本発明は、本発明は、ダンプトラック等大型貨物自動車のリヤバンパーで、車体枠後端部の下方に格納することができるアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーに関するものである。
図3に示すように、リヤバンパー装置1を備えたカーゴトラック兼用ダンプトラック2では、リヤバンパー装置1のリヤバンパー8は追突等の事故の際に乗用車などが下に潜り込むサブマリンという現象を防止するため、道路運送車両法の保安基準で、地上からの高さが厳しく制限(550mm以内)され、また荷台後端から内側すなわち運転席側への長さ範囲も同様に厳しく制限(600mm以内から350mm以内へ)されている。
これに対して、例えば路面舗装作業においてアスファルトフィニッシャー7を用いる場合、このアスファルトフィニッシャー7を車輌の車体枠後端部下方へ引き込むときにリヤバンパー8が邪魔になるため、リヤバンパー8を邪魔にならない格納位置に配置するようにした車輌が提供されている。(図6参照)
具体的には、車輌の車体枠後端部にリヤバンパーを取付部材を介して前後に回動自在に設け、伸縮シリンダの伸縮動作により取付部材を介してリヤバンパーを車体枠後端部から後方に張り出して走行可能な状態とする走行位置と、この走行位置から前方に回動させて車体枠後端部の下方に格納する格納位置とに配置するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
特許第3315514号公報
図3〜図5はこの特許文献1で従来技術として記載されているもので、車両後部に設けられたリヤバンパー8を支持する支持腕4を、その基端が荷台フレーム5の後端に回動自在に結合されるようにし、これを油圧シリンダ10で前上方へ旋回収納する方法である。
支持腕4の先端と荷台フレーム5との間を上下二本のリンクアーム76,77で結合し、更にリンクアーム76の中間位置に、基端を荷台フレームに回動自在に結合した油圧シリンダ10のピストンロッド101先端を結合する。
そして、ピストンロッド101が伸長した状態から、これが収縮すると、図5の鎖線で示すように二本のリンクアーム76,77が折れて支持腕4が車両の前上方へ旋回し、リヤバンパー8は荷台フレーム5直下に収納する。
このような構成をとることで、リヤバンパー8は旋回収納され、路面舗装作業においてアスファルトフィニッシャー7の一端を荷台フレーム5下方へ十分引き込むことが可能となり、また、荷台を傾斜させて運搬したアスファルト合材を良好に供給することができるようになる(図6)。
しかるに、こうした可動式突入防止装置では、リヤバンパー8に後方車両が追突した場合、その荷重をリンクアーム76,77と油圧シリンダ10で直かに受けるため、油圧シリンダ10,リンクアーム76,77等の強度確保から、その大型化及び重量増は避けられ得なかった。
特に、大きな荷重に耐えるためにエアシリンダ機構では役立たず、油圧シリンダを使用せねばならなかった。ところが、油圧源はクレーン等を装備する一部車両に限られ、これを一般車両に設けるとなると、大幅なコストアップにつながった。
下記特許文献2は発明者が簡易で、軽量且つ安価な構造により、十分な耐衝撃性を有するアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーとして発明したものである。
特開2010−202160号公報
図7、図8に示すように、図中8はリヤバンパー装置1を備えたカーゴトラック兼用ダンプトラック2の車両後部に設けられたリヤバンパーで、荷台フレームの荷台後部において、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にリヤバンパーが荷台フレーム5に対して跳ね上げ移動するように回転支持体9をもって支承される。
回転支持体9は、基端から漸次広幅となった縦長台形状のもので、縦の一辺は垂直であり、他辺は傾斜辺で、先端角部にリヤバンパー8を固定支持している。また、リヤバンパー8は荷台後端部の下方位置を車幅方向へ延び、路面に近い所定高さに位置する。回転支持体9は、左右の荷台フレーム5の外側面から張り出し、リヤバンパー8の左右中間位置を支持している。
左右の各回転支持体9は、基端中央位置に突設した支軸11を荷台フレーム5に設けた軸受け部材に嵌入させて回動自在に支持させている。
前記従来例として説明した図4〜図6と同じく、特許文献1の発明も前記従来例と同じく回転支持体9と荷台フレーム5との間を上下二本の第1のアーム6aと第2のアーム6bとで一連に連結したリンクアーム6で結合し、二本のアーム6a,6bが折れて回転支持体9が車両の前上方へ旋回し、リヤバンパー8はフレーム5の直下に収納するものである。
第2のアーム6bに対して第1のアーム6aは長さが大であり、(一例として第1のアーム6aは310mm,第2のアーム6bは125mm)、また、第2のアーム6bの先端は、回転支持体9の縦辺に設けた三角形の軸受台座12に支軸13を持って軸支される。
前記第1のアーム6aの上端は支軸14を荷台フレーム5に設けた軸受け部材15に嵌入させて回動自在に支持させている。
図中16は第1のアーム6aに対しての回転規制用受け台による回転規制手段であり、リヤバンパー8が下降し、リンクアーム6が直線状態になった位置で、第1のアーム6aに対して下方(図面において時計回り)への回転規制を行う。
リンクアーム6を上方への回転で荷台フレームの後方へ向けて屈折するべく、回転駆動手段としてのエアーチャンバ(エアシリンダ)17のロッド17aを第1のアーム6aの基端の支軸14に一体的に突設した回転駆動軸14aに結合させた。
回転駆動軸14aに回転用突起18を設け、エアーチャンバ(エアシリンダ)17のロッド17aはこの回転用突起18に先端を軸着することで、回転駆動軸14aを介して支軸14を回転駆動する。
なお、エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが縮んだ位置ではリンクアーム6が直線状態になった位置で、リヤバンパー8が下降している。このエアーチャンバ(エアシリンダ)17は運転席から操作可能のものとする。
次に使用法について説明する。リヤバンパー8の使用時、つまり、車の走行時にはエアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが縮んだ状態で、リンクアーム6が直線状態であり、リヤバンパー8は高さが550mm以内にあるようにセットされる。
この状態では、回転規制手段16で第1のアーム6aの下方(図面において時計回り)への回転規制が行われ、図9に示すように、リヤバンパー8に後方車両が追突した場合、その荷重Pをリンクアーム6と回転規制手段16で直かに受けることができる。これはリンクアーム6の第1のアーム6aのステー角度によりストッパー兼用とすることによる。
次に、前記走行位置から格納位置にリヤバンパー8を移動させるには、図8に示すように、エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aを伸長する。
これにより、リンクアーム6の第1のアーム6aが図示において反時計回りに回転上昇し、リンクアーム6は屈曲し、その結果、回転支持体9は図示において時計回りに引き上げられ、リヤバンパー8も上昇位置に移行する。
リヤバンパー8を格納位置から走行位置へ移動するための回動操作する場合は逆を行うことになる。
前記特許文献1の本発明によれば、回転駆動手段としてのエアーチャンバのロッドを伸長させれば、リンクアームが上方に回転して荷台フレームの後方へ向けて屈折する。その結果、回転支持体が時計回りに回転して、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にあるリヤバンパーが荷台フレームに対して跳ね上げるように移動する。これにより、アスファルトフィニッシャーを車輌の車体枠後端部下方へ引き込むときにリヤバンパーが邪魔になることはない。
このようにエアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる。
また、動作方向が、リヤバンパーのリンクを持ち上げてバンパーを回転させており、作動スペースが少なくコンパクトである。
一方、通常の使用状態でリヤバンパーが制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にある場合に、リヤバンパーに後方車両が追突した場合、その荷重をリンクアームと回転規制手段で直かに受けるため、リンクアームの第1のアームのステー角度によりストッパー兼用とすることにより、ストッパー動作用のシリンダが不要となっている。なお、回転規制用受け台でリンクアームの第2のアームを受けることは、不可能である。回転規制用受け台の存在が回転支持体の回転の支障となるからである。
さらに、走行時、通常の使用状態ではエアーチャンバ(エアシリンダ)のロッドは縮んだ状態にあるので、石などによるキズ等のトラブル、凍結によるトラブルが少なくてすむ。
前記特許文献1ではエアーチャンバ17はロッド17aを横向きになるように横向きして荷台フレーム5の長さ方向に設けられている。
荷台フレーム5は全体として泥はね等を受けやすく、エアーチャンバ17も低い位置にあるので、泥等を被り易いものである。
なお、リヤバンパーの支持部の強度基準は現在GVW(車両総重量)の1/2とされるが今後さらに強度基準が厳しくなることが予想される。これに応じてリヤバンパーの通常の使用状態での後方車両が追突した場合の衝撃受け強度を上げるためには、その衝撃は荷重をリンクアームと回転規制手段で直かに受けるので、回転規制手段を大型にして、かつ、リンクアームを太く強いものにしなければならない。その結果、重いリンクアームを回転させるべく、エアーチャンバ17も大型のものにならざるを得ない。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、エアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる簡易で、軽量且つ安価な構造により、十分な耐衝撃性を有するとともに、エアーチャンバが泥等を被るおそれがなく、故障の少ない、安全なものとすることができるとともに、全体をコンパクトに収めることができるアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーを提供することことにある。
前記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、荷台フレームの荷台後部で、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にリヤバンパーが荷台フレームに対して跳ね上げ移動するように回転支持体をもって支承され、第1のアームと第2のアームとで一連に連結したリンクアームの先端を回転支持体に取り付け、リヤバンパーが下降し、リンクアームが直線状になった位置で、第1のアームに対して下方への回転規制手段を設け、リンクアームを上方への回転で荷台フレームの後方へ向けて屈折するべく回転駆動手段としてのエアーチャンバのロッドを第1のアーム基端の回転駆動軸に結合させる貨物自動車のリヤバンパーにおいて、前記エアーチャンバはロッドを下向きにして、回転駆動軸の上方位置に設けたことを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、回転駆動手段としてのエアーチャンバのロッドを伸長させれば、リンクアームが上方に回転して荷台フレームの後方へ向けて屈折する。その結果、回転支持体が時計回りに回転して、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にあるリヤバンパーが荷台フレームに対して跳ね上げるように移動する。これにより、アスファルトフィニッシャーを車輌の車体枠後端部下方へ引き込むときにリヤバンパーが邪魔になることはない。
このようにエアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる。
また、動作方向が、リヤバンパーのリンクを持ち上げてバンパーを回転させており、作動スペースが少なくコンパクトである。
さらに、エアーチャンバはロッドを下向きにして回転駆動軸の上方位置に設けたので、荷台フレームの上側に位置し、泥はね等を受け難いものとすることができる。
請求項2記載の本発明は、回転規制手段は、リヤバンパーが下降し、リンクアームが直線状態になった位置で、リンクアームの第1のアームに対してリンクアームの第1のアームと第2のアームの連結箇所近傍に掛止することを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、通常の使用状態でリヤバンパーが制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にある場合に、リヤバンパーに後方車両が追突した場合、その荷重をリンクアームと回転規制手段で直かに受け、リンクアームの第1のアームのステー角度によりストッパー兼用とするが、回転規制手段がリンクアームの第1のアームの第2のアームの連結箇所近傍に掛止することで、リンクアームを太い強度のあるものとしなくても、大きな荷重を受けることができるものとなる。
請求項3記載の本発明は、回転規制手段は、中央部を軸支する回転体で構成し、軸支箇所よりも前方の先端部をリンクアームへの掛止面に形成し、後方の後部を荷台フレーム側に設けるストッパーに係合可能としたことを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、回転規制手段は中央部を軸支する回転体で構成することで、掛止の必要がない場合は邪魔にならない状態とすることができる。
請求項4記載の本発明は、回転規制手段は後端に復位バネを取着けたことを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、回転規制手段は、後端に取着けた復位バネで常時上方に引張り、多少の雪や泥の付着があっても確実に水平に戻るようにすることができる。
以上述べたように本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーは、エアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる簡易で、軽量且つ安価な構造により、十分な耐衝撃性を有するとともに、エアーチャンバが泥等を被るおそれがなく、故障の少ない、安全なものとすることができるとともに、全体をコンパクトに収めることができるものである。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの1実施形態を示す通常走行時の側面図、図2は同上作業時の側面図である。
前記図7、図8で示したものと同じく、図中8はリヤバンパー装置1を備えたカーゴトラック兼用ダンプトラック2の車両後部に設けられたリヤバンパーで、荷台フレームの荷台後部において、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にリヤバンパーが荷台フレーム5に対して跳ね上げ移動するように回転支持体9をもって支承される。
回転支持体9は、基端から漸次広幅となった縦長台形状のもので、縦の一辺は垂直であり、他辺は傾斜辺で、先端角部にリヤバンパー8を固定支持している。また、リヤバンパー8は、荷台後端部の下方位置を車幅方向へ延び、路面に近い所定高さに位置する。回転支持体9は、左右の荷台フレーム5の外側面から張り出し、リヤバンパー8の左右中間位置を支持している。
左右の各回転支持体9は、基端中央位置に突設した支軸11を荷台フレーム5に設けた軸受け部材に嵌入させて回動自在に支持させている。
回転支持体9と荷台フレーム5との間を上下二本の第1のアーム6aと第2のアーム6bとで一連に連結したリンクアーム6で結合し、二本のアーム6a,6bが折れて回転支持体9が車両の前上方へ旋回し、リヤバンパー8は荷台フレーム5の直下に収納するものである。
第2のアーム6bに対して第1のアーム6aは長さが大であり、(一例として第1のアーム6aは長さ310mm、幅60mm、第2のアーム6bは長さ125mm、幅60mm)、また、第2のアーム6bの先端は、回転支持体9の縦辺に設けた三角形の軸受台座12に支軸13を持って軸支される。
前記第1のアーム6aの上端は支軸14を荷台フレーム5に設けた軸受け部材15に嵌入させて回動自在に支持させている。
本発明は、エアーチャンバ(エアシリンダ)17を荷台フレーム5の上方位置に設け、エアーチャンバ17のロッド17aを下向きにして、第1のアーム6aの基端の支軸14に一体的に突設した回転駆動軸14aに結合させた。図示は省略するが、エアーチャンバ(エアシリンダ)17は荷台フレーム5の上方でのフレームで支えるものである。
回転駆動軸14aに回転用突起18を設け、エアーチャンバ(エアシリンダ)17のロッド17aはこの回転用突起18に先端を軸着することで、回転駆動軸14aを介して支軸14を回転駆動する。
エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが縮んだ位置ではリンクアーム6が直線状態になった位置で、リヤバンパー8が下降している。このエアーチャンバ(エアシリンダ)17は運転席から操作可能のものとする。
回転規制手段16は第1のアーム6aに対しての回転規制を行うものであり、リヤバンパー8が下降し、リンクアーム6が直線状態になった位置で、第1のアーム6aに対して下方(図面において時計回り)への回転規制を行う。
この回転規制手段16は回転規制手段16を荷台フレーム5側に設けるが、リンクアーム6の第1のアーム6aに対してリンクアーム6の第1のアーム6aと第2のアーム6bの連結箇所近傍、すなわちリンクアーム6の第1のアーム6aと第2のアーム6bの連結ピン19の近傍に掛止するようにした。
そして回転規制手段16は、中央部をピン21で軸支するバー状の回転体20で構成し、軸支箇所よりも前方の先端部をリンクアームへの掛止面として傾斜面22に形成した。このように先端部を傾斜面22にすることにより、先端部が上方に向いていても傾斜面22はほぼ水平であり、回転してくるリンクアーム6の第1のアーム6aをそのまま受け止めることができる。
前記回転体20の軸支箇所よりも後方の後部を荷台フレーム5側に設ける突部体としてのストッパー23に係合可能とした。回転規制手段16はリンクアーム6の第1のアーム6aを受け止める水平状態となった時に後部がストッパー23に係合して固定される。
回転規制手段16の回転体20は後端に復位バネとしてのコイルバネ24を取着け、該コイルバネ24の他端を荷台フレーム5を結合させる。このコイルバネ24は縮みバネであり、回転体20を常時引上げ、水平状態としてストッパー23に確実に係合させる。これにより、多少の雪や泥の付着があっても回転体20が確実に水平に戻るようにすることができる。
なお、他の実施形態として、コイルバネ24を伸びバネとすることによりリンクアーム6の第1のアーム6aと回転規制手段16の係合の自動化を図ることも可能である。
リンクアーム6の第1のアーム6aが回転規制手段16に係合させない場合には(図2参照)、コイルバネ24は回転体20の先端を跳ね上げるようにのび、リンクアーム6の第1のアーム6aが回転規制手段16に係合する場合は押されて縮小するようにする。
次に使用法について説明する。リヤバンパー8の使用時、つまり、車の走行時にはエアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが縮んだ状態で、リンクアーム6が直線状態であり、リヤバンパー8は高さが550mm以内にあるようにセットされる。
この状態では、回転規制用受け台16で第1のアーム6aの下方(図面において時計回り)への回転規制が行われ、リヤバンパー8に後方車両が追突した場合、その荷重Pをリンクアーム6と回転規制手段16で直かに受けることができる。
この場合、回転規制手段16は回転体20がほぼ水平になることでリンクアーム6を支持する。回転体20はストッパー23で固定される。
次に、前記走行位置から格納位置にリヤバンパー8を移動させるには、図2に示すように、エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aを伸長する。
これにより、リンクアーム6の第1のアーム6aが図示において反時計回りに回転上昇し、リンクアーム6は屈曲し、その結果、回転支持体9は図示において時計回りに引き上げられ、リヤバンパー8も上昇位置に移行する。
リンクアーム6が屈曲することで、回転規制手段16は掛止が解除され、図2に示すように回転体20の先端が跳ね上げるようになって邪魔にならないものとなる。
リヤバンパー8を格納位置から走行位置へ移動するための回動操作する場合は逆を行うことになる。
本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの1実施形態を示す通常走行時の側面図である。
本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの1実施形態を示す格納時の側面図である。
大型貨物自動車の斜視図である。
従来の突入防止装置を取り付けた荷台後部側面図である。
図4の拡大側面図である。
従来例の通常走行時の側面図である。
従来のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの通常走行時の側面図である。
従来のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの格納時の側面図である。
アスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの衝撃を受ける場合の説明図である。
1…リヤバンパー装置 2…トラック
3…荷台 4…支持腕
5…荷台フレーム 6…リンクアーム
6a…第1のアーム 6b…第2のアーム
7…アスファルトフィニッシャー 8…リヤバンパー
9…回転支持体 10…油圧シリンダ
11…支軸 12…軸受台座
13…支軸 14…支軸
14a…回転駆動軸 15…軸受け部材
16…回転規制手段 17…エアーチャンバ(エアシリンダ)
17a…ロッド 18…回転用突起
19…連結ピン 20…回転体
21…ピン 22…傾斜面
23…ストッパー 24…コイルバネ
76,77…リンクアーム 101…ピストンロッド
本発明は、本発明は、ダンプトラック等大型貨物自動車のリヤバンパーで、車体枠後端部の下方に格納することができるアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーに関するものである。
図3に示すように、リヤバンパー装置1を備えたカーゴトラック兼用ダンプトラック2では、リヤバンパー装置1のリヤバンパー8は追突等の事故の際に乗用車などが下に潜り込むサブマリンという現象を防止するため、道路運送車両法の保安基準で、地上からの高さが厳しく制限(550mm以内)され、また荷台後端から内側すなわち運転席側への長さ範囲も同様に厳しく制限(600mm以内から350mm以内へ)されている。
これに対して、例えば路面舗装作業においてアスファルトフィニッシャー7を用いる場合、このアスファルトフィニッシャー7を車輌の車体枠後端部下方へ引き込むときにリヤバンパー8が邪魔になるため、リヤバンパー8を邪魔にならない格納位置に配置するようにした車輌が提供されている。(図6参照)
具体的には、車輌の車体枠後端部にリヤバンパーを取付部材を介して前後に回動自在に設け、伸縮シリンダの伸縮動作により取付部材を介してリヤバンパーを車体枠後端部から後方に張り出して走行可能な状態とする走行位置と、この走行位置から前方に回動させて車体枠後端部の下方に格納する格納位置とに配置するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
特許第3315514号公報
図3〜図5はこの特許文献1で従来技術として記載されているもので、車両後部に設けられたリヤバンパー8を支持する支持腕4を、その基端が荷台フレーム5の後端に回動自在に結合されるようにし、これを油圧シリンダ10で前上方へ旋回収納する方法である。
支持腕4の先端と荷台フレーム5との間を上下二本のリンクアーム76,77で結合し、更にリンクアーム76の中間位置に、基端を荷台フレームに回動自在に結合した油圧シリンダ10のピストンロッド101先端を結合する。
そして、ピストンロッド101が伸長した状態から、これが収縮すると、図5の鎖線で示すように二本のリンクアーム76,77が折れて支持腕4が車両の前上方へ旋回し、リヤバンパー8は荷台フレーム5直下に収納する。
このような構成をとることで、リヤバンパー8は旋回収納され、路面舗装作業においてアスファルトフィニッシャー7の一端を荷台フレーム5下方へ十分引き込むことが可能となり、また、荷台を傾斜させて運搬したアスファルト合材を良好に供給することができるようになる(図6)。
しかるに、こうした可動式突入防止装置では、リヤバンパー8に後方車両が追突した場合、その荷重をリンクアーム76,77と油圧シリンダ10で直かに受けるため、油圧シリンダ10,リンクアーム76,77等の強度確保から、その大型化及び重量増は避けられ得なかった。
特に、大きな荷重に耐えるためにエアシリンダ機構では役立たず、油圧シリンダを使用せねばならなかった。ところが、油圧源はクレーン等を装備する一部車両に限られ、これを一般車両に設けるとなると、大幅なコストアップにつながった。
下記特許文献2は発明者が簡易で、軽量且つ安価な構造により、十分な耐衝撃性を有するアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーとして発明したものである。
特開2010−202160号公報
図7、図8に示すように、図中8はリヤバンパー装置1を備えたカーゴトラック兼用ダンプトラック2の車両後部に設けられたリヤバンパーで、荷台フレームの荷台後部において、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にリヤバンパーが荷台フレーム5に対して跳ね上げ移動するように回転支持体9をもって支承される。
回転支持体9は、基端から漸次広幅となった縦長台形状のもので、縦の一辺は垂直であり、他辺は傾斜辺で、先端角部にリヤバンパー8を固定支持している。また、リヤバンパー8は荷台後端部の下方位置を車幅方向へ延び、路面に近い所定高さに位置する。回転支持体9は、左右の荷台フレーム5の外側面から張り出し、リヤバンパー8の左右中間位置を支持している。
左右の各回転支持体9は、基端中央位置に突設した支軸11を荷台フレーム5に設けた軸受け部材に嵌入させて回動自在に支持させている。
前記従来例として説明した図4〜図6と同じく、特許文献1の発明も前記従来例と同じく回転支持体9と荷台フレーム5との間を上下二本の第1のアーム6aと第2のアーム6bとで一連に連結したリンクアーム6で結合し、二本のアーム6a,6bが折れて回転支持体9が車両の前上方へ旋回し、リヤバンパー8はフレーム5の直下に収納するものである。
第2のアーム6bに対して第1のアーム6aは長さが大であり、(一例として第1のアーム6aは310mm,第2のアーム6bは125mm)、また、第2のアーム6bの先端は、回転支持体9の縦辺に設けた三角形の軸受台座12に支軸13を持って軸支される。
前記第1のアーム6aの上端は支軸14を荷台フレーム5に設けた軸受け部材15に嵌入させて回動自在に支持させている。
図中16は第1のアーム6aに対しての回転規制用受け台による回転規制手段であり、リヤバンパー8が下降し、リンクアーム6が直線状態になった位置で、第1のアーム6aに対して下方(図面において時計回り)への回転規制を行う。
リンクアーム6を上方への回転で荷台フレームの後方へ向けて屈折するべく、回転駆動手段としてのエアーチャンバ(エアシリンダ)17のロッド17aを第1のアーム6aの基端の支軸14に一体的に突設した回転駆動軸14aに結合させた。
回転駆動軸14aに回転用突起18を設け、エアーチャンバ(エアシリンダ)17のロッド17aはこの回転用突起18に先端を軸着することで、回転駆動軸14aを介して支軸14を回転駆動する。
なお、エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが伸びた位置ではリンクアーム6が直線状態になった位置で、リヤバンパー8が下降している。このエアーチャンバ(エアシリンダ)17は運転席から操作可能のものとする。
次に使用法について説明する。リヤバンパー8の使用時、つまり、車の走行時にはエアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが縮んだ状態で、リンクアーム6が直線状態であり、リヤバンパー8は高さが550mm以内にあるようにセットされる。
この状態では、回転規制手段16で第1のアーム6aの下方(図面において時計回り)への回転規制が行われ、図9に示すように、リヤバンパー8に後方車両が追突した場合、その荷重Pをリンクアーム6と回転規制手段16で直かに受けることができる。これはリンクアーム6の第1のアーム6aのステー角度によりストッパー兼用とすることによる。
次に、前記走行位置から格納位置にリヤバンパー8を移動させるには、図8に示すように、エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aを伸長する。
これにより、リンクアーム6の第1のアーム6aが図示において反時計回りに回転上昇し、リンクアーム6は屈曲し、その結果、回転支持体9は図示において時計回りに引き上げられ、リヤバンパー8も上昇位置に移行する。
リヤバンパー8を格納位置から走行位置へ移動するための回動操作する場合は逆を行うことになる。
前記特許文献1の本発明によれば、回転駆動手段としてのエアーチャンバのロッドを伸長させれば、リンクアームが上方に回転して荷台フレームの後方へ向けて屈折する。その結果、回転支持体が時計回りに回転して、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にあるリヤバンパーが荷台フレームに対して跳ね上げるように移動する。これにより、アスファルトフィニッシャーを車輌の車体枠後端部下方へ引き込むときにリヤバンパーが邪魔になることはない。
このようにエアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる。
また、動作方向が、リヤバンパーのリンクを持ち上げてバンパーを回転させており、作動スペースが少なくコンパクトである。
一方、通常の使用状態でリヤバンパーが制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にある場合に、リヤバンパーに後方車両が追突した場合、その荷重をリンクアームと回転規制手段で直かに受けるため、リンクアームの第1のアームのステー角度によりストッパー兼用とすることにより、ストッパー動作用のシリンダが不要となっている。なお、回転規制用受け台でリンクアームの第2のアームを受けることは、不可能である。回転規制用受け台の存在が回転支持体の回転の支障となるからである。
さらに、走行時、通常の使用状態ではエアーチャンバ(エアシリンダ)のロッドは縮んだ状態にあるので、石などによるキズ等のトラブル、凍結によるトラブルが少なくてすむ。
前記特許文献1ではエアーチャンバ17はロッド17aを横向きになるように横向きして荷台フレーム5の長さ方向に設けられている。
荷台フレーム5は全体として泥はね等を受けやすく、エアーチャンバ17も低い位置にあるので、泥等を被り易いものである。
なお、リヤバンパーの支持部の強度基準は現在GVW(車両総重量)の1/2とされるが今後さらに強度基準が厳しくなることが予想される。これに応じてリヤバンパーの通常の使用状態での後方車両が追突した場合の衝撃受け強度を上げるためには、その衝撃は荷重をリンクアームと回転規制手段で直かに受けるので、回転規制手段を大型にして、かつ、リンクアームを太く強いものにしなければならない。その結果、重いリンクアームを回転させるべく、エアーチャンバ17も大型のものにならざるを得ない。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、エアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる簡易で、軽量且つ安価な構造により、十分な耐衝撃性を有するとともに、エアーチャンバが泥等を被るおそれがなく、故障の少ない、安全なものとすることができるとともに、全体をコンパクトに収めることができるアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーを提供することことにある。
前記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、荷台フレームの荷台後部で、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にリヤバンパーが荷台フレームに対して跳ね上げ移動するように回転支持体をもって支承され、第1のアームと第2のアームとで一連に連結したリンクアームの先端を回転支持体に取り付け、リヤバンパーが下降し、リンクアームが直線状になった位置で、第1のアームに対して下方への回転規制手段を設け、リンクアームを上方への回転で荷台フレームの後方へ向けて屈折するべく回転駆動手段としてのエアーチャンバのロッドを第1のアーム基端の回転用突起を設けた回転駆動軸に相対的に回転可能に結合させる貨物自動車のリヤバンパーにおいて、前記エアーチャンバはロッドを下向きにして、回転駆動軸の上方位置に設け、回転規制手段は、中央部を軸支する回転体で構成し、軸支箇所よりも貨物自動車後方側の先端部をリンクアームへの掛止面に形成し、貨物自動車前方側の部分を荷台フレーム側に設けるストッパーに係合可能としたことを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、回転駆動手段としてのエアーチャンバのロッドを伸長させれば、リンクアームが上方に回転して荷台フレームの後方へ向けて屈折する。その結果、回転支持体が時計回りに回転して、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にあるリヤバンパーが荷台フレームに対して跳ね上げるように移動する。これにより、アスファルトフィニッシャーを車輌の車体枠後端部下方へ引き込むときにリヤバンパーが邪魔になることはない。
このようにエアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる。
また、動作方向が、リヤバンパーのリンクを持ち上げてバンパーを回転させており、作動スペースが少なくコンパクトである。
さらに、エアーチャンバはロッドを下向きにして回転駆動軸の上方位置に設けたので、荷台フレームの上側に位置し、泥はね等を受け難いものとすることができる。
また、回転規制手段は中央部を軸支する回転体で構成することで、掛止の必要がない場合は邪魔にならない状態とすることができる。
請求項2記載の本発明は、回転規制手段は、リヤバンパーが下降し、リンクアームが直線状態になった位置で、リンクアームの第1のアームに対してリンクアームの第1のアームと第2のアームの連結箇所近傍に掛止することを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、通常の使用状態でリヤバンパーが制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にある場合に、リヤバンパーに後方車両が追突した場合、その荷重をリンクアームと回転規制手段で直かに受け、リンクアームの第1のアームのステー角度によりストッパー兼用とするが、回転規制手段がリンクアームの第1のアームの第2のアームの連結箇所近傍に掛止することで、リンクアームを太い強度のあるものとしなくても、大きな荷重を受けることができるものとなる。
請求項3記載の本発明は、回転規制手段は後端に復位バネを取着けたことを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、回転規制手段は、後端に取着けた復位バネで常時上方に引張り、多少の雪や泥の付着があっても確実に水平に戻るようにすることができる。
以上述べたように本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーは、エアーチャンバ(エアシリンダ)を使用しており、車より動力を取れるので、油圧シリンダ使用の場合と比べて、油圧源を設ける必要もなく、大幅なコストダウンにつながる簡易で、軽量且つ安価な構造により、十分な耐衝撃性を有するとともに、エアーチャンバが泥等を被るおそれがなく、故障の少ない、安全なものとすることができるとともに、全体をコンパクトに収めることができるものである。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの1実施形態を示す通常走行時の側面図、図2は同上作業時の側面図である。
前記図7、図8で示したものと同じく、図中8はリヤバンパー装置1を備えたカーゴトラック兼用ダンプトラック2の車両後部に設けられたリヤバンパーで、荷台フレームの荷台後部において、制限範囲内の地上高さであって且つ荷台後端から制限範囲内の内側位置にリヤバンパーが荷台フレーム5に対して跳ね上げ移動するように回転支持体9をもって支承される。
回転支持体9は、基端から漸次広幅となった縦長台形状のもので、縦の一辺は垂直であり、他辺は傾斜辺で、先端角部にリヤバンパー8を固定支持している。また、リヤバンパー8は、荷台後端部の下方位置を車幅方向へ延び、路面に近い所定高さに位置する。回転支持体9は、左右の荷台フレーム5の外側面から張り出し、リヤバンパー8の左右中間位置を支持している。
左右の各回転支持体9は、基端中央位置に突設した支軸11を荷台フレーム5に設けた軸受け部材に嵌入させて回動自在に支持させている。
回転支持体9と荷台フレーム5との間を上下二本の第1のアーム6aと第2のアーム6bとで一連に連結したリンクアーム6で結合し、二本のアーム6a,6bが折れて回転支持体9が車両の前上方へ旋回し、リヤバンパー8は荷台フレーム5の直下に収納するものである。
第2のアーム6bに対して第1のアーム6aは長さが大であり、(一例として第1のアーム6aは長さ310mm、幅60mm、第2のアーム6bは長さ125mm、幅60mm)、また、第2のアーム6bの先端は、回転支持体9の縦辺に設けた三角形の軸受台座12に支軸13を持って軸支される。
前記第1のアーム6aの上端は支軸14を荷台フレーム5に設けた軸受け部材15に嵌入させて回動自在に支持させている。
本発明は、エアーチャンバ(エアシリンダ)17を荷台フレーム5の上方位置に設け、エアーチャンバ17のロッド17aを下向きにして、第1のアーム6aの基端の支軸14に一体的に突設した回転駆動軸14aに結合させた。図示は省略するが、エアーチャンバ(エアシリンダ)17は荷台フレーム5の上方でのフレームで支えるものである。
回転駆動軸14aに回転用突起18を設け、エアーチャンバ(エアシリンダ)17のロッド17aはこの回転用突起18に先端を軸着、すなわち相対的に回転可能に結合することで、回転用突起18と一体の回転駆動軸14aを介して支軸14を回転駆動する。
エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが伸びた位置ではリンクアーム6が直線状態になった位置で、リヤバンパー8が下降している。このエアーチャンバ(エアシリンダ)17は運転席から操作可能のものとする。
回転規制手段16は第1のアーム6aに対しての回転規制を行うものであり、リヤバンパー8が下降し、リンクアーム6が直線状態になった位置で、第1のアーム6aに対して下方(図面において時計回り)への回転規制を行う。
この回転規制手段16は回転規制手段16を荷台フレーム5側に設けるが、リンクアーム6の第1のアーム6aに対してリンクアーム6の第1のアーム6aと第2のアーム6bの連結箇所近傍、すなわちリンクアーム6の第1のアーム6aと第2のアーム6bの連結ピン19の近傍に掛止するようにした。
そして回転規制手段16は、中央部をピン21で軸支するバー状の回転体20で構成し、軸支箇所よりも貨物自動車後方側の先端部をリンクアームへの掛止面として傾斜面22に形成した。このように貨物自動車後方側の先端部を傾斜面22にすることにより、先端部が上方に向いていても傾斜面22はほぼ水平であり、回転してくるリンクアーム6の第1のアーム6aをそのまま受け止めることができる。
前記回転体20の軸支箇所よりも貨物自動車前方側の部分を荷台フレーム5側に設ける突部体としてのストッパー23に係合可能とした。回転規制手段16はリンクアーム6の第1のアーム6aを受け止める水平状態となった時に自動車前方側の部分がストッパー23に係合して固定される。
回転規制手段16の回転体20は貨物自動車前方側の端に復位バネとしてのコイルバネ24を取着け、該コイルバネ24の他端を荷台フレーム5を結合させる。このコイルバネ24は縮みバネであり、回転体20を常時引上げ、水平状態としてストッパー23に確実に係合させる。これにより、多少の雪や泥の付着があっても回転体20が確実に水平に戻るようにすることができる。
なお、他の実施形態として、コイルバネ24を伸びバネとすることによりリンクアーム6の第1のアーム6aと回転規制手段16の係合の自動化を図ることも可能である。
リンクアーム6の第1のアーム6aが回転規制手段16に係合させない場合には(図2参照)、コイルバネ24は回転体20の先端を跳ね上げるようにのび、リンクアーム6の第1のアーム6aが回転規制手段16に係合する場合は押されて縮小するようにする。
次に使用法について説明する。リヤバンパー8の使用時、つまり、車の走行時にはエアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aが伸びた状態で、リンクアーム6が直線状態であり、リヤバンパー8は高さが550mm以内にあるようにセットされる。
この状態では、回転規制用受け台16で第1のアーム6aの下方(図面において時計回り)への回転規制が行われ、リヤバンパー8に後方車両が追突した場合、その荷重Pをリンクアーム6と回転規制手段16で直かに受けることができる。
この場合、回転規制手段16は回転体20がほぼ水平になることでリンクアーム6を支持する。回転体20はストッパー23で固定される。
次に、前記走行位置から格納位置にリヤバンパー8を移動させるには、図2に示すように、エアーチャンバ(エアシリンダ)17はロッド17aを縮小する。
これにより、リンクアーム6の第1のアーム6aが図示において反時計回りに回転上昇し、リンクアーム6は屈曲し、その結果、回転支持体9は図示において時計回りに引き上げられ、リヤバンパー8も上昇位置に移行する。
リンクアーム6が屈曲することで、回転規制手段16は掛止が解除され、図2に示すように回転体20の先端が跳ね上げるようになって邪魔にならないものとなる。
リヤバンパー8を格納位置から走行位置へ移動するための回動操作する場合は逆を行うことになる。
本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの1実施形態を示す通常走行時の側面図である。
本発明のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの1実施形態を示す格納時の側面図である。
大型貨物自動車の斜視図である。
従来の突入防止装置を取り付けた荷台後部側面図である。
図4の拡大側面図である。
従来例の通常走行時の側面図である。
従来のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの通常走行時の側面図である。
従来のアスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの格納時の側面図である。
アスファルトフィニッシャー対応可能リヤバンパーの衝撃を受ける場合の説明図である。
1…リヤバンパー装置 2…トラック
3…荷台 4…支持腕
5…荷台フレーム 6…リンクアーム
6a…第1のアーム 6b…第2のアーム
7…アスファルトフィニッシャー 8…リヤバンパー
9…回転支持体 10…油圧シリンダ
11…支軸 12…軸受台座
13…支軸 14…支軸
14a…回転駆動軸 15…軸受け部材
16…回転規制手段 17…エアーチャンバ(エアシリンダ)
17a…ロッド 18…回転用突起
19…連結ピン 20…回転体
21…ピン 22…傾斜面
23…ストッパー 24…コイルバネ
76,77…リンクアーム 101…ピストンロッド