JP2016166369A - アクリル系樹脂発泡体とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造時間の長期化を防止しつつ、耐熱性及び軽量性に優れたアクリル系樹脂発泡体を製作できるアクリル系樹脂発泡体の製造方法を提供することにある。【解決手段】 無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマー、熱分解型発泡剤を含む発泡剤、並びに、重合開始剤を含有し、更に、可塑剤を含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を発泡させてアクリル系樹脂発泡体を作製することを特徴とするアクリル系樹脂発泡体の製造方法を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル系樹脂発泡体とその製造方法に関する。
従来、アクリル系樹脂発泡体(以下、「発泡体」ともいう。)は、強度に優れるとともに軽量性、断熱性に優れていることから、表面に繊維強化プラスチックス(FRP)を貼り付けて、貨物車両の保冷室の壁材、小型ボートの船体、風力発電の羽、X線を透過させるためのレントゲン写真機用台などを構成するための部材として利用されている。
このようなアクリル系樹脂発泡体は、通常、下記特許文献1に示されているように、アクリル系モノマーに発泡剤となる尿素と重合開始剤とを混合した重合性溶液を作製し、該重合性溶液を型枠に流し入れ、該型枠ごと加熱して前記アクリル系モノマーを重合させた後、得られた発泡性重合体をさらに高温に加熱することによって尿素を分解させてガス発泡させるような方法が採用されている。また、特許文献1の方法では、得られるアクリル系樹脂発泡体に高い耐熱性を付与することができるという観点から、アクリル系モノマーとして、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有するものが用いられている。
特開2006−045256号公報
しかるに、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有する重合性モノマーを用いることで、耐熱性が高いアクリル系樹脂発泡体を得ることができる一方で、見かけ密度が高くなり軽量性に優れたものとなり難いという問題がある。
これに対し、特許文献1には、軽量性に優れた発泡体を得るべく、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有する重合性モノマーに連鎖移動剤を添加する方法が開示されている。
しかしながら、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有する重合性モノマーに連鎖移動剤を添加すると、連鎖移動剤を添加しない場合に比して、前記重合性モノマーの重合が完了するまでの時間が長期化してしまうという問題がある。
このような問題に対して、従来、前記重合性モノマーの重合が完了するまでの時間の長期化を防止しつつ、耐熱性及び軽量性に優れたアクリル系樹脂発泡体を製作するための有効な方法は見出されてはおらず、耐熱性及び軽量性に優れたアクリル系樹脂発泡体の製造効率を向上させるのが困難な状況となっている。
本発明は、上記問題点に鑑み、製造時間の長期化を防止しつつ、耐熱性及び軽量性に優れたアクリル系樹脂発泡体を製作できるアクリル系樹脂発泡体の製造方法、及び、耐熱性及び軽量性に優れ、且つ、製造時間の長期化を防止できるアクリル系樹脂発泡体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有する重合性溶液に可塑剤を含有させることで、前記重合性モノマーの重合が完了するまでの時間が長期化するのを防止でき、その結果、軽量性及び耐熱性に優れたアクリル系樹脂発泡体を従来に比べて効率的に(生産性よく)製造できることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
本発明は、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマー、熱分解型発泡剤を含む発泡剤、並びに、重合開始剤を含有し、更に、可塑剤を含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を発泡させてアクリル系樹脂発泡体を作製することを特徴とするアクリル系樹脂発泡体の製造方法にある。
また、本発明は、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマー、熱分解型発泡剤を含む発泡剤、並びに、重合開始剤を含有し、更に、可塑剤を含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を発泡させて得られたことを特徴とするアクリル系樹脂発泡体にある。
本発明によれば、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマーと、可塑剤とを有する前記重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを重合させることにより、前記重合性モノマーの重合が完了するまでの時間が長期化するのを防止でき、その結果、軽量性及び耐熱性に優れたアクリル系樹脂発泡体を従来の方法に比べて効率的に製造し得る。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本実施形態のアクリル系樹脂発泡体の製造方法について説明する。
本実施形態のアクリル系樹脂発泡体の製造方法は、アクリル系モノマーを含む重合性モノマーと、熱分解型発泡剤を含む発泡剤と、重合開始剤と、可塑剤とを含有する重合性溶液を作製する。次に、該重合性溶液を加熱することによって前記重合性モノマーを重合させて発泡性重合体を作製する。そして、該発泡性重合体を発泡させてアクリル系樹脂発泡体を作製する。
以下、重合性溶液の構成成分について説明する。
(アクリル系モノマー)
前記アクリル系モノマーとしては、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有するアクリル系モノマーを用いる。無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有することにより、得られるアクリル系樹脂発泡体に高い耐熱性を付与することができる。
また、後述する発泡剤として尿素を用いる場合に、前記アクリル系モノマーには、尿素に対する優れた溶解性を示すことから水溶性のアクリル系モノマーを含有させることが好ましく、(メタ)アクリル酸を含有させることが好ましい。
なお、本明細書における“(メタ)アクリル”との用語は、“メタクリル”と“アクリル”の何れかを意味している。
また、前記アクリル系モノマーには、該アクリル系モノマーの発泡性重合体を発泡させるのに際して優れた発泡性を発揮させ得る点においてメタクリル酸メチルを含有させることが好ましい。
無水マレイン酸、メタクリルアミド、(メタ)アクリル酸、及び、メタクリル酸メチル以外のアクリル系モノマーとしては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、アクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミドなどを含有させてもよい。
(アクリル系モノマー以外の重合性モノマー)
なお、上記アクリル系モノマー以外の重合性モノマーとして、上記アクリル系モノマーと共重合可能なモノマーをアクリル系樹脂発泡体の改質などを目的として重合性溶液に少量含有させることも可能である。
特に、発泡性の向上に有効となるスチレンモノマーを重合性溶液に含有させることが好ましい。
ただし、スチレンモノマーを過剰に含有させると、硬質さを損なうおそれを有することから重合性モノマーに占めるスチレンモノマーの含有量は20質量%以下とすることが好ましい。
より具体的には、本実施形態における重合性溶液は、含有される重合性モノマーの内の35〜60質量%がメタクリル酸メチルで、14〜35質量%が(メタ)アクリル酸で、10〜20質量%がスチレンで、1.0〜10質量%が無水マレイン酸で、1.0〜10質量%がメタクリルアミドであることが好ましい。無水マレイン酸及びメタクリルアミドは、少ないと耐熱性の向上効果が少なく、多いと発泡性重合体の発泡性が低下して良好な発泡体が得難くなることがあるからである。特に、このような配合を採用することで、発泡性に優れた発泡性重合体が得られ、耐熱性に優れ、硬質で強度に優れたアクリル系樹脂発泡体を得ることができ好ましい。
なお、14〜35質量%の割合で含有される(メタ)アクリル酸の内、全てをメタクリル酸としても、全てをアクリル酸としても良く、メタクリル酸とアクリル酸との両方を併せて14〜35質量%となるように重合性溶液に含有させてもよい。
ただし、後述する発泡剤として尿素を用いる場合、尿素に対する溶解性の観点からは、メタクリル酸を多く含有させることが好ましい。
(発泡剤)
発泡剤としては、熱分解型発泡剤を含む発泡剤を用いる。
前記熱分解型発泡剤は、65℃以上で分解して気体を発生するものであり、100〜180℃で分解して気体を発生するものが好ましい。
前記熱分解型発泡剤としては、尿素、尿素誘導体、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アミドグアニジン、トリメチレントリアミン、パラトルエンスルホンヒドラジン、アゾジカルボンアミド、チオ尿素、塩化アンモニウム、ジシアンジアミド、ジオキサン、ヘキサン、抱水クロラール、クエン酸等が挙げられる。特に尿素は、好適な発泡剤である。
前記熱分解型発泡剤は、含有量が少ないと、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が低下して軽量性を損なうおそれを有し、逆に過剰であると、重合性溶液中に熱分解型発泡剤を均一に溶解させることが困難となったり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に熱分解型発泡剤を残存させ易くなったり、破泡を生じさせたりするおそれを有する。
このようなことから、熱分解型発泡剤は、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.5〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましく、熱分解型発泡剤が尿素である場合には、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に1〜15質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましい。
熱分解型発泡剤以外のその他の発泡剤としては、沸点が65℃以上の物理発泡剤(アルコール等)を用いることができ、沸点が65℃〜180℃の物理発泡剤(アルコール等)が好ましい。具体的な例としては、イソプロパノール、シクロペンタノール、エタノール、1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−エチル−1−ヘキサノール等のアルコールが挙げられる。物理発泡剤は、単独で用いても効果がなく、熱分解型発泡剤と併用されて効果が発揮される。使用量としては、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、熱分解型発泡剤との合計量で0.6〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましい。
(重合開始剤)
前記重合開始剤としては、レドックス系重合開始剤、熱分解型開始剤、光分解型開始剤等を用いる。分解温度が高い程、重合性溶液の重合速度の調整が難しいが、重合性溶液の重合速度を調整し易いという観点から、レドックス系重合開始剤、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイドを用いることが好ましい。
また、上記t−ブチルハイドロパーオキサイド以外のレドックス系重合開始剤として利用可能な具体的な物質としては、クメンヒドロキシパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド等が挙げられる。
前記重合開始剤は、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、0.1〜5質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましい。
(可塑剤)
前記可塑剤としては、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、ポリエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、エポキシ化植物油、セバシル酸エステル、アゼライン酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステル、スルホン酸エステル等を用いる。
前記フタル酸エステルとしては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。前記アジピン酸エステルとしては、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジブチル等が挙げられる。前記トリメリット酸エステルとしては、トリメリット酸トリオクチル等が挙げられる。前記リン酸エステルとしては、リン酸トリクレシル、リン酸トリアミル、リン酸トリブチル等が挙げられる。前記クエン酸エステルとしては、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル等が挙げられる。前記エポキシ化植物油としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等が挙げられる。前記スルホン酸エステルとしては、アルキルスルホン酸フェニルエステル等が挙げられ、該スルホン酸エステルの市販品としては、LANXESS社のメザモール(Mesamoll)等が挙げられる。
前記可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、アジピン酸ジイソブチル、アセチルクエン酸トリブチル、スルホン酸エステル等が好適に用いられる。
前記可塑剤は、少ないと発泡性重合体の発泡性が不十分となることがあり、多いと得られたアクリル系樹脂発泡体の剛性が低下したり、アクリル系樹脂発泡体の気泡が粗大化したり、発泡時にアクリル系樹脂発泡体が収縮したりすることがあるので、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、0.1〜20質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましく、0.3〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部が特に好ましい。
(還元剤)
なお、本実施形態においては、前記重合性溶液には、還元剤をさらに含有させることができる。
該還元剤としては、N,N−ジメチルアニリンなどの窒素含有化合物の様な、他の化合物を還元する(電子を供与する)ことのできる化合物等を用いることができる。
上記N,N−ジメチルアニリン以外の窒素含有化合物で還元剤として利用可能な具体的な物質としては、トリエチルアミンなどのアミン化合物が挙げられる。
前記還元剤は、前記重合開始剤の含有量に対して0.1〜5倍の重量割合で重合性溶液に含有されることが好ましい。
(金属イオン、塩化物イオン)
また、本実施形態においては、前記重合性溶液には、Cu、Cu2+、Fe3+、Ag、Pt2+、及び、Au3+からなる群より選ばれる1種以上の金属イオン、並びに、塩化物イオンをさらに含有させることができる。
前記金属イオンは、いずれも酸化還元電位が正の値のものである。
また、前記金属イオンは、重合性溶液中で、電子を授与するもの、すなわち酸化剤として、または電子を供与するもの、すなわち還元剤としての機能を発揮し、前記重合性モノマーの重合反応の促進に寄与するものである。
一方で前記塩化物イオンは、前記の金属イオンと結合や脱離することにより、前記重合性モノマーの重合反応の促進に寄与するものである。
上記の金属イオン及び塩化物イオンは、塩化銅、塩化第二鉄、塩化銀、塩化金といった形で同じ物質で両方を一度に重合性溶液に含有させるようにしてもよく別々の物質によって重合性溶液に含有させるようにしてもよい。
上記のような塩化物以外としては、例えば、臭化銅、ヨウ化銅、ステアリン酸銅、ナフテン酸銅、臭化銀などの物質によって重合性溶液に上記のような金属イオンを含有させることができる。
なお、銅、銀、金については、上記のような塩ではなく、金属そのもの、或いは、合金によってそのイオンを重合性溶液に含有させることができる。
例えば、銅、銅合金(コンスタンタン:銅/ニッケル合金、真鍮:銅/亜鉛合金)、銀、金からなる微粒子、線、メッシュなどを重合性溶液中に混入させることによってこれらのイオンを重合性溶液に含有させることができる。
なお、塩化物イオンを重合性溶液に含有させるための具体的な物質としては、例えば、塩化ナトリウム、塩酸などの他に、1,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−メチル−3−n−オクチルイミダゾリウムクロライド、1−メチル−1−ヒドロキシエチル−2−牛脂アルキル−イミダゾニウムクロライドなどのイミダゾリウム塩型の界面活性剤、ヘキサトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩型の界面活性剤などが挙げられる。
なお、塩化物イオンを重合性溶液に含有させるための具体的な物質としては、塩化ナトリウム、塩酸、及び、ヘキサトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのいずれかであることが好ましく、特に、セチルトリメチルアンモニウムクロライドを採用することが好ましい。
これらの塩化物イオン含有物質を重合性溶液に含有させる場合には、通常、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.005〜5質量部となる割合で含有させることができる。
また、前記金属イオンを重合性溶液に含有させるための具体的な物質としては、塩化銀、塩化銅、ステアリン酸銅、ナフテン酸銅、塩化第二鉄、又は、銅(銅粒子や銅線)が好ましい。
これらを重合性溶液に含有させる場合には、通常、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に1×10−10〜1×10−2質量部となる割合で含有させることができる。
(脱水剤)
さらに、本実施形態においては、前記重合性溶液には、脱水剤をさらに含有させることができる。
該脱水剤としては、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の硫酸塩、モレキュラーシーブ等のゼオライトが好ましく用いることができる。脱水剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.01〜50質量部となる割合で含有させることが好ましい。このような脱水剤は重合性溶液の調製時に混合攪拌して溶液中の水分を脱水した後、ろ過除去することが望ましい。
(重合抑制剤)
また、本実施形態においては、前記重合性溶液には、単独モノマー間での重合反応や、急激な重合反応などを抑制するために重合抑制剤をさらに含有させることができる。
前記重合抑制剤としては、アルカリ土類金属塩、即ち、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムの塩であって、例えば、ギ酸カルシウムなどを挙げることができ、このような重合抑制剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.001〜5質量部となる割合で含有させることができる。前記重合性溶液は、重合抑制剤を含有することにより、重合性モノマーを重合させた際に、過剰に重合してしまうのを抑制することができるという利点がある。
(気泡調整剤)
さらに、本実施形態においては、前記重合性溶液には、気泡調整剤をさらに含有させることができる。
該気泡調整剤としては、例えば、アルカリ土類金属塩、金属酸化物、シリカゲル、珪藻土などの粉末状無機物などが挙げられる。
このような気泡調整剤の重合性溶液における含有量は、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合、0.01〜10質量部となる割合で含有させることができる。
(アクリル系樹脂発泡体)
また、本実施形態においては、前記重合性溶液には、前記重合性モノマーと同一或いは異なる重合性モノマーの発泡性重合体を発泡させてなるアクリル系樹脂発泡体をさらに含有させることができる。
前記アクリル系樹脂発泡体は、前記重合性溶液中の重合性モノマーの重合反応の促進に寄与するものである。
前記アクリル系樹脂発泡体は、前記重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部、さらにより好ましくは5〜10質量部となる割合で重合性溶液に含有される。
前記重合性溶液は、重合性モノマーの合計量100質量部に対して前記アクリル系樹脂発泡体が20質量部以下であることにより、該前記アクリル系樹脂発泡体が重合性モノマーに均一に溶解されやすくなるという利点がある。また、前記重合性溶液は、重合性モノマーの合計量100質量部に対して前記アクリル系樹脂発泡体が0.1質量部以上であることにより、前記重合性溶液中の重合性モノマーの重合が促進されるという利点がある。
次に、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体について説明する。
本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体は、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマーと、熱分解型発泡剤を含む発泡剤と、重合開始剤と、可塑剤とを含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を発泡させて得られたアクリル系樹脂発泡体である。
また、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体は、軽量性の観点から見かけ密度が0.15g/cm以下であることが好ましく、0.12g/cm以下であることがより好ましい。一方で、見かけ密度が小さすぎると機械強度が低下するので0.03g/cm以上であることが好ましく、0.04g/cm以上であることがより好ましい。
なお、見かけ密度は、JIS K 7222−1999記載の方法に準拠した方法により測定する。具体的には、元のセル構造を変えないように切断した10cm以上の試験片について、その質量を測定し、次式により見かけ密度を算出する。
見かけ密度(g/cm)=試験片質量(g)/試験片体積(cm
また、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体は、TMA(熱機械分析)における耐熱温度が140℃以上であることが好ましく、145〜170℃であることがより好ましい。
なお、熱機械分析における耐熱温度は、以下のようにして測定する。
すなわち、7mm(縦)×7mm(横)×2mm(厚み)の直方体状に発泡体を切り出して試験片を作製し、熱機械分析装置を用い、圧縮試験モード(圧子の先端 φ3mm、石英製プローブ)、荷重100mNで、試験片に圧子を厚み方向で当てて30℃から昇温速度5℃/minで温度を上げていき、試験片の厚みが試験前の試験片の厚みに対して10%収縮した際の温度を測定し、この温度を、TMAにおける耐熱温度とする。
なお、解析前に石英係数設定による補正をする。また、試験片の厚みは測定前に荷重100mNの圧子を試験片に当てて測定する。
尚、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法、及び、アクリル系樹脂発泡体は、上記構成により、上記利点を有するものであったが、本発明のアクリル系樹脂発泡体の製造方法、及び、アクリル系樹脂発泡体は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
次に、実施例、及び、比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
(評価)
アクリル系樹脂発泡体について各種の評価を行った事例を示す。
まず、発泡性重合体、並びに、アクリル系樹脂発泡体に対する評価方法について説明する。
(発泡性重合体の密度)
発泡性重合体に割れが生じないよう切断した10cm以上の試験片について、その質量を測定し、次式により密度を算出した。
密度(g/cm)=試験片質量(g)/試験片体積(cm
(発泡性重合体の硬化の有無)
発泡性重合体が硬化しているか否かの判断については、以下のようにして判断した。
すなわち、得られた発泡性重合体から50mm(縦)×50mm(横)×20mm(厚み)の板状の試験片を作製した。次に、アスカーゴム・プラスチック硬度計C型(高分子計器(株)製)を用いて、この硬度計の加圧面でこの試験片を厚み方向に加圧した。そして、加圧面で試験片を加圧した時から30秒後の測定値が80ポイント以上であった場合には、硬化していると判断した。
(アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度)
アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、JIS K 7222−1999記載の方法に準拠した方法により測定した。具体的には、元のセル構造を変えないように切断した10cm以上の試験片について、その質量を測定し、次式により見かけ密度を算出した。
見かけ密度(g/cm)=試験片質量(g)/試験片体積(cm
(アクリル系樹脂発泡体の耐熱性試験)
アクリル系樹脂発泡体の耐熱性を調べるため、実施例、及び、比較例の発泡体のTMA(熱機械分析)における耐熱温度を測定した。
具体的には、7mm(縦)×7mm(横)×2mm(厚み)の直方体状に発泡体を切り出して試験片を作製し、熱・応力・歪み測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、商品名「EXSTRAR TMA/SS6100」)を用い、圧縮試験モード(圧子の先端 φ3mm、石英製プローブ)、荷重100mNで、試験片に圧子を当てて30℃から昇温速度5℃/minで温度を上げていき、試験片の厚みが試験前の試験片の厚みに対して10%収縮した際の温度を測定し、この温度を、TMAにおける耐熱温度とした。
なお、解析前に石英係数設定による補正を行った。また、試験片の厚みは測定前に荷重100mNの圧子を試験片に当てて測定した。
(実施例1:重合性溶液の作製)
メタクリル酸メチル47質量%、メタクリル酸25質量%、スチレン16質量%、無水マレイン酸8.0質量%、メタクリルアミド4.0質量%からなる重合性モノマー100質量部に対して、重合開始剤としてのt−ブチルヒドロパーオキサイド(日油社製「パーブチルH−69」)0.5質量部、塩化物イオン添加用物質としてのセチルトリメチルアンモニウムクロライド(日油社製「ニッサンカチオンPB−40R」)0.1質量部、重合抑制剤としてのギ酸カルシウム0.2質量部、脱水剤としての硫酸ナトリウム2.0質量部、可塑剤としてのフタル酸ジオクチル(DOP)2.0質量部、発泡剤としての尿素5.0質量部を混合して35℃で加熱撹拌し、濾過して残渣の無機塩を除去し、重合性溶液を作製した。
(実施例1:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件1))
実施例1の重合性溶液1500gを25mm×200mm×360mmの内法を有するテフロン製の直方体状の型枠に入れた。
そして、重合性溶液を型枠ごと43.5℃で21時間加熱することにより発泡性重合体(密度:1.16g/cm)を得た。この時、発泡性重合体が硬化していることが確認された。
その後、得られた発泡性重合体を25mm×160mm×215mmに切り出し、70mm×400mm×300mmの内法を有する金型に入れ、発泡性重合体を金型ごと180℃で2時間加熱することによりアクリル系樹脂発泡体(見かけ密度:0.116g/cm)を得た。
(実施例1:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件2))
重合性溶液を型枠ごと50℃で7時間加熱したこと以外は、条件1と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(実施例2:重合性溶液の作製)
可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)の代わりにアジピン酸ジイソブチル(DIBA)を用い、重合性モノマー100質量部に対して、アジピン酸ジイソブチル(DIBA)1.7質量部を混合したこと以外は、実施例1と同様にして重合性溶液を作製した。
(実施例2:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件1))
実施例1の重合性溶液の代わりに実施例2の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件1と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(実施例2:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件2))
実施例1の重合性溶液の代わりに実施例2の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件2と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(実施例3:重合性溶液の作製)
可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)の代わりにアセチルクエン酸トリブチル(ATBC)を用い、重合性モノマー100質量部に対して、アセチルクエン酸トリブチル(ATBC)2.1質量部を混合したこと以外は、実施例1と同様にして重合性溶液を作製した。
(実施例3:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件1))
実施例1の重合性溶液の代わりに実施例3の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件1と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(実施例3:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件2))
実施例1の重合性溶液の代わりに実施例3の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件2と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(実施例4:重合性溶液の作製)
可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)の代わりにアルキルスルホン酸フェニルエステル(LANXESS社製、商品名:メザモール(Mesamoll))を用い、重合性モノマー100質量部に対して、メザモール2.0質量部を混合したこと以外は、実施例1と同様にして重合性溶液を作製した。
(実施例4:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件1))
実施例1の重合性溶液の代わりに実施例4の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件1と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(実施例4:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件2))
実施例1の重合性溶液の代わりに実施例4の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件2と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体を作製した。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)が硬化していることが確認された。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.116g/cmであった。
(比較例1:重合性溶液の作製)
可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)の代わりに、連鎖移動剤であるα−メチルスチレンダイマーを用い、重合性モノマー100質量部に対して、α−メチルスチレンダイマー0.1質量部を混合したこと以外は、実施例1と同様にして重合性溶液を作製した。
(比較例1:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件1))
実施例1の重合性溶液の代わりに比較例1の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件1と同様にして、発泡性重合体を作製しようとしたところ、重合性モノマーが十分に重合せず、重合性溶液が十分に硬化しなかった。
(比較例1:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件2’))
実施例1の重合性溶液の代わりに比較例1の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件2と同様にして、発泡性重合体を作製しようとしたところ、重合性モノマーが十分に重合せず、重合性溶液が十分に硬化しなかった。
そこで、さらに、型枠ごと50.0℃で3.0時間追加加熱して、発泡性重合体を作製しようとしたが、それでも、重合性モノマーが重合せず、重合性溶液が硬化しなかった。
(比較例1:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件3))
比較例1の重合性溶液を条件2’で加熱した後、型枠ごと80.0℃で3時間加熱して、発泡性重合体(密度:1.16g/cm)を得た。発泡性重合体が硬化していることが確認された。
その後、得られた発泡性重合体を25mm×160mm×215mmに切り出し、70mm×400mm×300mmの金型に入れ、発泡性重合体を金型ごと180℃で2時間加熱することによりアクリル系樹脂発泡体(見かけ密度:0.116g/cm)を得た。
(比較例2:重合性溶液の作製)
可塑剤としてのフタル酸ジオクチル(DOP)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして重合性溶液を作製した。
(比較例2:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件1))
実施例1の重合性溶液の代わりに比較例2の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件1と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製を試みた。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)を得ることはできたが、アクリル系樹脂発泡体には全長1cm以上の割れが多数発生し、良好なアクリル系樹脂発泡体を得ることができなかった。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.130g/cmであった。
(比較例2:発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製(条件2))
実施例1の重合性溶液の代わりに比較例2の重合性溶液を用いたこと以外は、実施例1の条件2と同様にして、発泡性重合体、及び、アクリル系樹脂発泡体の作製を試みた。発泡性重合体(密度:1.16g/cm)を得ることはできたが、アクリル系樹脂発泡体には全長1cm以上の割れが多数発生し、良好な発泡体を得ることができなかった。アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.130g/cmであった。
Figure 2016166369
表1に示すように、本発明の範囲内である実施例1〜4の方法では、連鎖移動剤を用いた比較例1に比して、重合性溶液を加熱して硬化するまでの時間が短かった。また、得られたアクリル系樹脂発泡体の耐熱性がやや高く、発泡性重合体は同程度の見かけ密度を有していた。従って、実施例1〜4の方法では、比較例1に比して、優れた耐熱性を有するアクリル系樹脂発泡体を効率的に製造できた。
また、本発明の範囲内である実施例1〜4の方法では、連鎖移動剤及び可塑剤を用いなかった比較例2に比して、外観が良好で且つ見かけ密度が低いアクリル系樹脂発泡体を得ることができた。
従って、本発明によれば、従来に比べて、耐熱性及び軽量性に優れたアクリル系樹脂発泡体を効率的に製造できることがわかる。

Claims (10)

  1. 無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマー、熱分解型発泡剤を含む発泡剤、並びに、重合開始剤を含有し、更に、可塑剤を含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを50.0℃以下で重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を発泡させてアクリル系樹脂発泡体を作製することを特徴とするアクリル系樹脂発泡体の製造方法。
  2. 前記重合性モノマーを50.0℃以下、21時間以下で重合させる、請求項1に記載のアクリル系樹脂発泡体の製造方法。
  3. 前記重合性モノマーは、メタクリル酸メチル35〜60質量%、(メタ)アクリル酸14〜35質量%、スチレン10〜20質量%、無水マレイン酸1.0〜10質量%、及び、メタクリルアミド1.0〜10質量%を含有する請求項1又は2に記載のアクリル系樹脂発泡体の製造方法。
  4. 前記重合性溶液として、前記重合性モノマー100質量部に対し、前記可塑剤が0.1〜20質量部であるものを作製する請求項1〜3の何れか1項に記載のアクリル系樹脂発泡体の製造方法。
  5. 見かけ密度が0.15g/cm以下であるアクリル系樹脂発泡体を作製する請求項1〜4の何れか1項に記載のアクリル系樹脂発泡体の製造方法。
  6. 無水マレイン酸及びメタクリルアミドを有するアクリル系モノマーを含む重合性モノマー、熱分解型発泡剤を含む発泡剤、並びに、重合開始剤を含有し、更に、可塑剤を含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマーを50.0℃以下で重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を発泡させて得られたことを特徴とするアクリル系樹脂発泡体。
  7. 前記重合性モノマーを50.0℃以下、21時間以下で重合させる、請求項6に記載のアクリル系樹脂発泡体。
  8. 前記重合性モノマーは、メタクリル酸メチル35〜60質量%、(メタ)アクリル酸14〜35質量%、スチレン10〜20質量%、無水マレイン酸1.0〜10質量%、及び、メタクリルアミド1.0〜10質量%を含有する請求項6又は7に記載のアクリル系樹脂発泡体。
  9. 見かけ密度が0.15g/cm以下である請求項6〜8の何れか1項に記載のアクリル系樹脂発泡体。
  10. 熱機械分析における耐熱温度が140℃以上である請求項6〜9の何れか1項に記載のアクリル系樹脂発泡体。
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