JP2016175352A - 印面材ホルダ、印面製版装置、印面製版方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きで印面製版装置に挿入された場合においても印面製版装置による製版を可能にする印面材ホルダ、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きの場合においても製版可能な印面製版装置、印面製版方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】印面材収容部10の中心(点A)を対称中心として点対称の位置に印面材2に係わる情報(サイズ及び製版開始位置等)を示す一対の切欠き(切欠部11と切欠部12と)が形成された印面材ホルダ1を作成する。印面製版装置は、一対の切欠き(切欠部11と切欠部12と)が形成された印面材ホルダ1を用いて製版を行う。
【選択図】図1
【解決手段】印面材収容部10の中心(点A)を対称中心として点対称の位置に印面材2に係わる情報(サイズ及び製版開始位置等)を示す一対の切欠き(切欠部11と切欠部12と)が形成された印面材ホルダ1を作成する。印面製版装置は、一対の切欠き(切欠部11と切欠部12と)が形成された印面材ホルダ1を用いて製版を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、印面材ホルダ、印面製版装置、印面製版方法及びプログラムに関する。
ホルダに収容された記録媒体のサイズや印刷開始位置を検出して記録媒体に正確に印刷を行う装置が存在する。例えば、特許文献1は、支持トレーの媒体収容部の外縁に複数の透過穴を設け、支持トレーに向けて出射した光の反射率の変化から各透過穴の位置を特定することにより、支持トレー上の媒体の位置を検出する印刷装置を開示している。また、同文献には、検出した媒体の位置に基づいて印刷開始位置を決定することが述べられている。
上述したような、記録媒体を保持する保持部材に所定のパターンを形成し、そのパターンから記録媒体の位置を読み取る方法は、印面製版装置が印面材のサイズや製版開始位置を特定する方法として採用することができる。例えば、印面材ホルダに印面材のサイズや製版開始位置を示すパターンを形成しておけば、そのパターンから印面材のサイズや製版開始位置を読み取ることができる。従って、印面製版装置は、印面パターンを印面材に製版することができる。しかしながら、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きで印面製版装置に挿入されてしまうと、印面製版装置の所定の位置に設けられたセンサの可読領域からパターンがはずれてしまい、パターンから情報を読み取みとることができないという問題が生じる。そのため、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きで印面製版装置に挿入されたときは、印面製版装置は製版を行うことができなかった。
本発明は、以上のような課題を解決するためのものであり、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きで印面製版装置に挿入された場合においても印面製版装置による製版を可能にする印面材ホルダ、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きの場合においても製版可能な印面製版装置、印面製版方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る印面材ホルダは、
印面材ホルダにおいて、
印面材を収容する印面材収容部と、
前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンと、が形成されているパターン形成部と、
を備える、
ことを特徴とする。
印面材ホルダにおいて、
印面材を収容する印面材収容部と、
前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンと、が形成されているパターン形成部と、
を備える、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る印面製版装置は、
印面材ホルダに収容された印面材を製版する印面製版装置において、
前記印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
を備える、
ことを特徴とする。
印面材ホルダに収容された印面材を製版する印面製版装置において、
前記印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
を備える、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第3の観点に係る印面製版方法は、
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出ステップと、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版ステップと、
を備える、
ことを特徴とする。
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出ステップと、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版ステップと、
を備える、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第4の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
して機能させる、
ことを特徴とする。
コンピュータを、
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
して機能させる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きで印面製版装置に挿入された場合においても印面製版装置による製版を可能にする印面材ホルダ、印面材ホルダが所定の向きとは前後逆向きの場合においても製版可能な印面製版装置、印面製版方法及びプログラムを提供することが可能になる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
(実施形態1)
従来の印面材ホルダによれば、製版の際、所定の向きで印面材ホルダを印面製版装置に挿入しなければならなかった。仮に、所定の向きとは前後逆向きで印面材ホルダを挿入してしまうと、印面材ホルダに形成された印面材に係わる情報(サイズや製版開始位置等)を示すパターンとそのパターンから印面材の情報を読み取るセンサとの相対的な位置関係が変化してしまう。その結果、パターンがセンシング可能な位置からずれてしまうので、センサが印面材に係わる情報(サイズや製版開始位置等)を読み取ることができず、製版できなかった。この点に関して、本実施形態に係る印面材ホルダ1によれば、所定の向きと前後逆向きで印面材ホルダ1を印面製版装置に挿入しても印面材に係わる情報(サイズや製版開始位置等)の検出が可能となる。そのため、前後逆向きで印面製版装置に挿入された印面材ホルダ1の製版が可能となる。以下、このような印面材ホルダ1の構成を説明する。
従来の印面材ホルダによれば、製版の際、所定の向きで印面材ホルダを印面製版装置に挿入しなければならなかった。仮に、所定の向きとは前後逆向きで印面材ホルダを挿入してしまうと、印面材ホルダに形成された印面材に係わる情報(サイズや製版開始位置等)を示すパターンとそのパターンから印面材の情報を読み取るセンサとの相対的な位置関係が変化してしまう。その結果、パターンがセンシング可能な位置からずれてしまうので、センサが印面材に係わる情報(サイズや製版開始位置等)を読み取ることができず、製版できなかった。この点に関して、本実施形態に係る印面材ホルダ1によれば、所定の向きと前後逆向きで印面材ホルダ1を印面製版装置に挿入しても印面材に係わる情報(サイズや製版開始位置等)の検出が可能となる。そのため、前後逆向きで印面製版装置に挿入された印面材ホルダ1の製版が可能となる。以下、このような印面材ホルダ1の構成を説明する。
図1(a)に示すように、印面材ホルダ1は、印面材2を保持し、搬送により後述する印面製版装置5を通過させて印面形成(製版)を行うための平面状の部材である。印面材ホルダ1の働きにより、印面がずれを起こすことなく位置決めされ、タイミングが調整されて通過できる。印面材ホルダ1は、コートボール等の厚板紙により構成され、印面材2を中央部に着脱可能に保持している。印面材ホルダ1は、センサからの光を高い反射率で反射させるために、その底面が例えば、白色に形成されている。
なお、印面材2は、印面を形成するための印刷媒体(印面材)である。印面材2は、液状のインクを含浸可能な多孔質のスポンジ体、例えば、多孔質エチレン酢酸ビニル・コポリマー(EVA)で構成され、押圧により変形可能となっている。EVAは無数の気泡を有しており、この気泡の中にインクを含浸する。
なお、印面材2は、印面を形成するための印刷媒体(印面材)である。印面材2は、液状のインクを含浸可能な多孔質のスポンジ体、例えば、多孔質エチレン酢酸ビニル・コポリマー(EVA)で構成され、押圧により変形可能となっている。EVAは無数の気泡を有しており、この気泡の中にインクを含浸する。
印面材ホルダ1の中央部には、印面材2を収容する印面材収容部10が形成されている。図1(b)から分かるように、印面材収容部10の形状は、印面材2を嵌め込んで固定できるように凹形状になっている。なお、印面材収容部10に収容された印面材2の表面は、印面材ホルダ1よりも若干突き出る。これは、サーマルヘッドが、印面材2をその厚さ方向に若干潰しながら熱処理(印刷、製版)することで、安定した製版制御を可能とするためである。
また、図1(a)に示すように、印面材ホルダ1の両端には、それぞれ切欠部11(第1のパターン)、切欠部12(第2のパターン)が設けられている。切欠きの長さは印面材2のサイズ(横幅Wと高さHと)と関連付けられており、印面製版装置5は、切欠部11の長さL1又は切欠部12の長さL2を求めることによって印面材2のサイズを特定することができる。なお、切欠部11と切欠部12とのどちらであっても印面材2の正しいサイズを求めることができるように、L1とL2とは一致している。
また、印面材ホルダ1の向きにかかわらず切欠きがセンサの光軸上にくるようにするために、図1(a)に示す印面材収容部10の中心線BB’から切欠部11までの距離と、中心線BB’から切欠部12までの距離と、は一致していた方がよい。また、センサが切欠部11の終端11aを検出したことに応答して印面材ホルダ1の搬送が停止したときに、サーマルヘッドが印面材2の先端2aの位置にくるように、切欠部11の終端11aから印面材2の先端2aまでの長さα1は、センサとサーマルヘッドとの間の距離と一致していなければならない。同様の理由から、切欠部12の終端12aから印面材2の終端2bまでの長さα2も、センサとサーマルヘッドとの間の距離と一致していなければならない。このような理由から、印面材ホルダ1において、切欠部11と切欠部12とは、印面材収容部10の中心(点A)を対称中心として点対称の位置に設けられている。
また、印面材ホルダ1の向きにかかわらず切欠きがセンサの光軸上にくるようにするために、図1(a)に示す印面材収容部10の中心線BB’から切欠部11までの距離と、中心線BB’から切欠部12までの距離と、は一致していた方がよい。また、センサが切欠部11の終端11aを検出したことに応答して印面材ホルダ1の搬送が停止したときに、サーマルヘッドが印面材2の先端2aの位置にくるように、切欠部11の終端11aから印面材2の先端2aまでの長さα1は、センサとサーマルヘッドとの間の距離と一致していなければならない。同様の理由から、切欠部12の終端12aから印面材2の終端2bまでの長さα2も、センサとサーマルヘッドとの間の距離と一致していなければならない。このような理由から、印面材ホルダ1において、切欠部11と切欠部12とは、印面材収容部10の中心(点A)を対称中心として点対称の位置に設けられている。
印面材2の表面は、サーマルヘッドに接して加熱される際の摩擦等の調整のため、図1(b)に示すように、フイルム3で保護される。フイルム3は、PET(Polyethylene Terephthalate)又はポリイミド等を基材として作られており、耐熱性・熱伝導性・表面平滑性を有するものを用いる。
フイルム3は、印面材ホルダ1の表面に接着され、印面材2の端部に相当する位置にミシン目13が設けられている[図1(a)参照]。フイルム3は、印面材2の表面及び側面を被覆しているが、印面材2には接着されていない。従って、印面材2の製版が完了した後、フイルム3をミシン目13に沿って引き剥がすことで、印面材2を容易に印面材ホルダ1から取り出すことができる。印面材ホルダ1及びフイルム3は、製版終了後には印面材2と分離されて廃棄(又は再利用)される。
製版前において、印面材2の表面(製版面)は加熱による非多孔質化がされておらず、製版時に加熱により非多孔質化して、製版データ(印面パターンを表す画像データ)に従った印面パターンが形成される。一方、印面材2の四方の側面及び裏面には、熱裁断機によって裁断された際にEVAが非多孔質化されることにより、図1(b)に示すシールド部20が予め形成されている。シールド部20によって、印面材2の内部に含浸されたインクは印面材2の裏面及び側面から滲みでてくることはない。
印面材2は、印面製版装置5における製版が完了した後、印面材ホルダ1から取り出される。取り出された印面材2は、例えば図2に示すように、球状のグリップ(持ち手)40を有するスタンプ4のスタンプベース(台座)41に両面粘着シート42により貼り付けられる。スタンプベース41に取り付けられた印面材2は、キャップ(図示を省略)によりカバーして保護される。
スタンプベース41に印面材2を取り付けた後、印面材ホルダ1の表面(製版面)に所望の色のインクを塗布すると、インクが印面材2の内部に含浸する。ユーザは、製版面の余剰のインク汚れを拭き取った後(又は試し押しを何度かした後)、グリップ40を指で持って製版面を押印対象物に押し付ける。すると、製版面から含浸インクが押し出されて印影が押印される。
次に、図3及び図4(a)、(b)を参照しながら、上述した印面材ホルダ1上の印面材2を製版する印面製版装置5の機械構成を説明する。
印面製版装置5は、いわゆるサーマルプリンタである。印面製版装置5は、印刷媒体挿入口(製版挿入部)に挿入された印面材ホルダ1を排出口に向けて搬送する。そして、搬送中の印面材ホルダ1上の印面材2にサーマルヘッド50を所定の荷重で押し付け、サーマルヘッド50が有する複数の発熱体を選択的に加熱することにより、所望のパターン(文字、記号、図形等)を表す印面(印章やスタンプを押した時に、文字、記号、図形等からなる印影を形成する部分)を、印面材ホルダ1内の印面材2に形成する。
なお、図3及び図4(a)、(b)に示すように、互いに直交するX方向、Y方向、Z方向を設定する。X方向は、印面材ホルダ1を搬送する方向である。Y方向は、印面製版装置5の幅方向である。Z方向は、印面材2にサーマルヘッド50を押しつける方向である。
印面製版装置5は、サーマルヘッド50と、ステッピングモータ51と、ガイド52と、プラテンローラ(搬送ローラ)53と、を備える。サーマルヘッド50、ガイド52、プラテンローラ53の両脇には、Y方向に対向する一対の板状のサイドフレーム54が設けられている。
プラテンローラ53は、印面材ホルダ1をX方向に搬送するものであって、両サイドフレーム54間に渡されて設けられ、両端が各サイドフレーム54を貫通している。プラテンローラ53の両端は、サイドフレーム54に対して回転自在になるように、サイドフレーム54に支持されている。なお、プラテンローラ53の回転軸の+Y軸の端部には、例えばローラ歯車(図示を省略)が一体的に取り付けられる。ステッピングモータ51の駆動軸に取り付けられた駆動歯車(図示を省略)の回転に伴う駆動力が、複数の電動歯車を介してローラ歯車に伝達されることにより、プラテンローラ53が所定の回転速度で回転する。
ガイド52には、印面材ホルダ1をプラテンローラ53に導くための傾斜面52aが形成されている。傾斜面52aは、+Y方向から見て、搬送経路に相当する傾斜面52aの延長線EL[図4(b)において一点鎖線にて示す。]がプラテンローラ53の外周面に接するように配置されている。
傾斜面52aの凹部52bには、センサ55が設けられている。センサ55は、搬送中の印面材ホルダ1と接触しないように印面材ホルダ1の軌道よりも若干−Z側に配置されている。また、+Z方向から見て、センサ55は、印面材ホルダ1の切欠部11[印面材ホルダ1が図1(a)に示す向き(第1の向き)とは前後逆向き(第2の向き)で印面製版装置5に挿入された場合には切欠部12]がセンサ55上を通過するように左側のサイドフレーム54よりも若干+Y側であってプラテンローラ53よりも若干−X側に配置されている。図4(a)に破線で示す検知走査線SLはセンサ55の光軸LAと交叉してX方向に延びる線である。センサ55は、反射型光学センサであり、+Z方向に光(赤外線)を出射する赤外線発光部と、センサ対象物である印面材ホルダ1に当たって−Z方向に反射した光を受光する赤外線受光部と、を有する。センサ55は、赤外線受光部が受光した光の光量(受光量)に応じた信号を出力する。この信号に基づいて、印面材ホルダ1に嵌め込まれた印面材2の種類(サイズ)と印刷(製版)開始位置とが特定される。
サーマルヘッド50は、プラテンローラ53に対向するように設けられる。サーマルヘッド50は、X方向に搬送される印面材ホルダ1上の印面材2を押圧する。サーマルヘッド50における印面材2を押圧する押圧部50aは、Y方向に沿って直線帯状に設けられている。押圧部50aのY方向の長さは、印面材2の幅よりも長くなるように設けられている。これにより、印面材2の幅方向に沿って延びる直線帯状の部分が一様に、押圧部50aによって押圧されて変形する。押圧部50aには、印面形成(製版)時に選択的に加熱される複数の発熱体(図示を省略)が、押圧部50aの延在方向(Y方向)に沿って配列されている。サーマルヘッド50には、押圧部50aに配列される複数の発熱体の各々の発熱状態を制御するための駆動回路を備えたIC(Integrated Circuit)チップであるドライバIC50bが設けられている。
また、印面製版装置5は、サーマルヘッド50とプラテンローラ53との間隔を調整するための間隔調整機構56を備える。間隔調整機構56を用いることにより、サーマルヘッド50の印面材2への押圧力を変化させることができる。間隔調整機構56は、例えば、センサ55により印面材ホルダ1の切欠きを走査することにより、印面材2のサイズに基づいて、サーマルヘッド50とプラテンローラ53との間隔を調整する。このように間隔を調整することにより、印面材2のサイズが異なる場合にも、押圧部50aの印面材2への押し付け状態を調整して、適切に印面形成(製版)することができる。
続いて、図5を参照しながら、印面製版装置5の機能構成を説明する。
印面製版装置5は、中央制御回路(製版制御部)57と、センサ55と、サーマルヘッド50と、電源回路58と、モータドライバ59と、USB(Universal Serial Bus)制御回路60と、Bluetooth(登録商標)モジュール・WLAN(Wireless Local Area Network)モジュール61と、表示デバイス62と、表示画面制御回路63と、メモリ制御回路64と、UI(ユーザインターフェイス)制御回路65と、を備える。
モータドライバ59にはステッピングモータ51が接続され、USB制御回路60には製版データ作成用の外部端末が接続される。USB制御回路60の替わりにBluetoothモジュール・WLANモジュール61により外部端末が接続されてもよい。
中央制御回路57は、CPU(Central Processing Unit)を含む回路である。中央制御回路57は、バスを通じて印面製版装置5内の各回路と接続され、印面製版装置5のシステム全体を制御する。
サーマルヘッド50は、中央制御回路57から出力されたデータと印刷信号とを受け取って、ヘッド内部のドライバICにて通電ドットを制御し、ヘッドに接している印面材2に印面形成(製版)を実行する。
電源回路58は、電源IC等からなり、各回路に必要な電源を作り出して供給する。
モータドライバ59は、中央制御回路57から出力された駆動信号を受け取り、駆動用の電力をステッピングモータ51に供給する。中央制御回路57は、電源回路58から駆動電力を得て駆動信号を生成し、モータドライバ59に出力する。
電源回路58は、電源IC等からなり、各回路に必要な電源を作り出して供給する。
モータドライバ59は、中央制御回路57から出力された駆動信号を受け取り、駆動用の電力をステッピングモータ51に供給する。中央制御回路57は、電源回路58から駆動電力を得て駆動信号を生成し、モータドライバ59に出力する。
中央制御回路57は、モータドライバ59に出力した駆動信号のパルス数を数えることによりステッピングモータ51をどれだけ回転させたかを判別する。そして、この回転数に基づき、印面材ホルダ1の搬送距離を判別する。なお、サーマルヘッド50は、1−2相励磁駆動を採用しており、ギア比は1ライン(0.125mm)あたり16ステップで構成される。すなわち、1ステップで0.0078mmだけ搬送される。また、サーマルヘッド50は、203dpiの解像度(1ドットあたり0.125mm)を有し、48mmの有効印字幅を有している。
表示画面制御回路63は、表示デバイス62へのデータ転送、バックライトの点灯・消灯等を制御する。表示デバイス62は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を備える。
メモリ制御回路64は、プログラムやデータを記憶している例えばNAND型フラッシュメモリのようなROM(Read Only Memory)、一時的にプログラムやデータを保存する例えばDDR(Double Data Rate)メモリのようなRAM(Random Access Memory)等を備え、これらを制御する。なお、メモリ制御回路64は、図6に示すように、切欠きの長さLごとに印面材2のサイズ(印面材2の横幅Wと高さHと)を関連付けて記憶する。単位はL、W、Hいずれもミリメートル(mm)である。印面材ホルダ1が搬送されセンサ55により切欠きの長さが検出された際には、切欠きの長さと一致するLに関連付けられたW及びHが、印面材2のサイズとして特定される。
UI制御回路65は、キーボード、マウス、リモコン、ボタン、タッチパネル等の入力デバイスから操作入力を受け付け、受け付けた操作入力情報を中央制御回路57に供給する。
メモリ制御回路64は、プログラムやデータを記憶している例えばNAND型フラッシュメモリのようなROM(Read Only Memory)、一時的にプログラムやデータを保存する例えばDDR(Double Data Rate)メモリのようなRAM(Random Access Memory)等を備え、これらを制御する。なお、メモリ制御回路64は、図6に示すように、切欠きの長さLごとに印面材2のサイズ(印面材2の横幅Wと高さHと)を関連付けて記憶する。単位はL、W、Hいずれもミリメートル(mm)である。印面材ホルダ1が搬送されセンサ55により切欠きの長さが検出された際には、切欠きの長さと一致するLに関連付けられたW及びHが、印面材2のサイズとして特定される。
UI制御回路65は、キーボード、マウス、リモコン、ボタン、タッチパネル等の入力デバイスから操作入力を受け付け、受け付けた操作入力情報を中央制御回路57に供給する。
USB制御回路60は、製版データ作成用の外部端末と印面製版装置5との間のUSBによる通信を制御する。外部端末は、USB制御回路60を介して印面製版装置5に製版データ等を送信する。
Bluetoothモジュール・WLANモジュール61は、印面製版装置5が外部機器と無線通信するためのモジュールである。ユーザは、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信により、携帯端末(携帯電話端末、スマートフォン等)を介して後述する各種データを印面製版装置5に送信することができる。また、製版データ作成用の外部端末は、USB制御回路60の替わりにBluetoothモジュール・WLANモジュール61を介して印面製版装置5に製版データ等を送信してもよい。
Bluetoothモジュール・WLANモジュール61は、印面製版装置5が外部機器と無線通信するためのモジュールである。ユーザは、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信により、携帯端末(携帯電話端末、スマートフォン等)を介して後述する各種データを印面製版装置5に送信することができる。また、製版データ作成用の外部端末は、USB制御回路60の替わりにBluetoothモジュール・WLANモジュール61を介して印面製版装置5に製版データ等を送信してもよい。
なお、図5では、殆どの回路が中央制御回路57とのみ接続されているが、中央制御回路57以外の回路が中央制御回路57を介さずバスを介して互いにデータを通信することも可能である。
以上のように構成される印面製版装置5が上述した印面材ホルダ1を用いて実行する製版処理の流れを、図7に示すフローチャート及び図8(a)、(b)、図9(a)、(b)を参照して説明する。
[製版処理]
製版処理は、印面製版装置5に電源が投入され、印面製版装置5が製版データ作成用の外部端末から製版データ(印面パターンを表す画像データ)を受信したことに応答して開始される。
製版処理は、印面製版装置5に電源が投入され、印面製版装置5が製版データ作成用の外部端末から製版データ(印面パターンを表す画像データ)を受信したことに応答して開始される。
製版処理が開始されると、図5に示す中央制御回路57は、モータドライバ59を介してステッピングモータ51にパルス信号を供給し、ステッピングモータ51を1ステップ分回転させる(ステップS1)。次に、センサ55は、図8(a)に示す赤外線発光部55aから光(赤外線)を出射する。そして、中央制御回路57は、赤外線受光部55bが受光した光の光量(受光量)が所定の閾値以上か否かを判別する(ステップS2)。
ここで、印面材ホルダ1が印面製版装置5に挿入されていない、又は、印面材ホルダ1が印面製版装置5に挿入されているがその先端がセンサ55の位置まで搬送されていないとする。この場合、赤外線発光部55aから出射された光は赤外線受光部55bに反射光として戻ってこないので、受光量はほぼ0である。従って、ステップS2において、中央制御回路57は、受光量が閾値未満であると判別する(ステップS2;No)。そして、受光量が閾値以上であると判別するまで、ステップS1、S2の処理を繰り返し実行してステッピングモータ51を回転させ続ける。
次に、印面材ホルダ1が印面製版装置5に挿入された場合を考える。なお、図1(a)に示すように、切欠部11が挿入方向(黒塗りの矢印の向き)に対して切欠部12よりも右側に位置するように、印面材ホルダ1が印面製版装置5に挿入されたとする。挿入直後は、赤外線発光部55aから出射された光が赤外線受光部55bまで反射光として戻ってこないので、受光量はほぼ0である。しかしながら、印面材ホルダ1がステッピングモータ51により搬送され、その先端がセンサ55の位置に近づくにつれて、赤外線発光部55aから出射された光の一部が印面材ホルダ1の先端で反射されて赤外線受光部55bに入射するようになるので、ほぼ0であった受光量が増加しはじめる。そして、図8(b)に示すように時刻T1で受光量は閾値に達する(以下、受光量が閾値未満の状態を無反射状態、受光量が閾値以上の状態を反射状態と言う。)。また、図8(a)に示すように印面材ホルダ1の先端がセンサ55の位置に到達すると、出射光の大部分が印面材ホルダ1の底面で反射して赤外線受光部55bに入射するようになり、受光量は閾値を超えて最大受光量に達する。このように、印面材ホルダ1の先端がセンサ55の位置に到達すると、赤外線受光部55bが検出する受光量が最大受光量に達するので、ステップS2において、中央制御回路57は、受光量が閾値以上であると判別する(ステップS2;Yes)。
中央制御回路57は、ステップS2で受光量が閾値以上であると判別した場合、ステッピングモータ51を1ステップ分回転させて(ステップS3)、1ステップの回転分だけ印面材ホルダ1を搬送方向に搬送する。そして、図8(a)に示す切欠部11の開始端11bがセンサ55の位置に到達したか否かを判別するために、受光量が閾値未満であるか否かを判別する(ステップS4)。印面材ホルダ1の先端がセンサ55の位置に到達してからしばらくは、切欠部11の開始端11bはセンサ55の位置から離れているので、赤外線発光部55aから出射された光の大部分は印面材ホルダ1の底面で反射して赤外線受光部55bに入射する。従って、受光量は最大受光量のまま維持され閾値未満にはならない。そのため、ステップS4において、中央制御回路57は、受光量が閾値以上であると判別する(ステップS4;No)。そして、受光量が閾値未満であると判別するまで、ステップS3、S4の処理を繰り返し実行し、ステッピングモータ51を回転させて印面材ホルダ1の搬送を続ける。
印面材ホルダ1の搬送が続き、切欠部11の開始端11bがセンサ55の位置に近づくにつれて、赤外線発光部55aから出射された光の一部が切欠部11を通過して印面製版装置5の外部に出射されるようになるので、最大値を維持していた受光量が減少しはじめる。そして、図8(b)に示すように時刻T2で受光量は閾値まで減少する。さらに、切欠部11の開始端11bがセンサ55の位置に到達すると、出射光の大部分が切欠部11を通過して印面製版装置5の外部に出射されるようになり、受光量はほぼ0になる。このように、切欠部11の開始端11bがセンサ55の位置に達すると、赤外線受光部55bが検出する受光量がほぼ0になるので、ステップS4において、中央制御回路57は、受光量が閾値未満であると判別する(ステップS4;Yes)。
中央制御回路57は、ステップS4で受光量が閾値未満であると判別した場合、ステッピングモータ51を1ステップ分回転させて(ステップS5)、1ステップの回転分だけ印面材ホルダ1を搬送方向に搬送する。そして、モータドライバ59に出力するパルス数の計算を開始し、初期値が0である総パルス数に1を加算する(ステップS6)。
次に、中央制御回路57は、切欠部11の終端11aがセンサ55の位置に達したか否かを判別するために、受光量が閾値以上か否かを判別する(ステップS7)。切欠部11の開始端11bがセンサ55の位置に到達してからしばらくは、赤外線発光部55aから出射された光は切欠部11を通過して印面製版装置5の外部に出射されるため、赤外線受光部55bに反射光として戻ってくることはない。そのため、受光量はほぼ0である。従って、ステップS7において、中央制御回路57は、受光量が閾値未満であると判別する(ステップS7;No)。そして、総パルス数が規定のパルス数に達したか否かを判別する(ステップS8)。なお、規定のパルス数とは、印面材ホルダ1の終端をセンサ55の位置まで搬送するために中央制御回路57がモータドライバ59に出力しなければならないパルス数である。以下、規定のパルス数を2万とする。
ここで、現在の総パルス数は1であるから、規定のパルス数(2万)よりも小さい。従って、ステップS8において、中央制御回路57は、総パルス数が規定のパルス数に達していないと判別し(ステップS8;No)、再度ステップS5の処理を実行する。そして、受光量が閾値以上であると判別する、又は、総パルス数が規定のパルス数に達したと判別するまで、ステップS5〜8の処理を繰り返し実行する。
印面材ホルダ1の搬送が続き、切欠部11の終端11aがセンサ55の位置に近づくにつれて、赤外線発光部55aから出射された光の一部が切欠部11の終端11aで反射されて赤外線受光部55bに入射するようになるので、ほぼ0であった受光量が増加しはじめる。そして、図8(b)に示すように時刻T3で受光量は閾値に達する。また、切欠部11の終端11aがセンサ55の位置に到達すると、出射光の大部分が印面材ホルダ1の底面で反射して赤外線受光部55bに入射するようになり、受光量は閾値を超えて最大受光量に達する。このように、切欠部11の終端11aがセンサ55の位置に到達すると、赤外線受光部55bが検出する受光量が最大受光量に達するので、ステップS7において、中央制御回路57は、受光量が閾値以上であると判別する(ステップS7;Yes)。
次に、中央制御回路57は、切欠部11の開始端11bから終端11aまでの搬送距離[つまり、図1(a)に示す切欠部11の長さL1]を計算する(ステップS9)。以下、上記搬送距離を計算する方法を具体的に説明する。ここで、ステップS9の処理を開始する際の総パルス数が1794であるとする。これは、印面材ホルダ1を上記搬送距離分だけ搬送するためにモータドライバ59に出力されたパルスの総数が1794であるということを示している。そうすると、印面材ホルダ1を上記搬送距離分だけ搬送するために、ステッピングモータ51は1794ステップ回転したということになる。この場合、上述したように1ステップあたりの搬送距離が0.0078mmなので、上記搬送距離は、0.0078mm×1794=24mmということになる。ここで、上記搬送距離と切欠部11の長さL1とは一致することから、切欠部11の長さL1は24mmであると求まる。
中央制御回路57は、切欠部11の長さL1を計算すると、メモリ制御回路64を参照して印面材2のサイズ(印面材2の横幅Wと高さHと)を特定する(ステップS10)。上述したように、メモリ制御回路64には、切欠きの長さLごとに印面材2のサイズを関連付けて記憶しているので(図6参照)、L1が24mmであれば、印面材2の横幅Wと高さHとはどちらも17mmであると特定される。
次に、中央制御回路57は、印面材2の横幅Wと高さHとのそれぞれから加熱マージン領域を取り除いた横幅と高さとが、製版データ作成用の外部端末から送信された製版データ(画像データ)の横幅と高さとに一致するか否かを判別する(ステップS11)。そして、一致していると判別した場合には(ステップS11;Yes)、サーマルヘッド50を制御して印面材2を製版させ(ステップS12)、製版が完了すると製版処理を終了する。
なお、例えば印面材ホルダ1の一端にしか切欠きが設けられておらず、そのような印面材ホルダ1を所定の向きとは前後逆向きに印面製版装置5に挿入した場合には、搬送を続けても切欠きは検出されないので、やがて総バルス数が規定のパルス数に達してしまう。そうすると、ステップS8において、中央制御回路57は、総パルス数が規定のパルス数に達したと判別する(ステップS8;Yes)。この場合、中央制御回路57は、印面材2のサイズが不明である旨のエラーを表示するように表示画面制御回路63に指示する。この指示に応答して、表示画面制御回路63は、印面材2のサイズが不明である旨のエラーを表示デバイス62に表示させ(ステップS13)、製版処理を終了する。
また、ステップS11において、中央制御回路57は、印面材2のサイズと製版データのサイズとが一致していないと判別した場合には(ステップS11;No)、印面材2のサイズと製版データのサイズとが一致していない旨のエラーを表示するように表示画面制御回路63に指示する。この指示に応答して、表示画面制御回路63は、印面材2のサイズと製版データのサイズとが一致していない旨のエラーを表示デバイス62に表示させ(ステップS13)、製版処理を終了する。
次に、図1(a)に示す印面材ホルダ1を、前後逆向きにして印面製版装置5に挿入した場合における製版処理の流れを説明する。
製版処理が開始されると、図5に示す中央制御回路57は、モータドライバ59を介してステッピングモータ51にパルス信号を供給し、ステッピングモータ51を1ステップ分回転させる(ステップS1)。次に、センサ55は、図9(a)に示す赤外線発光部55aから光を出射する。そして、中央制御回路57は、赤外線受光部55bが受光した光の光量(受光量)が所定の閾値以上か否かを判別する(ステップS2)。印面材ホルダ1の挿入直後は受光量はほぼ0なので、中央制御回路57は、受光量が閾値未満であると判別し(ステップS2;No)、受光量が閾値以上であると判別するまでステップS1、S2の処理を繰り返し実行してステッピングモータ51を回転させ続ける。
しかしながら、印面材ホルダ1がステッピングモータ51により搬送され、その先端がセンサ55の位置に近づくにつれて、赤外線発光部55aから出射された光の一部が印面材ホルダ1の先端で反射されて赤外線受光部55bに入射するようになるので、ほぼ0であった受光量が増加しはじめる。そして、図9(b)に示すように時刻T1’で受光量は閾値に達する。また、図9(a)に示すように印面材ホルダ1の先端がセンサ55の位置に到達すると、出射光の大部分が印面材ホルダ1の底面で反射して赤外線受光部55bに入射するようになり、受光量は閾値を超えて最大受光量に達する。このように、印面材ホルダ1の先端がセンサ55の位置に到達すると、赤外線受光部55bが検出する受光量が最大受光量に達するので、ステップS2において、中央制御回路57は、受光量が閾値以上であると判別する(ステップS2;Yes)。
中央制御回路57は、ステップS2で受光量が閾値以上であると判別した場合、ステッピングモータ51を1ステップ分回転させて(ステップS3)、1ステップの回転分だけ印面材ホルダ1を搬送方向に搬送する。そして、図9(a)に示す切欠部12の開始端12bがセンサ55の位置に到達したか否かを判別するために、受光量が閾値未満であるか否かを判別する(ステップS4)。印面材ホルダ1の先端がセンサ55の位置に到達してからしばらくは、切欠部12の開始端12bがセンサ55の位置から離れているので、赤外線発光部55aから出射された光の大部分は印面材ホルダ1の底面で反射して赤外線受光部55bに入射する。従って、受光量は最大受光量のまま維持されて閾値未満にはならない。そのため、ステップS4において、中央制御回路57は、受光量が閾値以上であると判別する(ステップS4;No)。そして、受光量が閾値未満であると判別するまで、ステップS3、S4の処理を繰り返し実行し、ステッピングモータ51を回転させて印面材ホルダ1の搬送を続ける。
印面材ホルダ1の搬送が続き、切欠部12の開始端12bがセンサ55に近づくにつれて、赤外線発光部55aから出射された光の一部が切欠部12を通過して印面製版装置5の外部に出射されるようになるので、最大値を維持していた受光量が減少しはじめる。そして、図9(b)に示すように時刻T2’で受光量は閾値まで減少する。さらに、切欠部12の開始端12bがセンサ55の位置に到達すると、出射光の大部分が切欠部12を通過して印面製版装置5の外部に出射されるようになり、受光量はほぼ0になる。このように、切欠部12の開始端12bがセンサ55の位置に達すると、赤外線受光部55bが検出する受光量がほぼ0になるので、ステップS4において、中央制御回路57は、受光量が閾値未満であると判別する(ステップS4;Yes)。
中央制御回路57は、ステップS4で受光量が閾値未満であると判別した場合、ステッピングモータ51を1ステップ分回転させて(ステップS5)、1ステップの回転分だけ印面材ホルダ1を搬送方向に搬送する。そして、モータドライバ59に出力するパルス数の計算を開始し、初期値が0である総パルス数に1を加算する(ステップS6)。
次に、中央制御回路57は、切欠部12の終端12aがセンサ55の位置に達したか否かを判別するために、受光量が閾値以上か否かを判別する(ステップS7)。切欠部12の開始端12bがセンサ55の位置に到達してからしばらくは、赤外線発光部55aから出射された光は切欠部12を通過して印面製版装置5の外部に出射されるため、赤外線受光部55bに反射光として戻ってくることはない。そのため、受光量はほぼ0である。従って、ステップS7において、中央制御回路57は、受光量が閾値未満であると判別する(ステップS7;No)。そして、総パルス数が規定のパルス数に達したか否かを判別する(ステップS8)。なお、規定のパルス数は、上述したとおり2万とする。
ここで、現在の総パルス数が1であるから、規定のパルス数(2万)よりも小さい。従って、ステップS8において、中央制御回路57は、総パルス数が規定のパルス数に達していないと判別し(ステップS8;No)、再度ステップS5の処理を実行する。そして、受光量が閾値以上であると判別する、又は、総パルス数が規定のパルス数に達したと判別するまで、ステップS5〜8の処理を繰り返し実行する。
印面材ホルダ1の搬送が続き、切欠部12の終端12aがセンサ55の位置に近づくにつれて、赤外線発光部55aから出射された光の一部が切欠部12の終端12aで反射されて赤外線受光部55bに入射するようになるので、ほぼ0であった受光量が増加しはじめる。そして、図9(b)に示すように時刻T3’で受光量は閾値に達する。また、切欠部12の終端12aがセンサ55の位置に到達すると、出射光の大部分が印面材ホルダ1の底面で反射して赤外線受光部55bに入射するようになり、受光量は閾値を超えて最大受光量に達する。このように、切欠部12の終端12aがセンサ55の位置に到達すると、赤外線受光部55bが検出する受光量が最大受光量に達するので、ステップS7において、中央制御回路57は、受光量が閾値以上であると判別する(ステップS7;Yes)。
次に、中央制御回路57は、切欠部12の開始端12bから終端12aまでの搬送距離[つまり、図1(a)に示す切欠部12の長さL2]を計算する(ステップS9)。なお、印面材ホルダ1は、切欠部11の長さL1と切欠部12の長さL2とが等しくなるように設計されている。そのため、切欠部11の開始端11bから終端11aまでの搬送距離が24mmであるとすると、切欠部12の開始端12bから終端12aまでの搬送距離の計算結果は24mmになる。そして、上記搬送距離が24mmであることからL2が24mmであると求まる。なお、搬送距離の具体的な計算方法については、既に説明したので省略する。
中央制御回路57は、切欠部12の長さL2を計算すると、メモリ制御回路64を参照して印面材2のサイズ(印面材2の横幅Wと高さHと)を特定する(ステップS10)。上述したように、メモリ制御回路64には、切欠きの長さLごとに印面材2のサイズを関連付けて記憶しているので(図6参照)、L2が24mmであれば、印面材2の横幅Wと高さHとはどちらも17mmであると特定される。このように、中央制御回路57は、印面材ホルダ1が図1(a)に示す向きとは前後逆向きで印面製版装置5に挿入された場合でも、印面材2のサイズを特定することができる。
また、切欠部12の終端12aから印面材2の終端2bまでの距離α2[図1(a)参照]はセンサ55とサーマルヘッド50との間の距離と一致する。そのため、センサ55が切欠部12の終端12aを検出し、印面材2の搬送が停止したときに、サーマルヘッド50が印面材2の終端2bの位置にくる。従って、印面材ホルダ2の向きが前後逆向きでも製版開始位置はずれない。
次に、中央制御回路57は、ステップS11以降の処理を実行し、製版を行うが、既に説明した内容なのでここでは説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態に係る印面材ホルダ1は、印面材2を収容する印面材収容部10の中心を対称中心として点対称の位置に切欠きが設けられている。そのため、印面製版装置5は、印面材ホルダ1が所定の向きとは前後逆向きで挿入されても、印面材2のサイズと製版開始位置とを特定して印面パターンを印面材2に製版することができる。
また、一端にしか切欠きが設けられていない従来の印面材ホルダを用いて製版を行う場合、切欠きがセンサ55の光軸上を通過しない向きで印面材ホルダを印面製版装置5に挿入してしまうと、切欠きを検出できないので印面材ホルダの終端がセンサ55の位置に達するまで搬送を続けてしまう。そのため、搬送停止に長時間を要する。また、切欠きが検出できなかった際には印面材2のサイズが不明である旨のエラーが表示されることになるが、ユーザには印面材ホルダ1の向きが逆であることがエラー原因であると直ぐには分からないので、エラーの対処に時間がかかってしまう。このようなことから、製版に要する作業時間が長くなっていた。これに対して、本実施形態に係る印面材ホルダ1によれば、印面材ホルダ1の向きにかかわらず切欠きの検出が可能なので、印面材ホルダ1の終端がセンサ55の位置に達するまで搬送を続けることはセンサ55の故障等がない限り起こりえず、切欠きの検出が完了した時点で搬送を停止する。また、印面材ホルダ1を逆向きで挿入したことによるエラー対応も必要なくなる。従って、製版に要する作業時間は大幅に短縮される。
以下、印面材ホルダを前後逆向きに挿入した場合に搬送停止に要する時間がどの程度短縮されるのかを具体的に説明する。
1ステップあたりの搬送距離をl(mm/ステップ)とし、単位時間あたりのステップ数をp(ステップ/秒)とすると、単位時間あたりの搬送距離はl×p(mm/秒)となる。ここで、印面材ホルダ1の挿入方向に沿って延在する辺の長さをD(mm)とすると、単位時間あたりの搬送距離をDだけ搬送するために要する時間TはD/(l×p)(秒)となる。従って、従来の印面材ホルダを前後逆向きで挿入した場合に搬送停止に要する時間はT=D/(l×p)(秒)となる。一方、本実施形態に係る印面材ホルダ1であれば、印面材ホルダ1が前後逆向きで挿入されても切欠きの検出が可能なので、切欠きの検出が完了した時点で搬送は停止する。ここで、印面材ホルダ1の先端から切欠きの終端までの距離をd(mm)とすると、dだけ搬送するために要する時間T’はd/(l×p)(秒)となる。従って、製版に本実施形態に係る印面材ホルダ1を採用すれば、印面材ホルダを前後逆向きに挿入した場合の搬送停止に要する時間は、T−T’=(D−d)/(l×p)(秒)短縮される。
1ステップあたりの搬送距離をl(mm/ステップ)とし、単位時間あたりのステップ数をp(ステップ/秒)とすると、単位時間あたりの搬送距離はl×p(mm/秒)となる。ここで、印面材ホルダ1の挿入方向に沿って延在する辺の長さをD(mm)とすると、単位時間あたりの搬送距離をDだけ搬送するために要する時間TはD/(l×p)(秒)となる。従って、従来の印面材ホルダを前後逆向きで挿入した場合に搬送停止に要する時間はT=D/(l×p)(秒)となる。一方、本実施形態に係る印面材ホルダ1であれば、印面材ホルダ1が前後逆向きで挿入されても切欠きの検出が可能なので、切欠きの検出が完了した時点で搬送は停止する。ここで、印面材ホルダ1の先端から切欠きの終端までの距離をd(mm)とすると、dだけ搬送するために要する時間T’はd/(l×p)(秒)となる。従って、製版に本実施形態に係る印面材ホルダ1を採用すれば、印面材ホルダを前後逆向きに挿入した場合の搬送停止に要する時間は、T−T’=(D−d)/(l×p)(秒)短縮される。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。
次に、本発明の実施形態2について説明する。
実施形態1に係る印面製版装置5は、前後逆向きに挿入された場合においても印面材ホルダ2が保持する印面材2を製版したが、このときの印面材2上の製版可能領域は図1(a)に示すように前後左右対称であった。従って、印面製版装置5は、印面材2のサイズと製版開始位置とを特定すれば、印面材ホルダ1の向きにかかわらず印面パターンを印面材に製版することができた。これに対して、本実施形態に係る印面材は図10(a)に示すように様々な形状の印面材(印面材2X〜Z)から構成されており、その製版可能領域は前後左右非対称である。本実施形態に係る印面製版装置5は、このように製版可能領域が前後左右非対称であっても印面パターンを印面材に製版することができる。以下、このような印面材ホルダ1の構成を説明する。ただし、実施形態1に係る印面材ホルダ1が備えていたものと同様の構成については説明を省略する。
本実施形態に係る印面材ホルダ1は、図10(a)に示すように、互いにサイズが異なる3つの印面材(印面材2X〜Z)を印面材収容部10に収容している。また、図10(a)から明らかなように、印面材2X〜Zから成る製版可能領域は前後左右非対称であるため、印面材ホルダ1が180°回転する前と後とで一致しない。従って、印面材ホルダ1が図10(a)に示す向きと前後逆向きで挿入された場合には、印面製版装置5は、製版可能領域の変化に合わせて印面パターンを調整してから印面材を製版しなければならない。そこで、印面製版装置5が印面材ホルダ1の向きを判別して印面パターンを調整できるように、互いに異なる長さの切欠きを印面材ホルダ1の両端に設け、切欠きの長さの違いから印面製版装置5が印面材ホルダ1の向きを判別できるようにした。
印面材ホルダ1の形状について具体的に説明する。図10(a)に示すように、印面材ホルダ1の両端には、印面材収容部20の中心(点A)を対称中心として点対称の位置に切欠部11と切欠部12とが設けられている。そして、切欠部12の長さL2は、切欠部11の長さL1よりも若干長くなっている。以下、L1を24mm、L2を24.3mmとする。
次に、本実施形態に係る印面製版装置5と実施形態1に係る印面製版装置5との変更点を説明する。なお、本実施形態に係る印面製版装置5の機械構成は、実施形態1に係る印面製版装置5の機械構成と同様なので、ここでは説明を省略する。
本実施形態に係るメモリ制御回路64は、図11に示すように、切欠きの長さLごとに、印面材2X〜Zから成る印面材のサイズ(印面材の横幅Wと高さHと)と、印面材ホルダ1の向きと、を関連付けて記憶する。なお、「所定の向き」(第1の向き)とは、図10(a)に示すように、切欠部11(第1パターン)が挿入方向に対して切欠部12(第2パターン)よりも右に位置するように、印面製版装置5に挿入された印面材ホルダ1の向きである。また、「前後逆向き」(第2の向き)とは、図10(b)に示すように、切欠部12が挿入方向に対して切欠部11よりも右に位置するように、印面製版装置5に挿入された印面材ホルダ1の向き(つまり、上記「所定の向き」とは前後逆の向き)である。
次に、本実施形態に係る製版処理の流れを、図12に示すフローチャートを参照して説明する。ただし、ステップS1〜S13までの処理は実施形態1と同様の内容なので説明を省略する。
ステップS14において、中央制御回路57は、切欠きの長さLごとに印面材ホルダ1の向きを関連付けて記憶するメモリ制御回路64を参照して、印面材ホルダ1の向きを特定する。以下、印面材ホルダ1の向きを特定する方法を具体的に説明する。なお、印面材ホルダ1は、図10(a)に示すように、上記「所定の向き」で印面製版装置5に挿入されたものとする。この場合、ステップS9において、中央制御回路57は、切欠部11の長さL1(24mm)を切欠きの長さとして計算する。そして、ステップS14において、メモリ制御回路64を参照して、L1と一致する切欠きの長さLに関連付けられた印面材ホルダ1の向きを特定する。なお、上述したようにL1=24mmなので、L=24mmに関連付けられている「所定の向き」が印面材ホルダ1の向きとして特定される(図11参照)。
次に、中央制御回路57は、印面材ホルダ1の向きが所定の向きか否かを判別する(ステップS15)。ステップS14において印面材ホルダ1の向きを「所定の向き」であると特定したので、ステップS15において印面材ホルダ1の向きは所定の向きであると判別する(ステップS15;Yes)。この場合、中央制御回路57は、サーマルヘッド50を制御して、製版データ作成用の外部端末から送信された製版データ(画像データ)が示す印面パターンを印面材2X〜Zに製版させる(ステップS12)。例えば、印面パターンが図14(a)に示すように、3つの印面パターン(楕円、三角、六角形)から成る印面パターンであるとすると、中央制御回路57は、サーマルヘッド50を制御して、図14(b)に示すように各印面パターンを印面材2X〜Zに製版させる。そして、製版が完了すると、中央制御回路57は製版処理を終了する。
次に、図10(b)に示すように、印面材ホルダ1が、上記「前後逆向き」[図10(a)に示す印面材ホルダ1の向きと前後逆の向き]で印面製版装置5に挿入された場合の製版処理の流れを説明する。この場合、ステップS9において、中央制御回路57は、切欠部12の長さL2(24.3mm)を切欠きの長さとして計算する。そして、ステップS14において、メモリ制御回路64を参照して、L2と一致する切欠きの長さLに関連付けられた印面材ホルダ1の向きを特定する。なお、上述したようにL2=24.3mmなので、L=24.4mmに関連付けられている「前後逆向き」が印面材ホルダ1の向きとして特定される(図11参照)。
次に、中央制御回路57は、印面材ホルダ1の向きが所定の向きか否かを判別する(ステップS15)。ステップS14において印面材ホルダ1の向きを「前後逆向き」であると特定したので、ステップS15において印面材ホルダ1の向きは前後逆向きであると判別する(ステップS15;No)。この場合、中央制御回路57は、製版データ作成用の外部端末から送信された製版データ(画像データ)が示す印面パターンが前後左右逆になるように印面材2X〜Zを製版する(ステップS16)。例えば、印面パターンが図14(a)に示すように、3つの印面パターン(楕円、三角、六角形)から成る印面パターンであるとすると、中央制御回路57は、サーマルヘッド50を制御して、図14(c)に示すように各印面パターンを印面材2X〜Zに製版させる。そして、製版が完了すると、中央制御回路57は、製版処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る印面材ホルダ1の両端には、長さが若干異なる一対の切欠きが設けられている。印面製版装置5は、その長さの違いから印面製版装置5に挿入された印面材ホルダ1の向きを特定することができる。そして、印面材ホルダ1の向きに合わせて印面パターンを調整して印面材2を製版できる。これにより、図10(a)に示すように様々な形状の印面材が印面材ホルダ1上に配置されており、印面材ホルダ1が180°回転する前と後とで製版可能領域が一致しない場合でも、印面材ホルダ1の向きに合わせて印面パターンを調整することによって、印面ホルダ1の向きにかかわらず印面パターンを各印面材に製版することができる。
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、印面材2のサイズや製版開始位置を特定するために印面材ホルダ1の両端に切欠きを設けたが、切欠きに替えて別の印刷パターンを印面材ホルダ1の両端に設けてもよい。例えば、その印刷パターンはベタ黒の直線帯状部(ベタ黒帯状部)であってもよい。ベタ黒の直線帯状部であれば、その部分に向かって出射された光は吸収され、反射光として戻ってこない。一方、印面材ホルダ1のベタ黒の直線帯状部以外の部分に向かって出射された光は印面材ホルダ1の底面で反射されて戻ってくる。そのため、搬送方向に沿って印面材ホルダ1の端部に光を出射すれば、反射光の強弱に基づいてベタ黒の直線帯状部の開始端と終端とを検出することができる。従って、検出結果に基づいてベタ黒の直線帯状部の長さを計算し、ベタ黒の直線帯状部の長さに基づいて印面材2のサイズを特定することもできるし、その終端から所定の距離離れた製版開始位置を特定することもできる。また、上記パターンは、印面材ホルダ1に形成した孔であってもよいし、センサ55が読み取り可能な、印面材2のサイズや製版開始位置を示すバーコードであってもよい。
また、上述した切欠き以外のパターンであれば、印面材ホルダ1の両端に設ける必要はなく、センサ55が読み取り可能な位置であれば例えば印面材収容部10の両脇にベタ黒の直線帯状部を設けてもよい。
また、上記実施形態では、印面材ホルダ1の形状は、図1(a)に示すように点対称な形状であるが、印面製版装置5が製版可能な形状であれば任意の形状であってもよい。
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた印面製版装置5として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を、本発明に係る印面製版装置5として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した印面製版装置5による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る印面製版装置5として機能させることができる。また、本発明に係る印面製版方法は、印面製版装置を用いて実施できる。
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、コンピュータが読取可能な記録媒体[CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical disc)等]に格納して適用できる他、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより適用することもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
印面材ホルダにおいて、
印面材を収容する印面材収容部と、
前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンと、が形成されているパターン形成部と、
を備える、
ことを特徴とする印面材ホルダ。
印面材ホルダにおいて、
印面材を収容する印面材収容部と、
前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンと、が形成されているパターン形成部と、
を備える、
ことを特徴とする印面材ホルダ。
(付記2)
前記第1パターン及び前記第2パターンは、互いに前記印面材ホルダの中心を中心点とした点対称の位置に配置されていることを特徴とする付記1に記載の印面材ホルダ。
前記第1パターン及び前記第2パターンは、互いに前記印面材ホルダの中心を中心点とした点対称の位置に配置されていることを特徴とする付記1に記載の印面材ホルダ。
(付記3)
前記印面材の製版可能領域は、印面製版装置に搬送される搬送方向に対して前後左右対称であることを特徴とする付記2に記載の印面材ホルダ。
前記印面材の製版可能領域は、印面製版装置に搬送される搬送方向に対して前後左右対称であることを特徴とする付記2に記載の印面材ホルダ。
(付記4)
前記印面材ホルダが印面製版装置に搬送される搬送方向における前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、互いに異なっていることを特徴とする付記1に記載の印面材ホルダ。
前記印面材ホルダが印面製版装置に搬送される搬送方向における前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、互いに異なっていることを特徴とする付記1に記載の印面材ホルダ。
(付記5)
前記印面材の製版可能領域は、印面製版装置に搬送される搬送方向に対して前後左右非対称であることを特徴とする付記4に記載の印面材ホルダ。
前記印面材の製版可能領域は、印面製版装置に搬送される搬送方向に対して前後左右非対称であることを特徴とする付記4に記載の印面材ホルダ。
(付記6)
前記第1パターン及び前記第2パターンは、前記印面材ホルダの端部の一部を除去してできた切欠部、又は、前記端部に形成された印刷パターンであることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の印面材ホルダ。
前記第1パターン及び前記第2パターンは、前記印面材ホルダの端部の一部を除去してできた切欠部、又は、前記端部に形成された印刷パターンであることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の印面材ホルダ。
(付記7)
印面材ホルダに収容された印面材を製版する印面製版装置において、
前記印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
を備える、
ことを特徴とする印面製版装置。
印面材ホルダに収容された印面材を製版する印面製版装置において、
前記印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
を備える、
ことを特徴とする印面製版装置。
(付記8)
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出ステップと、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版ステップと、
を備える、
ことを特徴とする印面製版方法。
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出ステップと、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版ステップと、
を備える、
ことを特徴とする印面製版方法。
(付記9)
コンピュータを、
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
して機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
コンピュータを、
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
して機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
1…印面材ホルダ、2…印面材、2X〜Z…印面材、2a…印面材の先端、2b…印面材の終端、2a…印面材の先端、3…フイルム、4…スタンプ、5…印面製版装置、10…印面材収容部、11…切欠部、11a…切欠部の終端、11b…切欠部の開始端、12…切欠部、12a…切欠部の終端、12b…切欠部の開始端、13…ミシン目、20…シールド部、40…グリップ、41…スタンプベース、42…両面粘着シート、50…サーマルヘッド、50a…押圧部、50b…ドライバIC、51…ステッピングモータ、52…ガイド、52a…傾斜面、52b…凹部、53…プラテンローラ、54…サイドフレーム、55…センサ、55a…赤外線発光部、56b…赤外線受光部、56…間隔調整機構、57…中央制御回路、58…電源回路、59…モータドライバ、60…USB制御回路、61…Bluetoothモジュール・WLANモジュール、62…表示デバイス、63…表示画面制御回路、64…メモリ制御回路、65…UI制御回路
Claims (9)
- 印面材ホルダにおいて、
印面材を収容する印面材収容部と、
前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンと、が形成されているパターン形成部と、
を備える、
ことを特徴とする印面材ホルダ。 - 前記第1パターン及び前記第2パターンは、互いに前記印面材ホルダの中心を中心点とした点対称の位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の印面材ホルダ。
- 前記印面材の製版可能領域は、印面製版装置に搬送される搬送方向に対して前後左右対称であることを特徴とする請求項2に記載の印面材ホルダ。
- 前記印面材ホルダが印面製版装置に搬送される搬送方向における前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の印面材ホルダ。
- 前記印面材の製版可能領域は、印面製版装置に搬送される搬送方向に対して前後左右非対称であることを特徴とする請求項4に記載の印面材ホルダ。
- 前記第1パターン及び前記第2パターンは、前記印面材ホルダの端部の一部を除去してできた切欠部、又は、前記端部に形成された印刷パターンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印面材ホルダ。
- 印面材ホルダに収容された印面材を製版する印面製版装置において、
前記印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
を備える、
ことを特徴とする印面製版装置。 - 印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出ステップと、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版ステップと、
を備える、
ことを特徴とする印面製版方法。 - コンピュータを、
印面材を収容する印面材収容部と、前記印面材収容部に収容される前記印面材における印面材ホルダに対する第1の向きに関する情報に対応する第1パターンと前記印面材収容部に収容される前記印面材における前記印面材ホルダに対する第2の向きに関する情報に対応する第2パターンとが形成されているパターン形成部と、を有する前記印面材ホルダの向きを検出する検出部と、
前記第1パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第1の向きである場合には製版用の印面パターンを前記第1パターンに基づいて前記印面材に製版し、前記第2パターンに基づいて前記印面材ホルダの向きが前記第2の向きである場合には前記印面パターンを前後左右逆にした逆パターンを前記第2パターンに基づいて前記印面材に製版する、製版部と、
して機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
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