JP2019097760A - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフト部の先端部の周辺に液状物質を放出させることができ、かつ、液状物質の放出量を容易に調整できるカテーテルを提供する。【解決手段】カテーテル10が備える操作部材120は、シャフト部100の基端側で付与された操作力を保持部材に伝達可能に構成されており、保持部材130は、操作部材を介して操作力が伝達されると、保持した液状物質を放出させる。【選択図】図3

Description

本発明は、カテーテルに関する。
従来から、造影剤等の液状物質を血管等の生体管腔内へ放出(吐出)するために使用されるカテーテルが知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載されているように、一般的に、カテーテルは、カテーテルが備えるシャフト部(カテーテル本体)の先端に形成された先端開口部を通じて、カテーテルの先端側へ向けて液状物質を放出させる。
特開2014−76132号公報
例えば、特許文献1に記載されたカテーテルをIVR(Interventional
Radiology)の一つであるTACE(Trance catheter arterial chemo embolization)等に使用すると、以下に説明するような課題が生じ得る。IVRとは、血管造影等を行いつつカテーテル等を使用して手術を行うことにより、外科手術と比較して患者に掛かる負担を低減させる手術方法の総称である。TACEとは、肝臓癌の治療に対して上記IVRを適用した手術方法である。TACEとしては、例えば、肝臓の栄養動脈に塞栓物質を注入して虚血状態を作り出すことによりがん腫瘍を阻血壊死に至らせる方法や、肝臓の栄養動脈を介して高濃度の抗がん剤をがん腫瘍に直接注入することにより治療を試みる方法が知られている。
医師等の術者は、TACEを実施する場合、蛇行が強くかつ比較細径な肝動脈に沿ってカテーテルを挿入する。医師等の術者(以下、「術者」とする)は、カテーテルの先端部付近を病変部(治療対象となる腫瘍が存在する部位)に近づけるために、肝動脈の末梢側(奥側)までカテーテルの先端部を送達する。そのため、術者は、肝動脈の内径に合わせて、外径および内径が小さく形成されたシャフト部を備えるカテーテルを使用する。このようなカテーテルを使用して造影剤を放出させると、シャフト部のルーメン内に供給された造影剤により、シャフト部の内圧が高まり、造影剤がカテーテルの先端開口部から一方の方向に向けて直線的に勢いよく噴出してしまうことがある。それにより、カテーテルの先端部の周辺に造影剤が供給されにくくなるため、術者は、カテーテルの先端部の血管の状況を観察することが難しくなる。
また、特許文献1に記載されたカテーテルには、造影剤の供給量(放出量)を調整するための構造が特に設けられていない。そのため、術者は、上記カテーテルを使用して手技を実施する場合、造影剤の供給量を緻密に調整することができない。したがって、上記カテーテルを使用した手技では、造影剤の供給量の増加に伴う患者への負担を低減することが難しい。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、シャフト部の先端部の周辺に液状物質を放出させることができ、かつ、液状物質の放出量を容易に調整することができるカテーテルを提供することを目的とする。
本発明に係るカテーテルは、液状物質が流通可能なルーメンおよび前記ルーメンに連通する開口部を備えるシャフト部と、前記液状物質の保持、および保持した前記液状物質の放出が可能な保持部材と、前記保持部材に対して所定の操作力を付与することにより、前記保持部材から前記液状物質を放出させる操作部材と、を有し、前記開口部は、前記シャフト部の先端部に形成されており、前記保持部材は、前記開口部の少なくとも一部を塞ぐように配置されており、前記操作部材は、前記シャフト部の先端側で前記保持部材と接続されており、かつ、前記シャフト部の基端側で付与された前記操作力を前記保持部材に伝達可能に構成されている。
上記のように構成したカテーテルは、保持部材に液状物質を保持させた状態で、操作部材を操作して保持部材に対して所定の操作力(外力)を付与することにより、保持部材から液状物質を放出させることができる。術者は、保持部材から液状物質を放出させることにより、シャフト部の先端側から勢いよく直線的に液状物質が放出されることを防止できる。また、術者は、保持部材に対して付与した操作力を調整することにより、保持部材から放出される液状物質の放出量を調整することができる。したがって、術者は、本発明に係るカテーテルを使用することにより、シャフト部の先端部の周辺に液状物質を放出させることができ、かつ、液状物質の放出量を容易に調整することができる。
本発明の第1実施形態に係るカテーテルを示す概略図である。 第1実施形態に係るカテーテルの先端部を拡大して示す斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るカテーテルの先端部の拡大断面図(図1の破線部3Aで示す部分の断面図)であり、図3(A)は、保持部材から液状物質を放出させる前の状態を示す図、図3(B)は、保持部材から液状物質を放出させた際の状態を示す図である。 図4は、第1実施形態に係るカテーテルの使用例を模式的に示す図であり、図4(A)は、肝動脈の所定位置まで導入したカテーテルを使用して液状物質を放出させる際の様子を示す図、図4(B)は、図4(A)において破線部4Bで示す部分を拡大した図である。 本発明の第2実施形態に係るカテーテルを示す図であって、図5(A)は、シャフトの先端部を拡大して示す斜視図、図5(B)は、シャフト部に配置した保持部材から液状物質を放出させる前の状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るカテーテルを示す図であって、図6(A)は、シャフト部の先端部を拡大して示す斜視図、図6(B)は、シャフト部に配置した保持部材から液状物質を放出させる前の状態を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るカテーテルを示す図であって、図7(A)は、シャフト部の先端部を拡大して示す斜視図、図7(B)は、シャフト部に配置した保持部材から液状物質を放出させる前の状態を示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係るカテーテルを示す図であって、図8(A)は、シャフト部の先端部を拡大して示す斜視図、図8(B)は、シャフト部に配置した保持部材から液状物質を放出させる前の状態を示す断面図である。 本発明の第6実施形態に係るカテーテルを示す図であって、シャフト部に配置した保持部材から液状物質を放出させる前の状態を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜図4を参照して、本実施形態に係るカテーテル10を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1〜図3は、カテーテル10の各部の説明に供する図であり、図4は、カテーテル10の使用例の説明に供する図である。
図1を参照して、本明細書では、カテーテル10において生体内に挿入される側(先端部材180が配置された側)を「先端側」とし、カテーテル10においてハブ160が配置された側を「基端側(または手元側)」とする。また、カテーテル10のシャフト部100が延伸する方向(図3(A)の左右方向)を「軸方向」とする。また、実施形態の説明において、先端部とは、先端(最先端)またはその周辺を含む一定の範囲を意味し、基端部とは、基端(最基端)またはその周辺を含む一定の範囲を意味する。
本実施形態に係るカテーテル10は、生体管腔(例えば、肝動脈HA)において、造影剤等の液状物質を放出(吐出)するカテーテルとして構成している(図4(A)および図4(B)を参照)。
図1に示すように、カテーテル10は、軸方向に延在する可撓性を備えるシャフト部100と、シャフト部100の先端部101に配置された保持部材130と、保持部材130に接続された操作部材120と、シャフト部100の基端側に配置されたストレインリリーフ部170と、ストレインリリーフ部170の基端側に配置されたハブ160と、を有している。
<シャフト部>
図1および図3(A)に示すように、シャフト部100は、シャフト本体部110と、シャフト本体部110の先端に配置された先端部材180と、を有している。
シャフト本体部110は、内層110aと、内層110aを被覆する外層110bと、内層110aに埋設された補強体110cと、を有している。
シャフト本体部110は、中空な管状部材で構成している。シャフト本体部110の内層110aの内面側(内周側)には、軸方向に延在するルーメン105が形成されている。
図3(B)に示すように、ルーメン105には、生体管腔に放出する液状物質を流通させたり、ガイドワイヤ210等の長尺状の医療器具を挿通させたりすることが可能である。なお、図中の矢印c1、c2は、液状物質の流れを例示している。
シャフト本体部110には、シャフト本体部110の先端からルーメン105の外部に臨んで開口する先端開口部(「開口部」に相当する)107が形成されている。また、シャフト本体部110において先端開口部107よりも所定の距離だけ基端側に位置する部分には、シャフト本体部110を貫通する複数の側孔(「開口部」に相当する)106が形成されている。各側孔106は、シャフト本体部110の先端部101において、ルーメン105とシャフト本体部110の外部とを連通する。
複数の側孔106の各々は、シャフト本体部110の先端部101の周方向および軸方向の異なる位置に配置している。側孔106は、保持部材130へ液状物質を効率良く供給する観点、および、シャフト本体部110の物性(剛性)が側孔106を設けることにより過度に低下するのを防止する観点より、例えば、シャフト本体部110の周方向および軸方向に等間隔の距離を空けて形成することが好ましい。
側孔106は、例えば、シャフト本体部110に2個形成することができる。また、最も先端側に配置される側孔106は、例えば、シャフト本体部110の先端(先端開口部107が設けられた位置)から軸方向の基端側に0.5mm〜10mmずらした位置に形成できる。また、各側孔106は、例えば、軸方向に0.1mm〜5mmの間隔を空けて配置することができる。また、各側孔106は、周方向に0.1mm〜1mmの間隔を空けて配置することができる。
本実施形態では、側孔106は楕円形に形成している。ただし、側孔106の形状、大きさ、個数、具体的な配置等は、ルーメン105に流通させる液状物質が側孔106を介してルーメン105の外部(シャフト本体部110の外部)に流出可能な限り特に限定されない。
図2および図3(A)に示すように、シャフト本体部110には、シャフト本体部110に形成された各側孔106を覆うように保持部材130が配置されている。保持部材130の詳細については後述する。
図3(A)に示すように、シャフト本体部110の外層110bには、長尺状の操作部材(第1長尺部材121、第2長尺部材122)120を挿通する挿通部108、109が形成されている。挿通部108には、第1長尺部材121を挿通しており、挿通部109には、第2長尺部材122を挿通している。各挿通部108、109は、シャフト本体部110の先端部101付近において、シャフト本体部110の外表面に開口している。
外層110bに形成された挿通部108、109は、シャフト本体部110の基端部付近においてシャフト本体部110の外表面に開口している。なお、挿通部108、109の基端に形成した開口部の図示は省略する。図1に示すように、挿通部108に挿通された第1長尺部材121および挿通部109に挿通された第2長尺部材122は、シャフト本体部110の基端部付近からシャフト本体部110の外部に導出されている。第1長尺部材121の基端部および第2長尺部材122の基端部は、ハブ160に配置されたスライド部材165に接続されている。
挿通部108、109は、シャフト本体部110の周方向の対向する箇所(軸直交断面において周方向に180°の角度差が生じる箇所)に形成している。そのため、挿通部108に挿通される長尺部材121と挿通部109に挿通される長尺部材122もシャフト本体部110の周方向の対向する箇所に配置されている。
なお、挿通部108、109の断面形状、形成する位置、数等は、操作部材120を挿通可能な限り特に限定されない。例えば、挿通部108、109は、内層110aに形成することも可能である。また、挿通部108、109を各層110a、110bの内側に形成した凹状の溝で構成したり、挿通部108、109を各層110a、110bに部分的に跨るように形成したりすることも可能である。
シャフト本体部110の内層110aの構成材料としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素エチレン性重合体やナイロン等のポリアミド、ナイロンエラストマー等のポリアミドエラストマー等を使用することができる。
シャフト本体部110の外層110bの構成材料としては、例えば、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種エラストマー、またはこれらのうちの2種以上を組み合わせたものを使用することができる。
シャフト本体部110の補強体110cの構成材料としては、例えば、ステンレス、タングステン、銅、ニッケル、チタン、ピアノ線、コバルト−クロム系合金、ニッケル−チタン系合金(超弾性合金)、銅−亜鉛系合金、アモルファス合金等の各種金属素線を使用することができる。なお、補強体110cの編組の構造は、例えば、1オーバー1アンダーの構造、2オーバー2アンダーの構造、複数本を1組として編み込まれた構造、または、これらを組み合わせた構造等を採用することができる。
なお、補強体110cは、例えば、シャフト本体部110の外層110bに埋め込まれていてもよい。
また、操作部材120は、例えば、補強体110cとして用いてもよい。この場合、操作部材120において保持部材130の内部よりも基端側に配置された部分をシャフト本体部110の周方向に巻回することにより、操作部材120を補強体110cとして好適に用いることができる。上記のように構成する場合、操作部材120を挿通させる挿通部108、109は、シャフト本体部110の内層110aまたは外層110bに形成することができる。また、上記のように構成する場合、シャフト本体部110は、保持部材130が配置された部分のうち操作部材120が保持部材130の内部に配置された部分、および保持部材130よりも先端側の部分には補強体110cを配置することができる。つまり、シャフト本体部110は、保持部材130よりも基端側の部分は、挿通部108、109を挿通する操作部材120により補強された構造を有していてもよい。
図3(A)および図3(B)に示すように、シャフト本体部110の先端に配置された先端部材(先端チップ)180は、先端側に向けて開口した先端開口部181aと、ガイドワイヤ210を挿通可能な内腔185と、を有している。
先端部材180は、シャフト本体部110の内層110aの先端(外層110bから露出した部分)を被覆するように、シャフト本体部110の先端に配置されている。先端部材180の内腔185は、シャフト部100の先端開口部107を介して、シャフト部100のルーメン105と連通している。
先端部材180の先端部は、先端側に向けて外径が徐々に小さくなるテーパー形状を有している。先端部材180は、カテーテル10を生体管腔(血管の内壁等)に挿入した際、カテーテル10の先端により生体器官が損傷等するのを防止する。
先端部材180は、例えば、内層110aや外層110bよりも柔軟な樹脂材料で形成できる。ただし、先端部材180の材質は、シャフト本体部110に対して融着や接着等により固定することが可能であれば特に限定されない。
図3(A)および図3(B)に示すように、シャフト本体部110のルーメン105の先端付近には、シャフト本体部110の先端開口部107から放出される液状物質の放出量を制限する制限部150を配置している。
本実施形態では、制限部150は、所定のスリット151が形成された弁体で形成している。制限部150は、弁体の表裏面側から弁体内部に向けて切り込み状のスリット151が形成された公知のクロスカット弁で形成している。図3(B)に示すように、制限部150のスリット151には、ガイドワイヤ210を挿通させることができる。制限部150は、ガイドワイヤ210が挿通された状態で、ガイドワイヤ210の外表面に密着し、制限部150とガイドワイヤ210との間から液状物質が漏れ出るのを防止する。
図3(B)に示すように、保持部材130に液状物質を保持させる際、シャフト部100のルーメン105に供給された液状物質は、各側孔106を経由して保持部材130に流れ込む(図中の矢印c1を参照)。この際、一部の液状物質は、シャフト部100の先端開口部107側に流れ込む(図中の矢印c2を参照)。先端開口部107から放出される液状物質の放出量が多くなると、各側孔106を経由して保持部材130に供給される液状物質の量が少なくなってしまう。このような状態になることを防ぐために、側孔106の大きさを大きくしたり、側孔106の個数を増やしたりすることにより、保持部材130に供給する液状物質の量を増加させることが可能である。ただし、上記のような対策を講じると、シャフト部100の先端部101において側孔106が占める体積が大きくなるため、シャフト部100の剛性が低下する可能性がある。その結果、シャフト部100にキンク等が発生し易くなってしまう。上述したように、本実施形態に係るカテーテル10は、制限部150が配置されることにより、シャフト部100の先端開口部107から放出される液状物質の放出量を制限(放出量が少なくなるように調整)することができる。したがって、シャフト部100に形成する側孔106の大きさを過度に大きくしたり、側孔106の個数を過剰に増やしたりすることなく、側孔106を介して保持部材130に所定量の液状物質を供給することができる。そのため、カテーテル10は、側孔106を形成するのに伴ってシャフト部100の剛性が過度に低下するのを防止でき、シャフト部100にキンク等が発生するのを好適に防止できる。
制限部150は、例えば、弾性部材であるシリコーンゴム、ラテックスゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等で形成できる。なお、制限部150の具体的な構造(厚みやスリットの形状等)は、特に限定されない。
<保持部材>
図2および図3(A)に示すように、保持部材130は、シャフト部100の先端部101に配置している。
保持部材130は、円筒状の部材で構成している。保持部材130は、シャフト本体部110に形成された各側孔106をシャフト本体部110の外側から覆うように配置されている。
保持部材130の内部には、第1長尺部材121の先端部と第2長尺部材122の先端部が挿通されている。第1長尺部材121の先端121aは、保持部材130の内部で保持部材130に対して固定している。また、第2長尺部材122の先端122aは、保持部材130の内部で保持部材130に対して固定している。保持部材130に対する各長尺部材121、122の固定は、例えば、接着剤で行うことができる。
保持部材130の基端部132には、シャフト本体部110の外表面(外層110bの外表面)に対して保持部材130を固定する固定部136が形成されている。固定部136は、例えば、シャフト本体部110の外表面の全周に亘って形成することができる。シャフト本体部110に対する保持部材130の固定は、例えば、接着剤で行うことができる。
保持部材130は、シャフト部100のルーメン105を流れる液状物質を保持可能(吸収可能)に構成されている。また、保持部材130は、保持部材130が保持した液状物質を放出可能に構成されている。
本実施形態では、保持部材130は多孔部材で構成している。後述するように、保持部材130は、各長尺部材121、122から所定の操作力(物理的な外力)が付与されると、自身の外形形状を変形させて、その変形に伴って液状物質を放出させる。本実施形態では、保持部材130は、操作部材120により所定の操作力が付与された際に、シャフト本体部110の軸方向および周方向に収縮変形(弾性変形)する部材で構成している。
保持部材130は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂材料の粉末を加熱して焼結体に形成した多孔部材で構成することができる。このように構成された保持部材130は、操作部材120を介して操作力が付与された際に、軸方向および周方向に容易に変形することが可能である。なお、保持部材130を構成する多孔部材の空孔率は、例えば、液状物質が公知のX線造影剤(例えば、ヨード系造影剤)である場合、30%以上であることが好ましい。
保持部材130の具体的な形状(軸方向の長さ、厚み等)や位置等は、液状物質の保持および放出が可能な限り、特に限定されない。ただし、図3(B)に示すように、保持部材130は、操作部材120から伝達された操作力により軸方向に収縮するように変形した際、シャフト本体部110に形成された側孔106がシャフト本体部110の外部に露出しないように配置することができる。
保持部材130を利用して生体内に放出させる液状物質としては、例えば、造影剤以外にも薬剤や生理食塩水等を挙げることができる、なお、本明細書における「液状物質」には、純粋な液体以外にも、例えば、液体中に他の形態のもの(固体、気体、ゲル状物質等)が含有されたものが含まれる。また、液状物質中に含有させる各物質の種類、含有量、具体的な形態等について特に制限はない。
<操作部材>
操作部材120は、図2および図3(A)に示すように、軸方向に所定の長さを有する長尺部材で構成している。本実施形態では、操作部材120は、第1長尺部材121と第2長尺部材122の二つの部材で構成している。
各長尺部材121、122は、シャフト部100の先端部101側で保持部材130と接続されている。また、各長尺部材121、122は、シャフト部100の基端側(手元側)で付与された操作力を保持部材130に伝達可能に構成されている。
前述したように、第1長尺部材121の先端121aおよび第2長尺部材122の先端122aは、保持部材130の先端部131に固定している(図3(A)を参照)。また、図1に示すように、各長尺部材121、122の基端(図示省略)は、ハブ160に配置されたスライド部材165に接続されている。スライド部材165は、図1に示す矢印A1−A2方向(シャフト部100の軸方向)に沿って移動可能に構成されている。
例えば、術者が手元の操作でスライド部材165を牽引(図1の矢印A1方向への移動)すると、各長尺部材121、122が基端側に牽引される。各長尺部材121、122が牽引されると、各長尺部材121、122に固定された保持部材130の先端部131が基端側へ移動する。保持部材130の基端部132は、固定部136によりシャフト部100の外表面に固定されているため、各長尺部材121、122が牽引された際にも移動しない。そのため、保持部材130は、先端部131が基端部132に近付くように軸方向に収縮(圧縮)する。保持部材130に液状物質が保持されている状態で上記のように保持部材130が軸方向に収縮すると、保持部材130から液状物質が放出される。また、術者は、スライド部材165を先端側に移動(図1の矢印A2方向へ移動)させることにより、保持部材130に付与した操作力(牽引力)を弱めることができる。保持部材130に付与した操作力が弱まると、保持部材130は、先端部131側が基端部132側から遠ざかるように軸方向に伸長する。保持部材130は、保持部材130の先端部131が液状物質の放出を開始する前の位置(牽引を開始する前の位置)に向けて移動するのに伴って保持部材130から放出される液状物質の放出量を低減させる。
操作部材(第1長尺部材121、第2長尺部材122)120の構成材料としては、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、ナイロン、PET、シリコーンエラストマーなどの樹脂系材料、絹糸、木綿糸、セルロースファイバーなどの繊維材料、SUS線、銅線、ニッケル−チタン系合金などの金属材料を用いることができる。
なお、操作部材120の断面形状、厚み(外径寸法等)、軸方向に沿う長さ寸法等は、操作部材120を介して保持部材130に操作力を伝達可能な限り特に限定されない。
<ハブ>
図1に示すように、ハブ160は、ハブ本体161と、ハブ本体161の基端側に接続されたコネクター部163と、ハブ本体161に配置されたスライド部材165と、を有している。
ハブ本体161に配置されたスライド部材165は、前述したように、図中の矢印A1−A2方向に沿って移動可能に構成されている。スライド部材165は、例えば、ハブ本体161の外表面に対してスライド可能に取り付けることができる。なお、スライド部材165は、例えば、各長尺部材121、122をそれぞれ個別に操作する二つの部材で構成したり、ハブ本体161に対して周方向に回転可能に構成したり、ハブ本体161に対する相対的な位置を固定可能なロック機構を備えていたりしてもよい。
コネクター部163の内部には、ガイドワイヤ210が挿通可能な内腔(図示省略)が形成されている。コネクター部163の内腔には、オープナー等を使用した外部からの操作で開閉可能な弁体(図示省略)が配置されている。コネクター部163は、例えば、医療分野において公知のYコネクターで構成することが可能である。
コネクター部163は、シャフト部100のルーメン105に液状物質を供給する際に用いられるポート部163aを有している。ポート部163aには、例えば、液状物質を供給する供給装置(インデフレーター等)に連結されたチューブ等を連結することができる。また、コネクター部163の基端には、ガイドワイヤ210をコネクター部163の外部に導出するためのポート部163bを設けている。
ハブ160の各部は、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート等で構成することが可能である。
<ストレインリリーフ部>
ストレインリリーフ部170は、シャフト本体部110の基端部とハブ160との境界部付近を覆うように配置されている。ストレインリリーフ部170は、シャフト本体部110にキンクや折れ等が発生するのを防止する。
ストレインリリーフ部170は、例えば、天然ゴム、シリコーン等で構成することが可能である。
次に、カテーテル10の使用例を説明する。ここでは、TACE(肝動脈化学塞栓術)を実施する際に、カテーテル10を使用して造影剤(液状物質)を放出する際の使用例を説明する。
術者は、TACEの実施に際し、図4(A)および図4(B)に示すように、ガイディングカテーテル220を肝動脈HAに送達する。次に、術者は、ガイディングカテーテル220のルーメン(図示省略)を介して、カテーテル10をガイディングカテーテル220の先端側に進出させる。この作業を行う際、術者は、ガイディングカテーテル220に挿通させたガイドワイヤ210に沿わせてカテーテル10を移動させる。
次に、術者は、カテーテル10を使用して、肝動脈HAの所定の部位(例えば、肝動脈の末梢側の部位)で造影剤を放出(吐出)させる。この際、術者は、ハブ160のポート部163a(図1を参照)から所定量の造影剤をシャフト部100のルーメン105に供給する。
術者が造影剤をシャフト部100のルーメン105に供給する際、図3(B)に示すように、シャフト部100のルーメン105にはガイドワイヤ210が挿通されている。シャフト部100のルーメン105に供給された造影剤の一部は、矢印c1で示すように、各側孔106を経由して保持部材130に到達する。保持部材130に到達した造影剤は、保持部材130で一時的に保持(貯留)される。
また、シャフト部100のルーメン105に供給された造影剤の一部は、図中の矢印c2で示すように、シャフト部100の先端側へ流れ込む。この際、シャフト本体部110の先端付近に配置された制限部150は、シャフト本体部110の先端側に流れ込んだ造影剤がシャフト部100の先端開口部107側から勢いよく放出されるのを防止する。
術者は、保持部材130に造影剤が保持された状態で、手元の操作により、スライド部材165を基端側へ移動させる(図1の矢印A1を参照)。スライド部材165が基端側へ移動すると、スライド部材165に接続された各長尺部材121、122も基端側へ移動する。保持部材130は、各長尺部材121、122が基端側へ移動するのに伴って保持部材130の先端部131が保持部材130の基端部132に近付くように収縮する(図3(B)を参照)。保持部材130は、各長尺部材121、122を介して手元側から伝達された操作力に応じて造影剤を放出させる。保持部材130は、収縮変形の変化量(単位時間当たりの変化量)に応じて保持部材130の周囲に放出する造影剤の放出量を調整する。保持部材130は、軸方向に収縮することにより、保持部材130に保持した造影剤を効率的に放出することができる。保持部材130は、図3(B)および図4(B)に示すように、シャフト部100の先端部101の周辺に造影剤を分散させるように放出する。
また、上記のように造影剤を放出させる際、術者は、各長尺部材121、122の牽引量(基端側への移動量)を調整することにより、保持部材130から吐出させる造影剤の放出量を容易に調整することができる。したがって、造影剤の放出量が過剰に大きくなるのを防止でき、造影剤の放出量を適切に調整することができる。さらに、術者は、カテーテル10の先端から造影剤が勢いよく放出されるのを防止することにより、造影剤が肝動脈の内壁に勢いよく衝突するのを防止することができる。特に、細い血管で造影剤を吐出させると、カテーテル10と血管壁との間の隙間が小さいため、造影剤が拡散しにくく、カテーテル10の先端部付近の血管内の圧力が一時的に高まる。血管壁が脆くなっている場合、血管内の圧力が高まることにより、血管に対する負荷が大きくなる。それにより、血管壁が解離するリスクが生じる。本実施形態に係るカテーテル10は、上記のような解離のリスクや血管に対する負担を効果的に低減することができる。
術者は、造影剤を放出させつつX線透視を取得することにより、シャフト部100の先端部101付近における肝動脈の状態(蛇行の状態等)を確認することができる。術者は、造影剤の放出を終える場合、スライド部材165に付与した操作力(外力)を弱めて、スライド部材165を先端側へ移動させる。この操作を行うことにより、保持部材130に付与された操作力が弱まり、保持部材130がシャフト部100の軸方向に伸長する。その結果、保持部材130から放出される造影剤の放出量が減少する。
次に、術者は、肝動脈の状態を適宜確認しつつ、ガイドワイヤ210およびカテーテル10を交互に前進させて、治療対象となる腫瘍に近付ける。医師等の術者は、ガイドワイヤおよびカテーテル10を腫瘍に近付けた後、カテーテル10を抜去する。次に、術者は、カテーテル10に代えて、塞栓物質や抗がん剤を吐出させるためのカテーテル(図示省略する)を挿入する。そして、術者は、上記カテーテルを介して腫瘍へ栄養を送る肝動脈に塞栓物質や抗がん剤等を投与する。
本実施形態に係るカテーテル10の作用について説明する。
カテーテル10は、液状物質が流通可能なルーメン105およびルーメン105に連通する側孔106を備えるシャフト部100と、液状物質の保持および保持した液状物質の放出が可能な保持部材130と、保持部材130に対して所定の操作力を付与することにより、保持部材130から液状物質を放出させる操作部材120と、を有している。そして、側孔106は、シャフト部100の先端部101に形成されており、保持部材130は、側孔106の少なくとも一部を塞ぐように配置されており、操作部材120は、シャフト部100の先端部101側で保持部材130と接続されており、かつ、シャフト部100の基端側で付与された操作力を保持部材130に伝達可能に構成されている。
上記のように構成されたカテーテル10は、保持部材130に液状物質を保持させた状態で、操作部材120を操作して保持部材130に対して所定の操作力(外力)を付与することにより、保持部材130から液状物質を放出させることができる。術者は、保持部材130から液状物質を放出させることにより、シャフト部100の先端部101側から勢いよく直線的に液状物質が放出されるのを防止できる。また、術者は、保持部材130に対して付与した操作力を調整することにより、保持部材130から放出される液状物質の放出量を調整できる。したがって、術者は、カテーテル10を使用することにより、シャフト部100の先端部101の周辺に液状物質を放出させることができ、かつ、液状物質の放出量を容易に調整することができる。
また、カテーテル10が備えるシャフト部100の開口部には、シャフト部100の先端からルーメン105の外部に臨んで開口する先端開口部107と、先端開口部107よりも基端側に位置するシャフト部100の管壁に形成された複数の側孔106とが含まれている。そして、保持部材130は、複数の側孔106を覆うように配置されている。そのため、術者は、シャフト部100のルーメン105に供給した液状物質を複数の側孔106を経由させることにより、各側孔106を覆うように配置された保持部材130に保持させることができる。また、複数の側孔106は、シャフト部100において、先端開口部107よりも基端側に位置する管壁(シャフト部100の先端部101の管壁)に形成されているため、ルーメン105を流れる液状物質は、シャフト部100の基端側から各側孔106を通過した後、先端開口部107側へ流れ込む。そのため、カテーテル10は、複数の側孔106を覆うように配置された保持部材130へ所定量の液状物質を好適に送り込みつつ、先端開口部107側へ流れ込む液状物質の送液量を低減することができる。
また、カテーテル10が備えるシャフト部100は、先端開口部107から放出される液状物質の放出量を制限する制限部150を有している。そして、シャフト部100および制限部150は、ガイドワイヤ210等の長尺状の医療器具が挿通可能に構成されている。シャフト部100に設けられた制限部150は、先端開口部107から放出される液状物質の放出量を低減することにより、先端開口部107から放出される液状物質の勢いを弱めることができる。また、制限部150は、ガイドワイヤ210等の医療器具を挿通可能であるため、カテーテル10は、ガイドワイヤ210を利用して生体管腔に送達することができる。そのため、シャフト部100のルーメン105は、造影剤を流通させるためのルーメンおよびガイドワイヤ210を挿通させるルーメンとして共用できる。したがって、シャフト部100は、造影剤を流通させるためのルーメンとガイドワイヤを挿通させるためのルーメンとが別途に形成される場合に比べて、細径化して形成することができる。
また、カテーテル10が備える操作部材120は、シャフト部100の基端側への牽引操作が可能な長尺部材(第1長尺部材121、第2長尺部材122)で構成されている。そのため、カテーテル10は、操作部材120を牽引する簡単な操作により、保持部材130から液状物質を放出させることができる。
また、カテーテル10が備える保持部材130は、操作部材120から伝達された操作力により、シャフト部100の軸方向および周方向に変形可能な多孔部材で構成している。そのため、カテーテル10は、操作部材120を操作して保持部材130を軸方向や周方向に収縮させるように変形させることで、保持部材130に保持された液状物質を効率的に放出させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るカテーテルを説明する。第2実施形態の説明において特に言及しない構成や部材、カテーテルの使用手順等については、前述した第1実施形態と同様のものとすることができる。そのため、一部の構成等については説明を適宜省略する。
図5(A)には、第2実施形態に係るカテーテルが備えるシャフト部300の先端部301付近の斜視図を示している。また、図5(B)には、シャフト部300の先端部301付近の軸方向に沿う断面図(図3(A)に対応する断面図)を示している。
図5(A)および図5(B)に示すように、シャフト部300に配置された操作部材320の先端部は、シャフト部300の周方向に沿って配置されている。
図5(B)に示すように、操作部材320の基端側は、シャフト本体部110の外層110bに形成された挿通部108を挿通している。操作部材320において挿通部108の先端側に延在した部分は、保持部材130の内部に配置されている。また、操作部材320において挿通部108からシャフト部300の先端側に延在した部分は、シャフト部300の周方向に螺旋状に延在する螺旋部323を形成している。
図5(A)に示すように、操作部材320において螺旋部323を形成する部分は、平板状の断面形状を有している。操作部材320の螺旋部323の基端側、つまり、操作部材320において挿通部108に挿入される部分は、例えば、円形の断面形状で形成できる。平板状の部分と円形の部分との間の境界部分は、平板状から円形に断面形状が徐々に遷移する遷移部324を形成している。なお、図5(B)においては、操作部材320の断面形状を簡略化して図示している。
上記のように操作部材320において平板状に形成された部分は、保持部材130に対する接触面積が大きくなるため、操作部材320から保持部材130へ操作力(外力)を伝達し易くなる。また、操作部材320において平板状に形成された部分は、平坦な外形形状を有するため、保持部材130が生体管腔の内壁と接触するような場合においても、生体管腔の内壁が傷付くのを防止することができる。また、操作部材320において円形に形成された部分(螺旋部323よりも基端側の部分)は、シャフト本体部110の外層110bに形成された挿通部108内外への操作部材320の出し入れを円滑に行うことを可能にする。
操作部材320の先端321aは、保持部材130の先端部131に固定している。また、保持部材130の基端部132は、固定部136を介してシャフト部100の外表面(外層110bの外表面)に固定している。
術者は、保持部材130から液状物質を放出させる際、図5(B)の矢印A1で示すように、操作部材320をシャフト部300の基端側へ牽引する。操作部材320は、矢印aで示すように、保持部材130をシャフト部100に対して締め付ける。保持部材130は、シャフト部300の内部で巻き付くように締め付けられることにより、シャフト部100の周方向に圧縮変形する。保持部材130は、圧縮変形に伴って周囲に液状物質を放出する。保持部材130は、シャフト部300の先端部301の周辺に液状物質を放出する。
第2実施形態に係るカテーテルは、操作部材320の先端部がシャフト部300の周方向に沿って配置されている。そのため、操作部材320から保持部材130に伝達される操作力は、保持部材130の周方向の広い範囲に亘って付与される。このように、操作部材320は、保持部材130の周方向に沿って配置されることにより、例えば、一つの操作部材320で液状物質を好適に放出することができる。そのため、第2実施形態に係るカテーテルは、操作部材320の使用数を削減することができる。それにより、上記カテーテルは、シャフト部300に形成する挿通部108の数も減少させることができるため、挿通部108の増設に伴うシャフト部300の大径化を防止することができる。
また、第2実施形態に係るカテーテルが備える操作部材320の先端部は、シャフト部300の周方向に沿って螺旋状に延在している。そのため、操作部材320は、保持部材130の周方向および軸方向の広い範囲に亘って操作力を好適に伝達することができる。したがって、第2実施形態に係るカテーテルは、保持部材130から液状物質をより一層効率的に放出させることができる。
また、第2実施形態に係るカテーテルは、操作部材320が保持部材130をシャフト部300の周方向に圧縮変形させるように構成されているため、保持部材130は造影剤を放出させる際に、軸方向に変形しない。そのため、シャフト本体部110に形成する側孔106は、保持部材130と周方向に重なる位置に形成されている限り、保持部材130の変形前後においてシャフト本体部110の外表面に露出しない。したがって、側孔106は、保持部材130の先端付近にも形成することができる。そのため、第2実施形態に係るカテーテルは、保持部材130の先端付近に形成した側孔106を介して、保持部材130へ効率的に造影剤を供給することができる。
また、第2実施形態に係るカテーテルは、操作部材320が保持部材130をシャフト部300の周方向に圧縮変形させるように構成されているため、保持部材130が軸方向に収縮することによる径の増加が発生しない。そのため、第2実施形態に係るカテーテルは、造影剤を放出させる際、保持部材130と血管壁との間に隙間を確保することができ、血管内で造影剤を拡散させ易い。さらに、第2実施形態に係るカテーテルは、保持部材130から造影剤を放出させる際、上記のように隙間を確保することができるため、保持部材130および操作部材320が血管壁を傷つけるリスクも小さくなる。
なお、第2実施形態に係るカテーテルが備える操作部材320の具体的な形状や配置(螺旋部323の形状、螺旋部323の個数等)は、図示により例示したものに限定されず、適宜変更することが可能である。また、第2実施形態に係るカテーテルが備える操作部材320の先端部は、例えば、保持部材130の外表面側に露出して配置することも可能である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るカテーテルを説明する。第3実施形態の説明において特に言及しない構成や部材、カテーテルの使用手順等については、前述した各実施形態と同様のものとすることができる。そのため、一部の構成等については説明を適宜省略する。
図6(A)には、第3実施形態に係るカテーテルが備えるシャフト部400の先端部401付近の斜視図を示している。また、図6(B)には、シャフト部400の先端部401付近の軸方向に沿う断面図(図3(A)に対応する断面図)を示している。
第3実施形態に係るカテーテルでは、保持部材430がシャフト部400の先端開口部(「開口部」に相当する)407を塞ぐように配置されている。
保持部材430は、先端部材(先端チップ)180の先端開口部181aよりも先端側に突出する先端部431と、シャフト部400の先端開口部407よりも基端側に配置された基端部432と、ガイドワイヤ等の医療器具が挿通可能な内腔435と、を有している。
保持部材430の基端部432は、シャフト部400の先端部401の内表面(内層110aの内表面)に固定されている。一方、保持部材430の先端部431は先端部材180に固定されていない。
保持部材430の先端部431は、先端側に湾曲するように丸みを帯びた断面形状を有している。そのため、保持部材430は、生体管腔の内壁等に接触した場合においても、生体管腔の内壁が傷付くのを防止できる。
保持部材430の内腔435の径(内径)は、例えば、ガイドワイヤを挿通した際、ガイドワイヤの外表面との間に液状物質が漏出可能な隙間が形成されない程度の大きさで形成することができる。このように保持部材430の内腔435の径の大きさを調整することにより、保持部材430で一時的に保持した液状物質の放出量と比較して、保持部材430を介さずに保持部材430の先端開口部431aから放出される液状物質の放出量を減少させることができる。それにより、保持部材430の先端開口部431aから勢いよく液状物質が放出されるのを防止できる。
操作部材420は、シャフト部400および先端部材180に形成された挿通部108に挿通されている。操作部材420において挿通部108の先端側に露出した部分(操作部材420の先端部)は、シャフト部400の周方向に沿って配置された環状部423を形成している。環状部423は、保持部材430の内部に配置している。また、環状部423は、操作部材420から保持部材430の軸方向のより広い範囲に亘って操作力(外力)を伝達し得るように、シャフト部400の軸方向に対して先端側に斜めに傾斜するように配置している。
第3実施形態に係るカテーテルは、操作部材420に形成された環状部423がシャフト部300の周方向に沿って配置されている。そのため、操作部材420から保持部材430に伝達される操作力は、保持部材430の周方向の広い範囲に亘って付与される。第3実施形態に係るカテーテルは、前述した第2実施形態に係るカテーテルと同様に、操作部材420の使用数を減少させることができる。それにより、挿通部108の増設に伴うシャフト部400の大径化を防止することができる。
また、第3実施形態に係るカテーテルは、保持部材430が先端部材180の内腔185およびシャフト部400のルーメン105に配置されている。つまり、保持部材430は、シャフト部400の外表面を覆うように配置されていない。そのため、シャフト部400は、保持部材430の配置に伴って外径が大きくなることを防止できる。また、保持部材430は、シャフト部400の外表面に配置されていなため、シャフト部400を生体管腔等に挿入する際、生体管腔の内壁と保持部材430とが接触し難くなる。そのため、シャフト部400を生体管腔等で移動させている間、保持部材430に位置ずれ等が生じるのを好適に防止できる。
なお、第3実施形態に係るカテーテルが備える操作部材420の具体的な形状や配置(環状部423の形状等)は、図示により例示したものに限定されず、適宜変更することが可能である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るカテーテルを説明する。第4実施形態の説明において特に言及しない構成や部材、カテーテルの使用手順等については、前述した各実施形態と同様のものとすることができる。そのため、一部の構成等については説明を適宜省略する。
図7(A)には、第4実施形態に係るカテーテルが備えるシャフト部500の先端部501付近の斜視図を示している。また、図7(B)には、シャフト部500の先端部501付近の軸方向に沿う断面図(図3(A)に対応する断面図)を示している。
図7(A)および図7(B)に示すように、シャフト部500に配置された操作部材520の先端部は、シャフト部500の周方向に沿って配置されている。具体的には、操作部材520の先端部は、シャフト部500の周方向に沿って螺旋状に延在する螺旋部523を形成している。
保持部材530は、シャフト部500の周方向に沿って螺旋状に配置された螺旋部533を有している。
操作部材520において挿通部108からシャフト部500の先端側に露出した部分は、螺旋部523を形成している。操作部材520の螺旋部523は、保持部材530が形成する螺旋部533の内部に配置されている。
保持部材530の先端部531は、固定部536を介してシャフト部500の外表面(外層110bの外表面)に固定している。一方、保持部材530の基端部532は、シャフト部500と固定していない。また、操作部材520の先端521aは、保持部材530の先端部531に固定している。
シャフト部500に形成した各側孔106は、保持部材530の螺旋部533と周方向および軸方向の位置が一致するように配置している。
術者は、保持部材530から液状物質を放出させる際、図7(B)の矢印A1で示すように、操作部材520をシャフト部500の基端側へ牽引する。操作部材520は、矢印aで示すように、保持部材530をシャフト部100の外表面に巻き付けるように絞る。保持部材530は、シャフト部100の外表面に巻き付くように圧縮変形することにより、液状物質を放出する。保持部材530は、シャフト部500の先端部501の周辺に液状物質を放出する。
第4実施形態に係るカテーテルは、操作部材520の先端部がシャフト部500の周方向に沿って配置されている。そのため、操作部材520から保持部材530に伝達される操作力は、保持部材530の周方向の広い範囲に亘って付与される。したがって、第4実施形態に係るカテーテルは、前述した第2実施形態に係るカテーテルと同様に、操作部材520の使用数を減少させることができる。それにより、挿通部108の増設に伴うシャフト部500の大径化を防止することができる。
また、第4実施形態に係るカテーテルが備える操作部材520の先端部は、シャフト部500の周方向に沿って螺旋状に延在している。そのため、操作部材520は、保持部材530の周方向および軸方向の広い範囲に亘って操作力を好適に伝達することができる。したがって、第4実施形態に係るカテーテルは、保持部材530から所定量の液状物質をより一層効率よく放出させることができる。
なお、第4実施形態に係るカテーテルが備える操作部材520および保持部材530の具体的な形状や配置(各螺旋部の形状、各螺旋部の個数等)は、図示により例示したものに限定されず、適宜変更することが可能である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係るカテーテルを説明する。第5実施形態の説明において特に言及しない構成や部材、カテーテルの使用手順等については、前述した各実施形態と同様のものとすることができる。そのため、一部の構成等については説明を適宜省略する。
図8(A)には、第5実施形態に係るカテーテルが備えるシャフト部600の先端部601付近の斜視図を示している。また、図8(B)には、シャフト部600の先端部601付近の軸方向に沿う断面図(図3(A)に対応する断面図)を示している。
図8(A)および図8(B)に示すように、第5実施形態に係るカテーテルは、保持部材630に対して操作力(外力)を効率的に伝達するために設けられた補助部材640を有している。
補助部材640は、図8(A)に示すように、保持部材630の外表面を覆うように配置している。補助部材640は、例えば、交差するように配置された線材と、各線材の間に形成された隙間を有する網状構造の部材で構成することができる。また、補助部材640は、内部に保持部材630を収容可能な筒状構造を有するように構成することができる。補助部材640は、例えば、ニッケル−チタン系合金などの金属材料、炭素繊維、アルミナ繊維、シリコンカーバイト繊維等の無機繊維材料、ナイロン(例えば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610等)、テトロン、レーヨン、キュプラ、アセテート、ビニロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリマー繊維材料等で構成することができる。
操作部材620は、第1長尺部材621と第2長尺部材622とを有している。
第1長尺部材621は、シャフト部600に形成された挿通部108に挿通されている。第1長尺部材621において挿通部108の先端側に露出した部分は、シャフト部600の周方向に沿って配置された環状部621aを形成している。環状部621aは、複数の仮止め部641aを介して補助部材640に接続している。
また、第2長尺部材622は、シャフト部600に形成された挿通部(図示省略)に挿通されている。第2長尺部材622において挿通部の先端側に露出した部分は、シャフト部600の周方向に沿って配置された環状部622aを形成している。第2長尺部材622の環状部622aは、第1長尺部材621の環状部621aよりもシャフト部600の先端側に配置している。環状部622aは、複数の仮止め部641bを介して補助部材640に接続している。
第1長尺部材621の環状部621aと補助部材640とを接続する仮止め部641aは、環状部621aが補助部材640の周方向に沿って摺動可能となるように構成することができる。例えば、仮止め部641aは、補助部材640の網状構造を形成する線材と第1長尺部材621の環状部621aとを接続するリング状(環状)の部材で構成できる。リング状の部材は、例えば、生体適合性を備える繊維等の細径な部材(例えば、縫合糸等)で構成することができる。上記の細径な部材は、例えば、環状部621aを補助部材640に対して縫い付けることにより、リング形状を備える仮止め部641aとして用いることができる。なお、第2長尺部材622の環状部622aと補助部材640とを接続する仮止め部641bは、上記の仮止め部641aと同様に構成することができる。
第1長尺部材621の環状部621aと補助部材640とを接続する各仮止め部641aの間には、例えば、シャフト部600の周方向に沿って120°の角度差を設けることが好ましい。このように仮止め部641aを配置することにより、操作部材620の環状部621aに対して操作力を伝達した際に、環状部621aをシャフト部600の周方向に絞るように変形させることが可能になる。本実施形態では、第1長尺部材621の第1挿通部108から露出した部分の周辺で環状部621aと補助部材640とを仮止め部641aにより接続している。さらに、この接続した部分からシャフト部600の周方向に120°の角度差を設けた箇所で環状部621aと補助部材640とを仮止め部641aにより接続している。また、第2長尺部材622の環状部622aと補助部材640とを接続する仮止め部641bは、上記の仮止め部641aと同様にシャフト部600の周方向に沿って120°の角度差を設けて3つ配置している。
なお、仮止め部641a、641bの具体的な構成は、補助部材640に対して環状部621aおよび環状部622aを摺動可能に接続し得る限り、特に限定されず、適宜変更することが可能である。
また、例えば、仮止め部641aは、第1長尺部材621の一部で構成することができる。この場合、第1長尺部材621の一部を、補助部材640を構成する線材の一部に巻き付けることにより、リング状の部材等を介さずに補助部材640と第1長尺部材621とを接続することができる。また、上記のように構成する場合、第1長尺部材621は、例えば、コイル形状等に形状付けした状態で補助部材640に接続することができる。このように構成することにより、第1長尺部材621は、第1長尺部材621が基端側へ牽引された際に伸長するように変形することで、補助部材640を絞るように変形させることが可能になる。なお、仮止め部641bについても、上記の仮止め部641aと同様に構成することができる。
第2長尺部材622をシャフト部600内に挿通する挿通部(図示省略)は、第1長尺部材621をシャフト部600内に挿通する挿通部108とシャフト部600の周方向の異なる位置に配置することができる。例えば、第1長尺部材621と第2長尺部材622は、シャフト部600の周方向において対向する位置(シャフト部600の周方向に約180°の角度差が設けられる位置)に配置することができる。
保持部材630の先端部631は、固定部636を介してシャフト部600の外表面(外層110bの外表面)に固定している。また、保持部材630の基端部632は、固定部636を介してシャフト部600の外表面(外層110bの外表面)に固定している。
術者は、保持部材630から液状物質を放出させる際、図8(B)の矢印A1で示すように、各長尺部材621、622をシャフト部600の基端側へ牽引する。この際、第1長尺部材621の環状部621aは、第1長尺部材621の基端側への移動に伴って補助部材640に対して図中の矢印a1方向に操作力を付与する。また、第2長尺部材622は、補助部材640に対して図中の矢印a2方向(シャフト部100の周方向を基準にして、矢印a1方向と逆向きの方向)に操作力を付与する。具体的には、第1長尺部材621の環状部621aは、第1長尺部材621が挿通された挿通部108側(図中の上側)に向けて操作力を付与し、第2長尺部材622の環状部622aは、第2長尺部材622が挿通された挿通部側(図中の下側)に向けて操作力を付与する。そのため、補助部材640は、各長尺部材621、622からシャフト部600の周方向の逆向き方向に操作力が付与されるため、シャフト部600の周方向に絞られるように変形する。補助部材640が変形すると、補助部材640の内側に配置された保持部材630が追従して絞られるように変形する。それにより、保持部材630は、シャフト部600の先端部601の周辺に液状物質を放出する。
第5実施形態に係るカテーテルは、操作部材(第1長尺部材621、第2長尺部材622)620の先端部がシャフト部600の周方向に沿って配置されている。そして、第5実施形態に係るカテーテルは、保持部材630を覆うように配置された補助部材640を変形させることにより、保持部材630の周方向および軸方向の比較的広い範囲に亘って操作力を伝達する。そのため、第5実施形態に係るカテーテルは、液状物質を保持部材630からより一層効率よく放出させることができる。
なお、第5実施形態に係るカテーテルが備える操作部材620および補助部材640の具体的な形状や配置等(例えば、操作部材620の形状、操作部材620と補助部材640とを接続する位置等)は、図示により例示したものに限定されず、適宜変更することが可能である。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係るカテーテルを説明する。第6実施形態の説明において特に言及しない構成や部材、カテーテルの使用手順等については、前述した各実施形態と同様のものとすることができる。そのため、一部の構成等については説明を適宜省略する。
図9には、第6実施形態に係るカテーテルが備えるシャフト部700の先端部701付近の軸方向に沿う断面図(図3(A)に対応する断面図)を示している。
前述した第1実施形態に係るカテーテル10では、制限部150は、シャフト部100のルーメン105内に配置した弁体で構成していた(図3(A)および図3(B)を参照)。一方、本実施形態に係る制限部780は、シャフト本体部110の先端に配置した先端部材で構成している。
制限部780は、先端開口部781aが形成された先端部781と、ガイドワイヤ210等の医療器具が挿通可能な内腔785と、を有している。
制限部780の先端部781は、先端開口部781aの内径を絞るように内腔785側に突出した断面形状を有している。そのため、図9に示すように、制限部780が備える先端部781は、シャフト部700にガイドワイヤ210が挿通されると、ガイドワイヤ210の外表面と密着する。それにより、制限部780の先端部781とガイドワイヤ210との間には、多量の液状物質の流出を可能にするような隙間が形成されない。したがって、術者は、シャフト部700に液状物質を供給した際、シャフト部700の先端側へ液状物質が勢いよく放出されるのを防止できる。また、術者は、各側孔106を介して保持部材130へ液状物質を送り込むことができるため、保持部材130に所定量の液状物質を保持させることが可能になる。
なお、制限部780の内腔785の断面形状は、制限部780に挿入されたガイドワイヤ210の先端を先端開口部781a側へ容易に誘導し得るように、例えば、先端側に向けて傾斜した形状で形成することができる。
以上、実施形態を通じて本発明に係るカテーテルを説明したが、本発明は明細書内で説明した各構成のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、カテーテルは、実施形態において説明した手技(肝動脈化学塞栓術)のみに用途が限定されることはなく、その他の手技(例えば、血管以外の生体管腔に対する手技等)にも広く適用することが可能である。また、カテーテルから放出させる対象となる液状物質は、造影剤に限定されることはなく、例えば、薬剤や生理食塩水等であってもよい。
また、各実施形態において説明した構成は、任意に組み合わせることが可能である。各実施形態においては、シャフト部に形成された先端開口部および側孔のうち一方の開口部の少なくとも一部を塞ぐように保持部材を配置した例を示した。ただし、保持部材は、先端開口部および側孔がシャフト部に形成されている場合、先端開口部の少なくとも一部および側孔の少なくとも一部を塞ぐように配置することも可能である。
また、各実施形態においては、操作部材を牽引操作することにより、保持部材から液状物質を放出させるように構成していたが、例えば、操作部材の前進(押し込み)、操作部材の回転、またはこれらの組み合わせ等により保持部材から液状物質を放出させるように構成することも可能である。
また、各実施形態においては、保持部材は軸方向および周方向に変形可能な多孔部材で構成した例を説明したが、保持部材は、液状物質の保持と保持した液状物質の放出が可能な限り、具体的な構造等は限定されない。同様に、操作部材は、保持部材に対して所定の操作力を伝達可能な限り、具体的な構造等は限定されない。例えば、操作部材は、二つ以上の異種または同種の材料で構成された部材を接続して構成してもよいし、例えば、操作部材以外の別部材を介して保持部材と接続するように構成してもよい。
また、各実施形態においては、カテーテルに先端部材が配置された例を示したが、カテーテルへの先端部材の設置は適宜省略することも可能である。
10 カテーテル、
100 シャフト部、
101 シャフト部の先端部、
105 シャフト部のルーメン、
106 シャフト部の側孔(開口部)、
107 シャフト部の先端開口部(開口部)、
108、109 挿通部、
110 シャフト本体部、
120 操作部材、
121 第1長尺部材(長尺状の部材)、
121a 第1長尺部材の先端、
122 第2長尺部材(長尺状の部材)、
122a 第2長尺部材の先端、
130 保持部材、
136 固定部、
150 制限部、
160 ハブ、
165 スライド部材、
170 ストレインリリーフ部、
180 先端部材、
210 ガイドワイヤ、
220 ガイディングカテーテル、
300 シャフト部、
301 シャフト部の先端部、
320 操作部材、
323 操作部材の螺旋部、
400 シャフト部、
401 シャフト部の先端部、
407 シャフト部の先端開口部(開口部)、
420 操作部材、
423 操作部材の環状部、
430 保持部材、
500 シャフト部、
501 シャフト部の先端部、
520 操作部材、
523 シャフト部の螺旋部、
530 保持部材、
533 保持部材の螺旋部、
536 固定部、
600 シャフト部、
601 シャフト部の先端部、
620 操作部材、
621 第1長尺部材(長尺状の部材)、
621a 第1長尺部材の環状部、
622 第2長尺部材(長尺状の部材)、
622a 第2長尺部材の環状部、
630 保持部材、
636 固定部、
640 補助部材、
641a、641b 仮止め部、
700 シャフト部、
701 シャフト部の先端部、
780 制限部、
HA 肝動脈。

Claims (7)

  1. 液状物質が流通可能なルーメンおよび前記ルーメンに連通する開口部を備えるシャフト部と、
    前記液状物質の保持、および保持した前記液状物質の放出が可能な保持部材と、
    前記保持部材に対して所定の操作力を付与することにより、前記保持部材から前記液状物質を放出させる操作部材と、を有し、
    前記開口部は、前記シャフト部の先端部に形成されており、
    前記保持部材は、前記開口部の少なくとも一部を塞ぐように配置されており、
    前記操作部材は、前記シャフト部の先端側で前記保持部材と接続されており、かつ、前記シャフト部の基端側で付与された前記操作力を前記保持部材に伝達可能に構成されている、カテーテル。
  2. 前記シャフト部の開口部には、前記シャフト部の先端から前記ルーメンの外部に臨んで開口する先端開口部と、前記先端開口部よりも基端側に位置する前記シャフト部の管壁に形成された複数の側孔とが含まれており、
    前記保持部材は、前記複数の側孔を覆うように配置されている、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記シャフト部は、前記先端開口部から放出される前記液状物質の放出量を制限する制限部をさらに有しており、
    前記シャフト部および前記制限部は、長尺状の医療器具を挿通可能に構成されている、請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記操作部材は、前記シャフト部の基端側への牽引操作が可能な長尺状の部材で構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル。
  5. 前記操作部材の先端部は、前記シャフト部の周方向に沿って配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記操作部材の先端部は、前記シャフト部の周方向に沿って螺旋状に延在している、請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記保持部材は、前記操作部材から伝達された前記操作力により、前記シャフト部の軸方向および周方向の少なくとも一方に変形可能な多孔部材で構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカテーテル。
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