JP2016175206A - 印面製版装置、印面製版方法及びプログラム - Google Patents

印面製版装置、印面製版方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2016175206A
JP2016175206A JP2015055338A JP2015055338A JP2016175206A JP 2016175206 A JP2016175206 A JP 2016175206A JP 2015055338 A JP2015055338 A JP 2015055338A JP 2015055338 A JP2015055338 A JP 2015055338A JP 2016175206 A JP2016175206 A JP 2016175206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
plate
pattern
making
detected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015055338A
Other languages
English (en)
Inventor
久能 松岡
Hisayoshi Matsuoka
久能 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2015055338A priority Critical patent/JP2016175206A/ja
Publication of JP2016175206A publication Critical patent/JP2016175206A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

【課題】印面材に係る情報を高い精度で取得する。【解決手段】印面製版装置において、搬送手段は、印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送する。データ取得手段は、第1パターンの搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから第2パターンの搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されるまでの間における、ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、第1パターンの搬送方向に沿った終端が検出手段により検出されてから第2パターンの搬送方向に沿った終端が検出手段により検出されるまでの間における、ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得する。情報取得手段は、取得された少なくとも一方のデータに基づいて、印面材に係る情報を取得する。【選択図】図4

Description

本発明は、印面製版装置、印面製版方法及びプログラムに関する。
熱収縮性を有する多孔質の印面材(製版メディア)をサーマルヘッドで加熱し、スタンプを作成する機器(印面製版装置)が存在する。例えば特許文献1は、多孔質スポンジ等の熱可塑性の多孔質材料から形成される印面材にスタンプの印判(印面)を製版するための製版用データを作成するスタンプ製版用データ作成装置を開示している。同文献では、外部から送信された製版用画像データを用いてスタンプを作成するスタンプ作成装置とその製版用画像データの作成方法とについて述べられている。
特開2009−21842号公報
上記のような印面製版装置において印面を製版するための印面材として、サイズ、形状、厚み等が異なる様々な種類の印面材がある。そのため、印面製版装置において印面材に印面を適切に製版するには、サイズ等といったその印面材に係る情報を印面製版装置に伝達する必要がある。そのための1つの手法として、例えば、印面材を保持し、印面製版の際に印面材と共に搬送されるメディアホルダの側端部に切欠等のパターンを設け、そのパターンをセンサが検出することによって、印面製版装置が印面を製版しようとしている印面材に係る情報を取得する手法がある。
しかしながら、センサによる切欠等の検出の精度は、環境や個体差等の原因によって低下することがあった。例えば、フォトセンサを用いて切欠等を検出する場合には、フォトセンサの受光感度のばらつき、フォトセンサから搬送されるメディアホルダまでの距離、又はメディアホルダにおける光の反射の度合等の影響によって、切欠等の検出の精度は低下する。検出の精度が低下すると、メディアホルダに細かいステップで切欠等を設けることができなくなる。その結果、様々の種類の印面材に係る多くの情報を印面製版装置が取得することができなかった。
本発明は、以上のような課題を解決するためのものであり、印面材に係る情報を高い精度で取得することが可能な印面製版装置、印面製版方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る印面製版装置の一様態は、
印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、
前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得された前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得する情報取得手段と、
を備える、
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る印面製版方法の一様態は、
印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送し、
前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得し、
取得した前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得する、
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムの一様態は、
コンピュータに、
印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送させ、
前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得させ、
取得させた前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得させる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、印面材に係る情報を高い精度で取得することが可能な印面製版装置、印面製版方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る印面製版装置を示す斜視図である。 製版完了後の製版メディアが取り付けられたスタンプの例を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る印面製版装置の機械構成を示す平面図である。(b)は、その断面図である。 本発明の実施形態に係る印面製版装置の機能構成を示すブロック図である。 (a)は、第1の様式のメディアホルダを含むメディアパッケージの平面図である。(b)は、(a)に示したメディアパッケージのA−A’線断面図である。 第1の様式のメディアホルダの2つの切欠部付近の拡大図である。 (a)は、第1切欠部の始端から第2切欠部の始端までの距離と製版メディアの幅方向における寸法との対応関係の例を示す図である。(b)は、第1切欠部の終端から第2切欠部の終端までの距離と製版メディアの搬送方向における寸法との対応関係の例を示す図である。 第2の様式のメディアホルダを含むメディアパッケージの平面図である。 第2の様式のメディアホルダにおける切欠部の長さと製版メディアの寸法との対応関係の例を示す図である。 (a)及び(b)は共に、メディアホルダの側端部に設けられた切欠部をセンサが検出する原理を示す図である。 メディアホルダが搬送される最中におけるセンサの出力値の時間変化を示す図である。 (a)は、高出力時と低出力時とにおけるセンサの出力値の時間変化を示す図である。(b)及び(c)は、(a)に示したセンサの出力値の時間変化の一部を拡大して示す図である。 本発明の実施形態に係る印面製版装置によって実行される印面製版処理の流れを示す第1のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る印面製版装置によって実行される印面製版処理の流れを示す第2のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る印面製版装置によって実行される印面製版処理の流れを示す第3のフローチャートである。 変形例におけるメディアパッケージの平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
図1に、本発明の実施形態に係る印面製版装置の外観を示す。
印面製版装置1は、いわゆるサーマルプリンタである。印面製版装置1は、製版媒体の挿入口である製版挿入部15に挿入された製版メディア(印面材)21とメディアホルダ22とを含むメディアパッケージ20を排出口に向けて搬送する。そして、搬送中のメディアパッケージ20上の製版メディア21にサーマルヘッドを所定の荷重で押し付け、サーマルヘッドが有する複数の発熱体を選択的に加熱することにより、所望のパターン(文字、記号、図形等)を表す印面(印章やスタンプを押した時に、文字、記号、図形等からなる印影を形成する部分)を、メディアパッケージ20内の製版メディア21に製版する。
なお、図1において示されるX方向は、メディアパッケージ20を搬送する方向である。Y方向は、印面製版装置1の幅方向である。Z方向は、製版メディア21にサーマルヘッドを押しつける方向である。X、Y、Z方向の設定は、以下の図でも同様である。
図2に、スタンプ50の例を示す。スタンプ50は、球状のグリップ(持ち手)51を有するスタンプ50のスタンプベース(台座)52を備える。ユーザは、印面製版装置1によって製版された製版メディア21を、両面粘着シート53によってスタンプベース(台座)52に取り付けて、スタンプ50を作成する。
図3(a)、(b)を参照して、印面製版装置1の構成についてより詳細に説明する。印面製版装置1は、サーマルヘッド4と、ステッピングモータ(搬送部)9と、プラテンローラ(搬送ローラ)12と、ガイド14と、を備える。サーマルヘッド4、プラテンローラ12及びガイド14の両脇には、Y方向に対向する一対の板状のサイドフレーム13が設けられている。
プラテンローラ12は、メディアパッケージ20をX方向に搬送するものであって、両サイドフレーム13間に渡されて設けられ、両端が各サイドフレーム13を貫通している。プラテンローラ12の両端は、サイドフレーム13に対して回転自在になるように、サイドフレーム13に支持されている。なお、プラテンローラ12の回転軸の+Y軸の端部には、例えばローラ歯車(図示を省略)が一体的に取り付けられる。ステッピングモータ9の駆動軸に取り付けられた駆動歯車(図示を省略)の回転に伴う駆動力が、複数の電動歯車を介してローラ歯車に伝達されることにより、プラテンローラ12が所定の回転速度で回転する。ステッピングモータ9は、プラテンローラ12を駆動することにより、製版メディア21を保持したメディアホルダ22を搬送する搬送手段として機能する。
ガイド14には、製版メディア21を含むメディアパッケージ20をプラテンローラ12に導くための傾斜面14aが形成されている。傾斜面14aは、+Y方向から見て、搬送経路に相当する傾斜面14aの延長線EL(図3(b)において一点鎖線にて示す。)がプラテンローラ12の外周面に接するように配置されている。
傾斜面14aの凹部14bには、センサ(検出部)3が設けられている。センサ3は、搬送中のメディアパッケージ20と接触しないようにメディアパッケージ20の軌道よりも若干−Z側に配置されている。また、+Z方向から見て、センサ3は、メディアホルダ22の側端部に設けられた2つの切欠部22a,22bがセンサ3上を通過するように左側のサイドフレーム13よりも若干+Y側であってプラテンローラ12よりも若干−X側に配置されている。図3(a)に破線で示す検知走査線SLはセンサ3の光軸Lと交叉しX方向に延びる線である。
センサ3は、反射型光学センサである。詳しくは後述するように、センサ3は、+Z方向に光を出射する発光素子と、センサ対象物であるメディアパッケージ20に当たって−Z方向に反射した光を受光する受光素子と、を有する。センサ3は、受光素子において受光した光の量に応じた信号を制御部2に出力する。この信号に基づいて、製版メディア21の種類(サイズ)と製版開始位置等といった、メディアパッケージ20に嵌め込まれた製版メディア21に係る情報が特定される。
サーマルヘッド4は、プラテンローラ12に対向するように設けられる。サーマルヘッド4は、X方向に搬送されるメディアパッケージ20上の製版メディア21を押圧する。サーマルヘッド4における製版メディア21を押圧する押圧部4aは、Y方向に沿った直線帯状に設けられている。押圧部4aのY方向の長さは、製版メディア21の幅よりも長くなるように設けられている。これにより、製版メディア21の幅方向に沿って延びる直線帯状の部分が一様に、押圧部4aによって押圧されて変形する。押圧部4aには、印面形成(製版)時に選択的に加熱される複数の発熱体(図示を省略)が、押圧部4aの延在方向(Y方向)に沿って配列されている。サーマルヘッド4には、押圧部4aに配列される複数の発熱体の各々の発熱状態を制御するための駆動回路を備えたIC(Integrated Circuit)チップであるドライバIC4bが設けられている。
また、印面製版装置1は、サーマルヘッド4とプラテンローラ12との間隔を調整するための間隔調整機構16を備える。間隔調整機構16を用いることにより、サーマルヘッド4の製版メディア21への押圧力を変化させることができる。間隔調整機構16は、例えば、センサ3によりメディアホルダ22に設けられた2つの切欠部22a,22bを走査することにより得られた製版メディア21の厚みの情報に基づいて、サーマルヘッド4とプラテンローラ12との間隔を調整する。このように間隔を調整することにより、製版メディア21のサイズが異なる場合にも、押圧部4aの製版メディア21への押し付け状態を調整して、適切に印面製版することができる。
印面製版装置1は、機能的には図4に示すように構成される。
印面製版装置1は、中央制御回路(制御部)2、センサ(検出部)3、サーマルヘッド(印面製版部)4、電源回路5、モータドライバ6、搬送量取得部17、情報取得部18、USB(Universal Serial Bus)制御回路40、Bluetooth(登録商標)モジュール・WLAN(Wireless Local Area Network)モジュール41、表示デバイス43、表示画面制御回路47、メモリ制御回路48及びUI(ユーザインターフェイス)制御回路49、を備える。
モータドライバ6にはステッピングモータ(搬送部)9が接続され、USB制御回路40にはPC(Personal Computer)44が接続される。なお、USB制御回路40の替わりにBluetoothモジュール・WLANモジュール41によりPC44が接続されてもよい。
中央制御回路2(以下、制御部2という。)は、CPU(Central Processing Unit)を含む回路である。制御部2は、バスを通じて印面製版装置1内の各回路と接続され、印面製版装置1のシステム全体を制御する。
サーマルヘッド(印面製版部)4は、制御部2から出力されたデータと製版信号とを受け取って、ヘッド内部のドライバIC4bにて通電ドットを制御し、ヘッドに接している製版メディア21に印面製版を実行する。サーマルヘッド4は、印面製版手段として機能する。
電源回路5は、電源IC等からなり、各回路に必要な電源を作り出して供給する。
モータドライバ6は、制御部2から出力された駆動信号を受け取り、駆動用の電力をステッピングモータ9に供給する。制御部2は、電源回路5から駆動電力を得て駆動信号を生成し、モータドライバ6に出力する。
制御部2は、モータドライバ6に出力した駆動信号のパルス数を数えることによりステッピングモータ9をどれだけ回転させたかを判別する。そして、この回転数に基づき、メディアパッケージ20の搬送距離を判別する。なお、サーマルヘッド4は、1−2相励磁駆動を採用しており、ギア比は1ライン(0.125mm)あたり16ステップで構成される。すなわち、1ステップで0.0078mmだけ搬送される。
表示画面制御回路47は、表示デバイス43へのデータ転送やライトの点灯・消灯等を制御する。表示デバイス43は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を備える。
メモリ制御回路48は、プログラムやデータを記憶している例えばNAND型フラッシュメモリのようなROM(Read Only Memory)、一時的にプログラムやデータを保存する例えばDDR(Double Data Rate)メモリのようなRAM(Random Access Memory)等を備え、これらを制御する。
UI制御回路49は、キーボード、マウス、リモコン、ボタン、タッチパネル等の入力デバイスから操作入力を受け付け、受け付けた操作入力情報を制御部2に供給する。
USB制御回路40は、PC44と印面製版装置1との間のUSBによる通信を制御する。PC44は、USB制御回路40を介して印面製版装置1に製版データ等を送信する。
Bluetoothモジュール・WLANモジュール41は、印面製版装置1が外部機器と無線通信するためのモジュールである。ユーザは、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信により、携帯端末を介して後述する各種データを印面製版装置1に送信することができる。また、PC44は、USB制御回路40の替わりにBluetoothモジュール・WLANモジュール41を介して印面製版装置1に製版データ等を送信してもよい。
印面製版装置1により印面が形成(印面製版)される製版メディア21を含むメディアパッケージ20は、図5(a)、(b)に示すように構成される。
図5(a)に示すように、メディアパッケージ20は、製版メディア21とメディアホルダ22とを含む。製版メディア21は、印面を形成するための媒体(印面材)である。製版メディア21は、液状のインクを含浸可能な多孔質のスポンジ体、例えば、多孔質エチレン酢酸ビニル・コポリマー(以下、「EVA」と記す。)で構成され、押圧により変形可能となっている。EVAは無数の気泡を有しており、この気泡の中にインクを含浸する。
メディアホルダ22は、製版メディア21を保持し、搬送により印面製版装置1を通過させて印面製版するための平面状の部材である。メディアホルダ22の働きにより、印面がずれを起こすことなく位置決めされ、タイミングが調整されて通過できる。メディアホルダ22は、コートボール等の厚板紙により構成され、製版メディア21を中央部に固定して保持している。メディアホルダ22は、センサ3からの光を高い反射率で反射させるために、その表面が例えば、白色に形成されている。
メディアホルダ22の一方の側端には、第1切欠部22aと、第2切欠部22bと、が設けられている。この2つの切欠部22a,22bの設けられる位置や長さをセンサ3で読み取ることで、製版メディア21のサイズ情報、搬送のタイミング等、メディアパッケージ20に収められた製版メディア21に係る情報を印面製版装置1に知らせることができる。
図5(b)の断面図に示すように、メディアホルダ22は、製版メディア21の表面がメディアホルダ22よりも若干突き出した状態で製版メディア21を保持する。これは、サーマルヘッド4が、製版メディア21をその厚さ方向に若干潰しながら熱処理(印面製版)することで、安定した製版制御を可能とするためである。
製版メディア21の表面は、サーマルヘッド4に接して加熱される際の摩擦等の調整のため、フイルム24で保護される。フイルム24は、PET(Polyethylene Terephthalate)またはポリイミド等を基材として作られており、耐熱性・熱伝導性・表面平滑性を有するものを用いる。
フイルム24は、メディアホルダ22の表面に接着され、製版メディア21の端部に相当する位置にミシン目25が設けられている。フイルム24は、製版メディア21の表面及び側面を被覆しているが、製版メディア21には接着されていない。従って、製版メディア21の製版が完了した後、フイルム24をミシン目25に沿って引き剥がすことで、製版メディア21を容易にメディアホルダ22から取り出すことができる。メディアホルダ22及びフイルム24は、製版終了後には製版メディア21と分離されて廃棄(又は再利用)される。
製版前において、製版メディア21の表面(製版面)は加熱による非多孔質化がされておらず、製版時に加熱により非多孔質化して、製版データに従ったパターンが形成される。一方、製版メディア21の四方の側面及び裏面には、熱裁断機によって裁断された際にEVAが非多孔質されることにより、シールド部26が予め形成されている。シールド部26によって、製版メディア21の内部に含浸されたインクは製版メディア21の裏面及び側面から滲みでてくることはない。
製版メディア21は、印面製版装置1における製版が完了した後、メディアホルダ22から取り出される。取り出された製版メディア21は、例えば図2に示したように、球状のグリップ(持ち手)51を有するスタンプ50のスタンプベース(台座)52に両面粘着シート53により貼り付けられる。スタンプベース52に取り付けられた製版メディア21は、キャップ(図示を省略)によりカバーして保護される。
スタンプベース52に製版メディア21を取り付けた後、製版メディア21の表面(製版面)に所望の色のインクを塗布すると、インクが製版メディア21の内部に含浸する。ユーザは、製版面の余剰のインク汚れを拭き取った後(又は試し押しを何度かした後)、グリップ51を指で持って製版面を押印対象物に押し付ける。すると、製版面から含浸インクが押し出されて印影が押印される。
図6に、メディアホルダ22の2つの切欠部22a,22b付近の拡大図を示す。図6に示すように、第1切欠部22a及び第2切欠部22bのメディアホルダ22の搬送方向における長さ、すなわち第1切欠部22a及び第2切欠部22bの始端から終端までの長さを、それぞれC1及びC2と定義する。ここで、切欠部22a,22bの始端とは、始端(前端)から終端(後端)に向けて搬送されるメディアホルダ22の始端側の位置にある、切欠部22a,22bの端部を意味する。同様に、切欠部22a,22bの終端とは、始端から終端に向けて搬送されるメディアホルダ22の終端側の位置にある、切欠部22a,22bの端部を意味する。更に、第1切欠部22a及び第2切欠部22bの長さC1,C2と、第1切欠部22aと第2切欠部22bとの間隔と、に基づいて、第1切欠部22aの始端から第2切欠部22bの始端までの距離D1と、第1切欠部22aの終端から第2切欠部22bの終端までの距離D2とが、図6に示すように定められる。
距離D1,D2は、メディアホルダ22が保持する製版メディア21のサイズに応じた長さに予め設定されている。図4に示した搬送量取得部17は、メディアホルダ22が距離D1を搬送される第1搬送量と、メディアホルダ22が距離D2を搬送される第2搬送量と、を取得する搬送量取得手段として機能する。情報取得部18は、搬送量取得部17により取得された第1搬送量と第2搬送量とに基づいて、搬送されているメディアホルダ22に保持された製版メディア21のサイズの情報を取得する情報取得手段として機能する。ここで、搬送量取得部17はデータを取得するデータ取得部の1例であり、このデータ取得部はデータ取得手段として機能する。また、第1搬送量は第1データの1例であり、第2搬送量は第2データの1例である。
図7(a)に、距離D1と、製版メディア21の幅方向における寸法Wと、の対応関係の例を示す。距離D1は、10mmから15mmまでの間において0.5mm刻みで設定され、40mmから60mmまでの10通りの寸法Wを表す。例えば、距離D1が10mmのメディアホルダ22は、寸法Wが40mmの製版メディア21を保持する。印面製版装置1は、図6(a)に示すような距離D1と製版メディア21の寸法Wとの対応関係を、予めROM等に記憶しておく。
図7(b)に、距離D2と、製版メディア21の搬送方向における寸法Lと、の対応関係の例を示す。距離D2は、15mmから20mmまでの間において0.5mm刻みで設定され、40mmから60mmまでの10通りの寸法Lを表す。例えば、距離D2が15mmのメディアホルダ22は、寸法Lが40mmの製版メディア21を保持する。印面製版装置1は、図6(b)に示すような距離D2と製版メディア21の寸法Lとの対応関係を、予めROM等に記憶しておく。
印面製版装置1は、図5(a)に示した側端部に2つの切欠部22a,22bを有するメディアホルダ22に保持された製版メディア21だけでなく、側端部に切欠部を1つのみ有するメディアホルダに保持された製版メディア21に対しても、印面製版することができる。例えば、印面製版装置1は、図8に示すように、側端部に長さがCの1つの切欠部32aを有するメディアホルダ32に保持された製版メディア21に対しても、切欠部32aの検出結果から製版メディア21に係る情報を取得して、適切に印面製版することができる。なお、切欠部はメディアホルダの側端部以外の場所に配置されていてもよい。
切欠部32aの長さCは、メディアホルダ32が保持する製版メディア21のサイズに応じた長さに予め設定されている。搬送量取得部17は、メディアホルダ22が切欠部32aの始端から終端までの長さCを搬送される搬送量を取得する。そして、情報取得部18は、搬送量取得部17により取得された搬送量に基づいて、搬送されているメディアホルダ32に保持された製版メディア21のサイズの情報を取得する。
図9に、切欠部32aの長さCと、製版メディア21の幅方向における寸法W及び搬送方向における寸法Lと、の対応関係の例を示す。長さCは、20mmから40mmまでの間において1mm刻みで設定され、寸法Wと寸法Lとの20通りの組み合わせを表す。例えば、切欠部32aの長さCが20mmのメディアホルダ32は、寸法Wと寸法Lとが共に40mmの正方形状の製版メディア21を保持する。印面製版装置1は、図9に示すような長さCと製版メディア21の寸法W,Lとの対応関係を、予めROM等に記憶しておく。
後述するように、1つの切欠部32aの始端から終端までの長さCの検出精度は、2つの切欠部22a,22bによって定められる距離D1,D2の検出精度よりも悪いため、図9における長さCのステップ(1mm刻み)は、図7(a)、(b)におけるステップ(0.5mm刻み)よりも粗い。これに加え、1つの切欠部32aの長さCによって表現できる情報量は、2つの距離D1,D2の組み合わせによって表現できる情報量よりも少ない。そのため、図9の例における製版メディア21の寸法の組み合わせ(20通り)は、図7(a)、(b)の例における製版メディア21の寸法の組み合わせ(10通り×10通りの100通り)よりも、少なくなっている。
以下、図5(a)に示した2つの切欠部22a,22bを有するメディアホルダ22を、第1の様式のメディアホルダ22と呼び、図8に示した1つの切欠部32aを有するメディアホルダ32を、第2の様式のメディアホルダ32と呼ぶ。
なお、第2の様式のメディアホルダ32に設けられた1つの切欠部32aの長さCは、第1の様式のメディアホルダ22に設けられた第1切欠部22aの長さC1よりも、長く設けられている。これは、詳しくは後述するように、印面製版装置1が、印面製版しようとしている製版メディア21を保持しているメディアホルダが第1の様式のメディアホルダ22であるのか又は第2の様式のメディアホルダ32であるのかを、切欠部の検出から区別できるようにするためである。
次に、図10(a)、(b)を参照して、メディアホルダ22の側端部に設けられた切欠部22a,22bをセンサ3が検出する原理を説明する。図10(a)、(b)は、ステッピングモータ9等によって搬送される最中の第1の様式のメディアホルダ22とセンサ3とを、搬送方向に対して真横から見た様子を示している。
図10(a)に示すように、センサ3は、搬送されている最中の製版メディア21の側端部に向けて光を発する発光素子3aと、発光素子3aから発せられた光の製版メディア21の表面による反射光を受光する受光素子3bと、を備える。発光素子3aは、発光手段として機能する。受光素子3bは、受光手段として機能する。
図10(a)に示すように、発光素子3aから発せられた光がメディアホルダ22上の2つの切欠部22a,22b以外の位置に当たっている場合には、発光素子3aから発せられた光は、メディアホルダ22の表面によって反射される。そのため、発光素子3aから発せられた光の反射方向に配置された受光素子3bは、多くの量の反射光を受光する。一方で、図10(b)に示すように、メディアホルダ22の搬送が進んで、発光素子3aから発せられた光が第1切欠部22aに当たるようになると、発光素子3aから発せられた光は、メディアホルダ22の表面によって反射されない。そのため、受光素子3bが受光する反射光の量は低下する。
その結果、メディアホルダ22が搬送される最中において、受光した光量に応じてセンサ3が制御部2に出力する出力値は、図11に示すように、時間と共に変化する。具体的に説明すると、センサ3の出力値は、以下の(A)から(E)のように変化する。
(A)発光素子3aから発せられた光の照射位置がメディアホルダ22の始端にかかり始めてから第1切欠部22aの始端に到達する(時刻T1)までの間、発光素子3aから発せられた光はメディアホルダ22によって反射される。そのため、センサ3は、高レベルの出力値Hを制御部2に出力する。
(B)照射位置が第1切欠部22aの始端に到達して(時刻T1)から第1切欠部22aの終端に到達する(時刻T2)までの間、発光素子3aから発せられた光はメディアホルダ22によって反射されない。そのため、センサ3の出力値は、低レベルの出力値Lに低下する。
(C)照射位置が第1切欠部22aの終端に到達して(時刻T2)から第2切欠部22bの始端に到達する(時刻T3)までの間、発光素子3aから発せられた光はメディアホルダ22によって反射される。そのため、センサ3の出力値は、高レベルの出力値Hに増大する。
(D)照射位置が第2切欠部22bの始端に到達して(時刻T3)から第2切欠部22bの終端に到達する(時刻T4)までの間、発光素子3aから発せられた光はメディアホルダ22によって反射されない。そのため、センサ3の出力値は、低レベルの出力値Lに低下する。
(E)照射位置が第2切欠部22bの終端に到達して(時刻T4)から、メディアホルダ22の終端に到達するまでの間、発光素子3aから発せられた光はメディアホルダ22によって反射される。そのため、センサ3の出力値は、高レベルの出力値Hに増大する。
センサ3は、このようにメディアホルダ22の搬送に応じて変化する受光素子3bの受光量に基づいて、搬送中のメディアホルダ22の第1切欠部22aの始端及び終端と、第2切欠部22bの始端及び終端と、を検出する検出手段として機能する。センサ3は、発光素子3aから発せられた光が始端又は終端に差しかかった際、徐々に変化する受光素子3bの受光量が閾値Rを跨がって変化したか否かによって、始端及び終端を検出する。
具体的に説明すると、センサ3は、以下の(1)から(4)のように、2つの切欠部22a,22bの始端及び終端を検出する。
(1)センサ3は、受光素子3bで受光した反射光の量が、閾値Rを超える量から閾値R未満の量に変化したか否かを検出することによって、第1切欠部22aの始端を検出する。
(2)センサ3は、受光素子3bで受光した反射光の量が、閾値R未満の量から閾値Rを超える量に変化したか否かを検出することによって、第1切欠部22aの終端を検出する。
(3)センサ3は、第1切欠部22aの始端を検出した後において、受光素子3bで受光した反射光の量が、閾値Rを超える量から閾値R未満の量に変化したか否かを検出することによって、第2切欠部22bの始端を検出する。
(4)センサ3は、第1切欠部22aの終端を検出した後において、受光素子3bで受光した反射光の量が、閾値R未満の量から閾値Rを超える量に変化したか否かを検出することによって、第2切欠部22bの終端を検出する。
ところで、センサ3が制御部2に出力する出力値は、受光素子3bの受光感度のばらつき、センサ3からメディアホルダ22までの距離、又はメディアホルダ22における光の反射の度合等の影響によって、変動する。センサ3の出力値が変動すると、例えば図12(a)に示すように、センサ3の出力値が閾値Rを跨がるタイミング(時刻T1,T2,T3,T4)も、変動する。その結果、センサ3が2つの切欠部22a,22bの始端及び終端を検出するタイミングに、ばらつきが生じる。
図12(a)において、低出力時におけるセンサ3の出力値の時間変化を破線で示し、高出力時におけるセンサ3の出力値の時間変化を一点鎖線で示す。図12(a)に示すように、低出力時における第1切欠部22aの始端を検出する時刻T11は、高出力時における第1切欠部22aの始端を検出する時刻T12よりも早く、低出力時における第1切欠部22aの終端を検出する時刻T21は、高出力時における第1切欠部22aの終端を検出する時刻T22よりも遅い。同様に、低出力時における第2切欠部22bの始端を検出する時刻T31は、高出力時における第2切欠部22bの始端を検出する時刻T32よりも早く、低出力時における第2切欠部22bの終端を検出する時刻T41は、高出力時における第2切欠部22bの終端を検出する時刻T42よりも遅い。
その結果、図12(b)に示すように、低出力時における第1切欠部22aの始端の検出から終端の検出までの時間間隔(T21−T11)は、高出力時における第1切欠部22aの始端の検出から終端の検出までの時間間隔(T22−T12)よりも、長くなる。同様に、低出力時における第2切欠部22bの始端の検出から終端の検出までの時間間隔(T41−T31)は、高出力時における第2切欠部22bの始端の検出から終端の検出までの時間間隔(T42−T32)よりも、長くなる。すなわち、下記の(1)式と(2)式とが成立する。このようなばらつきは、発光素子3aから発せられた光が始端又は終端に差しかかった際におけるセンサ3の出力値が遷移する遷移時間Sが0にならないため、1つの切欠部の始端と終端との検出を用いている限り、防止することが難しい。
T21−T11 > T22−T12 …(1)
T41−T31 > T42−T32 …(2)
一方で、図12(c)に示すように、低出力時における第1切欠部22aの始端の検出から第2切欠部22bの始端の検出までの時間間隔(T31−T11)と、高出力時における第1切欠部22aの始端の検出から第2切欠部22bの始端の検出までの時間間隔(T32−T12)とは、いずれもセンサ3の出力値の立ち下がり同士の間隔であるため、ほぼ等しい。同様に、低出力時における第1切欠部22aの終端の検出から第2切欠部22bの終端の検出までの時間間隔(T41−T21)と、高出力時における第1切欠部22aの終端の検出から第2切欠部22bの終端の検出までの時間間隔(T42−T22)とは、いずれもセンサ3の出力値の立ち上がり同士の間隔であるため、ほぼ等しい。すなわち、下記の(3)式と(4)式とが成立する。
T31−T11 ≒ T32−T12 …(3)
T41−T21 ≒ T42−T22 …(4)
そこで、搬送量取得部17は、センサ3の出力値のばらつきによって変動しにくい計測値として、第1切欠部22aの始端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの始端がセンサ3により検出されるまでの時間(T3−T1)と、第1切欠部22aの終端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの終端がセンサ3により検出されるまでの時間(T4−T2)と、を計測する。そして、時間(T3−T1)の間におけるメディアホルダ22が搬送された量を示す第1搬送量と、時間(T4−T2)の間におけるメディアホルダ22が搬送された量を示す第2搬送量と、を取得する。
第1搬送量は、第1切欠部22aの始端から第2切欠部22bの始端までの距離D1をメディアホルダ22が搬送された量に相当し、第2搬送量は、第1切欠部22aの終端から第2切欠部22bの終端までの距離D2を、メディアホルダ22が搬送された量に相当する。第1搬送量及び第2搬送量は、センサ3の出力値のばらつきの影響を受けにくいため、1つの切欠部の始端と終端との間における搬送量に比べて、高い精度で取得することができる。そのため、情報取得部18は、製版メディア21に係る情報を高い精度で取得することができ、取得できる情報量も多くなる。
以上のように構成される製版メディア21を用いた印面製版装置1の印面製版処理の流れについて、以下、図13、図14及び図15に示すフローチャートを参照して説明する。
図13のフローチャートに示す印面製版処理が開始される前に、印面製版装置1は、ユーザが製版メディア21への印面製版を所望する画像(製版用画像)を示す画像データ(印面データ)を、PC44からUSB制御回路40等を介して予め取得しておく。この画像データは、ユーザが印面製版を所望する画像に従った印面を製版メディア21に製版するための、製版メディア21上における加熱部分と非加熱部分との分布を示すデータである。そして、ユーザは、2つの切欠部22a,22bを有する第1の様式のメディアホルダ22を含むメディアパッケージ20、又は、第2の様式のメディアホルダ32を含むメディアパッケージ30のどちらか所望のメディアパッケージを、製版挿入部15に挿入する。このような状態において、ユーザが、UI制御回路49を介して、印面製版を開始する旨の操作を印面製版装置1に入力すると、図13のフローチャートに示す印面製版処理は開始する。以下、第1の様式のメディアホルダ22を含むメディアパッケージ20が製版挿入部15に挿入された場合について説明する。
印面製版処理を開始すると、制御部2は、モータドライバ6を介してステッピングモータ9及びプラテンローラ12等を駆動させて、製版挿入部15に挿入されたメディアパッケージ20の搬送を開始する(ステップS1)。
メディアパッケージ20の搬送を開始すると、制御部2は、まずセンサ3によるメディアホルダ22の検出まで待機する(ステップS2)。すなわち、制御部2は、メディアホルダ22の始端がセンサ3による光の照射位置まで到達するまで待機する。待機している間、制御部2は、センサ3から供給される出力値を監視して、メディアホルダ22を検出したか否かを判定する(ステップS3)。
センサ3の出力値を監視した結果、制御部2は、センサ3の出力値が、閾値R未満の値(出力値L)から閾値Rを超える値(出力値H)に変化した場合に、メディアホルダ22を検出したと判定する。メディアホルダ22を検出していない場合(ステップS3;NO)、制御部2は、ステップS2において引き続きメディアホルダ22を検出するまで待機する。
メディアホルダ22を検出すると(ステップS3;YES)、制御部2は、続いてセンサ3による第1切欠部22aの始端の検出まで待機する(ステップS4)。すなわち、制御部2は、搬送されているメディアホルダ22に設けられた第1切欠部22aの始端がセンサ3による光の照射位置まで到達するまで待機する。待機している間、制御部2は、センサ3の出力値を監視して、第1切欠部22aの始端を検出したか否かを判定する(ステップS5)。
センサ3の出力値を監視した結果、制御部2は、センサ3の出力値が、閾値Rを超える値(出力値H)から閾値R未満の値(出力値L)に変化した場合に、第1切欠部22aの始端を検出したと判定する。第1切欠部22aの始端を検出していない場合(ステップS5;NO)、制御部2は、ステップS4において引き続き第1切欠部22aの始端を検出するまで待機する。
第1切欠部22aの始端を検出すると(ステップS5;YES)、搬送量取得部17は、第1時間(T3−T1)及び第3時間(T2−T1)の計測を開始する(ステップS6)。第1時間(T3−T1)は、第1切欠部22aの始端がセンサ3によって検出されてから第2切欠部22bの始端がセンサ3によって検出されるまでの間の時間である。第3時間(T2−T1)は、第1切欠部22aの始端がセンサ3によって検出されてから第1切欠部22aの終端がセンサ3によって検出されるまでの間の時間である。
第1時間(T3−T1)及び第3時間(T2−T1)の計測を開始すると、制御部2は、センサ3による第1切欠部22aの終端の検出まで待機する(ステップS7)。すなわち、制御部2は、搬送されているメディアホルダ22に設けられた第1切欠部22aの終端がセンサ3による光の照射位置まで到達するまで待機する。待機している間、制御部2は、センサ3の出力値を監視して、第1切欠部22aの終端を検出したか否かを判定する(ステップS8)。
センサ3の出力値を監視した結果、制御部2は、センサ3の出力値が、閾値R未満の値(出力値L)から閾値Rを超える値(出力値H)に変化した場合に、第1切欠部22aの終端を検出したと判定する。第1切欠部22aの終端を検出していない場合(ステップS8;NO)、制御部2は、ステップS7において引き続き第1切欠部22aの終端を検出するまで待機する。
第1切欠部22aの終端を検出すると(ステップS8;YES)、搬送量取得部17は、第3時間(T2−T1)の計測を終了する。そして、搬送量取得部17は、第3時間(T2−T1)から、第3搬送量を取得する(ステップS9)。具体的に説明すると、搬送量取得部17は、モータドライバ6によって駆動するステッピングモータ9の単位時間当たりの回転数によって定められるメディアホルダ22の単位時間当たりの搬送量(搬送距離)に、計測された第3時間(T2−T1)を乗算することにより、第3搬送量を取得する。なお、第3搬送量は第3データの1例である。
第3搬送量を取得すると、制御部2は、予め定められた条件として、取得した第3搬送量が所定の搬送量以上であるとの条件を満たすか否かを判定する(ステップS10)。この所定の搬送量は、搬送されているメディアホルダが、第1の様式のメディアホルダ22であるのか又は第2の様式のメディアホルダ32であるのかを、制御部2が区別するために予め設定された量である。第1の様式のメディアホルダ22のように、2つの切欠部を有するメディアホルダに設けられた第1切欠部の長さは、全て所定の搬送量に相当する長さ未満に設定される。一方、第2の様式のメディアホルダ32のように、切欠部を1つのみ有するメディアホルダに設けられた切欠部の長さは、全て所定の搬送量に相当する長さ以上に設定される。
搬送されているメディアホルダが第1の様式のメディアホルダ22である場合、制御部2は、取得した第3搬送量が所定の搬送量未満であると判定する(ステップS10;NO)。この場合における以降の処理については、図14に示すフローチャートを参照して説明する。
図14に示すフローチャートにおいて、搬送量取得部17は、第2時間(T4−T2)の計測を開始する(ステップS11)。第2時間(T4−T2)は、第1切欠部22aの終端がセンサ3によって検出されてから第2切欠部22bの終端がセンサ3によって検出されるまでの間の時間である。
第2時間(T4−T2)の計測を開始すると、制御部2は、センサ3による第2切欠部22bの始端の検出まで待機する(ステップS12)。すなわち、制御部2は、搬送されているメディアホルダ22に設けられた第2切欠部22bの始端がセンサ3による光の照射位置まで到達するまで待機する。待機している間、制御部2は、センサ3の出力値を監視して、第2切欠部22bの始端を検出したか否かを判定する(ステップS13)。
センサ3の出力値を監視した結果、制御部2は、センサ3の出力値が、閾値Rを超える値(出力値H)から閾値R未満の値(出力値L)に変化した場合に、第2切欠部22bの始端を検出したと判定する。第2切欠部22bの始端を検出していない場合(ステップS13;NO)、制御部2は、ステップS12において引き続き第2切欠部22bの始端を検出するまで待機する。
第2切欠部22bの始端を検出すると(ステップS13;YES)、搬送量取得部17は、第1時間(T3−T1)の計測を終了する。そして、搬送量取得部17は、メディアホルダ22の単位時間当たりの搬送量(搬送距離)に第1時間(T3−T1)を乗算することにより、第1搬送量を取得する(ステップS14)。
第1搬送量を取得すると、制御部2は、続いてセンサ3による第2切欠部22bの終端の検出まで待機する(ステップS15)。すなわち、制御部2は、搬送されているメディアホルダ22に設けられた第2切欠部22bの終端がセンサ3による光の照射位置まで到達するまで待機する。待機している間、制御部2は、センサ3の出力値を監視して、第2切欠部22bの終端を検出したか否かを判定する(ステップS16)。
センサ3の出力値を監視した結果、制御部2は、センサ3の出力値が、閾値R未満の値(出力値L)から閾値Rを超える値(出力値H)に変化した場合に、第2切欠部22bの終端を検出したと判定する。第2切欠部22bの終端を検出していない場合(ステップS16;NO)、制御部2は、ステップS15において引き続き第2切欠部22bの終端を検出するまで待機する。
第2切欠部22bの終端を検出すると(ステップS16;YES)、搬送量取得部17は、第2時間(T4−T2)の計測を終了する。そして、搬送量取得部17は、メディアホルダ22の単位時間当たりの搬送量(搬送距離)に第2時間(T4−T2)を乗算することにより、第2搬送量を取得する(ステップS17)。
第2搬送量を取得すると、情報取得部18は、取得した第1搬送量と第2搬送量とに基づいて、製版メディア21のサイズを取得する(ステップS18)。具体的に説明すると、情報取得部18は、図7(a)に示した距離D1と製版メディア21の幅方向における寸法Wとの対応関係から、第1搬送量に相当する距離に対応する寸法Wを特定し、図7(b)に示した距離D2と製版メディア21の搬送方向における寸法Lとの対応関係から、第2搬送量に相当する距離に対応する寸法Lを特定する。これにより、情報取得部18は、製版メディア21のサイズを取得する。
製版メディア21のサイズを取得すると、制御部2は、取得した製版メディア21のサイズが、印面データによって示される製版用画像のサイズに合致しているか否かを判定する(ステップS19)。すなわち、制御部2は、取得した製版メディア21のサイズとユーザが印面製版を所望する画像のサイズとを比べることにより、製版挿入部15に挿入されたメディアパッケージ20に含まれる製版メディア21が、ユーザが所望する印面を製版する製版メディアとして適切であるか否かを判定する。製版メディア21の幅方向における寸法Wと搬送方向における寸法Lとのうちの、少なくともどちらか一方の寸法が、製版用画像の対応する寸法と合致していない場合、制御部2は、製版メディア21のサイズが製版用画像のサイズに合致していないと判定する。
製版メディア21のサイズが、製版用画像のサイズに合致していない場合(ステップS19;NO)、制御部2は、警告を報知する(ステップS20)。そして、指示された印面製版を実行することなく、印面製版処理を終える。例えば、制御部2は、表示画面制御回路47を制御して、警告画面を表示デバイス43に表示する。これにより、挿入されたメディアパッケージ20に含まれる製版メディア21が、ユーザが印面を製版しようとしている製版メディアとして不適切であるため、別の製版メディア21を挿入し直すようにユーザに報知する。
一方で、製版メディア21のサイズが、製版用画像のサイズに合致している場合(ステップS19;YES)、挿入されたメディアパッケージ20に含まれる製版メディア21が、ユーザが印面を製版しようとしている製版メディアとして問題ないと判定される。そのため、この場合、制御部2は、製版用画像に従って、製版メディア21に印面製版を実行する(ステップS21)。すなわち、制御部2は、サーマルヘッド4を制御して、製版が指示された製版用画像に従って、搬送されたメディアホルダ22に保持される製版メディア21に印面を製版する。以上により、図13及び図14のフローチャートに示した印面製版処理は終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る印面製版装置1は、側端部に2つの切欠部22a,22bを有するメディアホルダ22の、第1切欠部22aの始端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの始端がセンサ3により検出されるまでの間における、メディアホルダ22が搬送された量を示す第1搬送量と、第1切欠部22aの終端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの終端がセンサ3により検出されるまでの間における、メディアホルダ22が搬送された量を示す第2搬送量と、を取得する。そして、取得された第1搬送量と第2搬送量とに基づいて、製版メディア21の寸法W,Lを取得する。
第1搬送量及び第2搬送量は、センサ3の出力値の立ち上がり同士又は立ち下がり同士の間隔を計測して得られた量であるため、センサ3の受光感度のばらつき、センサ3とメディアホルダ22との距離、メディアホルダ22における光の反射の度合等の影響を受けにくい。そのため、第1搬送量及び第2搬送量は、センサ3の出力値の立ち上がりと立ち下がりとの間隔を計測して得られた第3搬送量等の搬送量に比べて、高い精度で取得可能である。
その結果、本実施形態に係る印面製版装置1は、搬送されているメディアホルダ22に保持された製版メディア21の寸法W,L等の情報を、高い精度で取得することができる。また、搬送量の取得精度が上がると、様々の種類の製版メディアを保持するメディアホルダに、細かいステップで様々な長さの切欠部を設けることができるようになるため、様々の種類の製版メディアに係る多くの情報を印面製版装置1が取得することができる。
ところで、図13及び図14に示したフローチャートの説明においては、搬送されているメディアホルダが第1の様式のメディアホルダ22である場合について説明した。しかしながら、本実施形態に係る印面製版装置1は、切欠部32aを1つのみ有する第2の様式のメディアホルダに対しても、印面製版することができる。
搬送されているメディアホルダが第2の様式のメディアホルダ32である場合、図13に示したフローチャートのステップS10において、制御部2は、取得した第3搬送量が所定の搬送量以上であると判定する(ステップS10;YES)。この場合における以降の処理については、図15に示すフローチャートを参照して説明する。
図15に示すフローチャートにおいて、搬送されているメディアホルダが第2の様式のメディアホルダ32である場合、情報取得部18は、ステップS9において取得した第3搬送量に基づいて、メディアホルダ32が保持する製版メディア21のサイズを取得する(ステップS31)。具体的に説明すると、情報取得部18は、図9に示した切欠部32aの長さCと製版メディア21の2方向における寸法W,Lとの対応関係から、第3搬送量に相当する距離に対応する寸法Wと寸法Lとを特定する。これにより、情報取得部18は、製版メディア21のサイズを取得する。
製版メディア21のサイズを取得すると、制御部2は、取得した製版メディア21のサイズが、印面データによって示される製版用画像のサイズに合致しているか否かを判定する(ステップS32)。製版メディア21のサイズが、製版用画像のサイズに合致していない場合(ステップS32;NO)、制御部2は、警告を報知する(ステップS33)。そして、指示された印面製版を実行することなく、印面製版処理を終える。一方で、製版メディア21のサイズが、製版用画像のサイズに合致している場合(ステップS32;YES)、制御部2は、製版用画像に従って、製版メディア21に印面製版を実行する(ステップS34)。これらステップS32〜S34の処理は、ステップS19〜S21の処理と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上により、図15のフローチャートに示した、搬送されているメディアホルダが第2の様式のメディアホルダ32である場合における印面製版処理は終了する。このように、本実施形態に係る印面製版装置1は、2つの切欠部22a,22bを有する第1の様式のメディアホルダ22と1つの切欠部32aを有する第2の様式のメディアホルダ32とのどちらの様式のメディアホルダに対しても、印面製版装置1のハードウェアの構成を変更することなく、製版メディア21のサイズを適切に取得して、印面製版することができる。
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。以下、変形例について説明する。
上記実施形態に係る印面製版装置1は、側端部に2つの切欠部22a,22bを有する第1の様式のメディアホルダ22に保持された製版メディア21だけでなく、側端部に1つの切欠部32aを有する第2の様式のメディアホルダ32に保持された製版メディア21に対しても、製版メディア21に係る情報を1つの切欠部32aの検出結果から適切に取得して、印面製版することができた。しかし、本発明に係る印面製版装置は、第2の様式のメディアホルダ32に保持された製版メディア21には、印面製版することができないものであってもよい。すなわち、本発明に係る印面製版装置は、上記実施形態に係る印面製版装置1よりも簡潔に構成されたものであってもよい。本発明に係る印面製版装置は、第1の様式のメディアホルダ22に保持された製版メディア21に対して印面製版するものであれば、第2の様式のメディアホルダ32に保持された製版メディア21に対して印面製版する機能を有さなくても、高い精度で製版メディア21に係る情報を取得して、製版メディア21に印面製版することができる。
上記実施形態に係る印面製版装置1は、第1切欠部22aの始端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの始端がセンサ3により検出されるまでの間における、メディアホルダ22が搬送された量を示す第1搬送量と、第1切欠部22aの終端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの終端がセンサ3により検出されるまでの間における、メディアホルダ22が搬送された量を示す第2搬送量と、のどちらも取得して、第1搬送量と第2搬送量とに基づいて、製版メディア21の寸法を取得した。しかし、本発明に係る印面製版装置は、第1搬送量と第2搬送量とのうちのいずれか一方のみを取得して、取得した一方の搬送量のみに基づいて、製版メディア21の寸法等の情報を取得してもよい。
第1搬送量と第2搬送量とのうちのいずれか一方のみに基づいて製版メディア21に係る情報を取得する場合、1つの搬送量しか用いない分、第1搬送量と第2搬送量とのどちらにも基づいて製版メディア21に係る情報を取得する場合に比べて、取得可能な情報量及び情報の種類は低下する。しかし、第2の様式のメディアホルダ32に設けられた1つの切欠部32aの始端と終端との間における搬送量に基づいて製版メディア21に係る情報を取得する場合よりは、製版メディア21に係る情報を高い精度で取得することができ、取得できる情報量も多くなる。
また、上記実施形態に係る印面製版装置1は、第1搬送量に基づいて、製版メディア21の幅方向における寸法Wを取得し、第2搬送量に基づいて、製版メディア21の搬送方向における寸法Lを取得した。しかしながら、第1、第2搬送量と寸法W,Lとの対応関係を逆にしてもよい。すなわち、本発明に係る印面製版装置は、第1搬送量に基づいて、製版メディア21の搬送方向における寸法Lを取得し、第2搬送量に基づいて、製版メディア21の幅方向における寸法Wを取得してもよい。
また、本発明に係る印面製版装置は、第1搬送量と第2搬送量とのうちの少なくとも一方の搬送量に基づいて、製版メディア21の寸法W,L以外の情報を取得してもよい。例えば、本発明に係る印面製版装置は、搬送されているメディアホルダ22に保持された製版メディア21の位置、形状、厚み等の情報を取得してもよい。そして、取得した製版メディア21の位置、形状、厚み等の情報に応じて、製版メディア21に対する印面製版処理の設定を変えてもよい。例えば、製版メディア21の位置の情報に基づいて、製版開始位置を調整したり、製版メディア21の厚みの情報に基づいて、サーマルヘッド4とプラテンローラ12との間隔を調整したりすることができる。
また、本発明に係る印面製版装置は、第1搬送量と第2搬送量とに加えて、第1切欠部22aの始端がセンサ3により検出されてから第1切欠部22aの終端がセンサ3により検出されるまでの間における、メディアホルダ22が搬送された量を示す第3搬送量、又は、第2切欠部22bの始端がセンサ3により検出されてから第2切欠部22bの終端がセンサ3により検出されるまでの間における、メディアホルダ22が搬送された量を示す第4搬送量にも基づいて、製版メディア21に係る情報を取得してもよい。なお、第4搬送量は第4データの1例である。
上記実施形態では、製版メディア21を保持して搬送されるメディアホルダ22は、センサ3が始端と終端とを検出可能な2つの切欠部22a,22bを側端部に有していた。しかし、本発明では、メディアホルダは、センサ3が始端と終端とを検出可能なパターンであれば、切欠部以外のパターンを有していてもよい。
例えば図16に、側端部に2つの黒塗り部36a,36bを有するメディアホルダ36を含むメディアパッケージ35を示す。2つの黒塗り部36a,36bにおける、発光素子3aから発せられた光の反射率は、メディアホルダ36の表面上における他の領域における反射率よりも小さい。そのため、図16に示したメディアパッケージ35が搬送された場合におけるセンサ3の出力値は、図11に示した時間変化と同様に変化する。従って、センサ3は、2つの黒塗り部36a,36bの始端と終端とを、上記実施形態における方法と同様な方法で検出することができる。すなわち、本発明に係る印面製版装置は、上記実施形態と同様に、図16に示したメディアパッケージ35に対しても、第1搬送量と第2搬送量とを取得して、製版メディア21に係る情報を取得することができる。
本発明では、データを取得するデータ取得部の1例として搬送量取得部17を採用し、第1データの1例として第1搬送量を採用し、第2データの1例として第2搬送量を採用し、第3データの1例として第3搬送量を採用し、第4データの1例として第4搬送量を採用した。これは、データとして搬送量を採用した場合である。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限られない。
例えば、データとしてモータドライバ6に出力した駆動信号のパルス数を採用してもよい。この場合、データ取得部の1例としてパルス数取得部を採用し、第1データの1例として第1パルス数を採用し、第2データの1例として第2パルス数を採用し、第3データの1例として第3パルス数を採用し、第4データの1例として第4パルス数を採用すればよい。
また、例えば、データとして搬送時間をそのまま採用してもよい。この場合、データ取得部の1例として搬送時間取得部を採用し、第1データの1例として第1時間を採用し、第2データの1例として第2時間を採用し、第3データの1例として第3時間を採用し、第4データの1例として第4時間を採用すればよい。
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた印面製版装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存の情報処理装置等を、本発明に係る印面製版装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した印面製版装置1による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る印面製版装置として機能させることができる。また、本発明に係る印面製版方法は、印面製版装置を用いて実施できる。
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネット等の通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とに含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、
前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得された前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得する情報取得手段と、
を備える、
ことを特徴とする印面製版装置。
(付記2)
前記データ取得手段は、前記第1パターンの始端が前記検出手段により検出されてから前記第1パターンの終端が前記検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されるデータを示す第3データをさらに取得し、
前記情報取得手段は、前記データ取得手段により取得された前記第3データが予め定められた条件を満たす場合、前記第3データに基づいて、前記印面材に係る前記情報を取得し、前記第3データが当該予め定められた条件を満たさない場合、前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る前記情報を取得する、
ことを特徴とする付記1に記載の印面製版装置。
(付記3)
前記情報取得手段は、前記印面材に係る前記情報として、前記印面材の幅方向における寸法と、前記印面材の搬送方向における寸法と、のうちの少なくとも一方の寸法を取得し、
前記情報取得手段により取得された前記少なくとも一方の寸法が、製版用画像の寸法に合致している場合に、当該製版用画像に従って、前記印面材に前記印面を製版する印面製版手段をさらに備える、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の印面製版装置。
(付記4)
前記データ取得手段は、前記第1データと前記第2データとをどちらも取得し、
前記情報取得手段は、前記第1データと前記第2データとに基づいて、前記印面材に係る前記情報を取得する、
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1項に記載の印面製版装置。
(付記5)
前記情報取得手段は、前記印面材に係る前記情報として、前記第1データと前記第2データとに基づいて、それぞれ、前記印面材の幅方向における寸法と前記印面材の搬送方向における寸法とのうちの一方と他方とを取得する、
ことを特徴とする付記4に記載の印面製版装置。
(付記6)
前記検出手段は、
前記搬送手段によって搬送されている最中の前記印面材に向けて光を発する発光手段と、
前記発光手段から発せられた光の前記印面材による反射光を受光する受光手段と、
を備え、
前記受光手段で受光した前記反射光の量が、閾値を超える量から当該閾値未満の量に変化したか否かを検出することによって、前記第1パターンの始端を検出し、
前記受光手段で受光した前記反射光の量が、前記閾値未満の量から前記閾値を超える量に変化したか否かを検出することによって、前記第1パターンの終端を検出し、
前記第1パターンの始端を検出した後において、前記受光手段で受光した前記反射光の量が、前記閾値を超える量から前記閾値未満の量に変化したか否かを検出することによって、前記第2パターンの始端を検出し、
前記第1パターンの終端を検出した後において、前記受光手段で受光した前記反射光の量が、前記閾値未満の量から前記閾値を超える量に変化したか否かを検出することによって、前記第2パターンの終端を検出する、
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の印面製版装置。
(付記7)
印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送し、
前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得し、
取得した前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得する、
ことを特徴とする印面製版方法。
(付記8)
コンピュータに、
印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送させ、
前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得させ、
取得させた前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得させる、
ことを特徴とするプログラム。
1…印面製版装置、2…中央制御回路、3…センサ(検出部)、3a…発光素子、3b…受光素子、4…サーマルヘッド(印面製版部)、4a…押圧部、4b…ドライバIC、5…電源回路、6…モータドライバ、9…ステッピングモータ(搬送部)、12…プラテンローラ、13…サイドフレーム、14…ガイド、14a…傾斜面、14b…凹部、15…製版挿入部、16…間隔調整機構、17…搬送量取得部、18…情報取得部、20,30,35…メディアパッケージ、21…製版メディア、22,32,36…メディアホルダ、22a,22b,32a…切欠部、24…フイルム、25…ミシン目、26…シールド部、36a,36b…黒塗り部、40…USB制御回路、41…Bluetoothモジュール・WLANモジュール、43…表示デバイス、44…PC、47…表示画面制御回路、48…メモリ制御回路、49…UI制御回路、50…スタンプ、51…グリップ、52…スタンプベース、53…両面粘着シート

Claims (8)

  1. 印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、
    前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段により取得された前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得する情報取得手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする印面製版装置。
  2. 前記データ取得手段は、前記第1パターンの始端が前記検出手段により検出されてから前記第1パターンの終端が前記検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが前記搬送手段により搬送されるデータを示す第3データをさらに取得し、
    前記情報取得手段は、前記データ取得手段により取得された前記第3データが予め定められた条件を満たす場合、前記第3データに基づいて、前記印面材に係る前記情報を取得し、前記第3データが当該予め定められた条件を満たさない場合、前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る前記情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印面製版装置。
  3. 前記情報取得手段は、前記印面材に係る前記情報として、前記印面材の幅方向における寸法と、前記印面材の搬送方向における寸法と、のうちの少なくとも一方の寸法を取得し、
    前記情報取得手段により取得された前記少なくとも一方の寸法が、製版用画像の寸法に合致している場合に、当該製版用画像に従って、前記印面材に前記印面を製版する印面製版手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印面製版装置。
  4. 前記データ取得手段は、前記第1データと前記第2データとをどちらも取得し、
    前記情報取得手段は、前記第1データと前記第2データとに基づいて、前記印面材に係る前記情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の印面製版装置。
  5. 前記情報取得手段は、前記印面材に係る前記情報として、前記第1データと前記第2データとに基づいて、それぞれ、前記印面材の幅方向における寸法と前記印面材の搬送方向における寸法とのうちの一方と他方とを取得する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の印面製版装置。
  6. 前記検出手段は、
    前記搬送手段によって搬送されている最中の前記印面材に向けて光を発する発光手段と、
    前記発光手段から発せられた光の前記印面材による反射光を受光する受光手段と、
    を備え、
    前記受光手段で受光した前記反射光の量が、閾値を超える量から当該閾値未満の量に変化したか否かを検出することによって、前記第1パターンの始端を検出し、
    前記受光手段で受光した前記反射光の量が、前記閾値未満の量から前記閾値を超える量に変化したか否かを検出することによって、前記第1パターンの終端を検出し、
    前記第1パターンの始端を検出した後において、前記受光手段で受光した前記反射光の量が、前記閾値を超える量から前記閾値未満の量に変化したか否かを検出することによって、前記第2パターンの始端を検出し、
    前記第1パターンの終端を検出した後において、前記受光手段で受光した前記反射光の量が、前記閾値未満の量から前記閾値を超える量に変化したか否かを検出することによって、前記第2パターンの終端を検出する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の印面製版装置。
  7. 印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送し、
    前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得し、
    取得した前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得する、
    ことを特徴とする印面製版方法。
  8. コンピュータに、
    印面材を保持して第1パターンと第2パターンとを有するホルダを搬送方向に沿って搬送させ、
    前記第1パターンの前記搬送方向に沿った始端が検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った始端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第1データと、前記第1パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されてから前記第2パターンの前記搬送方向に沿った終端が当該検出手段により検出されるまでの間における、前記ホルダが搬送されたデータを示す第2データと、のうちの少なくとも一方のデータを取得させ、
    取得させた前記少なくとも一方のデータに基づいて、前記印面材に係る情報を取得させる、
    ことを特徴とするプログラム。
JP2015055338A 2015-03-18 2015-03-18 印面製版装置、印面製版方法及びプログラム Pending JP2016175206A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015055338A JP2016175206A (ja) 2015-03-18 2015-03-18 印面製版装置、印面製版方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015055338A JP2016175206A (ja) 2015-03-18 2015-03-18 印面製版装置、印面製版方法及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016175206A true JP2016175206A (ja) 2016-10-06

Family

ID=57068700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015055338A Pending JP2016175206A (ja) 2015-03-18 2015-03-18 印面製版装置、印面製版方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016175206A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9399361B2 (en) Stamp face forming apparatus, stamp face forming method, and medium
EP3042778B1 (en) Printer and printing method
CN107160866B (zh) 印刷装置、印刷装置的印刷控制方法以及存储介质
US20160121543A1 (en) Seal carving apparatus and seal carving method
JP5846175B2 (ja) 印面製版装置、印面材サイズ検出方法、媒体ホルダおよび媒体ホルダ製造方法
JP5885082B2 (ja) 印面形成装置及び印面形成方法
JP6684816B2 (ja) カットオブジェクト製造装置
US9227449B2 (en) Stamp face forming apparatus, stamp face forming method, and non-transitory computer-readable recording medium
JP5900444B2 (ja) 印面製版装置、印面材寸法検出方法、媒体ホルダおよび媒体ホルダ製造方法
US20190168533A1 (en) Plotter and non-transitory computer-readable medium
JP2016175206A (ja) 印面製版装置、印面製版方法及びプログラム
JP6354821B2 (ja) 印面形成装置および印面形成方法
JP6044515B2 (ja) 印面形成装置、印面材ホルダおよび印面形成方法
JP5835294B2 (ja) 印版ホルダ
JP2016175352A (ja) 印面材ホルダ、印面製版装置、印面製版方法及びプログラム
JP2016013620A (ja) スタンプ、印面材、スタンプ台座及びスタンプの製造方法
US9278568B2 (en) Stamp-face forming apparatus, method of forming a stamp face, and stamp-face forming system
JP2006088584A (ja) 印刷装置
JP5888303B2 (ja) 印面形成装置及び印面形成方法
JP6183488B2 (ja) 印面製版装置、印面材寸法検出方法および媒体ホルダ
JP6044523B2 (ja) 印面形成装置、印面材ホルダおよび印面形成方法
JP5888304B2 (ja) 印面形成装置
JP2016175296A (ja) 製版媒体
JP2016175351A (ja) 画像形成装置、印刷装置、画像形成方法及び画像形成プログラム
JP6387705B2 (ja) 印面形成装置、印面形成方法及びプログラム