JP2016164393A - 容量可変型斜板式圧縮機 - Google Patents

容量可変型斜板式圧縮機 Download PDF

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久弥 近藤
Hisaya Kondo
久弥 近藤
山本 真也
Shinya Yamamoto
真也 山本
雅樹 太田
Masaki Ota
太田  雅樹
裕之 仲井間
Hiroyuki Nakaima
裕之 仲井間
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Abstract

【課題】体積効率に優れ、かつ吐出脈動を抑制可能な容量可変型斜板式圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明の容量可変型斜板式圧縮機では、シリンダブロック1に各シリンダボア1aに連通する吸入通路1dが形成されている。駆動軸3には、駆動軸3の回転に伴って斜板室1bと各吸入通路1dとを間欠的に連通する環状空間49及び連通窓47aを有する回転弁43が一体に設けられている。外部から吸入冷媒を取り込むための吸入路11bが斜板室1bに開口している。回転弁43及び駆動軸3には、圧力調整室13cと制御圧室39とを連通する連通孔45c、通孔45d、軸孔3a及び径孔3bが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は容量可変型斜板式圧縮機に関する。
特許文献1に従来の容量可変型斜板式圧縮機(以下、単に圧縮機という。)が開示されている。この圧縮機は、ハウジング、駆動軸、斜板、リンク機構、複数のピストンを備えている。ハウジングは、シリンダブロック、フロントハウジング及びリヤハウジングを有している。シリンダブロックには、複数のシリンダボアが形成されているとともに、フロントハウジングとの間に斜板室が形成されている。駆動軸はシリンダブロック及びフロントハウジングに回転可能に支承されている。斜板室内には斜板が配置されており、斜板は駆動軸とともに回転されるようになっている。駆動軸と斜板との間にはラグ部材及び揺動板を有するリンク機構が設けられている。リンク機構は、駆動軸の回転軸心に直交する方向に対する斜板の傾斜角度の変更を許容する。各ピストンは、各シリンダボアに収納され、斜板の回転によって傾斜角度に応じたストロークで往復動して各シリンダボア内に圧縮室を形成している。シリンダブロックの前方にフロントハウジングが接合され、シリンダブロックの後方にリヤハウジングが接合されている。リヤハウジングは圧縮室側に吸入室及び吐出室を形成する。リヤハウジングには、外部から吸入室に吸入冷媒を取り込むための吸入路と、吐出室から外部に冷媒を吐出する吐出路とが形成されている。
また、この圧縮機は、ラグ部材が区画体とされているとともに、移動体、制御圧室及び制御機構を備えている。ラグ部材は、斜板室内で駆動軸と一体回転可能に固定されている。移動体は、斜板室内で駆動軸と一体回転可能であり、かつラグ部材に対して回転軸心方向に移動して傾斜角度を変更する。ラグ部材と移動体とにより制御圧室が区画され、制御圧室は内部の圧力によって移動体を移動させる。制御機構は、吸入室、吐出室及び斜板室と接続されており、制御圧室内の圧力を制御する。リヤハウジングには、吸入室が環状に形成され、吸入室の内側で吐出室が環状に形成されている。また、リヤハウジングには、制御弁を介して吐出室と連通する圧力調整室が吐出室に囲まれて形成されている。駆動軸には制御通路が形成されており、圧力調整室と制御圧室とは制御通路によって連通している。
この圧縮機は車両等の空調装置に用いられる。そして、圧縮機は、駆動軸が回転駆動されれば、吸入室内の冷媒を各圧縮室に吸入する吸入行程と、各圧縮室内で冷媒を圧縮する圧縮行程と、各圧縮室内の冷媒を吐出室に吐出する吐出行程とを行う。この際、制御機構が圧力調整室内の圧力を高くすれば、その圧力が駆動軸の制御通路を経て制御圧室に導かれ、傾斜角度を小さくするように移動体が回転軸心方向に移動する。逆に、制御機構が圧力調整室内の圧力を低くすれば、その圧力が駆動軸の制御通路を経て制御圧室に導かれ、傾斜角度を大きくするように移動体が回転軸心方向に移動する。こうして、この圧縮機は、傾斜角度に応じた能力で空調装置による車室等の冷房を実現する。
特開昭52−131204号公報
しかし、上記従来の圧縮機は、リヤハウジングに吸入室及び吐出室が形成されている。このため、吸入室内の低温低圧の冷媒が吐出室内の高温高圧の冷媒によって加熱され易く、体積効率が低下する。また、リヤハウジングに大きな吸入室を形成し難く、吸入脈動を抑制し難い。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、体積効率に優れ、かつ吸入脈動を抑制可能な容量可変型斜板式圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、斜板室、吐出室及び複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有するハウジングと、
前記シリンダブロックに回転可能に支承された駆動軸と、
前記斜板室内に配置されて前記駆動軸とともに回転される斜板と、
前記駆動軸と前記斜板との間に設けられ、前記駆動軸の回転軸心に直交する方向に対する前記斜板の傾斜角度の変更を許容するリンク機構と、
前記各シリンダボアに収納され、前記斜板の回転によって前記傾斜角度に応じたストロークで往復動して前記各シリンダボア内に圧縮室を形成するピストンと、
前記斜板室内で前記駆動軸と一体回転可能に設けられた区画体と、
前記斜板室内に設けられて前記駆動軸と一体回転可能であり、かつ前記区画体に対して前記回転軸心方向に移動して前記傾斜角度を変更する移動体と、
前記区画体と前記移動体とにより区画され、内部の圧力によって前記移動体を移動させる制御圧室と、
前記制御圧室内の圧力を制御する制御機構とを備え、
前記シリンダブロックには、前記各シリンダボアに連通する吸入通路が形成され、
前記駆動軸には、前記駆動軸の回転に伴って前記斜板室と前記各吸入通路とを間欠的に連通する導入通路を有する回転弁が一体に設けられ、
外部から吸入冷媒を取り込むための吸入路が前記斜板室に開口し、
前記回転弁及び前記駆動軸に形成され、前記圧力調整室と前記制御圧室とを連通する制御通路が設けられていることを特徴とする。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機では、シリンダブロックに吸入通路が形成され、導入通路を有する回転弁が駆動軸に一体に設けられている。そして、外部から吸入冷媒を取り込むための吸入路が斜板室に開口している。このため、外部の冷媒はまずは吸入路により斜板室に取り込まれる。そして、斜板室内の冷媒は、駆動軸の回転に伴い、回転弁の導入通路とシリンダブロックの各吸入通路とが間欠的に連通することから、そのタイミングで吸入行程の各圧縮室に吸入される。各圧縮室内の冷媒は圧縮行程で圧縮され、吐出行程で吐出室に吐出される。この際、制御機構が圧力調整室内の圧力を変更すれば、その圧力が回転弁及び駆動軸の制御通路を経て制御圧室に導かれ、傾斜角度を変更するように移動体が回転軸心方向に移動する。
こうして、この容量可変型斜板式圧縮機は、斜板室内の低温低圧の冷媒が加熱され難く、体積効率が向上する。また、外部の冷媒が容積の大きな斜板室にまずは取り込まれることから、吸入脈動も抑制し易い。
したがって、本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、体積効率に優れ、かつ吸入脈動を抑制可能である。
さらに、この容量可変型斜板式圧縮機では、シリンダブロックと接合され得るヘッド部材に吸入室を形成する必要がなく、かつ斜板室とその吸入室とを連通する吸入用通路をシリンダブロックに設ける必要がない。このため、この容量可変型斜板式圧縮機は、小型化を希求した場合におけるその吸入用通路による吸入圧損失を回避でき、この意味でも優れた体積効率を発揮する。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、シリンダブロックの一端側に接合され、シリンダブロックとともに斜板室を形成するフロントハウジングと、シリンダブロックの他端側に接合され、圧縮室側に吐出室を形成するリヤハウジングとを備え得る。この場合、本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、片頭容量可変型斜板式圧縮機となる。
制御通路は、回転弁に形成され、圧力調整室と連通する第1制御通路と、駆動軸に形成され、第1制御通路と制御圧室とを連通する第2制御通路とからなり得る。また、回転弁は、内部に通孔を有し、回転軸心方向に延びる第1管と、第1管との間に環状空間を保持し、第1管と同軸をなす第2管とを有し得る。第1制御通路は通孔を有し、第2管に連通窓が形成され、環状空間及び連通窓が導入通路とされていることが好ましい。
この場合、第1管が環状空間と接触する表面積を小さくすることができる。このため、環状空間及び連通窓である導入通路を流通する低温の冷媒が第1制御通路である通孔内の冷媒によって加熱され難く、吸入過熱を抑制し、より優れた体積効率を発揮する。逆に、第1制御通路である通孔内の冷媒が環状空間及び連通窓である導入通路を流通する低温の冷媒によって冷却され難く、より優れた制御性を発揮する。
回転弁は、通孔と連通する連通孔が形成されたフランジと、フランジと一体に設けられ、第2制御通路に篏合される第1管と、フランジと同径をなす第2管とからなることが好ましい。また、第1制御通路は通孔及び連通孔を有することが好ましい。この場合、フランジと第1管とを一体品とし、この一体品に第2管を固定して組付体とすれば、第2制御通路を形成した駆動軸にこの組付体を嵌合することにより、容易に駆動軸と回転弁とを組み付けることが可能となる。
フランジ及び第1管は断熱材料からなることが好ましい。この場合、導入通路を流通する低温の冷媒が通孔内の冷媒によってより加熱され難く、さらに優れた体積効率を発揮する。逆に、通孔内の冷媒が導入通路を流通する低温の冷媒によってより冷却され難く、さらに優れた制御性を発揮する。また、通孔内の冷媒によって第2管を加熱し難く、回転弁の焼き付きを抑制することもできる。
第2管における駆動軸側の端部は、駆動軸における第2管側の端部よりも大径に形成され得る。そして、斜板と回転弁との間には、傾斜角度が最小の斜板を復帰する付勢力を有する復帰ばねが設けられていることが好ましい。この場合、復帰ばねを駆動軸や回転弁に対してサークリップで設ける必要がなく、部品点数の削減を実現することができる。
また、本発明の容量可変型斜板式圧縮機では、シリンダブロックは、一端側に位置し、一端側に第1圧縮室を形成する第1シリンダブロックと、第1シリンダブロックの他端側に接合されて第1シリンダブロックとともに斜板室を形成し、他端側に第2圧縮室を形成する第2シリンダブロックとからなり得る。この容量可変型斜板式圧縮機は、第1シリンダブロックの一端側に接合され、第1圧縮室側に第1吐出室を形成するフロントハウジングと、第2シリンダブロックの他端側に接合され、第2圧縮室側に第2吐出室を形成するリヤハウジングとを備え得る。この場合、本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、両頭容量可変型斜板式圧縮機となる。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、体積効率に優れ、かつ吸入脈動を抑制可能である。
図1は、実施例1に係り、傾斜角度が最大である状態の容量可変型斜板式圧縮機の縦断面図である。 図2は、実施例1に係り、傾斜角度が最小である状態の容量可変型斜板式圧縮機の縦断面図である。 図3は、実施例1に係り、要部拡大縦断面図である。 図4は、実施例1に係り、容量可変型斜板式圧縮機の横断面図である。 図5は、実施例1に係り、回転弁の斜視図である。 図6は、実施例1に係り、回転弁の斜視図である。 図7は、実施例1に係り、回転弁の横断面図である。 図8は、実施例2に係り、回転弁の横断面図である。 図9は、実施例3に係り、傾斜角度が最大である状態の容量可変型斜板式圧縮機の縦断面図である。 図10は、実施例3に係り、要部拡大縦断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例1〜3を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1の容量可変型斜板式圧縮機(以下、単に圧縮機という。)は、図1及び図2に示すように、単一のシリンダブロック1を備えた片頭の圧縮機である。この圧縮機は、シリンダブロック1、駆動軸3、斜板5、リンク機構7、複数のピストン9、フロントハウジング11及びリヤハウジング13を備えている。シリンダブロック1、フロントハウジング11及びリヤハウジング13が本発明のハウジングに相当する。
シリンダブロック1には、図4に示すように、互いに平行な6個のシリンダボア1aが駆動軸3の回転軸心O周りで等角度間隔に形成されている。また、図1及び図2に示すように、シリンダブロック1の一端にはガスケット2を介してフロントハウジング11が接合されており、シリンダブロック1とフロントハウジング11との間に斜板室1bが形成されている。シリンダブロック1の他端にはバルブプレート25、吐出弁板27及び図示しないリテーナ板を介してリヤハウジング13が接合されている。以下、圧縮機のフロントハウジング11側を前方とし、圧縮機のリヤハウジング13側を後方とする。
フロントハウジング11には軸孔11aが形成され、シリンダブロック1には軸孔11aと同軸の軸孔1cが形成されている。軸孔11a内には軸封装置15及びラジアル軸受17が設けられている。駆動軸3は、軸封装置15及びラジアル軸受17を介して軸孔11a、1c内に挿通され、軸封装置15及びラジアル軸受17によって回転可能に支承されている。駆動軸3の前方はフロントハウジング11から露出している。
フロントハウジング11には、斜板室1bに吸入冷媒を取り込むための吸入路11bが形成されている。吸入路11bは外部の図示しない蒸発器に配管によって接続されている。斜板室1b内には斜板5が配置されている。斜板室1b内において、駆動軸3にはラグプレート19が圧入されている。ラグプレート19とフロントハウジング11との間にはスラスト軸受4が設けられている。
ラグプレート19は斜板5に向かって突出する2本のラグアーム19aを有している。斜板5はラグプレート19に向かって突出する2本の斜板アーム5aを有している。両斜板アーム5aは両ラグアーム19間に設けられており、斜板5はラグプレート19によって駆動軸3とともに回転されるようになっている。ラグアーム19a及び斜板アーム5aがリンク機構7を構成している。リンク機構7は、駆動軸3の回転軸心Oに直交する方向に対する斜板5の傾斜角度の変更を許容するようになっている。
各ピストン9は、各シリンダボア1aに収納されている。各ピストン9と斜板5との間には2個のシュー21が設けられている。このため、各ピストン9は、斜板5の回転によって傾斜角度に応じたストロークで各シリンダボア1a内を往復動し、各シリンダボア1a内に圧縮室23を形成している。
シリンダブロック1の後方には、図4に示すように、各シリンダボア1aを軸孔1cと放射方向で連通させる吸入通路1dが形成されている。各吸入通路1dは、図1及び図2に示すように、回転軸心Oから離れるに従って後方に傾斜している。
シリンダブロック1の後方では、バルブプレート25に各圧縮室23と連通する吐出ポート25aが形成されている。吐出弁板27には、各吐出ポート25aを弾性力によって閉鎖する吐出弁27aが形成されている。リテーナ板は各吐出弁の開度を規制するようになっている。
リヤハウジング13には各吐出ポート25aを介して各圧縮室23と連通し得る吐出室13aが形成されている。吐出室13aは、回転軸心O周りで環状に形成されている。また、リヤハウジング13には、吐出室13aから冷媒を吐出する吐出路13bが形成されている。吐出路13bは外部の図示しない凝縮器に配管によって接続されている。凝縮器、膨張弁及び蒸発器が車両の空調装置を構成している。
また、リヤハウジング13には圧力調整室13cが形成されている。圧力調整室13cはリヤハウジング13の中心部分に位置している。圧力調整室13cの周りの隔壁が圧力調整室13cと吐出室13aとを区画しており、圧力調整室13cは吐出室13aによって囲まれている。また、リヤハウジング13には容量制御弁29が設けられている。
シリンダブロック1、バルブプレート25、吐出弁板27、リテーナ板及びリヤハウジング13には、斜板室1bと容量制御弁29とを連通する低圧通路31が形成されている。また、リヤハウジング13には、容量制御弁29と吐出室13aとを連通する高圧通路33と、容量制御弁29と圧力調整室13cとを連通する給気通路35aが形成されている。
また、この圧縮機では、ラグプレート19が区画体とされているとともに、移動体37、制御圧室39及び制御機構41を備えている。移動体37は、斜板室1b内で駆動軸3と一体回転可能であり、かつラグプレート19に対して回転軸心O方向に移動するようになっている。ラグプレート19と移動体37とにより制御圧室39が区画されている。移動体37は、駆動軸3との間にOリング37aを有するとともに、ラグプレート19との間にOリング37bを有している。制御圧室39は内部の圧力によって回転軸心O方向で後方に向かって移動体37を移動させる。移動体37は、回転軸心O方向で後方に向かって移動することにより斜板5を押圧し、その傾斜角度を変更する。
駆動軸3の後端には、回転弁43が一体に設けられている。回転弁43は、図5及び図6に示すように、樹脂部品45と金属部品47とからなる。樹脂部品45は耐熱性のある断熱材料からなる。
樹脂部品45は、図3に示すように、フランジ45aと、フランジ45aから前方に一体に延びる嵌合部45fと、嵌合部45fから前方に一体に延びる第1管45bとからなる。フランジ45a及び嵌合部45fには連通孔45cが形成されている。第1管45bは、フランジ45aと同軸の円柱状をなし、内部に通孔45dが形成されている。通孔45dと連通孔45cとは、同径であり、互いに連通している。第1管45bの前端には小径部45eが形成されている。
金属部品47はフランジ45aと同径の管状である。金属部品47内に嵌合部45fが嵌合されることにより樹脂部品45と金属部品47とが一体とされている。この状態において、金属部品47と第1管45bとの間には環状空間49が形成されている。金属部品47には、環状空間49を外周側に開口し、環状空間49と吸入通路1dとを間欠的に連通する連通窓47aが形成されている。金属部品47は、図3に示すように、連通窓47aの後方に環状のシール溝47bを有し、シール溝47b内にはシールリング47cが収納されている。金属部品47が本発明の第2管に相当する。環状空間49及び連通窓47aが本発明の導入通路に相当する。
図1及び図2に示すように、樹脂部品45と金属部品47とは予め一体化されて回転弁43とされている。駆動軸3には回転軸心Oと同軸に延びる軸孔3aが後端から前方に向かって形成されている。小径部45eがこの軸孔3aに篏合される。こうして、駆動軸3と回転弁43とを容易に組み付けることが可能となっている。
回転弁43は圧縮機に組み付けられた状態において軸孔1c内に収納されている。回転弁43と軸孔1cとの間には回転弁43が回転できるだけの隙間だけが確保されている。また、回転弁43は、樹脂部品45のフランジ45aがバルブプレート25と当接している。このため、フランジ45aは、ストッパとして機能し、駆動軸3がリヤハウジング13に近づく方向に移動することを規制する。バルブプレート25及び吐出弁板27には、連通孔45cを圧力調整室13cに連通させる導圧孔25cが貫設されている。
フランジ45a及び金属部品47の外径は駆動軸3の外径よりやや大きくされており、金属部品47の前端には復帰ばね51の後端が当接されている。復帰ばね51は、傾斜角度が最小である状態で斜板5と当接し、傾斜角度を復帰することができる付勢力を有している。このため、復帰ばね51を駆動軸3や回転弁43に対してサークリップで設ける必要がなく、部品点数の削減を実現することができる。
駆動軸3には、軸孔3aの前端で軸孔3aと連通し、径方向に延びる径孔3bが形成されている。径孔3bは、移動体37が最も前進した状態でも制御圧室39に連通するようになっている。図3に示すように、回転弁43の連通孔45c及び通孔45dは軸孔3aと連通している。連通孔45c、通孔45d、軸孔3a及び径孔3bが制御通路を構成している。このうち、通孔45d及び連通孔45cが本発明の第1制御通路に相当し、軸孔3a及び径孔3bが本発明の第2制御通路に相当する。
この圧縮機は車両の空調装置に用いられる。そして、圧縮機は、駆動軸3がエンジンやモータによって回転駆動される。ここで、この圧縮機では、図1及び図2に示すように、シリンダブロック1に吸入通路1dが形成され、環状空間49及び連通窓47aを有する回転弁43が駆動軸3に一体に設けられている。そして、吸入路11bが斜板室1bに開口している。このため、蒸発器を経た冷媒はまずは吸入路11bにより斜板室1bに取り込まれる。
そして、図3及び図4に示すように、駆動軸3の回転に伴い、環状空間49とシリンダブロック1の各吸入通路1dとが間欠的に連通する。このため、斜板室1d内の冷媒がそのタイミングで吸入行程の各圧縮室23に吸入される。この際、シールリング47cは圧力調整室13cと軸孔1cとの間を封止する。各圧縮室23内の冷媒は、圧縮行程で各ピストン9によって圧縮される。また、各圧縮室23内の冷媒は、吐出行程で各吐出ポート25a及び各吐出弁27aを経て吐出室13aに吐出される。吐出室13a内の冷媒は凝縮器に吐出される。
この際、容量制御弁29が圧力調整室13c内の圧力を高くすれば、その圧力が導圧孔25c、回転弁43の連通孔45c及び通孔45d、駆動軸3の軸孔3a及び径孔3bを経て制御圧室39に導かれ、移動体37が回転軸心O方向の後方に移動する。このため、斜板5が移動体37に押され、傾斜角度が小さくなる。
逆に、容量制御弁29が圧力調整室13c内の圧力を低くすれば、その圧力が導圧孔25c、回転弁43の連通孔45c及び通孔45d、駆動軸3の軸孔3a及び径孔3bを経て制御圧室39に導かれ、移動体37が回転軸心O方向の前方に移動する。このため、斜板5は、移動体37に押されなくなる。このため、斜板5は、復帰ばね51の付勢力により、最小の傾斜角度から復帰する。また、斜板5は、各ピストン9に作用する圧縮反力によって傾斜角度を大きくする。
こうして、この圧縮機は、リヤハウジング13に吸入室を形成することなく、傾斜角度に応じた能力で空調装置による車室の冷房を実現する。このため、リヤハウジング13の吐出室13a内の高温高圧の冷媒が斜板室1b内の低温低圧の冷媒を加熱することはなく、体積効率が向上する。また、外部の冷媒が容積の大きな斜板室1bにまずは取り込まれることから、吸入脈動も抑制し易い。
したがって、この圧縮機は、体積効率に優れ、かつ吸入脈動を抑制可能である。
また、この圧縮機では、リヤハウジング13に大きな吐出室13aを形成し易く、吐出脈動も抑制し易い。
さらに、この圧縮機では、リヤハウジング13に吸入室を形成する必要がなく、かつ斜板室1bとその吸入室とを連通する吸入用通路をシリンダブロック1に設ける必要がない。このため、この圧縮機は、小型化を希求した場合におけるその吸入用通路による吸入圧損失を回避でき、この意味でも優れた体積効率を発揮する。
また、この圧縮機では、リヤハウジング13において、吐出室13aが環状に形成され、圧力調整室13cがその吐出室13aに囲まれていることから、圧力調整室13c内の高温の冷媒が吐出室13a内の高温の冷媒によってその温度を維持し易く、優れた制御性も発揮する。
さらに、この圧縮機では、リヤハウジング13に吸入室を形成する必要がないため、以下の作用効果も奏する。(1)制御機構41の一部としての容量制御弁29のレイアウト等、設計の自由度が向上する。(2)リヤハウジング13に吐出室13aと吸入室とを区画する隔壁を設ける必要がない。このため、吐出室13aから吸入室への冷媒の漏れを防止するための隔壁による締め代を考慮する必要がなく、各シリンダボア1aの変形を抑制できる。このため、性能、制御性及び耐久性が向上する。(3)吐出室13a内に設ける各吐出弁27aのリード部を長くすることができる。このため、各吐出弁27aのバネ定数を低くし、圧力損失を低減して性能が向上する。また、各吐出弁27aの応力を低減することができるため、耐久性が向上する。
特に、この圧縮機は、図7に示すように、回転弁43の第1管45bと金属部材47とが同軸であるため、第1管45bが環状空間49と接触する表面積が小さい。また、樹脂製品45が第1管45bを形成している。このため、環状空間49及び連通窓47aを流通する低温の冷媒が通孔45d内の冷媒によって加熱され難く、吸入過熱を抑制し、より優れた体積効率を発揮する。逆に、通孔45d内の冷媒が環状空間49及び連通窓47aを流通する低温の冷媒によって冷却され難く、より優れた制御性を発揮する。また、樹脂製品45が第1管45bを形成していることから、通孔45d内の冷媒によって第2管47を加熱し難く、回転弁43の焼き付きを抑制することもできる。
(実施例2)
実施例2の圧縮機は、図8に示す金属製の回転弁53を採用している。この回転弁53は、内部に斜板室1bと連通する空間55と、圧力調整室13cと連通する通孔57とが隔壁53aによって区画された状態で形成されている。また、この回転弁53では、空間55に連通窓53bが形成されている。空間55及び連通窓53bが本発明の導入通路に相当し、通孔57が本発明の第1制御通路に相当する。他の構成は実施例1と同様である。この圧縮機も実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施例3)
実施例3の圧縮機は、図9に示すように、第1シリンダブロック61、第2シリンダブロック63、駆動軸65、斜板67、リンク機構69、6個のピストン71、フロントハウジング73及びリヤハウジング75を備えている。第1シリンダブロック61、第2シリンダブロック63、フロントハウジング73及びリヤハウジング75が本発明のハウジングに相当する。
第1シリンダブロック61には6個の第1シリンダボア61aが形成され、第2シリンダブロック63には同数の第2シリンダボア63aが形成されている。各第1シリンダボア61aと各第2シリンダボア63aとは、駆動軸65の回転軸心O周りで同一位置に形成されている。第1シリンダブロック61の後端と第2シリンダブロック63の前端との間にはガスケット62が設けられ、第1シリンダブロック61と第2シリンダブロック63とが接合されている。第1シリンダブロック61と第2シリンダブロック63との間には斜板室60が形成されている。
第1シリンダブロック61の前端には第1バルブプレート77、第1吐出弁板79及び図示しない第1リテーナ板を介してフロントハウジング73が接合されており、第2シリンダブロック63の後端には第2バルブプレート81、第2吐出弁板83及び図示しない第2リテーナ板を介してリヤハウジング75が接合されている。
フロントハウジング73には軸孔73aが形成され、第1シリンダブロック61には軸孔73aと同軸の第1軸孔61bが形成され、第2シリンダブロック63には軸孔73a及び第1軸孔61bと同軸の第2軸孔63bが形成され、リヤハウジング75には軸孔73a、第1軸孔61b、第2軸孔63bと同軸の軸孔75aが形成されている。軸孔73a内には軸封装置85、ラジアル軸受87及びスラスト軸受86が設けられ、軸孔75a内にはラジアル軸受88及びスラスト軸受90が設けられている。
第1シリンダブロック61には斜板室60と連通する吸入路61fが形成されている。斜板室60内に斜板67が配置されている。斜板室60内において、駆動軸65にはラグアーム89が第1ピン91周りで揺動可能に設けられている。ラグアーム89には斜板67が第2ピン93周りで揺動可能に設けられている。
また、この圧縮機では、斜板室60内における斜板67の後方において、駆動軸65に区画体95が圧入されている。また、この圧縮機は、移動体97、制御圧室99及び制御機構101を備えている。移動体97は、斜板室60内で駆動軸65と一体回転可能であり、かつ区画体95に対して回転軸心O方向に移動するようになっている。区画体95と移動体97とにより制御圧室99が区画されている。区画体95は移動体97との間にOリング95aを有し、移動体97は駆動軸65との間にOリング97aを有している。駆動軸65には斜板67が第3ピン103周りで揺動可能に設けられ、移動体97には斜板67が第4ピン105周りで揺動可能に設けられている。第1〜4ピン91、93、103、105は回転軸心Oと直交する方向に延びている。ラグアーム89、斜板67、移動体97、第1〜4ピン91、93、103、105がリンク機構69を構成している。
各ピストン71は、各第1、2シリンダボア61a、63aに収納されている。各ピストン71と斜板67との間には2個のシュー107が設けられている。各ピストン71は、各第1シリンダボア61a内に第1圧縮室109を形成し、各第2シリンダボア63a内に第2圧縮室111を形成している。
第1シリンダブロック61の前方には、各第1シリンダボア61aを第1軸孔61bと放射方向で連通させる第1吸入通路61cが形成されている。第1シリンダブロック61の前方では、第1バルブプレート77に各第1圧縮室109と連通する第1吐出ポート77aが形成されている。第1吐出弁板79には、各第1吐出ポート77aを弾性力によって閉鎖する第1吐出弁79aが形成されている。第1リテーナ板は各第1吐出弁の開度を規制するようになっている。
第2シリンダブロック63の後方には、各第2シリンダボア63aを第2軸孔63bと放射方向で連通させる第2吸入通路63cが形成されている。第2シリンダブロック63の後方では、第2バルブプレート81に各第2圧縮室111と連通する第2吐出ポート81aが形成されている。第2吐出弁板83には、各第2吐出ポート81aを弾性力によって閉鎖する第2吐出弁83aが形成されている。第2リテーナ板は各第2吐出弁の開度を規制するようになっている。
フロントハウジング73には各第1吐出ポート77aを介して各第1圧縮室109と連通し得る第1吐出室73aが形成されている。リヤハウジング75には各第2吐出ポート81aを介して各第2圧縮室111と連通し得る第2吐出室75aが形成されている。第1、2吐出室73a、75aは、回転軸心O周りで環状に形成されている。また、第1、2シリンダブロック61、63には、第1、2吐出室73a、75aを連通する吐出通路61d、63dが形成されている。また、第1シリンダブロック61には、これらの吐出通路61d、63dと連通して冷媒を吐出する吐出路61eが形成されている。
また、リヤハウジング75には圧力調整室75bが形成されている。圧力調整室75bはリヤハウジング75の中心部分に位置している。圧力調整室75bの周りの隔壁が圧力調整室75bと第2吐出室75aとを区画しており、圧力調整室75bは第2吐出室75aによって囲まれている。また、リヤハウジング75には容量制御弁113が設けられている。
第2シリンダブロック63及びリヤハウジング75には、斜板室60と容量制御弁113とを連通する低圧通路115が形成されている。また、リヤハウジング75には、容量制御弁113と第2吐出室75aとを連通する高圧通路117と、容量制御弁113と圧力調整室75bとを連通する給気通路101aが形成されている。
駆動軸65には回転軸心Oと同軸に延びる軸孔65aが後端から前方に向かって形成されている。また、駆動軸3には、斜板67の前方で軸孔65aと連通し、径方向に延びる吸入孔65bが形成されている。そして、駆動軸65の前端部は第1回転弁119とされ、駆動軸65の後端部は第2回転弁121とされている。つまり、駆動軸65には、軸孔65aの前端で軸孔65aと連通し、径方向に延びる第1連通窓65cと、軸孔65aの後方で軸孔65aと連通し、径方向に延びる第2連通窓65dとが形成されている。第1、2連通窓65c、65dは、駆動軸65の回転に伴い、第1、2シリンダブロック61、63の各第1、2吸入通路61c、63cと間欠的に連通するようになっている。駆動軸65は、図10に示すように、第2連通窓65dの後方に環状のシール溝65fを有し、シール溝65f内にはシールリング65gが収納されている。吸入孔65b、軸孔65a及び第1、2連通窓65c、65dが本発明の導入通路に相当する。
第1回転弁119は圧縮機に組み付けられた状態において第1軸孔61b内に収納されている。第1回転弁119と第1軸孔61bとの間には第1回転弁119が回転できるだけの隙間だけが確保されている。第2回転弁121は圧縮機に組み付けられた状態において第2軸孔63b内に収納されている。第2回転弁121と第2軸孔63bとの間には第2回転弁121が回転できるだけの隙間だけが確保されている。
駆動軸65の後端には樹脂製のキャップ123が設けられている。キャップ123は、図10に示すように、駆動軸65の軸孔65a内に篏合されている。キャップ123は軸孔65a内に延びる軸部123aを有している。駆動軸65には、斜板67の後側で軸孔65aと連通し、径方向に延びる径孔65eが形成されている。径孔65eは、移動体97が最も前進した状態でも制御圧室99に連通するようになっている。キャップ123には、軸孔65bと隔離された状態で、圧力調整室75bと径孔65eとを連通する連通孔123bが形成されている。連通孔123bが制御通路を構成している。他の構成は実施例1の圧縮機と同様である。
この圧縮機も車両の空調装置に用いられる。ここで、この圧縮機では、図9に示すように、第1、2シリンダブロック61、63に第1、2吸入通路61c、63cが形成され、第1、2連通窓65c、65dを有する第1、2回転弁119、121が駆動軸65に一体に設けられている。
そして、斜板室60内の冷媒は、駆動軸65の回転に伴い、吸入孔65b、軸孔65a、第1連通窓65c及び第1吸入通路61cを経て吸入行程の各第1圧縮室109に吸入される。また、斜板室60内の冷媒は、駆動軸65の回転に伴い、吸入孔65b、軸孔65a、第2連通窓65d及び第2吸入通路63cを経て吸入行程の各第2圧縮室111に吸入される。この際、シールリング65gは圧力調整室75bと軸孔63bとの間を封止する。各第1、2圧縮室109、111内の冷媒は、圧縮行程で各ピストン71によって圧縮される。また、各第1、2圧縮室109、111内の冷媒は、吐出行程で各第1、2吐出ポート77a、81a及び各第1、2吐出弁79a、83aを経て第1、2吐出室73a、75aに吐出される。
この際、容量制御弁113が圧力調整室75b内の圧力を高くすれば、その圧力が第2回転弁121の連通孔123bを経て制御圧室99に導かれ、移動体97が回転軸心O方向の後方に移動する。このため、斜板67が移動体97に牽引され、傾斜角度が大きくなる。
逆に、容量制御弁113が圧力調整室75b内の圧力を低くすれば、その圧力が第2回転弁121の連通孔123bを経て制御圧室99に導かれる。このため、斜板67は、第1圧縮室109内の吸入反力及び第2圧縮室111の圧縮反力により、傾斜角度が小さくなる。
こうして、この圧縮機は、フロントハウジング73及びリヤハウジング75に吸入室を形成することなく、傾斜角度に応じた能力で空調装置による車室の冷房を実現する。このため、フロントハウジング73及びリヤハウジング75の第1、2吐出室73a、75a内の高温高圧の冷媒が斜板室60内の低温低圧の冷媒を加熱することはなく、体積効率が向上する。また、外部の冷媒が容積の大きな斜板室1bにまずは取り込まれることから、吸入脈動も抑制し易い。
したがって、この圧縮機も、体積効率に優れ、かつ吸入脈動を抑制可能である。
また、この圧縮機では、フロントハウジング73及びリヤハウジング75に大きな第1、2吐出室73a、75aを形成し易く、吐出脈動も抑制し易い。
また、この圧縮機では、フロントハウジング73及びリヤハウジング75に吸入室を形成する必要がなく、かつ斜板室60とそれらの吸入室とを連通する吸入用通路を第1、2シリンダブロック61、63に設ける必要がない。このため、この圧縮機は、小型化を希求した場合におけるその吸入用通路による吸入圧損失を回避でき、この意味でも優れた体積効率を発揮する。他の作用効果は実施例1の圧縮機と同様である。
以上において、本発明を実施例1〜3に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜3に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施例1、2では、リヤハウジング側に回転弁を位置させているため、リヤハウジングに吸入室を設けない構成としたが、フロントハウジング側に回転弁を位置させた場合には、フロントハウジングに吸入室を設けない構成とすることも可能である。このような構成は、実施例1、2のような単一のシリンダブロックを備えた片頭容量可変型斜板式圧縮機ばかりでなく、実施例3のような2個のシリンダブロックを備えた両頭容量可変型斜板式圧縮機で実現可能である。
また、上記実施例1〜3の圧縮機では吐出室13aを環状に形成したが、吐出室をU字状に形成しても、本発明の作用効果を奏することができる。
さらに、上記実施例1〜3の圧縮機では、制御機構として、容量制御弁に低圧通路、高圧通路及び給気通路を接続したが、高圧通路に固定絞りを設け、低圧通路に容量制御弁を設けた制御機構でもよい。また、高圧通路に容量制御弁を設け、低圧通路に固定絞りを設けた制御機構でもよい。
本発明は車両等の空調装置に利用可能である。
1b、60…斜板室
13a、73a、75a…吐出室(73a…第1吐出室、75a…第2吐出室)
1a、61a、63a…シリンダボア(61a…第1シリンダボア、63a…第2シリンダボア)
1、61、63…シリンダブロック(61…第1シリンダブロック、63…第2シリンダブロック)
13、73…フロントハウジング
75…リヤハウジング
3、65…駆動軸
5、67…斜板
O…回転軸心
7、69…リンク機構
9、71…ピストン
19、95…区画体(19…ラグプレート)
37、97…移動体
39、99…制御圧室
43、101…制御機構
1d、61c、63c…吸入通路(61c…第1吸入通路、63c…第2吸入通路)
49、47a、55、53b、65b、65a、65c、65d…導入通路(49…環状空間、47a、53b…連通窓、55…空間、65b…吸入孔、65a…軸孔、65c…第1連通窓、65d…第2連通窓)
43、119、121…回転弁
11b、61f…吸入路
13c、75b…圧力調整室
45c、45c、45d、3a、3b、57、123b…制御通路(45c、123b…連通孔、45d、57…通孔、3a…軸孔、3b…径孔)
45d、45c…第1制御通路(45d…通孔、45c…連通孔45c
3a、3b…第2制御通路(3a…軸孔、3b…径孔)
45b…第1管
47…第2管(金属部品)
45a…フランジ
51…復帰ばね

Claims (5)

  1. 斜板室、吐出室及び複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有するハウジングと、
    前記シリンダブロックに回転可能に支承された駆動軸と、
    前記斜板室内に配置されて前記駆動軸とともに回転される斜板と、
    前記駆動軸と前記斜板との間に設けられ、前記駆動軸の回転軸心に直交する方向に対する前記斜板の傾斜角度の変更を許容するリンク機構と、
    前記各シリンダボアに収納され、前記斜板の回転によって前記傾斜角度に応じたストロークで往復動して前記各シリンダボア内に圧縮室を形成するピストンと、
    前記斜板室内で前記駆動軸と一体回転可能に設けられた区画体と、
    前記斜板室内に設けられで前記駆動軸と一体回転可能であり、かつ前記区画体に対して前記回転軸心方向に移動して前記傾斜角度を変更する移動体と、
    前記区画体と前記移動体とにより区画され、内部の圧力によって前記移動体を移動させる制御圧室と、
    前記制御圧室内の圧力を制御する制御機構とを備え、
    前記シリンダブロックには、前記各シリンダボアに連通する吸入通路が形成され、
    前記駆動軸には、前記駆動軸の回転に伴って前記斜板室と前記各吸入通路とを間欠的に連通する導入通路を有する回転弁が一体に設けられ、
    外部から吸入冷媒を取り込むための吸入路が前記斜板室に開口し、
    前記回転弁及び前記駆動軸に形成され、前記圧力調整室と前記制御圧室とを連通する制御通路が設けられていることを特徴とする容量可変型斜板式圧縮機。
  2. 前記制御通路は、前記回転弁に形成され、前記圧力調整室と連通する第1制御通路と、前記駆動軸に形成され、前記第1制御通路と前記制御圧室とを連通する第2制御通路とからなり、
    前記回転弁は、内部に通孔を有し、前記回転軸心方向に延びる第1管と、前記第1管との間に環状空間を保持し、前記第1管と同軸をなす第2管とを有し、
    前記第1制御通路は前記通孔を有し、
    前記第2管に連通窓が形成され、
    前記環状空間及び前記連通窓が前記導入通路とされている請求項1記載の容量可変型斜板式圧縮機。
  3. 前記回転弁は、前記通孔と連通する連通孔が形成されたフランジと、前記フランジと一体に設けられ、前記第2制御通路に篏合される前記第1管と、前記フランジと同径をなす前記第2管とからなり、
    前記第1制御通路は前記通孔及び前記連通孔を有する請求項2記載の容量可変型斜板式圧縮機。
  4. 前記フランジ及び前記第1管は断熱材料からなる請求項3記載の容量可変型斜板式圧縮機。
  5. 前記第2管における前記駆動軸側の端部は、前記駆動軸における前記第2管側の端部よりも大径に形成されており、
    前記斜板と前記第2管との間には、前記傾斜角度が最小の前記斜板を復帰する付勢力を有する復帰ばねが設けられている請求項2乃至4のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
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