JP2016180072A - 電子線硬化型インクジェットインキ - Google Patents

電子線硬化型インクジェットインキ Download PDF

Info

Publication number
JP2016180072A
JP2016180072A JP2015061823A JP2015061823A JP2016180072A JP 2016180072 A JP2016180072 A JP 2016180072A JP 2015061823 A JP2015061823 A JP 2015061823A JP 2015061823 A JP2015061823 A JP 2015061823A JP 2016180072 A JP2016180072 A JP 2016180072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
acrylate
meth
monomer
electron beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015061823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6477113B2 (ja
Inventor
真由子 岡本
Mayuko Okamoto
真由子 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2015061823A priority Critical patent/JP6477113B2/ja
Publication of JP2016180072A publication Critical patent/JP2016180072A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6477113B2 publication Critical patent/JP6477113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、低臭気、低マイグレーション、柔軟性、高画質の両立を実現することにより、食品・医薬品包装へ対応可能な電子線硬化型インクジェットインキを提供することを目的とする。【解決手段】着色剤、および、重合性化合物を含有する電子線硬化型インクジェットインキであって、前記重合性化合物が、単官能モノマーおよび/または二官能モノマーを含有し、単官能モノマーと二官能モノマーの合計含有量が、重合性化合物全量中95〜100重量%であり、インキの粘度が、100mPa・s以下であることを特徴とする、電子線硬化型インクジェットインキ。【選択図】なし

Description

本発明は、電子線硬化型インクジェットインキに関する。
インクジェット印刷は、近年、ヘッドの技術進展により、高周波数で微小の液滴を射出することができるようになってきた。これにより、生産性、画質の面で既存の印刷方式から劣っていたインクジェット印刷は、小ロット・短納期・低コストなどのデジタル化のメリットを併せ持ち、様々な分野で既存の印刷方式からの代替が進んでいる。
中でも、紫外線(UV)硬化型インクジェット印刷は、その他の溶剤型・水型と比較して、高速硬化・高精細・基材汎用性といった特徴を備えており、特にフィルムへの印刷に関しては、優れた特性を発揮するため、包装材料への使用が適していると言える。
一方、人体・環境への安全意識の高まりに伴い、特に食品・医薬品包装に使用するインキには、インキ由来である化学物質の混入低減による安全性確立が求められている。特にEU市場では化学物質の食品内容物への混入(マイグレーション)を規制する閾値が存在するため、毒性が高く混入もしやすい低分子量の化学物質を印刷物中から低減させることが必須である。また日本市場でも、閾値は存在しないが、実際の食品包装用途では、臭気への忌避感が非常に高く、臭気を発しやすい低分子量成分の低減が必須であることがわかった。
しかし、一般的に知られるように、UV硬化反応に使用される開始剤やモノマーなどの低分子量成分の多くは人体・環境への毒性が高いことが年々明らかになっているうえに、UV硬化などのラジカル反応を利用した硬化は、その反応中に酸素などのさまざまな物質と競争反応しながら進行する極めて複雑な反応であるため、UV照射後の硬化膜中には、多量のモノマーや開始剤が反応しきれず残留し、これらがマイグレーションや臭気の原因となっている。
さらに、UVインキを硬化させる場合には、インキ中に含まれる着色剤のUVの透過性により硬化の速度が異なり、特にブラックなどの透過性の低いインキにおいては、開始剤や増感剤を多量に入れる必要があった。その結果これら濃色のインキは、開始剤や増感剤のマイグレーションが起こりやすく、食品・医薬品包装への使用は安全性の面から使用が難しかった。
一方、電子線照射による硬化または架橋技術は、UV硬化と同様に地球的問題である環境問題の面から、省エネルギーかつ溶剤を放出しない環境に優しいプロセスとして注目を集めており、これまでに多くの検討がなされている。この方法は、真空中で電子を電圧にて加速し、この加速された電子を空気中等の常圧雰囲気中に取り出し、物体に対して電子線を照射する方法である。
電子線照射による硬化および架橋の利点としては、次のようなものが挙げられる。
(1)希釈剤として有機溶剤を多量に含有させる必要がないので環境に優しい。
(2)硬化速度が速く生産性が高く、冷却、エージング等が不要のため後加工がすぐにできる。
(3)熱乾燥よりも硬化作業面積が少なく、熱乾燥の際の温度管理などよりも作業管理しやすい。
(4)常温硬化のため基材の熱ダメージがない。
(5)開始剤、増感剤が不要のため、硬化膜の耐候性や安定性が向上し、低臭気である。
(6)顔料の濃度に関係なく硬化できるため、高濃度、広演色印刷が可能である。
上記のような電子線照射の利点は、食品・医薬品包装へのインクジェット印刷での展開を実現しうると考えられる。インクジェット印刷を食品・医薬品包装に展開するにあたり問題と考えられてきた、UV硬化型インキに含まれる開始剤や増感剤由来の臭気やマイグレーションをなくすことが可能であるからである。
従来より、このような電子線照射の利点を活かすため、電子線硬化型インクジェットインキの検討は行われてきた(特許文献1、2)。しかし、これらのインキは3官能以上の他官能モノマーを多量に含有するため、電子線による硬化で3次元的に非常に強固な架橋構造をとり、これらのインキを使用した硬化膜は固く、柔軟性に欠ける。そのため食品・医薬品包装に展開するにあたり、低臭気・低マイグレーションと同時に必要な硬化膜の柔軟性を持たず、軟包装への展開が難しかった。さらに、これらインキはインクジェットインキとして重要な吐出性も悪く、高速印刷を行うと着弾精度が低下し画質の低下がみられた。さらには顔料濃度が低いことから、着色力の低い印刷物しか作製できなかった。
特開2004−42465号公報 特開1997−314981号公報
本発明は、低臭気、低マイグレーション、柔軟性、高画質の両立を実現することにより、食品・医薬品包装へ対応可能な電子線硬化型インクジェットインキを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、着色剤、および、重合性化合物を含有する電子線硬化型インクジェットインキであって、
前記重合性化合物が、単官能モノマーおよび/または二官能モノマーを含有し、
単官能モノマーと二官能モノマーの合計含有量が、重合性化合物全量中95〜100重量%であり、
インキの粘度が、100mPa・s以下であることを特徴とする、電子線硬化型インクジェットインキに関する。
また本発明は、単官能モノマーおよび/または二官能モノマーが、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド骨格を有するアクリレートを含有し、
前記エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド骨格を有するアクリレートが、インキ全量中に10重量%以上含まれていることを特徴とする、上記電子線硬化型インクジェットインキに関する。
また本発明は、着色剤の添加量が、インキ全量中の3重量%よりも高いことを特徴とする、上記電子線硬化型インクジェットインキに関する。
また本発明は、上記電子線硬化型インクジェットインキを用いた印刷物に関する。
本発明によれば、インクジェットシステムによる低コスト、基材汎用性、高生産性などを兼ね備えつつ、低臭気、低マイグレーション、柔軟性、高画質を両立し、食品・医薬品包装へ対応可能な電子線硬化型インクジェットインキを提供することができた。
以下、本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキについて説明する。なお、特にことわりのない限り、「部」「%」は、「重量部」「重量%」をあらわす。
(電子線硬化型インクジェットインキ)
本発明の電子線硬化型インクジェットインキは、顔料などの着色剤、および重合性化合物を含有し、さらに顔料分散剤、添加剤等を含有することができる(以下、本実施形態の「電子線硬化型インクジェットインキ組成物」を、「インキ」又は「インキ組成物」と記載する場合がある。)。紫外線硬化型インクジェットインキと異なり、電子線のエネルギーが非常に強く重合性化合物自体を励起させることができるため、紫外線硬化型インクジェットインキの必須成分である開始剤や増感剤は含まなくてよい。以下、まず、本発明の電子線硬化型インクジェットインキについて述べる。
(重合性化合物)
本明細書で定義する「重合性化合物」とは、電子線が照射された後、直接重合反応を起こす化合物を使用することができる。以下、「重合性化合物」を単に「モノマー」とも言う。
重合性化合物として、具体的には、単官能モノマー、二官能モノマー、三官能以上の多官能モノマーが挙げられ、その中でも、アクリルモノマー、ビニルモノマー、ビニルエーテルモノマー、ビニルエステルモノマー、アクリルとビニルまたはアリルを分子内に包含する異種モノマー、アリルエーテルモノマー、アリルエステルモノマーなどが挙げられる。
本発明における重合性化合物としては、単官能モノマーおよび/または二官能モノマーを含有し、さらに三官能以上の多官能モノマーを含有することができる。
単官能モノマー及び二官能モノマーは、インキの低粘度化や硬化膜の残留量低減といった効果が期待できる。
本発明においては、単官能アクリルモノマー、二官能アクリルモノマー、アクリルとビニルを分子内に包含する異種二官能モノマー、アクリルとアリルを分子内に包含する異種二官能モノマー等がより好ましく用いられる。
単官能モノマーは、分子内に重合性官能基を1つだけ有する化合物であり、具体的な化合物の例として、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(オキシエチル)(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、o−フェニルフェノールEO変性アクリレート、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、β−カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、及びN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等が挙げられる。これらの化合物は、単独で使用されてもよく、又は2種以上の組合せで使用されてもよい。
単官能モノマーとして好ましくは、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドが挙げられる。
二官能モノマーは、分子内に2つの重合性官能基を有する化合物であり、具体的には、二官能の(メタ)アクリレート、分子内にビニル基を含有する二官能モノマー、アクリルとビニルを分子内に包含する異種二官能モノマー、アクリルとアリルを分子内に包含する異種二官能モノマーが挙げられる。
二官能の(メタ)アクリレートの具体的な化合物の例として、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
二官能モノマーとして好ましくは、1,9−ノナンジオールアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
分子内にビニル基を含有するモノマーの具体的な化合物の例として、ブタンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
アクリルとビニルを分子内に包含する異種二官能モノマー、アクリルとアリルを分子内に包含する異種二官能モノマーの具体的な化合物の例として、VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル)、VEEM(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)メチル)、アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−ビニルオキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−(2−ビニロキシエトキシ)エチル等が挙げられる。
三官能以上の多官能モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化リン酸トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシレートグリセリルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明においては、単官能モノマーと二官能モノマーの合計含有量が、重合性化合物全量中95〜100重量%である。
インキ中のモノマーの含有量は、硬化性、吐出安定性の点から、インキ全量中の50〜97重量%で使用されるのが好ましい。より好ましくは、60〜97重量%、さらに好ましくは、70〜97重量%である。
モノマーとしては、硬化性の点から、EO(エチレンオキサイド)またはPO(プロピレンオキサイド)の骨格を有するアクリレートを使用することが好ましい。
また、低残留性と柔軟性を両立しうる点から、フェノキシエチルアクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2−フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ジプロピレングリコールジアクリレート、アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−ビニルオキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−(2−ビニロキシエトキシ)エチルが好ましい。
特に、PEA(フェノキシエチルアクリレート)、VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル)、DPGDA(ジプロピレングリコールジアクリレート)から選択されるモノマーが好ましい。これらのモノマーはラジカルを伝搬しやすいため、モノマー間の反応速度を向上させると思われ、単独もしくは併用することにより、高速印刷においても硬化膜中のモノマーの残留量を低減させることができる。
前記EOまたはPOを主骨格としたモノマーの添加量は、低粘度化、低残留量の点から、インキ中のモノマー成分中、40〜100重量%が好ましく、50〜100重量%が特に好ましい。
前記EOまたはPOを主骨格としたモノマーの添加量は、インキ全重量中10重量%以上が好ましく、20〜95重量%がより好ましく、40〜95重量%がさらに好ましい。
特に、モノマーとしてVEEAを用いる場合、反応性が大きく向上するため、搬送速度を速くすることが可能であり、また硬化膜中の残留率も低下することから好適に用いることができる。VEEAの添加量は、インキ中、10〜60重量%が好ましく、10〜45重量%がより好ましく、10〜30重量%が特に好ましい。
また、ビニルモノマーないしはアリルモノマーは、分子間力が低いため、低粘度化に極めて有効であり、用いることが可能であるが、インキ中にアクリルモノマーとビニルモノマーないしはアリルモノマーが共存し、かつ、ビニルモノマーないしはアリルモノマーが多量に存在する場合、アクリルモノマー→ビニルモノマーないしはアリルモノマーへのラジカル伝播速度が遅いため、活性エネルギー線照射後の硬化膜中に多くモノマーが残留することがある。よって、ビニルモノマーないしはアリルモノマーの配合量はインキ中、30重量%以下が好ましく、さらに10重量%以下に抑えることがより好ましい。
インキ組成物には、上記モノマー以外にもオリゴマー、プレポリマーを使用できるが、インキ粘度、硬化膜中の残留量などの理由から、インキ組成中に15重量%以下、さらには5重量%以下であることがより好ましい。
(インキの粘度)
本発明で使用されるインキの25℃での粘度は、100mPa・s以下であり、好ましくは40mPa・s以下である。インクジェットインキは液滴を吐出して画像を描画するため、微小な圧力によりノズルから微小液滴を吐出させなければならない。吐出時に加温することで一時的にインキ粘度を下げることで、この吐出を可能としているが、100mPa・s以下の粘度にすることで安定的に吐出することが可能である。またインキの粘度を40mPa・s以下にコントロールすることで、吐出速度が上昇し、着弾制度を高めることができるため、着弾不良により発生するビーディング(ドット間の融着)を改善し、画質を大きく向上することができる。さらに25℃での粘度が、5〜30mPa・sであることが好ましい。5mPa・s以上だと、吐出が安定し、30mPa・s以下だと、吐出精度が優れ、画質に優れるためである。
なお、粘度の測定は、東機産業社製 TVE25L型粘度計を用いて、25℃環境下で、の粘度を読み取ることにより測定することができる。
(着色剤)
着色剤としては、一般的に知られる溶解性または増塩染料または顔料などを用いることができる。中でも着色剤自身のマイクレーションの抑制と耐久性から顔料が好適に選択できる。さらに顔料としては一般的に印刷用途、塗料用途のインク組成物に使用される顔料を用いることができる。具体的にはカーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機系顔料または有機顔料が使用できる。
特に非マイグレーション性と色再現性を両立する顔料成分としては、例えば、マゼンタインキに使用する着色剤として、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド81系、C.I.ピグメントレッド122、176、185、169、202、269等が挙げられ、
例えば、イエローインキに使用する着色剤として、C.I.ピグメントイエロー120、139、150、151、155、180、185等が挙げられ、
例えば、シアンインキに使用する着色剤として、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、
例えば、その他のカラーインキに使用する着色剤として、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット23、
更にその他のインキに使用する着色剤として、C.I.ピグメントブラック7、表面処理酸化チタン、カーボンブラックが好適に用いることができる。
着色剤の添加量は、インキ全量中1重量%以上であることが、食品・医薬品などの包装材として使用するにあたり、所望の発色性を示すことから好ましい。例えば、20μm程度の非常に薄い基材に使用することのある食品・医薬品包装用途においては、発色性をあげるために硬化膜の膜厚を厚くしすぎる場合がある。この場合、印刷物に占めるインキ硬化膜層が非常に高くなるため、包装材全体として柔軟性がなくなり硬化膜が割れる問題がある。着色剤の添加量が、インキ中3重量%よりも高いと、十分な発色性を備えつつ、硬化膜の厚みを薄くすることができるため、食品・医薬品包装に使用した際にも硬化膜が割れることなく、好ましい。
また、本発明のインキは、インキ硬化膜の厚みが2〜20μmの場合でも柔軟性をもつ。
(顔料分散剤)
顔料分散剤としては、大きく分けて顔料分散助剤と樹脂型顔料分散剤があげられる。
顔料分散助剤は、有機顔料を母体骨格とし、側鎖にスルホン酸、スルホンアミド基、アミノメチル基、フタルイミドメチル基等の置換基を導入して得られる化合物、ないしは金属塩化合物である。
樹脂型顔料分散剤の主鎖骨格は、特に制限はないが、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリウレア骨格等が挙げられる。中でも、インキ組成物の保存安定性の点で、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格が好ましい。また、その構造に関しても特に制限はないが、ランダム構造、ブロック構造、くし型構造、星型構造等が挙げられ、インキの低粘度化、保存安定性、の点で、ブロック構造又はくし型構造が好ましい。
例示した中でも、塩基性官能基を有する樹脂型顔料分散剤が好ましく、市販品を使用してもよい。塩基性官能基を有する樹脂型顔料分散剤と使用可能な例として、ルーブリゾール社製のソルスパース24000GR、32000、33000、35000、39000、41000、53000、及びJ180が挙げられる。また、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、822、824、827、及び711が挙げられる。
樹脂型顔料分散剤の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。インキの流動特性に優れるのは、顔料100重量%に対し樹脂型顔料分散剤の有効成分(つまり、樹脂型顔料分散剤の固形分(不揮発分)が20〜150重量%の場合である。この範囲内ではインキの分散安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示す。さらに顔料100重量%に対し樹脂型顔料分散剤の有効成分が30重量%〜100重量%の場合、分散が非常に安定となり、かつ20kHz以上の高周波数領域でも安定した吐出性を示すため、高精度・高生産性を実現することができる。さらに好ましくは、30重量%〜70重量%である。
(添加剤)
本実施形態のインキに必要に応じて、添加剤を加えてもよい。添加剤としては、樹脂、禁止剤、表面張力調整剤、有機溶剤などがあげられる。
(樹脂)
本発明のインキは、樹脂を含んでも良い。酸価が50以上かつ、重量平均分子量(Mw)が1000以上20000以下の樹脂を使用することが好ましい。
ここで樹脂は、前記樹脂型分散樹脂、表面張力調整剤として使用されるもの以外のものを言う。
樹脂の重量平均分子量は、1000以上15000以下であることが好ましく、2000以上12000以下がより好ましく、3000以上10000以下がさらに好ましい。
Mwは、一般的なゲルパーミッションクロマトグラフィー(以下GPC)によりスチレン換算分子量として求めたものである。
具体的にはtskgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8320GPC)で、展開溶媒にDMFを用いたときのポリスチレン換算分子量である。
樹脂の酸価は、50〜250が好ましく、50〜150がより好ましい。
ここで「酸価」とは、分散剤固形分1gあたりの酸価を表し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法によって求めたものである。
酸価を50以上持つ樹脂は、印刷基材表面の極性基と樹脂の極性部分が静電的な結合を持ち、基材との密着性を向上させる。特に酸価を50以上持つ樹脂を入れることによって、PPやPETに対する密着性が向上する。PPやPETは非極性部分が多く、コロナ処理などによって生じた極性部分との結合によって密着性を発現するため、酸価を持った樹脂を入れることでより強固な密着性を発現することができる。また、分子量が20000より大きい樹脂を含有すると射出特性が悪くなる。
本発明における樹脂として、アクリル酸樹脂、スチレンアクリル酸共重合樹脂、スチレンマレイン酸共重合樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル酢酸ビニルマレイン酸共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、セルロース樹脂、セルロースアセテート樹脂、ブチラール樹脂などを挙げることができる。
インキに含有される上記モノマーおよび/またはオリゴマーとの溶解性が良い点から、、アクリル酸樹脂、スチレンアクリル酸共重合樹脂、スチレンマレイン酸共重合樹脂、ポリエステル樹脂の使用が好ましい。
上記の樹脂として、BASF社製「ジョンクリル586、611(スチレンアクリル樹脂」、エルフ・アトケム・ジャパン社製「SMA2625P(スチレンマレイン酸樹脂)」などがあげられる。
樹脂を含む場合、その含有量はインキ全重量中1〜9.5重量%が好ましく、1〜7重量%がより好ましい。
酸価を50以上持つ樹脂をインキ全量中に1重量%以上含有することにより密着性が向上する。また、9.5%より多く含有すると、硬化膜中の樹脂成分の割合が高くなり、溶剤耐性が悪化するとともに、インキの吐出安定性が悪化してしまう。
(禁止剤)
インキの経時での粘度安定性、経時後の吐出性、記録装置内での機上の粘度安定性を高めるため、禁止剤を使用することが好ましい。禁止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が特に好適に使用される。
このうち、インキへの溶解性や、禁止剤自身の色味の点で、ヒンダードフェノール系化合物として精工化学社「BHTスワノックス」、「ノンフレックス アルバ」、本州化学社製「H−BHT」、フェノチアジン系化合物として精工化学社製「フェノチアジン」、堺化学工業社製「フェノチアジン」、ヒンダードアミン系化合物としてエボニックデグサ社製「HO−TEMPO」、リン系化合物として、BASF社製「トリフェニルホスフィン」が好適に選択される。これら禁止剤は一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
上記禁止剤の添加量は、インキ中0.1〜2.0重量%が好ましく、0.1〜1.5重量%がより好ましく、0.1〜1重量%が特に好ましい。上記範囲内だと、インキの保存安定性と高速印刷での硬化性、さらには禁止剤のマイグレーション低減を両立させることができる。
(表面張力調整剤)
基材への均一な濡れ広がり性を向上させるために、表面張力調整剤を加えることが好ましい。表面張力調整剤は、シリコーン系ないしはアクリル系であることが、相溶性による弾き防止の点から好ましい。さらに好ましくは、アクリル系表面張力調整剤を使用することで、基材へのインキの過剰な拡がりによるインキ間の滲みを抑制する点から、仮硬化を行うことのない電子線照射装置において好ましい。さらに好ましくは、アクリロイル基などの反応性を有する表面張力調整剤を使用することで、硬化膜の残留率を低減することができる。
上記表面張力調整剤の添加量は、インキ中0.01〜5重量%が好ましく、0.01〜3重量%がより好ましく、0.1〜2重量%が特に好ましい。0.01重量%以上だとインキの濡れ広がりを均一にすることができ、5重量%以下だと、表面張力調整剤がインキ界面に十分に配向し、十分な効果を発現する。表面張力調整剤は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
(有機溶剤)
有機溶剤としては、特に限定されないが、一般的に溶剤型インクジェットインキで使用されるグリコールモノアセテート類、グリコールジアセテート類、グリコール類、グリコールエーテル類、乳酸エステル類等を配合することができる。ただし、有機溶剤は、硬化膜中に残留する可能性が高く、マイグレーションするリスクが高まるため、配合量はインキ中10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、0.5%以下が更に好ましい。これら有機溶剤は一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチルジグリコール、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレートなどのグリコールモノアセテート類、
エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレートなどのグリコールジアセテート類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどのグリコール類、
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルなどの乳酸エステル類があげられる。
上記有機溶剤の中でも、グリコールエーテル類が好ましく、中でも、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが特に好ましい。
グリコールエーテル類の、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール骨格が、重合性モノマーの反応性を向上させ、塗膜の硬化性が優れ、残留量が少なくなる。さらに、インキ粘度が低粘度になり、吐出安定性が優れ、良好な画質が得られる。
有機溶剤の沸点は、吐出安定性の点から、100〜300℃が好ましく、150〜250℃がより好ましい。
(水分管理)
本発明では、実質的に水を含有しないことを特徴とする。「水を実質的に含有しない」とは、インキ中に意図的に水を含有させないことを意味するものであり、各配合成分中に含まれる微量の水分を除外するものではない。インキ中に水を含有した場合、電子線照射時に発生したラジカルがトラップされ、重合反応が効率的に進行せず、硬化膜中の重合性化合物の残留率が多くなる傾向がある。
インキ中の水分量は、意図的に水を添加しないことに加え、1.0重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であるように、原料や製造工程を管理して生産されることが好ましい。
(インキの製造方法)
インキは、重合性化合物、顔料分散剤及び顔料をサンドミル等の通常の分散機を用いて分散した顔料分散体に、重合性化合物及びその他添加剤を添加することにより作製することが好ましい。この方法により、通常の分散機を用いて充分な分散が可能であるので、過剰な分散エネルギーがかからず、多大な分散時間を必要としない。そのため、インキ成分の分散時の変質を招きにくく、安定性に優れたインキを調製することが出来る。
顔料分散体作製時の条件としては、微小ビーズを使用することが好ましい。具体的には0.1mm〜2mmの微小ビーズを用いることが、低粘度で安定した分散体を作製するために好ましい。さらには0.1mm〜1mmの微小ビーズを用いることが生産性向上とインクジェット吐出性の良好な分散体を作製できるために好ましい。
インキは、分散機による分散の後、フィルターにて濾過することが好ましい。インクジェットの吐出安定性の点から、フィルターの孔径は、3μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下が好ましい。
(電子線硬化方法)
本発明でいう「電子線」とは、人工的に電子を加速し、ビームとして利用するものである。加速させるために高電圧をかけるが、この加速電圧が高すぎると熱電子はインキ塗膜を通過して下地の基材まで到達し、基材を劣化させ、さらには基材中の成分の分解により有害な低分子成分を発生させ、臭気やマイグレーションにつながってしまう恐れがある。そのため、本発明に使用する電子線の加速電圧は10〜150kVであることが好ましい。さらには60〜100kVが、基材の分解を防ぎつつ、インキ塗膜の硬化を十分に行うことができ、臭気やマイグレーションを最小にすることができることから、さらに好ましい。
(硬化時の酸素濃度)
電子線は大気中で使用すると酸素を分解しオゾンを大量に発生させてしまい危険であるため、電子線装置は通常低酸素濃度下で使用する。そのため、本発明の硬化時の酸素濃度は、1000ppm以下であることが好ましい。さらには、酸素濃度が50〜500ppmであれば、インキを十分に硬化することができる上に、十分な印刷速度を保つことができ、品質と生産性の面からさらに好ましい。
(印刷基材)
本発明では、包装材料に一般的に用いられるフィルム(PP、OPP、BOPP、PE、PET)や紙基材を用いることができる。アルミ蒸着フィルムなどのガスや液体をバリアする機能を有する基材を用いることも可能であるが、本発明では、インキ原料の残留率低下を目的とするため、残留物質が基材中を浸透して混入する可能性の高い一般的なコート紙やフィルムに対しても特に有効に用いることが可能である。
本発明のインキは、硬化後の柔軟性が良好であるため、基材の膜厚は、2〜20μmでも使用できる。
また、インキの浸透性を制御するために、アンカーコートやコロナ処理など、基材表面の改質を行うことも有効である。特にコロナ処理は、一般的には基材表面を極性化することで、インキの濡れ性を向上させるため、浸透が促進されると考えられがちである。しかし実際は、その表面状態だけを変えることは、コート層を有する基材であればそのコート層表面だけを改質し、浸透を抑制することもできるため、好適に用いることができる。
EUPIAガイダンス(EuPIA Guideline on Printing Inks applied to the non-food contact surface of food packaging materials and articles)に従った食品包装用印刷物の評価を各原料に対し実施した結果、食品代用評価液中へのマイグレーション値の下限値を下回るためには、硬化物中に残存するモノマーや開始剤の残留量を一定値以下とすることで基準を満たすことがわかっている。その結果から、本発明においては、モノマー残留率は1%以下であることが好ましく、開始剤残留率は2%以下であることが好ましい。このレベルであれば、臭気も全く気にならない。さらには、モノマー残留率は0.5%以下であることが好ましく、開始剤残留率は1%以下であることが安全性の点からより好ましい。
以下、本発明について実施例によってより具体的に説明するが、本発明の態様がこれらの例に限定されるものではない。
1.顔料分散体の調製
インキ組成物の調製に先立ち、以下のようにして各種顔料分散体を調製した(表1)。なお、表中に記載した成分の配合量は、全て「重量部」である。
(顔料分散体1の調製)
下記材料をハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌した後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散することで、顔料分散体1を調製した。
顔料:フタロシアニン顔料(トーヨーカラー社製)
「LIONOL BLUE FG−7400−G」 20.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 10.0部
モノマー: ジプロピレンクリコールジアクリレート(DPGDA) 70.0部
(顔料分散体2の調製)
顔料分散体1と同様に、下記組成の顔料分散体2を調製した。
顔料:キナクリドン顔料(クラリアント社製)
「Inkjet Magenta E5B02」 20.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 10.0部
モノマー: ジプロピレンクリコールジアクリレート 70.0部
(顔料分散体3の調製)
顔料分散体1と同様に、下記組成の顔料分散体3を調製した。
顔料:ベンズイミダゾロン顔料(クラリアント社製)
「Noveperm Yellow P−HG」 20.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 10.0部
モノマー:ジプロピレンクリコールジアクリレート 70.0部
(顔料分散体4の調製)
顔料分散体1と同様に、下記組成の顔料分散体4を調製した。
顔料:カーボンブラック顔料(デグサ社製)
「Special Black350」 20.0部
顔料分散剤:ソルスパース32000(ルーブリゾール社製)10.0部
モノマー:ジプロピレンクリコールジアクリレート 70.0部
(顔料分散体5の調製)
顔料分散体1と同様に、下記組成の顔料分散体5を調製した。
顔料:ルチル型酸化チタン(石原産業社製)
「PF−740」 60.0部
顔料分散剤:ソルスパース32000(ルーブリゾール社製)6.0部
モノマー:ジプロピレンクリコールジアクリレート 34.0部
(顔料分散体6の調製)
顔料分散体1と同様に、下記組成の顔料分散体6を調製した。
顔料:フタロシアニン顔料(トーヨーカラー社製)
「LIONOL BLUE FG−7400−G」 20.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 10.0部
モノマー: 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA) 70.0部
表1
Figure 2016180072
2.インキ組成物の調製
先に調製した1〜6の各色顔料分散体を使用し、表2に示したインキ処方になるように、モノマー、安定化剤、表面調整剤を順次撹拌しながら添加し、均一になるまで穏やかに混合させた。その後、得られた混合液について1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、粗大粒子を除去することでインクジェットインキ組成物を得た。
表2に記載したインキの原料成分は、以下のとおりである。
・IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製)
・アロニックスM−140:N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド(東亜合成社製)
・ビスコート#192:フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製)
・VCAP/RC:N−ビニルカプロラクタム(アイエスピー・ジャパン社製)
・DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート(BASF社製)
・VEEA:アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒社製)
・ビスコート#230:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業社製)
・EBECRYL600:ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製)
・KAYARAD HX220:カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート(日本化薬社製)
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート(ダイセル・オルネクス社製)
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成社製)
・Irgacure127:2−ヒロドキシ−1−{4−[4―(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社製)
・Lucirin TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製)
・ジョンクリル586:スチレン−アクリル樹脂(BASF社製)
・DEDG:ジエチルジグリコール(日本乳化剤社製)
・MEK:メチルエチルケトン(丸善石油化学社製)
・フェノチアジン:フェノチアジン(精工化学社製)
・BYK−UV3510:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK Chemie社製)
・BYK361N:アクリルポリマー(BYK Chemie社製)
(粘度測定)
作成したインキの粘度は、東機産業社製TVE25L型粘度計を用いた。測定条件は、25℃の循環チラー環境にて、適宜測定に適する回転数(20mPa・s以下のインキは回転数20rpm、20〜60mPa・sのインキは回転数10rpm、60mPa・s以上の粘度のインキは回転数5rpm)に合わせた後、3分後の測定値を粘度として用いた。
(実施例1〜実施例20、比較例1〜9)
3.インクジェット印刷
次に、先に調製したインクジェットインキ組成物を用い、東芝テック(株)製ヘッド(CA3)を積んだインクジェット吐出装置により、周波数5kHz、ヘッド温度40℃、インキ液滴量42pl、150×150dpiの印字条件で、Innovia社製Profafilm RC60上へインキ組成物を吐出した。
インキ着弾後、以下のいずれかのランプを使用して電子線/紫外線硬化を行い、硬化膜を得た。
・EB:岩崎電気社製電子線照射装置を用いて、加速電圧80kV、線量50kGyでコンベア速度25m/min、1Passで電子線硬化させた。
・UV:ハリソン東芝ライティング社製メタルハライドランプを用いて、出力160W/cm、コンベア速度25m/min、1Passで紫外線硬化させた。
4.硬化膜評価
併せて、後述する方法に従い、硬化膜について、各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
(柔軟性)
上記印刷を行った硬化膜を、基材ごと90°/180°折り曲げ、硬化膜がワレるか目視で評価した。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○:基材を180°折り曲げても硬化膜がワレない
△:基材を90°折り曲げても硬化膜がワレない
×:基材を90°折り曲げると硬化膜がワレる
(残留率)
上記印刷を行った硬化膜(10cm×10cm)を、基材ごと1cm四方に切断し、密閉した容器に入ったメチルエチルケトン100mlに3日間60℃で浸漬することにより、硬化膜中の低分子残留成分の残留率を抽出した。2日後、攪拌して均一化させたメチルエチルケトンを容器内から取り出し、抽出した成分をGCMS(島津製作所製GCMS−QP2010 Plus)およびHPLC(島津製作所製)にて同定した。検出された化合物の検量線を作製して各化合物を定量することにより、硬化膜中に残留する未反応モノマー・開始剤の量を算出した。
(硬化膜重量)
硬化膜重量は、以下のように算出した。
硬化膜重量=印刷後の印刷物(硬化膜+基材)重量−印刷前の基材重量
(開始剤残留率)
硬化膜中に残留する未反応開始剤の残留率は、以下のように算出した。
開始剤残留率=抽出された開始剤総量(g)/硬化膜重量(g)
(開始剤以外成分残留率)
硬化膜中に残留する未反応モノマーや添加剤などの開始剤以外成分の残留率は、以下のように算出した。
開始剤以外成分残留率=抽出された開始剤以外成分総量(g)/硬化膜重量(g)

EUPIAガイダンス(EuPIA Guideline on Printing Inks applied to the non-food contact surface of food packaging materials and articles)に従った食品包装用印刷物の評価を各原料に対し実施した結果、食品代用評価液中へのマイグレーション値の下限値を下回るためには、硬化物中に残存するモノマーや開始剤の残留量を一定値以下とすることで基準を満たすことがわかっている。その結果から、本発明においては以下のように評価した。△以上を良好とする。
○:開始剤残留率は1%未満、モノマーや添加剤などの開始剤以外成分残留率は0.5%未満。
△:開始剤残留率は1%〜2%未満、モノマーや添加剤などの開始剤以外成分残留率は0.5%〜1%未満であり、残留実用レベル。
×:開始剤残留率は2%以上、モノマーや添加剤などの開始剤以外成分残留率は1%以上であり、臭気による食品の味や風味を損なわせる恐れあり。
(溶剤耐性)
上記印刷を行った硬化膜を、95%エタノールに浸した綿棒でこすることにより、溶剤耐性を評価した。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○: 綿棒に着色せず、硬化膜表面にも跡がつかない
△:綿棒に着色しないが、硬化膜表面にうっすら跡がつく
×: 綿棒が着色し、硬化膜表面に跡がつく
(吐出性)
東芝テック(株)製ヘッド(CA3)を用いインキが吐出された様子をストロボ撮影で観察することにより、吐出性を評価した。波形はFire1モードを選択した。評価のポイントは、周波数20kHzの場合の吐出開始時と10分連続吐出後の液滴の分裂の様子を吐出後1mm時点と、2mm時点で観察した。液滴分裂の発生がなく、かつ安定であることが好ましい。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○:2mmまで液滴に分裂なく、連続している。安定である。
△:1mmで分裂しているが、2mmで液滴が合一している。
または破断の様子が初期から大きく変化している。
×:1mmで分裂しており、2mmでも液滴は合一しない。
初期、または10分後に吐出不良が発生している。
(濃度)
CYAN/MAGENTA/YELLOW/BLACKインキに関しては、上記印刷を行った硬化膜を分光光度計(X-rite社製)を用いて測色し、L*a*b*色空間における色再現領
域をプロットすることで濃度の評価を行った。得られた色再現領域と枚葉印刷用ジャパンカラー2007によって定められているマゼンタの色相を比較し、ジャパンカラー2007のマゼンタが再現可能かで評価を行った。評価基準は下記の通りである。
○:ジャパンカラーと同等以上の色域を示す
△:ジャパンカラーと同等程度の色域を示す
×:ジャパンカラーよりも狭い色域を示す
WHITEインキに関しては、上記印刷を行った硬化膜をマクベス社製TR−924濃度計で透過濃度を測定することで、隠蔽性を評価し、濃度の評価を行った。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○:透過濃度が0.6以上
△:透過濃度が0.45以上0.6未満
×:透過濃度が0.45未満
表2
Figure 2016180072
Figure 2016180072
(実施例1〜実施例20)
表2に示す通り、実施例1〜実施例20では単官能・二官能モノマーの合計量が重合性化合物中95〜100重量%であり、柔軟性と低残留性、吐出性などを両立し、食品・医薬品包装に使用するための実用品位を満たすものであった。中でも実施例1、2、4、9、13、15、17、18、19は柔軟性、低残留率、吐出性が良好である上に、濃度が十分でありかつ塗膜の溶剤耐性も十分であることから、食品・医薬品包装用インキとしてより好ましいといえる。
(比較例1〜比較例9)
一方、表2に示す通り、比較例1、2では紫外線硬化を行った塗膜は柔軟性がなく曲げると塗膜がわれてしまううえに、塗膜中に比較例1ではモノマーが、比較例2では開始剤が大量に残留してしまい、食品・医薬品包装に使用するための実用品位には成りえなかった。また比較例3〜6、8では、電子線硬化塗膜は柔軟性がなく曲げると塗膜がわれてしまい、食品・医薬品などの軟包装に使用するための実用品位には成りえなかった。比較例7では、電子線硬化塗膜は柔軟性がなく曲げると塗膜がわれてしまううえに、粘度が高く、インクジェットインキとして安定した吐出を行うことができなかった。比較例9では、溶剤を多量に含有することでインキ粘度は低いが、溶剤が塗膜中に多量に残留し、やはり食品・医薬品包装に使用するための実用品位には成りえなかった。
以上より、本発明の電子線硬化型インクジェットインキは、低臭気、低マイグレーション、柔軟性、高画質を両立し、食品・医薬品包装へ対応可能な電子線硬化型インクジェットインキであることが証明された。

Claims (4)

  1. 着色剤、および、重合性化合物を含有する電子線硬化型インクジェットインキであって、
    前記重合性化合物が、単官能モノマーおよび/または二官能モノマーを含有し、
    単官能モノマーと二官能モノマーの合計含有量が、重合性化合物全量中95〜100重量%であり、
    インキの粘度が、100mPa・s以下であることを特徴とする、電子線硬化型インクジェットインキ。
  2. 単官能モノマーおよび/または二官能モノマーが、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド骨格を有するアクリレートを含有し、
    前記エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド骨格を有するアクリレートが、インキ全量中に10重量%以上含まれていることを特徴とする、請求項1記載の電子線硬化型インクジェットインキ。
  3. 着色剤の添加量が、インキ全量中の3重量%よりも高いことを特徴とする、請求項1または2記載の電子線硬化型インクジェットインキ。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の電子線硬化型インクジェットインキを用いた印刷物。
JP2015061823A 2015-03-25 2015-03-25 電子線硬化型インクジェットインキ Active JP6477113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015061823A JP6477113B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 電子線硬化型インクジェットインキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015061823A JP6477113B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 電子線硬化型インクジェットインキ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016180072A true JP2016180072A (ja) 2016-10-13
JP6477113B2 JP6477113B2 (ja) 2019-03-06

Family

ID=57130850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015061823A Active JP6477113B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 電子線硬化型インクジェットインキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6477113B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017056612A1 (ja) * 2015-09-30 2018-02-08 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置
JP2019104845A (ja) * 2017-12-13 2019-06-27 コニカミノルタ株式会社 電子線硬化型インクジェットインクおよび画像形成方法
WO2020044698A1 (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 岩崎電気株式会社 電子線硬化性インク
WO2020044697A1 (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 岩崎電気株式会社 電子線硬化性樹脂
US10799911B2 (en) 2016-04-11 2020-10-13 Sun Chemical Corporation Electron beam curable inkjet formulation with improved adhesion
WO2022163134A1 (ja) 2021-01-29 2022-08-04 富士フイルム株式会社 電子線硬化型インク及び画像記録方法

Citations (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001288386A (ja) * 2000-04-03 2001-10-16 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化性インクジェットインキ原液、それを用いた活性エネルギー線硬化性インクジェットインキおよび記録方法
JP2002012801A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Toppan Forms Co Ltd 電子線硬化型インクジェット記録用インク
JP2004018656A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2004067991A (ja) * 2002-06-10 2004-03-04 Nippon Shokubai Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク
JP2008023904A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Fujifilm Corp インクジェット記録装置
US20100302300A1 (en) * 2007-10-24 2010-12-02 Agfa Graphics Nv White inkjet ink improved for dispersion stability
US20100331478A1 (en) * 2007-10-24 2010-12-30 Agfa Graphics Nv Radiation curable inkjet printing methods
US20100330296A1 (en) * 2007-10-24 2010-12-30 Agfa Graphics Nv Radiation curable inkjet fluids and inks improved for photoyellowing
JP2011500932A (ja) * 2007-10-24 2011-01-06 アグフア・グラフイクス・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ おもちゃ及び食品包装用途のための硬化性液及びインキ
JP2011502188A (ja) * 2007-10-24 2011-01-20 アグフア・グラフイクス・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ おもちゃ及び食品包装用途のための硬化性液及びインキ
WO2012133694A1 (ja) * 2011-03-29 2012-10-04 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
US20130044167A1 (en) * 2010-06-24 2013-02-21 Agfa-Gevaert N.V. Flexible, scratch resistant radiation curable inkjet inks
US20130050367A1 (en) * 2010-06-24 2013-02-28 Agfa-Gevaert N.V. Flexible, scratch resistant radiation curable inkjet inks
JP2013047305A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2013047306A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2013108052A (ja) * 2011-10-25 2013-06-06 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2013224364A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット
JP2013245240A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
WO2014032968A1 (en) * 2012-08-31 2014-03-06 Agfa Graphics Nv Low migration free radical radiation curable inkjet inks
JP2014141104A (ja) * 2004-05-06 2014-08-07 Agfa Graphics Nv 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷
JP2014214278A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 東洋インキScホールディングス株式会社 着色樹脂組成物
JP2015086391A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 間接的な印刷のための電子線硬化性インク
WO2015136694A1 (ja) * 2014-03-14 2015-09-17 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
WO2015147177A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2015183149A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2015183147A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物

Patent Citations (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001288386A (ja) * 2000-04-03 2001-10-16 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化性インクジェットインキ原液、それを用いた活性エネルギー線硬化性インクジェットインキおよび記録方法
JP2002012801A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Toppan Forms Co Ltd 電子線硬化型インクジェット記録用インク
JP2004067991A (ja) * 2002-06-10 2004-03-04 Nippon Shokubai Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク
JP2004018656A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2014141104A (ja) * 2004-05-06 2014-08-07 Agfa Graphics Nv 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷
JP2008023904A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Fujifilm Corp インクジェット記録装置
US20100302300A1 (en) * 2007-10-24 2010-12-02 Agfa Graphics Nv White inkjet ink improved for dispersion stability
US20100331478A1 (en) * 2007-10-24 2010-12-30 Agfa Graphics Nv Radiation curable inkjet printing methods
US20100330296A1 (en) * 2007-10-24 2010-12-30 Agfa Graphics Nv Radiation curable inkjet fluids and inks improved for photoyellowing
JP2011500932A (ja) * 2007-10-24 2011-01-06 アグフア・グラフイクス・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ おもちゃ及び食品包装用途のための硬化性液及びインキ
JP2011502188A (ja) * 2007-10-24 2011-01-20 アグフア・グラフイクス・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ おもちゃ及び食品包装用途のための硬化性液及びインキ
US20130050367A1 (en) * 2010-06-24 2013-02-28 Agfa-Gevaert N.V. Flexible, scratch resistant radiation curable inkjet inks
US20130044167A1 (en) * 2010-06-24 2013-02-21 Agfa-Gevaert N.V. Flexible, scratch resistant radiation curable inkjet inks
WO2012133694A1 (ja) * 2011-03-29 2012-10-04 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JP2013047305A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2013047306A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2013108052A (ja) * 2011-10-25 2013-06-06 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2013224364A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット
JP2013245240A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
WO2014032968A1 (en) * 2012-08-31 2014-03-06 Agfa Graphics Nv Low migration free radical radiation curable inkjet inks
JP2014214278A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 東洋インキScホールディングス株式会社 着色樹脂組成物
JP2015086391A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 間接的な印刷のための電子線硬化性インク
WO2015136694A1 (ja) * 2014-03-14 2015-09-17 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
WO2015147177A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2015183144A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2015183149A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP2015183147A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017056612A1 (ja) * 2015-09-30 2018-02-08 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置
US10640666B2 (en) 2015-09-30 2020-05-05 Fujifilm Corporation Ink jet recording method and ink jet recording device
US10799911B2 (en) 2016-04-11 2020-10-13 Sun Chemical Corporation Electron beam curable inkjet formulation with improved adhesion
US10864753B2 (en) 2016-04-11 2020-12-15 Sun Chemical Corporation Electron beam curable inkjet formulations with improved chemical resistance
EP4011988A1 (en) 2016-04-11 2022-06-15 Sun Chemical Corporation Process for electron beam curable inkjet formulations
US11524317B2 (en) 2016-04-11 2022-12-13 Sun Chemical Corporation Process for electron beam curable inkjet formulations
JP2019104845A (ja) * 2017-12-13 2019-06-27 コニカミノルタ株式会社 電子線硬化型インクジェットインクおよび画像形成方法
JP7052329B2 (ja) 2017-12-13 2022-04-12 コニカミノルタ株式会社 電子線硬化型インクジェットインクおよび画像形成方法
WO2020044698A1 (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 岩崎電気株式会社 電子線硬化性インク
WO2020044697A1 (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 岩崎電気株式会社 電子線硬化性樹脂
WO2022163134A1 (ja) 2021-01-29 2022-08-04 富士フイルム株式会社 電子線硬化型インク及び画像記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6477113B2 (ja) 2019-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6477113B2 (ja) 電子線硬化型インクジェットインキ
US10519332B2 (en) Waterbased UV inkjet ink containing synthetic thickener
JP5228034B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法及び印刷物
US8474967B2 (en) Ink jet recording process
JP5372295B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性インクジェット記録用インク
JP5770765B2 (ja) 放射線硬化型インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
WO2015060397A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ及びインキセット
TW201739850A (zh) 光硬化型噴墨印刷用墨水組成物及噴墨印刷方法
JP7469394B2 (ja) エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JPWO2014080942A1 (ja) 光硬化型インクジェット印刷用インク組成物及び印刷物
WO2015147178A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物
JP5935140B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜
GB2561985A (en) Printing ink
JP2014181281A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク組成物及びその製造方法
JP5987260B2 (ja) インクジェット記録用水性インクセット
JP2014189753A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク組成物の製造方法
JP5482866B1 (ja) 記録方法及び被記録媒体
JP7064091B1 (ja) 紫外線硬化型インクジェットインキ
US20120142809A1 (en) Ink jettable, radiation curable, fluid compositions, production methods, and related substrates
GB2593582A (en) A printing ink
JP6031827B2 (ja) インクジェット記録用水性インクセット
WO2021224581A1 (en) Inkjet ink
JP6657973B2 (ja) 建材用インクジェットインク白色受理層用活性エネルギー線硬化性組成物
WO2021224582A1 (en) Method of inkjet printing
JP2019099760A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク及び印刷物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180115

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190121

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6477113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R255 Notification that request for automated payment was rejected

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R2525

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350