JP2016168085A - カテーテル組立体 - Google Patents

カテーテル組立体 Download PDF

Info

Publication number
JP2016168085A
JP2016168085A JP2015048009A JP2015048009A JP2016168085A JP 2016168085 A JP2016168085 A JP 2016168085A JP 2015048009 A JP2015048009 A JP 2015048009A JP 2015048009 A JP2015048009 A JP 2015048009A JP 2016168085 A JP2016168085 A JP 2016168085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catheter
shaft
catheter assembly
lumen
liquid ejection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015048009A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6453676B2 (ja
Inventor
真理子 丸山
mariko Maruyama
真理子 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2015048009A priority Critical patent/JP6453676B2/ja
Publication of JP2016168085A publication Critical patent/JP2016168085A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6453676B2 publication Critical patent/JP6453676B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】カテーテルが挿入されている生体管腔内の特定箇所に対して薬剤を好適に適用することができるカテーテル組立体を提供する。【解決手段】カテーテル組立体10は、第1シャフト16を有する外カテーテル12と、第2シャフト34を有する内カテーテル14とを備える。第1シャフト16には、先端開口部13が設けられるとともに、第1シャフト16の内腔17と外表面とを連通する複数の側孔20が少なくとも軸方向の異なる位置に設けられている。第2シャフト34には、液体を通すための液体通路38と、液体通路38に連通し軸線に対して交差する外方向に開口する液体噴出孔40とが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、外カテーテルと内カテーテルとを備えたカテーテル組立体に関する。
カテーテル手技において、例えばバルーンカテーテル等の治療デバイスを血管内の病変部(狭窄部等)に円滑に送達するためにガイディングカテーテルが用いられる。このような手技では、ガイディングカテーテルの血管内への挿入又は抜去時に、ガイディングカテーテルのシャフトと血管内壁との摩擦が大きい箇所では、血管にスパスム(痙攣を伴う異常収縮)が起きる場合がある。一般に、スパスムが起きた場合、ニトログリセリン(を含むカクテル薬液)等の血管拡張剤を投与し、血管を拡張させることでスパスムを解除する。
特開2009−22432号公報
しかしながら、ガイディングカテーテルのシャフトが挿入された血管においてスパスムが起きた場合、収縮した血管によってシャフトが締め付けられてしまうためにガイディングカテーテルの抜去ができず、血管拡張剤の投与が困難となる場合がある。また、患者の皮膚に穿刺したイントロデューサシースを介してガイディングカテーテルを血管内に挿入している場合に、イントロデューサシースの先端開口から血管拡張剤を噴出させたとしても、スパスムが起きた箇所がイントロデューサシースの先端開口よりも中枢側にある場合には、血流があるために、血管拡張剤をスパスムが起きた箇所まで到達させることは困難である。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、カテーテルが挿入されている生体管腔内の特定箇所に対して薬剤を好適に適用することができるカテーテル組立体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るカテーテル組立体は、生体管腔内に挿入可能な第1シャフトを有し、前記第1シャフトに、先端開口部が設けられるとともに、前記第1シャフトの内腔と外表面とを連通する複数の側孔が少なくとも軸方向の異なる位置に設けられた外カテーテルと、前記外カテーテルの前記内腔に挿入可能な第2シャフトを有し、前記第2シャフトに、液体を通すための液体通路と、前記液体通路に連通し軸線に対して交差する外方向に開口する液体噴出孔とが設けられた内カテーテルと、を備える、ことを特徴とする。
上記のように構成されたカテーテル組立体によれば、外カテーテルが挿入されている生体管腔内の特定箇所に薬剤を適用したい場合に、術者は、外カテーテルの内腔に内カテーテルを挿入して、内カテーテルに設けられた液体噴出孔を生体管腔内の当該特定箇所に到達させ、液体噴出孔から薬剤を特定箇所に向けて噴出する。これにより、外カテーテルの側孔を介して、生体管腔内の当該特定箇所に薬剤を適用することができる。したがって、本発明によれば、生体管腔内における薬剤の噴出位置を制御することで、生体管腔内の特定箇所に対して薬剤を好適に適用することができる。
上記のカテーテル組立体において、前記第2シャフトの先端は閉塞されていてもよい。
この構成により、薬剤は第2シャフトの先端から先端方向に噴出せず、外カテーテルの側孔に向けて薬剤を集中的に噴出するので、生体管腔内の特定箇所に効率的に薬剤を適用することができる。
上記のカテーテル組立体において、前記第1シャフトは、網状チューブの形態を有し、前記網状チューブの網目によって前記複数の側孔が形成されていてもよい。
この構成により、軸方向及び周方向に並ぶ多数の側孔を第1シャフトに設けることができ、生体管腔に対する薬剤の噴出位置を一層容易に制御することができる。
上記のカテーテル組立体において、前記網状チューブは、1以上の線材により構成された筒網状の編組体と、前記線材を覆う樹脂製の被覆層とを有していてもよい。
この構成により、外カテーテルが生体管腔内に挿入されている状態で、編組体を構成する線材が生体管腔内壁に直接接触することがなく、生体管腔内壁の損傷を抑制することができる。
上記のカテーテル組立体において、前記液体噴出孔は、前記第2シャフトの周囲の全方位に開口するように形成されていてもよい。
この構成により、第2シャフトの全周から薬剤を噴出できるため、薬剤を生体管腔に対して一層効果的に適用することができる。
上記のカテーテル組立体において、前記液体噴出孔の縁部に造影マーカが設けられていてもよい。
この構成により、X線透視下で、生体管腔内での液体噴出孔の位置を容易に確認し、薬剤の噴出位置を一層好適に制御することができる。
上記のカテーテル組立体において、前記外カテーテルは、ガイディングカテーテルとして構成されていてもよい。
ガイディングカテーテル(外カテーテル)が挿入されている血管にスパスムが起きた場合に、ガイディングカテーテル内に内カテーテルを挿入し、スパスムが発生している血管に向けて液体噴出孔から血管拡張剤を噴出することにより、スパスムを迅速に解除することができる。
本発明のカテーテル組立体によれば、カテーテルが挿入されている生体管腔内の特定箇所に対して薬剤を好適に適用することができる。
本発明の実施形態に係るカテーテル組立体の概略構成図である。 外カテーテルと内カテーテルとを組み立てた状態のカテーテル組立体の概略構成図である。 図1におけるIII−III線に沿った外カテーテルの断面図である。 カテーテル組立体の使用方法を説明する第1の図である。 カテーテル組立体の使用方法を説明する第2の図である。 図6Aは別の構成例に係る液体噴出孔の説明図であり、図6Bはさらに別の構成例に係る液体噴出孔の説明図である。 図7Aは変形例に係る内カテーテルの概略構成図であり、図7Bは図7AにおけるVIIB−VIIB線に沿った内カテーテルの断面図である。
以下、本発明に係るカテーテル組立体について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係るカテーテル組立体10の概略構成図である。カテーテル組立体10は、血管等の生体管腔内に挿入可能な外カテーテル12と、この外カテーテル12に挿入可能な内カテーテル14とを備える。図2は、外カテーテル12に内カテーテル14を挿入した状態のカテーテル組立体10の概略構成図である。
本実施形態において、外カテーテル12は、治療デバイス(バルーンカテーテル、ステント等)を血管等の生体管腔内の目的位置まで案内するために使用するガイディングカテーテルとして構成されている。外カテーテル12は、例えば、脳内治療用、心臓治療用、末梢治療用等として構成され得る。外カテーテル12は、例えば診断用カテーテル(造影カテーテル)、マイクロカテーテル等として構成されてもよい。
外カテーテル12は、細径で長尺な第1シャフト16と、第1シャフト16の基端に接続された第1ハブ18とを備える。第1シャフト16は、血管等の生体管腔内に挿入されるカテーテル本体を構成するものであって、先端から基端まで連通する内腔17が形成された可撓性を有する長尺で中空の細径のチューブ状部材である。第1シャフト16の先端領域には、予め湾曲形状(アングル)が付けられていてもよい。
第1シャフト16の内腔17には、外カテーテル12の種類に応じて、他の医療デバイス、例えば、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、バルーンカテーテル、ステント等が挿通可能である。
第1シャフト16は、術者が外カテーテル12の基端側を把持及び操作しながら、長尺な外カテーテル12を血管等の生体器官内へと円滑に挿通させることができることが求められる。したがって、第1シャフト16は、適度な可撓性と適度な剛性を有する構造であることが好ましい。
細い血管や大きく蛇行する血管内を通過できるように、第1シャフト16の少なくとも先端領域(例えば、最先端部から30mm程度の範囲)の外周面には親水性コーティングが施されていることが好ましい。親水性コーティングの構成材料としては、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
第1シャフト16には、内腔17と外表面とを連通する複数の側孔20が少なくとも軸方向の異なる位置に設けられている。より具体的には、第1シャフト16には、生体内へ挿入される領域のほぼ全長に亘って多数の側孔20が周方向及び軸方向に並んで形成されている。本実施形態の場合、第1シャフト16は網状チューブ16Aの形態を有しており、網状チューブ16Aの網目によって、内腔17と外表面とを連通する(すなわち第1シャフト16の周壁を径方向に貫通する)多数の側孔20が形成されている。また、網状チューブ16Aの生体内へ挿入されない領域では、網状チューブ16Aの網目を樹脂で塞ぐことで側孔20が形成されないようにしている。なお、第1シャフト16は、第1シャフト16の軸方向の側孔20を有する領域を視認できるように、第1シャフト16の軸方向の側孔20を有する領域の基端部に視認マーカを設けてもよい。
図3は、図1におけるIII−III線に沿った第1シャフト16の断面図である。図3に示すように、第1シャフト16は、1以上の線材22により構成された筒網状の編組体24と、線材22の周囲を覆う樹脂製の被覆層26とを有する。編組体24は、1以上の線材22(ブレイド線)を筒状に編んで(織り上げて)形成されたものである。線材22の横断面形状は、図3のように矩形状でもよく、あるいは円形状や楕円形状でもよい。
線材22の構成材料としては、例えば、金属、ポリマー、金属とポリマーの複合体、金属合金又はそれらの組み合わせが挙げられる。被覆層26の構成材料としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料あるいはこれらの混合物が挙げられる。
図3に示す構造を有する第1シャフト16は、例えば、樹脂で被覆した線材22を編んで筒網状体を形成し、形成した筒網状体を加熱して樹脂を溶融・軟化させた後に冷却して硬化させることにより、製作することができる。この場合、樹脂を溶融・軟化させた後に硬化させることに伴って、線材22の交差部分が樹脂によって結合されるため、適度の剛性を備えた網状チューブ16Aを形成することができる。
なお、第1シャフト16は、上述した構造に限らず、一般的なガイディングカテーテルのシャフトに対し、シャフトの全長に亘って、シャフトの周壁を径方向に貫通する多数の孔を穿設することによって構成されたものでもよい。
図1のように、本実施形態では、湾曲、屈曲、分岐した血管内でも、血管内壁を傷つけずに円滑かつ安全に外カテーテル12を走行させることができるように、第1シャフト16の先端に柔軟な弾性体(イソプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム材)からなる先端チップ28が設けられている。なお、先端チップ28は、必要性に応じてなくしてもよい。
外カテーテル12の体内への挿入は、X線透視下でその位置を確認しつつ行われるため、X線(放射線)不透過材料により構成され又はX線不透過材料を含む造影マーカ30が、第1シャフト16の先端部近傍に設けられている。
X線不透過材料としては、例えば、金、白金、白金−インジウム合金、硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン、これらの合金、これらの金属を錬り込んだ樹脂等が挙げられる。なお、上述した先端チップ28を構成する材料中に、X線不透過材料が配合されてもよい。外カテーテル12に内カテーテル14が挿入された際の、X線透視下での内カテーテル14の視認性(造影性)を確保するために、第1シャフト16の構成材料中にはX線不透過材料が配合されていないことが好ましい。
第1ハブ18は、その先端にて第1シャフト16の基端を保持するものであり、基端にはYコネクタ(分岐ポート付きコネクタ)やシリンジ等の他の器具が接続可能となっている。第1ハブ18は、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の硬質の樹脂等により構成され得る。
第1シャフト16における第1ハブ18との接続部は、ストレインリリーフ32で覆われている。ストレインリリーフ32は、第1シャフト16の第1ハブ18への接続部での屈曲(キンク)を防止するためのものであり、例えばチューブ状に形成された適度の可撓性及び剛性を有する樹脂製の部材である。ストレインリリーフ32は、上述した第1シャフト16の被覆層26を構成する樹脂材料と同様の材料で構成され得る。
内カテーテル14は、外カテーテル12の内腔17に挿入可能な第2シャフト34と、第2シャフト34の基端に接続された第2ハブ36とを備える。第2シャフト34は、可撓性を有し、長尺で細径のチューブ状部材である。第2シャフト34は、上述した第1シャフト16の被覆層26を構成する樹脂材料と同様の材料で構成され得る。
第2シャフト34には、液体を通すための液体通路38と、液体通路38に連通し軸線に対して交差する外方向に開口する液体噴出孔40とが設けられている。液体噴出孔40は、第2シャフト34の先端部近傍に設けられているのがよい。
第2シャフト34では、軸方向に沿って延在する内腔39が液体通路38として機能する。第2シャフト34の内腔39は、第2ハブ36の内腔と連通している。第2シャフト34の先端は閉塞されている。
本実施形態において、液体噴出孔40は、第2シャフト34の周方向の一部にのみ形成されており、第2シャフト34の軸方向に沿って延在する。液体噴出孔40の長さLは、例えば、1〜500mmに設定され、好ましくは、5〜50mmに設定される。なお、液体噴出孔40の長さLは、第1シャフト16に設けられた側孔20の長さ(側孔20の、第1シャフト16の軸方向に沿った寸法)よりも小さくてもよい。
液体噴出孔40が設けられた側から第2シャフト34を見たとき(図1中の矢印A方向から見たとき)の液体噴出孔40の形状は、角部が直角の矩形状のほか、角部が丸い矩形状や、細長い楕円形状等であってもよい。液体噴出孔40は、第2シャフト34の軸方向にずれた位置に複数設けられてもよい。
本実施形態の場合、X線透視下で液体噴出孔40の位置を確認できるように、液体噴出孔40の縁部には、X線不透過性を有する造影マーカ42が設けられている。造影マーカ42は、液体噴出孔40の周囲を周回するように設けられている。なお、第2シャフト34に造影マーカ42を設けることに代えて、第2シャフト34の構成材料中にX線不透過材料を配合することにより、第2シャフト34全体に造影性をもたせてもよい。この場合でも、空間である液体噴出孔40の部分は、第2シャフト34の他の部分と造影性が異なる(低い)ため、X線透視下で液体噴出孔40の位置を確認することができる。
第2シャフト34の長さは、図2のように外カテーテル12に内カテーテル14を一杯まで挿入したときに内カテーテル14の最先端が外カテーテル12の先端開口部13と同じ位置か、外カテーテル12の先端開口部13よりも基端側に位置するように設定されている。これにより、外カテーテル12に内カテーテル14を一杯まで挿入した状態で、内カテーテル14の最先端が外カテーテル12の先端開口部13から突出しないようになっている。
なお、外カテーテル12の使用時において第1ハブ18の基端部にYコネクタ54(図4参照)を接続する場合には、Yコネクタ54を介して内カテーテル14が外カテーテル12に挿入される。したがって、この場合には、第2シャフト34の長さは、第1ハブ18の基端部にYコネクタ54を接続した外カテーテル12に内カテーテル14を一杯まで挿入したときに内カテーテル14の最先端が外カテーテル12の先端開口部13と同じ位置か、外カテーテル12の先端開口部13よりも基端側に位置するように設定されてよい。
図1に示すように、外カテーテル12に対する内カテーテル14の挿入深さを確認できるように、第2シャフト34の外面には、軸方向の所定範囲に亘って深度マーカ44(図示例では、目盛)が設けられてもよい。
第2ハブ36は、その先端にて第2シャフト34の基端を保持するものであり、基端にはYコネクタ(分岐ポート付きコネクタ)やシリンジ等の他の器具が接続可能となっている。
本実施形態のカテーテル組立体10は、外カテーテル12及び内カテーテル14に加えて、内カテーテル14と入替可能であり、かつ、この外カテーテル12に挿入可能な第2内カテーテルを有していてもよい。
第2内カテーテルは、外カテーテル12の内腔17に挿入可能な第3シャフトと、第3シャフトの基端に接続された第3ハブとを備える。第3シャフトは、先端から基端まで連通する内腔が形成された可撓性を有する長尺で中空の細径のチューブ状部材である。第3シャフトは、上述した第1シャフト16の被覆層26を構成する樹脂材料と同様の材料で構成され得る。なお、第3シャフトの内腔は、第3ハブの内腔と連通している。そして、第3シャフトは、液体噴出孔40を有さず、第3シャフトの先端は開口している。また、第3シャフトの長さは、外カテーテル12に第2内カテーテルを一杯まで挿入したときに第2内カテーテルの最先端が外カテーテル12の先端開口部13よりも先端側に位置するように設定されている。
第2内カテーテルは、外カテーテル12を血管内に挿入する際、具体的には外カテーテル12の先端部を生体内の病変部等の所定位置まで到達させる際に使用される。そのため、第2内カテーテルの内腔には、ガイドワイヤが挿入可能である。また、第3シャフトは第1シャフト16よりも長いため、外カテーテル12の内腔に第2内カテーテルを挿入した場合、ガイドワイヤの外周と外カテーテル12の外周の間に生じる段差を小さくできる。そのため、生体内に外カテーテル12を挿入した際、外カテーテル12の先端が血管壁等に損傷を与えることを防止することができる。さらに、外カテーテル12の内腔に第2内カテーテルを挿入した状態で、外カテーテル12を血管内に挿入することで、外カテーテル12の先端部を生体内の病変部等の所定位置まで到達させる間に、外カテーテル12の側孔20を通して血液が体外に漏れるのを抑制することができる。
本実施形態に係るカテーテル組立体10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
上述したように、カテーテル組立体10における外カテーテル12は、基本的には、治療カテーテルを目的の病変部へと案内するためのガイディングカテーテルとして使用される。
図4に示すように、例えばセルジンガー法によりイントロデューサシース48を患者の血管52(例えば、腕の動脈)に穿刺し、ガイドワイヤ50を挿入した状態の外カテーテル12をイントロデューサシース48に挿入する(この際、外カテーテル12の内腔に第2内カテーテルを挿入し、その第2内カテーテルの内腔にガイドワイヤ50を挿入したものをイントロデューサシース48に挿入してもよい)。そして、外カテーテル12の先端に対してガイドワイヤ50を先行させた状態で、外カテーテル12の先端を、イントロデューサシース48の先端開口部48aから血管52へ挿入する。
次に、X線透視下で、外カテーテル12及びガイドワイヤ50を、図4中矢印方向に送り、血管内を走行させて、外カテーテル12の先端部を生体内の所望位置に到達させる。次に、外カテーテル12内に治療カテーテル(例えば、バルーンカテーテル等)を挿入し、治療カテーテルの先端部を病変部(例えば、狭窄部等)に到達させる。そして、治療カテーテルにより病変部に対して所定の処置を施した後、外カテーテル12及び治療カテーテルを血管52から抜去する。なお、外カテーテル12の内腔に第2内カテーテルを挿入した場合、外カテーテル12内に治療カテーテルを挿入する前に外カテーテル12の内腔から第2内カテーテルを抜去する。
このようなカテーテル手技において、外カテーテル12の血管内への挿入時又は血管からの抜去時、外カテーテル12の第1シャフト16と血管内壁との摩擦により血管が刺激されることで、血管にスパスムが起こる場合がある。特に、親水性コーティングが第1シャフト16の先端領域のみに施されている場合には、第1シャフト16のうち、イントロデューサシース48の先端開口部48aから出た部分で親水性コーティングが塗布されていない部分において血管内壁との摩擦が大きいため、刺激により血管にスパスムが起こる可能性がある。
本発明のカテーテル組立体10によれば、スパスムが起きた場合、外カテーテル12の内腔17に内カテーテル14を挿入し、スパスムの発生箇所に内カテーテル14の液体噴出孔40を配置し、内カテーテル14に設けられた液体噴出孔40から血管拡張剤(例えば、ニトログリセリンを含むカクテル薬液等)を噴出することにより、血管に起きたスパスムを解消することができる。なお、外カテーテル12の内腔に第2内カテーテルが挿入されている際には、外カテーテル12の内腔に内カテーテル14を挿入する前に第2内カテーテルを抜去し、内カテーテル14を外カテーテル12の内腔に挿入する。
スパスムが起きた場合、具体的には、外カテーテル12からガイドワイヤ50を抜去し、次に、外カテーテル12の第1ハブ18に接続されたYコネクタ54を介して、外カテーテル12の第1シャフト16の内腔に内カテーテル14の第2シャフト34を挿入する。そして、図5に示すように、第2シャフト34に設けられた液体噴出孔40をスパスムが起きた部位52aに送達する。すなわち、血管52においてスパスムが起きた部位52aの内側に液体噴出孔40を配置する。この際、液体噴出孔40の縁部には造影マーカ42が設けられているため、X線透視下で造影マーカ42の位置を見ながら液体噴出孔40を所望の位置に正確に配置することができる。
外カテーテル12の第1ハブ18に接続されたYコネクタ54の内部には血液漏れ防止用の弁体が設けられているため、内カテーテル14(具体的には、第2シャフト34)に対する弁体の締め付け力により、外カテーテル12に対する内カテーテル14の軸方向位置は適度の固定力を伴って固定される。なお、第2シャフト34の外面には深度マーカ44(図1参照)が設けられているため、血管内での液体噴出孔40の位置決めを行うために内カテーテル14の軸方向位置を調整する際に、深度マーカ44を目安にすることができる。
液体噴出孔40を血管52内の所望位置(スパスムが起きた箇所52a)に配置したら、次に、例えば第2ハブ36に接続した薬剤供給装置(血管拡張剤が充填されたシリンジ等)から血管拡張剤を吐出し、第2シャフト34内の液体通路38(内腔39)を介して血管拡張剤を液体噴出孔40に導き、図5において矢印Bで示すように、液体噴出孔40から血管内壁に向けて血管拡張剤を噴出する。このとき、第1シャフト16には内腔17と外表面とを連通する多数の側孔20が形成されていることから、噴出された血管拡張剤は側孔20を介して血管内壁に到達する。
本実施形態の場合、液体噴出孔40は第2シャフト34の周方向の一部にしか設けられていないが、液体噴出孔40から出た血管拡張剤は第1シャフト16及び血管内壁によって周方向へ拡散するため、血管内壁に対する血管拡張剤の適用に支障はない。なお、内カテーテル14の手元側を回転操作することにより、液体噴出孔40から血管拡張剤を噴出しながら液体噴出孔40を回転させてもよい。
以上説明したように、カテーテル組立体10によれば、外カテーテル12が挿入されている血管等の生体管腔内の特定箇所(スパスムが起きた箇所等)に薬剤を適用したい場合に、術者は、外カテーテル12の内腔に内カテーテル14を挿入して、内カテーテル14に設けられた液体噴出孔40を生体管腔内の当該特定箇所に到達させ、液体噴出孔40から薬剤を特定箇所に向けて噴出する。これにより、外カテーテル12の側孔20を介して、生体管腔内の当該特定箇所に薬剤を適用することができる。したがって、カテーテル組立体10によれば、生体管腔内における薬剤の噴出位置を制御することで、生体管腔内の特定箇所に対して薬剤を好適に適用することができる。
特に、本実施形態の場合、外カテーテル12は、ガイディングカテーテルとして構成されている。したがって、ガイディングカテーテル(外カテーテル12)が挿入されている血管にスパスムが起きた場合に、ガイディングカテーテル内に内カテーテル14を挿入し、スパスムが発生している血管に向けて液体噴出孔40から血管拡張剤を噴出することにより、スパスムを迅速に解除することができる。
また、液体噴出孔40から血管拡張剤を噴出させることで、スパスムが起きた箇所に対して局所的に血管拡張剤を送り込むことができるため、血管拡張剤の投与量が少なくて済む。血管拡張剤を投与し過ぎると血圧が下がる危険性があるが、本発明のカテーテル組立体10によれば、血管拡張剤の投与量が少なくて済むので、上記のような血圧低下の危険性を回避できる。
本実施形態の場合、第2シャフト34の先端は閉塞されている。この構成により、薬剤は先端方向に噴出せず、外カテーテル12の側孔20に向けて薬剤を集中的に噴出するので、生体管腔内の特定箇所に効率的に薬剤を適用することができる。また、薬剤の流出口が液体噴出孔40のみであることによって、粘度の高い薬剤であっても液体噴出孔40に誘導でき、薬剤を液体噴出孔40を通して噴出させることができる。さらに、液体噴出孔40のみから噴出することによって、薬剤の投与量を抑制することができる。
本実施形態の場合、第1シャフト16は網状チューブ16Aの形態を有し、網状チューブ16Aの網目によって複数の(多数の)側孔20が形成されている。この構成により、軸方向及び周方向に並ぶ多数の側孔20を第1シャフト16に設けることができ、生体管腔に対する薬剤の噴出位置の制御をより容易にすることができる。
特に、網状チューブ16Aは、1以上の線材22により構成された筒網状の編組体24と、線材22を覆う樹脂製の被覆層26とを有するので(図3参照)、編組体24を構成する線材22(ブレイド線)が血管等の生体管腔の内壁に直接接触することがなく、生体管腔内壁の損傷を抑制することができる。
なお、第2シャフト34に設ける液体噴出孔40の形態は、上記において説明したものに限らず、種々の形態を採り得る。例えば、図6Aに示すように、周方向に間隔をおいて複数の液体噴出孔40が形成されてもよい。これにより、第2シャフト34において薬剤が吐出する周方向範囲を広げることができ、生体管腔内において複数の液体噴出孔40から出た薬剤を迅速に周方向に拡散させることができる。よって、生体管腔に対する薬剤の適用効果を高めることができる。
また、図6Bに示す形態のように、螺旋状に延在する液体噴出孔60が設けられてもよい。この場合、螺旋状の液体噴出孔60の巻き数を1周以上とすることにより、第2シャフト34の周囲の全方位に開口する液体噴出孔60が形成される。これにより、液体噴出孔40から第2シャフト34の周囲全方向に向けて薬剤を噴出できるため、薬剤を生体管腔に対して一層効果的に適用することができる。なお、図6Bに示す液体噴出孔60は単一螺旋であるが、2重螺旋等の多重螺旋の液体噴出孔60が設けられてもよい。
図7Aに示す変形例に係る内カテーテル14aのように、周方向に一周連続する液体噴出孔62が設けられてもよい。この内カテーテル14aにおいて、第2シャフト34aは、先端及び基端にて開口する内腔35b(液体通路)が形成された長尺なシャフト本体64と、基端部がハブに固定されシャフト本体64の内腔に挿通されたワイヤ66と、ワイヤ66の先端部に固定された先端部材68とを有する。
図7B(図7AにおけるVIIB−VIIB線に沿った第2ハブ36の断面図)に示すように、ワイヤ66の基端部は、第2ハブ36内に一体的に設けられたワイヤ支持部70によって保持されている。図7Bの構成の場合、ワイヤ支持部70は、第2ハブ36のほぼ中心部に位置していてワイヤ66の基端部が固定されたボス部72と、周方向に間隔をおいて第2ハブ36の周壁36aとボス部72とを連結する複数の連結部74とを有する。図7Aのように、ワイヤ66の先端部は、シャフト本体64の先端開口部65から先端方向に突出するとともに、先端部材68が固定されている。
上記のように構成された内カテーテル14aによれば、シャフト本体64の先端面(先端開口部65)と先端部材68の基端面との間に、第2シャフト34aの周囲の全方位に開口する液体噴出孔62が形成される。これにより、液体噴出孔62から第2シャフト34aの周囲全方向に向けて薬剤を噴出できるため、薬剤を生体管腔に対して一層効果的に適用することができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…カテーテル組立体 12…外カテーテル
14、14a…内カテーテル 16…第1シャフト
20…側孔 34、34a…第2シャフト
38…液体通路 40、60、62…液体噴出孔

Claims (7)

  1. 生体管腔内に挿入可能な第1シャフトを有し、前記第1シャフトに、先端開口部が設けられるとともに、前記第1シャフトの内腔と外表面とを連通する複数の側孔が少なくとも軸方向の異なる位置に設けられた外カテーテルと、
    前記外カテーテルの前記内腔に挿入可能な第2シャフトを有し、前記第2シャフトに、液体を通すための液体通路と、前記液体通路に連通し軸線に対して交差する外方向に開口する液体噴出孔とが設けられた内カテーテルと、を備える、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
  2. 請求項1記載のカテーテル組立体において、
    前記第2シャフトの先端は閉塞されている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
  3. 請求項1又は2記載のカテーテル組立体において、
    前記第1シャフトは、網状チューブの形態を有し、
    前記網状チューブの網目によって前記複数の側孔が形成されている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
  4. 請求項3記載のカテーテル組立体において、
    前記網状チューブは、1以上の線材により構成された筒網状の編組体と、前記線材を覆う樹脂製の被覆層とを有する、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル組立体において、
    前記液体噴出孔は、前記第2シャフトの周囲の全方位に開口するように形成されている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル組立体において、
    前記液体噴出孔の縁部に造影マーカが設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のカテーテル組立体において、
    前記外カテーテルは、ガイディングカテーテルとして構成されている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体。
JP2015048009A 2015-03-11 2015-03-11 カテーテル組立体 Active JP6453676B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015048009A JP6453676B2 (ja) 2015-03-11 2015-03-11 カテーテル組立体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015048009A JP6453676B2 (ja) 2015-03-11 2015-03-11 カテーテル組立体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016168085A true JP2016168085A (ja) 2016-09-23
JP6453676B2 JP6453676B2 (ja) 2019-01-16

Family

ID=56981706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015048009A Active JP6453676B2 (ja) 2015-03-11 2015-03-11 カテーテル組立体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6453676B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7355901B2 (ja) 2017-12-20 2023-10-03 テルモ株式会社 カテーテル組立体

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58218967A (ja) * 1982-06-03 1983-12-20 ブライアン・エイ・マラニ− 管内投薬器
JPH11347131A (ja) * 1998-06-11 1999-12-21 Medikit Kk カテーテルイントロデューサ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58218967A (ja) * 1982-06-03 1983-12-20 ブライアン・エイ・マラニ− 管内投薬器
JPH11347131A (ja) * 1998-06-11 1999-12-21 Medikit Kk カテーテルイントロデューサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7355901B2 (ja) 2017-12-20 2023-10-03 テルモ株式会社 カテーテル組立体
US11819674B2 (en) 2017-12-20 2023-11-21 Terumo Kabushiki Kaisha Catheter assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JP6453676B2 (ja) 2019-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190046764A1 (en) Treatment Method Using Catheter Assembly and Catheter Assembly
KR102446959B1 (ko) 슬릿형 패턴을 갖는 색전술 마이크로 카테터 헤드
JPH07503883A (ja) 無外傷性薬物送達先端部を有するカテーテル
EP2937110B1 (en) Medical device
WO2006090707A1 (ja) カテーテル
WO2015146408A1 (ja) カテーテル組立体および内カテーテル
JP6453676B2 (ja) カテーテル組立体
JP7438142B2 (ja) カテーテル
US20230001139A1 (en) Catheter and catheter assembly
JP2019187771A (ja) カテーテル組立体
JP6879945B2 (ja) カテーテル
JP2016154632A (ja) 医療用長尺体
JP2000116802A (ja) 放射線治療用カテーテルおよび放射線治療用カテーテル組立体
JP2021029910A (ja) 医療用長尺体およびその製造方法
JP6754270B2 (ja) カテーテル組立体
WO2024090107A1 (ja) カテーテル
JP7324898B2 (ja) 医療器具および医療器具セット
US11819632B2 (en) Endovascular catheter with controllable tip
JP2019097760A (ja) カテーテル
EP3061485B1 (en) Intravascular catheter for invasive diagnostics of peripheral vessels
WO2018074074A1 (ja) カテーテル組立体
JP2018064891A (ja) カテーテル組立体
BR112018072050B1 (pt) Microcateter de embolização
JP2018075164A (ja) バルーンカテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6453676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250