JP2016164434A - 電動弁 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、例えば、図4に示す従来の電動弁1では、開弁動作を行う際に弁体31を引き上げるための棒状の部材(連結金具34)の外周面にシール部材37を介装し、このシール部材37により、弁室10A内に背圧室25を画成し、この背圧室25内の背圧を利用することで、弁体31の正面側と背面側とに等しい圧力を均等に作用させ、これにより上記の差圧力をキャンセルし、弁体31に対する負荷を小さくしている。
本発明は、このような従来の実情に鑑み、特に大型の電動弁において背圧室を設けるにあたり、部品点数を少なくし組み付けが容易であるとともに小型化に寄与することができる電動弁を提供することを目的としている。
モータによって回転するロータの回転運動を、外周面に雄ネジが形成された雄ネジ部と内周面に雌ネジが形成された雌ネジ部とのネジ結合により直線運動に変換し、この直線運動に基いて、弁体を軸方向に直線的に移動させる電動弁であって、
前記雌ネジが形成された雌ネジ部と、前記弁体の軸方向への移動を案内する弁体案内部材とが一部材として一体化されているとともに、前記弁体は外周面が前記弁体案内部材の内周面に摺接した状態で軸方向に案内されることを特徴としている。
このような構成の本発明に係る電動弁によれば、背圧室を設けるための構造が複雑な形状の部品を不要とし、少ない部品点数で構成することができる。
前記雌ネジ部と、前記弁体案内部材とが、合成樹脂により一体成型されていることが好ましい。
このような構成であれば、作成が容易で軽量化にも寄与することができる。
このような構成であれば、設計変更への対処が容易である。
前記弁体案内部材と前記弁体との間にシール部材が介装されていても良い。
このように、弁体案内部材と前記弁体との間にシール部材が介装されていれば、上記の背圧室を気密に分離できる。
モータによって回転するロータの回転運動を、外周面に雄ネジが形成された雄ネジ部と内周面に雌ネジが形成された雌ネジ部とのネジ結合により直線運動に変換し、この直線運動に基いて、弁体を軸方向に直線的に移動させる電動弁であって、
前記雄ネジが形成された雄ネジ部と、前記弁体の軸方向への移動を案内する弁体案内部材とが一部材として一体化されているとともに、前記弁体は外周面が前記弁体案内部材の内周面に摺接した状態で軸方向に案内されることを特徴としている。
このような電動弁でも、背圧室を設けるための構造が複雑な形状の部品を不要とし、少ない部品点数で構成することができる。
図1は、本発明の一実施例に係る電動弁を示したものである。
なお、本明細書において、「上」あるいは「下」とは図1の状態で規定したものである。すなわち、ロータ4は弁体17より上方に位置している。
弁本体30は、ステンレス鋼板のプレス加工により製作されたプレス成型品であり、内部に弁室11を有している。弁本体30には、弁室11に直接連通する銅製の第1の管継手12と、弁ポート13を介して弁室11に連通する銅製の第2の管継手15とが、各々溶接、ろう付け等によって固定装着されている。なお、弁ポート13は、図1のように弁本体30に直接形成されていることに限定されない。例えば、弁ポート13が形成された弁座部材を別部材で用意し、この別部材を弁本体30内に組み込んでも良い。
ケース60の天井面にはガイド支持体52が固定されている。ガイド支持体52は、円筒部53と、円筒部53の上端側に形成された傘状部54とを有し、全体をプレス加工により一体成型されている。傘状部54はケース60の頂部内側と略同形状に成型されている。
螺旋ガイド59には可動ストッパ部材63が回転可能に係合している。可動ストッパ部材63は、1巻コイルばね状に形状されている。
弁軸41のブッシュ部材33より下方には、弁軸41の傾きを抑制する機能と、弁体17の軸方向の移動を案内する機能との両方を有する、弁軸の傾き抑制・弁体の案内機能付き弁軸ホルダ6が、弁本体30に対して相対的に回転不能に固定されている。(以下、このような弁軸の傾き抑制・弁体の案内機能付き弁軸ホルダ6を、単に「弁軸ホルダ6」と記載する。)
また、この弁軸ホルダ6では、筒状小径部6aの上部開口部6gから所定の深さまで下方に向かって雌ネジ6dが形成されている。
さらに、弁軸ホルダ6の筒状大径部6bの側面には、均圧孔51が穿設され、この均圧孔51により、弁軸ホルダ6の上方側に設けられた筒状大径部6b内に形成された弁軸ホルダ室83と背圧室67との間が連通されている。このような均圧孔51を設けることにより、後述するように、ケース60のロータ4を収容する空間と、弁軸ホルダ6内の空間とを連通することにより、弁軸ホルダ6の移動動作をスムーズに行うことができる。
この弁軸41の鍔部41bが、弁ガイド18の貫通孔18aに遊嵌状態で、弁ガイド18に対して回転可能、かつ径方向に変位可能に嵌合している。また、鍔部41bが弁ガイド18の貫通孔18aより大径であることにより、弁軸41の抜け止めがなされている。
さらに、弁ガイド18内には、圧縮された弁バネ27とバネ受け35とが収容されている。そして、弁ガイド18の下端は、弁体17の基部側外周面に溶接などにより固着されている。
上述の電動弁2は、ステッピングモータに駆動パルス信号が与えられることにより、パルス数に応じてロータ4が回転し、これに伴い弁軸41が回転し、弁軸41の雄ネジ41aと、固定配置の弁軸ホルダ6の雌ネジ6dからなるネジ結合Aにより、弁軸41が回転しつつ軸方向に移動する。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されない。
このような電動弁であっても、図1に示した実施例の電動弁の場合と略同様の作用効果を奏することができる。
さらに、上記実施例では、ステッピングモータでロータ4が回転する例を示したが、本発明は、ステッピングモータ以外の手段で駆動される弁にも適用可能である。
以下、図3に示した他の実施例に係る電動弁50について説明する。
そして、本実施例では、断面略凸形状の雄ネジ部80と、筒状大径部82とが一部材として一体化されている。なお、筒状大径部82は、ケース60の底板部60aに形成された孔60bを介して弁本体30内に圧入され、この圧入により、筒状大径部82は、弁本体30に対して移動不能に組み付けられている。さらに、この筒状大径部82は、弁体17を軸方向に案内する機能を有している。
以上のように、本発明では、雄ネジ部80側に弁体案内部材が一体化されていても良い。
6 弁軸の傾き抑制・弁体の案内機能付き弁軸ホルダ(弁軸ホルダ)
6a 筒状小径部(雌ネジ部)
6b 筒状大径部(弁体案内部材)
6c 嵌合部
6d 雌ネジ
6f フランジ部
6g 上部開口部
6h 貫通孔
11 弁室
12 第1の管継手
13 弁ポート
15 第2の管継手
17 弁体
17a テーパ部
17b 孔部
17c 導通孔
18 弁ガイド
18d 下方突起
18a 貫通孔
21 天井部
27 弁バネ
30 弁本体
33 ブッシュ部材
35 バネ受け
35a 半球状当接部
41 弁軸(雄ネジ部)
41a 雄ネジ
41b 鍔部
48 シール部材
51 均圧孔
52 ガイド支持体
53 円筒部
54 傘状部
56 弁開ストッパ突起部
57 位置決め孔
58 切起こし片
59 螺旋ガイド
60 ケース
62 ストッパ部
63 可動ストッパ部材
65 筒部材
67 背圧室
70 ワッシャ
80a 雄ネジ
83 弁軸ホルダ室
A ネジ結合
Claims (5)
- モータによって回転するロータの回転運動を、外周面に雄ネジが形成された雄ネジ部と内周面に雌ネジが形成された雌ネジ部とのネジ結合により直線運動に変換し、この直線運動に基いて、弁体を軸方向に直線的に移動させる電動弁であって、
前記雌ネジが形成された雌ネジ部と、前記弁体の軸方向への移動を案内する弁体案内部材とが一部材として一体化されているとともに、前記弁体は外周面が前記弁体案内部材の内周面に摺接した状態で軸方向に案内されることを特徴とする電動弁。 - 前記雌ネジ部と前記弁体案内部材とが、合成樹脂により一体成型されていることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
- 前記弁体案内部材が、前記雌ネジ部に対して別部材で用意され、この別部材が、インサート成型により前記雌ネジ部に一体化されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動弁。
- 前記弁体案内部材と前記弁体との間にシール部材が介装されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電動弁。
- モータによって回転するロータの回転運動を、外周面に雄ネジが形成された雄ネジ部と内周面に雌ネジが形成された雌ネジ部とのネジ結合により直線運動に変換し、この直線運動に基いて、弁体を軸方向に直線的に移動させる電動弁であって、
前記雄ネジが形成された雄ネジ部と、前記弁体の軸方向への移動を案内する弁体案内部材とが一部材として一体化されているとともに、前記弁体は外周面が前記弁体案内部材の内周面に摺接した状態で軸方向に案内されることを特徴とする電動弁。
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