれを検出する場合、図5Bに示すように、ミラー挿抜部205は、制御部206の制御の下で全反射ミラー201、202を光路L1から抜去する。それにより、凸レンズ102を通過したレーザ光はそのまま光路L1を直進して光検出器103に入射する。光検出器103は、受光面103aに入射したレーザ光の検出信号を出力し、制御部206は、この検出信号に基づいてレーザ光のチルトずれを検出する。チルトずれの検出方法は、実施の形態1と同様である。
また、レーザ光のシフトずれを検出する場合、図5Aに示すように、ミラー挿抜部205は、制御部206の制御の下で全反射ミラー201、202を光路L1に挿入する。それにより、凸レンズ102を通過したレーザ光は、全反射ミラー201、203、204、202により反射されて光検出器103に入射する。光検出器103は、受光面103aに入射したレーザ光の検出信号を出力し、制御部206は、この検出信号に基づいてレーザ光のシフトずれを検出する。シフトずれの検出方法は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、全反射ミラー201、202を用いて光路を分岐及び合成するので、偏光ビームスプリッタ104、105を使用する実施の形態1と比べて部品コストを低減することができると共に、光検出器103に入射するレーザ光の光量ロスを最小限に留めることができる。
(変形例2)
図6は、本発明の実施の形態2の変形例2に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図6に示すように、本変形例2に係る光検出機構210は、図5A、図5Bに示す光検出機構200に対し、全反射ミラー201のみが光路L1に対して挿抜される。また、全反射ミラー201により光路L1から分岐される光路L2’を1つの全反射ミラー203によって形成する。光路L1、L2’以外の光検出機構210の各部の構成は、実施の形態2と同様である。なお、図6においては、光路L1に挿入されている状態の全反射ミラー201を実線で示し、光路L2から抜去されている状態の全反射ミラー201を破線で示している。
本変形例2において、全反射ミラー201により反射されたレーザ光は、全反射ミラー203によりさらに反射されて光検出器103に入射する。この変形例2によれば、光路L1、光路L2’を構成する部品点数及び部品コストを低減することが可能となる。
(実施の形態3)
図7A及び図7Bは、本発明の実施の形態3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図7A及び図7Bに示すように、実施の形態3に係る光検出機構300は、レーザ光の主光路Lに設けられたハーフミラー101と、ハーフミラー101により反射されたレーザ光の光路L3に配置され、自身の光軸に沿って移動可能に設けられた集光光学系としての凸レンズ301と、凸レンズ301を通過した光の焦点位置を変更する焦点位置変更手段としてのレンズ移動部302と、光検出器103と、レンズ移動部302の動作を制御すると共に、光検出器103から出力された検出信号に基づいてレーザ光のずれを検出する制御部303とを備える。
レンズ移動部302は、例えば、凸レンズ301を保持する保持具と、該保持具を光路L3に沿って移動させるモータとによって構成される。
図7Aに示すように、凸レンズ301が位置PAに配置されているとき、該凸レンズ301の焦点FAが光検出器103の受光面103aに合っているものとする。それに対し、図7Bに示すように、凸レンズ301を光軸に沿って位置PBに移動させると、凸レンズ301の焦点FAも光軸に沿って受光面103aから移動する。
レーザ光のチルトずれを検出する場合、図7Aに示すように、レンズ移動部302は、制御部303の制御の下で凸レンズ301を位置PAに移動させる。それにより、凸レンズ301を通過したレーザ光が、受光面103aにフォーカスした状態で該受光面103aに入射する(第1の状態)。
また、レーザ光のシフトずれを検出する場合、図7Bに示すように、レンズ移動部302は、制御部303の制御の下で凸レンズ301を位置PBに移動させる。それにより、凸レンズ301を通過したレーザ光が、受光面103aからデフォーカスした状態で該受光面103aに入射する。なお、光検出器103から出力された検出信号に基づくチルトずれ及びシフトずれの検出方法は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、本発明の実施の形態3によれば、凸レンズ301を光路L3に沿って移動させることにより凸レンズ301の焦点位置を変化させるので、レーザ光を2つの光路に分岐する実施の形態1、2と比較して、光検出機構300をさらに小型化することができる。また、実施の形態1、2と比較して、使用する光学部品の点数を低減することができる。
(変形例3)
図8は、本発明の実施の形態3の変形例3に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図8に示すように、本変形例3に係る光検出機構310は、図7A及び図7Bに示すレンズ移動部302の代わりに、センサ移動部311を備える。センサ移動部311は、光検出器103を光路L3に沿って移動させることにより、受光面103aと凸レンズ301との間の距離を変化させる。それにより、レーザ光が受光面103aにフォーカスした状態と、受光面103aからデフォーカスした状態とを切り替えることができる。センサ移動部311以外の光検出機構310の各部の構成は、実施の形態3と同様である。
(実施の形態4)
図9A及び図9Bは、本発明の実施の形態4に係る光検出機構の構成を示す模式図である。図9A及び図9Bに示すように、実施の形態4に係る光検出機構400は、レーザ光の主光路Lに設けられたハーフミラー101と、ハーフミラー101により反射されたレーザ光の光路L4に設けられた集光光学系としての凸レンズ401と、該光路L4に対して挿抜可能に設けられた凹レンズ402と、光路L4に対して凹レンズ402を挿抜するレンズ挿抜部403と、光検出器103と、レンズ挿抜部403の動作を制御すると共に、光検出器103から出力された検出信号に基づいてレーザ光のずれを検出する制御部404とを備える。
レンズ挿抜部403は、例えば、凹レンズ402を保持する保持具と、該保持具を光路L4と直交する方向に移動させるモータとによって構成される。
図9Bに示すように、凸レンズ401は、該凸レンズ402が光路L4に単独で配置されているときには、焦点FCが光検出器103の受光面103aから光軸に沿ってずれるように配置されている。また、図9Aに示すように、凹レンズ402は、凸レンズ401及び凹レンズ402からなる光学系の焦点FBが受光面103aに合う位置に挿入される。つまり、凹レンズ402及びレンズ挿抜部403は、レーザ光の光路長を変化させることにより凸レンズ401を通過した光の焦点位置を変化させる焦点位置変更手段を構成する。
レーザ光のチルトずれを検出する場合、図9Aに示すように、レンズ挿抜部403は、制御部404の制御の下で凹レンズ402を光路L4に挿入する。それにより、凸レンズ401及び凹レンズ402を通過したレーザ光が、受光面103aにフォーカスした状態で該受光面103aに入射する(第1の状態)。
また、レーザ光のシフトずれを検出する場合、図9Bに示すように、レンズ挿抜部403は、制御部404の制御の下で凹レンズ402を光路L4から抜去する。それにより、凸レンズ401を通過したレーザ光が、受光面103aからデフォーカスした状態で該受光面103aに入射する(第2の状態)。なお、光検出器103から出力された検出信号に基づくチルトずれ及びシフトずれの検出方法は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、本発明の実施の形態4によれば、光路L4に対して凹レンズ402を挿抜することにより、凸レンズ401を通過したレーザ光の焦点位置を変化させるので、レーザ光を2つの光路に分岐する実施の形態1、2と比較して、光検出機構400をさらに小型化することが可能となる。また、実施の形態1、2と比較して、使用する光学部品の点数を低減することができる。
なお、上記実施の形態4においては、焦点位置変更手段を構成する光学部材として凹レンズ402を用いたが、レーザ光を透過させることにより該レーザ光の光路長を変化させることにより焦点位置を変更することができれば、凹レンズ402以外にも種々の光学部材を用いることができる。具体的には、凸レンズ、メニスカスレンズ、プリズム等が挙げられる。
(実施の形態5)
図10は、本発明の実施の形態5に係るアライメント機構の構成を示す模式図である。図10に示すように、実施の形態5に係るアライメント機構500は、レーザ光を出射するレーザ光源510と、レーザ光のずれを調整するアライメント調整部520と、レーザ光のずれを検出する光検出機構100とを備える。また、アライメント機構500は、表示装置530をさらに備えても良い。
アライメント調整部520は、シフト調整部521及びチルト調整部522を備える。シフト調整部521は、光検出機構100によるシフトずれの検出結果に基づいてレーザ光の主光路Lを2軸で平行移動させることにより、シフトずれを補正する。チルト調整部522は、光検出機構100によるチルトずれの検出結果に基づいてレーザ光の主光路Lの傾きを2軸で調整することにより、チルトずれを補正する。
光検出機構100の構成及び動作は、実施の形態1と同様である。或いは光検出機構100の代わりに、実施の形態2〜4において説明した光検出機構200、300、400又はこれらの変形例を適用しても良い。
表示装置530は、液晶や有機EL等のディスプレイであり、制御部111の制御の下で、光検出機構100によるシフトずれ及びチルトずれの検出結果を表示する。検出結果の表示方法は特に限定されない。例えば、光検出器103の受光面103aに入射した光の像を、基準位置を原点とする座標軸と共に表示しても良いし、基準光路に対する実際の光路のシフト量及びシフト方向やチルト量及びチルト方向を数値や記号で表示しても良い。
次に、実施の形態5におけるアライメント方法を説明する。レーザ光源510から出射したレーザ光は、まずアライメント調整部520に入射し、シフト調整部521及びチルト調整部522により位置及び傾きの調整がなされて、連結光学系523を介して光検出機構100に入射する。この光検出機構100において、レーザ光のシフトずれ及びチルトずれが検出される。
アライメント調整は以下の手順で行う。光検出機構100の制御部111は、チルトずれの検出結果をもとに、主光路Lにおけるレーザ光の傾きを変化させる量(チルト調整量)及び方向(チルト調整方向)を算出してチルト調整部522に出力する。チルト調整部522は、制御部111から出力されたチルト調整量及び調整方向に従ってレーザ光の傾きを調整する。チルト調整が完了すると、シフトずれのみが残る。
次に光検出機構100の制御部111は、シフトずれの検出結果をもとに、主光路Lにおいてレーザ光を平行移動させる量(シフト調整量)及び方向(シフト調整方向)を算出してシフト調整部521に出力する。シフト調整部521は制御部111から出力されたシフト調整量及び調整方向に従ってレーザ光を平行移動させる。
このようなフィードバック制御を繰り返すことにより、レーザ光のシフトずれ及びチルトずれが補正される。
以上説明したように、本発明の実施の形態5によれば、アライメント機構500においてレーザ光のシフトずれ及びチルトずれを検出する機構として、光検出器103を1つのみ備える光検出機構100を適用するので、アライメント機構500を全体として小型化することができる。
また、本発明の実施の形態5によれば、光検出機構100によるシフトずれ及びチルトずれの検出結果に基づき、アライメント調整部520においてレーザ光の位置及び傾きを自動調整するので、レーザ光のアライメントを素早く且つ簡単に、精度良く行うことができる。
なお、上記実施の形態5において、レーザ光の位置及び傾きを手動で調整することとしても良い。即ち、表示装置530に表示されたシフトずれ及びチルトずれの検出結果に基づき、ユーザが手動でシフト調整部521及びチルト調整部522を操作する。この場合においても、ユーザの操作に応じて、レーザ光のシフトずれ及びチルトずれの検出結果が表示装置530にリアルタイムで表示されるので、ユーザは簡単にレーザ光の調整を行うことができる。
(実施の形態6)
図11は、本発明の実施の形態6に係る観測システムの構成を示す模式図である。図11に示すように、実施の形態6に係る観測システム600は、レーザ光を出射するレーザ光源510と、レーザ光のずれを調整するアライメント調整部520と、レーザ光のずれを検出する光検出機構100と、観測部610とを備える。なお、光検出機構100の代わりに、実施の形態2〜4において説明した光検出機構200、300、400又はこれらの変形例を適用しても良い。また、アライメント調整部520の構成及び動作は、実施の形態5と同様である。
観測部610には、レーザ光を用いて光学的に観察や測定を行う機器が適用される。具体的には、レーザ顕微鏡、観察測定装置、血液検査装置、レーザ測定器、分光測定器等が挙げられる。図11は、観測部610の一例として、レーザ走査型顕微鏡を模式的に示している。この観測部610は、主光路Lから入射するレーザ光を走査するスキャナ611と、走査光学系612と、ダイクロイックミラー613と、対物レンズ614と、試料Sが載置されるステージ615と、CCD等の撮像素子を有する撮像部616とを備える。なお、レーザ光源510の種類や波長帯域は、観測部610として適用される機器に応じて適宜選択される。
レーザ光源510から出射したレーザ光は、アライメント調整部520を経て光検出機構100に入射する。光検出機構100において、レーザ光の一部は主光路Lに設けられたハーフミラー101により反射されて光路L1に導かれ、レーザ光のシフトずれ及びチルトずれの検出に用いられる。一方、ハーフミラー101を透過したレーザ光は、観測部610に入射し、試料Sの観察に用いられる。
アライメント調整部520は、光検出機構100におけるシフトずれ及びチルトずれの検出結果に基づき、随時レーザ光の位置及び傾きを調整する。それにより、観測部610においては、精度良く調整されたレーザ光を用いた観測を行うことができる。
(変形例6−1)
図12A及び図12Bは、本発明の実施の形態6の変形例に係る観測システムの構成を示す模式図である。図12A及び図12Bに示すように、本変形例に係る観測システム620は、図11に示す光検出機構100の代わりに光検出機構150を備える。光検出機構150は、図1に示す光検出機構100に対し、ハーフミラー101の代わりに全反射ミラー151を備える。また、観測システム620は、レーザ光の主光路Lに対して全反射ミラー151を挿抜するミラー挿抜部621をさらに備える。
ミラー挿抜部621は、例えば、全反射ミラー151を保持する保持具と、該保持具を主光路Lと直交する方向に移動させるモータとによって構成される。このミラー挿抜部621の動作は、ユーザ操作により制御される。
観測システム620において、レーザ光のアライメントを行う際には、図12Aに示すように、全反射ミラー151を主光路Lに挿入する。それにより、アライメント調整部520を通過したレーザ光は、全反射ミラー151により反射されて光路L1に導かれ、光検出機構150においてシフトずれ及びチルトずれの検出に用いられる。一方、観測部610において観察を行う際には、図12Bに示すように、全反射ミラー151を主光路Lから抜去する。それにより、アライメント調整部520を通過したレーザ光は観測部610に入射し、試料の観察や測定等に用いられる。
このように、主光路Lに対して全反射ミラー151を挿抜することにより、レーザ光源510から出射したレーザ光の全光量を、光検出機構150と観測部610との間で切り替えて用いることができる。
(実施の形態7)
図13は、本発明の実施の形態7に係る観測システムの構成を示す模式図である。図13に示す観測システム700は、共焦点光学顕微鏡をベースとし、試料から発せられた蛍光を観察及び測定する観察測定装置に、上記実施の形態5に係るアライメント機構を適用したシステムである。試料としては蛍光標識された細胞やタンパク質などの生体関連物質が用いられる。
図13に示すように、観測システム700は、互いに波長が異なるレーザ光を出射する2種類のレーザ光源701、702と、レーザ光源701、702から出射したレーザ光をそれぞれアライメントする2つのアライメント機構703、704とを備える。
一方のレーザ光源701は、例えば発振波長が633nmのヘリウムネオン・レーザであり、他方のレーザ光源702は、例えば発振波長が488nmのアルゴン・レーザである。これらの光源701、702から出射したレーザ光はそれぞれ、アライメント機構703、704においてチルトずれ及びシフトずれの補正をなされて出射する。
図14は、アライメント機構703、704の構成を示す模式図である。アライメント機構703、704の各々が備える光検出機構100、アライメント調整部520、及び連結光学系523の構成及び動作は、実施の形態5と同様である。このうち、光検出機構100の代わりに、実施の形態2〜4において説明した光検出機構200、300、400又はこれらの変形例を適用しても良い。
アライメント機構703から出射したレーザ光は、全反射ミラー705によって反射され、ダイクロイックミラー706により、アライメント機構704から出射したレーザ光と合成され、1つの光路上を進行する。合成されたレーザ光は、レンズ群707により平行光とされた後、ダイクロイックミラー708により反射され、対物レンズ709を通過して集光される。対物レンズ709により集光されたレーザ光は、XYステージ711上に固定されたマイクロプレート712に収容された試料713にフォーカスされ、試料713内の蛍光物質を励起する。レーザ光を集光させる試料713内の領域(共焦点領域)は、Z軸調整機構710によって調整される。
マイクロプレート712には複数のウェル714が設けられている。XYステージ711をXY平面内において移動させ、これらのウェル714に収容された試料713に順次レーザ光を照射することにより、試料713を順次観察及び測定することができる。
試料713から発せられた蛍光を含む光は対物レンズ709を通過し、ダイクロイックミラー708を直進してバリアフィルタ715に入射する。バリアフィルタ715は、試料713から発せられた蛍光の波長成分を通過させ、それ以外の波長成分をカットするように調整されている。対物レンズ709を通過した光にバリアフィルタ715を通過させることで、ノイズ成分を遮断することができる。
バリアフィルタ715を通過した蛍光の波長成分は、集束レンズ716を通過することにより集束され、全反射ミラー717によって反射され、ピンホール718を通過して光検出器719によって受光される。光検出器719によって受光された蛍光の波長成分は電気信号に変換され、信号処理装置720において増幅、波形整形、A/D変換等の処理を受け、蛍光の検出データとして演算装置721に入力される。演算装置721は、汎用のコンピュータやワークステーション等によって構成され、入力された検出データに基づいて蛍光の強度や寿命等の演算を行うことにより試料の分析を実行し、分析結果をモニタ722に表示させる。
以上説明した実施の形態1〜7及びこれらの変形例は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、各実施の形態1〜7及び変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能である。
100、120、130、140、150、200、210、300、310、400
光検出機構
101、131、132 ハーフミラー
102、301、401 凸レンズ
103、719 光検出器
103a 受光面
104、105 偏光ビームスプリッタ
106、107、151、201、202、203、204、705、717
全反射ミラー
108、109 シャッタ
110 シャッタ駆動部
111、206、303、404 制御部
121 λ/4波長板
205、621 ミラー挿抜部
302 レンズ移動部
311 センサ移動部
402 凹レンズ
403 レンズ挿抜部
500、703、704 アライメント機構
510、701、702 レーザ光源
520 アライメント調整部
521 シフト調整部
522 チルト調整部
523 連結光学系
530 表示装置
600、620、700 観測システム
610 観測部
611 スキャナ
612 走査光学系
613、706、708 ダイクロイックミラー
614、709 対物レンズ
615 ステージ
616 撮像部
707 レンズ群
710 Z軸調整機構
711 XYステージ
712 マイクロプレート
713 試料
714 ウェル
715 バリアフィルタ
716 集束レンズ
718 ピンホール
720 信号処理装置
721 演算装置
722 モニタ

Claims (16)

  1. 光源から出射した光のチルトずれ及びシフトずれを検出する光検出機構において、
    前記光を受光する受光面を有し、該受光面において受光した光に応じた検出信号を出力する光検出器と、
    前記光源から出射した光を通過させることにより集光する集光光学系と、
    前記集光光学系を通過した光を前記受光面にフォーカスした状態で該受光面に入射させる第1の状態と、前記集光光学系を通過した光を前記受光面からデフォーカスした状態で該受光面に入射させる第2の状態とを切り替える焦点位置変更手段と、
    を備えることを特徴とする光検出機構。
  2. 前記焦点位置変更手段は、
    前記集光光学系を通過した光の少なくとも一部を、前記集光光学系から前記受光面に至る第1の光路に対して光路長が異なる第2の光路に分岐する光路分岐手段と、
    前記第1の光路を通過する光と前記第2の光路を通過する光とのいずれかを前記受光面に入射させる光路選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光検出機構。
  3. 前記光路選択手段の後段に設けられ、前記第2の光路を前記第1の光路と合成する光路合成手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の光検出機構。
  4. 前記光路分岐手段及び前記光路合成手段の各々は、偏光光学素子である、ことを特徴とする請求項3に記載の光検出機構。
  5. 前記光路分岐手段及び前記光路合成手段の各々は、光路分割素子である、ことを特徴とする請求項3に記載の光検出機構。
  6. 前記光路選択手段は、
    前記第1の光路の前記光路分岐手段と前記光路合成手段との間に設けられた第1のシャッタと、
    前記第2の光路に設けられた第2のシャッタと、
    前記第1及び第2のシャッタを択一的に開放するシャッタ制御部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の光検出機構。
  7. 前記光路分岐手段は全反射ミラーであり、
    前記光路選択手段は、前記第1の光路に対して前記光路分岐手段を挿抜する挿抜手段である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光検出機構。
  8. 前記焦点位置変更手段は、前記集光光学系を該集光光学系の光軸に沿って移動させる集光光学系移動手段である、ことを特徴とする請求項1に記載の光検出機構。
  9. 前記焦点位置変更手段は、
    前記集光光学系と前記受光面との間の光路に挿抜可能に設けられる光学部材であって、前記集光光学系を通過した光を通過させることにより、該光の光路長を変更する光学部材と、
    前記光路に対して前記光学部材を挿抜する挿抜手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の光検出機構。
  10. 前記光学部材は、凹レンズ、凸レンズ、メニスカスレンズ、又はプリズムである、ことを特徴とする請求項9に記載の光検出機構。
  11. 前記受光面にフォーカスした状態で入射した光に応じて前記光検出器から出力された第1の検出信号に基づいて、前記光源から出射した光のチルトずれを検出すると共に、前記受光面からデフォーカスした状態で入射した光に応じて前記光検出器から出力された第2の検出信号に基づいて、前記光源から出射した光のシフトずれを検出する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光検出機構。
  12. 請求項11に記載の光検出機構と、
    前記制御部により検出された前記チルトずれ及び前記シフトずれに基づいて、前記光源から出射した光の傾き及び位置を調整する調整部と、
    を備えることを特徴とするアライメント機構。
  13. 前記制御部により検出された前記チルトずれ及び前記シフトずれの検出結果を表示する表示装置をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載のアライメント機構。
  14. 前記光源と、
    請求項12又は13に記載のアライメント機構と、
    前記アライメント機構により傾き及び位置が調整された前記光を用いて観測を行う観測部と、
    を備えることを特徴とする観測システム。
  15. 前記観測部はレーザ顕微鏡である、ことを特徴とする請求項14に記載の観測システム。
  16. 光源から出射した光をフォーカスした状態で光検出する第1の状態と、前記光をデフォーカスした状態で光検出する第2の状態とを切り替えるステップと、
    前記第1の状態における光検出結果と前記第2の状態における光検出結果とを用いて、前記光源から出射した光のチルトずれ及びシフトずれを検出するステップと、
    を含むことを特徴とする観測方法。
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