JP2016161851A - 画像形成装置及びテストパターンの生成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成装置は、個別に形成した複数の色の画像を回転する像担持体上に重ねて転写し、当該像担持体上の前記複数の色からなる画像をさらに用紙上に転写する画像形成部と、前記像担持体の回転周期と同じ周期の濃度ムラを検出するためのテストパターンT11〜T13を生成するテストパターン生成部と、を備え、前記テストパターン生成部は、前記像担持体の回転周期の1周期と同じ長さLのテストパターンの領域をN個の区間Dbに分割し、各区間DbをさらにM個の領域Dcに分割して、各領域Dcに濃度レベルが異なるM個のパターンg11及びg12をそれぞれ配置することにより、前記テストパターンT11〜T13を生成することを特徴とする。
【選択図】図4
Description
画像形成部材の特性、経時変化等によって、画像の濃度ムラが生じることがあるため、テストパターンを形成してその濃度分布から濃度ムラを検出し、検出した濃度ムラを相殺するように原画像データを補正することが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
一方、中間転写ベルトは1周期が100cm程度と長く、同じ3周期分の濃度ムラを検出するには、約300cmの長いテストパターンを形成しなければならない。テストパターンの濃度レベルを2段階にすると、必要なテストパターンの長さは倍の600cmになる。テストパターンの形成によって稼働できないダウンタイムが長くなるとともに、色材等の消費も増えてコストが上昇する。
個別に形成した複数の色の画像を回転する像担持体上に重ねて転写し、当該像担持体上の前記複数の色からなる画像をさらに用紙上に転写する画像形成部と、
前記像担持体の回転周期と同じ周期の濃度ムラを検出するためのテストパターンを生成するテストパターン生成部と、を備え、
前記テストパターン生成部は、前記像担持体の回転周期の1周期と同じ長さのテストパターンの領域をN(Nは2以上の整数)個の区間に分割し、各区間をさらにM(Mは2以上の整数)個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、前記テストパターンを生成することを特徴とする画像形成装置が提供される。
前記テストパターン中の各区間に配置されるM個のパターンは、各区間の境界を挟んで同じ濃度レベルのパターン同士が隣接するように、配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置が提供される。
前記テストパターン生成部は、検出する濃度ムラの周期数F(Fは1以上の整数)と同じ数の前記テストパターンを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置が提供される。
前記テストパターン生成部は、f−1(fは2〜Fの整数)周期目のテストパターンの濃度分布において濃度変化が大きかった1又は複数の領域内をN個の区間に分割し、各区間をさらにM個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、f周期目のテストパターンを生成することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置が提供される。
前記テストパターン生成部は、過去の濃度ムラの検出時に生成した複数のテストパターンの濃度分布の差に応じて、濃度の安定性が高いと判定した場合、生成するテストパターンの数を減らすことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置が提供される。
前記画像形成部により前記像担持体上に形成された前記テストパターンの濃度を検出する濃度検出部と、
前記濃度検出部により検出されたテストパターンの濃度分布に基づいて、前記像担持体の回転周期の位相に対応する補正値を算出する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置が提供される。
個別に形成された複数の色の画像が重ねて転写される像担持体の回転周期と同じ周期の濃度ムラを検出するためのテストパターンの生成方法であって、
前記像担持体の回転周期の1周期と同じ長さのテストパターンの領域をN(Nは2以上の整数)個の区間に分割し、各区間をさらにM(Mは2以上の整数)個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、前記テストパターンを生成することを特徴とするテストパターンの生成方法が提供される。
図1に示すように、画像形成装置Gは、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信部15、画像生成部16、画像メモリー17、テストパターン生成部18、画像処理部19、画像形成部20、濃度検出部30及び位相検出部31を備えて構成されている。
例えば、制御部11は、画像生成部16により生成された原画像データを画像処理部19により画像処理させて、画像処理後の原画像データの各画素の画素値に応じて画像形成部20により用紙上に画像を形成させる。
補正値の算出時、制御部11は、濃度ムラを検出するためのテストパターンをテストパターン生成部18により生成させ、画像形成部20により当該テストパターンを形成させる。制御部11は、濃度検出部30により検出されたテストパターンの濃度分布に基づいて、像担持体の回転周期の位相に対応する補正値を算出する。
例えば、通信部15は、ユーザー端末からネットワークを介して、画像を形成する指示内容がページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されたデータ(以下、PDLデータという)を受信する。
具体的には、テストパターン生成部18は、像担持体の回転周期の1周期と同じ長さのテストパターンの領域をN(Nは2以上の整数)個の区間に分割し、各区間をさらにM(Mは2以上の整数)個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、テストパターンを生成する。像担持体の回転周期の1周期は、像担持体が1回転したときの外周の長さに相当する。
階調補正処理は、原画像データの各画素の画素値を、用紙上に形成された画像の濃度が目標の濃度と一致するように補正された画素値に変換する処理である。中間調処理は、例えば誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理等である。
図2は、画像形成部20の概略構成を示している。
画像形成部20は、図2に示すように、4つの書込みユニット21、像担持体22、2次転写ローラー23、定着装置24、給紙トレイ25及び反転経路26を備えている。
像担持体22は、複数のローラーにより巻き回されて回転するベルト等であり、一般に中間転写ベルトと呼ばれる。複数のローラーのなかには、1次転写ローラー2f及び2次転写ローラー23が含まれる。像担持体22はその表面に、4つの書込みユニット21により個別に形成されたC、M、Y及びKの色の画像が重ねて転写されるので、この各色からなる画像をさらに用紙上に転写する。
画像形成時、各書込みユニット21において、帯電部2dにより感光ドラム2bに電圧を印加して帯電させる。各書込みユニット21は、対応する色C、M、Y及びKの変調された原画像データに応じて、露光部2aによりレーザービームを照射し、感光ドラム2b上を主走査方向に繰り返し走査する。走査中、感光ドラム2bは回転し、走査する各ラインの位置が副走査方向にずれるので、感光ドラム2b上には複数のラインからなる静電潜像が形成される。露光部2aは、主走査方向の始端側を走査するレーザービームを検出し、各ラインの画像の開始位置を示す同期信号を出力する。
各感光ドラム2b上の画像は、各1次転写ローラー2fにより像担持体22上に順次重ねて転写され、像担持体22上には複数の色からなる画像が形成される。画像の転写後、各書込みユニット21において、クリーニング部2eにより感光ドラム2b上に残留する色材を除去する。
1枚の用紙の両面に画像を形成する場合は、反転経路26に用紙を搬送して用紙面を反転させた後、再度2次転写ローラー23へ用紙を搬送する。
濃度検出部30としては、検出範囲がスポットである光学センサーを用いてもよいし、より広範囲な検出範囲が必要な場合はラインセンサー、エリアセンサー等を用いることができる。
図2は、位相検出部31と像担持体22上のマーカー22aの配置例を示している。
図2に示す位相検出部31によれば、1周期中の位相を0〜1の範囲で表すと、像担持体22に設けられたマーカー22aを、0の基準位相として検出することができる。
複数の基準位相を検出できるようにしてもよく、像担持体22のベルトの半周ごとそれぞれ設けられた2つのマーカーを、それぞれ0及び1/2の基準位相として検出するようにしてもよい。
例えば、周期数3の濃度ムラを検出するため、レベル数2として高濃度レベルと低濃度レベルの各テストパターンを形成する場合、図3に示すように、合計6個のテストパターンが必要であり、各テストパターンの副走査方向yの長さの合計は2×3×L(cm)である。Lが100(cm)である場合、600cmの長さのテストパターンを形成しなければならず、テストパターンの形成によるダウンタイム(画像形成装置Gの非稼働時間)が長時間化するとともに、トナー等の消費量が増えてコストが上昇する。
具体的には、テストパターン生成部18は、像担持体22の1周期と同じ長さLのテストパターンの領域をN個の区間に分割し、各区間をさらにM個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、テストパターンを生成する。N及びMは2以上の整数であれば、任意に選択することができる。N及びMが2のべき数であると、濃度ムラの補正処理に用いられるハードウェア資源に対応しやすく、好ましい。
図4は、F=3の場合に生成された3個のテストパターンT11、T12及びT13の例を示している。
図4に示すように、各テストパターンT11〜T13の副走査方向yの長さは、像担持体22の1周期の長さL(cm)と同じである。各テストパターンT11〜T13の主走査方向xの長さは特に限定されず、任意の長さとすることができる。
各区間Dbは、2個の領域Dcに分割され、各領域Dcの副走査方向yの長さはL/(N×M)(cm)である。
例えば、N=64、M=2の場合、区間Db及び領域Dcの副走査方向yの長さは、それぞれL/64及びL/128(cm)である。
テストパターンT11では、パターンg11及びg12が交互に配置されているので、その濃度分布は、濃度ムラがなければ、図5に示すように正弦波の波形を有する。正弦波の1周期の長さは1/Nであり、1/2周期の長さは1/(N×M)である。
なお、濃度検出部30の光源のスポット径の範囲内にパターンg11とパターンg12が含まれると、検出された濃度値にはパターンg11及びg12の両方の濃度値が含まれてしまう。よって、濃度検出部30により検出された濃度値のうち、各パターンg11及びg12の境界から濃度検出部30の光源のスポット径の範囲内において検出された濃度値を除外して、上記濃度値の平均値を算出することが好ましい。
例えば、N=64、M=2である場合、上述のように1個の区間Dbの長さはL/64(cm)であり、1個の領域Dcの長さはL/128(cm)である。
図6に示すように、1個の区間Dbに1個のパターンg11のみを配置する場合、このパターンg11の中心位置は、区間Dbの副走査方向の始端からL/128(cm)の位置であり、区間Dbの中心位置と一致する。そのため、パターンg11から算出した補正値を、区間Dbの始端からL/128の位相に対応する補正値として使用することができる。
なお、パターンg11とパターンg12によりレベル数Mの濃度レベルごとに補正値が算出されているので、各濃度レベルのうち、最も近い濃度レベルの補正値を用いることにより、より精度の高い補正を行うことができる。
また、上述のように、各区間Dbの補正値は、各区間Dbに配置された各パターンg11及びg12の中心位置の位相に対応する補正値であるが、特定した各ラインの位相が、2つの区間Dbの各パターンg11及びg12の中心位置間の位相である場合は、各区間Dbの補正値を線形補間することにより、各ラインの位相に対応する補正値を得ることができる。
複数の書込みユニット21により個別に形成された画像を順次転写させるため、像担持体22の回転周期は他の回転体と比べて長いが、上述の短いテストパターンT11〜T13を用いることにより、高い補正の精度を維持しながら、テストパターンの形成中のダウンタイムを短縮することができ、生産性が向上する。また、テストパターンの形成のためのトナー等の消耗も減らすことができ、コストの低減を図ることができる。
補正の精度をより高めることができることから、各区間の境界を挟んで同じ濃度レベルのパターン同士が隣接するように、テストパターン中の各区間にM個のパターンが配置されていることが好ましい。
図7に示すように、各区間Dbのパターンg11が隣接する区間Dbのパターンg11と隣り合っている。パターンg12も同様に、各区間Dbのパターンg12が隣接する区間Dbのパターンg12と隣り合っている。
しかしながら、各テストパターンT21〜T23は、各区間Dbで隣接するパターンg11又はg12の濃度レベルが同じであるので、境界付近の濃度も補正値の算出に用いることができる。補正値の算出に使用する濃度値のサンプル数が増えるため、補正の精度が向上する。
検出する濃度ムラの周期数Fと同じ数Fのテストパターンを生成する際、テストパターン生成部18は、f−1(fは2〜Fの整数を表す。)周期目のテストパターンの濃度分布において濃度変化が大きかった1又は複数の領域内をN個の区間に分割し、各区間をさらにM個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、f周期目のテストパターンを生成することができる。
また、補正が必要な区間De1及びDe2のみパターンg21及びg22を配置するので、テストパターンT32の形成によって消耗されるトナー量等をさらに減らすことができ、コストを減らすことができる。
検出する濃度ムラの周期数Fと同じ数Fのテストパターンを生成する際、テストパターン生成部18は、過去の濃度ムラの検出時に生成した複数のテストパターンの濃度分布の差に応じて、濃度の安定性が高いと判定した場合に、生成するテストパターンの数を減らすことができる。
例えば、制御部11がプログラムを読み取ることにより、上記テストパターン生成部18の処理手順を制御部11により実行させることもできる。また、画像形成装置Gに限らず、汎用のPC等のコンピューターにより当該プログラムを読み取らせて、上記処理手順を実行させることもできる。
プログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としては、ROM、フラッシュメモリー等の不揮発性メモリー、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、プログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
11 制御部
12 記憶部
18 テストパターン生成部
20 画像形成部
30 濃度検出部
31 位相検出部
Claims (7)
- 個別に形成した複数の色の画像を回転する像担持体上に重ねて転写し、当該像担持体上の前記複数の色からなる画像をさらに用紙上に転写する画像形成部と、
前記像担持体の回転周期と同じ周期の濃度ムラを検出するためのテストパターンを生成するテストパターン生成部と、を備え、
前記テストパターン生成部は、前記像担持体の回転周期の1周期と同じ長さのテストパターンの領域をN(Nは2以上の整数)個の区間に分割し、各区間をさらにM(Mは2以上の整数)個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、前記テストパターンを生成することを特徴とする画像形成装置。 - 前記テストパターン中の各区間に配置されるM個のパターンは、各区間の境界を挟んで同じ濃度レベルのパターン同士が隣接するように、配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記テストパターン生成部は、検出する濃度ムラの周期数F(Fは1以上の整数)と同じ数の前記テストパターンを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記テストパターン生成部は、f−1(fは2〜Fの整数)周期目のテストパターンの濃度分布において濃度変化が大きかった1又は複数の領域内をN個の区間に分割し、各区間をさらにM個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、f周期目のテストパターンを生成することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記テストパターン生成部は、過去の濃度ムラの検出時に生成した複数のテストパターンの濃度分布の差に応じて、濃度の安定性が高いと判定した場合、生成するテストパターンの数を減らすことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成部により前記像担持体上に形成された前記テストパターンの濃度を検出する濃度検出部と、
前記濃度検出部により検出されたテストパターンの濃度分布に基づいて、前記像担持体の回転周期の位相に対応する補正値を算出する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 個別に形成された複数の色の画像が重ねて転写される像担持体の回転周期と同じ周期の濃度ムラを検出するためのテストパターンの生成方法であって、
前記像担持体の回転周期の1周期と同じ長さのテストパターンの領域をN(Nは2以上の整数)個の区間に分割し、各区間をさらにM(Mは2以上の整数)個の領域に分割して、各領域に濃度レベルが異なるM個のパターンをそれぞれ配置することにより、前記テストパターンを生成することを特徴とするテストパターンの生成方法。
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