JP2016171064A - 燃料電池のスタック構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】片持ちスタック構造体であって、接合材における「ガスリーク」が発生し難いものを提供すること。【解決手段】スタック状に整列した複数の燃料電池セル100のそれぞれの燃料ガス流入側端部が、燃料ガス用のマニホールドの上壁220に形成された対応する挿入孔221にそれぞれ挿入され、接合材300を用いて上壁220に接合・支持されている。セルの燃料ガス流入側端部の側面に垂直、且つ上下方向に沿う、接合材300の断面について、上壁220の上面から上の第1領域310が、上壁220の上面から下の第2領域320と比べて、気孔面積割合が小さく、且つ、気孔径の最大値も小さい。【選択図】図9

Description

本発明は、燃料電池のスタック構造体に関する。
従来より、「それぞれが、長手方向を有し且つその内部に前記長手方向に沿う燃料ガス流路が形成された支持基板を含む、複数の燃料電池セル」と、「燃料ガスが導入される内部空間を有するマニホールドであって、前記長手方向が上下方向と一致するように前記各セルがマニホールドの上壁から上方に向けてそれぞれ突出し、且つ、前記複数のセルがスタック状に整列し、且つ、前記内部空間と前記各セルの前記燃料ガス流路とが連通するように、前記各セルの前記支持基板の燃料ガス流入側端部を前記上壁にて接合材を用いて接合・支持するマニホールド」と、を備えた固体酸化物形燃料電池(以下、「SOFC」と呼ぶ)のスタック構造体が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この構造体では、前記マニホールドの上壁には、1つ又は複数の孔が形成されている。前記接合材が、前記各セルの燃料ガス流入側端部が対応する前記孔に対応して位置付けられた状態にて前記1つ又は複数の孔を塞ぐように、且つ、前記上壁の上面、及び、前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に接触するように、充填されることによって、前記上壁と前記各セルの燃料ガス流入側端部とが接合されている。換言すれば、前記接合材は、マニホールドの内部空間(燃料ガスに曝される空間)と、スタック構造体の外部(空気に曝される空間、以下、単に「外部」と呼ぶ)と、を区画することによって、燃料ガスと空気との混合を防止する機能(以下、「シール機能」と呼ぶ)を果たす。この構造体では、各セルの燃料ガス排出側端(上端)が自由端となっている。従って、この構造体は、「片持ちスタック構造体」とも呼ばれる。
特開2005−100687号公報
ところで、上述したスタック構造体の使用条件等によっては、「前記接合材における外部に面する表面を起点とする、前記接合材の内部に向かうクラック」が発生する場合がある。これは、前記接合材における外部に面する表面に応力が集中し易いことに起因する、と考えられる。このクラックの成長によって、このクラックが「前記接合材における外部に面する表面」から「前記接合材におけるマニホールドの内部空間に面する表面」まで貫通する場合がある。以下、このように貫通するクラックを「貫通クラック」と呼ぶ。
この「貫通クラック」が形成されると、前記接合材による上記「シール機能」が維持され得なくなり、前記接合材における「外部に面する表面」から燃料ガスが漏れ出る現象(以下、「ガスリーク」と呼ぶ)が発生する場合がある。上記「貫通クラック」に起因する「ガスリーク」が発生する頻度を低減することは重要である、と考えられる。
以上より、本発明は、上述したスタック構造体であって、接合材における「ガスリーク」が発生し難いものを提供することを目的とする。
本発明の第1側面に係る燃料電池のスタック構造体は、上述と同じ複数のセルと、上述と同じマニホールドと、を備える。即ち、前記マニホールドの上壁には、1つ又は複数の孔が形成され、前記接合材が、前記各セルの燃料ガス流入側端部が対応する前記孔に対応して位置付けられた状態にて前記1つ又は複数の孔を塞ぐように、且つ、前記上壁の上面、及び、前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に接触するように、充填されることによって、前記上壁と前記各セルの燃料ガス流入側端部とが接合されている。
本発明に係るスタック構造体の特徴は、前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に垂直、且つ上下方向に沿う、前記接合材の断面について、前記上壁の上面から上の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合(第1気孔面積割合)が、前記上壁の上面から下の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合(第2気孔面積割合)より小さく、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より小さい、ことにある。或いは、前記接合材の断面について、前記上壁の上面から上の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合(第2気孔面積割合)が、前記上壁の上面から下の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合(第1気孔面積割合)より大きく、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より大きい、ことにある。
接合材の内部にて上述のように上下方向に沿って成長していくクラックの先端が気孔に到達する際、その気孔の気孔径が大きいほど、そのクラックの成長が止まり易い。これは、気孔径が大きいほど、気孔の内壁の曲率半径が大きいことによって応力が集中し難くなることに起因する。
この点、上記構成によれば、接合材の内部にてクラックが上下方向に沿って成長していく何れかの段階にて、クラックの先端が「第2領域」に必ず到達する。この「第2領域」では、「第1領域」と比べて大きい気孔径を有する気孔が存在する。従って、クラックの先端が「第2領域」に到達した際、そのクラックの成長が止まり易い。この結果、上記「貫通クラック」が発生する頻度が少なくなるので、接合材における「ガスリーク」が発生し難くなる。
本発明者は、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が0.1〜0.3mmであり、前記第1気孔面積割合が0.6〜10面積%であり、且つ、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が0.4〜1.0mmであり、前記第2気孔面積割合が5.0〜40面積%であると、上述したスタック構造体が熱応力的に過酷な環境下で稼働された場合であっても、上述した「貫通クラック」が発生し難いこと、従って、上述した「ガスリーク」が発生し難いこと、を見出した(詳細は後述する)。
本発明の第2側面に係る燃料電池のスタック構造体は、マニホールドと、燃料電池セルと、接合材とを備えている。マニホールドは、挿入孔を含む上壁を有する。燃料電池セルは、挿入孔に挿入される。接合材は、挿入孔を塞ぐように上壁と燃料電池セルとを接合する。接合材は、前記上壁の上面、及び、前記燃料電池セルの側面に接触している。接合材は、複数の気孔を内部に含む。燃料電池セルの側面に垂直、且つ上下方向に沿う、接合材の断面について、上壁の上面から上の第1領域の総面積に対する第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第1気孔面積割合が、上壁の上面から下の第2領域の総面積に対する第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第2気孔面積割合よりも小さい。燃料電池セルの側面に垂直、且つ上下方向に沿う、接合材の断面について、第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値は、第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より小さい。或いは、前記接合材の断面について、上壁の上面から上の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合(第2気孔面積割合)が、前記上壁の上面から下の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合(第1気孔面積割合)より大きく、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より大きい。
好ましくは、接合材は、挿入孔の内壁面に接触する。
本発明の実施形態に係る燃料電池のスタック構造体に使用される1つのセルを示す斜視図である。 図1に示すセルの作動状態を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るスタック構造体の全体の斜視図である。 図3に示したマニホールドの全体の斜視図である。 図4に示した支持板(上壁)に形成された挿入孔の拡大図である。 挿入孔とセルの流入側端部との接合部の様子を示した横断面図である。 図6の7−7線の断面図である。 図3に示したスタック構造体に対して燃料ガス及び空気が供給・排出される様子を示した図である。 接合材の断面の拡大図である。 接合材における第1領域と第2領域との分布の一例を示した図である。 第1領域と第2領域とが上下逆転した態様についての図9に対応する図である。 第1領域と第2領域とが上下逆転した態様についての図10に対応する図である。 本発明の実施形態の変形例に係る燃料電池のスタック構造体における図6に対応する図である。 図13の14−14線の断面図である。
(スタック構造体に使用されるセルの構成の一例)
先ず、本発明に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)のスタック構造体の実施形態に使用されるセル100の一例について、図1〜図2を参照しながら説明する。
図1に示すセル100は、長手方向(x軸方向)を有する平板状の支持基板10の上下面(互いに平行な両側の主面(平面))のそれぞれに、電気的に直列に接続された複数(本例では、4つ)の発電素子部Aが長手方向において所定の間隔をおいて配置された、所謂「横縞型」と呼ばれる構成を有する。
このセル100の全体を上方からみた形状は、例えば、長手方向(x軸方向)の辺の長さL1が50〜500mmで長手方向に直交する幅方向(y軸方向)の長さL2が10〜100mmの長方形である(L1>L2)。このセル100の厚さL3(z軸方向の距離)は、1〜5mmである(L2>L3)。
このセル100は支持基板10を備える。支持基板10は、電子伝導性を有さない多孔質の材料からなる平板状の焼成体である。支持基板10の内部には、長手方向に延びる複数(本例では、6本)の燃料ガス流路11(貫通孔)が幅方向において所定の間隔をおいて形成されている。支持基板10は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)で構成され得る。
支持基板10の上下面のそれぞれに配置された各発電素子部Aは、燃料極、固体電解質膜、及び空気極が少なくともこの順に積層された積層焼成体である。燃料極は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とで構成され得る。固体電解質膜は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)で構成され得る。空気極は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)で構成され得る。
SOFCの作動温度(600〜800℃)に維持された図1に示す「横縞型」のセル100に対して、図2に示すように、支持基板10の燃料ガス流路11内に燃料ガス(水素ガス等)を流すとともに、支持基板10の上下面に沿って酸素を含むガス(空気等)を流すことにより、各発電素子部Aにおいて、固体電解質膜の表裏面間に生じる酸素分圧差によって起電力が発生する。更に、セル100を外部の負荷に電気的に接続すると、下記(1)、(2)式に示す化学反応が起こり、セル100内にて電流が流れる(発電状態)。この発電状態にて、セル100から電力が取り出される。
(1/2)・O+2e→O (於:空気極) …(1)
+O →HO+2e (於:燃料極) …(2)
(スタック構造体の全体構成の一例)
次に、上述したセル100を用いた本発明に係るSOFCのスタック構造体の実施形態(以下、「本実施形態」とも呼ぶ)について説明する。図3に示すように、本実施形態は、多数のセル100と、多数のセル100のそれぞれに燃料ガスを供給するためのマニホールド200と、を備えている。マニホールド200は、長手方向(z軸方向)を有する直方体状の筐体である。
マニホールド200は、例えば、「底壁と側壁とを備え且つ上方に向けて開口する基部210」と、「基部210の上に配置され且つ前記開口を塞ぐ平板状の支持板(上壁)220」と、で構成される。支持板220は、多数のセル100を支持する機能を備える。マニホールド200(=基部210+支持板220)は、例えば、ステンレス鋼等で構成されている。
図3、及び図4に示すように、マニホールド200には、外部からマニホールド200の内部空間に燃料ガスを導入するための導入管230が設けられている。図3、及び図4に示す例では、導入管230は、支持板220の四隅部の1つから上方(x軸正方向)に向けて突出するように、支持板220に対して接合・固定されている。導入管230も、例えば、ステンレス鋼等で構成されている。この導入管230は、例えば、支持板220に形成された貫通孔に挿入された状態にて溶接されることによって、支持板220に接合・固定されている。
各セル100が、支持板220から上方(x軸正方向)に向けてそれぞれ突出するように、且つ、複数のセル100がマニホールド200の長手方向(z軸方向)に沿って互いに離れてスタック状に整列するように、各セル100における支持基板10の長手方向(x軸方向)の燃料ガス流入側の端部(以下、「流入側端部」と呼ぶ)が、支持板220に対して接合材を用いて接合・支持されている。各セル100における支持基板10の長手方向(x軸方向)の燃料ガス排出側の端部(以下、「排出側端部」と呼ぶ)は、自由端となっている。従って、このスタック構造は、「片持ちスタック構造」と表現することができる。
図4に示すように、支持板220(マニホールド200の上壁)には、マニホールド200の内部空間と連通する多数の挿入孔221が、z軸方向において同じ間隔をおいて形成されている。各挿入孔221には、対応するセル100(より具体的には、支持基板10)の流入側端部がそれぞれ挿入されている。
図5に示すように、各挿入孔221の形状は、長さL4、幅L5のy軸方向に延在する長円形状(L4>L5)を呈している。挿入孔221の長さL4は、セル100の流入側端部の側面の長さL2(図1を参照)より0.1〜3mm大きい。同様に、挿入孔221の幅L5は、セル100の流入側端部の側面の幅L3(図1を参照)より0.1〜3mm大きい。即ち、図6、及び図7に示すように、セル100(支持基板10)の流入側端部が挿入孔221に挿入された状態では、挿入孔221の内壁とセル100(支持基板10)の流入側端部の外壁との間に隙間が形成される。なお、図6、及び図7(特に、図6)では、前記隙間が誇張して描かれている。
図6、及び図7に示すように、挿入孔221とセル100(支持基板10)の流入側端部との接合部のそれぞれにおいて、固化された接合材300が前記隙間に充填されるように(即ち、挿入孔221を塞ぐように)設けられている。これにより、各挿入孔221と対応するセル100の流入側端部とがそれぞれ接合・固定される。加えて、接合材300は、マニホールド200の内部空間(燃料ガスに曝される空間)と、スタック構造体の外部(空気に曝される空間、以下、単に「外部」と呼ぶ)と、を区画することによって、燃料ガスと空気との混合を防止する機能(上記「シール機能」)を果たしている。図7に示すように、各セル100のガス流路11の流入側端部は、マニホールド200の内部空間と連通している。
接合材300は、例えば、結晶化ガラスで構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系が採用され得るが、SiO−MgO系のものが最も好ましい。なお、本明細書では、結晶化ガラスとは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスを指す。なお、接合材300の材料として、非晶質ガラス、ろう材、セラミックス等が採用されてもよい。
また、図7に示すように、隣接するセル100、100の間には、隣接するセル100、100の間(より詳細には、一方のセル100の燃料極と他方のセル100の空気極)を電気的に直列に接続するための集電部材400が介在している。集電部材400は、例えば、金属メッシュ等で構成される。加えて、各セル100について表側と裏側とを電気的に直列に接続するための集電部材500も設けられている。
以上、説明した本実施形態(片持ちスタック構造)を作動させる際には、SOFCの作動温度に維持された本実施形態に対して、図8に示すように、高温(例えば、600〜800℃)の燃料ガス(水素等)及び「酸素を含むガス(空気等)」を流通させる。導入管230から導入された燃料ガスは、マニホールド200の内部空間へと移動し、その後、各挿入孔221を介して対応するセル100のガス流路11にそれぞれ導入される。各ガス流路11を通過した燃料ガスは、その後、各ガス流路11の排出側端(排出口)から外部に排出される。空気は、スタック構造の内部における隣接するセル100間の空間を、セル100の幅方向(y軸方向)に沿って流される。この結果、各セル100が上述した発電状態となり、各セル100(従って、スタック構造体)から電力が取り出される。
上述した本実施形態は、例えば、以下の手順で組み立てられる。先ず、必要な枚数の完成したセル100、並びに、完成したマニホールド200が準備される。次いで、所定の治具等を用いて、複数のセル100がスタック状に整列・固定される。次に、複数のセル100がスタック状に整列・固定された状態が維持されながら、複数のセル100のそれぞれの流入側端部が、支持板220の対応する挿入孔221に一度に挿入される。次いで、接合材300用の非晶質材料(非晶質ガラス)のペーストが、挿入孔221とセル100の流入側端部との接合部のそれぞれの隙間に充填される。このペーストの充填については、後述する。
次に、上記のように充填された接合材300用の非晶質材料ペーストに熱処理(結晶化処理)が加えられる。この熱処理によって前記非晶質材料の温度がその結晶化温度まで到達すると、結晶化温度下にて、材料の内部で結晶相が生成されて、結晶化が進行していく。この結果、非晶質材料が固化・セラミックス化されて、結晶化ガラスとなる。これにより、結晶化ガラスで構成される接合材300が上記「シール機能」を発揮するとともに、各セル100の流入側端部が対応する挿入孔221にそれぞれ接合・固定される。換言すれば、各セル100の流入側端部が接合材300を用いて支持板220にそれぞれ接合・支持される。その後、前記所定の治具が複数のセル100から取り外されて、上記本実施形態(片持ちスタック構造体)が完成する。
(接合材におけるガスリークの抑制)
上記本実施形態に係るスタック構造体の使用条件等によっては、「接合材300における外部に面する表面を起点とする、接合材300の内部に向かうクラック」が発生する場合がある。これは、接合材300における外部に面する表面に応力が集中し易いことに起因する、と考えられる。このクラックの成長によって、このクラックが「接合材300における外部に面する表面」から「接合材300におけるマニホールド200の内部空間に面する表面」まで貫通する場合がある。以下、このように貫通するクラックを「貫通クラック」と呼ぶ。
この「貫通クラック」が形成されると、接合材300による上記「シール機能」が維持され得なくなり、接合材300における「外部に面する表面」から燃料ガスが漏れ出る現象(上記「ガスリーク」)が発生する場合がある。上記「貫通クラック」に起因する「ガスリーク」が発生する頻度を低減することは重要である。
接合材300の内部にて、上述のように上下方向に沿って成長していくクラックの先端が気孔に到達する際、その気孔の気孔径が大きいほど、そのクラックの成長が止まり易い。これは、気孔径が大きいほど、気孔の内壁の曲率半径が大きいことによって応力が集中し難くなることに起因する。
係る知見に基づき、上記本実施形態では、図9に示すように、接合材300が、上下方向において、支持板220の上壁から上の第1領域310(薄いドットで示した領域)と、前記上壁から下の第2領域320(濃いドットで示した領域)と、の2層で構成されている。なお、図9は、スタック構造体における1つのセル100の燃料ガス流入側端部の側面に垂直、且つ、上下方向(x軸方向)に沿う、接合材300の任意の断面の一例である。
図9に示す接合材300の断面について、第1領域310の総面積に対する、第1領域310内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合を「第1気孔面積割合S1(%)」呼び、第2領域320の総面積に対する、第2領域320内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合を「第2気孔面積割合S2(%)」と呼ぶ。また、第1領域310内に存在する複数の気孔の気孔径を「D1(mm)」と呼び、それらのうちの最大値を「D1max(mm)」と呼ぶ。第2領域320内に存在する複数の気孔の気孔径を「D2(mm)」と呼び、それらのうちの最大値を「D2max(mm)」と呼ぶ。「気孔径」とは、断面上においてその気孔の面積と同じ面積を有する円の直径を指す。
なお、図9に示すように、この断面において、接合材300とセル100の燃料ガス流入側端部の側面とが連続的に接触する「第1接合部」における、第1領域310に対応する部分の上下方向(x軸方向)の長さを「a1」と呼び、第2領域320に対応する部分の上下方向(x軸方向)の長さを「a2」と呼ぶ。また、「接合材300と支持板(上壁)220の上面とが連続的に接触する「第2接合部」におけるセル100の燃料ガス流入側端部の側面から最も離れた端と、セル100の燃料ガス流入側端部の側面と、の間の距離」を「b」と呼ぶ。
図10は、a1及びa2の分布の一例を示す。図10に示すように、横方向(z軸方向)からみたとき、前記「第1接合部」の上端及び下端は、実際には波のようにうねっている。従って、値a1及び値a2は、対応する「断面」が前記側面上を前記側面の全周に亘って移動するにつれて変動する。上記本実施形態では、図10に示すように、セル100の燃料ガス流入側端部の側面の全周に亘って、前記「第1接合部」が、支持板220の上面より上の部分及び下の部分の両方を含んでいる(即ち、第1領域310及び第2領域320が存在する)。
上記本実施形態では、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立している点に特徴がある。この構成では、接合材300の内部にてクラックが上下方向に沿って成長していく何れかの段階にて、クラックの先端が第2領域S2に必ず到達する。この第2領域S2では、第1領域S1と比べて大きい気孔径を有する気孔が存在する。従って、クラックの先端が第2領域S2に到達した際、そのクラックの成長が止まり易い。この結果、上記「貫通クラック」が発生する頻度が少なくなるので、接合材300における「ガスリーク」が発生し難くなる。
上記本実施形態では、挿入孔221とセル100の流入側端部との間の隙間に接合材300用のペーストを充填する際、先ず、第2領域320用のペーストが充填される。次いで、充填された第2領域320用のペーストの上に、第1領域310用のペーストが充填される。図9に示すように、第1領域310用のペーストは、セル100の流入側端部の表面と接触するのみならず、支持板220の上壁の上面にも接触している。第2領域320用のペーストは、セル100の流入側端部の表面と接触するのみならず、挿入孔221の内壁面にも接触している。
熱処理後の第1、第2領域310、320内に気孔を形成するため、第1、第2領域310、320用のペースト内には造孔材が含まれる。「S1<S2、且つ、D1max<D2max」を満足させるため、第2領域320用のペースト内に含まれる造孔材の大きさ、及び、量(体積割合)は、第1領域310用のペーストと比べて大きい。
(接合材におけるガスリークの更なる抑制)
上記本実施形態のように、接合材300が第1、第2領域310、320からなる2層構造を有する場合においても、通常の環境下で稼働される場合と異なり、熱応力的に過酷な環境下で稼働される場合には、上記「貫通クラック」が発生する場合がある。
本発明者は、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立し、且つ、第1領域310内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値D1maxの範囲が0.1〜0.3mm(即ち、D1max=0.3mm)であり、第1気孔面積割合S1が0.6〜10面積%であり、且つ、第2領域320内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値D2maxの範囲が0.4〜1.0mm(即ち、D2max=1.0mm)であり、第2気孔面積割合S2が5.0〜40面積%であると、上述したスタック構造体が熱応力的に過酷な環境下で稼働された場合であっても、上述した「貫通クラック」が発生し難いこと、従って、上述した「ガスリーク」が発生し難いこと、を見出した。以下、このことを確認した試験Aについて説明する。
(試験A)
この試験Aでは、図9に示すように、接合材300が第2領域320の上に第1領域310が積層された2層構造を有する図3に示したスタック構造体について、「D1max」、「S1」、「D2max」、及び、「S2」の組み合わせが異なる複数のサンプルが作製された。具体的には、表1に示すように、20種類の水準(組み合わせ)が準備された。これら20種類の水準のデータは、それぞれ、準備された4つのサンプル(各サンプルが、「スタック数(セル100の数)=5」のスタック構造体)に含まれる20個のセル100のそれぞれについて測定された値である。なお、表1における全ての水準について、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立している。
Figure 2016171064
各サンプル(図3に示すSOFCのスタック構造体)は、上述した手順に従って作製された。各セル100は、長さ(x軸方向)が50〜500mm、幅(y軸方向)が10〜100mm、厚さ(z軸方向)が1〜5mmの薄板状を呈していた。各セル100の支持基板100の材質は、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)等であった。各セル100の支持基板100について、焼成温度は1300〜1600℃、焼成時間は1〜20時間であった。各セル100には、1〜20本のガス流路11が形成されていた。マニホールド200(=基部210+支持板220)の材質は、ステンレス鋼であった。支持板220の挿入孔221に挿入された各セル100の流入側端部の外壁と挿入孔221の内壁との間に形成される隙間(L4−L2、L5−L3、図6を参照)は、0.1〜3mmであった。接合材300の材質は、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系の結晶化ガラス、又は、非晶質ガラス、ろう材、セラミックスであった。
各サンプルについて、「D1max」、「S1」、「D2max」、及び、「S2」の調整は、第1、第2領域310、320用のそれぞれのペースト(熱処理前)内に含まれる造孔材の大きさ、及び、量(体積割合)を調整することによってなされた。前記ペーストに対する熱処理は、700〜1000℃にて、1〜10時間に亘って行われた。また、各サンプルに含まれる各セル100について、値a1、a2、及び、b(図9を参照)は、それぞれ、0.5〜1.5mm、0.05〜2.0mm、及び、0.5〜3.1mmであった。
この試験Aでは、各サンプルについて、「各燃料流路に還元性の燃料ガスを流通させながら、雰囲気温度を常温から750℃まで2時間で上げた後に750℃から常温まで4時間で下げるパターン」を10回繰り返す熱サイクル試験を行った。そして、各サンプルについて、上記「ガスリーク」の発生の有無が確認された。この確認は、各サンプル(スタック構造体、図3を参照)について、各セル100の燃料ガス流路11における燃料ガス排出側端部の開口をゴムキャップ等の封止材を用いてそれぞれ封止した状態にて、導入管230から加圧したガスを流した際に、接合材300から前記ガスの漏れが発生するか否かを確認することによって行われた。前記ガスの漏れが発生するか否かの確認は、サンプルを液体中に浸漬させた状態にて気泡が発生するか否かを目視で観察することによって行われた。この結果は表1に示すとおりである。
表1から理解できるように、接合材300が第2領域320の上に第1領域310が積層された2層構造(図9を参照)を有し、且つ、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立する場合において、更に、「D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%」が成立すると、そうでない場合と比べて、接合材300における「ガスリーク」が発生し難い。これらの条件が成立する場合、接合材300にて上述した「貫通クラック」が発生し難いことに基づく、と考えられる。
以上、表1の結果より、接合材300が第2領域320の上に第1領域310が積層された2層構造(図9を参照)を有し、且つ、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立する場合において、更に、「D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%」が成立すると、上述したスタック構造体が熱応力的に過酷な環境下で稼働された場合においても、接合材300における「ガスリーク」が発生し難くなる、ということができる。
なお、本発明者は、通常の条件・環境下(定常運転状態、燃料利用率が一定の運転状態)にて上述したスタック構造体が使用される場合、接合材300が第2領域320の上に第1領域310が積層された2層構造を有し、且つ、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立する一方で、「D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%」が成立していなくても、接合材300における「ガスリーク」が発生し難いことを別途確認している。
上記の結果(表1)は、各セルの支持基板が平板状の場合のものであるが、本発明者は、各セルの支持基板が円筒状であっても、上記と同じ結果(D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%であると、上述したスタック構造体が熱応力的に過酷な環境下で稼働された場合においても、接合材300における「ガスリーク」が発生し難い)が得られることを別途確認している。なお、支持基板が円筒状の場合、円筒状の支持基板の内側空間が燃料ガス流路として機能する。
また、上記の結果(表1)は、図9及び図10に示すように、接合材300が、第2領域320の上に第1領域310が積層された2層構造を有する場合のものであるが、本発明者は、図9及び図10にそれぞれ対応する図11及び図12に示すように、接合材300が、第1領域310の上に第2領域320が積層された2層構造を有する場合であっても、同様の結果が得られることを別途見出している。
即ち、接合材300が第1領域310の上に第2領域320が積層された2層構造(図11を参照)を有し、且つ、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立する場合において、更に、「D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%」が成立すると、上述したスタック構造体が熱応力的に過酷な環境下で稼働された場合においても、接合材300における「ガスリーク」が発生し難くなる、ことが判明している。
なお、本発明者は、通常の条件・環境下(定常運転状態、燃料利用率が一定の運転状態)にて上述したスタック構造体が使用される場合、接合材300が第1領域310の上に第2領域320が積層された2層構造を有し、且つ、「S1<S2、且つ、D1max<D2max」が成立する一方で、「D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%」が成立していなくても、接合材300における「ガスリーク」が発生し難いことを別途確認している。
本発明は上記本実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記本実施形態では、隣り合う発電素子部の間が電気的に接続された所謂「横縞型」のセルが採用されているが、支持基板の表面に発電素子部が1つのみ設けられたセルが採用されてもよい。
また、上記本実施形態では、支持板220に形成された1つの挿入孔221に1つのセル100の流入側端部が挿入されているが、支持板220に形成された1つの挿入孔221に2つ以上のセル100の流入側端部が挿入されていてもよい。
更には、図6及び図7にそれぞれ対応する図13及び図14に示すように、支持板220に形成された1つの(唯一の)挿入孔221に複数のセル100の流入側端部の全てが挿入されていてもよい。この場合、少なくとも、接合材300における「挿入孔211の内壁とセル100の流入側端部の外壁との間に充填された部分」について、上述した「D1max=0.1〜0.3mm、S1=0.6〜10面積%、D2max=0.4〜1.0mm、及び、S2=5.0〜40面積%」という条件が成立していれば、上述したスタック構造体が熱応力的に過酷な環境下で稼働された場合においても、接合材300における「ガスリーク」が発生し難いことを別途確認している。
更には、上記本実施形態では、マニホールド200の天板が多数のセル100を支持するための支持板220を兼ねているが(即ち、支持板220がマニホールド200と一体で構成されているが)、マニホールドの内部空間と複数のセルのガス流路とが連通する限りにおいて、支持板がマニホールドとは別体で構成されていてもよい。
10…支持基板、11…燃料ガス流路、100…セル、200…マニホールド、210…基部、220…支持板、221…挿入孔、230…導入管、300…接合材、310…第1領域、320…第2領域、400…集電部材、500…集電部材、A…発電素子部

Claims (7)

  1. それぞれが、長手方向を有し且つその内部に前記長手方向に沿う燃料ガス流路が形成された支持基板と、前記支持基板の表面に設けられ且つ少なくとも燃料極、固体電解質、及び空気極がこの順で積層された発電素子部と、を含む、複数の燃料電池セルと、
    燃料ガスが導入される内部空間を有するマニホールドであって、前記長手方向が上下方向と一致するように前記各セルがマニホールドの上壁から上方に向けてそれぞれ突出し、且つ、前記複数のセルがスタック状に整列し、且つ、前記内部空間と前記各セルの前記燃料ガス流路とが連通するように、前記各セルの燃料ガス流入側端部を前記上壁にて接合材を用いて接合・支持するマニホールドと、
    を備えた燃料電池のスタック構造体であって、
    前記マニホールドの上壁には、1つ又は複数の孔が形成され、
    前記接合材が、前記各セルの燃料ガス流入側端部が対応する前記孔に対応して位置付けられた状態にて前記1つ又は複数の孔を塞ぐように、且つ、前記上壁の上面、及び、前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に接触するように、充填されることによって、前記上壁と前記各セルの燃料ガス流入側端部とが接合され、
    前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に垂直、且つ上下方向に沿う、前記接合材の断面について、前記上壁の上面から上の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第1気孔面積割合が、前記上壁の上面から下の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第2気孔面積割合より小さく、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より小さい、燃料電池のスタック構造体。
  2. 挿入孔を含む上壁を有するマニホールドと、
    前記挿入孔に挿入される燃料電池セルと、
    前記挿入孔を塞ぐように前記上壁と前記燃料電池セルとを接合する接合材と、
    を備え、
    前記接合材は、前記上壁の上面、及び、前記燃料電池セルの側面に接触しており、
    前記接合材は、複数の気孔を内部に含み、
    前記燃料電池セルの側面に垂直、且つ上下方向に沿う、前記接合材の断面について、
    前記上壁の上面から上の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第1気孔面積割合が、前記上壁の上面から下の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第2気孔面積割合より小さく、
    前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より小さい、
    燃料電池のスタック構造体
  3. 請求項1又は2に記載の燃料電池のスタック構造体において、
    前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が0.1〜0.3mmであり、前記第1気孔面積割合が0.6〜10面積%であり、
    前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が0.4〜1.0mmであり、前記第2気孔面積割合が5.0〜40面積%である、燃料電池のスタック構造体。
  4. それぞれが、長手方向を有し且つその内部に前記長手方向に沿う燃料ガス流路が形成された支持基板と、前記支持基板の表面に設けられ且つ少なくとも燃料極、固体電解質、及び空気極がこの順で積層された発電素子部と、を含む、複数の燃料電池セルと、
    燃料ガスが導入される内部空間を有するマニホールドであって、前記長手方向が上下方向と一致するように前記各セルがマニホールドの上壁から上方に向けてそれぞれ突出し、且つ、前記複数のセルがスタック状に整列し、且つ、前記内部空間と前記各セルの前記燃料ガス流路とが連通するように、前記各セルの燃料ガス流入側端部を前記上壁にて接合材を用いて接合・支持するマニホールドと、
    を備えた燃料電池のスタック構造体であって、
    前記マニホールドの上壁には、1つ又は複数の孔が形成され、
    前記接合材が、前記各セルの燃料ガス流入側端部が対応する前記孔に対応して位置付けられた状態にて前記1つ又は複数の孔を塞ぐように、且つ、前記上壁の上面、及び、前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に接触するように、充填されることによって、前記上壁と前記各セルの燃料ガス流入側端部とが接合され、
    前記セルの燃料ガス流入側端部の側面に垂直、且つ上下方向に沿う、前記接合材の断面について、前記上壁の上面から上の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第2気孔面積割合が、前記上壁の上面から下の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第1気孔面積割合より大きく、前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より大きい、燃料電池のスタック構造体。
  5. 挿入孔を含む上壁を有するマニホールドと、
    前記挿入孔に挿入される燃料電池セルと、
    前記挿入孔を塞ぐように前記上壁と前記燃料電池セルとを接合する接合材と、
    を備え、
    前記接合材は、前記上壁の上面、及び、前記燃料電池セルの側面に接触しており、
    前記接合材は、複数の気孔を内部に含み、
    前記燃料電池セルの側面に垂直、且つ上下方向に沿う、前記接合材の断面について、
    前記上壁の上面から上の第2領域の総面積に対する前記第2領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第2気孔面積割合が、前記上壁の上面から下の第1領域の総面積に対する前記第1領域内に存在する複数の気孔が占める面積の総和の割合である第1気孔面積割合より大きく、
    前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が、前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値より大きい、
    燃料電池のスタック構造体。
  6. 請求項4又は5に記載の燃料電池のスタック構造体において、
    前記第2領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が0.4〜1.0mmであり、前記第2気孔面積割合が5.0〜40面積%であり、
    前記第1領域内に存在する複数の気孔の気孔径の最大値が0.1〜0.3mmであり、前記第1気孔面積割合が0.6〜10面積%である、燃料電池のスタック構造体。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の燃料電池のスタック構造体において、
    前記接合材は、前記挿入孔の内壁面に接触する、
    燃料電池のスタック構造体。
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