JP2019016539A - セルスタック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合材におけるクラックの発生を抑制できるセルスタック装置を提供する。【解決手段】セルスタック装置100は、複数の燃料電池セル群110と、マニホールド2と、複数の第1接合材と、応力緩衝機構9と、を備えている。各燃料電池セル群110は、複数の第1燃料電池セル1を有する。マニホールド2は、各燃料電池セル群110を支持する天板22を有する。各第1接合材は、第1燃料電池セル1とマニホールド2とを接合する。応力緩衝機構9は、各燃料電池セル群110の間に介在し、天板22に生じる応力を緩衝するように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、セルスタック装置に関するものである。
セルスタック装置は、マニホールドと、複数の燃料電池セルとを備えている(特許文献1)。各燃料電池セルは、マニホールドに支持されており、マニホールドから上方に延びている。詳細には、マニホールドに形成された貫通孔内に燃料電池セルの下端部が挿入されており、燃料電池セルの下端部とマニホールドとが接合材によって接合されている。
上述したような構成のセルスタック装置において、接合材は、貫通孔からガスが漏出することを防止する機能も有している。このため、接合材にクラックが発生することは好ましくない。そこで、本発明の課題は、接合材におけるクラックの発生を抑制できるセルスタック装置を提供することにある。
本発明のある側面に係るセルスタック装置は、複数の燃料電池セル群と、マニホールドと、複数の第1接合材と、応力緩衝機構と、を備えている。各燃料電池セル群は、複数の第1燃料電池セルを有する。マニホールドは、各燃料電池セル群を支持する天板を有する。各第1接合材は、第1燃料電池セルとマニホールドとを接合する。応力緩衝機構は、各燃料電池セル群の間に介在し、天板に生じる応力を緩衝するように構成されている。
従来の構成のセルスタック装置では、燃料電池セルとマニホールドとを接合材によって接合していた。この従来構成のセルスタック装置では、マニホールドにおける温度分布の偏りによってマニホールドの天板が撓むことがある。このマニホールドの天板の撓みによって接合材に応力が作用し、接合材にクラックが発生するおそれがあった。
これに対して、本発明に係るセルスタック装置では、複数の燃料電池セル群を有し、この各燃料電池セル群の間に応力緩衝機構を設けている。このため、各燃料電池セル群を支持する天板に応力が生じても、その応力を応力緩衝機構によって緩衝することができる。この結果、第1接合材に作用する応力が低減し、第1接合材にクラックが発生することを抑制することができる。
好ましくは、応力緩衝機構は、第2燃料電池セルと、中間部材と、第2接合材と、第3接合材とを有している。中間部材は、天板と第2燃料電池セルとの間に配置され、可撓性を有する。第2接合材は、中間部材と第2燃料電池セルとを接合する。第3接合材は、中間部材と天板とを接合し、第2接合材と間隔をあけて配置される。このように、第2燃料電池セル2は、可撓性を有する中間部材を介して天板に接合されている。また、中間部材と燃料電池セルとを接合する第2接合材と、中間部材とマニホールドとを接合する第3接合材とは、互いに間隔をあけて配置されている。このため、この第2接合材と第3接合材との間において中間部材が撓むため、天板の撓みなどによって生じた応力を中間部材によって吸収することができる。この結果、第1接合材、第2接合材、及び第3接合材に作用する応力が低減し、第1接合材、第2接合材、及び第3接合材にクラックが発生することを抑制することができる。
好ましくは、中間部材は、筒状である。
好ましくは、第2燃料電池セルの一方の端部は、中間部材内に挿入される。
好ましくは、中間部材は、天板と対向する段差面を有する。この構成によれば、段差面によって中間部材とマニホールドとの接合面積を増やすことができ、ひいては、良好なシール性及び接合強度を確保することができる。
好ましくは、中間部材の一方の端部は、天板部に形成される貫通孔内に挿入される。
好ましくは、中間部材は、金属製である。
好ましくは、中間部材は、マニホールドから離れるにつれて第2燃料電池セルとの間隔が小さくなるように、第2燃料電池セルに沿って延びる。
好ましくは、中間部材は、マニホールドから離れるにつれて第2燃料電池セルとの間隔が大きくなるように、第2燃料電池セルに沿って延びる。
好ましくは、天板は、複数の天板部を有する。各天板部は、燃料電池セル群を支持する。応力緩衝機構は、各天板部の間に介在する可撓性部材を有する。この構成によれば、天板が撓むと可撓性部材も撓むため、天板に生じた応力を可撓性部材によって低減することができる。この結果、第1接合材、第2接合材、及び第3接合材に作用する応力が低減し、第1接合材、第2接合材、及び第3接合材にクラックが発生することを抑制することができる。
好ましくは、可撓性部材は、弾性体によって構成される。
好ましくは、各第1燃料電池セルは、天板の長手方向に沿って配列される。
本発明によれば、接合材におけるクラックの発生を抑制できる。
[セルスタック装置]
以下、本発明に係るセルスタック装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1〜図3に示すように、セルスタック装置100は、複数の燃料電池セル群110と、マニホールド2と、複数の第1接合材8と、応力緩衝機構9とを備えている。なお、本実施形態では、図1に示すように、3つの燃料電池セル群110と、2つの応力緩衝機構9とを備えているが、燃料電池セル群110及び応力緩衝機構9の数はこれに限定されない。
以下、本発明に係るセルスタック装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1〜図3に示すように、セルスタック装置100は、複数の燃料電池セル群110と、マニホールド2と、複数の第1接合材8と、応力緩衝機構9とを備えている。なお、本実施形態では、図1に示すように、3つの燃料電池セル群110と、2つの応力緩衝機構9とを備えているが、燃料電池セル群110及び応力緩衝機構9の数はこれに限定されない。
[マニホールド]
マニホールド2は、各第1燃料電池セル1にガスを分配するように構成されている。マニホールド2は、中空状であり、内部空間を有している。マニホールド2の内部空間には、燃料ガスなどのガスが導入される。マニホールド2は、この内部空間と外部とを連通する複数の貫通孔27を有している。また、貫通孔27は、後述する第1燃料電池セル1及び第2燃料電池セル1aの各ガス流路121と連通している。マニホールド2は、各燃料電池セル群110を支持している。
マニホールド2は、各第1燃料電池セル1にガスを分配するように構成されている。マニホールド2は、中空状であり、内部空間を有している。マニホールド2の内部空間には、燃料ガスなどのガスが導入される。マニホールド2は、この内部空間と外部とを連通する複数の貫通孔27を有している。また、貫通孔27は、後述する第1燃料電池セル1及び第2燃料電池セル1aの各ガス流路121と連通している。マニホールド2は、各燃料電池セル群110を支持している。
マニホールド2は、略直方体状であって、内部空間を有する。詳細には、マニホールド2は、錐台状である。マニホールド2は、底壁23と、一対の第1側壁24と、一対の第2側壁25と、天板22と、を有している。また、マニホールド2は、第1フランジ部26を有していてもよい。
底壁23と、一対の第1側壁24と、一対の第2側壁25と、天板22とによってマニホールド2の内部空間が画定されている。マニホールド2のうち、底壁23,一対の第1側壁24、及び一対の第2側壁25は、互いに一体的に形成されている。そして、天板22は、これらとは別部材で構成されている。天板22は、底壁23,各第1側壁24,及び各第2側壁25に対して、接合材や溶接などによって接合されている。なお、天板22は、底壁23,一対の第1側壁24,及び一対の第2側壁25と一体的に形成されていてもよい。
底壁23は、平面視(x軸方向視)において、矩形状である。各第1側壁24及び各第2側壁25は、底壁23の周縁部から上方に延びている。一対の第1側壁24は、マニホールド2の内部空間の奥行き方向(z軸方向)において、互いに対向するように配置されている。また、一対の第2側壁25は、マニホールド2の内部空間の幅方向(y軸方向)において、互いに対向するように配置されている。なお、マニホールド2は、奥行き方向に沿って延びている。すなわち、マニホールド2の内部空間及びマニホールド2の本体は、幅方向(y軸方向)よりも奥行き方向(z軸方向)の方が長い。
図4に示すように、第1側壁24及び第2側壁25は、上方に向かって外方に広がるように傾斜している。特に限定されるものではないが、例えば、第1側壁24及び第2側壁25と、底壁23とがなす角度αは、90.1〜135°程度とすることができる。このように第1側壁24及び第2側壁25が傾斜しているため、底壁23と平行な面(yz平面)でマニホールド2の内部空間を切断した断面積は、上方にいくにつれて大きくなる。また、底壁23に垂直で幅方向(y軸方向)に延びる面(xy平面)でマニホールド2の内部空間を切断した断面は、台形状となっている。また、底壁23に垂直で奥行き方向(z軸方向)に延びる面(xz平面)でマニホールド2の内部空間を切断した断面も、台形状となっている。
一対の第1側壁24のうち一方の第1側壁24は、ガス導入口241を有している。このガス導入口241が形成された第1側壁24に、導入管201が取り付けられる。ガス導入口241は、第1側壁24の幅方向(y軸方向)の中央に形成されていることが好ましい。このガス導入口241から、マニホールド2の内部空間にガスが導入される。
第1フランジ部26は、各第1側壁24及び各第2側壁25の上端部から外方に延びている。第1フランジ部26は、環状である。
底壁23と各第1側壁24と各第2側壁25と各第1フランジ部26とは、1つの部材によって構成されている。例えば、底壁23、各第1側壁24、各第2側壁25、及び各第1フランジ部26は、耐熱性を有するような金属あるいは絶縁性セラミックスによって形成される。より具体的には、底壁23、各第1側壁24、各第2側壁25、及び各第1フランジ部26は、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、及びNi基合金、MgO(酸化マグネシウム)、Al2O3(酸化アルミニウム)、MgAl2O4(マグネシアアルミナスピネル)、MgO・SiO2(ステアタイト)、及び2MgO・SiO2(フォルステライト)よりなる群から選ばれる少なくとも1種から形成されている。
図5に示すように、第1側壁24と、第2側壁25との第1境界部20aの外側面及び内側面は、R形状である。この第1境界部20aの内側面の曲率半径は、3〜30mm程度とすることができる。なお、第1境界部20aの内側面とは、マニホールド2の内部空間を臨む面であり、外側面とはマニホールド2の外部を臨む面である。
図4及び図6に示すように、底壁23と、第1側壁24及び第2側壁25との第2境界部20bの外側面及び内側面は、R形状である。この第2境界部20bの内側面の曲率半径は、2〜20mm程度とすることができる。なお、第2境界部20bの内側面とは、マニホールド2の内部空間を臨む面であり、外側面とはマニホールド2の外部を臨む面である。
第1側壁24及び第2側壁25と、第1フランジ部26との第3境界部20cの外側面及び内側面は、R形状である。この第3境界部20cの内側面の曲率半径は、1〜10mm程度とすることができる。なお、第3境界部20cの内側面とは、マニホールド2の内部空間を臨む面であり、外側面とはマニホールド2の外部を臨む面である。
図6に示すように、マニホールド2の内部空間の高さ方向(x軸方向)において、第3境界部20cと天板22との間に第1隙間部28が形成されている。すなわち、天板22の下面と第1フランジ部26の上面とは接触している一方、天板22の下面と第3境界部20cの内側面とは接触していない。第1隙間部28は、全周に亘って形成されている。
図4に示すように、天板22は、内部空間の上面を塞ぐように配置されている。詳細には、天板22は、第1フランジ部26に固定されている。マニホールド2の内部空間を密閉するため、天板22が全周に亘って第1フランジ部26と接合されている。例えば、天板22と第1フランジ部26とは、溶接又は接合材などによって接合されている。天板22は、底壁23、各第1側壁24、各第2側壁25、及び各第1フランジ部26の材料として説明した材料の少なくとも一種から形成することができる。
図7に示すように、天板22は、平面視において、奥行き方向(z軸方向)に延びている。すなわち、天板22の長手方向は、奥行き方向に沿っている。天板22は、各燃料電池セル群110が取り付けられるように構成されている。すなわち、天板22は、各燃料電池セル群110を支持するように構成されている。詳細には、天板22は、複数の貫通孔27を有している。各貫通孔27は、マニホールド2の幅方向(y軸方向)に延びている。また、各貫通孔27は、マニホールド2の奥行き方向(z軸方向)において、互いに間隔をあけて配置されている。
図5及び図6に示すように、マニホールド2の内部空間は、互いに直交する奥行きD、幅W、及び高さHを有している。奥行きDは、ガスの導入方向(z軸方向)における内部空間の寸法である。すなわち、奥行きDは、一対の第1側壁24間の距離である。
幅Wは、平面視(x軸方向視)において奥行きDと直交する方向における内部空間の寸法である。すなわち、幅Wは、一対の第2側壁25間の距離である。また、高さHは、奥行きD及び幅Wと直交する方向における内部空間の寸法である。すなわち、高さHは、天板22と底壁23との距離である。
内部空間の奥行きDは、50〜450mm程度とすることができる。また、内部空間の幅Wは、30〜200mm程度とすることができる。また、内部空間の高さHは5〜50mm程度とすることができる。内部空間の奥行きDは、幅Wよりも大きいことが好ましい。
[燃料電池セル群]
図1及び図2に示すように、各燃料電池セル群110は、複数の第1燃料電池セル1を有している。本実施形態では、各燃料電池セル群110は、5つの第1燃料電池セル1を有しているが、各燃料電池セル群110が有する第1燃料電池セル1の数はこれに限定されない。なお、各燃料電池セル群110が有する第1燃料電池セル1の数は、例えば、2〜20程度とすることができる。
図1及び図2に示すように、各燃料電池セル群110は、複数の第1燃料電池セル1を有している。本実施形態では、各燃料電池セル群110は、5つの第1燃料電池セル1を有しているが、各燃料電池セル群110が有する第1燃料電池セル1の数はこれに限定されない。なお、各燃料電池セル群110が有する第1燃料電池セル1の数は、例えば、2〜20程度とすることができる。
各第1燃料電池セル1は、マニホールド2に取り付けられている。各第1燃料電池セル1は、マニホールド2から上方に延びている。詳細には、各第1燃料電池セル1は、マニホールド2の天板22に支持されており、天板22から上方に延びている。
第1燃料電池セル1の下端部101は、貫通孔27内に挿入されている。この際、第1燃料電池セル1の下端部は天板22から5mmほど下方に突出していてもよい。第1燃料電池セル1の長手方向(x軸方向)の長さは100〜300mm程度とすることができる。なお、第1燃料電池セル1の下端部101が貫通孔27内に挿入された状態において、第1燃料電池セル1の下端部101の外周面と貫通孔27の内壁面との間には隙間が形成されている。この隙間を塞ぐように第1接合材8が形成されている。
各第1燃料電池セル1は、マニホールド2の長手方向(z軸方向)において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、各第1燃料電池セル1の配列方向(z軸方向)は、マニホールド2の長手方向(z軸方向)に沿っている。なお、図1では各第1燃料電池セル1が1列に配置されているが、各第1燃料電池セル1は、複数列に配置されていてもよい。各第1燃料電池セル1は、各主面がマニホールド2の長手方向(z軸方向)を向くように配置されている。
各第1燃料電池セル1は、第1集電部材6を介して互いに電気的に接続されている。第1集電部材6は、各第1燃料電池セル1の間に配置されており、隣り合う各第1燃料電池セル1を接続している。なお、第1集電部材6は、接合材によって各第1燃料電池セル1に接合されている。また、いくつかの第1集電部材6は、第1燃料電池セル1と第2燃料電池セル1aとを接合している。第1集電部材6は、導電性を有する材料から形成されている。例えば、第1集電部材6は、酸化物セラミックスの焼成体又は金属などによって形成されている。
図8に示すように、第1燃料電池セル1は、複数の発電素子部11と、支持基板12とを備えている。各発電素子部11は、支持基板12の両面に支持されている。なお、各発電素子部11は、支持基板12の片面のみに支持されていてもよい。各発電素子部11は、第1燃料電池セル1の長手方向(x軸方向)において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、本実施形態に係る第1燃料電池セル1は、いわゆる横縞型の燃料電池セルである。
各発電素子部11は、電気的接続部17(図9参照)によって互いに電気的に接続されている。また、第1燃料電池セル1の上端部102側において、支持基板12の一方面に形成された発電素子部11と他方面に形成された発電素子部11とが第2集電部材7(図2参照)によって電気的に接続されている。なお、各発電素子部11は、直列に接続されている。
図3に示すように、支持基板12は、支持基板12の長手方向(x軸方向)に延びる複数のガス流路121を内部に有している。ガス流路121は、マニホールド2の内部空間と連通している。各ガス流路121は、支持基板12の幅方向(y軸方向)において互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、各ガス流路121は、マニホールド2の幅方向(y軸方向)において互いに間隔をあけて配置される。各ガス流路121の面積は、0.1〜30mm2程度とすることができる。
支持基板12の長手方向(x軸方向)は、第1燃料電池セル1の長手方向と同じ方向である。各ガス流路121は、互いに実質的に平行に延びている。各ガス流路121は、支持基板12の長手方向の両端面において開口している。
図9に示すように、支持基板12は、複数の第1凹部123を有している。各第1凹部123は、支持基板12の両面に形成されている。各第1凹部123は支持基板12の長手方向において互いに間隔をあけて配置されている。
支持基板12は、電子伝導性を有さない多孔質の材料によって構成される。支持基板12は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)から構成され得る。或いは、支持基板12は、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とY2O3(イットリア)とから構成されてもよいし、MgO(酸化マグネシウム)とMgAl2O4(マグネシアアルミナスピネル)とから構成されてもよい。支持基板12の気孔率は、例えば、20〜60%程度である。
各発電素子部11は、燃料極13、電解質14、及び空気極15を有している。また、各発電素子部11は、反応防止膜16をさらに有している。燃料極13は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極13は、燃料極集電部131と燃料極活性部132とを有する。
燃料極集電部131は、第1凹部123内に配置されている。詳細には、燃料極集電部131は、第1凹部123内に充填されており、第1凹部123と同様の外形を有する。各燃料極集電部131は、第2凹部131a及び第3凹部131bを有している。燃料極活性部132は、第2凹部131a内に配置されている。詳細には、燃料極活性部132は、第2凹部131a内に充填されている。
燃料極集電部131は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極集電部131は、NiO(酸化ニッケル)とY2O3(イットリア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とCSZ(カルシア安定化ジルコニア)とから構成されてもよい。燃料極集電部131の厚さ、並びに第1凹部123の深さは、50〜500μm程度である。
燃料極活性部132は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極活性部132は、NiO(酸化ニッケル)とGDC(ガドリニウムドープセリア)とから構成されてもよい。燃料極活性部132の厚さは、5〜30μmである。
電解質14は、燃料極13上を覆うように配置されている。詳細には、電解質14は、あるインターコネクタ171から次のインターコネクタ171まで長手方向に延びている。すなわち、第1燃料電池セル1の長手方向において、電解質14とインターコネクタ171とが交互に配置されている。
電解質14は、イオン伝導性を有し且つ電子伝導性を有さない緻密な材料から構成される焼成体である。電解質14は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)から構成され得る。或いは、電解質14は、LSGM(ランタンガレート)から構成されてもよい。電解質14の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。
反応防止膜16は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜16は、電解質14と空気極15との間に配置されている。反応防止膜16は、電解質14内のYSZと空気極15内のSrとが反応して電解質14と空気極15との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。
反応防止膜16は、希土類元素を含むセリアを含んだ材料から構成されている。反応防止膜16は、例えば、GDC=(Ce,Gd)O2(ガドリニウムドープセリア)から構成され得る。反応防止膜16の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。
空気極15は、反応防止膜16上に配置されている。空気極15は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極15は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O3(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、空気極15は、LSF=(La,Sr)FeO3(ランタンストロンチウムフェライト)、LNF=La(Ni,Fe)O3(ランタンニッケルフェライト)、又は、LSC=(La,Sr)CoO3(ランタンストロンチウムコバルタイト)等から構成されてもよい。空気極15は、LSCFから構成される第1層(内側層)とLSCから構成される第2層(外側層)との2層によって構成されてもよい。空気極15の厚さは、例えば、10〜100μmである。
電気的接続部17は、隣り合う発電素子部11を電気的に接続するように構成されている。電気的接続部17は、インターコネクタ171及び空気極集電部172を有する。インターコネクタ171は、第3凹部131b内に配置されている。詳細には、インターコネクタ171は、第3凹部131b内に埋設(充填)されている。インターコネクタ171は、電子伝導性を有する緻密な材料から構成される焼成体である。インターコネクタ171は、例えば、LaCrO3(ランタンクロマイト)から構成され得る。或いは、インターコネクタ171は、(Sr,La)TiO3(ストロンチウムチタネート)から構成されてもよい。インターコネクタ171の厚さは、例えば、10〜100μmである。
空気極集電部172は、インターコネクタ171と空気極15との間を延びるように配置される。例えば、図9の左側に配置された発電素子部11の空気極15と、インターコネクタ171とを電気的に接続するように、空気極集電部172が配置されている。空気極集電部172は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。
空気極集電部172は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O3(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、空気極集電部172は、LSC=(La,Sr)CoO3(ランタンストロンチウムコバルタイト)から構成されてもよい。或いは、空気極集電部172は、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)から構成されてもよい。空気極集電部172の厚さは、例えば、50〜500μm程度である。
図10に示すように、第1燃料電池セル1の下端部101は、緻密膜18によって覆われている。詳細には、緻密膜18は、支持基板12を覆っている。緻密膜18は、空気極集電部172と支持基板12との間から下方に向かって延びている。
緻密膜18は、緻密膜18の内側の空間を流れる燃料ガスと緻密膜18の外側の空間を流れる空気との混合を防止するガスシール機能を発揮する。このガスシール機能を発揮するため、この緻密膜18の気孔率は、例えば、10%以下である。また、緻密膜18は、絶縁性セラミックスで構成されている。
具体的には、緻密膜18は、上述した電解質14と反応防止膜16とによって構成することができる。緻密膜18を構成する電解質14は、支持基板12を覆っており、インターコネクタ171から支持基板12の下端近傍まで延びている。また、緻密膜18を構成する反応防止膜16は、電解質14と空気極集電部172との間に配置されている。なお、緻密膜18は、電解質14のみで構成されていてもよいし、電解質14及び反応防止膜16以外の材料によって構成されていてもよい。
[第1接合材]
第1接合材8は、第1燃料電池セル1とマニホールド2とを接合している。詳細には、第1接合材8は、第1燃料電池セル1とマニホールド2の天板22とを接合している。第1接合材8は、天板22の貫通孔27の外周縁に沿って環状に形成されている。この第1接合材8によって、第1燃料電池セル1と天板22との隙間が埋められている。すなわち、第1接合材8は、第1燃料電池セル1と天板22との隙間からガスが漏出することを防止するよう、この隙間をシールしている。なお、第1接合材8は、緻密膜18と接触している。
第1接合材8は、第1燃料電池セル1とマニホールド2とを接合している。詳細には、第1接合材8は、第1燃料電池セル1とマニホールド2の天板22とを接合している。第1接合材8は、天板22の貫通孔27の外周縁に沿って環状に形成されている。この第1接合材8によって、第1燃料電池セル1と天板22との隙間が埋められている。すなわち、第1接合材8は、第1燃料電池セル1と天板22との隙間からガスが漏出することを防止するよう、この隙間をシールしている。なお、第1接合材8は、緻密膜18と接触している。
第1接合材8は、例えば、結晶化ガラスである。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO2−B2O3系、SiO2−CaO系、又はSiO2−MgO系が採用され得る。なお、本明細書では、結晶化ガラスとは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスを指す。なお、第1接合材8の材料として、非晶質ガラス、ろう材、又はセラミックス等が採用されてもよい。具体的には、第1接合材8は、SiO2−MgO−B2O5−Al2O3系及びSiO2−MgO−Al2O3−ZnO系よりなる群から選ばれる少なくとも一種である。
第1接合材8は、非晶質材料(非晶質ガラス)のペーストを、第1燃料電池セル1と天板22との隙間を埋めるように塗布し、これに熱処理を加えることによって形成される。この熱処理によって非晶質材料の温度がその結晶化温度まで到達すると、結晶化温度下にて、材料の内部で結晶相が生成されて、結晶化が進行していく。この結果、非晶質材料が固化・セラミックス化されて、結晶化ガラスとなる。これにより、結晶化ガラスで構成される第1接合材8が形成される。
[応力緩衝機構]
図1に示すように、応力緩衝機構9は、各燃料電池セル群110の間に設けられている。詳細には、天板22の長手方向(z軸方向)に沿って、燃料電池セル群110と、応力緩衝機構9とが交互に配列されている。応力緩衝機構9は、天板22に生じる応力を緩衝するように構成されている。
図1に示すように、応力緩衝機構9は、各燃料電池セル群110の間に設けられている。詳細には、天板22の長手方向(z軸方向)に沿って、燃料電池セル群110と、応力緩衝機構9とが交互に配列されている。応力緩衝機構9は、天板22に生じる応力を緩衝するように構成されている。
図11に示すように、応力緩衝機構9は、第2燃料電池セル1aと、中間部材3と、第2接合材4と、第3接合材5とを備えている。なお、第2燃料電池セル1aの構成は、上述した第1燃料電池セル1と同じであるため、詳細な説明を省略する。
[中間部材]
図12に示すように、中間部材3は、筒状である。中間部材3は、一対の平板部31と一対の連結部32とを有している。一対の平板部31は、互いに平行に延びている。各平板部31は、第1燃料電池セル1の各主面に沿って、第1燃料電池セル1の幅方向(y軸方向)に延びている。
図12に示すように、中間部材3は、筒状である。中間部材3は、一対の平板部31と一対の連結部32とを有している。一対の平板部31は、互いに平行に延びている。各平板部31は、第1燃料電池セル1の各主面に沿って、第1燃料電池セル1の幅方向(y軸方向)に延びている。
一対の連結部32は、一対の平板部31を連結している。詳細には、各連結部32は、一対の平板部31の端部同士を連結している。各連結部32は、第1燃料電池セル1の側面に沿って延びている。本実施形態では、第1燃料電池セル1の各側面は湾曲しているため、各連結部32も湾曲している。
図11に示すように、中間部材3は、第2燃料電池セル1aと天板22との間に配置されている。中間部材3は、マニホールド2の貫通孔27から上方に延びるように配置されている。第2燃料電池セル1aは、中間部材3を介して天板22に支持されている。
中間部材3は、第2燃料電池セル1aの下端部101を囲むように配置されている。すなわち、第2燃料電池セル1aの下端部101は、中間部材3内に挿入されている。なお、中間部材3の内側面は、第2燃料電池セル1aの下端部101と対向している。この中間部材3と対向する第2燃料電池セル1aの下端部101は絶縁性を有しているため、中間部材3と第2燃料電池セル1aとは電気的に接続されていない。
中間部材3は、平面視において実質的に貫通孔27の相似形であり、貫通孔27よりも小さい。中間部材3の軸方向(x軸方向)の一方の端部は、貫通孔27内に挿入されている。具体的には、中間部材3の下端部が貫通孔27内に挿入されている。中間部材3は、貫通孔27から上方に突出している。なお、中間部材3は、貫通孔27内において、第2燃料電池セル1aの外周面と、貫通孔27の内壁面との隙間に配置されている。
中間部材3は、可撓性を有している。中間部材3は、例えば、金属製であり、好ましくは、フェライト系ステンレス、オーステナイト系ステンレス、又はニッケル基合金などから構成されている。中間部材3の板厚tは、例えば、0.1〜1.2mm程度である。
[第2接合材]
第2接合材4は、第2燃料電池セル1aと中間部材3とを接合している。詳細には、第2接合材4は、第2燃料電池セル1aの下端部101と中間部材3の上端部とを接合している。第2接合材4は、中間部材3の上端部に沿って環状に形成されている。この第2接合材4によって、第2燃料電池セル1aと中間部材3との隙間が埋められている。すなわち、第2接合材4は、第2燃料電池セル1aと中間部材3との隙間からガスが漏出することを防止するよう、この隙間をシールしている。
第2接合材4は、第2燃料電池セル1aと中間部材3とを接合している。詳細には、第2接合材4は、第2燃料電池セル1aの下端部101と中間部材3の上端部とを接合している。第2接合材4は、中間部材3の上端部に沿って環状に形成されている。この第2接合材4によって、第2燃料電池セル1aと中間部材3との隙間が埋められている。すなわち、第2接合材4は、第2燃料電池セル1aと中間部材3との隙間からガスが漏出することを防止するよう、この隙間をシールしている。
第2接合材4の材料は、第1接合材8の材料として説明した材料のいずれかとすることができる。第1接合材8の材料と第2接合材4の材料とは、互いに同じとすることが好ましい。
第2接合材4は、非晶質材料(非晶質ガラス)のペーストを、第2燃料電池セル1aと中間部材3との隙間を埋めるように塗布し、これに熱処理を加えることによって形成される。この熱処理によって非晶質材料の温度がその結晶化温度まで到達すると、結晶化温度下にて、材料の内部で結晶相が生成されて、結晶化が進行していく。この結果、非晶質材料が固化・セラミックス化されて、結晶化ガラスとなる。これにより、結晶化ガラスで構成される第2接合材4が形成される。
[第3接合材]
第3接合材5は、天板22と中間部材3とを接合している。第3接合材5は、天板22の貫通孔27の外周縁に沿って環状に形成されている。この第3接合材5によって、天板22と中間部材3との隙間が埋められている。すなわち、第3接合材5は、天板22と中間部材3との隙間からガスが漏出することを防止するよう、この隙間をシールしている。
第3接合材5は、天板22と中間部材3とを接合している。第3接合材5は、天板22の貫通孔27の外周縁に沿って環状に形成されている。この第3接合材5によって、天板22と中間部材3との隙間が埋められている。すなわち、第3接合材5は、天板22と中間部材3との隙間からガスが漏出することを防止するよう、この隙間をシールしている。
第3接合材5の材料は、第1接合材8の材料として説明した材料のいずれかとすることができる。第1接合材8、第2接合材4,及び第3接合材5の材料は、互いに同じとすることが好ましい。
第3接合材5は、非晶質材料(非晶質ガラス)のペーストを、天板22と中間部材3との隙間を埋めるように塗布し、これに熱処理を加えることによって形成される。この熱処理によって非晶質材料の温度がその結晶化温度まで到達すると、結晶化温度下にて、材料の内部で結晶相が生成されて、結晶化が進行していく。この結果、非晶質材料が固化・セラミックス化されて、結晶化ガラスとなる。これにより、結晶化ガラスで構成される第3接合材5が形成される。
第2接合材4と第3接合材5とは、互いに間隔をあけて配置されている。詳細には、第2接合材4と第3接合材5とは、中間部材3が延びる方向において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、第2接合材4と第3接合材5とは、上下方向において、互いに間隔をあけて配置されている。第2接合材4は、第3接合材5の上方に配置されている。第2接合材4の下端から第3接合材5の上端の間において、中間部材3には、第2接合材4及び第3接合材5が付着していない。この中間部材3のうち、第2接合材4及び第3接合材5が付着していない部分における軸方向の長さLは、1.0〜10mm程度とすることが好ましい。
[発電方法]
以上のように構成されたセルスタック装置100は、次のようにして発電する。マニホールド2を介して各第1燃料電池セル1及び各第2燃料電池セル1aのガス流路121内に燃料ガス(水素ガス等)を流すとともに、支持基板12の両面を酸素を含むガス(空気等)に曝すことにより、電解質14の両側面間に生じる酸素分圧差によって起電力が発生する。このセルスタック装置100を外部の負荷に接続すると、空気極15において下記(1)式に示す電気化学反応が起こり、燃料極13において下記(2)式に示す電気化学反応が起こり、電流が流れる。
(1/2)・O2+2e−→O2− …(1)
H2+O2−→H2O+2e− …(2)
以上のように構成されたセルスタック装置100は、次のようにして発電する。マニホールド2を介して各第1燃料電池セル1及び各第2燃料電池セル1aのガス流路121内に燃料ガス(水素ガス等)を流すとともに、支持基板12の両面を酸素を含むガス(空気等)に曝すことにより、電解質14の両側面間に生じる酸素分圧差によって起電力が発生する。このセルスタック装置100を外部の負荷に接続すると、空気極15において下記(1)式に示す電気化学反応が起こり、燃料極13において下記(2)式に示す電気化学反応が起こり、電流が流れる。
(1/2)・O2+2e−→O2− …(1)
H2+O2−→H2O+2e− …(2)
このセルスタック装置100の作動温度は、一般的に700〜1000℃程度と高温であるため、温度分布によってマニホールド2の下部の方が上部よりも温度が高くなることがある。このマニホールド2内の温度分布によって、天板22は長手方向の中央部が下方に凹むように撓むことがある。
このように天板22が撓んだ場合、本実施形態に係るセルスタック装置100では、応力緩衝機構9によって、天板22に生じた応力を低減することができる。詳細には、天板22の撓みに伴い中間部材3が撓むため、中間部材3によって天板に生じた応力を低減することができる。この結果、第1接合材8、第2接合材4、及び第3接合材5に作用する応力が低減し、第1接合材8、第2接合材4、及び第3接合材5におけるクラックの発生を抑制することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
図13に示すように、中間部材3は、第1段差面33及び第2段差面34を有していてもよい。詳細には、中間部材3は、小径部35と大径部36とを有している。小径部35は、貫通孔27内に挿入されている。大径部36は、第2燃料電池セル1aの下端部101が挿入されている。
図13に示すように、中間部材3は、第1段差面33及び第2段差面34を有していてもよい。詳細には、中間部材3は、小径部35と大径部36とを有している。小径部35は、貫通孔27内に挿入されている。大径部36は、第2燃料電池セル1aの下端部101が挿入されている。
第1段差面33及び第2段差面34は、小径部35と大径部36との境界部によって構成されている。第1段差面33は、貫通孔27の周辺部と対向している。第1段差面33は、中間部材3の外側面に形成される段差面であり、下方を向いている。また、第2段差面34は、中間部材3の内側面に形成される段差面であり、上方を向いている。この第2段差面34上に第1燃料電池セル1が載置されている。
第1段差面33と天板22との隙間には、第3接合材5が充填されている。平面視において、小径部35は貫通孔27よりも小さいが、大径部36は貫通孔27よりも大きい。なお、小径部35及び大径部36は、実質的に貫通孔27の相似形である。
変形例2
図14に示すように、中間部材3は、マニホールド2から離れるにつれて第2燃料電池セル1aとの間隔が小さくなるように、第2燃料電池セル1aに沿って延びていてもよい。具体的には、中間部材3は、上方に向かって、第2燃料電池セル1aとの間隔が小さくなっている。このため、中間部材3は、上端の開口面積が下端の開口面積よりも小さい。
図14に示すように、中間部材3は、マニホールド2から離れるにつれて第2燃料電池セル1aとの間隔が小さくなるように、第2燃料電池セル1aに沿って延びていてもよい。具体的には、中間部材3は、上方に向かって、第2燃料電池セル1aとの間隔が小さくなっている。このため、中間部材3は、上端の開口面積が下端の開口面積よりも小さい。
変形例3
図15に示すように、中間部材3は、マニホールド2から離れるにつれて第2燃料電池セル1aとの間隔が大きくなるように、第2燃料電池セル1aに沿って延びていてもよい。具体的には、中間部材3は、上方に向かって、第2燃料電池セル1aとの間隔が大きくなっている。このため、中間部材3は、上端の開口面積が下端の開口面積よりも大きい。
図15に示すように、中間部材3は、マニホールド2から離れるにつれて第2燃料電池セル1aとの間隔が大きくなるように、第2燃料電池セル1aに沿って延びていてもよい。具体的には、中間部材3は、上方に向かって、第2燃料電池セル1aとの間隔が大きくなっている。このため、中間部材3は、上端の開口面積が下端の開口面積よりも大きい。
変形例4
上記実施形態では、第2接合材4は、第3接合材5の上方に位置していたが、これに限定されない。例えば、図16に示すように、第2接合材4は第3接合材5の下方に位置していてもよい。具体的には、中間部材3は、マニホールド2の貫通孔27から下方に延びている。第2接合材4は、中間部材3の下端部と第1燃料電池セル1の下端部101とを接合している。第3接合材5は、中間部材3の上端部とマニホールド2の天板22とを接合している。
上記実施形態では、第2接合材4は、第3接合材5の上方に位置していたが、これに限定されない。例えば、図16に示すように、第2接合材4は第3接合材5の下方に位置していてもよい。具体的には、中間部材3は、マニホールド2の貫通孔27から下方に延びている。第2接合材4は、中間部材3の下端部と第1燃料電池セル1の下端部101とを接合している。第3接合材5は、中間部材3の上端部とマニホールド2の天板22とを接合している。
変形例5
上記実施形態では、中間部材3は筒状であったが、中間部材3の構成はこれに限定されない。例えば、中間部材3は、一対の平板部31のみで構成されており、一対の連結部32を有していなくてもよい。また、一般的に、天板22の幅方向(y軸方向)の中央部においても最も応力が生じるため、この部分のみに平板部31を配置してもよい。なお、中間部材3が配置されていない部分においては、接合材が第2燃料電池セル1aと天板22とを接合している。
上記実施形態では、中間部材3は筒状であったが、中間部材3の構成はこれに限定されない。例えば、中間部材3は、一対の平板部31のみで構成されており、一対の連結部32を有していなくてもよい。また、一般的に、天板22の幅方向(y軸方向)の中央部においても最も応力が生じるため、この部分のみに平板部31を配置してもよい。なお、中間部材3が配置されていない部分においては、接合材が第2燃料電池セル1aと天板22とを接合している。
変形例6
上記実施形態では、第1燃料電池セル1及び第2燃料電池セル1aは、複数の発電素子部11を有している横縞型であったが、第1燃料電池セル1は、長手方向に延びる一つの発電素子部を有するような縦縞型であってもよい。また、第1燃料電池セル1は、横縞円筒型であってもよい。
上記実施形態では、第1燃料電池セル1及び第2燃料電池セル1aは、複数の発電素子部11を有している横縞型であったが、第1燃料電池セル1は、長手方向に延びる一つの発電素子部を有するような縦縞型であってもよい。また、第1燃料電池セル1は、横縞円筒型であってもよい。
変形例7
上記実施形態では、第1側壁24及び第2側壁25は、上方に向かって外方に広がるように傾斜しているが、第1側壁24及び第2側壁25は、傾斜していなくてもよい。
上記実施形態では、第1側壁24及び第2側壁25は、上方に向かって外方に広がるように傾斜しているが、第1側壁24及び第2側壁25は、傾斜していなくてもよい。
変形例8
上記実施形態では、底壁23、一対の第1側壁24、及び一対の第2側壁25が一体的に形成されており、これらの上面を天板22によって封鎖しているが、マニホールド2の構成はこれに限定されない。
上記実施形態では、底壁23、一対の第1側壁24、及び一対の第2側壁25が一体的に形成されており、これらの上面を天板22によって封鎖しているが、マニホールド2の構成はこれに限定されない。
例えば、図17に示すように、マニホールド2は、天板22、一対の第1側壁24、及び一対の第2側壁25が一体的に形成されており、底壁23がこれらと別部材で形成されていてもよい。底壁23は、マニホールド2の下面を封鎖するように構成されている。また、マニホールド2は、第1フランジ部26の代わりに第2フランジ部29を有していてもよい。第2フランジ部29は、第1側壁24及び第2側壁25の下端部から外方に延びている。
天板22と、第1側壁24及び第2側壁25との第4境界部20dの外側面及び内側面は、R形状である。この第4境界部20dの内側面の曲率半径は、2〜20mm程度とすることができる。なお、第4境界部20dの内側面とはマニホールド2の内部空間を臨む面であり、外側面とはマニホールド2の外部を臨む面である。
第1側壁24及び第2側壁25と、第2フランジ部29との第5境界部20eの外側面及び内側面は、R形状である。この第5境界部20eの内側面の曲率半径は、1〜10mm程度とすることができる。なお、第5境界部20eの内側面とは、マニホールド2の内部空間を臨む面であり、外側面とはマニホールド2の外部を臨む面である。
図18に示すように、マニホールド2の内部空間の高さ方向(x軸方向)において、第5境界部20eと底壁23との間に第2隙間部30が形成されている。すなわち、底壁23の上面と第2フランジ部29の下面とは接触している一方、底壁23の上面と第5境界部20eの内側面とは接触していない。第2隙間部30は、全周に亘って形成されている。
図17に示すように、底壁23は、マニホールド2の下面を塞ぐように、第2フランジ部29に固定されている。マニホールド2の内部空間を密閉するため、底壁23が全周に亘って第2フランジ部29と接合されている。例えば、底壁23と第2フランジ部29とは、溶接又は接合材などによって接合されている。
変形例9
上記実施形態では、導入管201は、第1側壁24に取り付けられていたが、導入管201の取り付け位置はこれに限定されない。例えば、図19に示すように、導入管201は、マニホールド2の天板22に取り付けられており、天板22から上方に延びていてもよい。
上記実施形態では、導入管201は、第1側壁24に取り付けられていたが、導入管201の取り付け位置はこれに限定されない。例えば、図19に示すように、導入管201は、マニホールド2の天板22に取り付けられており、天板22から上方に延びていてもよい。
変形例10
中間部材3は、表面がコーティングされていてもよい。例えば、中間部材3は、上述した第2接合材4及び第3接合材5と同じ材料でコーティングされていてもよい。なお、この中間部材3のコーティング膜の膜厚は、約200μm以下である。この膜厚によって、コーティング膜と第2接合材4及び第3接合材5とを区別することができる。このようにコーティング膜厚を約200μm以下とすることで、中間部材3の可撓性が保たれる。
中間部材3は、表面がコーティングされていてもよい。例えば、中間部材3は、上述した第2接合材4及び第3接合材5と同じ材料でコーティングされていてもよい。なお、この中間部材3のコーティング膜の膜厚は、約200μm以下である。この膜厚によって、コーティング膜と第2接合材4及び第3接合材5とを区別することができる。このようにコーティング膜厚を約200μm以下とすることで、中間部材3の可撓性が保たれる。
変形例11
上記実施形態では、応力緩衝機構9は、第2燃料電池セル1a、中間部材3、第2接合材4、及び第3接合材5によって構成されていたが、応力緩衝機構9の構成はこれに限定されない。
上記実施形態では、応力緩衝機構9は、第2燃料電池セル1a、中間部材3、第2接合材4、及び第3接合材5によって構成されていたが、応力緩衝機構9の構成はこれに限定されない。
例えば、図20に示すように、応力緩衝機構9は、可撓性部材91によって構成されていてもよい。この変形例に係るセルスタック装置100において、天板22は、複数の天板部220を有している。各天板部220は、燃料電池セル群110を支持している。
可撓性部材91は、各天板部220の間に介在している。すなわち、各天板部220は、可撓性部材91を介して互いに連結されている。可撓性部材91は、例えば、弾性体などによって構成することができる。具体的には、可撓性部材91は、フェライト系ステンレス、オーステナイト系ステンレス、又はニッケル基合金などによって構成することができる。
1 第1燃料電池セル
110 燃料電池セル群
1a 第2燃料電池セル
2 マニホールド
22 天板
220 天板部
3 中間部材
4 第2接合材
5 第3接合材
8 第1接合材
9 応力緩衝機構
91 可撓性部材
110 燃料電池セル群
1a 第2燃料電池セル
2 マニホールド
22 天板
220 天板部
3 中間部材
4 第2接合材
5 第3接合材
8 第1接合材
9 応力緩衝機構
91 可撓性部材
Claims (12)
- それぞれが複数の第1燃料電池セルを有する複数の燃料電池セル群と、
前記各燃料電池セル群を支持する天板を有するマニホールドと、
前記各第1燃料電池セルと前記マニホールドとを接合する複数の第1接合材と、
前記各燃料電池セル群の間に介在し、前記天板に生じる応力を緩衝する応力緩衝機構と、
を備える、セルスタック装置。
- 前記応力緩衝機構は、
第2燃料電池セルと、
前記天板と前記第2燃料電池セルとの間に配置され、可撓性を有する中間部材と、
前記中間部材と前記第2燃料電池セルとを接合する第2接合材と、
前記中間部材と前記天板とを接合し、前記第2接合材と間隔をあけて配置される第3接合材と、
を有する、請求項1に記載のセルスタック装置。
- 前記中間部材は、筒状である、
請求項2に記載のセルスタック装置。
- 前記第2燃料電池セルの一方の端部は、前記中間部材内に挿入される、
請求項3に記載のセルスタック装置。
- 前記中間部材は、前記天板と対向する段差面を有する、
請求項3又は4に記載のセルスタック装置。
- 前記中間部材の一方の端部は、前記天板部に形成される貫通孔内に挿入される、
請求項2から5のいずれかに記載のセルスタック装置。
- 前記中間部材は、金属製である、
請求項2から6のいずれかに記載のセルスタック装置。
- 前記中間部材は、前記マニホールドから離れるにつれて前記第2燃料電池セルとの間隔が小さくなるように、前記第2燃料電池セルに沿って延びる、
請求項2から7のいずれかに記載のセルスタック装置。
- 前記中間部材は、前記マニホールドから離れるにつれて前記第2燃料電池セルとの間隔が大きくなるように、前記第2燃料電池セルに沿って延びる、
請求項2から7のいずれかに記載のセルスタック装置。
- 前記天板は、複数の天板部を有し、
前記各天板部は、前記燃料電池セル群を支持し、
前記応力緩衝機構は、前記各天板部の間に介在する可撓性部材を有する、
請求項1に記載のセルスタック装置。
- 前記可撓性部材は、弾性体によって構成される、
請求項10に記載のセルスタック装置。
- 前記各第1燃料電池セルは、前記天板の長手方向に沿って配列される、
請求項1から11のいずれかに記載のセルスタック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017133843A JP6467002B2 (ja) | 2017-07-07 | 2017-07-07 | セルスタック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007180000A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-07-12 | Kyocera Corp | 燃料電池 |
JP2011119185A (ja) * | 2009-12-07 | 2011-06-16 | Toto Ltd | 燃料電池モジュール |
JP2011210630A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Toto Ltd | 燃料電池セル集合体 |
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