JP5836172B2 - アクリル系樹脂発泡体、及び、アクリル系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

アクリル系樹脂発泡体、及び、アクリル系樹脂発泡体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アクリル系樹脂発泡体、及び、アクリル系樹脂発泡体の製造方法に関する。
従来、アクリル系樹脂発泡体は、強度に優れるとともに軽量性、断熱性、光透過性に優れていることから、貨物車両の保冷室の壁材や、小型ボートの船体、X線を透過させるためのレントゲン写真機用台を構成するための部材として利用されている。
このようなアクリル系樹脂発泡体は、通常、下記特許文献1に示されているように、アクリル系モノマーに発泡剤となる尿素と重合開始剤とを混合した重合性溶液を作製し、該重合性溶液を型枠に流し入れ、該型枠ごと加熱して前記アクリル系モノマーを重合させた後、得られた発泡性重合体をさらに高温に加熱することによって尿素を分解させてガス発泡させるような方法が採用されている。
特開2006−045256号公報
しかしながら、特許文献1の方法によって作製されたアクリル系樹脂発泡体は、他の気泡よりも突出して大きな粗大気泡(以下、「ボイド」ともいう。)(例えば気泡径2mm以上のもの)を有することがある。
例えば、このようなボイドを有するアクリル系樹脂発泡体でレントゲン写真機用台が作製された場合には、レントゲン写真機で撮影された写真上にボイドが影として現れるおそれがある。
また、このようなアクリル系樹脂発泡体を接着剤を介して他の部材に接着させる場合には、ボイドに接着剤が多量に入り込み、接着剤を必要以上に消費したり、十分な接着強度が得られなかったりするという問題を発生させるおそれもある。
さらに、アクリル系樹脂発泡体中のボイドは、アクリル系樹脂発泡体で構成された製品の美観を損ねさせ、製品価値を低下させるおそれもある。
このような問題に対して、従来、ボイドを生じ難くするための有効な方法が見出されてはおらず、ボイドを生じ難くするのが困難な状況となっている。
本発明は、上記問題点に鑑み、ボイドが生じ難いアクリル系樹脂発泡体の製造方法、及び、ボイドを有しない或いはボイドの少ないアクリル系樹脂発泡体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、従来のアクリル系樹脂発泡体の製造方法においては、発泡前の発泡性重合体に水分が含有されており、この水分がボイドの原因の一つとなっていることを見出した。発泡性重合体が水分を含有するのは、重合性溶液の原料に水分がもともと含まれていたり、発泡性重合体が周囲の空気中の水分を吸収すること等が原因と思われる。そして、水分量が所定量以下である発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させることで、ボイドを生じ難くすることができることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、本発明は、アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分と、尿素と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマー成分を重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって前記尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させるアクリル系樹脂発泡体の製造方法であって、水分量が1.8質量%以下である前記発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって前記尿素を分解させることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体の製造方法にある。
また、本発明は、アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分と、尿素と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマー成分を重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって前記尿素を分解させて得られるアクリル系樹脂発泡体であって、切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数が切断した面積10cm×10cm当たりに2個未満となることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体にある。
なお、「切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数」は以下にようにして求めたものを意味する。
気泡形状を変形させないようにできるだけ鋭い刃物を用いて中心に近い位置を通るようにアクリル系樹脂発泡体を切断して断面観察を行う。
具体的には、厚み(t)の板状体であれば、前後左右を切断除去して10cm×10cm×tの試料を作製し、そして、該試料を厚み方向にスライサーで2分割し、一方の断面と他方の断面とをそれぞれ走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、一方の断面と他方の断面とにおける2mm以上の大きさの気泡の合計数を求める。
アクリル系樹脂発泡体が10cm角に満たない大きさの場合は、断面中央部において適当な面積を設定して同様の観察をし、10cm×10cmの広さに換算する。
なお、気泡の大きさが2mm以上であるかどうかは、気泡の断面形状の中心を求め、その中心を通る直線距離で最も長い部分を計測して、この部分が2mm以上であるか否かで判断する。なお、複数の気泡が連なった連続気泡は、一つの気泡とはみなさず、連続気泡を構成する各気泡を一つの気泡として、気泡の大きさを測定する。
本発明に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法によれば、水分量が1.8質量%以下である前記発泡性重合体を加熱することによって前記尿素の分解を実施することにより、ボイドを生じ難くすることができる。ボイドを生じ難くすることができるのは、尿素が発泡性重合体に均一に分散して発泡するのを妨げるおそれのある水分が1.8質量%以下にされることにより、尿素が発泡性重合体に比較的均一に分散して発泡することによるものと思われる。
また、本発明に係るアクリル系樹脂発泡体によれば、切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数が切断した面積10cm×10cm当たりに2個未満となることにより、ボイドを有しない或いはボイドの少ないアクリル系樹脂発泡体を提供できる。よって、レントゲン写真機用台などに適したアクリル系樹脂発泡体を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本実施形態のアクリル系樹脂発泡体の製造方法について説明する。
本実施形態のアクリル系樹脂発泡体の製造方法は、アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分と、発泡剤としての尿素と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を作製する重合性溶液作製工程と、前記重合性溶液を尿素の熱分解温度未満で加熱することによって前記重合性モノマー成分を重合させて発泡性重合体を作製する重合工程と、前記発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上で加熱することによって前記尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させる発泡体作製工程とを備えている。
以下、まず、重合性溶液を構成させるための成分について説明する。
(アクリル系モノマー)
前記アクリル系モノマーとしては、発泡剤として用いられる前記尿素に対する優れた溶解性を示すことから水溶性のアクリル系モノマーを含有させることが好ましく、(メタ)アクリル酸を用いることが好ましい。
なお、本明細書における“(メタ)アクリル”との用語は、“メタクリル”と“アクリル” の何れかを意味している。
また、(メタ)アクリル酸以外のアクリル系モノマーとしては、該アクリル系モノマーの発泡性重合体を発泡させるのに際して優れた発泡性を発揮させ得る点においてメタクリル酸メチルを用いることが好ましい。
(メタ)アクリル酸、メタクリル酸メチル以外のアクリル系モノマーとしては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミドなどを採用することができる。
(アクリル系モノマー以外の重合性モノマー成分)
なお、上記アクリル系モノマー以外の重合性モノマー成分として、上記アクリル系モノマーと共重合可能なモノマーをアクリル系樹脂発泡体の改質などを目的として重合性溶液に少量含有させることも可能である。
特に、発泡性の向上に有効となるスチレンモノマーを重合性溶液に含有させることが好ましい。
ただし、スチレンモノマーを過剰に含有させると、アクリル系樹脂発泡体の特徴である硬質さを損なうおそれを有することから重合性モノマー成分の合計に占めるスチレンモノマーの含有量は20質量%以下とすることが好ましい。
より具体的には、本実施形態における重合性溶液は、含有される重合性モノマー成分の内の35〜70質量%がメタクリル酸メチルで、14〜45質量%が(メタ)アクリル酸で、10〜20質量%がスチレンであることが好ましい。
なお、14〜45質量%の割合で含有される(メタ)アクリル酸の内、全てをメタクリル酸としても、全てをアクリル酸としても良く、メタクリル酸とアクリル酸との両方を併せて14〜45質量%となるように重合性溶液に含有させてもよい。
ただし、尿素に対する溶解性の観点からは、メタクリル酸を多く含有させることが好ましい。
このような配合を採用することで、発泡性に優れ、硬質で強度に優れたアクリル系樹脂発泡体を得ることができる。
(尿素)
前記尿素は、含有量が少ないと、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が低下して軽量性を損なうおそれを有し、逆に過剰であると、重合性溶液中に尿素を均一に溶解させることが困難となったり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に尿素を残存させ易くなったり、破泡を生じさせたりするおそれを有する。
このようなことから、尿素は、重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に1〜15質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましい。
(尿素以外の発泡剤)
発泡剤として、尿素以外の熱分解型発泡剤を用いることができる。
前記熱分解型発泡剤は、65℃以上で分解して気体を発生するものであり、100〜180℃で分解して気体を発生するものが好ましい。
尿素以外の前記熱分解型発泡剤としては、尿素誘導体、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アミドグアニジン、トリメチレントリアミン、パラトルエンスルホンヒドラジン、アゾジカルボンアミド、チオ尿素、塩化アンモニウム、ジシアンジアミド、ジオキサン、ヘキサン、抱水クロラール、クエン酸等が挙げられる。
熱分解型発泡剤以外のその他の発泡剤を用いることができる。熱分解型発泡剤以外のその他の発泡剤としては、沸点が65℃以上の物理発泡剤(アルコール等)を用いることができ、沸点が65〜180℃の物理発泡剤(アルコール等)が好ましい。具体的な例としては、イソプロパノール、シクロペンタノール、エタノール、1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−エチル−1−ヘキサノール等のアルコールが挙げられる。
尿素以外の発泡剤の使用量としては、重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に、尿素との合計量で1.1〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましい。
(重合開始剤)
前記重合開始剤としては、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどのようなレドックス系重合開始剤、熱分解型開始剤、光分解型開始剤等を用いる。分解温度が高い程、重合性溶液の重合速度の調整が難しいが、重合性溶液の重合速度を調整し易いという観点から、レドックス系重合開始剤を用いることが好ましい。
また、上記t−ブチルハイドロパーオキサイド以外のレドックス系重合開始剤として利用可能な具体的な物質としては、クメンヒドロキシパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイドなどが挙げられる。
前記重合開始剤は、重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に、0.1〜5質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましい。
(還元剤)
なお、本実施形態においては、前記重合性溶液には、還元剤をさらに含有させることができる。
該還元剤としては、N,N−ジメチルアニリンなどの窒素含有化合物の様な、他の化合物を還元する(電子を供与する)ことのできる化合物等を用いることができる。
上記N,N−ジメチルアニリン以外の窒素含有化合物で還元剤として利用可能な具体的な物質としては、トリエチルアミンなどのアミン化合物が挙げられる。
前記還元剤は、前記重合開始剤の含有量に対して0.1〜5倍の質量割合で重合性溶液に含有されることが好ましい。
(金属イオン、塩化物イオン)
また、本実施形態においては、前記重合性溶液には、Cu+、Cu2+、Fe3+、Ag+、Pt2+、及び、Au3+からなる群より選ばれる1種以上の金属イオン、並びに、塩化物イオンをさらに含有させることができる。
前記金属イオンは、いずれも酸化還元電位が正の値のものである。
また、前記金属イオンは、重合性溶液中で、電子を授与するもの、すなわち酸化剤として、または電子を供与するもの、すなわち還元剤としての機能を発揮し、前記重合性モノマー成分の重合反応の促進に寄与するものである。
一方で前記塩化物イオンは、前記の金属イオンと結合や脱離することにより、前記重合性モノマー成分の重合反応の促進に寄与するものである。
上記の金属イオン及び塩化物イオンは、塩化銅、塩化第二鉄、塩化銀、塩化金といった形で同じ物質で両方を一度に重合性溶液に含有させるようにしてもよく別々の物質によって重合性溶液に含有させるようにしてもよい。
上記のような塩化物以外としては、例えば、臭化銅、ヨウ化銅、ステアリン酸銅、ナフテン酸銅、臭化銀などの物質によって重合性溶液に上記のような金属イオンを含有させることができる。
なお、銅、銀、金については、上記のような塩ではなく、金属そのもの、或いは、合金によってそのイオンを重合性溶液に含有させることができる。
例えば、銅、銅合金(コンスタンタン:銅/ニッケル合金、真鍮:銅/亜鉛合金)、銀、金からなる微粒子、線、メッシュなどを重合性溶液中に混入させることによってこれらのイオンを重合性溶液に含有させることができる。
なお、塩化物イオンを重合性溶液に含有させるための具体的な物質としては、例えば、塩化ナトリウム、塩酸などの他に、1,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−メチル−3−n−オクチルイミダゾリウムクロライド、1−メチル−1−ヒドロキシエチル−2−牛脂アルキル−イミダゾニウムクロライドなどのイミダゾリウム塩型の界面活性剤、ヘキサトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩型の界面活性剤などが挙げられる。
なお、塩化物イオンを重合性溶液に含有させるための具体的な物質としては、塩化ナトリウム、塩酸、及び、ヘキサトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのいずれかであることが好ましく、特に、セチルトリメチルアンモニウムクロライドを採用することが好ましい。
これらの塩化物イオン含有物質を重合性溶液に含有させる場合には、通常、重合性溶液中の重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に0.005〜5質量部となる割合で含有させることができる。
また、前記金属イオンを重合性溶液に含有させるための具体的な物質としては、塩化銀、塩化銅、ステアリン酸銅、ナフテン酸銅、塩化第二鉄、又は、銅(銅粒子や銅線)が好ましい。
これらを重合性溶液に含有させる場合には、通常、重合性溶液中の重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に1×10-6〜1×10-2質量部となる割合で含有させることができる。
(重合抑制剤)
また、本実施形態においては、前記重合性溶液には、単独モノマー間での重合反応や、急激な重合反応などを抑制するために、重合抑制剤をさらに含有させることができる。
前記重合抑制剤としては、アルカリ土類金属塩、即ち、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムの塩であって、例えば、ギ酸カルシウムなどを挙げることができ、このような重合抑制剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に0.001〜5質量部となる割合で含有させることができる。前記重合性溶液は、重合抑制剤を含有することにより、重合性モノマー成分を重合させた際に、過剰に重合してしまうのを抑制することができるという利点がある。
(気泡調整剤)
さらに、本実施形態においては、前記重合性溶液には、気泡調整剤をさらに含有させることができる。
該気泡調整剤としては、例えば、アルカリ土類金属塩、金属酸化物、シリカゲル、珪藻土などの粉末状無機物、硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
このような気泡調整剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に0.01〜10質量部となる割合で含有させることができる。
本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法の前記重合性溶液作製工程では、上述した重合性溶液の材料を加熱しながら撹拌して混合させる。
前記重合工程は、前記重合性溶液を型枠に入れ、前記重合性モノマー成分が重合する温度以上、且つ、前記尿素が分解する温度未満で加熱することにより、前記重合性溶液の重合性モノマー成分を重合させて水分量が1.8質量%を超える発泡性重合体を作製する第1工程と、前記尿素が分解する温度未満で該発泡性重合体を加熱して、該発泡性重合体に含まれる水分を気化させて該発泡性重合体の水分量を減少させることにより、水分量が1.8質量%以下である発泡性重合体を作製する第2工程(熟成工程)とを備えている。
前記第1工程で水分量が1.8質量%を超える発泡性重合体を作製しても、前記熟成工程により、発泡性重合体の水分量を1.8質量%以下とすることができる。よって、モノマーの吸湿等を防止するために、原料等の厳重な管理を行う必要性がなく、ボイドを有しない或いはボイドの少ないアクリル系樹脂発泡体を簡便な方法で作製できる。
前記第1工程での加熱は、好ましくは35〜70℃で行い、より好ましくは40〜60℃で行う。
一方で、前記熟成工程での加熱は、好ましくは70℃を超え110℃以下で行い、より好ましくは75〜105℃、さらにより好ましくは80〜100℃で行う。
前記発泡体作製工程は、水分量が1.8質量%以下である発泡性重合体を、前記尿素が分解する温度以上で加熱することによって前記尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させる工程である。
具体的には、前記発泡体作製工程は、水分量が1.8質量%以下である発泡性重合体を尿素が分解する温度以上の雰囲気下に設置して尿素の分解直前まで加熱する加熱工程と、尿素の分解直前の発泡性重合体を尿素が分解する温度以上で更に加熱することにより、尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させる発泡工程とを備えている。
水分量については、前記加熱工程を実施する直前における発泡性重合体に含まれる水分の量が1.8質量%以下となっていればよい。前記加熱工程を実施する直前における発泡性重合体に含まれる水分の量が1.8質量%以下となっていれば、前記加熱工程によって発泡性重合体に含まれる水分の量がより一層低くなり、前記発泡工程時には、発泡性重合体に含まれる水分の量が前記加熱工程を実施する直前よりも低くなっている。
なお、水分量は、JIS K0068:2001(化学製品の水分測定方法)のカールフィッシャー滴定法(水分気化法)によって測定した値を意味する。
本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法は、上記のように構成されているので、以下の利点を有するものである。
即ち、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法では、水分量が1.8質量%以下である前記発泡性重合体を加熱することによって前記尿素の分解を実施するので、ボイドを生じ難くすることができる。ボイドを生じ難くすることができるのは、水分量が1.8質量%以下であることにより、尿素が発泡性重合体に比較的均一に分散して発泡することによるものと思われる。
次に、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体について説明する。
本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体は、アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分、尿素、及び、重合開始剤を含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマー成分を重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を加熱することによって前記尿素を分解させて得られる発泡体である。
また、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体は、切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数が切断した面積10cm×10cm当たりに2個未満となる。本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体は、切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数が切断した面積10cm×10cm当たりに2個未満となることにより、ボイドを有しない或いはボイドの少ないアクリル系樹脂発泡体となる。
尚、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法、及び、アクリル系樹脂発泡体は、上記構成により、上記利点を有するものであったが、本発明のアクリル系樹脂発泡体の製造方法、及び、アクリル系樹脂発泡体は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
即ち、本実施形態に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法では、前記第2工程(熟成工程)を実施するが、本発明に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法では、前記熟成工程を実施する代わりに、前記重合性溶液から水分を脱水剤で除去させ(脱水剤工程)、水分が除去された重合性溶液に含まれる重合性モノマー成分を重合させた後、前記重合によって得られた水分量が1.8質量%以下である前記発泡性重合体を加熱することによって前記尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させてもよい。
該脱水剤としては、ゼオライト(モレキュラーシーブ等)が好ましく用いることができる。脱水剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマー成分の合計量を100質量部とした場合に1〜100質量部となる割合で含有させることが好ましい。このような脱水剤は重合性溶液の調整時に混合攪拌して溶液中の水分を脱水した後、ろ過除去されることが望ましい。
また、本発明に係るアクリル系樹脂発泡体の製造方法では、前記脱水剤工程、及び、前記熟成工程を実施してもよい。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
メタクリル酸メチル61質量%、メタクリル酸24質量%、及び、スチレン15質量%からなる重合性モノマー成分100質量部に対して、発泡剤としての尿素(熱分解温度:132.7℃)5質量部を混合し、且つ、均一に溶解させてモノマー溶液を作製した。さらに、重合性モノマー成分100質量部に対して、硫酸ナトリウム0.54質量部、ギ酸カルシウム0.14質量部、重合開始剤としてのt−ブチルヒドロパーオキサイド(日油社製「パーブチルH−69」)0.45質量部、還元剤としてのN,N−ジメチルアニリン0.45質量部、塩化物イオン添加用物質としてのヘキサトリメチルアンモニウムクロライド(日油社製「ニッサンカチオンPB−40R」)0.04質量部を前記モノマー溶液に加えて、これらを撹拌し、濾過して残渣の無機塩を除去し、重合性溶液を作製した。
次に、この重合性溶液970gを25.5cm×16cm×2.5cmの内法を有するテフロン製の直方体状の型枠に入れ、該型枠を水槽に浸漬して、水温55℃で3時間加熱し、その後、水温50℃で17時間、そして、水温58℃で5時間加熱し、前記重合性溶液中の重合性モノマー成分を重合させて板状の発泡性重合体(重合板)を得た。
この発泡性重合体は、十分に固化されていることが確認できた。
次に、該発泡性重合体を5.0cm×5.0cm×2.5cmにカットした。
そして、カットした発泡性重合体を熱風循環炉に入れ、炉内温度80℃で1時間加熱して該発泡性重合体に含まれる水分を除去し、室温下に取り出した。
次に、この発泡性重合体を室温下に取り出してから30分経過させた。
そして、発泡性重合体を熱風循環炉に入れ、尿素(熱分解温度:132.7℃)が分解する温度以上に加熱して(具体的には、炉内温度140℃で30分間加熱し、そして、炉内温度170℃で30分間加熱して)、発泡剤(尿素)を分解、発泡させてアクリル系樹脂発泡体(発泡成形体)を作製した。
なお、尿素が分解する温度以上に加熱する直前の発泡性重合体の水分量を測定したところ、1.61質量%であった。なお、水分量は、JIS K0068:2001(化学製品の水分測定方法)のカールフィッシャー滴定法(水分気化法)によって測定した。具体的には、試料約30mgを(株)三菱化学アナリテック社製カールフィッシャー水分測定装置CA-200及び水分気化装置VA-236Sにセットして測定した。測定時の陽極液、陰極液にはそれぞれ(株)エーピーアイ コーポレーション製アクアミクロンAX、アクアミクロンCXUを使用し、測定温度は200℃にし、キャリアガスはN2 を用い、流量は250ml/minで測定を行った。試料の試験回数は3回で、それぞれの水分量から同時に測定したブランク容器の水分量(試験回数2回の平均値)を減算し、その値を試料中に含まれる水分量として試料中水分量(質量%)を求めた。なお、発泡性重合体の水分量については、3回の測定値の算術平均値を発泡性重合体の水分量とした。
(実施例2)
発泡性重合体に含まれる水分の除去を、熱風循環炉内で炉内温度80℃で3時間加熱して行ったこと以外は、実施例1と同様にして、アクリル系樹脂発泡体を作製した。
尿素が分解する温度以上に加熱する直前の発泡性重合体の水分量は、1.48質量%であった。
(実施例3)
発泡性重合体に含まれる水分の除去を、熱風循環炉内で炉内温度100℃で1時間加熱して行ったこと以外は、実施例1と同様にして、アクリル系樹脂発泡体を作製した。
尿素が分解する温度以上に加熱する直前の発泡性重合体の水分量は、1.40質量%であった。
(比較例1)
発泡性重合体を熱風循環炉内で炉内温度80℃で1時間加熱することを省いたこと以外は、実施例1と同様にして、アクリル系樹脂発泡体を作製した。
尿素が分解する温度以上に加熱する直前の発泡性重合体の水分量は、1.83質量%であった。
実施例及び比較例のアクリル系樹脂発泡体の気泡の様子を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、また、実施例及び比較例のアクリル系樹脂発泡体の平均気泡径、及び、平均ボイド数を測定した。
<平均気泡径>
アクリル系樹脂発泡体の平均気泡径は、アクリル系樹脂発泡体の厚み方向の切断面から任意に選択した10箇所について、剃刀刃を用いてその切断面の表層部を採取し、測定装置として走査電子顕微鏡JSM−6360LV(日本電気社製)を用いて、10〜20倍に拡大した画像を撮影した。
次に、撮影した画像をA4用紙上に1画像づつ印刷した。印刷された画像から、気泡を通る曲線の長さ(線長)と接している気泡数を計測した。
計測結果から下記式により気泡の平均弦長(t)を算出した。
平均弦長 t=線長/(気泡数×写真の倍率)
そして平均弦長(t)を用いて、次式により気泡径(D)を算出した。
D=t/0.616
さらにそれらの算術平均を平均気泡径とした。
<平均ボイド数>
上述した「切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数」をボイド数として、上述した方法で求め、これを5回繰り返し、ボイド数の算術平均値を平均ボイド数とした。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の範囲内である実施例1〜3の方法で作製したアクリル系樹脂発泡体は、水分量が1.83質量%である発泡性重合体を用いた比較例1の方法に比して、ボイドが少なかった。
このことから、本発明によれば、ボイドが生じ難いことがわかる。

Claims (3)

  1. アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分と、尿素と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマー成分を重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって前記尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させるアクリル系樹脂発泡体の製造方法であって、
    前記重合性モノマー成分を重合させて水分量が1.8質量%を超える発泡性重合体を作製し、該発泡性重合体を尿素の熱分解温度未満で加熱することによって該発泡性重合体から水分を除去して、水分量が1.8質量%以下である前記発泡性重合体を作製し、
    水分量が1.8質量%以下である前記発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって前記尿素を分解させることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体の製造方法。
  2. アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分と、尿素と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を作製し、前記重合性モノマー成分を重合させた後、前記重合によって得られた発泡性重合体を尿素の熱分解温度以上に加熱することによって前記尿素を分解させてアクリル系樹脂発泡体を形成させるアクリル系樹脂発泡体の製造方法であって、
    前記アクリル系樹脂発泡体は、切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数が切断した面積10cm×10cm当たりに1.4個以下となることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体の製造方法
  3. アクリル系モノマーを含む重合性モノマー成分と、尿素と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を重合発泡したアクリル系樹脂発泡体であって、
    切断した際に一方の断面と他方の断面とにおいて観察される2mm以上の大きさの気泡の合計数が切断した面積10cm×10cm当たりに1.4個以下となることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体。
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