JP2016168820A - 熱可塑性樹脂シートの製造方法、熱可塑性樹脂シート、およびそれを加熱成型して得られた成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記工程(1)、工程(2)、工程(3)を少なくとも有する、シート厚みが10〜1000μmであり、シート厚みを理論層数で除した理論層厚みが0.5μm以下である、熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。工程(1);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物を溶融し、溶融流体を形成する。工程(2);前記溶融流体からなる積層数200以上の積層流体を形成する。工程(3);前記積層流体をダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。
【選択図】 なし
Description
すなわち本発明は、
<1> 下記工程(1)、工程(2)、工程(3)を少なくとも有する、シート厚みが10〜1000μmであり、シート厚みを理論積層数で除した理論層厚みが0.5μm以下である、熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
工程(1);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物Aを溶融し、溶融流体A1を形成する。
工程(2);前記溶融流体A1からなる理論積層数200以上の積層流体A2を形成する。
工程(3);前記積層流体A2をダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。
<2> 下記工程(1A)、工程(1B)、工程(2)、工程(3)を少なくとも有する、シート厚みが10〜1000μmであり、シート厚みを理論積層数で除した理論層厚みが0.5μm以下である、熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
工程(1A);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物Aを溶融し、溶融流体A1を形成する。
工程(1B);熱可塑性樹脂組成物Aの結晶化速度以下の結晶化速度を有する熱可塑性樹脂組成物Bを溶融し、溶融流体Bを形成する。
工程(2);前記溶融流体A1と前記溶融流体B1からなる理論積層数200以上の積層流体AB2を形成する。
工程(3);前記積層流体AB2を、ダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。
<3> 前記工程(2)における積層流体の形成の少なくとも一部が、スタティックミキサーに熱可塑性樹脂組成物を通過させることによって行われることを特徴とする、<1>または<2>に記載の熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
<4> 前記工程(2)における積層流体の形成の少なくとも一部が、多層フィードブロックあるいは多層マニホールドに熱可塑性樹脂組成物を通過させることによって行われることを特徴とする、<1>〜<3>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
<5> <1>〜<4>のいずれかの製造方法によって得られた熱可塑性樹脂組成物シートを加熱成型する工程を有する、成型品の製造方法。
<6> ヘイズが0.1〜20%であり、昇温結晶化温度において10分間加熱した際のヘイズ(単位:%)の上昇が10ポイント以下である、熱可塑性樹脂組成物シート。
<7> 面配向係数ΔPが0〜0.01である<6>記載の熱可塑性樹脂組成物シート。
<8> <6>または<7>に記載の熱可塑性樹脂組成物シートを加熱成型して得られた成形品。
<9> <6>または<7>に記載の熱可塑性樹脂組成物シートを加熱成型して得られた食品容器。
工程(1);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物Aを溶融し、溶融流体A1を形成する。
工程(2);前記溶融流体A1からなる積層数200以上の積層流体A2を形成する。
工程(3);前記積層流体A2をダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。また、本発明は、下記工程(1A)、工程(1B)、工程(2)、工程(3)を少なくとも有する、シート厚みが10〜1000μmであり、シート厚みを理論層数で除した理論層厚みが0.5μm以下である、熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法である。
工程(1A);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物Aを溶融し、溶融流体A1を形成する。
工程(1B);熱可塑性樹脂組成物Aの結晶化速度以下の結晶化速度を有する熱可塑性樹脂組成物Bを溶融し、溶融流体Bを形成する。
工程(2);前記溶融流体A1と前記溶融流体B1からなる積層数200以上の積層流体AB2を形成する。
工程(3);前記積層流体AB2を、ダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。
本発明において使用される熱可塑性樹脂組成物Aおよび熱可塑性樹脂組成物Bは、熱可塑性樹脂から、または主成分である熱可塑性樹脂とその他の成分とから、構成される。以下、熱可塑性樹脂組成物Aおよび熱可塑性樹脂組成物Bを併せて、本発明における熱可塑性組成物と称する。
これらの樹脂は単独でも、二種以上を混合しても差し支えない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法は、シート厚みが10〜1000μmであり、なおかつシート厚みを理論層数で除した理論層厚みが0.5μm以下であるシートの製造方法であって、本発明における熱可塑性樹脂を溶融して溶融流体を形成する工程(1)(または工程(1A)および工程(1B))、工程(1)で形成された溶融流体からなる積層数200以上の積層流体を形成するする工程(2)、工程(2)で形成された積層流体をダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる工程(3)、を少なくとも有する。工程(1)と工程(2)、工程(2)と工程(3)の間には、他の工程が挿入されていても差し支えない。例えば、工程(1)と工程(2)の間には濾過工程、温度変更工程等が挿入されていても良い。また、工程(2)と工程(3)の間には、温度変更工程、電荷付加工程等が挿入されていても良い。但し、工程(2)と工程(3)の間には、工程(2)で形成された積層構造を破壊する工程があってはならない。
本発明における理論層厚みは下記式で計算される。
理論層厚み=シート厚み/理論積層数
熱可塑性樹脂組成物Aからなる層の理論厚み=〔シート厚み×[熱可塑性樹脂組成物Aの体積吐出速度/(熱可塑性樹脂組成物Aの体積吐出速度+熱可塑性樹脂組成物Bの体積吐出速度)]〕/(理論積層数/2)
熱可塑性樹脂組成物Bからなる層の理論厚み=〔シート厚み×[熱可塑性樹脂組成物Bの体積吐出速度/(熱可塑性樹脂組成物Aの体積吐出速度+熱可塑性樹脂組成物Bの体積吐出速度)]〕/(理論積層数/2)
本願発明のシートのヘイズ(%)の上限は好ましくは20であり、より好ましくは18である。上記を超えると透明性が低下し、容器としての品位が低下することがある。
本願発明のシートの結晶化度(%)の上限は好ましくは80であり、より好ましくは75である。上記を超えると効果が飽和する。
SII製示差走査型熱量計(DSC6200)を用いて以下の操作を行った。樹脂組成物試料10mgを40℃/minにて室温から樹脂組成物の融点に対し更に30℃高温までに昇温し、その温度で5分間保持した。次に、1.25℃/minで−30℃まで冷却し、結晶化ピーク温度を読み取った。次に冷却温度を40℃/minとして同様に結晶化ピーク温度を読み取った。得られた2つの結晶化温度について、横軸を結晶化温度(℃)、縦軸を冷却速度(℃/min)としてプロットし、その傾きの絶対値を結晶化速度(min−1)とした。
SII製示差走査型熱量計(DSC6200)を用い、熱可塑性樹脂組成物シート10mgを昇温速度20℃/分で加熱し、検知された融解吸熱ピーク温度を融点とした。次に、熱可塑性樹脂組成物シート10mgを40℃/minにて室温から樹脂の融点に対し更に30℃高温までに昇温し、その温度で5分間保持し、液体窒素を使って20℃/minで−30℃まで冷却し、次いで20℃/minで昇温して得られたDSCチャートから結晶化ピーク温度を読み取り、それを昇温結晶化温度とした。
JIS−Z−1702準拠の方法で測定した。
ロールサンプルから幅方向で3点サンプルを採取した。そのサンプルについてJIS K 7142−1996 5.1(A法)により、ナトリウムD線を光源としてアッベ屈折計によりフィルム長手方向の屈折率(Nx)、幅方向の屈折率(Ny)、厚み方向の屈折率(Nz)を測定し、下記式によって面配向係数(ΔP)を算出した。なお、得られた面配向係数の平均値を面配向係数とした。
ΔP=(Nx+Ny)/2−Nz
JIS−K−7136:2000に準ずる方法で、試料をヘイズメーター(日本電色製、NDH2000)を用いて異なる箇所3ヶ所について測定し、その平均値をヘイズとした。
前述の方法により測定した昇温結晶化温度の空気中で試料を10分間加熱処理し、次いで常温で放冷した。放冷後の試料のヘイズを前述の方法で測定し、加熱処理前のヘイズとの差を算出した。
熱成型機を用いて、成型圧力0.5MPa、表1に示す成形時の金型温度で真空成型を行ない、シートからカップを得た。得られた成型品について、透明性と賦形性とについて評価し、両者を総合して5〜0の6段階で評価点を判定した。透明性評価は、成形品底部について、シートから透明性がどの程度変化したかについて目視観察により評価した。賦形性評価は、底部、胴部、口縁部の3つの部位について、金型への追従性のよしあしと破断の有無について目視観察により評価した。
評価点 透明性評価 賦形性評価
5 低下なし〜わずかに低下 良好である
4 低下なし〜わずかに低下 1部位において転写不足が認められる部分がある
3 低下なし〜わずかに低下 2部位において転写不足が認められる部分がある
2 低下なし〜わずかに低下 3部位において転写不足が認められる部分がある
1 大幅に低下 破断なく賦形されている(転写不足は不問)
0 不問 賦形されないまたは破断が認められる
上記成型性試験の項と同様にして得た成型品(カップ)の底部の異なる箇所3ヶ所からサンプルを採取し、各サンプルのヘイズを測定し、その平均値を成型品のヘイズとした。各サンプルのヘイズ測定は、JIS−K−7105に準ずる方法で、ヘイズメーター(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
上記成型性試験の項と同様にして得た成型品(カップ)の底部からサンプルを採取し、サンプルの密度を測定した。樹脂成分は完全非晶と完全非結晶の混合物であり、その密度が後述のとおりであり、サンプルの密度はサンプルを構成する各成分の質量の総和を各成分の体積の総和で除した値となる、との仮定に基づき、各樹脂の結晶化度(重量比)を推算した。なお、サンプルの密度測定は、JIS K−7112−1980準拠の方法(密度勾配管法)に従って行った。また、各成分単独の密度は下記の値を用いた(単位:g/cm3);ポリエチレンテレフタレート樹脂:完全非晶1.34、完全結晶1.46。ポリエチレンテレフタレート樹脂:完全非晶1.28、完全結晶1.40。ポリプロピレン樹脂:完全非晶0.86、完全結晶0.95。ナイロン6樹脂:完全非晶1.11、完全結晶1.23。MXD系ナイロン樹脂:1.21。ソルビトール誘導体マスターバッチ(理研ビタミン株式会社製、商品名「リケマスターPN−10R」)0.3部、石油樹脂(出光興産株式会社製、商品名「P−140」)10部、石油樹脂(出光興産株式会社製、商品名「P−125」)6部、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体(株式会社クラレ製、商品名「セプトン2004」)3部の混合物:0.95。有機変性マグネシウムアルミニウムケイ酸塩プレート(Southern Clay Products製Cloisite 10A):1.93。
上記成型性試験の項で得た成型品(カップ)に、98℃の熱湯に30秒浸漬し、引き続いて常温の空気中で5分間放冷する加熱処理を施した。加熱処理前後の状態変化を、成型品全体の透明性と形態の変形について目視観察により評価し、両者を総合して5〜1の5段階で評価点を判定した。なお、成型性試験において評価点が0のものについては、耐ボイル性評価を行わなかった。
評価点 透明性評価 形態の変形評価
5 低下なし 変形なし
4 低下なし わずかに変形が認められる
3 わずかに低下 わずかに変形が認められる
2 大幅に低下 わずかに変形が認められる
1 不問 大きな変形が認められる
ポリプロピレン樹脂(住友化学製FS2011DG3)を一軸押出機に供給した。250℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、理論層数が4096層となるように12エレメントのスタティックミキサーを通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み250μmのシートを得た。表1に詳細を示した。
実施例1における12エレメントスタティックミキサーの代わりに16エレメントのスタティックミキサーを用いたこと以外は実施例1と同様にしてシートを製造し、厚み500μm、理論層数65536層のシートを得た。表1に詳細を示した。
ポリプロピレン樹脂(住友化学製FLX80E4)を一軸押出機に供給した。250℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、8エレメントのスタティックミキサーを通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み100μm、理論層数256層のシートを得た。表1に詳細を示した。
ポリプロピレン樹脂(住友化学製FS2011DG3)を一軸押出機に供給した。250℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み250μmの単層シートを得た。表1に詳細を示した。
東洋紡製ポリプロピレンフィルム(P2161、50μm)を使用した。表1に詳細を示した。
ポリプロピレン樹脂(住友化学製FS2011DG3)80.7部、ソルビトール誘導体マスターバッチ(理研ビタミン株式会社製、商品名「リケマスターPN−10R」)0.3部、石油樹脂(出光興産株式会社製、商品名「P−140」)10部、石油樹脂(出光興産株式会社製、商品名「P−125」)6部、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体(株式会社クラレ製、商品名「セプトン2004」)3部を一軸押出機に供給した。250℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み300μmの単層シートを得た。表1に詳細を示した。
ポリプロピレン樹脂(住友化学製FS2011DG3)80.7部、ソルビトール誘導体マスターバッチ(理研ビタミン株式会社製、商品名「リケマスターPN−10R」)0.3部、石油樹脂(出光興産株式会社製、商品名「P−140」)10部、石油樹脂(出光興産株式会社製、商品名「P−125」)6部、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体(株式会社クラレ製、商品名「セプトン2004」)3部を一軸押出機に供給した。250℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、12エレメントのスタティックミキサーを通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み300μm、理論層数4096層のシートを得た。表1に詳細を示した。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET、東洋紡製RE530)に有機変性マグネシウムアルミニウムケイ酸塩プレート(Southern Clay Products製Cloisite 10A)を5重量%添加したものを一軸押出機に供給した。285℃で溶融後、濾過フィルターを経た後、分割・積層回数12の多層フィードブロック(EDI製マルチプライヤー)を通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み300μm、理論層数4096層のシートを得た。表2に詳細を示した。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET、東洋紡製RE530)を一軸押出機に供給した。285℃で溶融後、濾過フィルターを経た後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、タッチロールで押さえ付けて急冷し、厚み500μmのシートを得た。これをバッチ式同時二軸延伸機を用いて、100℃で縦2倍、横2倍に延伸後、200℃で熱固定し、厚み100μmのシートを得た。表2に詳細を示した。
東洋紡製ポリエステルフィルム(E5100、50μm)を使用した。表2に詳細を示した。
ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス製NV5020)を一軸押出機に供給した。240℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、分割・積層回数10の多層フィードブロック(ノードソンEDI製マルチプライヤー)を通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み250μm、理論層数1024層のシートを得た。表2に詳細を示した。
ナイロン6樹脂(東洋紡製T800)を一軸押出機に供給した。270℃で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、10エレメントのスタティックミキサーを通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み250μm、理論層数1024層のシートを得た。表2に詳細を示した。
樹脂組成物Aとしてポリプロピレン樹脂(住友化学製FS2011DG3)とポリプロピレン樹脂(住友化学製FLX80E4)の重量比10/90の混合物、樹脂組成物Bとしてポリプロピレン樹脂(住友化学製FS2011DG3)を使用した。樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとを各々個別に、一軸押出機に供給し250℃で溶融し濾過フィルターを通過させた。その後、樹脂組成物A/樹脂組成物B=50/50の比率(重量比)になるように合流させ、次いで12エレメントのスタティックミキサーを通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み250μm、理論層数4096層のシートを得た。表3に詳細を示した。
樹脂組成物Aとしてポリエチレンテレフタレート樹脂(PET、東洋紡製RE530)に有機変性マグネシウムアルミニウムケイ酸塩プレート(Southern Clay Products製 Cloisite 10A)を5%添加したもの、樹脂組成物Bとしてポリエチレンテレフタレート樹脂(PET、東洋紡製RE530)を使用した。樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとを各々個別に、一軸押出機に供給し285℃で溶融し濾過フィルターを通過させた。その後、樹脂組成物A/樹脂組成物B=40/60の比率(重量比)になるようにフィードブロックで積層した。その後に、分割・積層回数12の多層フィードブロック(EDI製マルチプライヤー)を通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み300μm、理論層数4096層のシートを得た。表3に詳細を示した。
樹脂組成物AとしてMXD系ナイロン樹脂(東洋紡製T600)、樹脂組成物Bとしてポリエチレンテレフタレート樹脂(PET、東洋紡製RE530)を使用した。樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとを各々個別に、一軸押出機に供給し285℃で溶融し濾過フィルターを通過させた。その後、樹脂組成物A/樹脂組成物B=70/30の比率(重量比)になるようにフィードブロックで積層した。その後に、分割・積層回数12の多層フィードブロック(EDI製マルチプライヤー)を通過させ多層化した後、Tダイでシート状に押し出した。25℃の冷却ロールにキャストし、厚み300μm、理論層数4096層のシートを得た。表3に詳細を示した。
Claims (9)
- 下記工程(1)、工程(2)、工程(3)を少なくとも有する、シート厚みが10〜1000μmであり、シート厚みを理論積層数で除した理論層厚みが0.5μm以下である、熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
工程(1);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物Aを溶融し、溶融流体A1を形成する。
工程(2);前記溶融流体A1からなる理論積層数200以上の積層流体A2を形成する。
工程(3);前記積層流体A2をダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。 - 下記工程(1A)、工程(1B)、工程(2)、工程(3)を少なくとも有する、シート厚みが10〜1000μmであり、シート厚みを理論積層数で除した理論層厚みが0.5μm以下である、熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
工程(1A);結晶化速度が0.9min−1以上3.0min−1以下である熱可塑性樹脂組成物Aを溶融し、溶融流体A1を形成する。
工程(1B);熱可塑性樹脂組成物Aの結晶化速度以下の結晶化速度を有する熱可塑性樹脂組成物Bを溶融し、溶融流体Bを形成する。
工程(2);前記溶融流体A1と前記溶融流体B1からなる理論積層数200以上の積層流体AB2を形成する。
工程(3);前記積層流体AB2を、ダイスから吐出し、冷却ロールに接触させて固化させる。 - 前記工程(2)における積層流体の形成の少なくとも一部が、スタティックミキサーに熱可塑性樹脂組成物を通過させることによって行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
- 前記工程(2)における積層流体の形成の少なくとも一部が、多層フィードブロックあるいは多層マニホールドに熱可塑性樹脂組成物を通過させることによって行われることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物シートの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかの製造方法によって得られた熱可塑性樹脂組成物シートを加熱成型する工程を有する、成型品の製造方法。
- ヘイズが0.1〜20%であり、昇温結晶化温度において10分間加熱した際のヘイズ(単位:%)の上昇が10ポイント以下である、熱可塑性樹脂組成物シート。
- 面配向係数ΔPが0〜0.01である請求項6記載の熱可塑性樹脂組成物シート。
- 請求項6または7に記載の熱可塑性樹脂組成物シートを加熱成型して得られた成形品。
- 請求項6または7に記載の熱可塑性樹脂組成物シートを加熱成型して得られた食品容器。
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