JP2016180223A - 山留架構およびその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】山留壁の背面側の敷地が狭い場合や、山留壁の背面にアンカー定着地盤がない場合であっても、短工期で掘削できる山留架構を提供すること。
【解決手段】山留架構1は、鉛直方向に延びる山留壁10と、この山留壁10の掘削領域側とは反対側の地盤に設けられた複数の控え杭20と、控え杭20同士を連結する第2腹起し22と、山留壁10と控え杭20とを緊張状態で連結している連結部材30と、を備える。本発明によれば、山留壁10の背面側の敷地が狭い場合でも、山留壁10の背面側に控え杭20を打ち込むスペースを確保できればよく、山留壁10を支持できる。また、山留壁10の高さが高い場合であっても、連結部材30で山留壁10を背面側に引っ張るので、山留壁10を支持できる。また、山留壁10の掘削領域側に山留架構1のための構造物が不要となるので、掘削作業に手間がかからないから、短工期で山留架構1を構築できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、掘削領域を囲んで構築される山留壁を含む山留架構、および、その構築方法に関する。
従来より、山留壁の支持方法として、第1に、山留壁の掘削領域側に控え杭や梁材を設けて、これら控え杭や梁材により山留壁を支持する方法(特許文献1参照)がある。また、第2に、山留壁を構成する部材の強度や厚みを大きくして、山留壁自体の強度を向上させて自立させる方法がある。
また、第3に、山留壁の背面の地盤に控え杭を打設し、この控え杭と山留壁をタイロッド(繋ぎ材)で連結するタイロッド構法がある(特許文献2参照)。
特許第4820276号公報 特開2014−5650号公報
日本建築学会関東支部編:プレストレストコンクリート構造の設計―構造計算のすすめ方・5―、1988.10、第2版
しかしながら、第1の方法では、これら構造物が掘削作業の邪魔になるので、掘削作業に手間がかかって、工期が長期化する、という問題があった。
また、第2の方法では、山留壁を構成する部材の強度に限界があるため、掘削深さが深くなると、山留壁の高さが高くなってしまい、対応できない場合があった。
そこで、第1の方法および第2の方法の問題を解決するため、山留壁に地盤アンカーを打設することが提案されている。しかし、地盤アンカー工法の場合、山留壁の背面側にある程度広い敷地が必要であった。また、山留壁に設ける地盤アンカーの取付け高さ位置より下方側にアンカーの定着地盤が存在しない場合には、使用出来なかった。よって、一般的には、アンカー長としては、20m程度が必要であった。
また、第3の方法では、控え杭は非掘削領域の地盤中に単独で打ち込まれており、山留壁はタイロッドを介して控え杭単体で支持されている。よって、地盤中に打ち込まれた複数の控え杭同士は連結されておらず、複数の控え杭が群をなして山留壁の傾斜を抑止することはできなかった。よって、複数の控え杭が一体として自立して抵抗することはできていなかった。
また、タイロッドは、特殊な係合部材を介して控え杭と連結されており、一般的に、構造材としてのPC鋼材(鉄筋やPC鋼棒、あるいはPC鋼より線)に緊張力を導入してプレストレスト架構体を構築する際には、PC鋼材には規格降伏強度の70%〜80%程度の緊張力相当の引張力が導入させるため、係合部材が破断するおそれがあった(非特許文献1参照)。よって、タイロッド材の弛み防止を目的として導入する緊張力程度であれば、ターンバックル等でタイロッド同士を連結することが可能であったが、山留壁と、控え杭と、緊張力が導入された連結部材によって山留架構を形成させるには、連結部材の両端部には構造材を定着させる程度の定着具が必要であった。
また、タイロッドの周囲に埋め戻られた土によって形成される地盤上を工事車両などが通行した際には、車両重量が地盤を介してタイロッドに直接加わり、引張部材であるタイロッドにせん断力が作用して部材耐力が低下する、という問題があった。
以上のような課題を踏まえて、本発明は、山留壁の背面側の敷地が狭い場合や、山留壁の背面に所定の空間があればアンカー定着地盤がない場合であっても、山留壁を高強度部材によって形成したり、山留壁の本体壁を厚くしたりすることなく、短工期で構築できる山留架構およびその構築方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、地盤アンカーを用いない山留架構として、山留壁の背面の地盤に複数の控え杭を打ち込み、控え杭同士を連結部材で接続させた控え杭の群体と、山留壁と、緊張力を導入した連結部材により構成される山留架構を地盤中に構築することによって、山留壁と控え杭とが一体となり地震時に作用する水平荷重に対してせん断抵抗できることに着眼して、山留壁の掘削領域側への傾斜やせり出しを防止できる山留架構を発明するに至った。
第一の発明の山留架構(例えば、後述の山留架構1)は、鉛直方向に延びる山留壁(例えば、後述の山留壁10)と、当該山留壁の掘削領域側とは反対側の地盤に設けられた複数の控え杭(例えば、後述の控え杭20)と、前記山留壁と前記控え杭とを緊張状態で連結している連結部材(例えば、後述の連結部材30)と、を備え、前記連結部材は、外周面にねじが形成されたねじふし鉄筋(例えば、後述のねじふし鉄筋31)と、前記山留壁に係止して前記ねじふし鉄筋が貫通する第1定着部材(例えば、後述の第1定着部材32)と、前記控え杭に係止して前記ねじふし鉄筋が貫通する第2定着部材(例えば、後述の第2定着部材33)と、前記ねじふし鉄筋の両端部に螺合されて前記第1定着部材および前記第2定着部材に係止された締付部材(例えば、後述の第1ナット34、第2ナット35)と、を備えることを特徴とする。また、複数の控え杭同士は、腹起し部材で連結されていなく、山留壁とそれぞれの控え杭が、緊張力が導入された連結部材で連結されていてもよい。
第二の発明の山留架構は、前記控え杭同士を連結する腹起し部材(例えば、後述の第2腹起し22)をさらに備えることを特徴とする。
この発明によれば、山留壁の背面側の地盤に控え杭を設けて、この控え杭と山留壁とを連結部材で連結して緊張力を導入した。よって、山留壁の背面側の敷地が狭い場合でも、山留壁の背面側に控え杭を打ち込むスペースを確保できればよく、控え杭と山留壁とを接続する連結部材に予備緊張(プレロード)を与えておくことで、山留壁に作用する土圧によって生じる山留壁のせり出し変形分を予め控え杭側に引張っておくことができる。また、山留壁の掘削領域側に山留架構のための構造物が不要となるので、掘削作業に手間がかからないから、短工期で山留架構を構築できる。また、複数の控え杭同士が腹起し部材で連結されていることで、複数の控え杭と腹起し部材が一体となって山留壁のせり出し変形分を抑制することができる。
また、ねじふし鉄筋、定着部材、および締付部材を含んで連結部材を構成した。よって、締付部材を回転させるだけで、連結部材に導入する緊張力を容易に調整できる。また、ねじふし鉄筋や締付部材には、既製品を利用できるので、簡易に、かつ少ない部品数で連結部材を構成できて、低コストである。よって、控え杭に定着させる連結部材の端部には、特別に制作された係合部材等は不要である。
第三の発明の山留架構は、前記ねじふし鉄筋は、地盤中に埋設されており、前記連結部材は、前記ねじふし鉄筋の少なくとも上面を覆う被覆部材(例えば、後述の被覆部材36)をさらに備えることを特徴とする。
この発明によれば、山留壁と控え杭を連結する連結部材(ねじふし鉄筋)については、少なくとも上面を被覆部材で覆い、連結部材の外周囲に空間を確保したのでで山留壁の背面側の埋戻し土が連結部材に接することはなく、地盤上の積載荷重等が土を介して、直接、連結部材に局所的に作用しない。連結部材と土との間に、非接触領域を確保することで、連結部材に及ぼす土の影響を除いた。また、ねじふし鉄筋を地盤中に埋設することで、土砂によりねじふし鉄筋の変形を拘束し、山留壁をより確実に支持できる。また、山留壁と控え杭で形成された山留架構の周囲に土を埋め戻すことで、山留架構の変形を拘束し、鉛直剛性およびせん断剛性を向上させた。
また、山留壁と控え杭との間の領域では、地中にねじふし鉄筋が配置されているので、この山留壁と控え杭との間の領域で作業すると、地中のねじふし鉄筋に鉛直荷重がかかって、導入した緊張力が変化してしまうおそれがある。
しかしながら、この発明によれば、ねじふし鉄筋の少なくとも上面を覆う被覆部材を設けたので、山留壁と控え杭との間の領域で作業しても、ねじふし鉄筋には引張力以外の荷重が作用するのを防ぐことができる。よって、この山留壁と控え杭との間の領域の地盤面上を作業スペースとして活用できる。
第四の発明の山留架構の構築方法は、地盤中に鉛直方向に延びる山留壁を構築する工程(例えば、後述のステップS1)と、当該山留壁の掘削領域とは反対側の地盤に複数の控え杭を打設する工程(例えば、後述のステップS2)と、前記山留壁と前記控え杭との間の地盤を、当該控え杭の上部が露出するまで掘削する工程(例えば、後述のステップS3)と、前記複数の控え杭の間に腹起し部材を架設して前記控え杭同士を連結する工程(例えば、後述のステップS4)と、前記山留壁と前記控え杭との間に連結部材を架設し、当該連結部材に緊張力を導入する工程(例えば、後述のステップS4、S5)と、前記連結部材の上に土を埋め戻す工程(例えば、後述のステップS6)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、山留壁の背面側の敷地が狭い場合や、山留壁の背面に所定の空間があればアンカー定着地盤がない場合であっても、高強度材料を使用したり、山留壁の本体壁を厚くすることなく山留壁を短工期にて構築できる。
本発明の一実施形態に係る山留架構の縦断面図である。 図1のA−A断面位置における平面図である。 図2のB−B断面図である。 実施形態に係る山留架構を構築する手順のフローチャートである。 実施形態に係る山留架構を構築する手順の縦断面説明図(その1)である。 実施形態に係る山留架構を構築する手順の縦断面説明図(その2)である。 実施形態に係る山留架構を構築する手順の縦断面説明図(その3)である。 実施形態に係る山留架構を構築する手順の縦断面説明図(その4)である。 本発明の変形例に係る山留架構の縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る山留架構1の縦断面図であり、図2は、山留架構1のA−A断面位置での平面図である。
本実施形態では、山留架構1は、鉛直方向に延びる山留壁10と、この山留壁10の掘削領域側とは反対側つまり背面側の地盤2に設けられた複数の控え杭20と、これら控え杭20同士を連結する第2腹起し22と、山留壁10と控え杭20とを緊張力が導入された状態で連結する複数の連結部材30と、を備える。
山留壁10は、SMW(Soil Mixing Wall)連続壁である。このSMW連続壁は、土とセメントスラリーとを原位置で混合して攪拌することで地中に造成された壁体であり、所定間隔おきにH形鋼が芯材12として設けられている。
山留壁10には、複数の芯材12に跨がって、第1腹起し13が架設される。
第1腹起し13は、芯材12の掘削領域側の側面に当接して配置されて、水平方向に延びている。この第1腹起し13は、略コの字形状の溝形鋼を上下に背中合わせに配置して構成される。ここで、下側の溝形鋼を下段腹起し14とし、上側の溝形鋼を上段腹起し15とする。
控え杭20は、山留壁10に沿って所定間隔おきに複数配置され、これら複数の控え杭20に跨がって、第2腹起し22が架設される。
第2腹起し22は、控え杭20の掘削領域とは反対側の側面に当接して配置されて、水平方向に延びている。この第2腹起し22は、略コの字形状の溝形鋼を上下に背中合わせに配置して構成される。ここで、下側の溝形鋼を下段腹起し23とし、上側の溝形鋼を上段腹起し24とする。
連結部材30は、各控え杭20について一対ずつ設けられている。
連結部材30は、外周面にねじが形成されたねじふし鉄筋31と、山留壁10の第1腹起し13に係止してねじふし鉄筋31が貫通する第1定着部材32と、控え杭20の第2腹起し22に係止してねじふし鉄筋31が貫通する第2定着部材33と、ねじふし鉄筋31の両端部に螺合されて第1定着部材32および第2定着部材33に係止された締付部材としての第1ナット34および第2ナット35と、ねじふし鉄筋31を覆う被覆部材36と、を備える。
連結部材30には、SS400等の鋼材に比べて強度が高く軽量なねじふし鉄筋を使用した。また、第1定着部材32と第1ナット34、または、第2定着部材33と第2ナット35には、鋳物成形によってそれぞれが一体化された鋼製の定着具(既製品)を使用する。これによって、定着部材32、33を設置するとともに、ナット34、35で締め付ける工程を同時施工でき、短工期で緊張力を導入できる。また、連結部材30の設置高さは、山留壁10が掘削領域側に傾斜することを少ない鋼材量によって抑制するために、山留壁10の高さの2/3以上の高さ位置に設置することが好ましい。
ねじふし鉄筋31は、地盤2に埋設されており、一対のねじふし鉄筋31が控え杭20を挟んで配置されている。
ねじふし鉄筋31の山留壁10側の端部は、第1腹起し13の下段腹起し14と上段腹起し15との間に配置されている。第1定着部材32は、第1腹起し13の掘削領域側の側面に配置され、第1ナット34は、第1定着部材32の上に配置されている。
ねじふし鉄筋31の控え杭20側の端部は、第2腹起し22の下段腹起し23と上段腹起し24との間に配置されている。第2定着部材33は、第2腹起し22の掘削領域側とは反対側の側面に配置され、第2ナット35は、第2定着部材33の上に配置されている。
被覆部材36は、円筒形状の樹脂製または鋼管であり、ねじふし鉄筋31は、この被覆部材36に挿通されている。図3に示すように、ねじふし鉄筋31は、被覆部材36内部の下端面に配置されており、これにより、ねじふし鉄筋31の側方および上方には、空間が確保されている。
以下、山留架構1を構築する手順について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1では、図5に示すように、地盤2に鉛直方向に延びる山留壁10を構築する。ステップS2では、図5に示すように、山留壁10の掘削領域とは反対側つまり背面側の地盤2に控え杭20を打設する。
ステップS3では、図6に示すように、山留壁10の掘削領域側および背面側を掘削して、山留壁10の上部および控え杭20の上部を露出させる。
ステップS4では、図6に示すように、先ず、地盤面と平行方向に、山留壁10の掘削領域の壁面側に第1腹起し13を設置するとともに、複数の控え杭20同士を第2腹起し22で連結する。次に、山留壁10と控え杭20との間に、所定間隔を空けて連結部材30を架設する。
具体的には、まず、第1腹起し13の下段腹起し14を架設するとともに、第2腹起し22の下段腹起し23を架設する。次に、ねじふし鉄筋31を被覆部材36に挿通して、このねじふし鉄筋31を下段腹起し14、23の上に載置する。次に、ねじふし鉄筋31の上に、第1腹起し13の上段腹起し15を架設するとともに、第2腹起し22の上段腹起し24を架設する。
ステップS5では、図7に示すように、連結部材30に緊張力を導入する。
具体的には、第1腹起し13の掘削領域側に、緊張用腹起し40および油圧ジャッキ41を取り付けて、この油圧ジャッキ41により、ねじふし鉄筋31を図7中左方向に引っ張ることで、ねじふし鉄筋31に緊張力を導入する。この状態で、第1ナット34を締め付けて緊張力を保持し、その後、油圧ジャッキ41および緊張用腹起し40を取り外す。
この段階では、山留壁10と控え杭20とを連結する連結部材30に予め緊張力を導入する(プレロード)ことで、二次掘削以降の土圧作用によって山留壁10が掘削領域側に傾斜していくせり出し分を、予め控え杭20側に引っ張っておくことで、せり出しを抑制することができる。また、これにより構築段階の終盤において、山留壁10の背面側に土を埋め戻した際に、山留壁10に過大なせり出しなどが生じないようにした。
ステップS6では、図8に示すように、連結部材30の上に土3を埋め戻す。このとき、ねじふし鉄筋31が被覆部材36内部の下端面に配置されるように、土砂を投入する。
また、複数の控え杭20同士を連結する第2腹起し22の周囲に土3を埋め戻すことで、第2腹起し22の側面と埋戻し土3との接合面には支圧抵抗が形成される。よって、第2腹起し22は、上述の連結部材30と同様、埋め戻し土の土圧によって山留壁10の掘削領域側への傾斜を抑制できる。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)山留壁10の背面側の地盤に控え杭20を設けて、この控え杭20と山留壁10とを連結部材30で連結して緊張力を導入した。よって、山留壁10の背面側の敷地が狭い場合でも、山留壁10の背面側に控え杭20を打ち込むスペースを確保できればよく、山留壁10を支持できる。また、山留壁10の高さが高い場合であっても、連結部材30で山留壁10を背面側に引っ張るので、山留壁10を支持できる。また、山留壁10の掘削領域側に山留架構のための構造物が不要となるので、掘削作業に手間がかからないから、山留架構1を短工期で掘削できる。
(2)連結部材30を構成するねじふし鉄筋31は、SS400等の鋼材に比べて、高強度で、軽量である。また、ねじふし鉄筋31は、ねじふし鉄筋31同士の継手部や端部の定着部に既製品の定着具を使用できる。よって、連結部材30の定着方法として、溶接を行うことなく、全長に亘って品質の高い緊張材を構成できる。
(3)連結部材30に導入する緊張力は、切梁を設置する際に使用する油圧ジャッキ41を用いる。連結部材30に予備緊張力を与えて、プレロード状態を実現して、連結部材30に予め伸びを発生させることで、山留壁10の変位を抑制することができる。また、従来工法では、タイロッド材に用いられているターンバックルによる緊張方法はたるみを取る程度であり、本願発明で想定している一般的なプレロード荷重(引張張力の70〜90%程度)相当は連結部材(タイロッド材)に与えることはできない。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本実施形態では、被覆部材36を円筒形状としたが、これに限らず、ねじふし鉄筋31の側方および上方に空間を確保できれば、どのような形状でもよい。例えば、被覆部材を、ねじふし鉄筋31に上から被せる断面山形状としてもよい。
また、本実施形態では、連結部材30をねじふし鉄筋31としたが、施工場所等の影響で棒状の連結部材30が設置出来ない場合には、連結部材30を可とう性を有するPC鋼より線としてもよい。
また、本実施形態では、連結部材30の設置高さを地盤面からある程度掘り下げた位置としたが、これに限らず、図9に示す山留架構1Aのように、連結部材30を地盤面に近い位置に設置し、被覆部材を設けなくてもよい。
1、1A…山留架構
2…地盤
3…土(埋め戻し土)
10…山留壁
12…芯材
13…第1腹起し 14…下段腹起し 15…上段腹起し
20…控え杭
22…第2腹起し(腹起し部材) 23…下段腹起し 24…上段腹起し
30…連結部材
31…ねじふし鉄筋 32…第1定着部材 33…第2定着部材
34…第1ナット(締付部材) 35…第2ナット(締付部材)
36…被覆部材 40…緊張用腹起し 41…油圧ジャッキ

Claims (4)

  1. 鉛直方向に延びる山留壁と、
    当該山留壁の掘削領域側とは反対側の地盤に設けられた複数の控え杭と、
    前記山留壁と前記控え杭とを緊張状態で連結している連結部材と、を備え、
    前記連結部材は、外周面にねじが形成されたねじふし鉄筋と、
    前記山留壁に係止して前記ねじふし鉄筋が貫通する第1定着部材と、
    前記控え杭に係止して前記ねじふし鉄筋が貫通する第2定着部材と、
    前記ねじふし鉄筋の両端部に螺合されて前記第1定着部材および前記第2定着部材に係止された締付部材と、を備えることを特徴とする山留架構。
  2. 前記複数の控え杭同士を連結する腹起し部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の山留架構。
  3. 前記ねじふし鉄筋は、地盤中に埋設されており、
    前記連結部材は、前記ねじふし鉄筋の少なくとも上面を覆う被覆部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の山留架構。
  4. 地盤中に鉛直方向に延びる山留壁を構築する工程と、
    当該山留壁の掘削領域とは反対側の地盤に複数の控え杭を打設する工程と、
    前記山留壁と前記控え杭との間の地盤を、当該控え杭の上部が露出するまで掘削する工程と、
    前記複数の控え杭の間に腹起し部材を架設して前記控え杭同士を連結する工程と、
    前記山留壁と前記控え杭との間に連結部材を架設し、当該連結部材に緊張力を導入する工程と、
    前記連結部材の上に土を埋め戻す工程と、を備えることを特徴とする山留架構の構築方法。
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