JP2016160812A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016160812A
JP2016160812A JP2015038992A JP2015038992A JP2016160812A JP 2016160812 A JP2016160812 A JP 2016160812A JP 2015038992 A JP2015038992 A JP 2015038992A JP 2015038992 A JP2015038992 A JP 2015038992A JP 2016160812 A JP2016160812 A JP 2016160812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal combustion
combustion engine
crankshaft
control device
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015038992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6408399B2 (ja
Inventor
涼太 ▲高▼木
涼太 ▲高▼木
Ryota Takagi
知也 真壁
tomoya Makabe
知也 真壁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2015038992A priority Critical patent/JP6408399B2/ja
Publication of JP2016160812A publication Critical patent/JP2016160812A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6408399B2 publication Critical patent/JP6408399B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】内燃機関、ACGスタータ及びワンウェイクラッチの異常に起因する内燃機関の始動不良の発生を回避する。
【解決手段】制御装置10は、異常判定部114とアイドルストップ制御部110とを有する。異常判定部114は、ロータ角度センサ94の検出結果に基づいて、エンジン14、ACGスタータ92及びワンウェイクラッチ74の異常を判定する。アイドルストップ制御部110は、クランクシャフト52の逆転が検出されず、その後、クランクシャフト52の正転が検出されたと異常判定部114が判定した場合、エンジン14のアイドルストップモードを解除し、エンジン14の自動停止を行わせない。
【選択図】図5

Description

本発明は、クランクシャフト上にACGスタータ、発進用遠心クラッチ及びワンウェイクラッチが設けられた内燃機関の始動を制御する制御装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の始動時に、ACGスタータによりクランクシャフトを逆転させ、その後、クランクシャフトを正転させることで、内燃機関を始動させる、いわゆるスイングバック制御を採用した技術が開示されている。
また、本出願人は、特許文献2において、内燃機関のクランクシャフト上にACGスタータ、発進用遠心クラッチ及び遠心式のワンウェイクラッチを設けた車両を提案している。特許文献2には、エンジンブレーキ時に、通常運転時のクランクシャフトの回転方向に対して相対的に逆方向にプライマリドライブギヤが回転している場合、プライマリドライブギヤからワンウェイクラッチを介してクランクシャフトにトルクを直接伝達することが開示されている。
再公表WO2002/027182号 特願2014−186511号
上述のワンウェイクラッチを用いることにより、インギヤ状態でスイングバック制御により内燃機関を始動させる場合でも、車両を後退させることなく、十分な助走距離を確保して、内燃機関の始動性を向上させることができる。
しかしながら、例えば、ワンウェイクラッチに何らかの異常が生じ、スイングバック制御によるクランクシャフトの逆転を許容できなくなった場合には、十分な助走距離を確保できない状態で内燃機関を始動させることになる。これにより、内燃機関の始動性に影響が生じる。このような状態で、アイドルストップモード中に内燃機関が自動停止したときには、次の自動始動を素早く行うことが難しくなる。従って、このような異常時における対策が必要である。
そこで、本発明は、内燃機関、ACGスタータ及びワンウェイクラッチの異常に起因する内燃機関の始動不良の発生を回避可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関(14)の制御装置(10)において、後述する第1〜第9の特徴では、車両(12)の内燃機関(14)のクランクシャフト(52)から発進用遠心クラッチ(68)を介して変速機(56)のメイン軸(84)に設けられたプライマリドリブンギヤ(82b)にトルクを伝達し、前記内燃機関(14)の始動時には、前記クランクシャフト(52)上に設けられたACGスタータ(92)により、前記クランクシャフト(52)を所定角度分逆転させた後、前記クランクシャフト(52)を正転させることで、前記内燃機関(14)を始動させることを前提とする。
このうち、第1〜第8の特徴は、前記内燃機関(14)の運転時における前記クランクシャフト(52)の正転、及び、前記始動時における前記クランクシャフト(52)の逆転の際には、前記クランクシャフト(52)上に設けられたワンウェイクラッチ(74)により、前記クランクシャフト(52)から前記プライマリドリブンギヤ(82b)へのトルクの伝達を遮断し、一方で、前記プライマリドリブンギヤ(82b)により前記クランクシャフト(52)を回転させる際には、前記プライマリドリブンギヤ(82b)から前記ワンウェイクラッチ(74)を介して前記クランクシャフト(52)にトルクを伝達することを前提とする。この場合、前記制御装置(10)は、前記ACGスタータ(92)の回転と前記内燃機関(14)の始動とを制御する。
以上の構成を前提とした上で、本発明に係る内燃機関(14)の制御装置(10)は、以下の第1〜第8の特徴を有する。
第1の特徴;前記クランクシャフト(52)の回転及び回転方向は、前記車両(12)に設けられた回転検出装置(94)により検出される。前記制御装置(10)は、異常判定部(114)とアイドルストップ制御部(110)とを有する。前記異常判定部(114)は、前記回転検出装置(94)の検出結果に基づいて、前記内燃機関(14)、前記ACGスタータ(92)及び前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を判定する。前記アイドルストップ制御部(110)は、前記クランクシャフト(52)の逆転が検出されず、その後、前記クランクシャフト(52)の正転が検出されたと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記内燃機関(14)のアイドルストップモードを解除し、前記内燃機関(14)の自動停止を行わせない。
第2の特徴;前記クランクシャフト(52)の逆転及び正転の両方が検出されないと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記内燃機関(14)の始動を行わせない。
第3の特徴;前記クランクシャフト(52)の逆転が検出された後、前記クランクシャフト(52)の正転が検出されないと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記アイドルストップモードを維持した状態で、前記内燃機関(14)の再始動を許容する。
第4の特徴;前記車両(12)に設けられた変速位置検出装置(115)により、前記変速機(56)のニュートラル状態又はインギヤ状態を検出し、前記異常判定部(114)は、前記変速位置検出装置(115)が前記インギヤ状態を検出した場合にのみ、前記クランクシャフト(52)の異常を判定する。
第5の特徴;前記回転検出装置(94)は、前記ACGスタータ(92)に設けられ、検出した前記回転及び前記回転方向をパルス信号として前記制御装置(10)に出力するパルス信号検知センサである。前記異常判定部(114)は、前記パルス信号の非検出時間が所定時間を超えた場合に、前記クランクシャフト(52)が回転不能であると判定する。
第6の特徴;前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を前記異常判定部(114)が判定し、前記アイドルストップ制御部(110)が前記アイドルストップモードを解除して前記内燃機関(14)の自動停止を禁止している場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記アイドルストップモードを解除したことを、前記車両(12)に設けられたインジケータ(130)を介して前記車両(12)の運転者に通知する。
第7の特徴;前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を前記異常判定部(114)が判定した後、次の前記内燃機関(14)の始動でも連続して前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を前記異常判定部(114)が判定した場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記内燃機関(14)の始動を禁止する。
第8の特徴;前記異常判定部(114)は、前記異常を判定し、前記車両(12)に設けられた警告灯(130)を介して前記車両(12)の運転者に判定結果を通知する場合、前記ワンウェイクラッチ(74)の異常の判定結果と、前記ワンウェイクラッチ(74)以外の異常の判定結果とを区別して、前記警告灯(130)を介して前記運転者に通知する。
一方、本発明に係る内燃機関(14)の制御装置(10)において、第9の特徴は、制御装置(10)により前記ACGスタータ(92)の回転と前記内燃機関(14)の始動とを制御することを前提とする。その上で、第9の特徴は、以下の構成を有する。
第9の特徴;前記車両(12)に設けられた回転検出装置(94)により、前記クランクシャフト(52)の回転及び回転方向を検出する。そして、前記制御装置(10)は、前記回転検出装置(94)の検出結果に基づいて、前記内燃機関(14)、前記ACGスタータ(92)及び前記クランクシャフト(52)の逆転異常を判定する異常判定部(114)と、前記クランクシャフト(52)の逆転が検出されず、その後、前記クランクシャフト(52)の正転が検出されたと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記内燃機関(14)のアイドルストップモードを解除し、前記内燃機関(14)の自動停止を行わせないアイドルストップ制御部(110)とを有する。
本発明の第1の特徴によれば、クランクシャフト上にACGスタータ、発進用遠心クラッチ及びワンウェイクラッチが設けられた内燃機関を搭載したアイドルストップ機能を有する車両において、ACGスタータを用いたスイングバック制御により内燃機関が始動する場合、異常判定部は、回転検出装置によるクランクシャフトの回転及び回転方向の検出結果から、クランクシャフトの正転又は逆転を検出する。そして、クランクシャフトの逆転が検出されず、その後、正転が検出されたと異常判定部が判定した場合、アイドルストップ制御部は、アイドルストップモードを解除して内燃機関の自動停止を行わせないようにしている。
このように、回転検出装置の検出結果に基づき、スイングバックができず、内燃機関の始動性が低下する状態にあると異常判定部が判定したときに、アイドルストップ制御部が内燃機関の自動停止を禁止することにより、アイドルストップ中の内燃機関の始動不良の発生を回避することができる。
本発明の第2の特徴によれば、クランクシャフトの逆転及び正転の両方が検出されない場合、異常判定部は、クランクシャフトの回転不能の故障が発生したと判定し、アイドルストップ制御部は、内燃機関の始動を禁止する。これにより、運転者は、クランクシャフトの故障を認識することができる。
本発明の第3の特徴によれば、クランクの逆転が検出されても正転が検出されない場合、異常判定部は、内燃機関が圧縮トルクを越えられないために始動に失敗した可能性があると判定する。この結果、アイドルストップ制御部が内燃機関の再始動を許容することにより、内燃機関の始動を再度行うことが可能となる。
本発明の第4の特徴によれば、ニュートラル状態では、変速機のギヤが噛み合わないため、ワンウェイクラッチの状態に関わりなく、クランクシャフトの逆転が可能となり、異常判定部が誤判定するおそれがある。そこで、インギヤ状態の場合にのみ、異常判定部がクランクシャフトの異常を判定することで、誤判定の発生を防止することができる。
本発明の第5の特徴によれば、パルス信号の非検出時間と予め定めた所定時間とを比較し、非検出時間が所定時間を超えるとクランクシャフトが回転不能と判定するので、クランクシャフトの回転状態の判定精度を高めることができる。
本発明の第6の特徴によれば、アイドルストップモードが解除されたことを運転者に知らせるインジケータを設けたことにより、運転者は、アイドルストップモードの状態を認識しながら車両を運転することになる。この結果、運転者は、車両の運転がしやすくなる。
本発明の第7の特徴によれば、ワンウェイクラッチの異常判定が連続して発生する場合には、ワンウェイクラッチが故障に至った可能性があるため、内燃機関の始動を禁止させることで、修理の必要性を運転者に認識させることができる。
本発明の第8の特徴によれば、ワンウェイクラッチの異常の判定結果、又は、ワンウェイクラッチ以外の異常の判定結果を、区別して警告灯で運転者に知らせるので、修理時に故障箇所を容易に特定することができ、修理作業が楽になる。
本発明の第9の特徴によれば、第1の特徴と同様に、クランクシャフト上にACGスタータ、発進用遠心クラッチ及びワンウェイクラッチが設けられた内燃機関を搭載したアイドルストップ機能を有する車両において、ACGスタータを用いたスイングバック制御により内燃機関が始動する場合、異常判定部は、回転検出装置によるクランクシャフトの回転及び回転方向の検出結果から、クランクシャフトの正転又は逆転を検出する。そして、クランクシャフトの逆転が検出されず、その後、正転が検出されたと異常判定部が判定した場合、アイドルストップ制御部は、アイドルストップモードを解除して内燃機関の自動停止を行わせないようにしている。
このように、第9の特徴においても、回転検出装置の検出結果に基づき、スイングバックができず、内燃機関の始動性が低下する状態にあると異常判定部が判定したときに、アイドルストップ制御部が内燃機関の自動停止を禁止することにより、アイドルストップ中の内燃機関の始動不良の発生を回避することができる。
本実施形態に係る制御装置が適用される車両の左側面図である。 図1のエンジンの断面図である。 図2の要部拡大断面図である。 図2及び図3のワンウェイクラッチの正面図である。 本実施形態に係る制御装置を含む車両の要部ブロック図である。 図1の車両のメータの正面図である。 図5の制御装置の第1動作を説明するためのフローチャートである。 図5の制御装置の第2動作を説明するためのフローチャートである。 図5の制御装置の第3動作を説明するためのフローチャートである。 図7の第1動作に対応する車両各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図8の第2動作に対応する車両各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図9の第3動作に対応する車両各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
本発明に係る内燃機関の制御装置について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[車両12の構成]
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置10(以下、本実施形態に係る制御装置10ともいう。)が適用される車両12の左側面図であり、図2は、車両12を構成する内燃機関としてのエンジン14の断面図である。なお、図1及び図2では、車両12のシート16に着座した運転者から見た方向を基準に、車両12の前後、左右及び上下の方向を説明する。
本実施形態に係る制御装置10(図5参照)は、自動二輪車等の車両12に適用される。車両12において、車体フレーム18は、複数種の鋼材を溶接等により一体に結合してなる。すなわち、車体フレーム18は、前輪懸架系を操向可能に支持するヘッドパイプ20から下後方へ単一のメインチューブ22を延ばし、ヘッドパイプ20とシート16との間を低部として、運転者の跨り易さを向上させた、いわゆるバックボーン型とされる。メインチューブ22の後端部の下方には、ピボットブラケット24が延び、ピボットブラケット24には後輪懸架系のスイングアーム26の前端部が上下揺動可能に支持される。メインチューブ22の後端部の上後方にはシートフレーム28が延び、シートフレーム28上にシート16が配置される。シートフレーム28とスイングアーム26との間には後輪懸架系のリヤクッション30が配置される。
なお、ヘッドパイプ20の上端には、操向ハンドル32が軸支され、下端にはステアリングステム34を介して前輪懸架系のフロントフォーク36が操舵可能に軸支される。フロントフォーク36の下端は、前輪38を軸支する。一方、スイングアーム26の後端は、後輪40を軸支する。
メインチューブ22の下方には、エンジン14が支持される。エンジン14のクランクケース42の前端部には、前方に向けてシリンダ44が略水平(詳細にはやや前上がりに)突出されている。シリンダ44は、クランクケース42側から前方に向かって、シリンダ本体44a、シリンダヘッド44b及びヘッドカバー44cが順に連なる。シリンダヘッド44bの上側には、インジェクタ46が取り付けられたスロットルボディ48が接続され、シリンダヘッド44bの下側には排気管50が接続されている。一方、エンジン14は、チェーン式伝動機構51aを介して後輪40と連係される。
図2に示すように、エンジン14は、クランクシャフト52の回転中心軸線(クランク軸線)C1を左右方向に沿わせた空冷単気筒エンジンである。なお、図2中、CLは、エンジン14の左右中心線を示す。
クランクケース42は、左右方向に直交する分割面(例えば車体左右中心面)を境に左右のケース半体42a、42bに分割される。各ケース半体42a、42bの外側方には、これらの一部をなす左右のケースカバー54a、54bがそれぞれ取り付けられる。また、クランクケース42は、マニュアルトランスミッション等の変速機56を収容するミッションケースを兼ねており、クランクケース42を含むエンジン14の内部では、エンジンオイルが適宜循環、撹拌されている。
シリンダ本体44aのシリンダボア44d内には、ピストン58が往復動可能に嵌装される。ピストン58は、コネクティングロッド58aを介してクランクシャフト52のクランクピン52aに連結される。クランクシャフト52は、クランクピン52aを支持する左右のクランクウェブ52bと、各クランクウェブ52bから左右外側にそれぞれ突出するジャーナル部52cと、各ジャーナル部52cからさらに左右外側にそれぞれ延びる延長軸52dとを有する。
左側の延長軸52dの基端側には、カムドライブスプロケット60が設けられている。シリンダヘッド44b内に設けられたカムシャフト62は、カムドライブスプロケット60を含むチェーン式伝動機構を介して、クランクシャフト52と連動して駆動する。シリンダ44内の左側は、チェーン式伝動機構が設けられるカムチェーン室64として形成される。なお、シリンダヘッド44bには点火プラグ66が取り付けられている。
クランクシャフト52の回転動力は、クランクケース42内の右側に収容された発進用遠心クラッチ68(以下、遠心クラッチ68ともいう。)、多板クラッチ70、及び、クランクケース42内の後部に収容された変速機56を介して、クランクケース42の後部左側の機関出力部51に出力される。機関出力部51は、チェーン式伝動機構51aを介して後輪40と連係される。以下、クランクシャフト52から機関出力部51までの伝動経路において、クランクシャフト52側を上流側、機関出力部51側を下流側ということがある。
クランクシャフト52の右側の延長軸52d上には、遠心クラッチ68が同軸支持される。遠心クラッチ68は、クラッチアウタ68a、クラッチインナ68b及び遠心ウェイト68cを有する。クラッチアウタ68aは、右方に開放する有底円筒状を成して、クランクシャフト52の右端部に相対回転可能に支持されている。クラッチインナ68bは、クラッチアウタ68aの内周側で、クランクシャフト52の右端部に一体回転可能に支持されている。遠心ウェイト68cは、クラッチアウタ68aの内周側で、クラッチインナ68bに拡開作動可能に支持される。なお、クラッチインナ68bの右側には、遠心分離式のオイルフィルタ72が形成されている。
遠心ウェイト68cは、クランクシャフト52の停止時及び低速回転時には、クラッチアウタ68aの内周面から離間し、遠心クラッチ68を動力伝達不能な切断状態とする。また、遠心ウェイト68cは、クランクシャフト52の回転数(回転速度)の上昇に伴い拡開作動し、所定回転数以上でクラッチアウタ68aの内周面に摩擦係合して、遠心クラッチ68を動力伝達可能な接続状態とする。
図2及び図3に示すように、クラッチアウタ68aの中心部には、円筒状の内周側カラー部68dが右側に突設される。内周側カラー部68dの外周には、ワンウェイクラッチ74が外嵌される。ワンウェイクラッチ74の外周には、クラッチインナ68bの左側に突設された円筒状の外周側カラー部68eが外嵌される。外周側カラー部68eは、ワンウェイクラッチ74における外輪76を含む。
ワンウェイクラッチ74は、基本的には、変速機56側のクラッチアウタ68aに先んじてクラッチインナ68b及びクランクシャフト52が正転する場合、フリー状態となってトルク伝達を行わない。この結果、クラッチインナ68b及びクランクシャフト52は、クラッチアウタ68aに対して空転する。なお、クランクシャフト52の正転とは、エンジン14の運転時の回転に相当する。
また、ワンウェイクラッチ74は、クラッチインナ68b及びクランクシャフト52に先んじてクラッチアウタ68aが正転する場合、又は、クラッチアウタ68aに対してクラッチインナ68b及びクランクシャフト52が逆転する場合、クラッチインナ68bの回転速度が所定速度未満であれば、フリー状態を保ってトルク伝達を行わない。この結果、クラッチアウタ68aは、クラッチインナ68b及びクランクシャフト52に対して空転する。
一方、ワンウェイクラッチ74は、クラッチインナ68bの回転速度が所定速度以上になると、後述するワンウェイ作動状態となる。この状態でクラッチインナ68b及びクランクシャフト52に先んじてクラッチアウタ68aが正転する場合、後述するローラ78(図3及び図4参照)が内輪80と外輪76との間でトルク伝達可能になるようにロック作動する。これにより、クラッチアウタ68a、クラッチインナ68b及びクランクシャフト52が一体に正転可能となる。
クラッチアウタ68aの中央部左側には、左方に延びる円筒状の伝動筒68fが設けられる。伝動筒68fの左端側には、プライマリドライブギヤ82aが一体回転可能に設けられる。プライマリドライブギヤ82aは、クランクシャフト52の後方に位置するメインシャフト84の右側部に相対回転可能に支持されたプライマリドリブンギヤ82bに噛み合う。プライマリドライブギヤ82a及びプライマリドリブンギヤ82bは、エンジン14の一次減速機構82を構成する。
クランクシャフト52の後方には、前側から順に、変速機56のメインシャフト84及びカウンタシャフト86が配置される。メインシャフト84及びカウンタシャフト86は、それぞれの回転中心軸線C3、C4を左右方向に沿わせて、すなわち、クランク軸線C1と平行にして配置される。カウンタシャフト86の後下方には、キックスピンドル88aが配置される。
メインシャフト84の右端部は、遠心クラッチ68の右端よりも左方で終端し、この右端部上に多板クラッチ70が同軸支持される。多板クラッチ70は変速用クラッチであり、クラッチアウタ70a、クラッチインナ70b、及び、複数のクラッチ板70cを有する。クラッチアウタ70aは、右方に開放する有底円筒状をなしてメインシャフト84の右端部に相対回転可能に支持される。クラッチインナ70bは、クラッチアウタ70aの内周側に配置されてメインシャフト84の右端部に一体回転可能に支持される。各クラッチ板70cは、クラッチアウタ70aとクラッチインナ70bとの間で軸方向(左右方向)に積層される。なお、クラッチアウタ70aの底壁左側には、プライマリドリブンギヤ82bが一体回転可能に支持される。
この場合、多板クラッチ70は、ダイヤフラムスプリング70dの付勢力によりクラッチ板70cを圧接して摩擦係合させる。多板クラッチ70は、不図示のシフトペダルの変速操作に連動してクラッチ板70cの圧接を一時的に解除し、変速機56のシフトチェンジをよりスムーズにする。
変速機56は、メインシャフト84及びカウンタシャフト86と、メインシャフト84とカウンタシャフト86との間で跨って支持される変速ギヤ群90とを備える。クランクシャフト52の回転動力は、変速ギヤ群90の任意のギヤを介してメインシャフト84からカウンタシャフト86に伝達される。カウンタシャフト86の左端部は、クランクケース42の後部左側に突出して機関出力部51となる。
変速ギヤ群90は、メインシャフト84及びカウンタシャフト86にそれぞれ支持された変速段数分のギヤで構成される。変速機56は、メインシャフト84とカウンタシャフト86との間で変速ギヤ群90の対応するギヤ同士が常に噛み合った常時噛み合い式とされる。各ギヤは、自身を支持するシャフトに対して相対回転可能なフリーギヤと、自身を支持するシャフトに対して一体回転可能な固定ギヤと、自身を支持するシャフトにスプライン嵌合するスライドギヤとに分類される。変速機56は、不図示のチェンジ機構の作動によりスライドギヤを移動させ、変速段に応じたギヤ列を選定する。図2では、変速ギヤ群90の左側から順に、二速ギヤ列90b、四速ギヤ列90d、三速ギヤ列90c及び一速ギヤ列90aが並んで配置される。
クランクシャフト52の左側の延長軸52dの左端部上には、ACGスタータ92が同軸支持される。ACGスタータ92は、三相交流式の発電電動機であり、エンジン14を始動するスタータモータ(セルモータ)として機能すると共に、エンジン14の運転に伴い発電する交流発電機としても機能する。ACGスタータ92の作動は、図5に示す車両12のECU(Electronic Control Unit)として機能する制御装置10により制御される。
ACGスタータ92は、いわゆるアウタロータ型の回転電機であり、アウタロータ92a及びステータ92bを有する。アウタロータ92aは、左方に開放する有底円筒状をなしてクランクシャフト52の左端部に一体回転可能に支持される。ステータ92bは、アウタロータ92aの内周側に配置されて左側のケース半体42aの外側壁に固定支持される。アウタロータ92aの内周側には、周方向に並ぶ複数のマグネット92cが固定される。ステータ92bの外周側には、周方向に並ぶ複数のコイル92dが形成される。
図2及び図5に示すように、ACGスタータ92は、例えば、ステータ92bにネジ等の締結部材94aで取り付けられた、回転検出装置としての複数のロータ角度センサ94を保持するロータ角度センサユニット94bを有する。ロータ角度センサ94は、ステータ92bのコイル92dに対する通電制御に用いられるもので、ACGスタータ92のU相、V相及びW相のそれぞれに対応して1個ずつ設けられる。ロータ角度センサ94は、ホールIC又は磁気抵抗(MR)素子で構成され、アウタロータ92aの周方向の一位置を点火タイミングとして検出する点火パルサ(パルサーセンサ)としても機能する。
そして、ACGスタータ92は、エンジン14の始動時にはスタータモータとして機能する。この場合、ACGスタータ92は、不図示のバッテリから制御装置10のモータドライブ回路96を介して電力が供給され、クランクシャフト52を回転(正転駆動)させてエンジン14のクランキングを行う。このとき、クランクシャフト52の回転数は、遠心クラッチ68の接続回転数未満であり、且つ、この回転(正転)ではワンウェイクラッチ74がトルク伝達をしない。従って、遠心クラッチ68の被動部材であるクラッチアウタ68aよりも伝動経路下流側の多板クラッチ70及び変速機56等には、クランキングの回転動力は伝達されない。
また、ACGスタータ92は、例えば、クランクシャフト52の回転数がアイドリング相当以上になる等によってエンジン14の始動が確認されると、クランクシャフト52の回転により駆動して発電する交流発電機として機能する。この発電により、バッテリの充電及び各種電装部品への電力供給がなされる。このとき、ワンウェイクラッチ74はトルク伝達をしないが、クランクシャフト52の回転数が遠心クラッチ68の接続回転数以上になれば、遠心クラッチ68が接続状態となって伝動経路下流側にクランクシャフト52の回転動力が伝達される。
クランクケース42の後部下側には、エンジン14のキックスタータ88における左右方向に沿うキックスピンドル88aが配置される。キックスピンドル88aの右端部はクランクケース42の後部右側に突出し、この突出部にキックアーム88bの基端部が取り付けられる。キックスピンドル88aにおけるクランクケース42内に臨む左側部上には、キックドライブギヤ88c及び噛合い機構88dが同軸支持される。キックドライブギヤ88cは、キックアーム88bの踏み降ろしによるキックスピンドル88aの一方向への回転時にのみ、噛合い機構88dを介してキックスピンドル88aと一体回転する。
キックドライブギヤ88cは、一速ギヤ列90aのドリブンギヤに噛み合う。キックドライブギヤ88cの回転動力は、一速ギヤ列90a、メインシャフト84、多板クラッチ70、プライマリドリブンギヤ82b及びプライマリドライブギヤ82aを介して、遠心クラッチ68のクラッチアウタ68aに正転として入力される。この正転の回転トルクが所定トルク以上であれば、ワンウェイクラッチ74がワンウェイ作動状態となる。さらなる正転によりワンウェイクラッチ74がロック作動すると、クラッチアウタ68aからクラッチインナ68b及びクランクシャフト52に正転トルクを伝達可能となる。すなわち、キックスタータ88によるエンジン14のクランキングが可能となる。
図2〜図4に示すように、ワンウェイクラッチ74は、クランクシャフト52と同軸の円環状に形成され、内輪80、外輪76、リテーナ部材100、複数のローラ78、複数の錘体102及び複数のリターンスプリング104を有する。
内輪80は、クラッチアウタ68aの内周側カラー部68dに一体回転可能に外嵌する。外輪76は、クラッチインナ68bの外周側カラー部68eに一体に設けられる。リテーナ部材100は、内輪80と外輪76との間に配置される。各ローラ78は、内輪80と外輪76との間のトルク伝達要素として機能する。なお、以下の説明では、ワンウェイクラッチ74の軸方向をクラッチ軸方向、径方向をクラッチ径方向、周方向をクラッチ周方向という。また、図4中、矢印Fはクランクシャフト52の正転方向、矢印Rはクランクシャフト52の逆転方向をそれぞれ示す。
内輪80は、円環状の部材であり、その内周面には、伝動筒68fの回転方向に結合される内歯80bを有する。また、内輪80の外周面80cには、3つの凹部80d、3つの内輪側錘体ポケット部80e、及び、3つの内輪側スプリングポケット部80fがクラッチ周方向に沿って独立に形成されている。凹部80d、略矩形状の内輪側錘体ポケット部80e及び内輪側スプリングポケット部80fは、それぞれクラッチ周方向で等間隔に設けられる。
凹部80dは、カム面80gを形成し、カム面80gは、リテーナ部材100に形成された切り欠き部100cを通じて、外輪76の内周面76aと対向する。カム面80gは、正転方向側(矢印F方向側)が外輪76から離間するように、クラッチ周方向に沿って傾斜している。切り欠き部100c内には、ローラ78が保持される。ローラ78は、内輪80に対するリテーナ部材100の回動に伴い、凹部80dの比較的深い正転方向側に臨む位置(収容位置A1)と、凹部80dの比較的浅い逆転方向側(矢印R方向側)に臨む位置(係合位置A2)との間で移動する。
ローラ78は、クラッチ径方向内側の収容位置A1にあるとき、例えば、外輪76の内周面76aとの間に隙間Sを形成する。このとき、ローラ78は、内周面76a及びカム面80gの少なくとも一方との間に隙間を形成すればよい。また、ローラ78は、クラッチ軸方向に沿う円柱形状をなし、内輪80の外周面80c、凹部80d及びカム面80gのいずれに対しても相対回動可能である。
一方、ローラ78は、係合位置A2にあるとき、外輪76の内周面76aとカム面80gの逆転方向側とに接する。このとき、ローラ78は、外輪76の内周面76aとカム面80gとに係合可能となる。具体的に、ローラ78が係合位置A2にあるとき、内輪80が一方向(正転方向)に回動すると、ローラ78が外輪76の内周面76aとカム面80gとの間に噛み込まれ、内輪80の外輪76に対する一方向(正転方向)の回動の駆動力が外輪76に伝達可能となる。
略矩形状の凹部である内輪側錘体ポケット部80eには、軸方向視で角が丸面取りされた四角形状の錘体102が収容される。この場合、錘体102は、内輪側錘体ポケット部80e内において、クラッチ径方向に移動可能に保持される。錘体102の側面は、内輪側錘体ポケット部80eを形成するクラッチ径方向に沿った一対の対向面に接触している。
また、錘体102は、予め定められた遠心力によってクラッチ径方向外側に向けて移動可能な自重を有する。この場合、錘体102は、クラッチ径方向に沿った幅が内輪側錘体ポケット部80eの深さよりも大きい。そのため、錘体102は、内輪側錘体ポケット部80eに底付きした状態で、該錘体102のクラッチ径方向外側の端部が内輪側錘体ポケット部80eから突出している。なお、錘体102は、内輪側錘体ポケット部80eに収容された状態で、内輪80と一体的に回動する。
内輪側スプリングポケット部80fは、内輪80の外周面80cにおいて軸方向視で接線方向に長い四角形状の凹部とされ、リターンスプリング104の内周側を収容する。リターンスプリング104は、例えば、接線方向に伸縮するコイルスプリングである。
リテーナ部材100は、例えば、複数の切り欠き部100cが形成された金属製の環状部材であり、内輪80の外周面80cに外嵌する。この場合、リテーナ部材100は、内輪80と外輪76との間において、内輪80及び外輪76に対して相対回動可能である。切り欠き部100cは、リテーナ部材100をクラッチ径方向に貫通すると共に、対応するローラ78を収容する。切り欠き部100cは、収容したローラ78とクラッチ周方向で隣接する一対の隣接面100bを形成する。隣接面100bは、クラッチ径方向外側が正転方向側に位置するように、クラッチ径方向に対して僅かに傾斜している。ローラ78は、対応する切り欠き部100cの一対の隣接面100bに挟まれた状態で、リテーナ部材100と一体的に回動する。
また、リテーナ部材100の内周面100dには、3つの切り欠き部100cに加え、3つのリテーナ部材側錘体ポケット部100eと、3つのリテーナ部材側スプリングポケット部100fとがクラッチ周方向で独立して形成される。切り欠き部100c、リテーナ部材側錘体ポケット部100e及びリテーナ部材側スプリングポケット部100fは、それぞれクラッチ周方向で等間隔に設けられる。
リテーナ部材側錘体ポケット部100eは、リテーナ部材100の内周面100dにおいて、軸方向視で台形状の凹部とされる。リテーナ部材側錘体ポケット部100eは、内輪側錘体ポケット部80eよりもクラッチ周方向幅が大きい。また、リテーナ部材側錘体ポケット部100eの逆転方向側は、クラッチ径方向外側に向かって傾斜したリテーナ部材作動カム面100gが形成される。リテーナ部材側錘体ポケット部100eは、内輪側錘体ポケット部80eと対向することにより、錘体102を収容する錘体ポケット106を形成する。
ここで、内輪80のリテーナ部材100に対する正転は、ローラ78が係合位置A2に移動し、外輪76の内周面76aとカム面80gとに接した時点で停止される。このとき、錘体102は、図示しないが、リテーナ部材側錘体ポケット部100eの正転方向側の側面100hに当接する手前で止まる。このため、係合位置A2に移動したローラ78は、外輪76の内周面76aとカム面80gとに確実に接する。この結果、ワンウェイクラッチ74は、ワンウェイ作動状態(ワンウェイ作動が可能な状態)となる。
また、内輪80のリテーナ部材100に対する逆転は、錘体102の外側端部がリテーナ部材作動カム面100gの逆転方向側端部100iに当接することで停止される。このとき、ローラ78が収容位置A1に移動し、且つ、ローラ78が内周面76a及びカム面80gの少なくとも一方との間に隙間を形成し、内輪80及びリテーナ部材100が正逆いずれにも相対回動可能な初期位置にある状態となる。内輪80及びリテーナ部材100が初期位置にあるとき、リテーナ部材側錘体ポケット部100eの逆転方向側と内輪側錘体ポケット部80eとが対向する。
リテーナ部材側スプリングポケット部100fは、リテーナ部材100の内周面100dにおいて軸方向視で接線方向に長い四角形の凹部とされる。リテーナ部材側スプリングポケット部100fは、リターンスプリング104の外周側を収容する。リテーナ部材側スプリングポケット部100fは、内輪側スプリングポケット部80fと対向して配置されることにより、リターンスプリング104を収容するスプリングポケット108を形成する。
リターンスプリング104は、リテーナ部材側スプリングポケット部100fと内輪側スプリングポケット部80fとに跨って配置され、該リターンスプリング104の両端をリテーナ部材側スプリングポケット部100f及び内輪側スプリングポケット部80fの各両端に当接させて縮設される。リターンスプリング104は、内輪80及びリテーナ部材100の相対回動に伴い収縮し、内輪80及びリテーナ部材100を初期位置に戻すべく付勢する。
外輪76は、円環形状をなし、リテーナ部材100の径方向外側において、リテーナ部材100の外周に摺動可能に外嵌する。なお、外輪76は外周側カラー部68eと一体に設けられるが、外周側カラー部68eに一体回転可能に内嵌するものであってもよい。
リテーナ部材100及び内輪80は、リターンスプリング104に蓄積される弾性反発力によって、初期位置に向けて常時付勢される。この場合、ローラ78は、収容位置A1にあって隙間Sを形成し、一方で、錘体102は、外側端部をリテーナ部材作動カム面100gの逆転方向側端部100iに当接させて、リテーナ部材側錘体ポケット部100eに底付き状態で収容される。ローラ78が収容位置A1にあるとき、内輪80と外輪76とは正逆いずれにも相対回動可能であり、ワンウェイクラッチ74はワンウェイ作動状態にない。
この場合、内輪80が回動すると、リターンスプリング104を介してリテーナ部材100も一体的に回動する。このとき、内輪80の回転数(回転速度)の増加に伴い、錘体102に作用する遠心力が所定値以上になると、錘体102がリテーナ部材作動カム面100gに摺接しつつ、リターンスプリング104の付勢力に抗してリテーナ部材100を内輪80に対して回動(逆転)させる。リテーナ部材100が内輪80に対して逆転することで、ローラ78が切り欠き部100cの隣接面100bに押されて係合位置A2に移動する。その結果、ローラ78が外輪76の内周面76aとカム面80gとに接し、ワンウェイクラッチ74がワンウェイ作動状態になる。
ワンウェイ作動状態において、外輪76に対する内輪80の正転時(又は内輪80に対する外輪76の逆転時)には、内輪80と外輪76との間でトルク伝達が可能となるように、ワンウェイクラッチ74がロック作動する。なお、ロック作動とは、ワンウェイ作動状態からさらに内輪80と外輪76とが相対回動し、外輪76の内周面76aと内輪80のカム面80gとの間にローラ78を噛み込み、内輪80と外輪76との間のトルク伝達が可能になる作動をいう。
一方、ワンウェイ作動状態において、外輪76に対する内輪80の逆転時(又は内輪80に対する外輪76の正転時)には、ワンウェイクラッチ74がロック作動せず、内輪80と外輪76との間のトルク伝達がなされない。
そして、ワンウェイ作動状態では、内輪80に対するリテーナ部材100の回動に伴い、リテーナ部材側スプリングポケット部100fと内輪側スプリングポケット部80fとがクラッチ周方向にずれ、リターンスプリング104を収縮させる。
内輪80の回転数が下がり、錘体102に作用する遠心力が所定値未満になると、リターンスプリング104の付勢力によりリテーナ部材100が内輪80に対して正転する。これにより、リテーナ部材100及び内輪80が初期位置に戻り、リテーナ部材作動カム面100gに沿って錘体102が内輪側錘体ポケット部80eに底付きするまで押し戻され、ローラ78が収容位置A1に戻される。
また、内輪80の回転数が低くても、内輪80への所定トルク以上の正転入力があると、内輪80がリテーナ部材100に対して先んじて正転する。このとき、リテーナ部材100が内輪80に対して相対的に逆転し、ローラ78が逆転方向に移動する。その結果、ローラ78が係合位置A2に至り、ワンウェイクラッチ74がワンウェイ作動状態になる。このため、正転入力後に速やかに外輪76に正転トルクを伝達することが可能となる。
[制御装置10の構成]
本実施形態に係る制御装置10は、ACGスタータ92の駆動及び発電を制御するモータドライブ回路96と、エンジン14の自動停止(アイドルストップ)を行うアイドルストップ制御部110と、アイドルストップ直後にACGスタータ92の逆転駆動によるクランクシャフト52の逆転(スイングバック)を行うスイングバック制御部112と、ロータ角度センサ94の検出結果に基づいて、エンジン14、ACGスタータ92及びワンウェイクラッチ74の異常を判定する異常判定部114とを有する。
制御装置10には、ロータ角度センサ94の他、変速機56のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ(変速位置検出装置)115、スロットルボディ48のスロットルバルブ(不図示)の開度を検出するスロットルセンサ116、後輪40の回転速度から車速を検出する車速センサ118、エンジン14の暖気状態として油温を検出する温度センサ120、及び、バッテリの充電状態としてバッテリ電流及び電圧を検出するバッテリセンサ122が接続される。
ロータ角度センサ94は、クランクシャフト52の回転数(クランク回転数)及び回転角度を検出するクランク角センサを兼ねている。ロータ角度センサ94は、例えば、クランクシャフト52に設けられた図示しないギヤの外周面の凹凸を検出し、検出した凹凸の個数に応じた回転角度をパルス信号として出力する。あるいは、ロータ角度センサ94は、クランクシャフト52の外周に設けられたN極及びS極の磁石列からなるリング状磁石から発生する磁束密度を検出し、検出した磁束密度の変化に応じた回転角度をパルス信号として出力する。
なお、シフトポジションセンサ115は、運転者が図示しないシフトレバー又はシフトスイッチを操作して設定した変速機56のシフトポジションを検出し、検出したシフトポジションを制御装置10に通知する。
制御装置10には、ACGスタータ92の他に、点火プラグ66を含む点火装置124と、スロットルボディ48のインジェクタ46を含む燃料噴射装置126とが接続されると共に、アイドルストップ制御を行うか否かを乗員に選択させるアイドルストップスイッチ128、アイドルストップ制御の選択時やアイドルストップ時に点灯するインジケータ(警告灯)130を含む図6のスピードメータ131が接続される。
インジケータ130は、スピードメータ131の右下側に配置されたアイドルストップ表示灯である。車両12の走行中、アイドルストップが可能な状態になるとインジケータ130がオレンジ色に点灯し、一方で、停車後、アイドルストップ状態(アイドルストップモード)のときにはオレンジ色に点滅する。また、車両12がアイドルストップモードから解除された場合(アイドルストップが禁止された場合)には、インジケータ130は消灯する。さらに、インジケータ130は、クランクシャフト52を含むエンジン14に何らかの異常が発生した場合には赤色に点灯し、一方で、ワンウェイクラッチ74に何らかの異常が発生した場合には赤色に点滅する。
図5に戻り、制御装置10のモータドライブ回路96は、例えば、パワーFETを含み、ACGスタータ92が発生する三相交流を全波整流すると共に、ACGスタータ92を駆動する際にはバッテリの電力を調圧して供給する。
アイドルストップ制御部110は、アイドルストップ制御の選択時において、エンジン14の自動停止許可条件が整ったときには、点火プラグ66の点火及びインジェクタ46の燃料噴射を停止してエンジン14を自動停止させる(アイドルストップ)。
その後、アイドルストップ制御部110は、エンジン14の再始動許可条件が整ったときに、ACGスタータ92を駆動させてエンジン14のクランキングを行うと共に、点火プラグ66の点火及びインジェクタ46の燃料噴射を再開し、エンジン14を自動で再始動させる。制御装置10は、バッテリの充電状態がエンジン14の再始動を行うのに十分であると認められるときのみ、アイドルストップ制御を実施する。
スイングバック制御部112は、アイドルストップ後のエンジン14の再始動性を向上させるために、ACGスタータ92を逆転駆動させ、クランクシャフト52をアイドルストップ直前の圧縮上死点の手前(逆転時)となる回転角度まで逆転させる(スイングバック)。
スイングバック制御部112は、エンジン14の再始動時におけるクランクシャフト52の助走距離を伸ばし、圧縮上死点を乗り越えるための正転トルクが小さくて済む位置までクランクシャフト52を逆転させる。その後、アイドルストップ制御部110がACGスタータ92を正転駆動させ、クランクシャフト52を改めて正転させると共に、点火装置124及び燃料噴射装置126を改めて作動させることで、エンジン14が再始動される。
スイングバック制御部112は、ステージ判定部132、ステージ通過時間検知部134、逆転制御部136及びデューティ比設定部138を有する。
ステージ判定部132は、ロータ角度センサ94の出力信号に基づいて、クランクシャフト52の一回転をステージ#0〜#35の36ステージに分割し、ロータ角度センサ94が点火パルサとして発生するパルス信号の検知タイミングを基準ステージ(ステージ#0)として現在のステージを判定する。
ステージ通過時間検知部134は、ステージ判定部132が新たなステージを判定してから次のステージを判定するまでの時間に基づいて、当該ステージの通過時間Δtnを検知する。
逆転制御部136は、ステージ判定部132による判定結果及びステージ通過時間検知部134により検知された通過時間Δtnに基づいて、ACGスタータ92の逆転駆動指令を発生する。
デューティ比設定部138は、ステージ判定部132による判定結果に基づいて、モータドライブ回路96の各パワーFETに供給するゲート電圧のデューティ比を動的に制御する。
異常判定部114は、ロータ角度センサ94からのパルス信号に基づき、パルス信号の入力の有無と、パルス信号が入力されなかった時間(パルス非検出時間)の長さとから、クランクシャフト52を含めたエンジン14、ACGスタータ92及びワンウェイクラッチ74の異常の有無を判定する。また、異常判定部114は、この判定処理によって、連続して異常と判定されたか否かも判定する。さらに、異常判定部114は、これらの判定処理に加え、シフトポジションセンサ115の検出結果に基づき、車両12がインギヤ状態又はニュートラル状態のどちらであるのかも判定する。
そして、異常判定部114は、これらの判定結果を制御装置10内の各部(モータドライブ回路96、アイドルストップ制御部110及びスイングバック制御部112)に通知する。モータドライブ回路96、アイドルストップ制御部110及びスイングバック制御部112は、判定結果に応じた所定の制御処理を行う。
[本実施形態の動作]
本実施形態に係る制御装置10は、以上のように構成されるものであり、その動作について、図7〜図12を参照しながら説明する。この説明では、必要に応じて、図1〜図6も参照して説明する。
ここでは、車両12が停車してアイドルストップモードになった後、スイングバック制御によりエンジン14を始動させる場合の制御装置10の動作(第1〜第3動作)について説明する。
先ず、アイドルストップモードからエンジン14が正常に始動する第1動作について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、車両12がアイドルストップモードであるため、インジケータ130は、オレンジ色に点滅している。そして、図7のステップS1において、制御装置10の異常判定部114は、シフトポジションセンサ115の検出結果から、車両12がインギヤ状態であるか否かを判定する。
車両12がニュートラル状態であると判定した場合(ステップS1:NO)、異常判定部114は、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。これにより、制御装置10内では、運転者がイグニションスイッチ等を操作してエンジン14の始動を指示しても、ステップS2以降の処理を行わない。すなわち、アイドルストップモードからのエンジン14の再始動は行われない。
一方、車両12がインギヤ状態であると判定した場合(ステップS1:YES)、異常判定部114は、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。これにより、制御装置10は、ステップS2以降の処理を実行可能な状態となる。
ステップS2で運転者がエンジン14の始動を指示すると、逆転制御部136は、ACGスタータ92の逆転駆動指令を発生し、モータドライブ回路96は、逆転駆動指令に基づき、ACGスタータ92をセルモータとして駆動させる。この結果、次のステップS3において、ACGスタータ92は、クランクシャフト52を所定角度分だけ逆転駆動させるスイングバックを実行する。
この場合、ロータ角度センサ94は、クランクシャフト52の回転数及び回転方向を逐次検出し、検出結果をパルス信号として制御装置10に出力する。そこで、ステップS4において、異常判定部114は、ロータ角度センサ94から制御装置10にパルス信号が入力されているか否かを判定する。
パルス信号が入力されている場合(ステップS4:YES)、異常判定部114は、次のステップS5において、パルス信号中、ハイレベルのパルスが検出されない時間(ローレベルの状態が続くパルス非検出時間)と、予め定めたスイングバック時におけるパルス非検出時間の許容値(モータロック許容時間)とを比較し、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも短いか否かを判定する。
パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも短ければ(ステップS5:YES)、異常判定部114は、正常にスイングバック動作が行われていると判定し、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。これにより、モータドライブ回路96は、ステップS6でACGスタータ92を逆転から正転に切り替え、次のステップS7でACGスタータ92を正転駆動させる。
次のステップS8において、異常判定部114は、ステップS4と同様に、ロータ角度センサ94から制御装置10にパルス信号が入力されているか否かを判定する。パルス信号が入力されている場合(ステップS8:YES)、異常判定部114は、次のステップS9において、ステップS5と同様に、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも短いか否かを判定する。
パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも短ければ(ステップS9:YES)、異常判定部114は、ステップS10において、ACGスタータ92の正転駆動によりクランクシャフト52が正転している、すなわち、車両12の始動系統は正常であると判定し、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。これにより、アイドルストップ制御部110は、この判定結果を受けてアイドルストップモードを解除し、インジケータ130を消灯させる。従って、運転者は、インジケータ130を見ることで、アイドルストップモードが解除されたことを認識することができる。
その後、ステップS11において、アイドルストップ制御部110は、エンジン14の始動制御を行い、当該エンジン14を始動させる。
なお、ステップS8、S9で否定的な判定結果となった場合(ステップS8、S9:NO)、異常判定部114は、ACGスタータ92を正転駆動させてクランクシャフト52を正転させても、正転トルクが小さく圧縮トルクを越えられないため、圧縮上死点を乗り越えることができず、エンジン14の再始動に失敗したと判定する。そして、異常判定部114は、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。この結果、ステップS12において、モータドライブ回路96は、この判定結果を受け、ACGスタータ92への通電を停止する。
従って、車両12では、次のエンジン14の再始動において、ステップS1〜S12の処理が再度実行されるか、又は、運転者のキックスタータ88の操作に起因したキックスタートが実行される。
次に、アイドルストップモードからエンジン14を始動させる際、ACGスタータ92又はクランクシャフト52の故障が原因により再始動ができない場合の制御装置10の第2動作について、図7及び図8のフローチャートを参照しながら説明する。
第2動作においても、先ず、ステップS1〜S3の処理が実行される。
そして、ステップS4又はS5で否定的な判定結果となった場合、すなわち、スイングバック時に、パルス信号の入力がなかったか、又は、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも長くなった場合、異常判定部114は、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。
これにより、図8のステップS13において、モータドライブ回路96は、ステップS6と同様に、ACGスタータ92を逆転から正転に切り替え、次のステップS14において、ステップS7と同様に、ACGスタータ92を正転駆動させる。
次のステップS15において、異常判定部114は、ステップS4、S8と同様に、ロータ角度センサ94から制御装置10にパルス信号が入力されているか否かを判定する。パルス信号の入力が無い場合(ステップS15:NO)、異常判定部114は、次のステップS16において、ステップS5、S9と同様に、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも短いか否かを判定する。
パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも長ければ(ステップS16:NO)、異常判定部114は、スイングバック時(逆転駆動時)にパルス信号が入力されず、正転駆動時にもパルス信号が入力されず、且つ、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも長いので、ACGスタータ92又はクランクシャフト52(を含むエンジン14)に何らかの故障が発生していると判定する。すなわち、逆転駆動及び正転駆動ができないことから、異常判定部114は、ACGスタータ92又はクランクシャフト52が、回転不能なロック状態にあると判定する。そして、異常判定部114は、その判定結果を制御装置10内の各部に通知する。
これにより、ステップS17において、モータドライブ回路96は、この判定結果を受け、ACGスタータ92への通電を停止する。また、アイドルストップ制御部110は、この判定結果を受けてアイドルストップモードを維持してエンジン14の再始動を禁止すると共に、インジケータ130を赤色に点灯させる。従って、運転者は、インジケータ130を見ることで、エンジン14等の故障が発生していると認識することができる。
なお、第2動作は、エンゲージしない場合の故障検知動作であり、異常判定部114は、クランクシャフト52の回転数と、スロットル開度及び車速との関係も考慮して、ACGスタータ92又はクランクシャフト52の故障を判定してもよい。
次に、アイドルストップモードからエンジン14を始動させる際、ワンウェイクラッチ74が故障している場合の制御装置10の第3動作について、図7〜図9のフローチャートを参照しながら説明する。
第3動作では、先ず、ステップS1〜S5の処理が実行され、スイングバック時に、パルス信号が制御装置10に入力されないか、又は、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも長いことから、次に、ステップS13、S14の処理が実行される。
そして、次のステップS15又はS16で肯定的な判定結果となった場合、異常判定部114は、図9のステップS18において、スイングバック時に、パルス信号が入力されなかったか、又は、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも長く(ステップS4、S5:NO)、一方で、正転駆動時には、パルス信号が入力されたか、又は、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも短かったので(ステップS15、S16:YES)、ACGスタータ92及びエンジン14の故障ではなく、ワンウェイクラッチ74での故障の可能性があるものと判定する。
次のステップS19において、異常判定部114は、ステップS18でのフェール判定の結果(異常判定)が連続して発生したか、すなわち、前回のエンジン14の始動時におけるステップS18のフェール判定でも、今回も同様の判定結果となったか否かを判定する。
異常判定が連続して発生していない場合(ステップS19:NO)、異常判定部114は、ステップS18、S19の各判定結果を制御装置10内の各部に通知する。これにより、アイドルストップ制御部110は、次のステップS20において、これらの判定結果を受けてアイドルストップモードを解除し、インジケータ130を消灯させると共に、アイドルストップモードへの移行を禁止する。従って、運転者は、インジケータ130を見ることで、アイドルストップモードが解除されたことを認識することができる。また、アイドルストップモードへの移行が禁止されることで、エンジン14を始動させることが可能となる(ステップS21:YES)。
一方、ステップS21でエンジン14が始動しない場合(ステップS21:NO)、運転者は、ステップS22でシフトレバー又はシフトスイッチを操作してインギヤ状態からニュートラル状態に切り替える。その後、次のステップS23において、運転者は、イグニッションスイッチ等を操作して、エンジン14の再始動を指示し、ACGスタータ92をセルモータとして駆動させる。なお、ステップS22では、例えば、オーナーズマニュアルにおいて、エンジン14が始動しない場合、インギヤ状態からニュートラル状態に切り替えてエンジン14を再始動すべきことを運転者に対して注意喚起しておくことが望ましい。
また、ステップS19において、ステップS18の異常判定の結果が連続して発生した場合(S19:YES)、異常判定部114は、ステップS18、S19の判定結果を制御装置10内の各部に通知する。これにより、アイドルストップ制御部110は、次のステップS24において、この判定結果を受けて、アイドルストップモードを維持し、運転者からの指示を受けてもエンジン14の始動を禁止する。
図10〜図12は、上述の第1〜第3動作における車両12内の各部の動作を図示したタイミングチャートである。
第1動作(正常運転)においては、図10に示すように、時点t1でイグニッションスイッチがオンとなり、時点t2でスタータスイッチがオンになって制御装置10にセル始動信号が出力されると、ACGスタータ92の逆転駆動が開始され、スイングバックが開始される。これにより、エンジン14のクランクシャフト52は、逆回転する。この結果、時点t2より、ロータ角度センサ94から制御装置10へのパルス信号の出力が開始される。
時点t3でACGスタータ92が逆転駆動から正転駆動に切り替わると、ACGスタータ92は、セルモータとして駆動し、クランクシャフト52を正転させる。この結果、エンジン回転数Neは、時間経過に伴って、0以下の回転数から上昇する。
時点t4でセル始動信号の供給が停止し、エンジン14の始動が完了すると、車両12はアイドリング状態(エンジン回転数:Nei)となり、ACGスタータ92は発電機として機能する。
時点t5で運転者がスロットルグリップを操作することによりスロットルバルブが開くと、エンジン回転数Neは、時間経過に伴ってNeiから上昇する。その後、時点t6で、エンジン回転数がNecに到達し、遠心クラッチ68によるクランクシャフト52から変速機56側へのトルク伝達が開始されると、後輪40が回転し、車両12は走行を開始する。
その後、時点t7で運転者がスロットルグリップの操作を停止すると、車両12はアイドリング状態となり、時点t8で運転者がイグニションスイッチをオフにすると、エンジン14は停止に至る。
なお、第1動作において、ワンウェイクラッチ74はフリーな状態であり、ワンウェイ作動状態(ロック作動状態)には至らない。
一方、第2動作(ACGスタータ92又はエンジン14の故障)においては、図11に示すように、t2〜t4の時間帯でワンウェイクラッチ74がロック作動状態となり、ACGスタータ92が逆転駆動及び正転駆動を行っても、クランクシャフト52の逆転又は正転は発生せず、クランクシャフト52も回転しない。この結果、エンジン回転数Neは、0以下を維持し、車速も上昇しない。また、ACGスタータ92又はクランクシャフト52がロック状態である場合であっても、図11に示す状態となる。
さらに、第3動作(ワンウェイクラッチ74の故障)においては、図12に示すように、t2〜t3の時間帯でワンウェイクラッチ74がロック作動状態となることで、ACGスタータ92が逆転駆動を行っても、クランクシャフト52の逆転は発生しない。この結果、t2〜t3の時間帯では、ロータ角度センサ94から制御装置10にパルス信号は入力されない。
なお、図11及び図12において、一点鎖線は、第1動作の場合を図示している。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る制御装置10によれば、クランクシャフト52上にACGスタータ92、遠心クラッチ68及びワンウェイクラッチ74が設けられたエンジン14を搭載したアイドルストップ機能を有する車両12において、ACGスタータ92を用いたスイングバック制御によりエンジン14が始動する場合、異常判定部114は、ロータ角度センサ94によるクランクシャフト52の回転及び回転方向の検出結果から、クランクシャフト52の正転又は逆転を検出する。そして、クランクシャフト52の逆転が検出されず、その後、正転が検出されたと異常判定部114が判定した場合(図9の第3動作)、アイドルストップ制御部110は、アイドルストップモードを解除してエンジン14の自動停止を行わせないようにしている(図9のステップS20)。
このように、ロータ角度センサ94の検出結果に基づき、スイングバックができず、エンジン14の始動性が低下する状態にあると異常判定部114が判定したときに、アイドルストップ制御部110がエンジン14の自動停止を禁止することにより、アイドルストップ中のエンジン14の始動不良の発生を回避することができる。
また、クランクシャフト52の逆転及び正転の両方が検出されない場合(図8の第2動作)、異常判定部114は、クランクシャフト52の回転不能又はACGスタータ92の故障が発生したと判定し、アイドルストップ制御部110は、エンジン14の始動を禁止する(図8のステップS17)。これにより、運転者は、クランクシャフト52又はACGスタータ92の故障を認識することができる。
さらに、クランクシャフト52の逆転が検出されても正転が検出されない場合(図7の第1動作のステップS12)、異常判定部114は、エンジン14が圧縮トルクを越えられないために始動に失敗した可能性があると判定する。この結果、アイドルストップ制御部110がエンジン14の再始動を許容することにより、エンジン14の始動を再度行うことが可能となる。
さらにまた、ニュートラル状態では、変速機56のギヤが噛み合わないため、ワンウェイクラッチ74の状態に関わりなく、クランクシャフト52の逆転が可能となり、異常判定部114が誤判定するおそれがある。そこで、インギヤ状態の場合にのみ(図7のステップS1:YES)、異常判定部114がクランクシャフト52の異常を判定することで、誤判定の発生を防止することができる。
また、スイングバック時において、パルス非検出時間と予め定めたモータロック許容時間とを比較し、パルス非検出時間がモータロック許容時間よりも長い場合に、異常判定部114は、クランクシャフト52が回転不能と判定するので(図7のステップS5:NO)、クランクシャフト52の回転状態の判定精度を高めることができる。
さらに、アイドルストップモードが解除されたことを運転者に知らせるインジケータ130を設けたことにより、運転者は、アイドルストップモードの状態を認識しながら車両12を運転することになる。この結果、運転者は、車両12の運転がしやすくなる。
さらにまた、ワンウェイクラッチ74の異常判定が連続して発生する場合には、ワンウェイクラッチ74が故障に至った可能性があるため、エンジン14の始動を禁止させることで、修理の必要性を運転者に認識させることができる。
また、ワンウェイクラッチ74の異常の判定結果、又は、ワンウェイクラッチ74以外の異常の判定結果を、赤色の点灯、赤色の点滅又はオレンジ色の点滅のように、区別して警告灯としてのインジケータ130で運転者に知らせるので、修理時に故障箇所を容易に特定することができ、修理作業が楽になる。
上記のように故障個所の特定が容易であるため、例えば、ディーラでは、インジケータ130が赤色に点滅していれば、ワンウェイクラッチ74の故障であると容易に確認することができる。これにより、車両12の修理作業がワンウェイクラッチ74の交換のみで済むので、作業工数の削減が可能となる。
また、ワンウェイクラッチ74が故障している場合、運転者は、変速機56をニュートラル状態にし、キックスタータ88を操作してエンジン14を始動させ、ディーラに出向けばよい。この場合、ワンウェイクラッチ74が故障した際には、ディーラにまで車両12を移動させることを、オーナーズマニュアルで案内しておくことが望ましい。
この場合、ニュートラル状態であれば、後輪40とクランクシャフト52とが切り離されているため、運転者は、キック始動で車両12を始動させ、ディーラまで移動させることが可能である。また、ACGスタータ92による始動とは異なり、キック始動では、クランクシャフト52とは異なる軸を回すため、クランキングが可能である。さらに、アイドリング状態のエンジン回転数Neiでもワンウェイクラッチ74は繋がるので、ワンウェイクラッチ74がロック作動状態でもキック始動は可能である。
以上、本発明について好適な実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態の記載範囲に限定されることはない。上記の実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは、当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。また、特許請求の範囲に記載された括弧書きの符号は、本発明の理解の容易化のために添付図面中の符号に倣って付したものであり、本発明がその符号をつけた要素に限定されて解釈されるものではない。
10…制御装置 12…車両
14…エンジン(内燃機関) 52…クランクシャフト
56…変速機
68…遠心クラッチ(発進用遠心クラッチ)
74…ワンウェイクラッチ 82a…プライマリドライブギヤ
82b…プライマリドリブンギヤ 84…メインシャフト
86…カウンタシャフト 90…変速ギヤ群
92…ACGスタータ
94…ロータ角度センサ(回転検出装置)
96…モータドライブ回路 110…アイドルストップ制御部
112…スイングバック制御部 114…異常判定部
115…シフトポジションセンサ(変速位置検出装置)
130…インジケータ 131…スピードメータ

Claims (9)

  1. 車両(12)の内燃機関(14)のクランクシャフト(52)から発進用遠心クラッチ(68)を介して変速機(56)のメイン軸(84)に設けられたプライマリドリブンギヤ(82b)にトルクを伝達し、
    前記内燃機関(14)の始動時には、前記クランクシャフト(52)上に設けられたACGスタータ(92)により、前記クランクシャフト(52)を所定角度分逆転させた後、前記クランクシャフト(52)を正転させることで、前記内燃機関(14)を始動させ、
    前記内燃機関(14)の運転時における前記クランクシャフト(52)の正転、及び、前記始動時における前記クランクシャフト(52)の逆転の際には、前記クランクシャフト(52)上に設けられたワンウェイクラッチ(74)により、前記クランクシャフト(52)から前記プライマリドリブンギヤ(82b)へのトルクの伝達を遮断し、一方で、前記プライマリドリブンギヤ(82b)により前記クランクシャフト(52)を回転させる際には、前記プライマリドリブンギヤ(82b)から前記ワンウェイクラッチ(74)を介して前記クランクシャフト(52)にトルクを伝達し、
    制御装置(10)により前記ACGスタータ(92)の回転と前記内燃機関(14)の始動とを制御する内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記車両(12)に設けられた回転検出装置(94)により、前記クランクシャフト(52)の回転及び回転方向を検出し、
    前記制御装置(10)は、
    前記回転検出装置(94)の検出結果に基づいて、前記内燃機関(14)、前記ACGスタータ(92)及び前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を判定する異常判定部(114)と、
    前記クランクシャフト(52)の逆転が検出されず、その後、前記クランクシャフト(52)の正転が検出されたと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記内燃機関(14)のアイドルストップモードを解除し、前記内燃機関(14)の自動停止を行わせないアイドルストップ制御部(110)と、
    を有することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  2. 請求項1記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記クランクシャフト(52)の逆転及び正転の両方が検出されないと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記内燃機関(14)の始動を行わせないことを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  3. 請求項1又は2記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記クランクシャフト(52)の逆転が検出された後、前記クランクシャフト(52)の正転が検出されないと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記アイドルストップモードを維持した状態で、前記内燃機関(14)の再始動を許容することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記車両(12)に設けられた変速位置検出装置(115)により、前記変速機(56)のニュートラル状態又はインギヤ状態を検出し、
    前記異常判定部(114)は、前記変速位置検出装置(115)が前記インギヤ状態を検出した場合にのみ、前記クランクシャフト(52)の異常を判定することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記回転検出装置(94)は、前記ACGスタータ(92)に設けられ、検出した前記回転及び前記回転方向をパルス信号として前記制御装置(10)に出力するパルス信号検知センサであり、
    前記異常判定部(114)は、前記パルス信号の非検出時間が所定時間を超えた場合に、前記クランクシャフト(52)が回転不能であると判定することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を前記異常判定部(114)が判定し、前記アイドルストップ制御部(110)が前記アイドルストップモードを解除して前記内燃機関(14)の自動停止を禁止している場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記アイドルストップモードを解除したことを、前記車両(12)に設けられたインジケータ(130)を介して前記車両(12)の運転者に通知することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  7. 請求項6記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を前記異常判定部(114)が判定した後、次の前記内燃機関(14)の始動でも連続して前記ワンウェイクラッチ(74)の異常を前記異常判定部(114)が判定した場合、前記アイドルストップ制御部(110)は、前記内燃機関(14)の始動を禁止することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記異常判定部(114)は、前記異常を判定し、前記車両(12)に設けられた警告灯(130)を介して前記車両(12)の運転者に判定結果を通知する場合、前記ワンウェイクラッチ(74)の異常の判定結果と、前記ワンウェイクラッチ(74)以外の異常の判定結果とを区別して、前記警告灯(130)を介して前記運転者に通知することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
  9. 車両(12)の内燃機関(14)のクランクシャフト(52)から発進用遠心クラッチ(68)を介して変速機(56)のメイン軸(84)に設けられたプライマリドリブンギヤ(82b)にトルクを伝達し、
    前記内燃機関(14)の始動時には、前記クランクシャフト(52)上に設けられたACGスタータ(92)により、前記クランクシャフト(52)を所定角度分逆転させた後、前記クランクシャフト(52)を正転させることで、前記内燃機関(14)を始動させ、
    制御装置(10)により前記ACGスタータ(92)の回転と前記内燃機関(14)の始動とを制御する内燃機関(14)の制御装置(10)において、
    前記車両(12)に設けられた回転検出装置(94)により、前記クランクシャフト(52)の回転及び回転方向を検出し、
    前記制御装置(10)は、
    前記回転検出装置(94)の検出結果に基づいて、前記内燃機関(14)、前記ACGスタータ(92)及び前記クランクシャフト(52)の逆転異常を判定する異常判定部(114)と、
    前記クランクシャフト(52)の逆転が検出されず、その後、前記クランクシャフト(52)の正転が検出されたと前記異常判定部(114)が判定した場合、前記内燃機関(14)のアイドルストップモードを解除し、前記内燃機関(14)の自動停止を行わせないアイドルストップ制御部(110)と、
    を有することを特徴とする内燃機関(14)の制御装置(10)。
JP2015038992A 2015-02-27 2015-02-27 内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP6408399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015038992A JP6408399B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015038992A JP6408399B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016160812A true JP2016160812A (ja) 2016-09-05
JP6408399B2 JP6408399B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=56846290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015038992A Expired - Fee Related JP6408399B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6408399B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2002027182A1 (ja) * 2000-09-28 2004-02-05 株式会社ミツバ エンジン始動装置
JP2005054737A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動装置
JP2005248921A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Honda Motor Co Ltd エンジン始動制御装置
JP2006257900A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動装置
JP2014152662A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Honda Motor Co Ltd 内燃機関
JP2014152663A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の始動制御装置
JP2016056937A (ja) * 2014-09-12 2016-04-21 本田技研工業株式会社 ワンウェイクラッチ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2002027182A1 (ja) * 2000-09-28 2004-02-05 株式会社ミツバ エンジン始動装置
JP2005054737A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動装置
JP2005248921A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Honda Motor Co Ltd エンジン始動制御装置
JP2006257900A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動装置
JP2014152662A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Honda Motor Co Ltd 内燃機関
JP2014152663A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の始動制御装置
JP2016056937A (ja) * 2014-09-12 2016-04-21 本田技研工業株式会社 ワンウェイクラッチ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6408399B2 (ja) 2018-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6002269B1 (ja) 車両用エンジンの始動装置
JP4096863B2 (ja) エンジン始動装置及びエンジン始動方法
US7717007B2 (en) Gear change control device and straddle-type vehicle
US20140106929A1 (en) Drive system and method for controlling drive system
US10837550B2 (en) Straddled vehicle
CN112805465B (zh) 发动机再起动装置
JP4627425B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2005226514A (ja) 自動アイドル停止車両
JP6408399B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6007120B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
EP2952731A1 (en) Engine unit provided with a starter-generator and an auxiliary starter motor for starting a straddle-type vehicle
EP3290752B1 (en) Straddled vehicle
JP6212781B2 (ja) ワンウェイクラッチ
WO2014122857A1 (ja) 内燃機関
JP5998073B2 (ja) 内燃機関
JP6413199B2 (ja) ワンウェイクラッチ
JP2012237206A (ja) 車両の駆動制御装置
JP2011246069A (ja) 駆動制御装置
JP6116607B2 (ja) ワンウェイクラッチ
JP5528167B2 (ja) 内燃機関のアイドルストップ制御装置
JP6249861B2 (ja) ワンウェイクラッチ
US20230204100A1 (en) Transmission control device and transmission control method
TW201412584A (zh) 引擎控制裝置及具備其之車輛
US20230184326A1 (en) Transmission control device
JP2014168344A (ja) クランク軸の位置検出構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171129

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6408399

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees