JP5528167B2 - 内燃機関のアイドルストップ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両特には自動車に搭載される内燃機関のアイドルストップ制御装置に関するものである。
従来、例えば燃費の向上を図るべく、信号などで車両が停止し、所定のエンジン停止条件が満たされたと判定した際に、エンジンの運転を自動的に停止させるとともに、発進時にエンジンを自動的に再始動させるアイドルストップ制御が広く知られている。
このようなアイドルストップ制御を行うに際しては、アイドルストップを実施できる車両状態を拡大し、しかも発進時にエンジンの再始動を確実に行うことが求められている。例えば特許文献1では、アイドルストップを実施する際に、始動用回転電機以外の補機を所定時間駆動するのに必要な電力量を推定し、推定した電力量がバッテリの充電量を下回る場合にアイドルストップを禁止する装置が示されている。しかしながら、この特許文献1のものは、基本的にバッテリの充電量と再始動時に必要な電力量しか注目しておらず、アイドルストップを禁止しない制御を拡大し得るものではない。
又、特許文献2には、発進性を向上させるために、クラッチの作動油の温度を判定し、その判定結果に基づいてアイドルストップ制御を禁止するように構成したものが示されている。しかしながら、作動油の温度によりアイドルストップを禁止すると、スタータに印加するバッテリの電圧がエンジンの再始動に十分である場合、アイドルストップ制御を実施できるバッテリの充電状態であるにもかかわらず、アイドルストップ制御を禁止してしまうので、燃費を向上させることは難しい。
加えて、特許文献3には、リニアソレノイドの実抵抗値を算出し、算出した実抵抗値と記憶してある抵抗値とを比較し、油温などの環境温度によりリニアソレノイドの抵抗値が変化しても、抵抗値を学習し、その抵抗値に基づいてソレノイド駆動回路に電圧を印加する装置が示されている。しかしながら、アイドルストップ後の再始動時において、油温が高くなる場合にバッテリ電圧の低下の限界状態における対応については示されておらず、アイドルストップを禁止しない制御を拡大し得るものではない。
さらには、特許文献4には、ソレノイドの温度によりその抵抗値が変化することに着目して、ソレノイドに流れる電流に基づいてソレノイドの発熱量相当値を算出し、環境温度と算出した発熱量相当量とに基づいてソレノイド温度を算出する装置が示されている。しかしながら、このようにして求めたソレノイド温度をアイドルストップ制御の許否判定に適用することについては示唆されていない。
特許文献5には、電動オイルポンプを備えず、エンジン駆動のオイルポンプを備え、アイドルストップ時に自動変速機への作動圧を供給できないアイドルストップ制御装置を搭載した車両を対象として、アイドルストップ後のエンジン再始動時に、発進クラッチの締結を開始するのに十分な油圧発生状況と判断しても、発進クラッチの締結を開始せずにエンジン再始動の時点からあらかじめ定めたタイミングとなるまで待って発進クラッチの締結を開始する制御装置が示されています。
このような制御装置において、自動変速機がベルト式無段変速機については、アイドルストップ後のエンジン再始動時のベルト滑りを回避するために、リニアソレノイド弁あるいはデューティソレノイド弁により発進クラッチ制御のための油圧を制御するものが一般的であり、これらの弁開度の制御により所望の作動圧に制御するようにしている。
ところが、エンジン再始動時にはスタータを駆動するためにバッテリ電圧が低下し、前述したリニアソレノイド弁などの弁開度の制御に必要な電圧・電流を出力できるほどにバッテリの充電量に余裕がない場合がある。このため、アイドルストップを確実に実施可能な状態と判断できる場合にのみアイドルストップを許可せざるを得ない、といった問題がある。
特開平10‐325346号公報 特開2000‐104587号公報 特開平9‐280411号公報 特開2000‐266610号公報 特開2007‐24129号公報
本発明は以上の点に着目し、アイドルストップ制御の許否をより正確に判定でき、確実にアイドルストップ後の再始動を行えて燃費の向上を図ることを目的とする。
すなわち、本願の請求項1の発明の内燃機関のアイドルストップ制御装置は、アイドルストップ制御可能な内燃機関に接続される自動変速機を搭載し、内燃機関により駆動されるオイルポンプにより自動変速機に作動油が供給される車両において、アイドルストップ実施後に内燃機関を電動機により再始動した際に少なくとも作動油の油圧を制御するソレノイド弁と、ソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出する油温検出手段と、電動機が作動する際の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、アイドルストップの実施の許否を判定するためのアイドルストップ許否限界温度を、電動機が作動する際の電源電圧に対応して可変設定し、その電源電圧が低下するほどアイドルストップ許容限界温度を低くする限界温度設定手段とを備え、検出した作動油の温度と検出した電源電圧に対応するアイドルストップ許否限界温度とに基づいてアイドルストップ制御の許否を判断することを特徴とする。
このような構成によれば、電動機が作動する際の電源電圧に基づいて設定するアイドルストップの実施の許否を判定するためのアイドルストップ許否限界温度を設定し、ソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出し、検出した作動油の温度と検出した電源電圧に対応するアイドルストップ許否限界温度とに基づいてアイドルストップ制御の許否を判断するので、アイドルストップを許可する判定の基準を緩和することができる。
又、本願の請求項2の発明の内燃機関のアイドルストップ制御装置は、アイドルストップ制御可能な内燃機関に接続される自動変速機を搭載し、内燃機関により駆動されるオイルポンプにより自動変速機に作動油が供給される車両において、アイドルストップ実施後に内燃機関を電動機により再始動した際に少なくとも作動油の油圧を制御する電磁コイルを有するリニアソレノイド弁と、リニアソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出する油温検出手段と、電磁コイルの所定時間前の使用電流履歴と油温検出手段により検出した作動油の温度とから電磁コイルの温度を推定する温度推定手段と、温度推定手段により推定した電磁コイルの温度に対する電磁コイルの抵抗値を推定する抵抗推定手段とを備えて、推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断することを特徴とする。
このような構成によれば、内燃機関を再始動する際に、リニアソレノイド弁の電磁コイルの温度を、電磁コイルの所定時間前の使用電流履歴と作動油の温度とから推定し、推定した温度により電磁コイルの抵抗値を推定することにより、再始動時に必要な電圧を予測でき、よってアイドルストップを許可する判定の精度を上げることができる。
さらに、本願の請求項3の発明の内燃機関のアイドルストップ制御装置は、アイドルストップ制御可能な内燃機関に接続される自動変速機を搭載し、内燃機関により駆動されるオイルポンプにより自動変速機に作動油が供給される車両において、アイドルストップ実施後に内燃機関を電動機により再始動した際に少なくとも作動油の油圧を制御する電磁コイルを有するデューティソレノイド弁と、デューティソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出する油温検出手段と、電磁コイルの所定時間前の使用デューティ比履歴と作動油の温度とから電磁コイルの温度を推定する温度推定手段と、温度推定手段により推定した電磁コイルの温度に対する電磁コイルの抵抗値を推定する抵抗推定手段とを備えて、推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断することを特徴とする。
このような構成によれば、内燃機関を再始動する際に、デューティソレノイド弁の電磁コイルの温度を、電磁コイルの所定時間前の使用デューティ比履歴と作動油の温度とから推定し、推定した温度により電磁コイルの抵抗値を推定することにより、再始動時に必要な電圧を予測でき、よってアイドルストップを許可する判定の精度を上げることができる。
本発明は、以上説明したような構成であり、アイドルストップを許可する判定の基準を緩和することができるとともに、アイドルストップ制御の許否をより正確に判定でき、確実にアイドルストップ後の再始動を行えて燃費の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態の概略構成を示す構成説明図。 同実施形態のアイドルストップ許否限界温度とスタータ作動時電圧との関係を示すグラフ。 同実施形態の制御手順の概略を示すフローチャート。 本発明の他の実施形態に適用される制御手順の概略を示すフローチャート。 同他の実施形態のリニアソレノイド弁の使用電流の変化を示すグラフ。 同他の実施形態のリニアソレノイド弁のコイル飽和温度とコイル抵抗値との関係を示すグラフ。 本発明の他の実施形態の変形例に適用される制御手順の概略を示すフローチャート。 同他の実施形態の変形例のデューティソレノイド弁の使用デューティ比の変化を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本発明の適用対象となる自動変速機を含むトランスミッションシステムの一例を示す。内燃機関すなわちエンジン2が出力するトルクは、ドライブプレート83及びトルクコンバータ3を介して入力軸30を回転させる。入力軸30の回転は、遊星歯車機構41を用いた前後進切替装置4を介して駆動軸510に伝わり、CVT5における変速を経て従動軸520を回転させる。従動軸520には出力ギヤ524が固設され、この出力ギヤ524はデファレンシャル装置6のリングギヤ61と噛合して出力軸60ひいては図示しない駆動輪を回転させる。ここで本実施形態では、前後進切替装置4、CVT5及びエンジン2により駆動されるオイルポンプ99を、図示しない変速機ケース内に収容している。
前後進切替装置4は、遊星歯車機構41と逆転ブレーキ48(発進クラッチ)と直結クラッチ49とで構成している。遊星歯車機構41のサンギア42は入力軸30に連結され、リングギア43は駆動軸510に連結されている。この遊星歯車機構41はシングルピニオン方式である。逆転ブレーキ48はピニオンギア44を支えるキャリア45と変速機ケースとの間に設けている。また、直結クラッチ49は、キャリア45とサンギア42との間に設けている。ここで、逆転ブレーキ48及び直結クラッチ49は、いずれも油圧クラッチ機構を利用して形成していて、図示しない油圧供給源からオイルポンプ99、油圧制御装置9、及び配管91、92を経て作動油の供給を受ける。ここで、前後進切替装置4の直結クラッチ49を開放して逆転ブレーキ48を締結すると、トルクコンバータ3から入力される駆動力が逆転かつ減速されて駆動軸510に伝達され、前進駆動状態となる。逆に、逆転ブレーキ48を開放して直結クラッチ49を締結すると、遊星歯車機構41のキャリア45とサンギア42とが一体に回転するので、トルクコンバータ3から入力される駆動力がそのまま駆動軸510に伝達され、後退駆動状態となる。
CVT5は、駆動プーリ51及び従動プーリ52と、両プーリ51、52に巻き掛けられたベルト53とを要素とするベルト式のものである。駆動プーリ51は、駆動軸(プーリ軸)510に固設された固定シーブ511と、駆動軸510上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持された可動シーブ512と、可動シーブ512の後背に配設された液圧サーボ513とを備えており、液圧サーボ513を操作し可動シーブ512を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。また、従動プーリ52は、従動軸(プーリ軸)520に固設された固定シーブ521と、従動軸520上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持された可動シーブ522と、可動シーブ522の後背に配設された液圧サーボ523とを備えており、液圧サーボ523を操作し可動シーブ522を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与えられる。ここで、駆動プーリ51の液圧サーボ513及び従動プーリ52の液圧サーボ523は、いずれも、オイルポンプ99、油圧制御装置9、及び配管93、94を経て作動油の供給を受ける。
油圧制御装置9は、逆転ブレーキ48及び直結クラッチ49への供給油圧を制御する常開型のリニアソレノイド弁9a、駆動プーリ51の液圧サーボ513への供給油圧を制御する常閉型のデューティソレノイド弁9b、及び従動プーリ52の液圧サーボ523への供給油圧を制御する常閉型のデューティソレノイド弁9cを有する。デューティソレノイド弁9b、9cは、逆転ブレーキ48の供給圧を制御圧と保持圧とに切り替える切替弁への信号圧を発生するソレノイド弁としても機能する。これらのソレノイド弁は、エンジン2の再始動時にあっては、通常作動時よりも過大な電力を必要とするものである。
エンジン2の始動時にエンジン2をクランキングするスタータ81は、そのピニオンギヤ82がドライブプレート83外周部のリングギヤ84に噛合してドライブプレート83を回転駆動する。
エンジン2、CVT5、スタータ81、油圧制御装置9等は、電子制御装置1によって制御される。電子制御装置1は、CPU、RAM、ROM、I/Oインタフェース等を包有してなるマイクロコンピュータシステムである。制御用のプログラムは予めROMに格納されており、その実行の際にROMからRAMに読み込まれ、CPUで解読される。
電子制御装置1は、エンジン回転数を検出する回転センサ71から出力される回転数信号、ブレーキペダルの踏込量を検出する踏度センサ72から出力される踏込量信号、イグニッションスイッチ73から出力されるイグニッション操作信号、エンジン2の冷却水温を検出する水温センサ74から出力される水温信号、油温検出手段を構成して作動油の温度(以下、油温と称する)を検出する油温センサ75から出力される作動油温度信号、バッテリの両極間の電圧を検出する電圧計76から出力される電圧信号、バッテリから電装系に供給される電流の大きさを検出する電流計77から出力される電流量信号、車速を検知する車速センサ78から出力される車速信号等を参照する。
また、電子制御装置1は、エンジン2の燃料噴射弁及び点火プラグに対して燃料噴射信号及び点火信号を出力し、CVT5の液圧サーボ513、523に対して変速比を制御するための制御信号を出力する。並びに、エンジン2の始動時には、電動機であるスタータ81に通電し、スタータ作動時に常閉型のデューティソレノイド弁9b、9cに通電してこれらを全開とし、逆転ブレーキ48への供給径路を制御圧側に切り替え、かつ常開型のリニアソレノイド弁9aに通電してリニアソレノイド弁9aの制御を開始する。リニアソレノイド弁9aに対しては、ベルト53の滑りを回避するための制御が実施される。なお、デューティソレノイド弁9b、9cへの通電は、通電時間と断電時間との比であるデューティ比により規定される制御信号を、電子制御装置1がデューティソレノイド弁9b、9cに出力することにより制御されるものである。
電子制御装置1が内燃機関2を始動する際には、以下のような処理を行う。すなわち、電子制御装置1は、イグニッションキーが操作されたり、アイドルストップ中にブレーキペダルから足が離れたりといった、エンジン2を始動するための操作がなされたことを感知したときに、スタータ81に起動指令を入力してスタータ81を作動させるとともに、燃料噴射制御及び点火制御を開始する。
本実施形態では、アイドルストップ制御を実行するに際して、電子制御装置1が以下のような制御プログラムを実行する。このアイドルストップ制御プログラムは、アイドルストップの実施の許否を判定するためのアイドルストップ許否限界温度を、スタータ81が作動する際の電源電圧(以下、スタータ作動時電圧)に対応して可変設定しておき、ソレノイド弁に供給される油温を検出し、スタータ作動時電圧を検出し、検出した油温と検出したスタータ作動時電圧に対応するアイドルストップ許否限界温度とに基づいてアイドルストップ制御の許否を判断する構成である。したがって、電子制御装置1と油温センサ75とにより油温検出手段が、電子制御装置1と電圧計76とで電源電圧検出手段がそれぞれ、構成される。
アイドルストップ許否限界温度は、アイドルストップを禁止する上限の油温であって、図2に示すように、所定のスタータ作動時電圧以上に対しては一定の最高値に設定し、所定のスタータ作動時電圧未満に対しては電圧が低下するほど一定の最高値より低くなるように設定する。本実施形態では、バッテリの充電状態に対応して変化するスタータ作動時電圧に対応してアイドルストップ許否限界温度を、マップによりその代表値を設定しており、それ以外については代表値より補間計算を行って設定するものである。マップは、ROMに格納してある。したがって、電子制御装置1が限界温度設定手段を構成する。
アイドルストップ制御プログラムの概略制御手順を、図3に示す。まず、ステップS1では、スタータ作動時電圧を検出する。エンジン2を始動する際にはスタータ81に突入電流が流れるため、スタータ作動時電圧は瞬時に短時間低い電圧になるが、その後、スタータ81の回転状態に応じて高くなる。この場合は、電圧が最も低くなった際の電圧をスタータ作動時電圧とする。
ステップS2では、油温センサ75から出力される作動油温度信号に基づいてこのアイドル制御プログラムを実行した際の油温を検出する。ステップS3では、検出した油温が、検出したスタータ作動時電圧に対するアイドルストップ許否限界温度以下か否かを判定する。すなわち、検出したスタータ作動時電圧に基づいてマップを検索して、スタータ作動時電圧に対応するアイドルストップ許否限界温度を設定し、検出した油温がそのアイドルストップ許否限界温度以下か否かを判定するものである。
ステップS3において、検出した油温がアイドルストップ許否限界温度以下であると判定した場合は、ステップS4にて、アイドルストップを実施する。一方、検出した油温がアイドルストップ許否限界温度を超えていると判定した場合は、ステップS5にて、アイドルストップの実施を禁止する。なお、ステップS4及びステップS5におけるアイドルストップの実施及び実施の禁止の制御は、次回のアイドルストップ制御時に適用されるものである。
したがって、アイドルストップ許否限界温度を一定に設定しておき、アイドルストップの実施をその一定のアイドルストップ許否限界温度により判定する場合に比較して、電源電圧が低下してもアイドルストップを実施することができ、その実施可能な状況を増加させることができる。この結果、燃費を向上させることができる。
次に、他の実施形態について、説明する。なお、この他の実施形態においては、トランスミッションシステムを中心とする機構部分の構成及び電子制御装置1のハードウェア構成は、上記実施形態と同じであるので、説明を省略する。
この他の実施形態にあっては、リニアソレノイド弁9aの電磁コイルの抵抗値を推定し、推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断するものである。具体的には、リニアソレノイド弁9aに供給される作動油の温度を検出し、電磁コイルの所定時間前の使用電流履歴と検出した油温とから電磁コイルの飽和温度を推定し、推定した電磁コイルの飽和温度に対する電磁コイルの抵抗値を推定し、推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断するアイドルストップ制御プログラムが、電子制御装置1により実行され、電子制御装置1が、電磁コイルの飽和温度を推定する温度推定手段として、又電磁コイルの抵抗値を推定する抵抗推定手段として機能するものである。油温検出手段については、上記実施形態と同じである。
他の実施形態におけるアイドルストップ制御プログラムにおける制御手順を、図4により説明する。なお、この他の実施形態にあっては、リニアソレノイド弁9aの使用電流を検出するソレノイド用電流計を、上記実施形態において説明した電流計以外に備えるものである。
まず、ステップS11では、リニアソレノイド弁の所定時間内の使用電流履歴を検出する。使用電流履歴は、リニアソレノイド弁の電磁コイルの温度が飽和するのに要する時間、例えば1時間程度に相当する所定時間内の平均使用電流で表される。リニアソレノイド弁9aの使用電流は、図5に示すように、所定時間内において変化するもので、ソレノイド用電流計により検出し、所定時間内に検出した使用電流から平均使用電流を算出する。
ステップS12では、このアイドルストップ制御プログラムを実行する際の油温を、油温センサ75から出力される作動油温度信号に基づいて検出する。そしてステップS13では、検出した使用電流履歴と作動油の油温とに基づいてリニアソレノイド弁9aのコイル飽和温度を推定する。コイル飽和温度は、使用電流履歴したがって平均使用電流が、油温の上昇に比例して上昇することにより上昇する。また、平均使用電流が低いほど、コイル飽和温度は低くなる。つまり、平均使用電流が低く、かつ油温が低い場合は、コイル飽和温度は低くなり、油温の上昇とともに、又平均使用電流が高くなるにつれて高くなる。
ステップS14では、ステップS13において推定したコイル飽和温度に基づいて、電磁コイルのコイル抵抗値を推定し、アイドルストップ解除つまり再始動の際にリニアソレノイド弁9aが必要とする電流から必要電圧を推定する。コイル抵抗値は、図6に示すように、コイル飽和温度が高くなるにしたがって高くなる。したがって、コイル飽和温度が高い場合は、再始動の際のスタータ作動中にリニアソレノイド弁9aの作動を確保するための必要電圧が高くなる。
ステップS15では、推定した必要電が所定電圧以上であるか否かを判定する。この所定電圧は、スタータ作動電圧とリニアソレノイド弁9aの作動を確保するに十分な電圧に基づいて設定する。
そして、推定した必要電圧が所定電圧未満であると判定した場合は、ステップS16において、アイドルストップを実施する。一方、推定した必要電圧が所定電圧以上であると判定した場合は、ステップS17において、アイドルストップの実施を禁止する。
このように、使用電流履歴と油温とに基づいてリニアソレノイド弁9aのコイル飽和温度を推定し、推定したコイル飽和温度に基づいてコイル抵抗値を推定し、リニアソレノイド弁9aの作動に必要な電圧を推定してアイドルストップの許否判定を行うので、リニアソレノイド弁9aの作動可能な限界を精度よく設定することができ、よってその作動限界を拡大することができる。このため、アイドルストップを実施できる運転状態を拡大することができる。
この他の実施形態においては、リニアソレノイド弁9aのコイル抵抗値の変化に基づいてアイドルストップ制御の許否を判定したが、リニアソレノイド弁9aに代えてデューティソレノイド弁9b、9cの電磁コイルのコイル抵抗値の変化に基づいてアイドルストップ制御の許否を判定するものであってもよい。
すなわち、デューティソレノイド弁9b、9cの電磁コイルの抵抗値を推定し、推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断するものである。具体的には、デューティソレノイド弁9b、9cに供給される作動油の温度を検出し、電磁コイルの所定時間前の使用デューティ比履歴と検出した油温とから電磁コイルの飽和温度を推定し、推定した電磁コイルの飽和温度に対する電磁コイルの抵抗値を推定し、推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断するアイドルストップ制御プログラムが、電子制御装置1により実行される。
この他の実施形態の変形例におけるアイドルストップ制御プログラムにおける制御手順を、図7により説明する。
まず、ステップS21では、デューティソレノイド弁9b、9cの所定時間内の使用デューティ比履歴を検出する。使用デューティ比履歴は、デューティソレノイド弁の電磁コイルの温度が飽和するのに要する時間、例えば1時間程度に相当する所定時間内の平均使用デューティ比で表される。デューティソレノイド弁9b、9cの使用デューティ比は、図8に示すように、所定時間内において変化するもので、デューティソレノイド弁9b、9c対して出力される制御信号のデューティ比を電子制御装置1内にて読み取り、所定時間内に読み取った使用デューティ比から平均使用デューティ比を算出する。
ステップS22では、このアイドルストップ制御プログラムを実行する際の油温を、油温センサ75から出力される作動油温度信号に基づいて検出する。そしてステップS23では、検出した使用デューティ履歴と作動油の油温とに基づいてデューティソレノイド9b、9c弁のコイル飽和温度を推定する。コイル飽和温度は、使用デューティ比履歴したがって平均使用デューティ比が、油温の上昇に比例して上昇することにより上昇する。また、平均使用デューティ比が低いほど、コイル飽和温度は低くなる。つまり、平均使用電流が低く、かつ油温が低い場合は、コイル飽和温度は低くなり、油温の上昇とともに、又平均使用デューティ比が高くなるにつれて高くなる。
ステップS24では、ステップS23において推定したコイル飽和温度に基づいて、電磁コイルのコイル抵抗値を推定し、アイドルストップ解除つまり再始動の際にデューティソレノイド弁9b、9cが必要とする電流から必要電圧を推定する。コイル抵抗値は、上記他の実施形態において図6に示したのと同様に、コイル飽和温度が高くなるにしたがって高くなる。したがって、コイル飽和温度が高い場合は、再始動の際のスタータ作動中にデューティソレノイド弁9b、9cの作動を確保するための必要電圧が高くなる。
ステップS25では、推定した必要電が所定電圧以上であるか否かを判定する。この所定電圧は、スタータ作動電圧とデューティソレノイド弁9b、9cの作動を確保するに十分な電圧に基づいて設定する。
そして、推定した必要電圧が所定電圧未満であると判定した場合は、ステップS26において、アイドルストップを実施する。一方、推定した必要電圧が所定電圧以上であると判定した場合は、ステップS27において、アイドルストップの実施を禁止する。
このように、使用デューティ比履歴と油温とに基づいてデューティソレノイド弁9b、9cのコイル飽和温度を推定し、推定したコイル飽和温度に基づいてコイル抵抗値を推定し、デューティソレノイド弁9b、9cの作動に必要な電圧を推定してアイドルストップの許否判定を行うので、デューティソレノイド弁9b、9cの作動可能な限界を精度よく設定することができ、よってその作動限界を拡大することができる。このため、アイドルストップを実施できる運転状態を拡大することができる。
なお、上記実施形態では、自動変速機としてのCVTを備えるものを説明したが、自動変速機としては歯車式の多段自動変速機であってもよい。この場合、多段自動変速機が、変速のための制御のための油圧制御のために、リニア及び/又はデューティソレノイド弁を備えるものに本発明を適用することができる。
又、上記実施形態では、電磁コイルの温度推定手段として飽和温度を推定するものについて述べたが、これに限るものではない。例えば、使用温度履歴あるいは使用デューティ比履歴に基づいて電磁コイルの温度を推定できるものであれば適用できる。これに加えて、使用電流履歴あるいは使用デューティ比履歴を、平均電流あるいは平均使用デューティ比により定めてコイル温度を推定するものを説明したが、このような演算方法に限られるものではない。例えば、使用電流履歴あるいは使用デューティ比履歴を、重み付け加算平均などにより定めるものであってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…電子制御装置
5…CVT
9a…リニアソレノイド弁
9b…デューティソレノイド弁
9c…デューティソレノイド弁
75…油温センサ
76…電圧計
77…電流計
99…オイルポンプ

Claims (3)

  1. アイドルストップ制御可能な内燃機関に接続される自動変速機を搭載し、内燃機関により駆動されるオイルポンプにより自動変速機に作動油が供給される車両において、アイドルストップ実施後に内燃機関を電動機により再始動した際に少なくとも作動油の油圧を制御するソレノイド弁と、
    ソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出する油温検出手段と、
    電動機が作動する際の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
    アイドルストップの実施の許否を判定するためのアイドルストップ許否限界温度を、電動機が作動する際の電源電圧に対応して可変設定し、その電源電圧が低下するほどアイドルストップ許容限界温度を低くする限界温度設定手段とを備え、
    検出した作動油の温度と検出した電源電圧に対応するアイドルストップ許否限界温度とに基づいてアイドルストップ制御の許否を判断する内燃機関のアイドルストップ制御装置。
  2. アイドルストップ制御可能な内燃機関に接続される自動変速機を搭載し、内燃機関により駆動されるオイルポンプにより自動変速機に作動油が供給される車両において、アイドルストップ実施後に内燃機関を電動機により再始動した際に少なくとも作動油の油圧を制御する電磁コイルを有するリニアソレノイド弁と、
    リニアソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出する油温検出手段と、
    電磁コイルの所定時間前の使用電流履歴と油温検出手段により検出した作動油の温度とから電磁コイルの温度を推定する温度推定手段と、
    温度推定手段により推定した電磁コイルの温度に対する電磁コイルの抵抗値を推定する抵抗推定手段とを備え、
    推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断する内燃機関のアイドルストップ制御装置。
  3. アイドルストップ制御可能な内燃機関に接続される自動変速機を搭載し、内燃機関により駆動されるオイルポンプにより自動変速機に作動油が供給される車両において、アイドルストップ実施後に内燃機関を電動機により再始動した際に少なくとも作動油の油圧を制御する電磁コイルを有するデューティソレノイド弁と、
    デューティソレノイド弁に供給される作動油の温度を検出する油温検出手段と、
    電磁コイルの所定時間前の使用デューティ比履歴と作動油の温度とから電磁コイルの温度を推定する温度推定手段と、
    温度推定手段により推定した電磁コイルの温度に対する電磁コイルの抵抗値を推定する抵抗推定手段とを備え、
    推定した抵抗値に基づいてアイドルストップ制御の許否を判断する内燃機関のアイドルストップ制御装置。
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