JP2016176230A - 横軸回転窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】規制装置の動作を安定させることができる横軸回転窓を提供すること。【解決手段】横軸回転窓2は、窓枠10と、障子20と、ヒンジと、規制装置40とを備える。規制装置40は、ストッパー部材42と、ストッパー受け部材45とを備える。ストッパー部材42は、ストッパー受け部材45に係合不能な第一回転位置から係合可能な第二回転位置まで回転可能に窓枠10側に取り付けられる。ストッパー受け部材45は、障子20側に取り付けられ、ストッパー部材42が障子20の閉鎖移動に基づいて解除可能に係合する構成とされる。【選択図】図4

Description

本発明は、横軸回転窓に関し、特に、障子が風を受けた際の風圧によって障子が自然に開閉して換気を行える横軸回転窓に関する。
従来、障子が風を受けて自然に開閉して換気が行われる横軸回転窓が知られている(特許文献1参照)。
この横軸回転窓は、窓枠と、障子とを備え、水平な回転軸を当該障子の上下方向の中央位置に配置して当該障子を軸支し、かつ、当該回転軸が障子の閉鎖状態で障子の重心位置に対して見込み方向に所定距離離れた位置に配置される構成とされている。これにより、横軸回転窓は、無風時には、障子は自重に基づいて窓開放位置に配置され、窓開放状態となり、また、障子が風を受けると、障子は閉鎖方向に回転し、窓閉鎖状態となる自然換気窓として構成されている。
この横軸回転窓には、障子を開放状態に維持する規制装置が設けられている。規制装置は、風受け部である補助翼を有したストッパー部材と、ストッパー部材が係合するストッパー受け部材と、ストッパー部材およびストッパー受け部材の係合を維持可能な方向にストッパー受け部材を弾性付勢するコイルバネとによって構成されている。ストッパー部材は、障子の窓枠に対する軸支位置から離間した位置で障子に回転可能に取り付けられており、ストッパー受け部材は、窓枠に回転可能に取り付けられている。
この規制装置では、補助翼で風を受けるストッパー部材が回転してストッパー受け部材と係合することで、障子の開放状態を維持する。また、風が所定風速以上になると、障子の閉鎖移動力が大きくなり、当該閉鎖移動力によってコイルバネの弾性付勢力に抗してストッパー受け部材が移動され、前記係合を解除する。
特開2015−21255号公報
ところで、特許文献1に記載の横軸回転窓では、ストッパー部材が障子に取り付けられているため、ストッパー部材の全体位置は障子の回転角度に依存して変化することとなる。このため、ストッパー部材の回転軸心を特定位置に定め難く、障子の回転に伴って補助翼の高さ位置や室内側位置が変わってしまい、規制装置の動作を安定させることが困難である。
本発明の目的は、規制装置の動作を安定させることができる横軸回転窓を提供することにある。
本発明の横軸回転窓は、窓枠と、障子と、前記窓枠に対して前記障子を回転自在に軸支する水平な回転軸と、前記障子の開放状態を維持する規制装置とを備え、前記規制装置は、風受け部を有したストッパー部材と、前記障子の開放状態で前記ストッパー部材が係合するストッパー受け部材とを備え、前記ストッパー部材は、前記ストッパー受け部材に対して係合不能な第一回転位置から係合可能な第二回転位置まで回転可能に前記窓枠側に取り付けられ、前記ストッパー受け部材は、前記障子側に取り付けられ、前記ストッパー部材が前記障子の閉鎖移動に基づいて解除可能に係合する構成とされることを特徴とする。
本発明の横軸回転窓によれば、ストッパー部材が窓枠側に回転可能に取り付けられるため、ストッパー部材の位置が障子の回転角度に依存して変化することがなくなる。このため、障子が風を受けて回転しても、当該回転の影響を受けることなく風受け部の位置を定めることができるため、規制装置の動作を安定させることができる。
本発明の横軸回転窓では、前記ストッパー受け部材は、前記障子に固定される固定部と、前記ストッパー部材が係合する一対の係合受け部と、前記一対の係合受け部と前記ストッパー部材との係合を解除可能に弾性変形する一対の板バネとを有して構成され、前記固定部は前記一対の板バネに連続し、前記一対の係合受け部は、前記一対の板バネのそれぞれの先端部に形成され、前記ストッパー部材は、前記一対の係合受け部間に挿入可能に配置され、前記一対の板バネは、前記ストッパー部材の回転方向と異なる方向において互いに対向して配置され、かつ、当該異なる方向に弾性変形可能に形成されることが好ましい。
このような構成によれば、障子の閉鎖移動に基づいてストッパー部材とストッパー受け部材との係合が解除される際には、ストッパー部材が一対の係合受け部間から抜け出されようとする。このとき、一対の板バネは、ストッパー部材によって押し広げられながら弾性変形するが、この弾性変形する方向はストッパー部材の回転方向とは異なる方向であるので、慣性力が働く方向はストッパー部材とストッパー受け部材との係合位置からストッパー部材の回転軸心に向かう方向となる。このため、ストッパー部材とストッパー受け部材との係合解除時に、前述した慣性力によってストッパー部材がバタつくことを抑制できる。
本発明の横軸回転窓では、前記一対の係合受け部の先端は、前記各係合受け部の幅方向における両端よりも中央部分が窪んで形成されることが好ましい。
このような構成によれば、ストッパー部材とストッパー受け部材との係合が解除される際に、ストッパー部材の先端が一対の係合受け部間から抜け出て当該一対の係合受け部の先端にそれぞれ当接すると、ストッパー部材は一対の板バネの弾性力に基づいて一対の係合受け部の先端に沿って当該係合受け部の幅方向に摺動され、一対の係合受け部の先端の幅方向における中央部分に配置される。このように、ストッパー部材とストッパー受け部材との係合位置を、各係合受け部の幅方向における中央部分に補正でき、係合解除動作を安定させることができる。
本発明の横軸回転窓では、前記ストッパー部材は、前記一対の係合受け部に当接する係合部を有し、前記一対の係合受け部が対向する方向における前記係合部の幅寸法は、前記係合部の先端から基端に向かうに連れて漸次小さくなるように形成されることが好ましい。
このような構成によれば、係合部が一対の係合受け部間から抜け出る際に、一対の係合受け部は一対の板バネの復元力によって互いに接近移動しようとする。このとき、一対の係合受け部の両先端が係合部の両側縁に沿って摺動しながら互いに徐々に接近移動する。このため、一対の係合受け部が一対の板バネの弾性力によって急に接近移動して発音すること抑制し、また、係合部と係合受け部との係合解除のときにストッパー受け部材に不要な振動を生じさせることがない。
本発明の横軸回転窓では、前記規制装置は、前記一対の板バネに装着されて弾性変形領域を調整する弾性調整具を備えることが好ましい。
このような構成によれば、規制装置の設置後であっても、弾性調整具の着脱や装着位置を変えることで、一対の板バネの弾性力の強弱を適切に調整できる。
本発明の横軸回転窓では、前記ストッパー部材および前記ストッパー受け部材の係合位置と前記ストッパー部材の回転軸心とを結ぶ仮想直線は、当該回転軸心に直交する面内において前記係合位置および前記障子の軸支位置を結ぶ仮想直線に直交することが好ましい。
このような構成によれば、ストッパー部材およびストッパー受け部材間の引張力が働く方向と障子の回転軌跡に対する接線とを平行にでき、障子の閉鎖移動力を規制装置に効率よく伝達できる。
本発明の横軸回転窓では、前記ストッパー部材には、前記ストッパー受け部材が前記障子の開放移動に基づいて前記ストッパー部材に接近する場合に、前記ストッパー受け部材に当接して前記ストッパー部材を前記第二回転位置から前記第一回転位置に向かって案内可能に構成される誘込み面が形成されることが好ましい。
このような構成によれば、障子が強風を受けて大きな閉鎖移動力を生じ、ストッパー部材とストッパー受け部材との係合状態が解除された場合であっても、風が弱まって障子が再び開放移動した際にストッパー部材を誘込み面によって第二回転位置から第一回転位置に向かって案内することで、障子のさらなる開放移動時に前述した係合状態を復帰できる。このように係合状態の解除から再び係合状態の復帰までの動作を自動化できる。
本発明の横軸回転窓では、前記規制装置は、前記ストッパー部材が前記第二回転位置にある状態で、前記第一回転位置から前記第二回転位置に向かう回転方向における前記ストッパー部材の回転を規制可能に前記窓枠側に設けられる規制当接部を有することが好ましい。
このような構成によれば、障子の開放状態を維持するために必要のない領域(第一回転位置および第二回転位置間を外れる領域)でのストッパー部材の過剰な回転を規制当接部によって抑制できる。
本発明の横軸回転窓では、前記規制装置は、前記窓枠側に取り付けられるバネ部材を備え、前記ストッパー受け部材は、前記障子側に回転可能に取り付けられるとともに、前記ストッパー部材が係合する係合受け部が形成され、前記バネ部材は、前記ストッパー部材および前記係合受け部の係合状態で、前記ストッパー受け部材の回転に基づいて前記ストッパー受け部材に当接して前記ストッパー部材と前記ストッパー受け部材との係合を解除可能に弾性変形する構成とされることが好ましい。
このような構成によれば、ストッパー部材が風を受けて係合受け部に係合した係合状態で、障子が風を受けて閉鎖移動すると、ストッパー受け部材は回転し、バネ部材を押し付ける。この押付力が大きくなるにつれ、バネ部材の弾性変形は大きくなり、ストッパー受け部材がさらに回転することで、前述した係合状態を解除できる。
また、前述した係合状態において障子の閉鎖移動力が大きくなっても、ストッパー受け部材のバネ部材に対する押付力が大きくなるだけであって、ストッパー部材と係合受け部との係合部分の負担が大きくならず、係合状態を安定させることができる。
さらに、前述した係合状態が解除された係合解除状態で、風が弱まって障子が開放移動した際には、ストッパー受け部材は元の係合可能な位置に戻り、ストッパー部材が風を受けて係合受け部に再び係合可能な状態に自動的に復帰できる。
本発明の横軸回転窓では、前記ストッパー部材は、前記窓枠の見込み方向において正向きまたは逆向きに前記窓枠側に取付可能に構成され、前記ストッパー部材が正向きに取り付けられた状態では、前記ストッパー部材は、前記風受け部が室内側から室外側へ向かう風および室外側から室内側へ向かう風のうちの一方の風を受けて前記第一回転位置から前記第二回転位置まで回転可能に構成され、前記ストッパー部材が逆向きに取り付けられた状態では、前記ストッパー部材は、前記風受け部が室内側から室外側へ向かう風および室外側から室内側へ向かう風のうちの他方の風を受けて前記第一回転位置から前記第二回転位置まで回転可能に構成されることが好ましい。
このような構成によれば、ストッパー部材を室内側から室外側へ向かう風を受けて係合受け部に係合可能な向きに設置して排気タイプの横軸回転窓を構成することや、ストッパー部材を室外側から室内側へ向かう風を受けて係合受け部に係合可能な向きに設置して給気タイプの横軸回転窓を構成することができる。これにより、排気タイプの横軸回転窓と給気タイプの横軸回転窓との間で規制装置の各構成部材を共通化できる。
本発明によれば、規制装置の動作を安定させることができる横軸回転窓を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)を示す内観姿図。 図1に示すII−II線に沿った横断面図。 図1に示すIII−III線に沿った横断面図。 図1に示すIV−IV線に沿った縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の要部を示す分解斜視図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の窓開放状態を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の微風時を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の弱〜中風時を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の強風時を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の復帰動作を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の窓開放状態を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の微風時を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の弱〜中風時を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の強風時を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の復帰動作を示す縦断面図。 第1実施形態に係る横軸回転窓のストッパー受け部材および弾性調整具を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の窓開放状態を示す縦断面図。 第2実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の要部を示す横断面図。 第2実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の強風時を示す縦断面図。 第2実施形態に係る横軸回転窓(排気タイプ)の窓閉鎖状態を示す縦断面図。 第2実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の窓開放状態を示す縦断面図。 第2実施形態に係る横軸回転窓(給気タイプ)の窓閉鎖状態を示す縦断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4において、第1実施形態は、2つの横軸回転窓2を左右に配置して構成される連窓1である。
連窓1は、左右の縦枠3,4と、縦枠3,4の上端間および下端間を連結する上枠5、下枠6と、連窓1の左右方向の中間位置で上枠5、下枠6間に配置された方立7とを備える。左右の縦枠3,4、上枠5、下枠6および方立7は、アルミ押出し形材によってそれぞれ形成されている。
従って、室外側から見て左側の縦枠3と、上枠5および下枠6と、方立7(縦枠)とで、左側の横軸回転窓2の窓枠10が構成される。また、室外側から見て右側の縦枠4と、上枠5および下枠6と、方立7(縦枠)とで、右側の横軸回転窓2の窓枠10が構成される。
各窓枠10には、各横軸回転窓2の障子20がヒンジ30を介して回転自在に軸支されている。
各障子20は、同一構造の障子であり、左右の縦框21,22と、上框23と、下框24を枠組みし、その内部にガラスパネル25を組み込んで構成されている。
本実施形態の障子20は、開放時に下端側が室外側に移動し、上端側が室内側に移動するように構成されている。
また、連窓1の左右の縦枠3,4には、各障子20が開放移動した際に、各障子20が当接する戸当り部材8が取り付けられている。このため、障子20は、開放方向に回転した場合、前記戸当り部材8に当接する位置までしか回転しない。
さらに、図5に示すように、連窓1には、弱風〜中風時において各障子20の開放状態を維持する規制装置40が設けられている。
ヒンジ30は、窓枠10に対して障子20を回転自在に軸支する水平な回転軸として構成されており、障子20の左右にそれぞれ配置される。すなわち、図2に示すように縦枠3と縦框21との間、縦框22と方立7との間、方立7と縦框21との間、縦框22と縦枠4との間にそれぞれ配置される。
ヒンジ30の室外側はヒンジカバー13によって覆われている。ヒンジ30の室内側は水密部材14によって覆われている。
各ヒンジ30の構成は同一である。ヒンジ30は、軸部材31と、軸部材31に回動自在に連結される軸受部材32とを有して構成されている。軸部材31は枠側に取り付けられ、軸受部材32は框側に取り付けられている。これらの取付位置を連窓1の見込み方向に調整することで、各障子20の軸支位置11が所定位置に設定される。
ここで、各障子20の重心位置12は、各障子20の高さ方向の中心位置に設定されている。各障子20の重量の大半は、面材の重量であるため、面材の高さ方向の中心位置が、各障子20の高さ方向の重心位置12に一致する。また、軸支位置11の高さ方向の位置は重心位置12と同じである。そして、軸支位置11は、重心位置12よりも室外側に所定距離離れた位置に設定されている。
このように設定されることで、障子20には、その自重に基づいて上端側が室内側に移動する方向の回転モーメントが発生し、障子20は図4に示す閉鎖位置(全閉位置)から図6に示す開放位置(全開位置)に向かって自然に開放移動する。これにより、障子20は、無風時には全開位置に自動的に回転し、横軸回転窓2を自然換気状態にする。本実施形態では、全開位置にある障子20の回転角度(障子角度)は45°である。
また、開放状態にある障子20が風を受けて当該障子20を閉鎖方向に回転する回転モーメントが、障子20をその自重に基づいて開放方向に回転する回転モーメントよりも大きくなった場合には、障子20は、開放位置から閉鎖位置に向かって閉鎖移動する。
各規制装置40は、図5に示すように、軸支部材である枠ブラケット41と、ストッパー部材42と、ストッパー受け部材45とを備えて構成されている。
枠ブラケット41は、断面略コ字状の溝形成部411と、溝形成部411の一方の縁部に連続した取付片部412とを有して構成されている。
溝形成部411は、一対の軸支片部413と、連結片部414とを有して構成されている。一対の軸支片部413には回転軸49(ピン)が掛け渡されている。
また、一対の軸支片部413には、ストッパー部材42が後述する第二回転位置(図7等参照)から図7に示すR1方向にさらに回転することを規制する規制当接部413Aが形成されている。規制当接部413Aは、ストッパー部材42が第二回転位置に配置された際に後述する補助翼44の上部に当接可能な切欠部によって形成されている。
連結片部414は、一対の軸支片部413を連結している。連結片部414には、無風時にストッパー部材42の後述する被軸支部434が当接する。この当接によって当該ストッパー部材42の図6に示すR2方向の回転が規制される。取付片部412は、縦枠3,4の室内見付け片部にアングル15を介して固定されている。
ストッパー部材42は、ストッパー本体43と、風受け部である補助翼44とを備えて構成されている。補助翼44はアクリル樹脂等によって板状に形成されている。
ストッパー本体43は、本体片部431と、連結部433と、被軸支部434とを有して構成されている。本体片部431は、被軸支部434よりも上方に延出して形成されている。連結部433は、図4に示すように、本体片部431の下部に連続して形成されており、補助翼44がビス止めされている。被軸支部434には、軸受部が形成されており、この軸受部に回転軸49が挿通されることで当該回転軸49に回転自在に軸支される。
本体片部431は、連結部433に連結される補助翼44に対して傾斜している。本体片部431は、上端が鋭角に折曲されて形成された鉤状の係合部432を有している。係合部432の上面は、ストッパー受け部材45に当接可能な誘込み面432Aとして構成されている。一対の係合受け部48が対向する方向における係合部432の幅寸法(回転軸心51に沿った方向における寸法)は、その先端432Bから基端432Cに向かうにつれて漸次小さくなるように形成されている。
図6に示すように、無風時には、ストッパー部材42は、ストッパー受け部材45と係合不能な第一回転位置(静止位置)に配置され、静止する。第一回転位置では、ストッパー部材42の重心50は、当該ストッパー部材42の回転軸心51に対して真下に位置する。この状態では、補助翼44は鉛直方向に沿って配置されるが、本体片部431は、鉛直方向に対して傾斜して配置される。このため、係合部432は、重心50および回転軸心51を通る仮想直線52(鉛直線)上から室外側に外れ、後述する係合受け部48の回転軌跡からも外れた位置に配置されることとなる。
また、ストッパー部材42が第一回転位置からR1方向に回転すると、ストッパー受け部材45と係合可能な第二回転位置(図7参照)に配置される。第二回転位置では、ストッパー部材42の重心50は、回転軸心51よりも室外側に位置し、補助翼は鉛直方向に対して室外側に傾斜して配置され、本体片部431は、鉛直方向に沿って配置される。このため、係合部432は、仮想直線52上であって係合受け部48の回転軌跡上に配置されることとなる。
なお、重心50と回転軸心51との距離を調整することでストッパー部材42の回転に必要なモーメントを設定でき、例えば、重心50と回転軸心51との距離を短く調整していくことで、ストッパー部材42の回転に必要なモーメントを小さくでき、微風で回転を生じやすくできる。また、ストッパー部材42の全体重量を軽くすることでも、ストッパー部材42の回転に必要なモーメントを小さくできる。
ストッパー受け部材45は、図5に示すように、板状の固定部46と、バネ部47と、係合受け部48とを有して構成されている。
固定部46は、図2に示すように、縦枠3に対向する縦框21の室内見付け片部および縦枠4に対向する縦框22の室内見付け片部にそれぞれビス止めされている。固定部46は、障子20の軸支位置11よりも上方に配置されている。
バネ部47は、固定部46に連続する一対の板バネ471によって形成されている。
一対の板バネ471は、回転軸心51と平行な方向において間隔を隔てて互いに対向して配置されており、固定部46に対して傾斜角度40°で傾斜して室内側に延びて形成されている。
一対の板バネ471の先端部は、互いに接近する向きに折曲されており、当該折曲された部分によって一対の係合受け部48が形成されている。一対の係合受け部48の先端481は、係合受け部48の幅方向における両端よりも中央部分が窪んだV字形状に形成されている。
バネ部47の弾性力は、障子20が受ける風の風速が10m/S超の強風となる際に係合部432と係合受け部48との係合が解除される程度の弾性力に設定される。なお、このように弾性力が設定されたバネ部47によって維持される係合部432と係合受け部48との係合は、障子20のオペレータ操作によっても解除可能である。
前述した規制装置40では、ストッパー部材42は、補助翼44が室内側から室外側へ向かう風を受けて第一回転位置から第二回転位置へ回転可能に正向きに設けられている。このように構成された規制装置40を備える横軸回転窓2は、障子20が室内側から室外側へ向かう風を受けた際に当該障子20の開放状態を維持する排気タイプとして構成される。
ここで、規制装置40では、図11に示すように、ストッパー部材42を窓枠10の見込み方向において逆向きに枠ブラケット41に回転軸49を介して取付可能である。このようにストッパー部材42を逆向きに取り付けた場合には、ストッパー部材42は、補助翼44が室外側から室内側へ向かう風を受けてストッパー受け部材45と係合不能な第一回転位置からストッパー受け部材45と係合可能な第二回転位置へ回転可能に設けられている。このように構成された規制装置40を備える横軸回転窓2は、障子20が室外側から室内側へ向かう風を受けた際に当該障子20の開放状態を維持する給気タイプとして構成される。
[第1実施形態の動作1]
以下、排気タイプとして構成した第1実施形態に係る連窓1の動作について説明する。
[正圧時の動作]
先ず、無風時には、障子20は障子角度45°となる図6に示す全開位置(静止位置)で静止し、横軸回転窓2は全開状態となる。そして、室外側から室内側に向かって図6に示す風W1が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも下側の部分に室外側から室内側に向かう正圧が加わる。このため、障子20は下半分が室内側に向かって押され、閉鎖方向に回転(閉鎖移動)する。
このとき、ストッパー部材42の補助翼44にも室外側から室内側へ向かう風(正圧)があたり、ストッパー部材42にR2方向の回転力が加わるが、ストッパー部材42の被軸支部434が枠ブラケット41の連結片部414に当接することで、ストッパー部材42が第一回転位置からさらにR2方向に回転することは規制される。
このため、障子20は下半分が室内側に向かって押され、規制装置40によって規制されることなく閉鎖移動する。この障子20に加わる正圧は、風速が高くなるほど大きくなるため、風速が次第に高くなると、障子20の開放角度は次第に小さくなり、障子20は図4に示すように完全に閉鎖する。
[負圧時の動作]
横軸回転窓2の障子20が全開状態の静止位置にあるときに、室内側から室外側に向かって図7に示す風W2が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも上側の部分に、室内側から室外側に向かう負圧が加わる。
このとき、ストッパー部材42の補助翼44にも室内側から室外側へ向かう風(負圧)があたり、ストッパー部材42にR1方向の回転力が加わる。ストッパー部材42は、風速1〜2m/Sの微風で第一回転位置から第二回転位置までR1方向に回転し、係合部432が室外側から一対の板バネ471間に挿入される。第二回転位置では、ストッパー部材42は、規制当接部413Aに当接し、R1方向の回転が規制される。
なお、障子20は、風W2が微風である場合には、当該風W2に基づく閉鎖移動力よりも自重に基づく開放移動力が上回っており、障子20は閉鎖移動しない。
風W2が前述した微風から風速2m/S超の弱風まで高くなると、障子20は上半分が室外側に向かって押され、閉鎖移動する。この閉鎖移動によって障子角度が40°まで小さくなると、図8に示すように、一対の係合受け部48間に係合部432が挿入され、当該一対の係合受け部48の各傾斜面に係合部432の先端432Bが当接して、当該係合部432および係合受け部48が係合する。これにより、規制装置40によって障子20の閉鎖移動を規制した状態となり、障子20の開放状態を風速10m/S超の強風となるまで維持する。
ここで、図8に示す係合状態では、ストッパー受け部材45のバネ部47は、鉛直方向に沿って延びた状態となる。また、係合部432と係合受け部48との係合位置54は、ストッパー部材42の回転軸心51を通る仮想直線52(鉛直線)上に位置する。さらに、仮想直線52は、回転軸心51に直交する面内において係合位置54および障子20の軸支位置11を結ぶ仮想直線53に直交している。このため、仮想直線52は、仮想直線53と障子20の回転軌跡とが交わる点を接点とした接線29に対して平行に配置される。
風W2が前述した弱風から風速10m/S以下の中風まで高まるに連れ、障子20に加わる閉鎖移動力は大きくなり、係合部432および係合受け部48間の鉛直方向における引張力も大きくなる。この引張力によって、一対の板バネ471はストッパー部材42の回転軸心51と平行な方向において互いに離間する方向に弾性変形される。一対の板バネ471は、前述した引張力が大きくなるにつれて大きく弾性変形するが、風W2が中風以下では係合部432と係合受け部48との係合状態は維持される。
風W2が前述した中風から風速10m/S超の強風まで高くなると、障子20に加わる閉鎖移動力はさらに大きくなり、係合部432および係合受け部48間の引張力もさらに大きくなる。この大きな引張力によって、一対の板バネ471は弾性変形によってさらに互いに離間し、一対の係合受け部48間は開かれることで、係合部432は係合受け部48から抜け出して当該係合部432と係合受け部48との係合状態は図9に示すように解除される。
係合解除に関し、係合部432の先端432Bが一対の係合受け部48間から抜け出て、係合部432の両側縁が一対の係合受け部48のV字形状の先端481にそれぞれ当接すると、係合部432はバネ部47の弾性力に基づいて係合受け部48の両先端481に沿って摺動され、係合受け部48の両先端481の幅方向における中央部分に配置される。このように、係合位置54は、係合受け部48の幅方向における中央部分に補正される。これにより、例えば係合部432が係合受け部48に対して浅い位置に当接した場合でも、前述した中央部分に位置補正でき、係合状態が係合解除に必要な風速以下で解除される可能性を、より低減できる。
また、係合部432が一対の係合受け部48間から抜け出る際に、一対の係合受け部48はバネ部47の復元力によって互いに接近移動しようとする。このとき、係合部432の幅寸法が先端432Bから基端432Cに向かうにつれて漸次小さくなるように形成されているので、一対の係合受け部48は、両先端481が係合部432の両側縁に沿って摺動しながら互いに徐々に接近移動する。このため、一対の係合受け部48がバネ部47の弾性力によって急に接近移動して発音することを抑制し、また、係合解除のときにストッパー受け部材45に不要な振動を生じさせることがない。
係合解除されると、障子20は、規制装置40に規制されることなく、風W2を受けて閉鎖移動し、全閉位置に配置される。これにより、横軸回転窓2の開口は完全に閉鎖される。
[復帰時の動作]
図9に示す係合解除状態で、風W2が次第に弱まり、障子20の自重に基づく開放移動力が風W2に基づく閉鎖移動力を上回ると、障子20は開放移動する。この開放移動により、ストッパー受け部材45は、図10に示すように第二回転位置にあるストッパー部材42に接近し、係合受け部48が誘込み面432Aに当接する。このとき、誘込み面432Aは、障子20の開放移動に基づくストッパー受け部材45の係合受け部48の移動方向に対して傾斜した状態であるため、障子20のさらなる開放移動によって係合受け部48に対して摺動しながらストッパー部材42をR2方向に回転案内する。
障子20の開放移動において誘込み面432Aが係合受け部48から外れた際には、係合部432の先端432Bは係合受け部48よりも若干上方に位置する。そして、ストッパー部材42は風W2に基づきR1方向に回転し、係合部432は一対の板バネ471間に室外側から挿入されて係合受け部48に再び係合する。このように係合部432と係合受け部48との係合状態が復帰される。
[第1実施形態の動作2]
以下、給気タイプとして構成した第1実施形態に係る連窓1の動作について説明する。
[正圧時の動作]
先ず、無風時には、障子20は障子角度45°となる図12に示す全開位置(静止位置)で静止し、横軸回転窓2は全開状態となる。そして、室外側から室内側に向かって図13に示す風W1が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも下側の部分に室外側から室内側に向かう正圧が加わる。
このとき、ストッパー部材42の補助翼44にも室外側から室内側へ向かう風(正圧)があたり、ストッパー受け部材45と係合不能な図12に示す第一回転位置から係合可能な図13に示す第二回転位置に向かうR3方向の回転力が、ストッパー部材42に加わる。ストッパー部材42は、風速1〜2m/Sの微風で第一回転位置から第二回転位置までR3方向に回転し、係合部432が室外側から一対の板バネ471間に挿入される。第二回転位置では、ストッパー部材72は、規制当接部413Aに当接し、R3方向の回転が規制される。
なお、障子20は、風W1が微風である場合には、当該風W1に基づく閉鎖移動力よりも自重に基づく開放移動力が上回っており、障子20は閉鎖移動しない。
風W1が前述した微風から風速2m/S超の弱風まで高くなると、障子20は下半分が室内側に向かって押され、閉鎖方向に回転(閉鎖移動)する。この閉鎖移動によって障子角度が40°まで小さくなると、図14に示すように、係合受け部48に係合部432が係合する。これにより、規制装置40によって障子20の閉鎖移動を規制した状態となり、障子20の開放状態を風速10m/S超の強風となるまで維持する。
ここで、図14に示す係合状態では、ストッパー受け部材45のバネ部47は、鉛直方向に沿って延びた状態となる。また、係合位置54は、ストッパー部材42の回転軸心51を通る仮想直線52上に位置する。さらに、仮想直線52は仮想直線53に直交している。このため、仮想直線52は、仮想直線53と障子20の回転軌跡とが交わる点を接点とした接線29に対して平行に配置される。
風W1が前述した弱風から風速10m/S以下の中風まで高まるに連れ、障子20に加わる閉鎖移動力は大きくなり、係合部432および係合受け部48間の鉛直方向における引張力も大きくなる。この引張力によって、一対の板バネ471はストッパー部材42の回転軸心51と平行な方向において互いに離間する方向に弾性変形される。一対の板バネ471は、前述した引張力が大きくなるに連れて大きく弾性変形するが、風W1が中風以下では係合部432と係合受け部48との係合状態は維持される。
風W1が前述した中風から風速10m/S超の強風まで高くなると、障子20に加わる閉鎖移動力はさらに大きくなり、係合部432および係合受け部48間の引張力もさらに大きくなる。この大きな引張力によって、一対の板バネ471は弾性変形によってさらに互いに離間し、一対の係合受け部48が開かれることで、係合部432は係合受け部48から抜け出して当該係合部432と係合受け部48との係合状態は図15に示すように前述同様に解除される。係合解除されると、障子20は、規制装置40に規制されることなく、風W1を受けて閉鎖移動し、図11に示す全閉位置に配置される。これにより、横軸回転窓2の開口は完全に閉鎖される。
[負圧時の動作]
横軸回転窓2の障子20が全開状態の静止位置にあるときに、室内側から室外側に向かって図12に示す風W2が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも上側の部分に室内側から室外側に向かう負圧が加わる。このため、障子20は上半分が室外側に向かって押され、閉鎖方向に回転(閉鎖移動)する。
このとき、ストッパー部材42の補助翼44にも室内側から室外側へ向かう風(負圧)があたるが、ストッパー部材42がストッパー受け部材45から離間するR4方向の回転力が加わるだけであって、係合部432が係合受け部48と係合することがない。
このため、障子20は上半分が室外側に向かって押され、規制装置40によって規制されることなく閉鎖移動する。この障子20に加わる負圧は、風速が高くなるほど大きくなるため、風速が次第に高くなると、障子20の開放角度は次第に小さくなり、障子20は図11に示すように完全に閉鎖する。
[復帰時の動作]
図15に示す係合解除状態で、風W1が次第に弱まり、障子20の自重に基づく開放移動力が風W1に基づく閉鎖移動力を上回ると、障子20は開放移動する。この開放移動により、ストッパー受け部材45は、図16に示すように第二回転位置にあるストッパー部材42に接近し、係合受け部48が誘込み面432Aに当接する。このとき、誘込み面432Aは、障子20の開放移動に基づくストッパー受け部材45の係合受け部48の移動方向に対して傾斜した状態であるため、障子20のさらなる開放移動によって係合受け部48に対して摺動しながらストッパー部材42をR4方向に回転案内する。
障子20の開放移動において誘込み面432Aが係合受け部48から外れた際には、係合部432の先端432Bは係合受け部48よりも若干上方に位置する。そして、ストッパー部材42は風W1に基づきR3方向に回転し、係合部432は一対の板バネ471間に室内側から挿入されて係合受け部48に再び係合する。このように係合部432と係合受け部48との係合状態が復帰される。
[第1実施形態の効果]
(1)ストッパー部材42は、障子20ではなく、縦枠3,4に枠ブラケット41を介して回転可能に取り付けられるため、ストッパー部材42の位置が障子角度に依存して変化することがなくなる。つまり、障子20が開放移動や閉鎖移動しても、ストッパー部材42の回転軸心51が障子20の軸支位置11の周りで変位することがなくなる。このため、補助翼44が、障子20の回転に基づいて上下方向に変位したり、室内側や室外側に変位することがなく、予め設定した特定位置において風W1,W2を受けることができる。また、障子20の回転によって係合部432および係合受け部48間に引張力が加わる方向が大きく変化することがなくなる。これにより、風受け部の位置や係合部432および係合受け部48の係合および解除などの動作を安定させることができる。
(2)ストッパー受け部材45は、障子20に固定される固定部46と、ストッパー部材が係合する一対の係合受け部48と、一対の係合受け部48とストッパー部材42との係合を解除可能に弾性変形する一対の板バネ471とを有して構成され、固定部46は一対の板バネ471に連続し、一対の係合受け部48は、一対の板バネ471のそれぞれの先端部に形成され、ストッパー部材42は、一対の係合受け部48間に挿入可能に配置され、一対の板バネ471は、ストッパー部材42の回転方向と異なる方向(本実施形態では回転軸心51と平行な方向)において互いに対向して配置され、かつ、当該方向に弾性変形可能に形成される。このため、障子20の閉鎖移動に基づいてストッパー部材42とストッパー受け部材45との係合が解除される際には、ストッパー部材42が一対の係合受け部48間から抜け出されようとする。このとき、一対の板バネ471は、ストッパー部材42によって押し広げられながら弾性変形するが、この弾性変形する方向はストッパー部材42の回転方向とは異なる方向であるので、慣性力が働く方向はストッパー部材42とストッパー受け部材45との係合位置54からストッパー部材42の回転軸心51に向かう方向(仮想直線52が延びる方向と同方向)となり、ストッパー部材42の回転方向には慣性力が働かない。このため、ストッパー部材42とストッパー受け部材45との係合解除時に、前述した慣性力によってストッパー部材42がその回転方向にバタつくことを抑制できる。
(3)固定部46、バネ部47および係合受け部48が一体的に形成されてストッパー受け部材45を構成するため、係合部432および係合受け部48の係合を解除可能に弾性変形する弾性部材などをストッパー受け部材45とは別に設ける必要をなくすことができる。これにより、規制装置40の構成を簡略化でき、部品点数を減らして製造コストを削減できる。
また、バネ部47の弾性変形によって係合受け部48の移動が可能となるため、係合受け部48を移動させるためにストッパー受け部材45に回転等する可動機構を設ける必要がなくなる。この点からも、規制装置40の構成を簡略化でき、製造コストを削減できる。
(4)ストッパー部材42の係合部432は、一対の板バネ471のそれぞれの先端部に形成される一対の係合受け部48間に挿入可能に配置されるため、障子20の閉鎖移動力に基づいて弾性変形される一対の板バネ471の双方の反力が係合部432に加えられる。このため、ストッパー部材42がその回転軸心51の軸方向の一方だけに押し付けられることがなく、ストッパー部材42の回転ガタが大きくなる等の部品劣化を低減できる。
(5)係合部432および係合受け部48の係合位置54とストッパー部材42の回転軸心51とを結ぶ仮想直線52は、回転軸心51に直交する面内において係合位置54および障子20の軸支位置11を結ぶ仮想直線53に直交している。このため、ストッパー部材42およびストッパー受け部材45間の引張力が働く方向と障子20の回転軌跡に対する接線29とを平行にでき、障子20の閉鎖移動力を規制装置40に効率よく伝達できる。
また、障子20に閉鎖移動力が加わっても、ストッパー部材42に回転モーメントは生じないので、ストッパー部材42の回転によってストッパー受け部材45から外れるおそれをなくすことができ、係合状態を安定して維持できる。
(6)一対の係合受け部48の先端481は、各係合受け部48の幅方向における両端よりも中央部分が窪んで形成されている。このため、ストッパー部材42とストッパー受け部材45との係合が解除される際に、係合部432の先端432Bが一対の係合受け部48間から抜け出て当該一対の係合受け部48の先端481にそれぞれ当接すると、ストッパー部材42は一対の板バネ471の弾性力に基づいて一対の係合受け部48の先端481に沿って当該係合受け部48の幅方向に摺動され、一対の係合受け部48の先端481の幅方向における中央部分に配置される。このように、係合部432と一対の係合受け部48との係合位置を、各係合受け部48の幅方向における中央部分に補正でき、係合解除動作を安定させることができる。
(7)ストッパー部材42は、一対の係合受け部48に当接する係合部432を有し、一対の係合受け部48が対向する方向における係合部432の幅寸法は、係合部432の先端432Bから基端432Cに向かうに連れて漸次小さくなるように形成されている。このため、係合部432が一対の係合受け部48間から抜け出る際に、一対の係合受け部48は一対の板バネ471の復元力によって互いに接近移動しようとする。このとき、一対の係合受け部48の両先端481が係合部432の両側縁に沿って摺動しながら互いに徐々に接近移動する。このため、一対の係合受け部48が一対の板バネ471の弾性力によって急に接近移動して発音することをなくし得、また、係合部432と係合受け部48との係合解除のときにストッパー受け部材45に不要な振動を生じさせることがなくなるので、ストッパー受け部材45の長期利用が可能となる。
(8)ストッパー部材42には、ストッパー受け部材45が障子20の開放移動に基づいて当該誘込み面432Aに接近する場合に、ストッパー受け部材45に当接してストッパー部材42を第二回転位置から第一回転位置に向かってR2方向(R4方向)に案内可能に構成される誘込み面432Aが形成されている。このため、障子20が強風を受けて大きな閉鎖移動力を生じ、係合部432と係合受け部48との係合状態が解除された場合であっても、風が弱まって障子20が再び開放移動した際にストッパー部材42を誘込み面432Aによって第二回転位置から第一回転位置に向かって案内することで、障子20のさらなる開放移動時に前述した係合状態を復帰できる。このように係合状態の解除から再び係合状態の復帰までの動作を自動化できる。
(9)枠ブラケット41は、ストッパー部材42が第二回転位置にある状態で、R1方向(R3方向)におけるストッパー部材42の回転を規制する規制当接部413Aを有している。このため、規制当接部413Aがストッパー部材42に当接することによって、第二回転位置よりもR1方向(R3方向)側の領域でのストッパー部材42の過剰な回転を抑制できる。
(10)ストッパー部材42は、縦枠3,4の見込み方向において正向きまたは逆向きに取付可能に構成されている。このため、ストッパー部材42の取付向きを任意の向きに設定することで、補助翼44が室内側から室外側へ向かう風W2を受けてストッパー部材42がR1方向に回転することで、障子20の閉鎖移動を規制する排気タイプの横軸回転窓2を構成でき、また、補助翼44が室外側から室内側へ向かう風W1を受けてストッパー部材42がR3方向に回転することで、障子20の閉鎖移動を規制する給気タイプの横軸回転窓2を構成できる。これにより、排気タイプの横軸回転窓2と給気タイプの横軸回転窓2との間で規制装置40の各構成部材を共通化できる。
さらに、係合位置54とストッパー部材の回転軸心51とが仮想直線52上に位置するため、ストッパー部材42の取付向きを正向きおよび逆向きのいずれにしても、回転軸49の位置を調整する必要がない。
[第1実施形態の変形例]
本発明は、以上の第1実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、第1実施形態では、ストッパー受け部材45のバネ部47の弾性力を調整する構成を備えていないが、例えば、図17に示すように、バネ部47の弾性力を調整する弾性調整具61を備えていてもよい。
弾性調整具61は、バネ部47に装着されて弾性変形領域を調整するものである。弾性調整具61は、断面矩形状に形成されており、一対の板バネ471が挿通されている。弾性調整具61は、一対の板バネ471が挿通されることで、一対の板バネ471を連結する。また、弾性調整具61は、一対の板バネ471に沿って位置調整可能に構成されており、この位置調整によって一対の板バネ471の弾性変形領域を増減し、バネ部47の弾性力の強弱を調整可能となっている。また、弾性調整具61を板バネ471に対して位置決めする固定ネジ等の位置固定具62が当該弾性調整具61に操作可能に設けられている。
このため、弾性調整具61の着脱や装着位置の調整によって、障子20の閉鎖移動力に対応してバネ部47の弾性力を適宜調整できる。さらに、弾性調整具61が一対の板バネ471を連結しているので、一つの弾性調整具61によって一対の板バネ471の弾性力を同様に簡単に調整でき、各板バネ471の弾性力のバラつきをなくし得る。
なお、前述した弾性調整具61は、一対の板バネ471を連結可能に構成されているが、これに限らず、例えば、一対の板バネ471を連結するものではなく、各板バネ471にそれぞれ着脱、位置調整可能な板状の弾性調整具を備えていてもよい。
第1実施形態では、バネ部47は、ストッパー部材42の回転軸心51と平行な方向において弾性変形可能に構成されているが、これに限定されず、例えば、ストッパー部材42の回転方向と異なる方向(回転軸心51に直交する仮想面に対して交差する方向)において弾性変形可能に構成されていてもよく、回転軸心51に直交する仮想面に対する交差角は、例えば30°、45°、60°などでもよい。
また、バネ部47は、回転軸心51に直交する方向において弾性変形可能に構成されていてもよい。
第1実施形態では、係合部432および係合受け部48の係合位置54とストッパー部材42の回転軸心51とを結ぶ仮想直線52は、回転軸心51に直交する面内において係合位置54および障子20の軸支位置11を結ぶ仮想直線53に直交しているが、これに限定されない。例えば、仮想直線52は仮想直線53に対する交差角が鋭角であっても、鈍角であってもよい。また、係合状態において仮想直線52は鉛直方向に沿って延びるが、これに限らず、鉛直方向に対して傾斜してもよい。
排気タイプの横軸回転窓2では、係合部432および係合受け部48の係合位置54が、ストッパー部材42の回転軸心51よりも室外側寄りに設定されていてもよい。この場合には、係合部432および係合受け部48間の引張力に基づいてストッパー部材42にR1方向の回転モーメントが生じる。このため、係合状態では、ストッパー部材42にR2方向の回転が生じ難くなり、係合部432と係合受け部48との係合状態をより確実に維持できる。
逆に、給気タイプの横軸回転窓2では、係合部432および係合受け部48の係合位置54が、ストッパー部材42の回転軸心51よりも室内側寄りに設定されていてもよい。この場合には、係合部432および係合受け部48間の引張力に基づいてストッパー部材42にR3方向の回転モーメントが生じる。このため、係合状態では、ストッパー部材42にR4方向の回転が生じ難くなり、係合部432と係合受け部48との係合状態をより確実に維持できる。
第1実施形態では、ストッパー受け部材45が障子20に対して予め設定した固定位置に固定されているが、この固定位置よりも障子20の軸支位置11に接近してストッパー受け部材45を配置した場合には、係合部432と係合受け部48との係合状態を維持するためにバネ部47に大きな弾性力が必要とされるが、ストッパー受け部材45や枠ブラケット41などの各寸法を小さくでき、規制装置40を小型化可能である。
逆に、予め設定した固定位置よりも軸支位置11から離間してストッパー受け部材45を配置した場合には、係合部432と係合受け部48との係合状態を維持するために必要とされるバネ部47の弾性力を小さくできるが、ストッパー受け部材45や枠ブラケット41などの各寸法が大きくなり、規制装置40が大型化する。
ストッパー受け部材45の固定位置は、前述した各条件を考慮して適切な位置に設定可能である。
第1実施形態では、ストッパー部材42は、第二回転位置にある状態で、障子20の開放移動に基づくストッパー受け部材45の移動方向に対して傾斜して配置される誘込み面432Aを有しているが、この構成を省略してもよい。
第1実施形態では、枠ブラケット41は、ストッパー部材42が第二回転位置にある状態で、第一回転位置から第二回転位置に向かう方向のストッパー部材42の回転を規制する規制当接部413Aを有しているが、この構成を省略してもよい。
第1実施形態では、規制装置40は、ストッパー部材42を縦枠3,4の見込み方向において逆向きに取付可能に構成されているが、横軸回転窓2を排気タイプ専用または給気タイプ専用として設計する場合には、ストッパー部材42を逆向きに取り付けられる構成とされなくてもよい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図18〜23において、第2実施形態に係る連窓1Aは、前述した各規制装置40の構成とは異なる各規制装置70を備える点で第1実施形態に係る連窓1と相違し、各規制装置70を除く構成で第1実施形態に係る連窓1と同じである。各規制装置70は同様に構成されているので、以下、縦枠3、縦框21に取り付けられた規制装置70について説明し、他の規制装置70についての説明を省略する。なお、説明の便宜上、図18〜23において、ヒンジカバー13、水密部材14などの図示は省略している。
規制装置70は、図18に示すように、軸支部材である枠ブラケット71と、ストッパー部材72と、ストッパー受け部材75と、バネ部材80とを備えて構成されている。
枠ブラケット71は、図19に示すように、断面略コ字状の溝形成部711と、溝形成部711の一方の縁部に連続した取付片部712とを有して構成されている。
溝形成部711は、一対の軸支片部713と、連結片部714とを有して構成されている。一対の軸支片部713には、回転軸79、ガイドピン81、規制当接部である規制ピン82が設けられている。回転軸79にはストッパー部材72が装着されている。ガイドピン81は、ストッパー受け部材75を室内側および室外側に案内可能な位置に配置されている。規制ピン82は、ストッパー受け部材75と係合可能な第二回転位置(図18に二点鎖線で示すストッパー部材72の位置)に配置されたストッパー部材72に当接可能な位置に配置されている。規制ピン82は、ストッパー部材72に当接することで、ストッパー部材72が第二回転位置から図18に示すR5方向にさらに回転することを規制可能に構成されている。
ストッパー部材72は、ストッパー本体73と、風受け部である補助翼74とを備えて構成されている。
ストッパー本体73は、係合片部731と、被軸支部734とを有して構成されている。係合片部731は、その上下端部間が弓なりに湾曲して形成されており、上端部でストッパー受け部材75と係合可能であり、下端部に補助翼74がビス止めされている。被軸支部734は、回転軸79に回転自在に軸支されている。
図18に示すように、無風時には、ストッパー部材72は、ストッパー受け部材45と係合不能な第一回転位置(静止位置)に配置され、静止する。第一回転位置は、図18において実線で示すストッパー部材72の位置である。第一回転位置では、ストッパー部材72の重心は、当該ストッパー部材72の回転軸心91に対して真下に位置する。この状態では、補助翼74は鉛直方向に沿って配置され、係合片部731は、ストッパー受け部材75の後述する係合受け部78から下方に外れた位置に配置される。
ストッパー受け部材75は、棒状に形成されており、基端部76(一端部)が障子20の縦框21に固定された断面略コ字状の框ブラケット83に回転軸を介して回転自在に取り付けられており、先端部77(他端部)側でガイドピン81に支えられている。また、ストッパー受け部材75は、その両端部76,77間の下面を窪ませて形成された係合受け部78を有している。なお、ストッパー受け部材75の回転軸心84は、障子20の軸支位置11から室内側に斜め下方に離れた位置に配置されている。
バネ部材80は、断面略L字状の板バネによって形成されており、枠ブラケット71に固定されている。バネ部材80は、ストッパー受け部材75の上方であって係合受け部78よりも室内側に配置されている。
前述した規制装置70では、ストッパー部材72は、補助翼74が室内側から室外側へ向かう風を受けて第一回転位置から第二回転位置へ回転可能に正向きに設けられている。このように構成された規制装置70を備える横軸回転窓2は、障子20が室内側から室外側へ向かう風を受けた際に当該障子20の開放状態を維持する排気タイプとして構成される。
ここで、規制装置70では、図22に示すように、ストッパー部材72を窓枠10の見込み方向において逆向きに枠ブラケット71に回転軸79を介して取付可能である。このようにストッパー部材72を逆向きに取り付けた場合には、ストッパー部材72は、補助翼74が室外側から室内側へ向かう風を受けてストッパー受け部材75と係合不能な第一回転位置からストッパー受け部材75と係合可能な第二回転位置へ回転可能に設けられている。このように構成された規制装置70を備える横軸回転窓2は、障子20が室外側から室内側へ向かう風を受けた際に当該障子20の開放状態を維持する給気タイプとして構成される。
[第2実施形態の動作1]
以下、排気タイプとして構成した第2実施形態に係る連窓1Aの動作について説明する。
[正圧時の動作]
先ず、無風時には、障子20は図18に示す全開位置で静止する。そして、室外側から室内側に向かって風が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも下側の部分に室外側から室内側に向かう正圧が加わる。このため、障子20は下半分が室内側に向かって押され、閉鎖方向に回転(閉鎖移動)する。
このとき、補助翼74にも室外側から室内側へ向かう風(正圧)があたるが、係合片部731の上端部が係合受け部78から離間する図18に示すR6方向の回転力が加わるだけであって、係合片部731が係合受け部78と係合することがない。
このため、障子20は下半分が室内側に向かって押され、規制装置70によって規制されることなく閉鎖移動する。この障子20に加わる正圧は、風速が高くなるほど大きくなるため、風速が次第に高くなると、障子20の開放角度は次第に小さくなり、障子20は図21に示す全閉位置に配置され、横軸回転窓2は完全に閉鎖する。
[負圧時の動作]
障子20が全開位置にあるときに、室内側から室外側に向かって図18に示す風W2が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも上側の部分に室内側から室外側に向かう負圧が加わる。このため、障子20は上半分が室外側に向かって押され、閉鎖方向に回転(閉鎖移動)する。
このとき、補助翼74にも室内側から室外側へ向かう風(負圧)があたり、ストッパー部材72にR5方向の回転力が加わる。ストッパー部材72は、風速1〜2m/Sの微風で第一回転位置から第二回転位置までR5方向に回転し、係合片部731の上端部が係合受け部78に挿入される。第二回転位置では、ストッパー部材72は、規制ピン82に当接し、R5方向の回転が規制される。
なお、障子20は、風W2が微風である場合には、当該風W2に基づく閉鎖移動力よりも自重に基づく開放移動力が上回っており、障子20は閉鎖移動しない。
風W2が前述した微風から風速2m/S超の弱風まで高くなると、障子20は上半分が室外側に向かって押され、閉鎖移動する。この閉鎖移動によって障子角度が若干小さくなると、係合受け部78に係合片部731の上端部が係合する。
この係合状態では、ストッパー受け部材75は、係合受け部78よりも先端部77側でバネ部材80に当接しており、障子20の閉鎖移動力を受けることで、基端部76が下方に移動しようとし、先端部77が上方に移動しようとする。バネ部材80は、先端部77の上方への移動力によって押し付けられるが、弾性力によって先端部77の移動を規制している。これにより、障子20の閉鎖移動を規制し、障子20の開放状態を維持する。
風W2が前述した弱風から風速10m/S以下の中風まで高まるに連れ、障子20に加わる閉鎖移動力は大きくなり、ストッパー受け部材75からバネ部材80に加えられる押付力も大きくなる。この押付力によって、バネ部材80は上方に弾性変形される。バネ部材80は、前述した押付力が大きくなるに連れて大きく弾性変形するが、風W2が中風以下では係合部432と係合受け部48との係合状態は維持される。
風W2が前述した中風から風速10m/S超の強風まで高くなると、障子20に加わる閉鎖移動力はさらに大きくなり、ストッパー受け部材75からバネ部材80に加えられる押付力も大きくなる。この大きな押付力によって、バネ部材80が上方にさらに弾性変形すると、ストッパー受け部材75が上方に回転し、係合受け部78も上方に移動して係合片部731との係合が解除される。係合解除されると、障子20は、図20に示すように風W2を受けて閉鎖移動し、ストッパー受け部材75はガイドピン81に案内されながら室内側にスライド移動し、係合受け部78は係合片部731の上端部よりも室内側に位置する。そして、障子20は、図21に示す全閉位置に配置され、横軸回転窓2の開口は完全に閉鎖される。
[復帰時の動作]
図21に示す全閉状態で、風W2が次第に弱まり、障子20の自重に基づく開放移動力が風W2に基づく閉鎖移動力を上回ると、障子20は開放移動する。この開放移動により、ストッパー受け部材75は、ガイドピン81に案内されながら室外側にスライド移動し、係合受け部78は係合片部731の上端部よりも室外側に位置して、ストッパー部材42およびストッパー受け部材75が再び係合可能な状態に復帰する。
[第2実施形態の動作2]
以下、給気タイプとして構成した第2実施形態に係る連窓1Aの動作について説明する。
[正圧時の動作]
先ず、無風時には、障子20は図22に示す全開位置で静止する。そして、室外側から室内側に向かって図22に示す風W1(微風〜弱風)が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも下側の部分に室外側から室内側に向かう正圧が加わる。
このとき、補助翼74にも室外側から室内側へ向かう風(正圧)があたり、図22において実線で示すストッパー部材72の位置(第一回転位置)から図22において二点鎖線で示すストッパー部材72の位置(第二回転位置)に向かうR7方向の回転力が、ストッパー部材72に加わり、第二回転位置に配置される。
ここで、ストッパー部材72が第一回転位置にある場合には、係合片部731は斜め横に寝た状態であり、係合受け部78から下方に押し付けられると、R8方向の回転を生じるだけであり、障子20の閉鎖移動を規制しない。この状態を係合解除状態とする。
また、ストッパー部材72が第二回転位置にある場合には、係合片部731は立上げられた状態となり、被軸支部734が規制ピン82に当接してR7方向の回転が規制される。このとき、ストッパー部材72は、係合受け部78から下方に押し付けられても、R7方向の回転力を生じるだけであり、R7方向の回転は、規制ピン82によって規制されるので、障子20の閉鎖移動を規制する。この状態を係合状態とする。
前述したようにストッパー部材72が第二回転位置に配置されることでストッパー部材72とストッパー受け部材75とは係合状態となり、係合受け部78は係合片部731に支えられ、障子20の閉鎖移動力に基づく先端部77の上方への移動がバネ部材80によって弾性的に規制される。これにより、障子20の閉鎖移動は規制され、開放状態が維持される。
風W1が風速10m/S以下の中風まで高まるに連れ、障子20に加わる閉鎖移動力は大きくなり、ストッパー受け部材75からバネ部材80に加えられる押付力も大きくなる。この押付力によって、バネ部材80は上方に弾性変形される。バネ部材80は、前述した押付力が大きくなるに連れて大きく弾性変形するが、風W1が中風以下では係合部432と係合受け部48との係合状態は維持される。
風W1が前述した中風から風速10m/S超の強風まで高くなると、障子20に加わる閉鎖移動力はさらに大きくなり、ストッパー受け部材75からバネ部材80に加えられる押付力も大きくなる。この大きな押付力によって、バネ部材80が上方にさらに弾性変形すると、ストッパー受け部材75が上方に回転し、係合受け部78も上方に移動して係合片部731との係合が解除される。係合解除されると、障子20は、風W1を受けて閉鎖移動し、ストッパー受け部材75はガイドピン81に案内されながら室内側にスライド移動し、係合受け部78は係合片部731の上端部よりも室内側に位置する。そして、障子20は、図23に示す全閉位置に配置され、横軸回転窓2の開口は完全に閉鎖される。
なお、全閉状態では、補助翼44は風W1を受けないので、R8方向に回転して第一回転位置に配置される。
[負圧時の動作]
障子20が全開位置にあるときに、室内側から室外側に向かって風が吹いた場合、風上側に位置する障子20の軸支位置11よりも上側の部分に室内側から室外側に向かう負圧が加わる。このため、障子20は上半分が室外側に向かって押され、閉鎖方向に回転(閉鎖移動)する。
このとき、補助翼74にも室内側から室外側へ向かう風(負圧)があたるが、ストッパー部材72にはR8方向の回転力が加わるだけであって、係合片部731と係合受け部78とは係合状態とならない。
このため、障子20は上半分が室外側に向かって押され、規制装置70によって規制されることなく閉鎖移動する。この障子20に加わる負圧は、風速が高くなるほど大きくなるため、風速が次第に高くなると、障子20の開放角度は次第に小さくなり、障子20は全閉位置に配置され、横軸回転窓2は完全に閉鎖する。
[復帰時の動作]
図23に示す全閉状態で、風W1が次第に弱まり、障子20の自重に基づく開放移動力が風W1に基づく閉鎖移動力を上回ると、障子20は開放移動する。この開放移動により、ストッパー受け部材75は、ガイドピン81に案内されながら室外側にスライド移動し、係合受け部78は係合片部731の上端部よりも室外側に位置して、ストッパー部材42およびストッパー受け部材75が再び係合可能な状態に復帰する。
[第2実施形態の効果]
(1)第2実施形態に係る連窓1Aによれば、第1実施形態に係る連窓1と同様の作用効果を発揮できる。
(2)ストッパー受け部材75は、枠ブラケット71に回転可能に取り付けられるとともに、ストッパー部材72が係合する係合受け部78が形成され、枠ブラケット71に取り付けられたバネ部材80は、係合片部731および係合受け部78の係合状態で、ストッパー受け部材75の回転に基づいて当該ストッパー受け部材75に当接して前述した係合状態を解除可能に弾性変形する構成とされる。このため、ストッパー部材72が風を受けて係合受け部78に係合した係合状態で、障子20が風を受けて閉鎖移動すると、ストッパー受け部材75は回転し、先端部77でバネ部材80を押し付ける。この押付力が大きくなるにつれ、バネ部材80の弾性変形は大きくなり、ストッパー受け部材75がさらに回転することで、前述した係合状態を解除できる。
また、係合状態において障子20の閉鎖移動力が大きくなっても、ストッパー受け部材75の先端部77のバネ部材80に対する押付力が大きくなるだけであって、係合片部731と係合受け部78との係合部分の負担が大きくならず、係合状態を安定させることができる。
さらに、係合解除状態で、風が弱まって障子20が開放移動した際には、ストッパー受け部材75は元の係合可能な位置に戻り、ストッパー部材72が風を受けて係合受け部78に再び係合可能な状態に自動的に復帰できる。
1,1A…連窓、2…横軸回転窓、3,4…縦枠、5…上枠、6…下枠、7…方立、8…戸当り部材、10…窓枠、11…軸支位置、12…重心位置、13…ヒンジカバー、14…水密部材、15…アングル、20…障子、21,22…縦框、23…上框、24…下框、25…ガラスパネル、29…接線、30…ヒンジ(回転軸)、31…軸部材、32…軸受部材、40,70…規制装置、41,71…枠ブラケット(軸支部材)、411,711…溝形成部、412,712…取付片部、413,713…軸支片部、413A…規制当接部、414,714…連結片部、42,72…ストッパー部材、43,73…ストッパー本体、431…本体片部、432…係合部、432A…誘込み面、432B,481…先端、432C…基端、433…連結部、434,734…被軸支部、44,74…補助翼(風受け部)、45,75…ストッパー受け部材、46…固定部、47…バネ部、471…板バネ、48,78…係合受け部、49,79…回転軸、50…重心、51,84,91…回転軸心、52,53…仮想直線、54…係合位置、61…弾性調整具、62…位置固定具、731…係合片部、76…基端部(一端部)、77…先端部(他端部)、80…バネ部材、81…ガイドピン、82…規制ピン(規制当接部)、83…框ブラケット、W1,W2…風。

Claims (10)

  1. 窓枠と、障子と、前記窓枠に対して前記障子を回転自在に軸支する水平な回転軸と、前記障子の開放状態を維持する規制装置とを備え、
    前記規制装置は、風受け部を有したストッパー部材と、前記障子の開放状態で前記ストッパー部材が係合するストッパー受け部材とを備え、
    前記ストッパー部材は、前記ストッパー受け部材に対して係合不能な第一回転位置から係合可能な第二回転位置まで回転可能に前記窓枠側に取り付けられ、
    前記ストッパー受け部材は、前記障子側に取り付けられ、前記ストッパー部材が前記障子の閉鎖移動に基づいて解除可能に係合する構成とされる
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  2. 請求項1に記載の横軸回転窓において、
    前記ストッパー受け部材は、前記障子に固定される固定部と、前記ストッパー部材が係合する一対の係合受け部と、前記一対の係合受け部と前記ストッパー部材との係合を解除可能に弾性変形する一対の板バネとを有して構成され、
    前記固定部は前記一対の板バネに連続し、
    前記一対の係合受け部は、前記一対の板バネのそれぞれの先端部に形成され、
    前記ストッパー部材は、前記一対の係合受け部間に挿入可能に配置され、
    前記一対の板バネは、前記ストッパー部材の回転方向と異なる方向において互いに対向して配置され、かつ、当該異なる方向に弾性変形可能に形成される
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  3. 請求項2に記載の横軸回転窓において、
    前記一対の係合受け部の先端は、前記各係合受け部の幅方向における両端よりも中央部分が窪んで形成される
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  4. 請求項2または請求項3に記載の横軸回転窓において、
    前記ストッパー部材は、前記一対の係合受け部に当接する係合部を有し、
    前記一対の係合受け部が対向する方向における前記係合部の幅寸法は、前記係合部の先端から基端に向かうに連れて漸次小さくなるように形成される
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の横軸回転窓において、
    前記規制装置は、前記一対の板バネに装着されて弾性変形領域を調整する弾性調整具を備える
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の横軸回転窓において、
    前記ストッパー部材および前記ストッパー受け部材の係合位置と前記ストッパー部材の回転軸心とを結ぶ仮想直線は、当該回転軸心に直交する面内において前記係合位置および前記障子の軸支位置を結ぶ仮想直線に直交する
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の横軸回転窓において、
    前記ストッパー部材には、前記ストッパー受け部材が前記障子の開放移動に基づいて前記ストッパー部材に接近する場合に、前記ストッパー受け部材に当接して前記ストッパー部材を前記第二回転位置から前記第一回転位置に向かって案内可能に構成される誘込み面が形成される
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の横軸回転窓において、
    前記規制装置は、前記ストッパー部材が前記第二回転位置にある状態で、前記第一回転位置から前記第二回転位置に向かう回転方向における前記ストッパー部材の回転を規制可能に前記窓枠側に設けられる規制当接部を有する
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  9. 請求項1に記載の横軸回転窓において、
    前記規制装置は、前記窓枠側に取り付けられるバネ部材を備え、
    前記ストッパー受け部材は、前記障子側に回転可能に取り付けられるとともに、前記ストッパー部材が係合する係合受け部が形成され、
    前記バネ部材は、前記ストッパー部材および前記係合受け部の係合状態で、前記ストッパー受け部材の回転に基づいて前記ストッパー受け部材に当接して前記ストッパー部材と前記ストッパー受け部材との係合を解除可能に弾性変形する構成とされる
    ことを特徴とする横軸回転窓。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の横軸回転窓において、
    前記ストッパー部材は、前記窓枠の見込み方向において正向きまたは逆向きに前記窓枠側に取付可能に構成され、
    前記ストッパー部材が正向きに取り付けられた状態では、前記ストッパー部材は、前記風受け部が室内側から室外側へ向かう風および室外側から室内側へ向かう風のうちの一方の風を受けて前記第一回転位置から前記第二回転位置まで回転可能に構成され、
    前記ストッパー部材が逆向きに取り付けられた状態では、前記ストッパー部材は、前記風受け部が室内側から室外側へ向かう風および室外側から室内側へ向かう風のうちの他方の風を受けて前記第一回転位置から前記第二回転位置まで回転可能に構成される
    ことを特徴とする横軸回転窓。
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