JP2018095771A - アクリル系樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくいアクリル系樹脂発泡体を目的とする。【解決手段】重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを含有する重合性溶液が硬化し発泡してなり、前記重合性モノマーは、前記重合性モノマーの総質量に対して、(メタ)アクリル酸エステル12〜36質量%、(メタ)アクリル酸36〜60質量%、スチレン10〜20質量%、無水マレイン酸1.0〜10質量%、及び、メタクリルアミド1.0〜10質量%を含有し、見かけ密度が0.05g/cm3以下であることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体。【選択図】なし
Description
本発明は、アクリル系樹脂発泡体及びその製造方法に関する。
アクリル系樹脂発泡体は、強度及び断熱性に優れるとともに、軽量である。そのため、アクリル系樹脂発泡体は、航空機のボディー、貨物車両の保冷室の壁材、小型ボートの船体、風力発電の羽などを構成するための部材として利用されている。また、アクリル系樹脂発泡体は、光線透過性に優れていることから、採光断熱材や医療用レントゲン台芯材に用いられる。
このようなアクリル系樹脂発泡体には、優れた耐熱性が求められる。例えば、特許文献1には、所定の量のメタクリル酸メチル、メタクリル酸、スチレン、無水マレイン酸、及びメタクリルアミドを含有することにより、耐熱性及び硬度を高めたアクリル系樹脂発泡体が提案されている。
このようなアクリル系樹脂発泡体には、優れた耐熱性が求められる。例えば、特許文献1には、所定の量のメタクリル酸メチル、メタクリル酸、スチレン、無水マレイン酸、及びメタクリルアミドを含有することにより、耐熱性及び硬度を高めたアクリル系樹脂発泡体が提案されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、アクリル系樹脂発泡体の耐熱性の向上及び硬度の向上が図られているが、更なる軽量化については考慮されていない。
アクリル系樹脂発泡体の更なる軽量化を図るために密度を低める(低密度化)と、周囲の気泡に比べて著しく大きな気泡(以下、「ボイド」ともいう。例えば、気泡長径2mm以上のもの。)の数が増え、アクリル系樹脂発泡体の外観が悪くなる。特に、医療用レントゲン台芯材でボイドが生じると、レントゲン撮影された写真が不鮮明になり、正確な診断が難しくなる。
そこで、本発明は、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくいアクリル系樹脂発泡体を目的とする。
アクリル系樹脂発泡体の更なる軽量化を図るために密度を低める(低密度化)と、周囲の気泡に比べて著しく大きな気泡(以下、「ボイド」ともいう。例えば、気泡長径2mm以上のもの。)の数が増え、アクリル系樹脂発泡体の外観が悪くなる。特に、医療用レントゲン台芯材でボイドが生じると、レントゲン撮影された写真が不鮮明になり、正確な診断が難しくなる。
そこで、本発明は、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくいアクリル系樹脂発泡体を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを含有する重合性溶液が硬化し発泡してなり、前記重合性モノマーは、前記重合性モノマーの総質量に対して、(メタ)アクリル酸エステル12〜36質量%、(メタ)アクリル酸36〜60質量%、スチレン10〜20質量%、無水マレイン酸1.0〜10質量%、及び、メタクリルアミド1.0〜10質量%を含有し、見かけ密度が0.05g/cm3以下であることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体。
[2]前記発泡剤は、熱分解型発泡剤である発泡剤A及び前記発泡剤A以外の発泡剤Bを含有することを特徴とする、[1]に記載のアクリル系樹脂発泡体。
[3]前記発泡剤Aは、尿素であり、前記発泡剤Bは、ホルムアミドであることを特徴とする、[2]に記載のアクリル系樹脂発泡体。
[4]前記重合性溶液において、前記尿素と前記ホルムアミドとの含有量が下記式(1)を満たすことを特徴とする、[3]に記載のアクリル系樹脂発泡体。
尿素の質量/ホルムアミドの質量=1〜5・・・(1)
[1]重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを含有する重合性溶液が硬化し発泡してなり、前記重合性モノマーは、前記重合性モノマーの総質量に対して、(メタ)アクリル酸エステル12〜36質量%、(メタ)アクリル酸36〜60質量%、スチレン10〜20質量%、無水マレイン酸1.0〜10質量%、及び、メタクリルアミド1.0〜10質量%を含有し、見かけ密度が0.05g/cm3以下であることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体。
[2]前記発泡剤は、熱分解型発泡剤である発泡剤A及び前記発泡剤A以外の発泡剤Bを含有することを特徴とする、[1]に記載のアクリル系樹脂発泡体。
[3]前記発泡剤Aは、尿素であり、前記発泡剤Bは、ホルムアミドであることを特徴とする、[2]に記載のアクリル系樹脂発泡体。
[4]前記重合性溶液において、前記尿素と前記ホルムアミドとの含有量が下記式(1)を満たすことを特徴とする、[3]に記載のアクリル系樹脂発泡体。
尿素の質量/ホルムアミドの質量=1〜5・・・(1)
[5][1]〜[4]のいずれかに記載のアクリル系樹脂発泡体の製造方法であって、前記重合性溶液を重合し、硬化して発泡性重合体とする重合工程と、前記発泡性重合体を加熱して発泡させる発泡工程とを有することを特徴とする、アクリル系樹脂発泡体の製造方法。
本発明によれば、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくいアクリル系樹脂発泡体を得ることができる。
≪アクリル系樹脂発泡体≫
本発明のアクリル系樹脂発泡体は、重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を重合し、発泡させて製造されるものである。
本発明のアクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.05g/cm3以下である。見かけ密度が上記上限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の軽量化を図ることができる。下限値は特に限定されないが、0.01g/cm3以上であることが好ましく、0.02g/cm3以上であることがより好ましい。上記下限値以上であると、機械強度をより高められる。
見かけ密度は、JIS K 7222−1999記載の方法に準拠した方法により測定する。具体的には、元のセル構造を変えないように切断した10cm3以上の試験片について、その質量を測定し、下記式(2)により見かけ密度を算出する。
見かけ密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)・・・(2)
なお、アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、重合性モノマーの種類及び量、並びに発泡剤の種類及び量、組み合わせによって調節される。
本発明のアクリル系樹脂発泡体は、重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを含有する重合性溶液を重合し、発泡させて製造されるものである。
本発明のアクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、0.05g/cm3以下である。見かけ密度が上記上限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の軽量化を図ることができる。下限値は特に限定されないが、0.01g/cm3以上であることが好ましく、0.02g/cm3以上であることがより好ましい。上記下限値以上であると、機械強度をより高められる。
見かけ密度は、JIS K 7222−1999記載の方法に準拠した方法により測定する。具体的には、元のセル構造を変えないように切断した10cm3以上の試験片について、その質量を測定し、下記式(2)により見かけ密度を算出する。
見かけ密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)・・・(2)
なお、アクリル系樹脂発泡体の見かけ密度は、重合性モノマーの種類及び量、並びに発泡剤の種類及び量、組み合わせによって調節される。
本発明のアクリル系樹脂発泡体の平均気泡径は、0.05〜0.30mmであることが好ましく、0.1〜0.25mmであることがより好ましい。平均気泡径が上記下限値以上であると、アクリル樹脂発泡体の良好な外観が得られやすくなる。平均気泡径が上記上限値以下であると、アクリル樹脂発泡体の機械強度が向上しやすくなる。
なお、平均気泡径は、以下のようにして算出する。
すなわち、アクリル系樹脂発泡体を切断して、切断面厚み方向の外側1/10を除いた部分につき、走査型電子顕微鏡を用いて18倍に拡大して切断面を撮影し、撮影した切断面の画像を用紙上に印刷する。次に、用紙につき任意の線分(長さ60mm)を6箇所引き、この線分に重なる気泡の数から、各線分ごとの平均弦長を下記式(3)によって算出する。ただし、線分は、できる限り気泡が接点のみで接しないように引き、接してしまった場合には、気泡数に含めることとする。
平均弦長(t) = 線分の長さ/(気泡数×写真の倍率)・・・(3)
そして、下記式(4)により気泡径Dを算出する。
D = t/0.616・・・(4)
そして、各線分ごとに求めた気泡径Dの算術平均値を求め、この算術平均値をアクリル系樹脂発泡体の平均気泡径とする。
なお、アクリル系樹脂発泡体の平均気泡径は、重合性モノマーの種類及び量、並びに発泡剤の種類及び量、組み合わせによって調節される。
なお、平均気泡径は、以下のようにして算出する。
すなわち、アクリル系樹脂発泡体を切断して、切断面厚み方向の外側1/10を除いた部分につき、走査型電子顕微鏡を用いて18倍に拡大して切断面を撮影し、撮影した切断面の画像を用紙上に印刷する。次に、用紙につき任意の線分(長さ60mm)を6箇所引き、この線分に重なる気泡の数から、各線分ごとの平均弦長を下記式(3)によって算出する。ただし、線分は、できる限り気泡が接点のみで接しないように引き、接してしまった場合には、気泡数に含めることとする。
平均弦長(t) = 線分の長さ/(気泡数×写真の倍率)・・・(3)
そして、下記式(4)により気泡径Dを算出する。
D = t/0.616・・・(4)
そして、各線分ごとに求めた気泡径Dの算術平均値を求め、この算術平均値をアクリル系樹脂発泡体の平均気泡径とする。
なお、アクリル系樹脂発泡体の平均気泡径は、重合性モノマーの種類及び量、並びに発泡剤の種類及び量、組み合わせによって調節される。
本発明のアクリル系樹脂発泡体は、以下の方法で測定される長径2mm以上の大きさの気泡(以下、「ボイド」ともいう。)の合計数が、面積10cm×10cmあたり2.0個以下であることが好ましく、1.4個以下であることがより好ましく、1.0個以下であることがさらに好ましい。
なお、ボイドの合計数は以下のように測定する。一辺が10cm以上のアクリル系樹脂発泡体を試験片とする。試験片における任意の方向の第一の断面と、前記第一の断面に直交する第二の断面と、前記第一の断面及び前記第二の断面に直交する第三の断面とについて、走査型電子顕微鏡で観察して長径2mm以上の大きさの気泡の合計数を求め、面積10cm×10cmあたりの平均値を求める。
具体的には、アクリル系樹脂発泡体から、10cm×10cm×10cmのアクリル系樹脂発泡体を切り出して試験片とする。該試験片を、任意の方向に切断した第一の断面と、前記第一の断面に直交する第二の断面と、前記第一の断面及び前記第二の断面に直交する第三の断面とを形成するように切断する。これらの3つの断面について、走査型電子顕微鏡で観察して長径2mm以上の大きさの気泡の合計数を求め、面積10cm×10cmあたりの平均値を求める。
なお、アクリル系樹脂発泡体のボイドの数は、重合性モノマーの種類及び量、並びに発泡剤の種類及び量、組み合わせによって調節される。
なお、ボイドの合計数は以下のように測定する。一辺が10cm以上のアクリル系樹脂発泡体を試験片とする。試験片における任意の方向の第一の断面と、前記第一の断面に直交する第二の断面と、前記第一の断面及び前記第二の断面に直交する第三の断面とについて、走査型電子顕微鏡で観察して長径2mm以上の大きさの気泡の合計数を求め、面積10cm×10cmあたりの平均値を求める。
具体的には、アクリル系樹脂発泡体から、10cm×10cm×10cmのアクリル系樹脂発泡体を切り出して試験片とする。該試験片を、任意の方向に切断した第一の断面と、前記第一の断面に直交する第二の断面と、前記第一の断面及び前記第二の断面に直交する第三の断面とを形成するように切断する。これらの3つの断面について、走査型電子顕微鏡で観察して長径2mm以上の大きさの気泡の合計数を求め、面積10cm×10cmあたりの平均値を求める。
なお、アクリル系樹脂発泡体のボイドの数は、重合性モノマーの種類及び量、並びに発泡剤の種類及び量、組み合わせによって調節される。
本発明のアクリル系樹脂発泡体は、熱機械分析(TMA)における耐熱温度が170℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。
なお、熱機械分析における耐熱温度は、以下のようにして測定する。
7mm(縦)×7mm(横)×2mm(厚み)の直方体状に発泡体を切り出して試験片を作製し、熱機械分析装置を用い、圧縮試験モード(圧子の先端 φ3mm、石英製プローブ)、荷重100mNで、試験片に圧子を厚み方向で当てて30℃から昇温速度5℃/minで温度を上げていき、試験片の厚みが試験前の試験片の厚みに対して10%収縮した際の温度を測定し、この温度を、TMAにおける耐熱温度とする。
なお、解析前に石英係数設定による補正をする。また、試験片の厚みは測定前に荷重100mNの圧子を試験片に当てて測定する。
なお、本発明のアクリル系樹脂発泡体は、重合性モノマーの種類及び量を調整し、組み合わせることで、耐熱性をより向上することができる。
なお、熱機械分析における耐熱温度は、以下のようにして測定する。
7mm(縦)×7mm(横)×2mm(厚み)の直方体状に発泡体を切り出して試験片を作製し、熱機械分析装置を用い、圧縮試験モード(圧子の先端 φ3mm、石英製プローブ)、荷重100mNで、試験片に圧子を厚み方向で当てて30℃から昇温速度5℃/minで温度を上げていき、試験片の厚みが試験前の試験片の厚みに対して10%収縮した際の温度を測定し、この温度を、TMAにおける耐熱温度とする。
なお、解析前に石英係数設定による補正をする。また、試験片の厚みは測定前に荷重100mNの圧子を試験片に当てて測定する。
なお、本発明のアクリル系樹脂発泡体は、重合性モノマーの種類及び量を調整し、組み合わせることで、耐熱性をより向上することができる。
≪アクリル系樹脂発泡体の製造方法≫
以下、本発明のアクリル系樹脂発泡体の製造方法について説明する。
本発明のアクリル系樹脂発泡体の製造方法は、重合性溶液を重合して発泡性重合体とする重合工程と、前記発泡性重合体を加熱して発泡させる発泡工程とを有する。
以下、本発明のアクリル系樹脂発泡体の製造方法について説明する。
本発明のアクリル系樹脂発泡体の製造方法は、重合性溶液を重合して発泡性重合体とする重合工程と、前記発泡性重合体を加熱して発泡させる発泡工程とを有する。
<重合工程>
重合工程は、重合性溶液を重合させて発泡性重合体を得る工程である。
重合工程は、例えば、重合性溶液を調製する調製操作と、得られた重合性溶液を加熱することによって、重合性モノマーを重合し、硬化して発泡性重合体を作製する重合操作とを有する。
重合工程は、重合性溶液を重合させて発泡性重合体を得る工程である。
重合工程は、例えば、重合性溶液を調製する調製操作と、得られた重合性溶液を加熱することによって、重合性モノマーを重合し、硬化して発泡性重合体を作製する重合操作とを有する。
(調製操作)
調製操作は、重合性溶液を調製する操作である。調製操作としては、例えば、原料を混合して加熱攪拌し、濾過して残渣の無機塩等を除去し、重合性溶液を調製する操作が挙げられる。
具体的には、目合が0.300mm未満のメッシュを有する濾過部材を用いて、重合性溶液を濾すことが好ましい。これにより、重合性溶液中の異物が除去され、該異物に起因するボイド等の発生を抑制することができる。
目合が0.300mm未満のメッシュを有する濾過部材としては、例えば、60メッシュストレイナー(目合0.300mm)、200メッシュストレイナー(目合0.077mm)等が挙げられる。
以下、重合性溶液について説明する。
調製操作は、重合性溶液を調製する操作である。調製操作としては、例えば、原料を混合して加熱攪拌し、濾過して残渣の無機塩等を除去し、重合性溶液を調製する操作が挙げられる。
具体的には、目合が0.300mm未満のメッシュを有する濾過部材を用いて、重合性溶液を濾すことが好ましい。これにより、重合性溶液中の異物が除去され、該異物に起因するボイド等の発生を抑制することができる。
目合が0.300mm未満のメッシュを有する濾過部材としては、例えば、60メッシュストレイナー(目合0.300mm)、200メッシュストレイナー(目合0.077mm)等が挙げられる。
以下、重合性溶液について説明する。
[重合性溶液]
重合性溶液は、重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを混合することにより得られる。
以下、重合性溶液の構成成分について説明する。
重合性溶液は、重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを混合することにより得られる。
以下、重合性溶液の構成成分について説明する。
(重合性モノマー)
本発明の重合性モノマーは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有する。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが好ましい。
(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、メタクリル酸が好ましい。
なお、本明細書における“(メタ)アクリル”の用語は、“メタクリル”と“アクリル”の何れか又は両方を意味する。
本発明の重合性モノマーは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、無水マレイン酸及びメタクリルアミドを含有する。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが好ましい。
(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、メタクリル酸が好ましい。
なお、本明細書における“(メタ)アクリル”の用語は、“メタクリル”と“アクリル”の何れか又は両方を意味する。
重合性モノマー中、(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、重合性モノマーの総質量に対し、12〜36質量%であり、22〜32質量%であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルの含有量が上記下限値以上であると、アクリル系樹脂発泡体の強度がより高まる。(メタ)アクリル酸エステルの含有量が上記上限値以下であると、更なる軽量化を図りやすくなる。
重合性モノマー中、(メタ)アクリル酸の含有量は、重合性モノマーの総質量に対し、36〜60質量%であり、40〜50質量%であることが好ましい。(メタ)アクリル酸の含有量が上記下限値以上であると、アクリル系樹脂発泡体の強度がより高まる。(メタ)アクリル酸の含有量が上記上限値以下であると、更なる軽量化を図りやすくなる。
重合性モノマー中、(メタ)アクリル酸の含有量は、重合性モノマーの総質量に対し、36〜60質量%であり、40〜50質量%であることが好ましい。(メタ)アクリル酸の含有量が上記下限値以上であると、アクリル系樹脂発泡体の強度がより高まる。(メタ)アクリル酸の含有量が上記上限値以下であると、更なる軽量化を図りやすくなる。
重合性モノマー中、スチレンの含有量は、重合性モノマーの総質量に対し、10〜20質量%であることが好ましく、12〜18質量%であることがより好ましい。スチレンの含有量が上記下限値以上であると、発泡性を向上しやすくなる。スチレンの含有量が上記上限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の強度がより高まる。
重合性モノマー中、無水マレイン酸の含有量は、重合性モノマーの総質量に対し、1.0〜10質量%であることが好ましく、3.0〜8.0質量%であることがより好ましい。無水マレイン酸の含有量が上記下限値以上であると、アクリル系樹脂発泡体の耐熱性を向上しやすくなる。無水マレイン酸の含有量が上記上限値以下であると、良好な発泡体が得られやすい。
重合性モノマー中、メタクリルアミドの含有量は、重合性モノマーの総質量に対し、1.0〜10質量%であることが好ましく、3.0〜8.0質量%であることがより好ましい。メタクリルアミドの含有量が上記下限値以上であると、アクリル系樹脂発泡体の耐熱性を向上しやすくなる。メタクリルアミドの含有量が上記上限値以下であると、良好な発泡体が得られやすい。
なお、アクリル系樹脂発泡体の改質などを目的として、重合性溶液には、上記重合性モノマーと共重合可能なモノマーを重合性溶液に少量含有させてもよい。
上記重合性モノマーと共重合可能なモノマーとしては、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸アミド、マレイン酸イミドなどが挙げられる。
上記重合性モノマーと共重合可能なモノマーとしては、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸アミド、マレイン酸イミドなどが挙げられる。
[発泡剤]
発泡剤としては、従来公知の発泡剤が挙げられる。
発泡剤は、熱分解型発泡剤である発泡剤A及び前記発泡剤A以外の発泡剤Bが挙げられる。発泡剤は、少なくとも発泡剤Aを含有することが好ましく、発泡剤A及び発泡剤Bを含有することがより好ましい。重合性溶液が、発泡剤A及び発泡剤Bを含有することで、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が高まりやすくなる。発泡度が高まると、アクリル系樹脂発泡体の密度が小さくなり、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドの発生を抑制しやすい。
発泡剤としては、従来公知の発泡剤が挙げられる。
発泡剤は、熱分解型発泡剤である発泡剤A及び前記発泡剤A以外の発泡剤Bが挙げられる。発泡剤は、少なくとも発泡剤Aを含有することが好ましく、発泡剤A及び発泡剤Bを含有することがより好ましい。重合性溶液が、発泡剤A及び発泡剤Bを含有することで、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が高まりやすくなる。発泡度が高まると、アクリル系樹脂発泡体の密度が小さくなり、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドの発生を抑制しやすい。
(発泡剤A)
発泡剤Aは、熱分解型発泡剤である。発泡剤Aは、65℃以上で分解して気体を発生するものであり、100〜180℃で分解して気体を発生するものが好ましい。
発泡剤Aとしては、尿素、尿素誘導体、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アミドグアニジン、トリメチレントリアミン、パラトルエンスルホンヒドラジン、アゾジカルボンアミド、チオ尿素、塩化アンモニウム、ジシアンジアミド、ジオキサン、ヘキサン、抱水クロラール、クエン酸等が挙げられる。特に尿素、尿素誘導体は、発泡剤Aとして好適である。
発泡剤Aは、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.5〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましく、1〜15質量部となる割合で重合性溶液に含有させることがより好ましい。
発泡剤Aは、含有量が上記下限値以上であると、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が向上しやすい。上記上限値以下であると、重合性溶液中に発泡剤Aを均一に溶解させやすくなり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に発泡剤Aを残存させ難く、破泡を生じさせ難くなる。
発泡剤Aは、熱分解型発泡剤である。発泡剤Aは、65℃以上で分解して気体を発生するものであり、100〜180℃で分解して気体を発生するものが好ましい。
発泡剤Aとしては、尿素、尿素誘導体、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アミドグアニジン、トリメチレントリアミン、パラトルエンスルホンヒドラジン、アゾジカルボンアミド、チオ尿素、塩化アンモニウム、ジシアンジアミド、ジオキサン、ヘキサン、抱水クロラール、クエン酸等が挙げられる。特に尿素、尿素誘導体は、発泡剤Aとして好適である。
発泡剤Aは、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.5〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましく、1〜15質量部となる割合で重合性溶液に含有させることがより好ましい。
発泡剤Aは、含有量が上記下限値以上であると、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が向上しやすい。上記上限値以下であると、重合性溶液中に発泡剤Aを均一に溶解させやすくなり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に発泡剤Aを残存させ難く、破泡を生じさせ難くなる。
(発泡剤B)
発泡剤Bは、発泡剤A以外の発泡剤である。発泡剤Bとしては、沸点が65℃以上の物理発泡剤を用いることができ、沸点が65℃〜220℃の物理発泡剤が好ましい。発泡剤Bを重合性溶液に含有させることで、アクリル系樹脂発泡体の更なる軽量化を図りやすくなる。
発泡剤Bとしては、ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド;イソプロパノール、シクロペンタノール、エタノール、1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−エチル−1−ヘキサノール等のアルコールが挙げられる。特にホルムアミドは、発泡剤Bとして好適である。
発泡剤Bは、発泡剤Aと併用されることで、より優れた発泡効果が発揮される。使用量としては、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、発泡剤Aとの合計量で0.6〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましく、1.0〜20質量部となる割合で重合性溶液に含有させることがより好ましい。
発泡剤A及び発泡剤Bの合計量が、上記下限値以上であると、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が向上しやすい。上記上限値以下であると、重合性溶液中に発泡剤A及び発泡剤Bを均一に溶解させやすくなり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に発泡剤A及び発泡剤Bを残存させ難く、破泡を生じさせ難くなる。
発泡剤Bは、発泡剤A以外の発泡剤である。発泡剤Bとしては、沸点が65℃以上の物理発泡剤を用いることができ、沸点が65℃〜220℃の物理発泡剤が好ましい。発泡剤Bを重合性溶液に含有させることで、アクリル系樹脂発泡体の更なる軽量化を図りやすくなる。
発泡剤Bとしては、ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド;イソプロパノール、シクロペンタノール、エタノール、1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−エチル−1−ヘキサノール等のアルコールが挙げられる。特にホルムアミドは、発泡剤Bとして好適である。
発泡剤Bは、発泡剤Aと併用されることで、より優れた発泡効果が発揮される。使用量としては、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、発泡剤Aとの合計量で0.6〜30質量部となる割合で重合性溶液に含有させることが好ましく、1.0〜20質量部となる割合で重合性溶液に含有させることがより好ましい。
発泡剤A及び発泡剤Bの合計量が、上記下限値以上であると、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が向上しやすい。上記上限値以下であると、重合性溶液中に発泡剤A及び発泡剤Bを均一に溶解させやすくなり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に発泡剤A及び発泡剤Bを残存させ難く、破泡を生じさせ難くなる。
重合性溶液が発泡剤A及び発泡剤Bを含有し、発泡剤Aが尿素であり、発泡剤Bがホルムアミドである場合において、尿素とホルムアミドとの含有量が下記式(1)を満たすことが好ましい。
尿素の質量部/ホルムアミドの質量部=1〜5・・・(1)
(1)式の左辺は、1〜5であることが好ましく、2〜3であることがより好ましい。(1)式の左辺が上記下限値以上であると、重合性溶液中に発泡剤A及び発泡剤Bを均一に溶解させやすくなり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に発泡剤A及び発泡剤Bを残存させ難く、破泡を生じさせ難くなる。(1)式の左辺が上記上限値以下であると、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が向上しやすい。
尿素の質量部/ホルムアミドの質量部=1〜5・・・(1)
(1)式の左辺は、1〜5であることが好ましく、2〜3であることがより好ましい。(1)式の左辺が上記下限値以上であると、重合性溶液中に発泡剤A及び発泡剤Bを均一に溶解させやすくなり、得られるアクリル系樹脂発泡体中に発泡剤A及び発泡剤Bを残存させ難く、破泡を生じさせ難くなる。(1)式の左辺が上記上限値以下であると、得られるアクリル系樹脂発泡体の発泡度が向上しやすい。
[重合開始剤]
重合開始剤としては、レドックス系重合開始剤、熱分解型重合開始剤、光分解型重合開始剤等を用いることができる。分解温度が高い程、重合性溶液の重合速度の調整が難しいが、重合性溶液の重合速度を調整し易いという観点から、レドックス系重合開始剤が好ましい。
レドックス系重合開始剤としては、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド等が挙げられる。なかでもt−ブチルヒドロパーオキサイドが好ましい。
重合開始剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤は、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、0.1〜5質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましく、0.2〜4質量部となる割合で重合性溶液に含有されることがより好ましい。
重合開始剤の含有量が、上記下限値以上であると、重合性溶液の重合速度を向上しやすく、上記上限値以下であると、重合性溶液の重合速度を調整し易くなる。
重合開始剤としては、レドックス系重合開始剤、熱分解型重合開始剤、光分解型重合開始剤等を用いることができる。分解温度が高い程、重合性溶液の重合速度の調整が難しいが、重合性溶液の重合速度を調整し易いという観点から、レドックス系重合開始剤が好ましい。
レドックス系重合開始剤としては、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド等が挙げられる。なかでもt−ブチルヒドロパーオキサイドが好ましい。
重合開始剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤は、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、0.1〜5質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましく、0.2〜4質量部となる割合で重合性溶液に含有されることがより好ましい。
重合開始剤の含有量が、上記下限値以上であると、重合性溶液の重合速度を向上しやすく、上記上限値以下であると、重合性溶液の重合速度を調整し易くなる。
[可塑剤]
本実施形態においては、重合性溶液は、可塑剤をさらに含有することができる。
可塑剤としては、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、ポリエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、エポキシ化植物油、セバシル酸エステル、アゼライン酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。なかでも、スルホン酸エステル、アジピン酸エステル、クエン酸エステルが好ましい。
スルホン酸エステルとしては、アルキルスルホン酸エステルが挙げられる。アルキルスルホン酸エステルにおいて、アルキル基の炭素数は12〜20が好ましい。エステル部分の炭素数は1〜20が好ましい。なかでもアルキルスルホン酸フェニルエステルが好ましい。スルホン酸エステルの市販品としては、LANXESS社のメザモール(Mesamoll)等が挙げられる。
可塑剤は、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、0.1〜20質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましく、0.3〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部がさらに好ましい。
可塑剤の含有量が、上記下限値以上であると、発泡性重合体の発泡性を向上させ易くなる。上記上限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の剛性の低下、気泡の粗大化、発泡時の収縮を抑制し易くなる。
本実施形態においては、重合性溶液は、可塑剤をさらに含有することができる。
可塑剤としては、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、ポリエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、エポキシ化植物油、セバシル酸エステル、アゼライン酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。なかでも、スルホン酸エステル、アジピン酸エステル、クエン酸エステルが好ましい。
スルホン酸エステルとしては、アルキルスルホン酸エステルが挙げられる。アルキルスルホン酸エステルにおいて、アルキル基の炭素数は12〜20が好ましい。エステル部分の炭素数は1〜20が好ましい。なかでもアルキルスルホン酸フェニルエステルが好ましい。スルホン酸エステルの市販品としては、LANXESS社のメザモール(Mesamoll)等が挙げられる。
可塑剤は、重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に、0.1〜20質量部となる割合で重合性溶液に含有されることが好ましく、0.3〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部がさらに好ましい。
可塑剤の含有量が、上記下限値以上であると、発泡性重合体の発泡性を向上させ易くなる。上記上限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の剛性の低下、気泡の粗大化、発泡時の収縮を抑制し易くなる。
[脱水剤]
本実施形態においては、重合性溶液は、脱水剤をさらに含有することができる。
脱水剤としては、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の硫酸塩、モレキュラーシーブ等のゼオライトが好ましい。脱水剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.01〜50質量部となる割合で含有させることが好ましく、0.1〜20質量部となる割合で含有させることがより好ましい。
脱水剤の含有量が、上記下限値以上であると、重合性溶液の水分を十分に除去しやすい。上記下限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の更なる軽量化を図りやすくなる。
このような脱水剤は重合性溶液の調製時に混合攪拌して溶液中の水分を脱水した後、ろ過除去することが好ましい。
本実施形態においては、重合性溶液は、脱水剤をさらに含有することができる。
脱水剤としては、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の硫酸塩、モレキュラーシーブ等のゼオライトが好ましい。脱水剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.01〜50質量部となる割合で含有させることが好ましく、0.1〜20質量部となる割合で含有させることがより好ましい。
脱水剤の含有量が、上記下限値以上であると、重合性溶液の水分を十分に除去しやすい。上記下限値以下であると、アクリル系樹脂発泡体の更なる軽量化を図りやすくなる。
このような脱水剤は重合性溶液の調製時に混合攪拌して溶液中の水分を脱水した後、ろ過除去することが好ましい。
[重合抑制剤]
また、本実施形態においては、重合性溶液は、重合抑制剤をさらに含有することができる。重合抑制剤を含有することで、重合性溶液における単独モノマー間での重合反応や、急激な重合反応などを抑制することができ、重合性モノマーが過剰に重合してしまうのを抑制することができる。
重合抑制剤としては、アルカリ土類金属塩、即ち、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムの塩であって、例えば、ギ酸カルシウムなどを挙げることができ、このような重合抑制剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.001〜5質量部となる割合で含有させることができる。
また、本実施形態においては、重合性溶液は、重合抑制剤をさらに含有することができる。重合抑制剤を含有することで、重合性溶液における単独モノマー間での重合反応や、急激な重合反応などを抑制することができ、重合性モノマーが過剰に重合してしまうのを抑制することができる。
重合抑制剤としては、アルカリ土類金属塩、即ち、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムの塩であって、例えば、ギ酸カルシウムなどを挙げることができ、このような重合抑制剤の重合性溶液における含有量は、例えば、重合性溶液中の重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合に0.001〜5質量部となる割合で含有させることができる。
[その他の任意成分]
重合性溶液には、その他の任意成分として、溶剤、連鎖移動剤、還元剤、金属イオン、塩化物イオン、気泡調整剤、他のアクリル系樹脂発泡体を含有させることができる。
重合性溶液には、その他の任意成分として、溶剤、連鎖移動剤、還元剤、金属イオン、塩化物イオン、気泡調整剤、他のアクリル系樹脂発泡体を含有させることができる。
(重合操作)
重合操作は、重合性溶液を重合させて発泡性重合体を得る操作である。
重合操作は、例えば、重合性溶液を任意の形状の型枠に入れて、任意の温度で、任意の時間加熱することにより、重合性モノマーを重合、硬化させて発泡性重合体を得る。
重合性溶液を型枠内で加熱して重合させる際、型枠は、所望の形状に合わせて適宜選択すればよい。
重合操作は、重合性溶液を重合させて発泡性重合体を得る操作である。
重合操作は、例えば、重合性溶液を任意の形状の型枠に入れて、任意の温度で、任意の時間加熱することにより、重合性モノマーを重合、硬化させて発泡性重合体を得る。
重合性溶液を型枠内で加熱して重合させる際、型枠は、所望の形状に合わせて適宜選択すればよい。
重合操作は、窒素雰囲気下で行うことが好ましい。重合温度は、35〜70℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
重合操作は、一定の重合温度で行ってもよいし、35〜70℃の範囲で重合温度を変化させて行ってもよい。
重合時間は、10〜45時間が好ましく、10〜35時間がより好ましく、15〜25時間がさらに好ましい。重合時間が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、重合反応が充分に進行しやすく、ボイド等が発生し難くなる。重合時間が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、生産性が高くなる。
こうして、型枠内の重合性溶液を加熱することで、発泡性重合体を得る。
重合操作は、一定の重合温度で行ってもよいし、35〜70℃の範囲で重合温度を変化させて行ってもよい。
重合時間は、10〜45時間が好ましく、10〜35時間がより好ましく、15〜25時間がさらに好ましい。重合時間が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、重合反応が充分に進行しやすく、ボイド等が発生し難くなる。重合時間が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、生産性が高くなる。
こうして、型枠内の重合性溶液を加熱することで、発泡性重合体を得る。
<発泡工程>
発泡工程は、発泡性重合体を加熱して、発泡させてアクリル系樹脂発泡体(以下、「発泡体」ともいう。)とする工程である。
本発明に発泡工程においては、平板状のアクリル系樹脂発泡体を製造する際、任意の距離に離間した上下一対の熱プレートを有する金型の熱プレート間に、平板状の発泡性重合体を入れ、前記熱プレートによって該発泡性重合体を発泡剤Aの熱分解温度以上に加熱することが好ましい。
発泡工程は、発泡性重合体を加熱して、発泡させてアクリル系樹脂発泡体(以下、「発泡体」ともいう。)とする工程である。
本発明に発泡工程においては、平板状のアクリル系樹脂発泡体を製造する際、任意の距離に離間した上下一対の熱プレートを有する金型の熱プレート間に、平板状の発泡性重合体を入れ、前記熱プレートによって該発泡性重合体を発泡剤Aの熱分解温度以上に加熱することが好ましい。
発泡工程は、例えば、任意の距離に離間した上下一対の熱プレートを有する金型の熱プレート間で、前記発泡性重合体を発泡させ、発泡体を上側の熱プレートに接触させて、上側の熱プレートで発泡体を押圧し、上側の熱プレートが発泡体を押圧する力を解除する押圧力解除操作を含んでもよい。
前記熱プレートによって発泡性重合体を加熱する際、発泡性重合体の表面に滑剤を存在させた状態で加熱してもよい。発泡性重合体の表面に滑剤を存在させた状態で加熱することで、アクリル系樹脂発泡体の表面に亀裂等が生じるのをより良好に防止できる。
滑剤の塗布方法は、特に限定されず、例えば、刷毛、布等を用いて手作業で塗布する方法が挙げられる。
滑剤としては、例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等が挙げられる。滑剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。滑剤の塗布量は、発泡性重合体の発泡倍率、又は滑剤の種類等を勘案して適宜決定される。
滑剤の塗布方法は、特に限定されず、例えば、刷毛、布等を用いて手作業で塗布する方法が挙げられる。
滑剤としては、例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等が挙げられる。滑剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。滑剤の塗布量は、発泡性重合体の発泡倍率、又は滑剤の種類等を勘案して適宜決定される。
加熱発泡に用いる金型は、上下一対の熱プレートを有するものであれば特に限定されず、目的の発泡体の形状に応じて適宜選択すればよい。発泡性重合体の加熱発泡を、所望の内法を有する金型内で行うことで、所望の形状の発泡体を得ることができる。
発泡性重合体を加熱発泡させる際の加熱温度は、発泡剤が分解する温度以上に加熱することが好ましく、発泡性重合体が軟化する温度以上で、かつ、発泡剤Aの熱分解温度以上とすることがより好ましい。
加熱温度は、例えば、発泡剤Aが尿素(熱分解温度135℃)の場合、135℃以上が好ましく、145℃以上がより好ましい。加熱温度が高いほど発泡が効率良く進行する。また、加熱温度は、220℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。加熱温度が上限値以下であれば、発泡体が熱劣化し難い。
加熱温度は、例えば、発泡剤Aが尿素(熱分解温度135℃)の場合、135℃以上が好ましく、145℃以上がより好ましい。加熱温度が高いほど発泡が効率良く進行する。また、加熱温度は、220℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。加熱温度が上限値以下であれば、発泡体が熱劣化し難い。
発泡性重合体は、発泡剤Aの熱分解温度以上に加熱されることで発泡する。発泡性重合体は発泡しつつ、下側の熱プレート上で膨張し続け、生成する発泡体が上側の熱プレートに接触するようになる。そして、発泡体は上下の各熱プレートで徐々に押圧される。
次いで、例えば、一対の熱プレート間の距離を広げることで、熱プレートが発泡体を押圧する力を解除する操作(押圧力解除操作)をすることが好ましい。押圧力解除操作により、得られる発泡体の密度ばらつきが少なくなる。
次いで、一対の熱プレート間に発泡体を挟み、熱プレートによって発泡体を押圧した状態で、該発泡体を発泡剤Aの熱分解温度以上に加熱し、発泡させる。
押圧力解除操作の後、熱プレートによって発泡体を押圧する力は、発泡体の発泡倍率等を勘案して適宜決定される。
発泡工程全体における発泡倍率は、アクリル系樹脂発泡体の用途等に応じて適宜決定される。
押圧力解除操作の後、熱プレートによって発泡体を押圧する力は、発泡体の発泡倍率等を勘案して適宜決定される。
発泡工程全体における発泡倍率は、アクリル系樹脂発泡体の用途等に応じて適宜決定される。
かかるアクリル系樹脂発泡体は、例えば、航空機のボディー、貨物車両の保冷室の壁材、小型ボートの船体、風力発電の羽、採光断熱材、X線を透過させるためのレントゲン写真機用台などを構成するための部材として好適なものである。
以上、説明したとおり、本発明のアクリル系樹脂発泡体は、特定の組成のモノマーを含む重合性溶液が硬化し発泡してなり、見かけ密度が0.05g/cm3以下であるため、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
表1の組成に従い、メタクリル酸メチル12質量%、メタクリル酸60質量%、スチレン16質量%、無水マレイン酸8質量%、メタクリルアミド4質量%からなる重合性モノマー100質量部に対して、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシベンゾエート(日油社製「パーブチルZ」)0.1質量部、塩化物イオン添加用物質としてのセチルトリメチルアンモニウムクロライド(日油社製「ニッサンカチオンPB−40R」)0.1質量部、重合抑制剤としてのギ酸カルシウム0.2質量部、脱水剤としての硫酸ナトリウム2.0質量部、発泡剤Aとしての尿素5.0質量部、発泡剤Bとしてのホルムアミド3.0質量部、可塑剤としてのアルキルスルホン酸フェニルエステル1.0質量部を混合して35℃で加熱撹拌し、濾過して残渣の無機塩を除去し、重合性溶液を作製した。
得られた重合性溶液1500gを25mm×200mm×360mmの内法を有するテフロン(登録商標)製の直方体状の型枠に入れた。
そして、重合性溶液を型枠ごと50℃で10時間加熱し、次いで、80℃で3時間加熱することにより発泡性重合体を得た。
その後、発泡性重合体を熱風循環炉に入れ、炉内温度190℃で2時間加熱して、発泡剤を分解、発泡させて25mm×200mm×360mmのアクリル系樹脂発泡体を作製した。
表1の組成に従い、メタクリル酸メチル12質量%、メタクリル酸60質量%、スチレン16質量%、無水マレイン酸8質量%、メタクリルアミド4質量%からなる重合性モノマー100質量部に対して、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシベンゾエート(日油社製「パーブチルZ」)0.1質量部、塩化物イオン添加用物質としてのセチルトリメチルアンモニウムクロライド(日油社製「ニッサンカチオンPB−40R」)0.1質量部、重合抑制剤としてのギ酸カルシウム0.2質量部、脱水剤としての硫酸ナトリウム2.0質量部、発泡剤Aとしての尿素5.0質量部、発泡剤Bとしてのホルムアミド3.0質量部、可塑剤としてのアルキルスルホン酸フェニルエステル1.0質量部を混合して35℃で加熱撹拌し、濾過して残渣の無機塩を除去し、重合性溶液を作製した。
得られた重合性溶液1500gを25mm×200mm×360mmの内法を有するテフロン(登録商標)製の直方体状の型枠に入れた。
そして、重合性溶液を型枠ごと50℃で10時間加熱し、次いで、80℃で3時間加熱することにより発泡性重合体を得た。
その後、発泡性重合体を熱風循環炉に入れ、炉内温度190℃で2時間加熱して、発泡剤を分解、発泡させて25mm×200mm×360mmのアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[実施例2]
メタクリル酸メチルを22質量%、メタクリル酸を50質量%、重合開始剤をt−ブチルヒドロパーオキサイド(日油社製「パーブチルH」)0.5質量部、発泡剤Bを2.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
メタクリル酸メチルを22質量%、メタクリル酸を50質量%、重合開始剤をt−ブチルヒドロパーオキサイド(日油社製「パーブチルH」)0.5質量部、発泡剤Bを2.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[実施例3]
メタクリル酸メチルを22質量%、メタクリル酸を50質量%、重合開始剤を0.5質量部、発泡剤Bを2.0質量部、可塑剤を1.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
メタクリル酸メチルを22質量%、メタクリル酸を50質量%、重合開始剤を0.5質量部、発泡剤Bを2.0質量部、可塑剤を1.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[実施例4]
メタクリル酸メチルを32質量%、メタクリル酸を40質量%、重合開始剤をt−ブチルヒドロパーオキサイド(日油社製「パーブチルH」)0.2質量部、発泡剤Bを1.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
メタクリル酸メチルを32質量%、メタクリル酸を40質量%、重合開始剤をt−ブチルヒドロパーオキサイド(日油社製「パーブチルH」)0.2質量部、発泡剤Bを1.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[比較例1]
発泡剤Bを使用しなかった以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
発泡剤Bを使用しなかった以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[比較例2]
発泡剤Bを使用しなかった以外は実施例2と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
発泡剤Bを使用しなかった以外は実施例2と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[比較例3]
メタクリル酸メチルを50質量%、メタクリル酸を22質量%に変更した以外は実施例2と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
メタクリル酸メチルを50質量%、メタクリル酸を22質量%に変更した以外は実施例2と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[比較例4]
発泡剤Aを8.0質量部に変更した以外は比較例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
発泡剤Aを8.0質量部に変更した以外は比較例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製した。
[比較例5]
発泡剤Aを使用しなかった以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製しようとしたが、重合硬化しなかった。
発泡剤Aを使用しなかった以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂発泡体を作製しようとしたが、重合硬化しなかった。
各例のアクリル系樹脂発泡体について、耐熱温度、平均気泡径、見かけ密度、ボイドの数の測定をし、外観の評価を以下のように行った。
得られた結果を表1に示す。
得られた結果を表1に示す。
耐熱温度の測定をする際の熱機械分析装置は、エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、「EXSTRAR TMA/SS6100」(商品名)を用いた。
平均気泡径の測定をする際の走査型電子顕微鏡は、日立製作所社製「S−3000N」を用いた。撮影した切断面の画像を印刷する用紙は、A4用紙を用いた。
<外観の評価>
各アクリル系樹脂発泡体を目視で観察し、以下の評価基準に基づき、アクリル系樹脂発泡体の外観を評価した。
[評価基準]
◎:面積10cm×10cmあたりのボイドが1.4個以下。
○:面積10cm×10cmあたりのボイドが1.4個を超え、2.0個以下。
×:面積10cm×10cmあたりのボイドが2.0個を超える。
各アクリル系樹脂発泡体を目視で観察し、以下の評価基準に基づき、アクリル系樹脂発泡体の外観を評価した。
[評価基準]
◎:面積10cm×10cmあたりのボイドが1.4個以下。
○:面積10cm×10cmあたりのボイドが1.4個を超え、2.0個以下。
×:面積10cm×10cmあたりのボイドが2.0個を超える。
表1に示す結果から、本発明を適用した実施例1〜4のアクリル系樹脂発泡体は、熱機械分析における耐熱温度が170℃以上であり、平均気泡径が0.3mm以下であり、見かけ密度が0.05g/cm3以下であった。発泡剤Bを使用しなかった比較例1〜2、4は、見かけ密度が0.06g/cm3以上だった。メタクリル酸の含有率が36質量%未満である重合性モノマーを用いて作製した比較例3のアクリル系樹脂発泡体は、耐熱温度が170℃未満であり、平均気泡径が0.6mm以上であった。発泡剤Aを含有しない比較例5のアクリル系樹脂発泡体は、重合硬化せず、測定・評価をすることができなかった。
以上のように、本発明を適用した実施例1〜4のアクリル系樹脂発泡体は、見かけ密度が低く、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくいことがわかった。また、耐熱性にも優れることがわかった。
また、実施例1〜4のアクリル系樹脂発泡体を医療用レントゲン台芯材として使用したが、問題なく使用することができた。
以上のように、本発明を適用した実施例1〜4のアクリル系樹脂発泡体は、見かけ密度が低く、更なる軽量化が図られ、かつ、ボイドが生じにくいことがわかった。また、耐熱性にも優れることがわかった。
また、実施例1〜4のアクリル系樹脂発泡体を医療用レントゲン台芯材として使用したが、問題なく使用することができた。
Claims (5)
- 重合性モノマーと、発泡剤と、重合開始剤とを含有する重合性溶液が硬化し発泡してなり、
前記重合性モノマーは、前記重合性モノマーの総質量に対して、(メタ)アクリル酸エステル12〜36質量%、(メタ)アクリル酸36〜60質量%、スチレン10〜20質量%、無水マレイン酸1.0〜10質量%、及び、メタクリルアミド1.0〜10質量%を含有し、
見かけ密度が0.05g/cm3以下であることを特徴とするアクリル系樹脂発泡体。 - 前記発泡剤は、熱分解型発泡剤である発泡剤A及び前記発泡剤A以外の発泡剤Bを含有することを特徴とする、請求項1に記載のアクリル系樹脂発泡体。
- 前記発泡剤Aは、尿素であり、前記発泡剤Bは、ホルムアミドであることを特徴とする、請求項2に記載のアクリル系樹脂発泡体。
- 前記重合性溶液において、前記尿素と前記ホルムアミドとの含有量が下記式(1)を満たすことを特徴とする、請求項3に記載のアクリル系樹脂発泡体。
尿素の質量/ホルムアミドの質量=1〜5・・・(1) - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のアクリル系樹脂発泡体の製造方法であって、
前記重合性溶液を重合し、硬化して発泡性重合体とする重合工程と、
前記発泡性重合体を加熱して発泡させる発泡工程とを有することを特徴とする、アクリル系樹脂発泡体の製造方法。
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