JP2015183147A - 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物 - Google Patents

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真由子 岡本
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一博 城内
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Yuji Kameyama
雄司 亀山
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Abstract

【課題】本発明は、、特に食品・化粧品・医薬品用ラベルとして多岐に使用可能な、低粘度で色再現性に優れ、かつ硬化膜中の残留成分量が少ない、特に1Pass硬化型のインキを提供することを目的とする。
【解決手段】
少なくともアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートと顔料を含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物であって、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルの含有率が、インキ全量中36〜65重量%、ジプロピレングリコールジアクリレートの含有率がインキ全量中31〜63重量%であり、かつ、前記顔料の含有率が、インキ全量中1〜c重量%であって、cは当該インキ組成物をジプロピレングリコールジアクリレートで2000倍に希釈して測定した、320〜380nmの吸光度の平均値が1となる顔料濃度である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。さらに詳しくは、食品・化粧品用ラベルとして多岐に使用可能な、低粘度で色再現性に優れ、かつ硬化膜中の残留成分量が少ない、特に1Pass硬化型のインキの提供に関する。
従来、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキは、その溶剤タイプと比較し、乾燥性の速さから高速印字型のサイネージプリンターに、または基材密着性に優れる面から、多種基材対応のフラットベット型プリンターに搭載され、用途に応じた配合の開発が進められてきた。
これらプリンターは、ヘッドをスキャンさせることで、大型化、厚膜化、高濃度化に対応させることができた。近年、ヘッドの技術進展により、高周波数で微小の液滴を射出することのできるヘッド技術が確立されてきた。この技術の実現により、生産性、画質の面で劣っていたインクジェット印刷が、デジタル化のメリットを併せて既存の印刷方式を代替する可能性が高まった。さらには少なくとも2個以上インクジェットヘッドで吐出された後、それらを同時に硬化させる1Passタイプのプリンターの登場により、装置の低コスト化、高生産性が可能となり、さらに既存の印刷方式の代替を加速させている。
このような既存印刷からインクジェット印刷への転換は、多様化する消費ニーズに対して小ロット多品種の製品を提供するという近年のビジネスモデルにマッチすることから、多くの分野で広がりを見せている。特にラベル印刷においては、ボリュームゾーンである食品・化粧品・さらには医薬品への応用が可能となれば、それぞれの製品のバリアブルデータをラベルに添付することができ、製造者にとってより安価に、消費者に安全・安心を提供することができる。
しかし、この技術革新の実現には、従来にも増して活性エネルギー線に対して高感度なインキの開発が必要であった。高感度化は、印刷速度の向上に寄与し、生産性の向上のためにインキに求められる仕様である。
それに加え、インクジェット印刷を従来のオフセット印刷などの代替として使用するにあたり、色再現性の向上も求められている。特に食品・化粧品・医薬品などの分野においては、ラベルによってその内容物をいかに魅力的にみせるかが、その商品の売り上げに大きく関わってくるため、色再現性は一つの重要な品質となりうる。しかしながら、特に活性エネルギー線硬化型インクジェットインキにおいては、画像の色再現性、硬化性、吐出安定性などの要求される全ての特性を満足することは非常に難しい。
広い色再現性を得ようとして、インキ組成物付与量を増やした場合は、マットな画像になってしまい、食品・化粧品・医薬品ラベルとして不適である。また、広い色再現性を得ようとして、インキ組成物中の顔料濃度を上げた場合、インキ組成物が高粘度になり、また、塗膜内部まで硬化が進まず硬化膜中の残留成分が食品や化粧品、医薬品に侵入し問題となる場合がある。
特に活性エネルギー線硬化型インクジェットインキにおいては、インキの原料に臭気をもつものや人体に有害な成分が多く含まれる。これらインキの原料成分が残留物として硬化膜中に存在し、食品や化粧品、医薬品などの内容物中に侵入してしまうと大きな問題となってしまう。この残留物の内容物中への侵入を防ぐためには、硬化膜中の残留成分量を低減させることが最も効果的である。つまり、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを食品・化粧品・医薬品ラベルとして使用するためには、広い色再現性と硬化膜中の残留成分量を低減させることが重要なポイントとなるのである。
ここで硬化膜中の残留成分量を把握するためには、メチルエチルケトンのような溶解性の高い溶剤に硬化膜を浸漬し、溶剤中に溶出した化合物の量を定量することにより判断することができる。この判断基準を使用することにより、文献2に記載されたような従来の硬化膜を加温して揮発した成分量を測定する方法に比べ、より高精度に硬化膜中の残留成分量を測定することができ、医薬品などの、より製品内部へのインキ成分の侵入を厳しく制限される用途に対しても、安全性を保証し、使用することができる。
このような課題に対し、これまでは主に低分子量の化合物を使用せず、高分子量の化合物を使用することで硬化膜中の残留成分の膜外部への流出を抑制するという取り組みがなされてきた。ところが、これら高分子量の化合物はインキ粘度を上げることから、吐出のために低粘度にする必要のあるインクジェットインキではインキ中に多量に用いることができない。さらに、高分子量の化合物は反応性が低いため、硬化膜中に未反応成分として残留してしまい、メチルエチルケトンで溶出されてしまうことがわかった。
文献1では、食品用途に使用する新しいタイプの開始剤が提案されている。しかし、この方法でインキ中に顔料を1重量%以上含有するインキを作製すると、硬化が不十分であり、メチルエチルケトンで溶出した際の硬化膜中の残留成分率はモノマーが0.5%以上、かつ開始剤は6%を超える高い値を示すことがわかった。そのためこの方法をそのまま食品・医薬品用ラベルに使用することはできない。
文献2では、おもちゃ及び食品包装用途のためのインキを提供する方法が提案されている。しかし、この方法では紫外線硬化時に窒素封入を前提としており、ランニングコストが非常に高くなってしまう。またコンベア速度は10m/minであり、生産性も非常に悪い。さらにこの方法でインキ中に顔料を1重量%以上含有するインキを作製すると、吐出安定性が悪く、高速での連続印刷では高精細な画像を作製できないのに加え、硬化が不十分であり、メチルエチルケトンで溶出した際の硬化膜中の残留成分率はモノマーが0.5%以上、かつ開始剤は6%を超える高い値を示すことがわかった。そのためこの方法をそのまま高速印刷対応の食品・医薬品用ラベルに使用することはできない。
文献3では、硬化性の良好なインキとして、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルを含有するインキを提供する方法が提案されている。しかし、この方法では開始剤からモノマーへの反応が進行しにくいため、モノマーの硬化が不十分となりインキ中に顔料を1重量%以上含有するインキにおいては、メチルエチルケトンで溶出した際の硬化膜中の残留成分率はモノマーが0.5%以上、かつ開始剤は6%を超える高い値を示すことがわかった。
文献4では、硬化性を維持しながら、保存安定性が優れる活性エネルギー線硬化性組成物を開示している。また文献5では、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、表面張力調整剤の配合量を調節することにより、特に1pass型のプリンタで高品位の画像を得ることができ、保管後の品質安定性にも優れるインキセットを開示している。文献6では、硬化性、吐出安定性、及び連続印刷後の記録装置内における温度上昇の抑制に優れたインクジェット記録方法を開示している。いずれの文献でもアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及びジプロピレングリコールジアクリレートをモノマーとして用いた活性エネルギー線硬化型インキ組成物を開示しているが、硬化が不十分であり、メチルエチルケトンで溶出した際の硬化膜中の残留成分率はモノマーが0.5%以上、かつ開始剤は6%を超える高い値を示すことから食品・化粧品・医薬品ラベルとして使用できる程度の安全性を満たし、かつ高速印刷で高画質が実現できる程度のインキに至っていないのが実情である。
特表2012−502131号公報 特表2011−502188号公報 特開2013−177525号公報 特開2013−023630号公報 特開2013−216784号公報 特開2013−240979号公報
本発明では、低粘度で色再現性に優れ、かつ硬化膜中の残留成分量が少ないインキを提供することにより、食品・化粧品・医薬品用ラベルとして多岐に使用可能な硬化膜中の残留成分量の少ない印刷物を、デジタル印刷にて高生産性かつ低コストで提供することを目的とする。
すなわち本発明は、少なくともモノマーと顔料とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物であって、
前記モノマーは、少なくともアクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートとを含み、
アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルの含有率が、インキ全量中36〜65重量%であり、ジプロピレングリコールジアクリレートの含有率が、インキ全量中31〜63重量%であり、かつ
前記顔料の含有率が、インキ全量中1〜c重量%であって、該cは、当該インキ組成物をジプロピレングリコールジアクリレートで2000倍に希釈して測定した、320〜380nmの吸光度の平均値が1となる顔料濃度である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
本発明は、さらに、320〜380nmに吸光度の吸収極大をもつ開始剤を少なくとも1種以上含有する、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
また、本発明は、開始剤量が、インキ全量中10重量%以下である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
また、本発明は、エチレンオキサイド系骨格とプロピレンオキサイド系骨格の少なくとも一方の骨格をもつモノマーの含有量が、モノマー総量中90重量%以上である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
また、本発明は、1Pass硬化型である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
また、本発明は、シアン、マゼンタ、イエロー、またはブラックのいずれかのインキ組成物である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
また、本発明は、 少なくともモノマーと顔料とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物であって、
インキは、シアン、マゼンタ、イエロー、またはブラックのいずれかのインキであり、
前記モノマーは、少なくともアクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートとを含み、
アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルの含有率が、インキ全量中36〜65重量%であり、ジプロピレングリコールジアクリレートの含有率が、インキ全量中31〜63重量%であり、かつ
前記顔料の含有率が、インキ全量中1〜c重量%であって、該cは、シアンでは2.9、マゼンタでは8.6、イエローでは7.5、ブラックでは2.7である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物に関する。
また、本発明は、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックのインキ組成物を少なくとも含むインキセットであって、前記インキ組成物の少なくとも一つは、前記の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物である、インキセットに関する。
また、本発明は、シアンのインキ組成物は、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4及びC.I.ピグメントブルー15:6からなる群から選ばれる顔料を含み、
マゼンタのインキ組成物は、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド245及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選ばれる顔料を含み、
イエローのインキ組成物は、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185及びC.I.ピグメントイエロー213からなる群から選ばれる顔料を含み、及び
ブラックのインキ組成物は、C.I.ピグメントブラック7を含む、インキセットに関する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物は、低粘度で色再現性に優れ、かつ硬化膜中の残留成分量、特に臭気などを発生する未反応の低分子量成分量が少ないインキを提供することができ、食品・化粧品・医薬品用ラベルとして多岐に使用可能な、高生産性かつ低コストのデジタル印刷物を提供することができる。
(活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物(単にインキとも言う。)は、顔料、および特定のモノマーを併用することを特徴とする。
本発明でいう活性エネルギー線とは、電子線、α線、γ線、X線、中性子線または、紫外線のごとき、電離放射線や光などを総称するものである。中でも人体への危険性が少なく、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
本発明のインキ組成物は、顔料、分散剤、モノマーを含有する分散体に、モノマー及び開始剤を添加して作製されることが好ましい。前記分散体に含有するモノマーとインキ組成物に添加されるモノマーは、同一のものでも異なるものでもよい。また異なる2種類以上のモノマーを組み合わせて使用してもよい。このように作製することにより、通常の分散機による分散においても充分な分散が可能であり、このため、過剰な分散エネルギーがかからず、多大な分散時間を必要としない。そのため、インキ成分の分散時の変質を招きにくく、安定性に優れたインキが調製可能である。分散体作製時の条件としては、微小ビーズを使用することが好ましい。具体的には0.1mm〜2mmの微小ビーズを用いることが、低粘度で安定な分散体を作製するために好ましい。さらには0.1mm〜0.5mmの微小ビーズを用いることが、生産性向上と吐出性良好な分散体を作製するために好ましい。インキ組成物は分散後、孔径3μm以下さらには、1μm以下のフィルターにて濾過することが好ましい。
(モノマー)
本発明で定義するモノマーとは、活性エネルギー線が照射された後、直接、または光重合開始剤を介して、重合反応を起こす化合物を示す。
本発明のインクジェットインキ組成物は、モノマーとして、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートとを必須成分として含有することを特徴とする。
硬化膜中にモノマーや開始剤などが残留する仕組みを理解するためには、まず活性エネルギー線硬化の仕組みを理解する必要がある。活性エネルギー線硬化は、(1)活性エネルギー照射により開始剤へエネルギーが供与され開始剤が開裂し活性ラジカルになり、(2)活性ラジカルが酸素などにより失活することなくモノマーと反応したのち、(3)モノマーとモノマーが重合を進めていくことにより、硬化膜が形成されていく。
このように活性エネルギー線硬化により硬化膜が形成されていく段階で、開始剤とモノマー(重合成分)の消費に偏りが生じる場合や、特定の開始剤ないしはモノマーが反応しない場合に硬化膜中に取り残されることとなる。
この硬化膜形成過程において、活性ラジカルとの反応が遅いモノマーや、重合反応中に流動性の低い開始剤・モノマーが存在すると、それらが硬化膜中に残留しやすい傾向にある。
アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートはインキ中、ないしは硬化途中の膜中での分子の流動性が高いために、開始剤から発生したラジカルと反応した後、その他モノマーを一定量組み込みながら分子鎖をのばしていき、途中でラジカルが不活性化することなく重合が効率良く進む性質をもっている。したがって、開始剤、モノマーと高効率で反応し、硬化膜中の残留成分を最小限にすることができる。
特に、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルは、疎水性基であるアクリロイル基とビニル基の間に親水性基であるエチレンオキサイドを持つというその特異な分子構造から、親水性基同士、疎水性基同士が近づいた状態でインキ中に存在する。特に、反応性基であるアクリロイル基とビニル基の分子間の距離がインキ中で近づきやすい。アクリロイル基とビニル基の反応はアクリロイル基同士およびビニル基同士よりも非常に速いため、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルは活性ラジカルを受け取ると上記活性エネルギー線硬化の(3)の段階でのモノマー同士の重合が非常に速く、かつ途中で止まることなく進み、開始剤やモノマーの残留量を減らすことができると考えられる。
また、ジプロピレングリコールジアクリレートは開始剤の光開裂により発生した活性ラジカルとの反応速度が非常に早いため、上記活性エネルギー線硬化の(2)の段階での酸素阻害などによる活性ラジカルの失活を抑制し、開始剤やモノマーの残留量を減らすことができると考えられる。
中でもインキ中の顔料濃度が1重量%以上である場合、照射された活性エネルギーが顔料に一部吸収されてしまい、上記活性エネルギー線硬化の(1)の段階での開始剤の開裂が起こりにくくなるのに加え、顔料が物理的にモノマーの重合反応を阻害する。そのため、開始剤量を多くし、活性ラジカルとモノマーの反応点を増やす方法が考えられる。ところが、開始剤量を多くしてしまうと、硬化膜中に残留する開始剤量が増える結果となり、硬化膜全体の残留成分量を減らすことはできない。
本発明においては、インキ組成中アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルが36〜65重量%、ジプロピレングリコールジアクリレートが31〜63重量%の範囲、好ましくはアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルが36〜55重量%、ジプロピレングリコールジアクリレートが31〜50重量%では、インキ中、ないしは硬化途中の膜中でモノマーが開始剤のところまで流動して高速で活性ラジカルと反応を開始し、開始剤の残留量を減らしつつ、かつアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートがその他モノマーを一定量組み込みながら高速で分子鎖をのばして重合していくため、高速印刷時においても硬化膜中の残留成分を最小限にすることができる。
これは、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートがそれぞれ単体もしくはどちらかが大過剰な条件では発現せず、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル/ジプロピレングリコールジアクリレート=0.5〜2.0の範囲において発現することがわかった。
本発明に用いるモノマーとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレート以外にも、目的を妨げない限り、自由に選択することができる。具体的には単官能アクリルモノマー、2官能アクリルモノマー、3官能以上のアクリルモノマーなどのアクリルモノマー、またはビニルモノマー、ビニルエーテルモノマー、アクリロイル基とビニル基を分子内に包含する異種モノマーなどが挙げられる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味する。
具体的には、単官能モノマーとしてベンジル(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(オキシエチル)(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、β−カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等を挙げることができる。
また多官能モノマーとして、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジメタアクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを挙げることができる。さらにビニル基を複数含有するモノマーとして、ブタンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)ビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)アリルエーテル等を挙げることができる。
これらモノマーは一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
また本発明のインキ組成物は、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレート以外のモノマーとして、エチレンオキサイド(EO)及びプロピレンオキサイド(PO)のいずれか一方を主骨格にもつモノマーを含有することが好ましい。これらモノマーは、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートとの親和性が高くインキ中でのモノマー同士の距離が近くなるため反応性が高くなり、硬化膜中のモノマー残留量を低減させることが可能である。アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートを含むエチレンオキサイド(EO)及びプロピレンオキサイド(PO)のいずれか一方を主骨格にもつモノマーは、インキ中のモノマー全量中80重量%以上含有することが好ましく、90重量%以上含有することがより好ましい。
エチレンオキサイド(EO)やプロピレンオキサイド(PO)を主骨格にもつモノマーとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレート以外に、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジメタアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明のインキ組成物は、吐出安定性の点から低粘度である必要があり、また硬化膜中でのモノマーの流動性を上げるためにも、分子量が350以下のモノマーをモノマー全量中90重量%以上含有することが好ましい。
インキ組成物には、上記重合性モノマー以外にもオリゴマー、プレポリマーを使用できる。具体的には、ダイセルUCB社製「Ebecryl230、244、245、270、280/15IB、284、285、4830、4835、4858、4883、8402、8803、8800、254、264、265、294/35HD、1259、1264、4866、9260、8210、1290.1290K、5129、2000、2001、2002、2100、KRM7222、KRM7735、4842、210、215、4827、4849、6700、6700−20T、204、205、6602、220、4450、770、IRR567、81、84、83、80、657、800、805、808、810、812、1657、1810、IRR302、450、670、830、835、870、1830、1870、2870、IRR267、813、IRR483、811、436、438、446、505、524、525、554W、584、586、745、767、1701、1755、740/40TP、600、601、604、605、607、608、609、600/25TO、616、645、648、860、1606、1608、1629、1940、2958、2959、3200、3201、3404、3411、3412、3415、3500、3502、3600、3603、3604、3605、3608、3700、3700−20H、3700−20T、3700−25R、3701、3701−20T、3703、3702、RDX63182、6040、IRR419」、サートマー社製「CN104、CN120、CN124、CN136、CN151、CN2270、CN2271E、CN435、CN454、CN970、CN971、CN972、CN9782、CN981、CN9893、CN991」、BASF社製「Laromer EA81、LR8713、LR8765、LR8986、PE56F、PE44F、LR8800、PE46T、LR8907、PO43F、PO77F、PE55F、LR8967、LR8981、LR8982、LR8992、LR9004、LR8956、LR8985、LR8987、UP35D、UA19T、LR9005、PO83F、PO33F、PO84F、PO94F、LR8863、LR8869、LR8889、LR8997、LR8996、LR9013、LR9019、PO9026V、PE9027V」、コグニス社製「フォトマー3005、3015、3016、3072、3982、3215、5010、5429、5430、5432、5662、5806、5930、6008、6010、6019、6184、6210、6217、6230、6891、6892、6893−20R、6363、6572、3660」、根上工業社製「アートレジンUN−9000HP、9000PEP、9200A、7600、5200、1003、1255、3320HA、3320HB、3320HC、3320HS、901T、1200TPK、6060PTM、6060P」、日本合成化学社製「紫光 UV−6630B、7000B、7510B、7461TE、3000B、3200B、3210EA、3310B、3500BA、3520TL、3700B、6100B、6640B、1400B、1700B、6300B、7550B、7605B、7610B、7620EA、7630B、7640B、2000B、2010B、2250EA、2750B」、日本化薬社製「カヤラッドR−280、R−146、R131、R−205、EX2320,R190、R130、R−300,C−0011、TCR−1234、ZFR−1122、UX−2201,UX−2301,UX3204、UX−3301、UX−4101,UX−6101、UX−7101、MAX−5101、MAX−5100,MAX−3510、UX−4101」等が挙げられる。
(顔料)
本発明のインクジェットインキ組成物に用いられる顔料としては、一般的に印刷用途、塗料用途のインキ組成物に使用される顔料を用いることができ、発色性、耐光性などの必要用途に応じて選択することができる。顔料成分としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料が使用できる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、ローダミンレーキ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、ナフトール系有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット、レーキ顔料等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、C.I.Pigment Yellow12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、213、C.I.Pigment Orange16、36、43、51、55、59、61、64,71、C.I.Pigment Red9、48、49、52、53、57、81、81:1、81:2、81:4、81:5、97、122、123、146、147、149、150、168、169、177、180、184、185、192、202、206、207、208、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、245、269、C.I.Pigment Violet1、19、23、29、30、37、40、50、C.I.Pigment Blue15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、C.I.Pigment Green7、36、C.I.Pigment Brown23、25、26等が挙げられる。
上記有機顔料の中で、キナクリドン系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ローダミンレーキ系有機顔料、キノフタロン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料等は耐光性と色域のバランスが良く実使用に向いているため好ましい。
特に好ましい例としては、イエローとして、C.I.Pigment Yellow74、120、138、139、150、151、155、180、185、213、マゼンタとして、C.I.Pigment Red122、184、185、202、206、207、208、245、C.I.Pigment Violet19、シアンとして、C.I.Pigment Blue15:3、15:4、15:6が所望の添加量でジャパンカラー2007およびFOGRA39を再現しうることから好ましい。また特色を使用する場合には、C.I.Pigment Violet23、C.I.Pigment Green7、36、C.I.Pigment Orange64、71が好ましい。
これら顔料は、着色力が非常に高く、低い顔料濃度で良好な色再現性を示す。また理想的な分光反射スペクトルをとり、紫外線領域で、同系色のその他顔料に比べて高い透過率を示す。そのため、開始剤に効率的に光エネルギーを与えることができ、同量の光照射を行った場合でも開始剤の反応性を高くすることができる。さらに、これら顔料は染料と比較して良好な耐光性を示すため、実使用において退色しづらく長期的に良好な色再現性を保つことができる。
カーボンブラックの具体例としては、デグサ社製「Special Black350、250、100、550、5、4、4A、6」「PrintexU、V、140U、140V、95、90、85、80、75、55、45、40、P、60、L6、L、300、30、3、35、25、A、G」、キャボット社製「REGAL400R、660R、330R、250R」「MOGUL E、L」、三菱化学社製「MA7、8、11、77、100、100R、100S、220、230」「#2700、#2650、#2600、#200、#2350、#2300、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#900、#850、#750、#650、#52、#50、#47、#45、#45L、#44、#40、#33、#332、#30、#25、#20、#10、#5、CF9、#95、#260」等が挙げられる。
インキ全量に対し顔料は1%〜c重量%であることが望ましい。ここで定義するcとは、以下の通りである。
c=320〜380nmの吸光度の平均値が1となる顔料濃度
ここで定義した吸光度とは、インキをジプロピレングリコールジアクリレートで2000倍に希釈して分光光度計で測定した吸光度(Abs)のことである。
上記顔料の含有量は、シアンインキでは1〜4重量%、マゼンタインキでは1〜10重量%、イエローインキでは1〜10重量%、ブラックインキでは1〜4重量%であることが好ましい。また、シアンインキでは1〜2.9重量%、マゼンタインキでは1〜8.6重量%、イエローインキでは1〜7.5重量%、ブラックインキでは1〜2.7重量%であることがさらに好ましい。
顔料がインキ中に1重量%以上存在すると、1Passで十分な色再現性を示す。またc重量%以下であると、残留成分の少ない硬化膜を得られる。
上記範囲内であれば、最も活性エネルギー線硬化に寄与する320〜380nmの波長領域の活性エネルギーが顔料によって吸収される割合を抑えることができ、インキ膜内部まで活性ラジカルを発生させるのに十分な活性エネルギーを開始剤に与えることができる。
(分散剤)
本発明では、顔料の分散性およびインキ組成物の保存安定性を向上させるために分散剤を含有するのが好ましい。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、167、168、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコーン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコーン)」が挙げられる。また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。さらに、花王社製「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000GR、32000、33000、39000、41000、53000、76400、76500、J100、J180(ポリエチレンイミン系)」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824、827、711」、テゴケミサービス社製「TEGODisper685」等が挙げられる。
中でも、顔料の分散安定性、インクジェット吐出安定性の点から、ブロック構造又はくし型構造の塩基性の樹脂型顔料分散剤が好ましい。
市販されている具体例としては、ルーブリゾール社製ソルスパース(solsperse)24000、32000、76400、76500、J100、J180およびDisperbyk−161、162、163、164、165、166、167、168等が挙げられる。
分散剤の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。インキの流動特性に優れるのは、顔料に対し分散剤が10〜150重量%の場合である。この範囲内ではインキの分散安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示すため、好適に用いることができる。さらに顔料に対し分散剤が20〜80重量%の場合、分散が非常に安定となり、かつ20kHz以上の高周波数領域でも安定した吐出性を示すため高精度・高生産性を実現することができることからより好ましい。
さらに、分散体には、顔料の分散性およびインキ組成物の保存安定性をより向上させるために、有機顔料の誘導体を配合しても構わない。
有機顔料の誘導体(顔料誘導体とも言う。)は、有機顔料を母体骨格とし、側鎖にスルホン酸、スルホンアミド基、アミノメチル基、フタルイミドメチル基等の置換基を導入して得られる化合物、ないしは金属塩化合物である。
中でも骨格中にトリアジン環を含有する顔料誘導体、ないしはスルホン酸アルミニウム塩を含有する顔料誘導体を使用すると、顔料の分散が非常に安定となる。これにより、長期間連続吐出を行った際にも吐出性が安定し、20kHz以上の高周波数領域でも安定した吐出性を示すため、高精度・高生産性を実現することができる。
顔料誘導体の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。インキの流動特性の観点から、顔料100重量%に対し顔料誘導体の有効成分(つまり、顔料誘導体の固形分(不揮発成分))が3〜12重量%が好ましく、5〜10重量%がより好ましい。この範囲内ではインキの分散安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示す。
(溶剤)
インキ組成物には、低粘度化および吐出安定性を向上させるために、有機溶剤を含有させてもよい。有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチルジグリコール、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート等のグリコールジアセテート類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類があげられる。この中でも、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが低粘度化、分散剤や開始剤の溶解性向上による吐出安定性を良化させる点から好ましい。
有機溶剤の添加量は、硬化性、残留性の観点から、インキ組成物に対し5重量%以下が好ましい。さらに好ましくは、1重量%以下であり、特に好ましくは、0.5重量%以下である。
インキ組成物中の水分量は2重量%以下であることが好ましい。2重量%以下だと、インキの保存安定性が良好で、インキの吐出安定性が良好であると同時に、色再現の低下がない。さらには1重量%以下であることがより好ましく、特に好ましくは0.5重量%以下である。0.5重量%以下では、活性エネルギー線の硬化反応を阻害せず、残留量を低くすることができる。
(1Pass印刷)
本明細書における「1Pass印刷」のインクジェット印刷法とは、印刷したいメディアに対して1回で印字(印刷)を完成させる印刷方法であり、印刷スピードが要求される業務用印刷に向いている。近年、従来のオフセット印刷の代替としてインクジェット印刷を使用するにあたり、生産性は非常に重要な要素であり、1Pass硬化型インクジェット印刷は期待されている。さらには1Pass硬化型インクジェット印刷の中でも、25m/M(メートル/分)、さらには50m/Mなどの高速印刷が可能となれば、オフセットやグラビア印刷代替としての使用拡大へ繋がると言われている。
(活性エネルギー線)
活性エネルギー線とは、電子線、紫外線、赤外線などの被照射体の電子軌道に影響を与え、ラジカル、カチオン、アニオンなどの重合反応の引き金と成りうるエネルギー線を示すが、重合反応を誘発させるエネルギー線であれば、これに限定しない。
なお、活性エネルギー線の光源として紫外線を照射する場合、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、LED、および太陽光を使用することができる。印刷機に搭載する活性エネルギー線の光源として、紫外線照射機が利便性や価格などの面から使用されることが多い。
本発明に使用される活性エネルギー線の光源(ランプ)としては、320〜380nmに発光ピーク波長を持つものが好ましい。320〜380nmの波長領域では、顔料などの吸収によるエネルギー減衰が少なく、開始剤の反応を行うのに十分なエネルギーをもつ。具体的には、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、LEDが好ましい。
(開始剤)
活性エネルギー線でインキを硬化させるためには、光ラジカル重合開始剤や増感剤を用いることができる。光ラジカル重合開始剤や増感剤としては、硬化速度、硬化塗膜物性、着色材料により自由に選択することができる。
本発明のインキ組成物中に含まれる開始剤としては、高速硬化性、低残留率を満たす範囲において自由に選択することができる。中でも、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明に好適であり、具体的には2、4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリエチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリフェニルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィド、1,2−オクタンジオン、1−(4−(フェニルチオ)−2,2−(O−ベンゾイルオキシム))、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、および1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノンなどを挙げることができる。
また上記開始剤に対し、増感剤としてトリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミン類を併用することもできる。上記開始剤や増感剤は、インキ組成物への溶解性に優れ、活性エネルギー線の透過を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
中でも、紫外線照射ランプの発光波長である320〜380nmに吸収をもつ開始剤が好ましい。具体的には4,4’−ビス‐(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1―オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドが好ましい。これらを使用することにより、開始剤が活性エネルギーを十分に吸収し、活性ラジカルを効率よく発生させ、その後のモノマー硬化を進行させることができるため、硬化膜中の開始剤、モノマーの残留量を少なくすることができる。
前記開始剤と増感剤は、活性エネルギー線の波長スペクトルや開始剤の光吸収スペクトルを考慮したうえで1種、または2種以上の化合物を使用することができ、2種以上の化合物を使用することがより好ましい。2種以上併用することにより、活性エネルギー線をより効率的に吸収し、硬化反応へ進めることができる。
上記開始剤は、インキ組成物中2〜20重量%含有することが好ましく、より好ましくは3〜15重量%、さらに好ましくは5〜10重量%である。5〜10重量%である場合、高速硬化性と、硬化膜中のモノマーや開始剤残留量を少なくすることができる。
またインキ組成物には、既存のレベリング剤、消泡剤、流動性改質剤、蛍光増白剤、重合禁止剤、酸化防止剤などの添加剤を所望の品質を満たす限り用いることができる。
(レベリング剤)
本発明では、基材への濡れ広がり性を向上させるためにレベリング剤を加えることができる。
レベリング剤は、相溶性による弾き防止の点から、シリコーン系であることが好ましい。シリコーン系レベリング剤として、シリコーン変性アクリレート、有機変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサンコポリマー等が挙げられる。
中でも、アクリロイル基などの反応性を有するシリコーン変性アクリレートを使用することで、硬化膜の残留率を低減することができる。
レベリング剤の添加量は、インキ中0.01〜5重量%が好ましく、0.01〜3重量%がより好ましく、0.1〜2重量%が特に好ましい。0.01重量%以上だと濡れ広がりが良好で、5重量%以下だと、レベリング剤がインキ界面に十分に配向し、十分な効果を発現する。レベリング剤は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
インキ組成物は、25℃での粘度が5〜17mPa・sであることが好ましい。5mPa・s以上では、吐出が良好である。17mPa・s以下だと、吐出精度が低下することがなく、画質の低下が少ない。さらに高速印刷に対応するための高周波数適性を持たせるためには8〜14mPa・sが好ましい。
(硬化膜中の残留量)
本発明における硬化膜中の残留成分とは、硬化膜中から抽出される成分とインキ成分中に配合される成分とが同一と分析される成分を示す。
モノマー、開始剤、添加剤などの同定、定量には、例えば、GCMS(ガスクロマトグラフィー質量分析、LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析)、HPLC(高効率液体クロマトグラフィー)が好適に用いることができ、これら分析手段は定量化の容易さから任意に選択することができる。
残留量の測定方法は、具体的には実施例に記載の通りであるが、例えば、硬化膜を基材ごと10cm四方に切断し、密閉した容器に入ったメチルエチルケトン1000mlに3日間60℃で浸漬し、硬化膜中の残留成分を抽出する。2日後、攪拌して均一化させたメチルエチルケトンを容器内から取り出し、抽出した成分をGCMS(島津製作所製GCMS−QP2010 Plus)およびHPLC(島津製作所製)にて同定したのち検出された化合物の検量線を作製して各化合物を定量することにより、硬化膜中に残留するモノマー、開始剤、およびその他成分の量を算出する。
(残留率)
モノマーまたは開始剤の残留率は、実施例に記載の通りの手段を用いて分析される。硬化膜重量(g)に対して、硬化膜中に残留するモノマーや開始剤などの原料の比率を示す。この残留率は、EUにて食品包装用途で規定されるマイグレーションテストにおいて、そのマイグレーション値と大きく相関し、残留率低減は食品包装対応に必須である。また、本発明では、低粘度化したインキ設計のため、分子量の比較的低いモノマーを多量に配合してなるインキを用いる。
分子量の比較的小さいモノマーは、一般的に臭気があり、そのため、残留率が高いと硬化膜から臭気が発生し、一般消費者からのクレームの対象となる。特に日本やヨーロッパなどの品質基準の厳しい市場では、残留率の低減が必須な状況である。つまり食品・化粧品・医薬品包装市場に対しては、硬化膜中に残留する低分子成分(未反応成分)を極力低減した硬化膜を提供することこそ、市場需要に対応する、既存市場を代替するための鍵であるといえる。
(インキセット)
本発明のインキセットとは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトから選択される2色以上のカラーインキを色ごとに別々に保存し、それらをまとめて1セットとしたものである。
特にブラックは活性エネルギー線のエネルギーを吸収しやすく、硬化膜内部までエネルギーが届きにくいことから、2色以上重ねて印刷した際に硬化膜内部までの硬化は難しい。またホワイトは一般的に100%ベタで使用されることが一般的であることから、2色以上重ねて印刷した際に硬化膜内部までの硬化は難しい。そのためブラックやホワイトに、さらに1色以上を加えたインキセットとして使用することが、本発明が特に大きな効果を示すことから好ましい。
好ましくは、少なくともシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのインキ組成物を含み、かつ、前記組成物が、それぞれシアンは、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4及びC.I.ピグメントブルー15:6、
マゼンタは、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド245及びC.I.ピグメントバイオレット19、
イエローは、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185及びC.I.ピグメントイエロー213、
ブラックは、C.I.ピグメントブラック7から選択される少なくとも1種の顔料を含有する。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は、「重量部」を表す。
(顔料分散体の作成)
表1記載の原料の配合成分及び配合量(重量部)の通りに、顔料、分散剤、モノマーを混合したのち、マイクロビーズ型分散機(DCPミル)にて1時間分散し、顔料分散体1〜9を得た。分散はZrビーズの0.3mm径タイプを用い、体積充填率75%にて実施した。
分散体の原料は以下の通りである。
(顔料)
・Pigment Blue 15:3 :トーヨーカラー社製「Lionol Blue 7351」
・Pigment Blue 15:4 :トーヨーカラー社製「Lionol Blue 7400G」
・Pigment Red 122: クラリアント社製、「Hostaperm Pink E」
・Pigment Violet 19: クラリアント社製「Hostaperm Red E5B 02」
・Pigment Red 202: BASF社製「Cinquasia Magenta RT−235D」
・Pigment Yellow 150: ランクセス社製「Yellow Pigment E4GN」
・Pigment Yellow 180: クラリアント社製「Novoperm Yellow P−HG」
・Pigment Yellow 185: BASF社製「Paliotol Yellow D 1155」
・Pigment Black 7: エボニックデグサ社製「Special Black 350」
(顔料分散剤)
・Solsperse 24000: ポリエチレンイミン系顔料分散剤、ルーブリゾール社製「Solsperse 24000」)
・Solsperse J180: ポリエチレンイミン系顔料分散剤、ルーブリゾール社製、「Solsperse J180」)
(モノマー)
・DPGDA: ジプロピレングリコールジアクリレート、BASF社製「Laromer DPGDA」)
Figure 2015183147
(インキ組成物の作成)
表2〜5記載の配合成分及び配合量に従い、得られた各顔料分散体に、モノマー、開始剤、溶剤、禁止剤、添加剤の順にゆっくりと攪拌しながら添加した。その後、開始剤が完全に溶解するまで穏やかに攪拌させた。得られた液体をポア径0.5ミクロンのPTFEフィルターで濾過を行い、粗大粒子を除去することで、インキジェットインキ組成物を得た。
また、表2〜5には、得られた各インキ組成物の総量に対する、顔料、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)の含有率、及び各インキ組成物の320〜380nmにおける吸光度の平均値を示す。吸光度は、インキをジプロピレングリコールジアクリレートで2000倍に希釈して分光光度計(U−3300形分光光度計、日立ハイテクノロジーズ社製)で測定し、得られたスペクトルの320〜380nmにおける吸光度を平均した値である。
(モノマー)
・DPGDA: ジプロピレングリコールジアクリレート、BASF社製「Laromer DPGDA」)
・VEEA: アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒社製「VEEA」)
・TPGDA: トリプロピレングリコールジアクリレート(Miwon社製「Miramer M220」)
・TPGDA: フェノキシエチルアクリレート(大阪有機社製「ビスコート192」)
・DDDA:1,10−デカンジオールジアクリレート(Sartomer社製「SR595」)
(開始剤)
・EAB―SS:4,4’−ビス−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(大同化成社製)
・Irgacure369:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASF社製)
・Irgacure 379:2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(BASF社製)
・TPO: 2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド(BASF社製「Darocur TPO」)
・Irgacure 819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製)
・DETX: 2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「KAYACURE DETX−S」)
・Esacure 1001M:1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン(Lamberti社製「ESACURE 1001M」)
(溶剤)
・DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤社製)
・BDGAC:ジエチレングリコールモノブチルエーエテルアセテート(ダイセル社製)
(禁止剤)
・フェノチアジン:フェノチアジン(精工化学社製)
(添加剤)
・TegoGlide450: ポリエーテル変性ポリシロキサンコポリマー(デグサ社製)
Figure 2015183147
Figure 2015183147
Figure 2015183147
Figure 2015183147
以下、得られた各インキ組成物またはインキセットについて、実施例1〜7、比較例1〜6として各種評価を行った。評価項目及びその概要は以下の通りである。評価結果を表6(実施例)、表7(比較例)に示した。
(吐出性評価)
京セラ社製(KJ4A)ヘッドを用いインキが吐出された様子をストロボ撮影で観察することにより、吐出性を評価した。波形はFire1モードを選択した。評価のポイントは、周波数を20kHzの場合の10分連続吐出後の液滴の分裂の様子を観察した。吐出後1mm時点と、2mm時点の液滴の様子を観察した。液滴分裂の発生がなく、かつ安定であることが好ましい。以下のように、3段階で評価し、○以上を吐出性実用レベルと判断した。
◎:2mmまで液滴に分裂なく、連続している。安定である。
○:1mmで分裂しているが、2mmで液滴が合一している。または破断の様子が初期から大きく変化している。
×:1mmで分裂しており、2mmでも液滴は合一しない。初期、または10分後に吐出不良が発生している。
なお、表6、7では各実施例、比較例において、各色のインキ組成物のうち、最も評価の低い色の評価を記載した。
(印刷物評価)
京セラ社製(KJ4A)ヘッドを搭載した吐出機構、着弾した基材を所望の速度で搬送するコンベア部で搬送する機構、続けてUVランプで照射される機構を有するシングルパス式のインクジェットプリンター(トライテック社製)を用いて、インキ液滴量14plで、調整されたインキの印刷評価を行った。UVランプは、ノードソン社製、160W/cmのメタルハライドランプで評価した。吐出時のヘッド温度は一律40℃に設定した。得られた印刷物から、硬化性、印刷物の濃度、色再現、残留率を評価した。
(硬化性)
マゼンタインキ、イエローインキ、シアンインキ、ブラックインキをそれぞれ100%ベタで印刷基材としてPET K2411(リンテック社製)を用いてコンベア速度25、50m/minで印刷し、硬化性を指触法により判断した。以下のように、3段階で評価し、○以上を硬化性実用レベルと判断した。表6、7には、最も評価の低い色の評価を記載した。
◎:50m/minで硬化し、強く擦っても、にじみが発生しない。
○:25m/minで硬化し、強く擦っても、にじみが発生しないが、50m/minではにじみが発生する。
×:25m/minでも硬化していない。強く擦るとにじみが発生もしくは指にインキが付着する。
(印刷物の濃度)
印刷基材としてOKトップコートN(王子製紙社製)を用いてコンベア速度25m/minで印刷を実施した。得られた評価用印刷物の印字率100%の各色のベタ印刷部を、濃度計(X−RITE製X−RITE938)を用いて、濃度(光学濃度)を測定し評価した。枚葉印刷用ジャパンカラー2007の標準印刷色特性値によって定められている濃度(コート紙C/M/Y/K= 1.50/1.47/1.04/1.76)と比較して評価した。○以上を濃度実用レベルと判断した。表6、7には、最も評価の低い色の評価を記載した。
○:定められた濃度と同等以上。
×:定められた濃度より低い。
(色再現)
上記マゼンタ、イエロー、シアンインキにおいて、マゼンタインキ100%ベタ+イエローインキ100%ベタで重ね印刷した際の色相をレッド領域と定義し、マゼンタインキ100%ベタ+シアンインキ100%ベタで重ね印刷した際の色相をブルー領域と定義し、イエローインキ100%ベタ+シアンインキ100%ベタで重ね印刷した際の色相をグリーン領域と定義した。マゼンタインキ、イエローインキ、シアンインキはそれぞれ100%ベタで印刷し、それぞれマゼンタ領域、イエロー領域、シアン領域と定義した。印刷基材としてPET K2411(リンテック社製)を用いてコンベア速度は25/minで印刷した。このようにして得られた印刷物を分光測色計X−RITE528を用い、光源D50、視野角2°にてL*a*b*値を測定した。レッド、マゼンタ、ブルー、シアン、グリーン、イエロー領域において、ジャパンカラー2007及び欧州の色標準であるFOGRA39と比較した際に、鮮やかさの度合いを数値化した色再現C=√(a*2+b*2)が高い値になっていて各ガモットの外側に位置するかで評価した。○以上を色再現実用レベルと判断した。
○:全領域で色再現がジャパンカラー2007およびFOGRA39よりも高く、各ガモットの外側に位置する。
×:上記いずれかの領域で色再現がジャパンカラー2007およびFOGRA39よりも低く、ガモットの内側に位置する。
(残留率:硬化膜中に残留する未反応モノマー・開始剤、その他成分の抽出と量の算出)
マゼンタインキ、イエローインキ、シアンインキ、ブラックインキをそれぞれ100%ベタで印刷基材としてPET K2411(リンテック社製)を用いてコンベア速度は25/minで印刷し、硬化膜を、基材ごと10cm四方に切断し、密閉した容器に入ったメチルエチルケトン1000mlに3日間60℃で浸漬することにより、それぞれの色の硬化膜中の残留成分を抽出した。2日後、攪拌して均一化させたメチルエチルケトンを容器内から取り出し、抽出した成分をGCMS(島津製作所製GCMS−QP2010 Plus)およびHPLC(島津製作所製)にて同定した。検出された化合物の検量線を作製して各化合物を定量することにより、硬化膜中に残留する未反応モノマー・開始剤、その他成分の量を算出した。
硬化膜重量は、以下のように算出した。
硬化膜重量=印刷後の印刷物(硬化膜+基材)重量−印刷前の基材重量
(モノマー残留率)
硬化膜中に残留する未反応モノマーの残留率は、以下のように算出した。
モノマー残留率(%)=(抽出されたモノマー総量(g)/硬化膜重量(g))×100
(開始剤残留率)
硬化膜中に残留する未反応開始剤の残留率は、以下のように算出した。
開始剤残留率(%)=(抽出された開始剤総量(g)/硬化膜重量(g))×100
(その他残留率)
硬化膜中に残留するその他成分の残留率は、以下のように算出した。
その他残留率(%)=[{抽出された化合物総量(g)−抽出されたモノマー総量(g)−抽出された開始剤総量(g)}/硬化膜重量(g)]×100
なお、EUPIAガイダンス(EuPIA Guideline on Printing Inks applied to the non-food contact surface of food packaging materials and articles)に従った食品包装用印刷物の評価を各原料に対し実施した結果、食品代用評価液中へのマイグレーション値の下限値を下回るためには、硬化物中に残存するモノマー、開始剤、その他成分の残留量を一定値以下とすることで基準を満たすことがわかっている。その結果から、本発明においては、残留レベルを以下のように3段階で評価し、○以上を残留率実用レベルと判断した。表6、7には、最も評価の低い色の評価を記載した。
(モノマー残留率)
◎:0.1%以下
○:0.1%より多く、0.5%以下
×:0.5%より多い
(開始剤残留率)
◎:2%以下
○:2%より多く、6%以下
×:6%より多い
(その他成分残留率)
◎:0.1%以下
○:0.1%より多く、0.5%以下
×:0.5%より多い
Figure 2015183147
Figure 2015183147
実施例1〜7までは、残留率、硬化性、吐出性、色再現、濃度ともに良好であり、食品・化粧品用ラベルなどへの使用に好ましい1Pass硬化型のインキとすることができた。また実施例2、3、4、6ではモノマーの残留率がさらに少なく、実施例1、2、3、6、7では開始剤の残留率がさらに少なくすることができた。さらには実施例2、3、6では、25m/minで印字した際の硬化膜トータルの残留率がさらに少なくなり、安心・安全なラベルを作成可能なインキとなり、医薬品用ラベルへも展開が見込める1Pass硬化型のインキとすることができた。また実施例2、4では、少量の溶剤を含むため吐出性が良好であり、高周波数でも安定した吐出が可能であることから、高速印刷での長期の安定生産が見込めるインキができた。
一方、比較例1では、顔料配合量が高いことからランプのエネルギーが顔料に吸収されてしまい、また顔料が開始剤やモノマーの硬化反応を阻害することから、硬化膜深部までの硬化が十分でない。そのため硬化性評価による硬化膜の表面硬化はしており、一見硬化膜の硬化は十分であるように感じるが、残留率はいずれも非常に高い値で検出されており、食品・化粧品・医薬品用ラベルに安心して使用可能な1Pass硬化型インキおよびインキセットはできなかった。また比較例3〜6では、アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートの配合量に偏りがあることが原因で、硬化性評価による硬化膜の表面硬化はしており、一見硬化膜の硬化は十分であるように感じるが、残留率はいずれも非常に高い値で検出されており、食品・化粧品・医薬品用ラベルに安心して使用可能な1Pass硬化型インキおよびインキセットはできなかった。また、比較例2では、高速硬化性、残留率は良好であったものの、顔料濃度が低すぎるためにラベルとして機能するに至らない色再現、濃度となってしまった。

Claims (9)

  1. 少なくともモノマーと顔料とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物であって、
    前記モノマーは、少なくともアクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートとを含み、
    アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルの含有率が、インキ全量中36〜65重量%であり、ジプロピレングリコールジアクリレートの含有率が、インキ全量中31〜63重量%であり、かつ
    前記顔料の含有率が、インキ全量中1〜c重量%であって、該cは、当該インキ組成物をジプロピレングリコールジアクリレートで2000倍に希釈して測定した、320〜380nmの吸光度の平均値が1となる顔料濃度である、
    活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  2. さらに、320〜380nmに吸光度の吸収極大をもつ開始剤を少なくとも1種以上含有する、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  3. 開始剤の含有率が、インキ全量中10重量%以下である、請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  4. エチレンオキサイド系骨格とプロピレンオキサイド系骨格の少なくとも一方の骨格をもつモノマーの含有率が、モノマー総量中90重量%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  5. 1Pass硬化型である、請求項1〜4のいずれかに1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  6. シアン、マゼンタ、イエロー、またはブラックのいずれかのインキ組成物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  7. 少なくともモノマーと顔料とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物であって、
    インキは、シアン、マゼンタ、イエロー、またはブラックのいずれかのインキであり、
    前記モノマーは、少なくともアクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルとジプロピレングリコールジアクリレートとを含み、
    アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチルの含有率が、インキ全量中36〜65重量%であり、ジプロピレングリコールジアクリレートの含有率が、インキ全量中31〜63重量%であり、かつ
    前記顔料の含有率が、インキ全量中1〜c重量%であって、該cは、シアンでは2.9、マゼンタでは8.6、イエローでは7.5、ブラックでは2.7である、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物。
  8. シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックのインキ組成物を少なくとも含むインキセットであって、
    前記インキ組成物の少なくとも一つは、請求項1〜7のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物である、
    インキセット。
  9. シアンのインキ組成物は、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4及びC.I.ピグメントブルー15:6からなる群から選ばれる顔料を含み、
    マゼンタのインキ組成物は、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド245及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選ばれる顔料を含み、
    イエローのインキ組成物は、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185及びC.I.ピグメントイエロー213からなる群から選ばれる顔料を含み、及び
    ブラックのインキ組成物は、C.I.ピグメントブラック7を含む、請求項8に記載のインキセット。
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