JP2016176119A - フェライト系耐熱鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温強度、特に高温クリープ強度に優れたフェライト系耐熱鋼を提供する。【解決手段】フェライト系耐熱鋼は、化学組成が、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.70%以下、Mn:0.30〜0.70%、Cr:0.30〜11.50%、Co:0.05〜3.00%、N:0.02〜0.05%、B:0.0003〜0.020%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.03%以下、Cu:0.10%以下、Ni:0.10%以下等を含有し、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織を有し、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物の平均粒径が100nm未満であり、析出物は、Bを含有した析出物の個数が、全析出物の個数の95%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、フェライト系耐熱鋼に関し、より詳しくは、高温強度、特に高温クリープ強度に優れたフェライト系耐熱鋼に関する。
高温、高負荷応力下で長時間使用される構造用鋼材として、高いクリープ強度を有するフェライト系耐熱鋼が強く要望されている。この種の用途に供される鋼の例として、JIS規格STBA24(2.25Cr−1Mo鋼)、SCMV4(1.25Cr−0.5Mo−0.3V鋼)等のCrが添加された鋼が挙げられる。
高温強度、クリープ強度の向上には、炭化物による析出強化、Mo等による固溶強化が用いられている。しかしながら、高温に長時間曝されると、析出物は粗大化し、固溶元素は析出物を形成するようになるため、これら冶金因子による強化ではクリープ強度の向上に対して限界がある。
高温強度の向上を目的として、酸化物を含有させた鋼及びその製造方法もいくつか開示されている。酸化物は一般的に高温での安定性が炭化物や窒化物に比べて高いため、酸化物による分散強化によって、安定したクリープ強度が得られる可能性が高い。
酸化物を分散させる方法として、機械的合金化法(Mechanical Alloying法、以下、MA法と称する)がある。例えば、特開平4−6244号公報には、MA法により粒径1μm以下の酸化物を高Cr系耐熱鋼中に分散させ、高温クリープ強度を向上させた例が記載されている。
なお、MA法とは以下のようなプロセスである。所望の合金組成になるように配合された数種類の金属あるいは合金粉末と酸化物粒子とをボールミルによって不活性雰囲気下で混合し、酸化物含有合金粉末(以下、MA粉末と称する)を得る。次に、MA粉末を金属製の缶に真空封入した後、熱間押出し又は高温等圧プレス(HIP)によって一体物とし、最後に熱処理、加工を施して製品とする。
また、MA法によらず、溶鋼中に酸化タンタルを添加することによりCr系耐熱鋼に粒径1μm以下の酸化タンタルを含有させ、高温クリープ強度を向上させた例が特開平6−65690号公報に開示されている。
さらに、酸化物を直接用いる方法以外に、Tiによる脱酸でTi系の酸化物を鋼中に分散させる技術が低合金鋼の溶接部靱性向上を目的として開発されている。
炭化物、窒化物又はこれらの複合析出物を強化手法とすることにより、従来規格鋼よりもクリープ強度を向上させる技術が開発されている。例えば、特開平5−195061号公報においては、炭化物、窒化物生成元素であるVを含有させ、さらに低温圧延後に直接焼入れした後に焼戻しすることにより、微細析出物を析出させることが開示されている。
特開平4−6244号公報 特開平6−65690号公報 特開平5−195061号公報
上記の従来技術は、クリープ強度を向上させるために、炭化物、酸化物等の数密度を大きくする点で共通している。上記の従来技術は以下のような課題を有する。
MA法によって酸化物を分散させる方法は、酸化物を微細かつ均一に分散させることが容易であり、数密度を比較的大きくすることが可能である。しかしながら、製造コストが高価であること、構造物に使用するために必要な大きいサイズを製造することが困難であることから、構造用鋼には不向きである。
酸化タンタルを溶鋼中に添加する方法は、鋳造歩留りが悪く、添加量が自ずと多量になる。また、板厚方向での酸化タンタルの数密度の変動、ばらつきが大きく、材質が不安定になりやすい。
Ti脱酸によりTi系酸化物を鋼中に分散させる方法は、耐熱鋼で適用された例がない。低合金鋼における実績によれば、高温クリープ強度を高めるために必要な酸化物の数密度を確保することが困難であり、そのまま耐熱鋼の製造に適用することはできないと考えられる。
特開平5−195061号公報の技術は、耐水素浸食性向上と、脆性向上を目的にしており、高温クリープ強度の向上の観点からは開発がなされていない。
本発明は、高温強度、特に高温クリープ強度に優れたフェライト系耐熱鋼を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、化学組成が、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.70%以下、Mn:0.30〜0.70%、Cr:0.30〜11.50%、Co:0.05〜3.00%、N:0.02〜0.05%、B:0.0003〜0.020%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.03%以下、Cu:0.10%以下、Ni:0.10%以下、V:0〜0.30%、Nb:0〜0.06%、Mo:0〜2.00%、W:0〜2.50%、Ti:0〜0.10%、Zr:0〜0.010%、残部:Fe及び不純物であり、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織を有し、前記ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物の平均粒径が100nm未満であり、前記析出物は、Bを含有した析出物の個数が、全析出物の個数の95%以上である。
本発明によれば、高温強度、特に高温クリープ強度に優れたフェライト系耐熱鋼が得られる。
図1は、B含有析出物の比率と、600℃×10時間クリープ強度との関係を示すグラフである。
本発明者らは、溶製法を基本とした上で、炭化物及び金属間化合物等の析出物(以下、単に析出物と称する)の実質的な数密度を大きくすること、すなわち、析出物間の間隔を短くすることで、上記課題を解決することを検討した。
本発明者らは、鋼中で析出物が析出する場所に着目した。より具体的には、ベイナイトやマルテンサイトのラス、ブロック、パケット等の粒界に着目した。
マルテンサイトやベイナイトのラス、ブロック、パケット等の粒界は、面状又は線状欠陥である。そのため、これらの粒界に析出物を析出させれば、析出物は面状又は線状に分布し、粒界面内及び粒界線方向の析出物間の間隔が短くなる。これによって、実質的な数密度を飛躍的に高めることができる。
実質的な数密度を高めることで高温クリープ強度が向上する理由は、次のとおりである。室温での一般的な引張試験の歪速度が10−2%/秒程度であるのに対し、高温クリープ現象の歪速度は10−7%/秒程度であり、極めて変形速度が遅い。高温クリープ現象では、析出物が変形の抵抗となって変形を律速していると考えられる。析出物による強化を考えた場合、鋼中の任意の場所で数密度が均一である必要はなく、数密度の高い場所が周期的に存在していれば、その場所で変形が律速されるので、クリープ強度の向上が期待できる。マルテンサイトやベイナイトのラス、ブロック、パケット等の粒界は、鋼中に周期的に存在する。そのため、これらの界面に析出する析出物を増やせば、クリープ強度の向上が期待できる。さらに、界面に析出物を析出させることにより、粒界の異常粒成長を抑制することが期待できる。
ただし、界面の析出密度を高めると、析出物を構成する元素の拡散距離が短くなるため、高温保持中に析出物の粗大化が促進される可能性がある。そのため、初期の数密度を大きくするため、析出物の大きさを100nm未満に制御する必要がある。
本発明者らは、様々な元素の添加量を調整した鋼を作製し、析出物の析出状態及びクリープ強度を調査した。具体的には、析出物形成元素であるC、Cr、Mo、Nb、Vの量を調整し、0.1%C−9%Cr−2%W鋼及び0.1%C−9%Cr−2%W−0.01%B鋼を熱処理して、析出物の析出状態及びクリープ強度について調査した。なお、析出物の分析はTOF−SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析法)により行い、クリープ試験は650℃×700時間の条件で行った。
その結果、500〜700℃の温度域のクリープ強度を向上させるためには、下記のように、Bを含有させることが有効であることが分かった。
Bを含有させることによって、鋼の焼入れ性が高まり、組織をより微細にすることができる。これによって、マルテンサイトやベイナイトのラス、ブロック、パケットの単位面積当たりの境界長さが増加し、析出物の実質的な数密度が高まる。
さらに、B含有鋼では、M23型化合物及びFeW(Laves)型金属間化合物中にBが存在する。Bは、長時間クリープ試験後も炭化物中に留まり、炭化物の高温安定性を高める。Bは、FeW等の金属間化合物中にも留まり、金属間化合物の高温安定性を高める。
上記はWを含有した鋼を用いた試験結果であるが、Wを含有しない鋼、又はWと同じ効果が期待されるMoを含有しない鋼であっても、Bを含有させることが有効である。すなわち、Moを主成分とする炭化物、FeX型化合物が析出しない場合であっても、M23型化合物が析出する場合は、Bを含有させることが有効である。Bは、特に大傾角境界(隣り合う領域の共通回転軸周りの角度差が15℃以上の境界)に析出する析出物を微細化するため、クリープ強度を向上させる。
本発明者らは、従来なかったこれらの知見に基づいて、本発明を完成させた。以下、本発明の一実施形態によるフェライト系耐熱鋼について詳細に説明する。
[化学組成]
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、以下に説明する化学組成を有する。以下の説明において、元素の含有量の「%」は、質量%を意味する。
C:0.05〜0.15%
炭素(C)は、炭化物を生成し、析出強化によって高温強度を高めるとともに、フェライトの生成を抑制する。0.05%未満では、炭化物の析出量が不足し充分な強度が得られず、また、フェライト量が多くなるので、0.05%以上とする。好ましくは、0.06%以上であり、より好ましくは0.07%以上である。一方、0.15%を超えると、高温で炭化物が粗大化し、高温強度が低下するので、0.15%以下とする。650℃におけるクリープ強度の低下を防止する点で、0.12%以下が好ましい。より好ましくは0.10%以下である。
Si:0.70%以下
シリコン(Si)は、脱酸剤であり、特に下限の規定を要しないが、脱酸の効果を確実に得るためには、0.05%以上が好ましい。より好ましくは0.10%以上である。Siは、耐水蒸気酸化特性を高める元素でもあるので、この点で0.20%以上が好ましい。一方、0.70%を超えると、鋼の靱性及び加工性が低下するので、0.70%以下とする。好ましくは0.50%以下である。
Mn:0.30〜0.70%
マンガン(Mn)は、鋼の焼入れ性を高める。Mnはまた、ベイナイト及び/又はマルテンサイトの生成に寄与する。この効果を得るため、0.30%以上とする。また、Mnは、Sを固定して熱間加工性を改善し、組織の安定化にも寄与するので、この点で0.40%以上が好ましい。一方、0.70%を超えると、加工性や溶接性が低下するので、0.70%以下とする。Mnは、焼戻し脆化感受性を高める元素でもあるため、0.60%以下が好ましい。
Cr:0.30〜11.50%
クロム(Cr)は、クリープ強度、耐酸化性に寄与する。耐熱鋼として必要な性能を確保するために、0.30%以上とする。耐酸化性や耐食性の点から、0.50%以上が好ましい。一方、11.50%を超えるとCrを主成分とする炭化物の粗大化、粗大な窒化物の析出を促進し、クリープ強度及び靱性が低下するので、11.50%以下とする。好ましくは10.00%以下である。
Co:0.05〜3.00%
コバルト(Co)は、クリープ強度を損なわずにオーステナイトを安定化させ、δフェライトの析出を抑制し、ベイナイト及び/又はマルテンサイトの生成を促進する。この効果を得るため、0.05%以上とする。高温強度を高める点で、0.80%以上が好ましい。一方、3.00%を超えると、溶接性や加工性が低下するので、3.00%以下とする。好ましくは2.90%以下である。
N:0.02〜0.05%
窒素(N)は、MX型化合物、MX型化合物を形成し、高温強度の上昇に寄与する。この効果を得るため、0.02%以上とする。好ましくは0.025%以上である。一方、Nを過剰に含有させると、粗大なMX型化合物、MX型化合物が生成し、靱性が低下するので、0.05%以下とする。好ましくは0.045%以下である。
B:0.0003〜0.020%
硼素(B)は、本実施形態において最も重要な元素であり、微量でも鋼の焼入れ性を顕著に高める。この効果を得るため、0.0003%以上とする。炭化物を分散、安定化させ、クリープ強度を高める点で、0.003%以上が好ましく、0.005%以上がより好ましい。一方、過剰に含有させると、溶接性や加工性が低下する。さらに粗大なBNを形成し、クリープ強度を損なうため0.020%以下とする。好ましくは0.018%以下であり、より好ましくは0.008%以下である。
P:0.03%以下
燐(P)は、不純物であり、鋼の靱性、加工性、及び溶接性を損なうので、0.03%以下に制限する。好ましくは0.01%以下であり、より好ましくは0.005%以下である。下限は特に規定しないが、実用鋼のコストの点から、0.001%が実質的な下限である。
S:0.015%以下
硫黄(S)は、不純物であり、鋼の靱性、加工性、及び溶接性を損なうので、0.015%以下に制限する。好ましくは0.003%以下であり、より好ましくは0.001%以下である。下限は特に規定しないが、実用鋼のコストの点から、0.0001%が実質的な下限である。
Al:0.03%以下
アルミニウム(Al)は、脱酸剤として機能する。しかし、0.03%を超えると、クリープ強度の低下を招くので、0.03%以下とする。好ましくは0.02%以下である。下限は特に規定しないが、実用鋼のコストの点から、0.001%が実質的な下限である。
Cu:0.10%以下
銅(Cu)は、スクラップ等の原料から混入し、鋼のクリープ強度を低下させる。Cu含有量が0.10%を超えると、クリープ強度の低下を招くので、0.10%以下とする。好ましくは0.05%以下であり、より好ましくは0.01%以下である。なお、下限は0%を含む。
Ni:0.10%以下
ニッケル(Ni)は、スクラップ等の原料から混入し、鋼のクリープ強度を低下させる。Ni含有量が0.10%を超えると、クリープ強度の低下を招くので、0.10%以下とする。好ましくは0.05%以下であり、より好ましくは0.01%以下である。なお、下限は0%を含む。
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼の化学組成の残部は、Fe及び不純物からなる。ここで、不純物とは、鋼を工業的に製造する際に、原料として利用される鉱石やスクラップから混入する元素、又は製造過程の環境等から混入する元素を意味する。
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、上記のFeの一部に代えて、V、Nb、Mo、及びWからなる群から選択される1又は2以上、並びに、Ti及びZrからなる群から選択される1又は2の元素を含有しても良い。V、Nb、Mo、及びWは、いずれも析出強化によって鋼のクリープ強度を向上させる。Ti及びZrは、いずれも炭化物及び窒化物を形成して鋼のクリープ強度を向上させる。
V、Nb、Mo、W、Ti、及びZrはすべて選択元素であり、本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、これらの元素を含有していなくても良い。本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、これらの比較的高価な合金元素を含有していなくても、高いクリープ強度が得られる。そのため本実施形態によれば、MoやW等を必須とする従来のフェライト系耐熱鋼と比較して、省合金化を図りつつ従来と同等以上のクリープ強度を得ることができる。また、これらの合金元素を含有することで、さらに高いクリープ強度を得ることができる。
V:0〜0.30%
バナジウム(V)は、微細なMX型化合物を析出させてクリープ強度を高める。微量でもこの効果は得られるが、より確実に得るためには0.15%以上とすることが好ましい。より好ましくは0.18%以上、さらに好ましくは0.20%以上である。一方、Vを過剰に含有させると、析出物によって靱性が低下するので、0.30%以下とする。好ましくは0.25%以下である。
Nb:0〜0.06%
ニオブ(Nb)は、微細なMX型化合物を形成してクリープ強度を高める。微量でもこの効果は得られるが、より確実に得るためには0.03%以上とすることが好ましい。より好ましくは0.045%以上である。一方、Nbを過剰に含有させると、粗大な炭化物が生成し、靱性が低下するので、0.06%以下とする。好ましくは0.055%以下である。
Mo:0〜2.00%
モリブデン(Mo)は、固溶強化及び析出強化によって、クリープ強度を顕著に向上させる。微量でもこの効果は得られるが、より確実に得るためには0.01%以上とすることが好ましい。より好ましくは0.30%以上である。一方、Moを過剰に含有させると、Moを主成分とする炭化物が粗大化して、靱性及びクリープ強度が低下するので、2.00%以下とする。好ましくは1.50%以下である。
W:0〜2.50%
タングステン(W)は、Moと同様の効果を奏する元素である。Wを含有させることで、クリープ強度を顕著に向上させることができる。微量でもこの効果は得られるが、より確実に得るためには1.50%以上とすることが好ましい。より好ましくは1.70%以上である。一方、Wを過剰に含有させると、溶接性や加工性が低下するので、2.50%以下とする。650℃以上におけるクリープ強度を確保する点で、2.40%以下とすることが好ましい。
Ti:0〜0.10%
チタン(Ti)は、脱酸剤として機能する。また、Tiは強力な炭化物、窒化物生成元素であり、組織の微細化、並びに炭化物及び窒化物の安定化に寄与する。微量でもこれらの効果は得られるが、より確実に得るためには0.015%以上とすることが好ましい。より好ましくは0.040%以上である。一方、Tiを過剰に含有させると、粗大なTiNが生成し、靱性が低下するので、0.10%以下とする。好ましくは0.09%以下である。
Zr:0〜0.010%
ジルコニウム(Zr)は、Tiと同様に、強力な炭化物、窒化物生成元素であり、組織の微細化、並びに炭化物及び窒化物の安定化に寄与する。微量でもこの効果は得られるが、より確実に得るためには0.001%以上とすることが好ましい。一方、Zrを過剰に含有させると、粗大なZrNが生成し、靱性が低下するので、0.010%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
[組織]
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織を有する。ここで、「ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織」の用語には、ベイナイト組織、マルテンサイト組織、及びベイナイトとマルテンサイトとの混合組織が含まれる。また、「ベイナイト組織」の用語には焼戻しベイナイトが含まれ、「マルテンサイト組織」の用語には焼戻しマルテンサイトが含まれる。
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、ベイナイト及び/又はマルテンサイトの体積率が95%以上であることが好ましい。換言すれば、ベイナイト及びマルテンサイト以外の組織、例えばフェライトや残留オーステナイト等の組織を5%程度含んでいても良い。
組織は、微細であることが好ましく、具体的には、旧オーステナイト粒径が50μm以下であることが好ましい。また、ベイナイト及び/又はマルテンサイトのラス幅は、0.3μm以下であることが好ましい。組織が微細であるほど、析出物の実質的な数密度が大きくなり、クリープ強度が向上する。
組織の同定は例えば、ナイタール又はピクラールでエッチングした組織を光学顕微鏡で観察することによって行うことができる。ベイナイト及び/又はマルテンサイトの面積率は例えば、画像解析によって測定することができる。ラス幅は例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定することができる。
[析出物]
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物の平均粒径が100nm未満である。ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面とは、ラス、ブロック、パケット等の粒界である。
析出物は例えば、MX型化合物、MX型化合物、M23型化合物、FeX型化合物、及びFeC(セメンタイト)、並びにこれらが組み合わさった析出物である。ここで、MX型化合物のMは、Nb、V、Ti、Zrの1種以上の元素を表し、XはC、Nを表す。MX型化合物のMは、Cr、Mo、Nb、Vの1種以上の元素を表し、XはC、Nを表す。M23型化合物のMは、Cr、Feを主な構成元素として、Mn、Mo、W、Nb、V、Ti、Zrの1種以上の元素が含まれる場合がある。FeX型化合物のXは主に、W、Moである。
ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物の平均粒径が100nm以上であると、高温保持中に析出物が粗大化し、高温クリープ強度が低下する。これらの析出物の平均粒径が100nm未満であれば、析出物の初期の数密度を大きくできるため、すなわち、析出物間の間隔を小さくできるため、高温保持中の析出物の粗大化を抑制することができる。これらの析出物の平均粒径は、好ましくは90nm以下である。
ここでの「平均粒径」は、個数平均径である。すなわち、ある観察面における(全析出物の直径の和)/(全析出物の個数)である。平均粒径は、より具体的には、下記のようにして求める。鋼の観察面から、抽出レプリカ法によって、TEM観察用の試験片を採取し、TEM像を得る。TEM像の視野は例えば、0.73μm×0.95μmである。TEM像を画像解析し、析出物の面積を楕円近似によって求め、面積から各析出物の円相当径(直径)を求める。このとき、析出物の個数は、円相当径が10nm以上のものをカウントする。
上記のベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物は、Bを含有した析出物の個数が、全析出物の個数の95%以上である。換言すれば、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物のうち、Bを含有する析出物(以下、B含有析出物と称する)の個数の比率が95%以上である。
ここで、析出物にBが少しでも含まれていれば、その析出物はB含有析出物としてカウントする。反対に、析出物にBが全く含まれていなければ、その析出物はBを含有しない析出物としてカウントする。
B含有析出物の測定は例えば、TOF−SIMSによって測定することができる。すなわち、測定視野における元素イオンマップから、析出物を構成する元素ごとの元素イオンマップを作成し、個別又は合成マップから析出物の析出場所、析出粒子の大きさ及び数密度等が分かる。これをBの元素イオンマップと照合することにより、B含有析出物の個数の比率を計算することができる。
B含有析出物の測定は、電界放出型透過電子顕微鏡に電子エネルギー損失分光器(EELS)を組み合わせた装置によって行うこともできる。
B含有析出物の比率が95%以上であれば、高温での析出物の安定性が高まるため、鋼の高温クリープ強度が向上する。B含有析出物の比率は、好ましくは97%以上である。
[製造方法]
次に、本実施形態によるフェライト系耐熱鋼の製造方法の一例を説明する。
本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、常法により、鋼を溶製し、鋳造して得られた鋼片を熱間圧延して製造される。
熱間圧延前の加熱は、鋼の変形抵抗を低下させるとともに、鋳造時に鋼片に生成した析出物を固溶させる工程である。炭化物が析出する温度よりも高温で熱間圧延を完了させるため、加熱温度は1050℃以上にすることが好ましい。より好ましくは1100℃以上である。一方、加熱温度が高すぎると、組織が粗大になるので、1250℃以下にすることが好ましい。
熱間圧延では、トータル圧下率を大きくするほど、組織を微細化できるため好ましい。熱間圧延のトータル圧下率は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは65%以上である。熱間圧延は、金属組織がオーステナイトである温度域であるAr変態点以上の温度で行う。Ar変態点未満の温度で熱間圧延を行うと、加工フェライトが生成し、靱性が低下する。
熱間圧延の終了後、室温まで冷却する。冷却方法は例えば、空冷である。本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、特に加速冷却をしなくても、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織が得られる。好ましい冷却速度は、1℃/s以上である。
冷却後、必要に応じて、焼準し及び焼戻しを実施しても良い。焼準し及び焼戻しは、いずれも任意の工程である。すなわち、焼準し及び焼戻しのいずれか又は両方を実施しなくても良い。
焼準しは、フェライト系耐熱鋼を1000℃以上に加熱して所定の時間保持し、その後、冷却することによって実施する。冷却は、空冷でも、水冷等の加速冷却でも良い。焼準しを実施することで、組織をより均一にすることができる。焼準し温度が高すぎると、旧オーステナイト粒径が大きくなる。焼準し温度は1200℃未満が好ましく、1150℃未満が好ましい。
焼戻しは、フェライト系耐熱鋼をAc変態点未満の温度に加熱して所定の時間保持し、その後、冷却することによって実施する。冷却は、空冷でも、水冷等の加速冷却でも良い。焼戻しを実施することで、靱性を向上させることができる。焼戻し温度がAc変態点以上の温度になると、析出物が粗大になり、高温強度が低下する。
焼準し又は焼戻しを実施すると、その間に析出物の析出が促進される。ただし、焼準し及び焼戻しを実施しなくても、本実施形態によるフェライト系耐熱鋼は、高温(例えば600℃)での使用中に析出物が析出するので、高いクリープ強度が得られる。
以上、本発明の一実施形態によるフェライト系耐熱鋼について説明した。本実施形態によれば、高温強度、特に高温クリープ強度に優れたフェライト系耐熱鋼が得られる。
次に、本発明の実施例について説明する。実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1及び表2(表1の続き)に示す化学組成の鋼を溶製して鋳造し、得られた鋼片を表3に示す条件で熱間圧延し、空冷した。なお、化学組成の残部はFe及び不純物である。その後、表3に示す条件で焼準し及び/又は焼戻しを実施した。なお、鋼No.23及び24は、焼準し及び/又は焼戻しのいずれも実施しなかった。
Figure 2016176119
Figure 2016176119
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クリープ試験前の鋼材を切断し、研磨し、エッチングして、光学顕微鏡により金属組織を観察した。さらに、抽出レプリカ法によって、TEM観察用の試験片を採取した。TEM像から実施形態において説明した方法によって、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物の平均粒径を測定した。TEM像の視野は、0.73μm×0.95μmであった。なお、フェライト組織の鋼については、フェライト粒界に析出した析出物の平均粒径を測定した。
さらに、焼戻し処理をした鋼材については、クリープ試験前の鋼材を切断し、常法の湿式機械研磨法により鏡面仕上げとして、TOF−SIMS測定用の試験片を作製した。焼戻し処理をしていない鋼材については、クリープ試験後の鋼材を切断し、同様に常法の湿式機械研磨法により鏡面仕上げとして、TOF−SIMS測定用の試験片を作製した。TOF−SIMS測定は、照射径80nmのガリウム(Ga)イオンビームを一次イオン源として使用し、1ピクセルあたり200パルス照射して測定した。TOF−SIMS測定の視野は、25μm×25μmであった。二次イオンの元素イオンマップを取得して、析出物の種類を分別してB含有析出物の個数の比率を計算した。
クリープ強度は、クリープ試験を600℃において200MPa負荷試験、650℃において100MPa、150MPa負荷試験、さらに、700℃において70MPa、90MPa負荷試験を行い、クリープ破断強度を求めた。得られた結果を用いて、ラーソン・ミラー・パラメータにより、600℃、10時間の推定破断強度(以下、600℃×10時間クリープ強度と称する)を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2016176119
表1、表2及び表4に示すように、鋼No.1〜24は、本発明の化学組成を満たし、かつ、B含有析出物の比率が95%以上の鋼である。これらの鋼は、それぞれCr等の合金元素を同程度含む比較例と比較して、600℃×10時間クリープ強度が概ね20MPa以上大きかった。
同程度のCrを含む鋼として、表1及び表2に示す鋼をCr含有量により低Cr鋼(Cr含有量が3質量%未満)、中Cr鋼(Cr含有量が3質量%以上かつ7質量%未満)、及び高Cr鋼(Cr含有量が7質量%以上)に分けてクリープ強度を比較した。
鋼No.2、7、15及び24は、本発明の化学組成を満たす低Cr鋼である。これらの鋼は、同程度のCrを含む鋼No.26、27、及び30〜32と比較して、600℃×10時間クリープ強度が20MPa以上大きかった。
鋼No.8、9、13、14、16〜18、及び20は、本発明の化学組成を満たす中Cr鋼である。これらの鋼は、同程度のCrを含む鋼No.29及び36と比較して、600℃×10時間クリープ強度が10MPa以上大きかった。
鋼No.1、3、4〜6、10〜12、19、及び21〜23は、本発明の化学組成を満たす高Cr鋼である。これらの鋼は、同程度のCrを含む鋼No.25、28、33〜35、及び37と比較して、600℃×10時間クリープ強度が15MPa以上大きかった。
鋼No.6及び10は、本発明の化学組成を満たす鋼であり、熱間圧延終了後に焼準しを実施しなかった例である。熱間圧延後に焼準しを実施した鋼No.5と比較して、同程度の600℃×10時間クリープ強度を有していた。また、Cr等の合金元素を同程度含む鋼No.35及び37と比較して、600℃×10時間クリープ強度が20MPa以上大きかった。
鋼No.23及び24は、本発明の化学組成を満たす鋼であり、熱間圧延終了後に焼準し及び焼戻しのいずれも実施しなかった例である。熱間圧延後に焼準し及び焼戻しの少なくとも一方を実施した例であって、Cr等の合金元素を同程度含む鋼No.1、6、及び10と比較して、同等以上の600℃×10時間クリープ強度を有していた。
一方、鋼No.25〜34では、十分なクリープ強度が得られなかった。これは、本発明の化学組成を満たさなかったためと考えられる。さらに、B含有析出物の比率が95%未満であったためと考えられる。
鋼No.26はC含有量が少なすぎ、鋼No.30はCr含有量が少なすぎたため、析出物の量が少なく、さらにB含有析出物の比率が少ないため析出物の安定化が図れなかったため、クリープ強度が低かったと考えられる。鋼No.25は、Cr含有量が多すぎ、さらにB含有析出物の比率が少ないため析出物の安定化が図れなかったため、クリープ強度が低かったと考えられる。
鋼No.26及び30〜32では、ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織になっていないため、微細な析出物の析出場所が少なく、さらにB含有析出物の比率が少ないため析出物の安定化が図れなかったため、クリープ強度が低かったと考えられる。
鋼No.35〜37では、十分なクリープ強度が得られなかった。これは、B含有析出物の比率が95%未満であったためと考えられる。B含有析出物の比率が低かったのは、鋼中における炭化物形成作用が相対的に強いTi、Nb、V、Mo等の合金元素の含有量とB含有量とのバランスが悪かったためと考えられる。これによって、組織の境界に存在するCrの炭化物、窒化物の粗大化、すなわち析出物粒径の不均一性をもたらし、B含有可能な量の差が生じ、B含有析出物の比率が低くなったと考えられる。
図1は、B含有析出物の比率と、600℃×10時間クリープ強度との関係を示すグラフである。図1から、B含有析出物の比率が95%以上になったときに顕著にクリープ強度が向上することが分かる。
本発明によれば、多量のCr、Mo、W、及び、希少元素を添加しなくても、従来と同等以上のクリープ強度を得ることができる。その結果、ボイラ、化学工業などで使用する耐熱鋼を安価に提供することが可能になるので、本発明は、産業上の利用可能性が極めて高いものである。

Claims (3)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C :0.05〜0.15%、
    Si:0.70%以下、
    Mn:0.30〜0.70%、
    Cr:0.30〜11.50%、
    Co:0.05〜3.00%、
    N :0.02〜0.05%、
    B :0.0003〜0.020%、
    P :0.03%以下、
    S :0.015%以下、
    Al:0.03%以下、
    Cu:0.10%以下、
    Ni:0.10%以下、
    V :0〜0.30%、
    Nb:0〜0.06%、
    Mo:0〜2.00%、
    W :0〜2.50%、
    Ti:0〜0.10%、
    Zr:0〜0.010%、
    残部:Fe及び不純物であり、
    ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織を有し、
    前記ベイナイト及び/又はマルテンサイト組織の境界面に析出した析出物の平均粒径が100nm未満であり、
    前記析出物は、Bを含有した析出物の個数が、全析出物の個数の95%以上である、フェライト系耐熱鋼。
  2. 請求項1に記載のフェライト系耐熱鋼であって、
    前記化学組成が、質量%で、
    V :0.15〜0.30%、
    Nb:0.03〜0.06%、
    Mo:0.01〜2.00%、及び
    W :1.50〜2.50%、
    からなる群から選択される1又は2以上の元素を含有する、フェライト系耐熱鋼。
  3. 請求項1又は2に記載のフェライト系耐熱鋼であって、
    前記化学組成が、質量%で、
    Ti:0.015〜0.10%、及び
    Zr:0.001〜0.010%、
    からなる群から選択される1又は2の元素を含有する、フェライト系耐熱鋼。
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