JP2016165792A - 研磨ヘッド及び研磨処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板表面のGBIR、SFQR等の向上を図ることができる研磨処理装置及びその構成装置を提供する。【解決手段】研磨ヘッド13の保持機構は、研磨処理の対象となる基板Wを、その被研磨面が研磨パッド12に摺接するように保持する。研磨ヘッド13が有するリテーナリング140は、保持機構に保持された基板Wの外周側に配備され、研磨処理の際に基板Wの外方への飛び出しを規制する。また、リテーナリング140は、基板Wの外方への飛び出しを規制する際に基板Wの外周端が当接する規制面部Eを有し、規制面部は外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成される。【選択図】図2
Description
本発明は、半導体ウェーハ又はガラス基板などの基板を研磨して平坦化するための研磨ヘッド及び研磨処理装置に関する。
近年、半導体デバイスの製造工程においては、基板の高集積化に伴い、基板表面の平坦化技術がますます重要になっている。この平坦化技術のうち、最も重要な技術は、化学的機械的研磨(CMP(Chemical Mechanical Polishing))である。この化学的機械的研磨は、研磨処理装置(ポリッシング装置とも呼ばれる)を用いて、シリカ(SiO2)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッド等の研磨面上に供給しつつ、基板を研磨面に摺接させて研磨処理を行うものである。
このような研磨処理装置では、基板の研磨処理の対象となる面(以下、「被研磨面」という)と研磨パッドとの間の相対的な速度及び押圧力が被研磨面の全面に亘って均一でないと、研磨不足あるいは過研磨などの研磨ムラが生じてしまう。
基板表面の平坦度合の評価指標(フラットネス評価指標)として、GBIR(Global
Backsurface-referenced Ideal plane/Range)、SFQR(Site Frontsurface referenced least sQuares/Range)などがある。GBIRは、裏面基準のグローバルフラットネス指標であり、周縁部を除いて画定される全ウェーハ表面に関する平坦性の評価に使用される。GBIRは、半導体ウェーハの裏面を基準面とした場合、この基準面に対する半導体ウェーハの表面の最大、最小の厚さ偏差の幅と定義される。SFQRは、表面基準のサイトフラットネス指標であり、各サイト毎に評価される。SFQRは、半導体ウェーハ表面上に任意の寸法(例えば26[mm]×8[mm])のセルを決め、このセル表面について最小2乗法により求めた面を基準面としたときの、この基準面からの正および負の偏差の範囲と定義される。また、SFQRmaxの値は所与のウェーハ上の各サイト中のSFQRの最大値を表す。これらのフラットネス評価指標で表される平坦度合の高い研磨処理が行える研磨処理装置が求められる。
Backsurface-referenced Ideal plane/Range)、SFQR(Site Frontsurface referenced least sQuares/Range)などがある。GBIRは、裏面基準のグローバルフラットネス指標であり、周縁部を除いて画定される全ウェーハ表面に関する平坦性の評価に使用される。GBIRは、半導体ウェーハの裏面を基準面とした場合、この基準面に対する半導体ウェーハの表面の最大、最小の厚さ偏差の幅と定義される。SFQRは、表面基準のサイトフラットネス指標であり、各サイト毎に評価される。SFQRは、半導体ウェーハ表面上に任意の寸法(例えば26[mm]×8[mm])のセルを決め、このセル表面について最小2乗法により求めた面を基準面としたときの、この基準面からの正および負の偏差の範囲と定義される。また、SFQRmaxの値は所与のウェーハ上の各サイト中のSFQRの最大値を表す。これらのフラットネス評価指標で表される平坦度合の高い研磨処理が行える研磨処理装置が求められる。
例えば、特許文献1に開示された研磨装置は、基板の研磨中に基板上に形成された膜(絶縁膜、金属膜、シリコン層など)の正確な厚さを取得し、得られた膜の厚さに基づいて基板の研磨終点を正確に決定することができる、というものである。
しかしながら、特許文献1に開示された研磨装置では、例えばベアウェーハ(酸化膜やフォトレジスト膜等をつけていないウェーハ)を研磨処理する際には適用することができないなど、研磨対象となる基板の種別が制限されるという問題が残る。
また、研磨処理の際に研磨パッドに押圧されて回転している基板は、公転方向での研磨作用力:Fによって、リテーナリングの内側面に基板の外周端が当接し、これにより外方への飛び出しが規制される。この「F」は、基板に対する面方向(基板の回転軸に対し垂直方向)の面内力として作用し、リテーナリングとの反力による摩擦抵抗の発生で基板自体に面内座屈が発生して過研磨部が生じる。また、基板の外周端部ではリテーナリングとの摩擦による研磨圧力の減少による研磨不足部が生じる。その結果、被研磨面での特定部分におけるGBIR、SFQR等の向上が図れない、という課題が残る。
また、研磨処理の際に研磨パッドに押圧されて回転している基板は、公転方向での研磨作用力:Fによって、リテーナリングの内側面に基板の外周端が当接し、これにより外方への飛び出しが規制される。この「F」は、基板に対する面方向(基板の回転軸に対し垂直方向)の面内力として作用し、リテーナリングとの反力による摩擦抵抗の発生で基板自体に面内座屈が発生して過研磨部が生じる。また、基板の外周端部ではリテーナリングとの摩擦による研磨圧力の減少による研磨不足部が生じる。その結果、被研磨面での特定部分におけるGBIR、SFQR等の向上が図れない、という課題が残る。
本発明は、基板表面のGBIR、SFQR等の向上を図ることができる研磨処理装置及びその構成装置を提供することを、主たる課題とする。
上記課題を解決する本発明の研磨ヘッドは、水平に回転する研磨パッドを有する研磨処理装置に設けられる研磨ヘッドであって、研磨処理の対象となる基板を、その被研磨面が前記研磨パッドに摺接するように保持する保持機構と、前記保持機構に保持された基板の外周側に配備され、前記研磨処理の際に当該基板の外方への飛び出しを規制する規制手段と、を有し、前記規制手段は、前記基板の外方への飛び出しを規制する際に当該基板の外周端が当接する規制面部を有し、当該規制面部が外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成されることを特徴とする。
また、本発明の研磨処理装置は、円形又は略円形の研磨パッドを有する研磨テーブルと、研磨処理対象となる基板を保持してその被研磨面を前記研磨パッドに摺接させる研磨ヘッドと、前記研磨ヘッド及び前記研磨テーブルを水平に回転させる駆動機構とを有し、前記研磨パッドの半径が前記基板の被研磨面の最大径よりも大きく構成されており、前記研磨ヘッドは、研磨処理の対象となる基板を、その被研磨面が前記研磨パッドに摺接するように保持する保持機構と、前記保持機構に保持された基板の外周側に配備され、前記研磨処理の際に当該基板の外方への飛び出しを規制する規制手段と、を有し、前記規制手段は、前記基板の外方への飛び出しを規制する際に当該基板の外周端が当接する規制面部を有し、当該規制面部が外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成されることを特徴とする。
本発明の研磨ヘッドによれば、研磨処理の際に研磨パッドに押圧されて回転している基板の外方への飛び出しを抑制するとともに、基板の被研磨面の研磨不足あるいは過研磨などの研磨ムラの発生を防ぎ、基板表面のGBIR、SFQRの更なる向上を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態例を説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の研磨処理装置は、半導体ウェーハやガラス基板のような基板を研磨処理対象とする。本明細書では、この基板の一方の表面を円形又は略円形の被研磨面とする。
研磨処理装置は、研磨部材となる研磨パッドが接着され、この研磨パッドを水平に回転させるための研磨テーブルと、基板の被研磨面を研磨パッドに対向させて摺接させるための研磨ヘッドとを有している。
基板は、研磨ヘッドにより研磨パッドに押圧される。そして、研磨パッドに研磨液(スラリー)を供給しながら研磨テーブルと研磨ヘッドを回転させることにより、被研磨面の研磨処理を行う。以下、この研磨処理装置の実施の形態例を説明する。
本実施形態の研磨処理装置は、半導体ウェーハやガラス基板のような基板を研磨処理対象とする。本明細書では、この基板の一方の表面を円形又は略円形の被研磨面とする。
研磨処理装置は、研磨部材となる研磨パッドが接着され、この研磨パッドを水平に回転させるための研磨テーブルと、基板の被研磨面を研磨パッドに対向させて摺接させるための研磨ヘッドとを有している。
基板は、研磨ヘッドにより研磨パッドに押圧される。そして、研磨パッドに研磨液(スラリー)を供給しながら研磨テーブルと研磨ヘッドを回転させることにより、被研磨面の研磨処理を行う。以下、この研磨処理装置の実施の形態例を説明する。
図1は、研磨処理装置1の概略構成図である。図1に示す研磨処理装置1は、研磨テーブル11を有し、この研磨テーブル11の表面部に研磨パッド12が接着されている。研磨処理装置1は、更に基板Wを保持してその被研磨面を研磨パッド12に押圧する研磨ヘッド13、研磨液を研磨パッド12に向けて供給するためのノズルN、研磨テーブル11及び研磨ヘッド13をそれぞれ水平に回転させるためのモータ(図示省略)、ノズルNと接続されている研磨液供給機構(図示省略)、及び、モータを含む各駆動部を制御するためのコンピュータを含む制御部20を有する。
研磨パッド12は円盤状のものであり、その半径は、基板Wの被研磨面の最大径(直径)よりも大きいものである。この機構において研磨パッド12と研磨ヘッド13それぞれの回転数及び回転方向を変化させ、基板W面内の相対研磨速度を調整できる機構となっている。また、研磨パッド12は、それ自体で弾性を持つものであり、不織布からなるものや、発泡ウレタン製のものなど、市場で入手できる素材を用いることができる。
研磨ヘッド13は、基板Wを、その被研磨面が研磨パッド12に摺接するように保持する保持機構と、保持された基板Wをその被研磨面の背面方向(背面側)から研磨パッド12の方向に押圧する押圧機構とを主として備えている。これらの機構の詳細については後述する。
制御部20は、ノズルNの位置決め、ノズルNからの研磨液の供給開始又は停止制御、ノズルNから噴出供給される研磨液の単位時間当たりの供給量制御、モータの始動開始や始動停止制御等を主として行う。制御部20により制御されたモータの回転力は、図示しない駆動部を介して研磨テーブル11に伝達される。これにより研磨テーブル11が水平に回転し、あるいは回転を停止する。
研磨ヘッド13にも、図示しない駆動部(例えば自在継手)を介してモータの回転力(トルク)が伝達される。これにより研磨ヘッド13が水平に回転し、あるいは回転を停止する。
研磨ヘッド13にも、図示しない駆動部(例えば自在継手)を介してモータの回転力(トルク)が伝達される。これにより研磨ヘッド13が水平に回転し、あるいは回転を停止する。
研磨テーブル11の回転方向と研磨ヘッド13の回転方向は同方向であることが一般的である。これは、逆方向とすると不均一研磨となるおそれがあるためである。研磨テーブル11の回転方向と研磨ヘッド13の回転方向を同じ方向として、両者の回転速度を調整することで研磨精度を高めることができる。
なお、単一のモータの回転力を、それぞれ異なるギア比のギアを介して研磨テーブル11及び研磨ヘッド13に伝達するようにしても良く、それぞれ個別のモータを通じて回転力を伝達するようにしても良い。両者は任意に設計することができる。この制御部20による制御手順については、後述する。
なお、単一のモータの回転力を、それぞれ異なるギア比のギアを介して研磨テーブル11及び研磨ヘッド13に伝達するようにしても良く、それぞれ個別のモータを通じて回転力を伝達するようにしても良い。両者は任意に設計することができる。この制御部20による制御手順については、後述する。
研磨液は、制御部20の制御により研磨テーブル11の回転速度が所定値に達した状態で、ノズルNから所定時間、研磨パッド12に向けて供給される。
[研磨ヘッド及びその周辺構成]
次に、研磨処理装置1が備える研磨ヘッド13及びその周辺構成について、詳しく説明する。図2は、研磨ヘッド13及びその周辺構成の一例を示す概略縦断面図である。
図2に示す研磨ヘッド13は、蓋体131、圧力円板133、サポートリング134、サポートリング134の内周側の所定位置に配備された撓み規制部材の一例であるワイヤメッシュM、弾性円板135、弾性体137、弾性膜138、バックフィルム139、リテーナリング140、リテーナ押圧リング141、シールリング143、エアバッグP1、リング形状に形成されたエアバッグP2、P3、P4、を含んで構成される。
次に、研磨処理装置1が備える研磨ヘッド13及びその周辺構成について、詳しく説明する。図2は、研磨ヘッド13及びその周辺構成の一例を示す概略縦断面図である。
図2に示す研磨ヘッド13は、蓋体131、圧力円板133、サポートリング134、サポートリング134の内周側の所定位置に配備された撓み規制部材の一例であるワイヤメッシュM、弾性円板135、弾性体137、弾性膜138、バックフィルム139、リテーナリング140、リテーナ押圧リング141、シールリング143、エアバッグP1、リング形状に形成されたエアバッグP2、P3、P4、を含んで構成される。
なお、蓋体131とサポートリング134、サポートリング134と圧力円板133、サポートリング134とリテーナ押圧リング141はそれぞれドライブピンDPを介して挿抜自在に接続される。また、ドライブピンDPは、例えばボールベアリング、ローラベアリングなどの軸受けを含んで構成される。ドライブピンDPを介して各構成部品が接続されることにより一体的に回転するとともに、基板Wへの押圧ロスが低減される。
また、研磨処理装置1には、後述する孔部160を介して研磨処理対象である基板Wの厚み(基板厚さ)を測定するセンサ150を有する。センサ150は、図示しない駆動機構に接続されたセンサアーム151により保持される。
研磨ヘッド13は、また、図示しない流体供給機構に連接されたエアパイプを介して、各エアバッグへ向けそれぞれ個別に圧力流体(例えば圧縮空気)を供給し、あるいは、供給した圧力流体を回収可能に構成される。各エアバッグそれぞれに個別に圧力流体が封入されて膨張することにより、封入された圧力流体の量に応じて基板Wを押圧するための加工圧力等を発生させる。なお、圧力流体の供給又は供給した圧力流体の回収などの制御は流体供給機構を介して制御部20により行われる。このように研磨ヘッド13は、大別して、基板Wを保持する保持機構と当該基板Wに加工圧力を付与する押圧機構、及び、トルク伝達機構とを有する。
[保持機構]
保持機構は、研磨テーブル11及び研磨ヘッド13の回転力により付勢された基板Wの外周方向への飛び出しを規制するためのものであり、基板Wの被研磨面を研磨パッド12に対向(当接)させ、摺接した状態で、この基板Wの中心軸と自身の回転軸とがほぼ一致するように保持する。具体的には、基板Wの外周端と当接する保持面(後述する規制面部E)と、研磨面と対向する位置決め面とを有するリテーナリング140と、基板Wの被研磨面の背面に接するバックフィルム139とを含んで構成される。
保持機構は、研磨テーブル11及び研磨ヘッド13の回転力により付勢された基板Wの外周方向への飛び出しを規制するためのものであり、基板Wの被研磨面を研磨パッド12に対向(当接)させ、摺接した状態で、この基板Wの中心軸と自身の回転軸とがほぼ一致するように保持する。具体的には、基板Wの外周端と当接する保持面(後述する規制面部E)と、研磨面と対向する位置決め面とを有するリテーナリング140と、基板Wの被研磨面の背面に接するバックフィルム139とを含んで構成される。
リテーナリング140は、基板Wの外周を取り囲み、且つ、その内側面(規制面部E)と基板Wの外端との間が所定の隙間だけ離間するようなサイズで形成されたリング形状の部材である。このように、リテーナリング140は、研磨処理時における基板Wの外方への飛び出しを規制する規制手段として機能する。バックフィルム139は、弾性膜138の外底面に張設されるフィルム状の薄膜である。例えば、リテーナリング140単体の場合と比較したときに、研磨時のリンキング保持及び終了後に弾性膜138から基板Wの解除を容易にすると同時に基板リンキング面へのキズ防止の役割をしている。
[押圧機構]
押圧機構は、図示しない駆動機構と連結される蓋体131、圧力円板133、サポートリング134、サポートリング134の内周側の所定位置に配備された撓み規制部材の一例であるワイヤメッシュM、弾性円板135、弾性体137、弾性膜138、押圧体の一例であるエアバッグP1、P2、P3とを含んで構成される。
押圧機構は、図示しない駆動機構と連結される蓋体131、圧力円板133、サポートリング134、サポートリング134の内周側の所定位置に配備された撓み規制部材の一例であるワイヤメッシュM、弾性円板135、弾性体137、弾性膜138、押圧体の一例であるエアバッグP1、P2、P3とを含んで構成される。
蓋体131は、環状に形成された蓋部、この蓋部の上底面側の中心付近でそれぞれの中心軸が一致するようにリング状に形成された部位、下底面側の外周付近でそれぞれの中心軸が一致するようにリング状に形成された部位を含んで形成される。上底面側でリング状に形成された部位は、図示しない駆動機構と連結される。
圧力円板133は、エアバッグP1、P2、P3それぞれからの押圧力を弾性円板135を介して弾性体137へ向けて伝達する。なお、弾性円板135の詳細については、後述する。
圧力円板133は、エアバッグP1、P2、P3それぞれからの押圧力を弾性円板135を介して弾性体137へ向けて伝達する。なお、弾性円板135の詳細については、後述する。
弾性体137は、例えばポリウレタンゴム、シリコンゴム等の低弾性・低反発性の素材によって形成された低弾性体であり、例えばこれらの素材により円板状に形成されたスポンジである。エアバッグP1、P2、P3それぞれからの加工圧力(押圧力)は、圧力円板133、弾性円板135、弾性体137などを介して基板Wの背面側に付与される。
例えば、弾性円板135、弾性体137などを介さない従来法では、基板Wに均等形状圧しか付与できなかった。つまり、弾性円板135、弾性体137を通じて基板Wに加工圧力を付与する構成にすることにより、エアバッグP1の押圧力、エアバッグP2の押圧力それぞれを、被研磨面の厚さプロファイルに適応した押圧力分布を加工圧力として基板Wに付与することができる。
例えば、弾性円板135、弾性体137などを介さない従来法では、基板Wに均等形状圧しか付与できなかった。つまり、弾性円板135、弾性体137を通じて基板Wに加工圧力を付与する構成にすることにより、エアバッグP1の押圧力、エアバッグP2の押圧力それぞれを、被研磨面の厚さプロファイルに適応した押圧力分布を加工圧力として基板Wに付与することができる。
弾性膜138は、サポートリング134の外周面に嵌装できる内径サイズで略筒状(鍋型)に形成された弾性筒状体である。弾性膜138は、また、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度及び耐久性に優れたゴム材によって形成される。なお、弾性膜138は、メンブレンとも呼ばれる。
弾性膜138の内側には、それぞれの中心軸が一致するように弾性体137が配備される。また、弾性膜138は、その内周面がサポートリング134の外周面と接着されており、これにより当該サポートリング134に保持される。
弾性膜138の内側には、それぞれの中心軸が一致するように弾性体137が配備される。また、弾性膜138は、その内周面がサポートリング134の外周面と接着されており、これにより当該サポートリング134に保持される。
ワイヤメッシュMは、研磨ヘッド13の保持機構により基板Wを吸着保持する際に生じる当該基板Wの撓み量を制限するためのものである。研磨ヘッド13には、シールリング143、弾性膜138、蓋体131、サポートリング134を介して囲まれた密封状態の内部空間が形成される。例えば、この内部空間の気体をエアパイプP5を介して吸引することにより当該内部空間が負圧化される。これに伴い弾性膜138が中凹形に変形するが、同時に基板Wも吸着変形する。しかしながら、この変形の程度が大きくなると基板Wが破損してしまうため、撓み量の制限装置が必要となる。また、前述した流体供給機構に連接されたエアパイプP5を介して圧力流体(例えば、圧縮空気)が供給された場合、弾性膜138に撓みが生じる。そして、撓みが生じた弾性膜138と基板Wの背面との間には隙間が生じるため、研磨ヘッド13に保持された基板Wの保持状態の解除(弾性膜138表面からの離脱)をスムーズに行うことができる。
また、リテーナ押圧リング141は、リテーナリング140を保持する。また、リテーナ押圧リング141には、押圧体の一例であるエアバッグP4への圧力流体の供給状況に応じた押圧力が伝達される。これにより、エアバッグP4への圧力流体の供給状況に応じてリテーナリング140を研磨パッド12の表面に対して相対的に上昇、又は、下降させることができる。例えば、連続的に研磨処理を行う場合の研磨パッド12のドレス処理による研磨パッド厚みの変化に応じて、リテーナリング140の位置調整とリテーナ面圧の調整を容易に行うことができる。
図3は、図2に示す破線で囲まれたA部分の部分拡大図である。また、図4は、研磨処理時においてセンサ150が行う基板Wの厚み検出の基本動作の説明図である。
センサ150は、図3に示すように、研磨テーブル11に形成された孔部160、孔部160の基板W側の開口部に配備された透過板161を介して、基板Wの被研磨面側に向けて光を照射する。センサ150は、また、照射した光の反射光を受け付けて測定対象である基板Wの厚みを検出する。なお、孔部160が形成される位置、及び、サイズ等に合わせて研磨パッド12の所定部位にも孔部が形成される。
センサ150は、図3に示すように、研磨テーブル11に形成された孔部160、孔部160の基板W側の開口部に配備された透過板161を介して、基板Wの被研磨面側に向けて光を照射する。センサ150は、また、照射した光の反射光を受け付けて測定対象である基板Wの厚みを検出する。なお、孔部160が形成される位置、及び、サイズ等に合わせて研磨パッド12の所定部位にも孔部が形成される。
また、研磨テーブル11の孔部160は、図4に示すように、研磨パッド12に基板Wを摺接させた状態で研磨テーブル11を回転させた際に、当該孔部160が基板Wの中心部を通過するような位置に形成される。
以下、本実施形態に係る研磨処理装置1における基板Wの厚み検出について詳細に説明する。
以下、本実施形態に係る研磨処理装置1における基板Wの厚み検出について詳細に説明する。
図5は、本実施形態に係る研磨処理装置1による基板Wの厚み検出を説明するための図である。研磨処理装置1では、一例として図5に示すような5か所の位置で、センサ150による基板Wの厚み検出がそれぞれ実施されるものとして説明を進める。
図5に示すように、研磨処理装置1による基板Wの厚み検出は、研磨テーブル11が1回転する毎に異なる検出位置(ポジション)で実施される(図中の1回転目から5回転目)。制御部20は、センサアーム151の移動開始、又は、その停止を制御してそれぞれの検出位置に向けてセンサ150を移動する。また、制御部20は、図示しない移動機構でセンサを測定位置に移動させ、移動後のセンサ150の位置に透過板161が到達したタイミングで基板Wの厚み検出を開始するように制御する。
図5に示すように、研磨処理装置1による基板Wの厚み検出は、研磨テーブル11が1回転する毎に異なる検出位置(ポジション)で実施される(図中の1回転目から5回転目)。制御部20は、センサアーム151の移動開始、又は、その停止を制御してそれぞれの検出位置に向けてセンサ150を移動する。また、制御部20は、図示しない移動機構でセンサを測定位置に移動させ、移動後のセンサ150の位置に透過板161が到達したタイミングで基板Wの厚み検出を開始するように制御する。
また、研磨テーブル11が1回転する毎に異なる検出位置(ポジション)で実施されるセンサ150による5回の測定では、図5(b)に示す点線上の異なる5か所における基板Wの厚みを検出することが可能になる。つまり、研磨処理を行っている際の基板Wの中心部からその外周端付近までの範囲において、その中心から任意の距離だけ離れた位置の基板Wの厚みを検出することができる。このようにして、基板Wの厚さの分布状況を把握することができる。制御部20は、センサ150による基板Wの厚み検出がこの基板Wの中心からの距離が異なる複数箇所において検出されるように制御する。
この様にして検出された各部位の基板Wの厚みに基づき、制御部20は、エアバッグP1、P2、P3などに供給される圧力流体の量を調整(増加又は減少)して、基板Wに付与される加工圧力を調整する。これにより、研磨処理に状況に応じて被研磨面上の部位毎の研磨量をより高精度に調整することが可能になり、その結果、GBIR、SFQRのより一層の向上を図ることができる。
この様にして検出された各部位の基板Wの厚みに基づき、制御部20は、エアバッグP1、P2、P3などに供給される圧力流体の量を調整(増加又は減少)して、基板Wに付与される加工圧力を調整する。これにより、研磨処理に状況に応じて被研磨面上の部位毎の研磨量をより高精度に調整することが可能になり、その結果、GBIR、SFQRのより一層の向上を図ることができる。
図6は、弾性円板135の構成の一例を説明するための図である。図6(a)は、弾性円板135の構成の一例を示し、図6(b)は、圧力円板133に弾性円板135が取り付けられた状態を示している。
弾性円板135は、図6(a)に示すように、例えば厚みの薄いステンレスバネ鋼などを用いて円形に形成された部材(パーツ)と、この部材の外周を取り囲むようにリング形状に形成された部材を含んで構成される。弾性円板135を構成するそれぞれの部材は、図6(b)に示すように、圧力円板133の下底面側に形成された接続部位133aを介して配備される。圧力円板133の中心部側に配備された弾性円板135の円形部材は、エアバッグP1に圧力流体が供給されるにともない、図6(b)に示すような形状に変形する(撓む)。また、圧力円板133の外周側に配備された弾性円板135のリング形状部材は、エアバッグP2に圧力流体が供給されるに伴い、図6(b)に示すような滑らかな曲線(曲面)となるように変形する(撓む)。このように、エアバッグP1、P2からの押圧力を受けた弾性円板135が変形して、この変形に伴い弾性体137が押圧される。つまり、弾性円板135により、圧力流体が供給されたときのエアバッグP1、P2それぞれの形状に関わらずより均一的に弾性体137に対して曲線分布状の押圧力を伝達することが可能になる。その結果、基板Wの背面側に付与する加工圧力をその部位毎により精度高く制御することができる。
一般的な研磨ヘッドを用いた研磨処理では、基板Wの被研磨面がω形状に形成される。図7は、その説明図である。
研磨処理時の基板Wは、研磨テーブル11の回転力による付勢を受けても、リテーナリングにより外周方向への飛び出しが規制される。飛び出しの規制を受けた基板Wには、被研磨面の面積:Aと押圧力:Pとウェーハと研磨パッド間の摩擦係数:μの関係に基づく面内力:F=A・P・μが作用する。また、図7(a)に示すように、押圧力Pが付与されている基板Wには、リテーナリングとこれに当接する基板W端部との摩擦力で端部モーメントMが発生するとともに、研磨パッドの側に向かう「座屈撓み」が生じる。つまり、押圧力Pと摩擦力とが組み合わさり、その結果、基板Wの撓みが生じた被研磨面の部位(凸部位)は、他の被研磨面の部位と比較して研磨される量が多くなる。
研磨処理時の基板Wは、研磨テーブル11の回転力による付勢を受けても、リテーナリングにより外周方向への飛び出しが規制される。飛び出しの規制を受けた基板Wには、被研磨面の面積:Aと押圧力:Pとウェーハと研磨パッド間の摩擦係数:μの関係に基づく面内力:F=A・P・μが作用する。また、図7(a)に示すように、押圧力Pが付与されている基板Wには、リテーナリングとこれに当接する基板W端部との摩擦力で端部モーメントMが発生するとともに、研磨パッドの側に向かう「座屈撓み」が生じる。つまり、押圧力Pと摩擦力とが組み合わさり、その結果、基板Wの撓みが生じた被研磨面の部位(凸部位)は、他の被研磨面の部位と比較して研磨される量が多くなる。
図7(b)は、図7(a)に示す状態において基板Wが研磨処理された場合の瞬時の状態を模式的に示している。図正面から見て右側の被研磨面が、凹面状に研磨(過研磨)されている様子が見て取れる。しかし、実際の研磨処理においては基板Wが回転しているため、図7(c)に示すように、最終的には基板Wの被研磨面は逆ω形状に形成されてしまうことになる。なお、図7(c)では、基板Wの被研磨面が下向きであるため、研磨処理後の被研磨面の厚さを計測した場合はω形状となっている。このようにして、従来一般の研磨ヘッドによる研磨処理では、基板Wの被研磨面の背面側に付与される押圧力P、研磨テーブルの回転力、リテーナリングでの反力作用により、その被研磨面がω形状に形成される傾向にある。
他方、従来の基板Wの研磨加工厚さは、図7(d)に示すように、被研磨面の外周付近の部位が、他の部位と比較してその高さが急激に増加する(突出している)様な形状(U字形状)を示すものとなってしまう。
他方、従来の基板Wの研磨加工厚さは、図7(d)に示すように、被研磨面の外周付近の部位が、他の部位と比較してその高さが急激に増加する(突出している)様な形状(U字形状)を示すものとなってしまう。
このように本発明者は、研磨処理の際の座屈撓み現象が要因となりω形状+U形状が組み合わさった形状に形成されることを見い出した。また、研磨処理の際に研磨パッドに押圧されて回転している基板は、リテーナリングにより外方への飛び出しが規制される。そのため、リテーナリングの内側面(規制面部E)と当接した基板の外周端が面方向(基板の回転軸に対し垂直方向)へ向けてせり上がりする現象が発生することが分かった。以下、これらの知見に基づき、GBIR、SFQRの向上を図ることができる研磨処理装置1の構成について説明する。
図8は、図2に示す破線で囲まれたB部分の部分拡大図である。
リテーナリング140は、基板Wの外方への飛び出しを規制する際に当該基板Wの外周端が当接する規制面部Eが所定の角度(図中θ)を有する傾斜面(斜面)となるように形成される。このように、規制面部Eを被研磨面側に近づくにつれて外方へ向かう下り勾配の傾斜面として形成した場合、摩擦係数が低減化され、この規制面部Eと当接した基板Wの外周端が面方向(基板の回転軸に対し垂直方向)へ向けてせり上がる現象の発生を抑制することができる。
なお、外方へ向かう下り勾配の傾斜面とは、例えば規制面部Eが、当該規制面部Eと研磨パッド12の研磨面とが空間を挟んで鋭角を形成するように設けられている、ともいえる。また、傾斜面の角度θは、処理対象である基板Wとリテーナ材との摩擦係数に応じて最適に設定することができる。
ここで、図8に示すような、規制面部Eを外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成してリテーナリングを構成するほか、基板Wの外周端が当接した際に規制面部Eが変位して、その結果、規制面部Eが外方に向かって下り勾配の傾斜面となるようにリテーナリングを構成することもできる。以下、この点について詳細に説明する。
リテーナリング140は、基板Wの外方への飛び出しを規制する際に当該基板Wの外周端が当接する規制面部Eが所定の角度(図中θ)を有する傾斜面(斜面)となるように形成される。このように、規制面部Eを被研磨面側に近づくにつれて外方へ向かう下り勾配の傾斜面として形成した場合、摩擦係数が低減化され、この規制面部Eと当接した基板Wの外周端が面方向(基板の回転軸に対し垂直方向)へ向けてせり上がる現象の発生を抑制することができる。
なお、外方へ向かう下り勾配の傾斜面とは、例えば規制面部Eが、当該規制面部Eと研磨パッド12の研磨面とが空間を挟んで鋭角を形成するように設けられている、ともいえる。また、傾斜面の角度θは、処理対象である基板Wとリテーナ材との摩擦係数に応じて最適に設定することができる。
ここで、図8に示すような、規制面部Eを外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成してリテーナリングを構成するほか、基板Wの外周端が当接した際に規制面部Eが変位して、その結果、規制面部Eが外方に向かって下り勾配の傾斜面となるようにリテーナリングを構成することもできる。以下、この点について詳細に説明する。
図9は、研磨処理装置1が有するリテーナリングの他の一例を説明するための図である。
研磨処理時の際の飛び出しが規制された基板Wは、図9(a)に示すように、その外周端の一部(図中矢印参照)が、後述するリテーナリングの規制面部に当接することになる。このように構成した場合でも同様の効果が発揮される。
研磨処理時の際の飛び出しが規制された基板Wは、図9(a)に示すように、その外周端の一部(図中矢印参照)が、後述するリテーナリングの規制面部に当接することになる。このように構成した場合でも同様の効果が発揮される。
図9(b)は、基板Wの外周端が当接した場合、その押圧力に応じて規制面部Eが変位するように揺動可能に構成されたリテーナリングを説明するための図である。
図9に示すリテーナリング170は、規制面部Eを有し、略L字形状に形成された複数の規制部位170a、リング形状に形成され、各規制部位を保持する保持部位170bを含んで構成される。また、リテーナリング170は、弾性部材の一例である厚みの薄いステンレスバネ鋼などを用いてそれぞれがリング形状に形成され、所定の距離を開けて上下に平行に配備された平行バネ171を介してリテーナ保持リング172に接続(係止)される。なお、本実施形態では、平行バネ171は、リング形状に形成された2つの部材を用いて構成した場合の例を挙げて説明したが、当該平行バネ171の構成枚数はこれに限るものではない。また、リテーナ保持リング172は、蓋体131と一体化され、保持部位170bはエアバッグP4´に接続される。
図9に示すリテーナリング170は、規制面部Eを有し、略L字形状に形成された複数の規制部位170a、リング形状に形成され、各規制部位を保持する保持部位170bを含んで構成される。また、リテーナリング170は、弾性部材の一例である厚みの薄いステンレスバネ鋼などを用いてそれぞれがリング形状に形成され、所定の距離を開けて上下に平行に配備された平行バネ171を介してリテーナ保持リング172に接続(係止)される。なお、本実施形態では、平行バネ171は、リング形状に形成された2つの部材を用いて構成した場合の例を挙げて説明したが、当該平行バネ171の構成枚数はこれに限るものではない。また、リテーナ保持リング172は、蓋体131と一体化され、保持部位170bはエアバッグP4´に接続される。
規制部位170aは、基板Wの外方への飛び出しを規制する際に当該基板Wの押圧力を受けた規制面部Eが変位するに伴い、当該規制面部Eが外方に向かって下り勾配の傾斜面となるように撓み可能(揺動可能)に構成される。つまり、リテーナリング170では、規制面部Eを介して基板Wの押圧力を受けた規制部位170aが保持部位170bとの接続箇所を支点にして外方へ向けて撓み、これに伴い規制面部Eが外方に向かって下り勾配の傾斜になる。なお、少なくともリテーナリング170の規制部位170aは、強度及び耐久性に優れた弾性材(例えば、バネ鋼材や樹脂材)などを用いて形成される。
以下、リテーナリング170の規制部位170aに基板Wの外周端が当接したときの、当該規制部位170aの動作について、図10を用いて詳細に説明する。
以下、リテーナリング170の規制部位170aに基板Wの外周端が当接したときの、当該規制部位170aの動作について、図10を用いて詳細に説明する。
図10は、規制部位170aの揺動動作を説明するための図である。
図10(a)に示すように、規制部位170aは、基板Wからの押圧力(水平方向矢印)を受けて撓み、図中点線Cで示す状態にその形状が変化する。規制部位170aの揺動動作に伴い、基板Wの外周端が当接している規制面部Eは、基板Wからの押圧力の大きさに応じて変位して、当該規制面部Eは外方に向かって下り勾配の傾斜面となる。なお、この規制面部Eの変位は、基板Wの外周端を押し下げるような動作とも言える。規制面部Eが変位することにより、基板Wの外周端には加工圧力Pが付与されることになり、基板Wは図中点線Dで示すような状態になる。そのため、よりGBIR、SFQRの向上が図られつつ、研磨処理が継続される。
図10(a)に示すように、規制部位170aは、基板Wからの押圧力(水平方向矢印)を受けて撓み、図中点線Cで示す状態にその形状が変化する。規制部位170aの揺動動作に伴い、基板Wの外周端が当接している規制面部Eは、基板Wからの押圧力の大きさに応じて変位して、当該規制面部Eは外方に向かって下り勾配の傾斜面となる。なお、この規制面部Eの変位は、基板Wの外周端を押し下げるような動作とも言える。規制面部Eが変位することにより、基板Wの外周端には加工圧力Pが付与されることになり、基板Wは図中点線Dで示すような状態になる。そのため、よりGBIR、SFQRの向上が図られつつ、研磨処理が継続される。
また、図10(b)に示すように、リテーナリング170(規制部位170a)に対してエアバッグP4´の圧力流体の供給状況に応じた押圧力が伝達されるように構成することもできる。この場合、図10(c)に示すように、リテーナリング170の規制部位170aを研磨パッド12の表面に対して相対的に上昇、又は、下降させることが可能になる。つまり、先述したエアバッグP4による効果と同様の効果を発揮させることができる。このように、前述した流体供給機構に接続されたエアバッグP4´は、昇降手段として機能する。また、平行バネ171の作用により、規制部位170aは平行運動として上昇、又は、下降することになる。そのため、研磨パッド12の表面に対向する規制部位170aの面(底面部)は、当該研磨パッド12の表面との水平状態を維持しつつ、上昇、又は、下降させる制御が可能になる。その結果、例えば規制部位170aを下降させた場合、その底面は研磨パッド12の表面をほぼ均一に押圧することになる。以下、図11を用いて詳細に説明する。
図11は、一般的な研磨ヘッドを用いた研磨処理での研磨面の外周付近の部位がU字形状となることの説明図である。
図11(a)に示すように、研磨処理時の基板Wは、研磨テーブル11の回転力による付勢(図中に示す矢印F)を受けても、リテーナリングにより外周方向への飛び出しが規制される。また、基板Wには押圧力Pが付与され、研磨パッドに摺接されることになる。
例えば、従来一般の研磨処理装置では、研磨パッドは柔軟性を有するため、押圧力Pが付与された基板Wは、図11(a)に示すように研磨パッドに沈み込んだ状態で被研磨面が研磨されることになる。その際、リテーナリングの内側面(規制面部E)と、基板Wの外周端には摩擦力が生じることにより端部モーメントMが発生する。そのため、図11(a)に示すように、基板Wの外周付近の部位が研磨パッドに十分に摺接されない状態となる。このような状態では、図7(d)を用いて説明したように被研磨面の外周付近の部位の研磨量が減少し、他の部位と比較して突出しているU字形状となってしまう。
図11(a)に示すように、研磨処理時の基板Wは、研磨テーブル11の回転力による付勢(図中に示す矢印F)を受けても、リテーナリングにより外周方向への飛び出しが規制される。また、基板Wには押圧力Pが付与され、研磨パッドに摺接されることになる。
例えば、従来一般の研磨処理装置では、研磨パッドは柔軟性を有するため、押圧力Pが付与された基板Wは、図11(a)に示すように研磨パッドに沈み込んだ状態で被研磨面が研磨されることになる。その際、リテーナリングの内側面(規制面部E)と、基板Wの外周端には摩擦力が生じることにより端部モーメントMが発生する。そのため、図11(a)に示すように、基板Wの外周付近の部位が研磨パッドに十分に摺接されない状態となる。このような状態では、図7(d)を用いて説明したように被研磨面の外周付近の部位の研磨量が減少し、他の部位と比較して突出しているU字形状となってしまう。
リテーナリング170を有する研磨処理装置1の場合、図11(b)に示すように、研磨テーブル11の回転摩擦力による付勢(図中に示す矢印F)を受けた基板Wの押圧力が規制面部Eを介して規制部位170aが受ける。押圧力を受けた規制部位170aは撓み動作を行い、図中点線Cで示す状態にその形状が変化する。このようにして、規制部位170aが撓むことで規制面部Eが変位し、その結果、端部モーメントMの発生が抑制され、被研磨面の外周付近の部位が研磨パッドに十分に摺接される状態になる。これにより、基板Wの被研磨面の外周付近の部位は正常な研磨状態となり、他の部位と比較して突出したU字形状となってしまうことを抑制することができる。
[研磨処理のための制御手順]
次に、本実施形態の研磨処理装置1による研磨処理手順について説明する。図12は、研磨処理方法を実行する際の制御部20による主要な制御手順の説明図である。
制御部20は、研磨処理装置1のオペレータによる開始指示の入力受付を契機に制御を開始する(S100)。所定の初期処理後、研磨ヘッド13の保持機構による基板Wの保持を開始する(S101)。
次に、本実施形態の研磨処理装置1による研磨処理手順について説明する。図12は、研磨処理方法を実行する際の制御部20による主要な制御手順の説明図である。
制御部20は、研磨処理装置1のオペレータによる開始指示の入力受付を契機に制御を開始する(S100)。所定の初期処理後、研磨ヘッド13の保持機構による基板Wの保持を開始する(S101)。
制御部20は、基板Wを基板受け渡しテーブルから基板Wを保持し、研磨ヘッド13を研磨処理の開始位置へ移動させる(S102)。
制御部20は、各エアバッグ毎に所定量の圧力流体を供給し、加工圧力を発生させる(S103)。これにより、基板Wや研磨パッド12に向けて所定の加工圧力が付与される。
制御部20は、各エアバッグ毎に所定量の圧力流体を供給し、加工圧力を発生させる(S103)。これにより、基板Wや研磨パッド12に向けて所定の加工圧力が付与される。
制御部20は、また、図示しないセンサ部を通じて基板Wに適切な加工圧力が与えられているかを確認する。押圧力が適切であることを確認した場合は(S104:Yes)、研磨テーブル11、並びに、研磨ヘッド13の回転を開始するように、図示しないモータへ指示を出す(S105)。これにより、研磨テーブル11と研磨ヘッド13が、水平に回転を開始する。
研磨テーブル11と研磨ヘッド13の回転開始を指示した後、制御部20は、ノズルNの位置決めを指示するとともに、研磨液供給機構に対して研磨液の供給を開始させるように指示を出す(S106)。これにより、研磨液がノズルNから研磨パッド12の表面に向けて供給される。このようにして制御部20は、研摩を開始する(S107)
制御部20は、センサ150により基板Wの厚み検出を開始する。制御部20は、規定回数の測定が終了したか否かを判別する(S108)。ここで、厚み検出の回数について説明する。基板Wの厚み検出は、例えば図5に示すような5か所の位置においてセンサ150による検出を1サイクルの検出とする。この場合、1回転目の位置で基板Wの厚みを検出し、同様に2回転目の位置、3回転目の位置、4回転目の位置、5回転目の位置それぞれにおいて検出した後、再び1回転点目の位置で基板Wの厚みを検出する。
また、直近の1回転目の位置における測定結果と、今回の1回転目の位置における測定結果とを比較することによって、1サイクルの検出における時間当たりの研磨量(μm/s)に基づき補正値(ΔRR)を決定する。この補正値に基づき2回転目から5回転目それぞれの検出結果を補正して全体の研磨量(被研磨面の厚さプロファイル)を把握する。そして、このプロファイルを基準にして、各回転目の位置における測定結果に基づき加工圧力の分布(研磨圧力分布)が算出され、各エアバッグ毎に供給する圧力流体の量P1、P2が調整される。なお、この場合、規定回数の測定として6回の検出が行なわれることになる。
制御部20は、規定回数の測定が終了した場合(S108:Yes)、測定結果に基づき各エアバッグ毎に供給されている圧力流体の量を調整し、加工圧力の調整を行う(S109)。また、そうでない場合(S108:No)、基板Wの厚み検出を継続する。
制御部20は、研磨が終了したか否かを判別する(S110)。この判別は、例えばセンサ150の検出結果に基づき、基板Wが所望の厚みに研磨されたと判断した場合に研磨を終了する。また、そうでない場合(S110:No)、ステップS108の処理へ戻る。
制御部20は、研磨が終了したか否かを判別する(S110)。この判別は、例えばセンサ150の検出結果に基づき、基板Wが所望の厚みに研磨されたと判断した場合に研磨を終了する。また、そうでない場合(S110:No)、ステップS108の処理へ戻る。
制御部20は、研磨が終了したと判別した場合(S110:Yes)、研磨液供給機構に対して研磨液の供給停止を指示する(S111)。
その後、制御部20は、研磨テーブル11と研磨ヘッド13の回転を止めるように、モータへ停止指示を出す(S112)。その後、研磨後の基板Wを載置するテーブルまで研磨ヘッド13を移動させる(S113)。これにより、一連の研磨処理が終了する。なお、保持が解除されたか否かの判別は、例えば図示しない各種センサを用いて検知するように構成することもできる。なお、研磨テーブル11と研磨ヘッド13の回転停止後に、供給した圧力流体を回収しても良い。このように制御することにより、研磨後の基板Wが搬送途中において意図せず脱落してしまうことを防ぐことができる。
その後、制御部20は、研磨テーブル11と研磨ヘッド13の回転を止めるように、モータへ停止指示を出す(S112)。その後、研磨後の基板Wを載置するテーブルまで研磨ヘッド13を移動させる(S113)。これにより、一連の研磨処理が終了する。なお、保持が解除されたか否かの判別は、例えば図示しない各種センサを用いて検知するように構成することもできる。なお、研磨テーブル11と研磨ヘッド13の回転停止後に、供給した圧力流体を回収しても良い。このように制御することにより、研磨後の基板Wが搬送途中において意図せず脱落してしまうことを防ぐことができる。
このように、本実施形態に係る研磨処理装置1では、研磨処理の際に研磨パッド12に押圧されて回転している基板Wの外方への飛び出しを効果的に抑制するとともに、基板Wの被研磨面の研磨不足あるいは過研磨などの研磨ムラの発生を防ぎ、基板表面のGBIR、SFQRの更なる向上を図ることができる。
また、センサ150の検出結果に基づき、エアバッグP1、P2、P3それぞれに供給する圧力流体の量を制御して基板Wに付与される加工圧力を精度高く調整することができる。
また、センサ150の検出結果に基づき、エアバッグP1、P2、P3それぞれに供給する圧力流体の量を制御して基板Wに付与される加工圧力を精度高く調整することができる。
[第2実施形態]
本実施形態では、基板Wの厚み検出を連続的に行えるように構成された研磨処理装置について説明する。例えば、研磨テーブルが1回転する毎に基板W上の1箇所の厚み検出を行う場合、一の厚み検出箇所における研磨の進捗度合と、他の一の厚み検出箇所における研磨の進捗度合とには時間差が生じることになる。そこで、本実施形態に係る研磨処理装置では、研磨テーブルが少なくとも1回転する間に基板Wの厚み検出を短時間内に完了して、より精度高く基板Wの厚さの分布状況が把握可能な構成について説明する。なお、第1実施形態において既に説明した機能構成については、同一の符号を付すとともにその説明を省略する。
本実施形態では、基板Wの厚み検出を連続的に行えるように構成された研磨処理装置について説明する。例えば、研磨テーブルが1回転する毎に基板W上の1箇所の厚み検出を行う場合、一の厚み検出箇所における研磨の進捗度合と、他の一の厚み検出箇所における研磨の進捗度合とには時間差が生じることになる。そこで、本実施形態に係る研磨処理装置では、研磨テーブルが少なくとも1回転する間に基板Wの厚み検出を短時間内に完了して、より精度高く基板Wの厚さの分布状況が把握可能な構成について説明する。なお、第1実施形態において既に説明した機能構成については、同一の符号を付すとともにその説明を省略する。
図13は、本実施形態に係る研磨処理装置1による基板Wの厚み検出を説明するための図である。センサ350は、研磨処理時において基板Wの厚み検出を行う。センサ350は、図13に示すように、研磨テーブル31に形成された孔部(図3参照)の基板W側の開口部に配備された透過板361を介して、基板Wの被研磨面側に向けてセンサ光を照射する。センサ350は、また、照射した光の反射光を受け付けて測定対象である基板Wの厚みを検出する。なお、孔部が形成される位置、及び、サイズ等に合わせて研磨パッドの所定部位にも孔部が形成される。
また、センサ350は、スライダ351を介してレール352上を半径Rの円弧移動が可能に構成される。スライダ351は、例えば図示しない駆動機構(例えば、モータ)からの駆動力が伝達され、レール352上を移動する。レール352は、図13に示すように、研磨テーブル31の中心から透過板361の中心までの距離Rと同じ曲率Rを有するレールであり、当該レールの中心軸と研磨テーブル31の中心軸と一致するように配備される。なお、レール352の周長は、少なくとも基板Wの厚み検出を行う際のセンサ350の移動範囲(測定領域)をカバーする長さとなるように形成する。測定領域の詳細については後述する。
制御部20は、スライダ351の移動開始、又は、その停止を制御する。制御部20は、また、少なくとも測定領域においてはセンサ350の移動が透過板361の移動と同期するように制御する。つまり制御部20は、研磨テーブル31の回転に追従してセンサ350を移動させる駆動機構を制御して、少なくとも基板Wの厚み検出の際には研磨テーブル31の回転に追動するように当該センサ350を移動させる。これにより、基板Wの厚み検出を連続的に行うことが可能になる。また、制御部20は、基板W(研磨ヘッド13)の単位時間当たりの回転数に対する研磨テーブル31の単位時間当たりの回転数を調整して所定の比率となるように制御する。
なお、本構成においても所定のタイミングで間欠的に基板Wの厚み検出を行うように制御することができる。
なお、本構成においても所定のタイミングで間欠的に基板Wの厚み検出を行うように制御することができる。
以下、基板W(研磨ヘッド13)の単位時間当たりの回転数nと、研磨テーブル31の単位時間当たりの回転数Nとの関係性で基板Wの厚み検出の計測軌跡が異なる点について説明する。具体的には、基板W(研磨ヘッド13)の単位時間当たりの回転数nと、研磨テーブル31の単位時間当たりの回転数Nとの比率が1:1の場合、1:1/2の場合を例に挙げて説明する。なお、基板W(研磨ヘッド13)の単位時間当たりの回転数n、及び、研磨テーブル31の単位時間当たりの回転数Nの各値は予め設定したり、一方の回転数に応じて他方の回転数を制御部20が制御するように構成したりすることができる。
図14は、回転数n=回転数Nである場合に基板Wの厚み検出の計測軌跡が曲線軌跡となることを説明するための図である。なお、説明の便宜上、研磨テーブル31の中心軸と基板Wの外端とが一致するように当該基板Wが保持された状態で研磨処理が行われるものとする。
基板W(研磨ヘッド13)の単位時間当たりの回転数nの値を研磨テーブル31の単位時間当たりの回転数Nの値と同じ値に設定した場合、基板W上の位置a1、a2、a3、a4、a5を含む曲線軌跡に沿った任意の位置において当該基板Wの厚み検出を行うことができる。
なお、この場合研磨テーブル31の中心から距離R上の位置a1、a3を含む領域が基板Wの厚み検出が行われる測定領域になる。
なお、この場合研磨テーブル31の中心から距離R上の位置a1、a3を含む領域が基板Wの厚み検出が行われる測定領域になる。
図15は、回転数n=回転数N/2である場合に基板Wの厚み検出の計測軌跡が直線軌跡となることを説明するための図である。なお、説明の便宜上、研磨テーブル31の中心軸と基板Wの外端とが一致するように当該基板Wが保持された状態で研磨処理が行われるものとする。
基板W(研磨ヘッド13)の単位時間当たりの回転数nの値を研磨テーブル31の単位時間当たりの回転数N/2の値に設定した場合、基板W上の位置b1、b2、b3、b4、b5を含む直線軌跡に沿って当該基板Wの厚み検出を行うことができる。つまり、この場合には基板Wの直径方向に沿った任意の位置において当該基板Wの厚みを検出することができる。
なお、この場合研磨テーブル31の中心から距離R上の位置b1、b3を含む領域が基板Wの厚み検出が行われる測定領域になる。
なお、この場合研磨テーブル31の中心から距離R上の位置b1、b3を含む領域が基板Wの厚み検出が行われる測定領域になる。
このように、本実施形態に係る研磨処理装置では、研磨テーブル31が1回転する間に基板Wの厚さの分布状況を把握することができる。これにより、基板Wの研磨の進捗度合によって生じる厚み検出位置毎の相対的な検出誤差の発生を抑制することができる。
上記説明した実施形態は、本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲が、これらの例に限定されるものではない。
1・・・研磨処理装置、11、31・・・研磨テーブル、12・・・研磨パッド、13・・・研磨ヘッド、20・・・制御部、131・・・蓋体、133・・・圧力円板、134・・・サポートリング、135・・・弾性円板、137・・・弾性体、138・・・弾性膜、139・・・バックフィルム、140、170・・・リテーナリング、141・・・リテーナ押圧リング、143・・・シールリング、161、361・・・透過板、150、350・・・センサ、351・・・スライダ、352・・・レール、DP・・・ドライブピン、P1、P2、P3、P4、P4´・・・エアバッグ、M・・・ワイヤメッシュ、N・・・ノズル、W・・・基板。
Claims (12)
- 水平に回転する研磨パッドを有する研磨処理装置に設けられる研磨ヘッドであって、
研磨処理の対象となる基板を、その被研磨面が前記研磨パッドに摺接するように保持する保持機構と、
前記保持機構に保持された基板の外周側に配備され、前記研磨処理の際に当該基板の外方への飛び出しを規制する規制手段と、を有し、
前記規制手段は、前記基板の外方への飛び出しを規制する際に当該基板の外周端が当接する規制面部を有し、当該規制面部が外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成されることを特徴とする、
研磨ヘッド。 - 前記規制手段は、前記基板の外周端が当接する規制面部を有する、複数の規制部位を有しており、
前記規制部位は、前記基板の外方への飛び出しを規制する際に当該基板の押圧力を受けた規制面部が変位するように揺動可能に構成されることを特徴とする、
請求項1に記載の研磨ヘッド。 - 前記研磨パッドの表面に対して前記規制部位を上昇、又は、下降させる昇降手段を有し、
前記規制部位は、前記研磨パッドの表面と平行して対向する底面部を有しており、前記昇降手段により前記規制部位を上昇、又は、下降させる際に当該底面部と当該研磨パッドの表面との水平状態が維持されるように前記規制手段に係止されることを特徴とする、
請求項2に記載の研磨ヘッド。 - 前記規制部位は、それぞれがリング形状に形成され、且つ、その中心軸を同じにして所定の距離を開けて平行に配備された複数の弾性部材を介して前記規制手段に係止されることを特徴とする、
請求項3に記載の研磨ヘッド。 - 前記保持機構に保持された基板を前記被研磨面の背面側から前記研磨面の方向に押圧する押圧機構と、
前記基板の被研磨面側から当該基板の厚みを検出するセンサと、を有し、
前記押圧機構は、圧力流体が封入されることにより前記基板の背面方向に向けて当該圧力流体の量に応じた押圧力が生じるように形成された複数の押圧体と、
この押圧体に接して配備された弾性体と、当該押圧体に前記圧力流体を供給する流体供給機構とを含み、
前記圧力流体の封入により生じた押圧力が前記弾性体を通じて前記保持機構に保持された前記基板の背面側に付与されるように構成されており、
前記流体供給機構は、前記センサの検出結果に基づき前記押圧体それぞれに供給した圧力流体の量を増加又は減少させることを特徴とする、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の研磨ヘッド。 - 所定の検出位置に前記センサを移動させる駆動機構を制御する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記センサによる前記基板の厚み検出が当該基板の中心からの距離が異なる複数箇所において検出されるように制御することを特徴とする、
請求項5に記載の研磨ヘッド。 - 前記押圧体は、前記圧力流体が封入されることにより膨張して当該圧力流体の量に応じた押圧力を発生するエアバッグを含んで構成されていることを特徴とする、
請求項5又は6に記載の研磨ヘッド。 - 円形又は略円形の研磨パッドを有する研磨テーブルと、研磨処理対象となる基板を保持してその被研磨面を前記研磨パッドに摺接させる研磨ヘッドと、前記研磨ヘッド及び前記研磨テーブルを水平に回転させる駆動機構とを有し、
前記研磨パッドの半径が前記基板の被研磨面の最大径よりも大きく構成されており、
前記研磨ヘッドは、
研磨処理の対象となる基板を、その被研磨面が前記研磨パッドに摺接するように保持する保持機構と、
前記保持機構に保持された基板の外周側に配備され、前記研磨処理の際に当該基板の外方への飛び出しを規制する規制手段と、を有し、
前記規制手段は、前記基板の外方への飛び出しを規制する際に当該基板の外周端が当接する規制面部を有し、当該規制面部が外方に向かって下り勾配の傾斜面として形成されることを特徴とする、
研磨処理装置。 - 円形又は略円形の研磨パッドを有する研磨テーブルと、研磨処理対象となる基板を保持してその被研磨面を前記研磨パッドに摺接させる研磨ヘッドと、前記研磨ヘッド及び前記研磨テーブルを水平に回転させる駆動機構とを有し、
前記研磨パッドの半径が前記基板の被研磨面の最大径よりも大きく構成されており、
前記研磨ヘッドは、
研磨処理の対象となる基板を、その被研磨面が前記研磨パッドに摺接するように保持する保持機構と、
前記保持機構に保持された基板を前記被研磨面の背面側から前記研磨面の方向に押圧する押圧機構と、
前記基板の被研磨面側から当該基板の厚みを検出するセンサと、
前記研磨ヘッドの単位時間当たりの回転数と前記研磨テーブルの単位時間当たりの回転数とが所定の比率となるようにそれぞれの回転を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記センサによる前記基板の厚み検出が当該基板の中心からの距離が異なる複数箇所において検出されるように制御し、
前記押圧機構は、圧力流体が封入されることにより前記基板の背面方向に向けて当該圧力流体の量に応じた押圧力が生じるように形成された複数の押圧体と、当該押圧体に前記圧力流体を供給する流体供給機構とを含み、当該流体供給機構は、前記センサの検出結果に基づき前記押圧体それぞれに供給した圧力流体の量を増加又は減少させることを特徴とする、
研磨処理装置。 - 前記制御手段は、前記研磨テーブルの回転に追従して前記センサを移動させる駆動機構を制御して、少なくとも前記基板の厚み検出の際には前記研磨テーブルの回転に追動するように当該センサを移動させることを特徴とする、
請求項9に記載の研磨処理装置。 - 前記制御手段は、前記基板の厚み検出が当該基板の直径方向に沿った前記複数箇所において行われるように前記研磨ヘッドと前記研磨テーブルの回転を制御することを特徴とする、
請求項10に記載の研磨処理装置。 - 前記制御手段は、少なくとも前記研磨テーブルが1回転する間に前記センサによる前記基板の厚み検出が完了するように制御することを特徴とする、
請求項9、10又は11に記載の研磨処理装置。
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