JP2016160522A - ターゲット - Google Patents
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Abstract
【課題】 短冊状ターゲット材を使用しても、スパッタによる浸食領域を拡大し、利用効率が高く、製造コストが低い、新規なターゲットを提供する。
【解決手段】 スパッタ面および前記スパッタ面の背面が平坦な形状を有する短冊状ターゲット材と、該ターゲット材と接合される面が平坦な形状を有するバッキングプレートとがボンディング材を介して接合されたターゲットであって、前記ターゲット材の長手方向両端部において、前記ターゲット材と前記バッキングプレートとの間には板状のシャントが前記ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿って配置され、前記ターゲット材および前記バッキングプレートが前記シャントとボンディング材を介して接合されるターゲット。
【選択図】図1
【解決手段】 スパッタ面および前記スパッタ面の背面が平坦な形状を有する短冊状ターゲット材と、該ターゲット材と接合される面が平坦な形状を有するバッキングプレートとがボンディング材を介して接合されたターゲットであって、前記ターゲット材の長手方向両端部において、前記ターゲット材と前記バッキングプレートとの間には板状のシャントが前記ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿って配置され、前記ターゲット材および前記バッキングプレートが前記シャントとボンディング材を介して接合されるターゲット。
【選択図】図1
Description
本発明は、マグネトロンスパッタリング法で用いられるターゲットに関するものである。
例えば電子部品の配線膜等に用いられる薄膜の形成技術として知られるスパッタリング法は、真空チャンバー内に薄膜の母材となるターゲット材とそれに対峙する位置に基板等を配置し、この基板表面に薄膜を形成する方法である。具体的には、真空チャンバー内に希ガスを導入し、ターゲット材に直流または交流電力を印加し、ターゲット材表面にグロー放電を発生させ、希ガスイオンでターゲット材表面の原子を叩き出して、基板等の表面に薄膜を形成する方法であり、工業的に広く利用されている。
このスパッタリング法の中でも、マグネトロンスパッタリング法は、ターゲット材の裏面に磁石ユニットを配置し、ターゲット材表面にトンネル状の磁力線を発生させ、グロー放電で発生した電子をターゲット表面に捕捉して電子密度を高める方法である。このマグネトロンスパッタリング法は、低い希ガス圧力で安定したグロー放電を発生させることができ、高い成膜速度で優れた薄膜品質を実現できる特長を有することから特に広く利用されている。
上述したスパッタリング法で用いられるターゲット材の形状としては、平面円板、平面矩形、円筒等があり、中でも、液晶ディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイの製造装置では、平坦なスパッタ面を有する短冊状ターゲット材が広く用いられている(例えば非特許文献1参照)。
この短冊状ターゲット材を用いるマグネトロンスパッタリング装置に適用される磁石ユニットは、典型的にはターゲット材に平行に配置される矩形形状ヨークの中央に長手方向に沿って磁石(中央磁石)を配置し、その磁石を囲う形で外周全周にも磁石(外周磁石)を配置した構造となる。この磁石ユニットは、中央磁石をN極、外周磁石をS極とすることで、ターゲット材表面を上方から見て、長円形状のトンネル状アーチを描く磁力線を発生させることができる(例えば特許文献1参照)。
また、この磁石ユニットにおいては、ターゲット材の長手方向の両端部付近で、ターゲット材表面の磁力線水平領域が狭くなるため、ターゲット材の浸食(以下、エロージョンともいう。)が局所的に狭く、深く進行し、ターゲット材の利用効率が低くなるという問題があることが知られている。この問題は、例えばMo等の高価なレアメタルからなるターゲット材を用いて薄膜を形成するフラットパネルディスプレイの製造において、製造コストの増加に繋がる。
ターゲット材の利用効率が低下するという問題を解決するために、ターゲット材の形状に着目し、ターゲット材の長手方向の両端部付近だけを部分的に厚くする構造が提案されている。
一方、同じターゲット材の利用効率が低下するという問題を解決するために、薄膜形成時の磁束に着目し、短冊状ターゲット材の長手方向の所定領域に三角形の輪郭を有する磁気シャントを固定する構造が提案されている。この構造によれば、ターゲット材表面に発生する磁界を局所的に弱め、プラズマ形状を変化させることで、ターゲット材の浸食領域を広げることができるという点、ターゲット材の利用効率を向上させるという点で優れている(例えば特許文献2参照)。
一方、同じターゲット材の利用効率が低下するという問題を解決するために、薄膜形成時の磁束に着目し、短冊状ターゲット材の長手方向の所定領域に三角形の輪郭を有する磁気シャントを固定する構造が提案されている。この構造によれば、ターゲット材表面に発生する磁界を局所的に弱め、プラズマ形状を変化させることで、ターゲット材の浸食領域を広げることができるという点、ターゲット材の利用効率を向上させるという点で優れている(例えば特許文献2参照)。
砂賀芳雄著 「フラットパネルディスプレイ(FPD)製造用大型スパッタリング装置の現状と課題」J.Vac.Soc.Jpn.(真空)、P.28−31
上述したターゲット材の長手方向の両端部付近だけを部分的に厚くする方法では、単純形状である平板のターゲット材に比べて、段差を形成するために専用の鋳型やHIP缶を用意する必要が生じ、製造コストが増す場合がある。また、単純形状である平板のターゲット材から段差を形成する場合には、ターゲット材を切削加工する必要があり、加工工数が長くなる上、多量の加工屑が発生し、歩留が低下する。このため、ターゲット材の製造コストが高くなる問題がある。
また、短冊状ターゲット材の長手方向に三角形の輪郭を有する磁気シャントを固定する方法では、既存のスパッタリング装置にターゲット材を載置する際に、大掛かりな加修が必要となる場合がある。また、スパッタリングの際に磁石ユニットから発生する磁束の強度や分布が不均一になり、スパッタによる浸食領域が不均一になる場合もある。
また、短冊状ターゲット材の長手方向に三角形の輪郭を有する磁気シャントを固定する方法では、既存のスパッタリング装置にターゲット材を載置する際に、大掛かりな加修が必要となる場合がある。また、スパッタリングの際に磁石ユニットから発生する磁束の強度や分布が不均一になり、スパッタによる浸食領域が不均一になる場合もある。
本発明の目的は、上述した問題点を解決するため、短冊状ターゲット材を使用しても、スパッタによる浸食領域を拡大し、利用効率が高く、製造コストが低い、新規なターゲットを提供することである。
本発明者は、前記短冊状ターゲット材用磁石ユニットから発生する磁束の強度、分布を均一化し、ターゲット材の不均一な浸食を抑制し、利用効率を向上させる方法について検討した。
その結果、ターゲット材とバッキングプレートとの接合面を平坦形状とし、その接合面の特定位置に特定形状のシャントを挿入することで、ターゲット材の利用効率が大きく向上することを見出し、本発明に到達した。
その結果、ターゲット材とバッキングプレートとの接合面を平坦形状とし、その接合面の特定位置に特定形状のシャントを挿入することで、ターゲット材の利用効率が大きく向上することを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、スパッタ面および前記スパッタ面の背面が平坦な形状を有する短冊状ターゲット材と、該ターゲット材と接合される面が平坦な形状を有するバッキングプレートとがボンディング材を介して接合されたターゲットであって、前記ターゲット材の長手方向両端部において、前記ターゲット材と前記バッキングプレートとの間には板状のシャントが前記ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿って配置され、前記ターゲット材および前記バッキングプレートが前記シャントとボンディング材を介して接合されるターゲットの発明である。
本発明で適用するシャントは、略U字形状であることが好ましい。
また、前記シャントは、略U字状の内周部が強磁性体で構成され、外周部が非磁性体で形成されることがより好ましい。
本発明で適用するシャントは、略U字形状であることが好ましい。
また、前記シャントは、略U字状の内周部が強磁性体で構成され、外周部が非磁性体で形成されることがより好ましい。
本発明のターゲットは、前記ターゲット材と前記バッキングプレートとの間に、前記ターゲット材を支持する支持部材を配置することが好ましい。
また、前記支持部材は、線材を用いることが好ましい。
また、前記支持部材は、線材を用いることが好ましい。
本発明のターゲットは、短冊状のターゲット材を採用することから、製造コストが低い上、ターゲット材の浸食領域を拡大することができるので、高い利用効率が得られ、薄膜形成に有用な技術となる。
上述したように、本発明の重要な特徴は、ターゲット材とバッキングプレートとの接合面を平坦形状とし、その接合面の特定位置にシャントを挿入し、ボンディング材を介して接合する構造を採用したことにある。具体的には、本発明のターゲットは、図1に示すように、スパッタ面およびその背面が平坦な形状を有するターゲット材1と、このターゲット材1と接合される面が平坦な形状を有するバッキングプレート2とがボンディング材3を介して接合されたターゲットである。そして、ターゲット材1の長手方向両端部において、ターゲット材1とバッキングプレート2との間に板状のシャント4がターゲット材1の長手方向両端部の外周部に沿って配置され、長手方向の断面において、ターゲット材1およびバッキングプレート2がシャント4とボンディング材3を介して接合される。以下、本発明のターゲットについて詳述する。
本発明のターゲットは、ターゲット材のスパッタ面およびスパッタ面の背面を凹凸や段差がない平坦な形状とする。これにより、本発明で用いるターゲット材は、複雑な鋳型やHIP缶を必要とせず、ターゲット材1の加工が単純になる上、加工によって発生する切削屑も最小限で済むため、ターゲット材の製造コストを抑制できる。
また、本発明で用いるバッキングプレートも、ターゲット材のスパッタ面および背面と同様に平坦な形状にするため、ターゲット材と同様に特別な加工を必要とせず、製造コストを抑制できる。
また、本発明で用いるバッキングプレートも、ターゲット材のスパッタ面および背面と同様に平坦な形状にするため、ターゲット材と同様に特別な加工を必要とせず、製造コストを抑制できる。
本発明では、ターゲット材1の長手方向両端部において、ターゲット材1とバッキングプレート2との間には、ターゲット材1の長手方向両端部の外周部に沿って板状のシャント4を配置する。これにより、本発明のターゲットは、以下の二つの効果を奏する。
短冊状ターゲット材に用いる磁石ユニットにおいて、長手方向両端部の磁力線は、略U字形状トンネル状アーチを描く。この領域では、磁力線の水平領域が特に狭く、しかも、場所によって磁界の強さが異なるため、ターゲット材の浸食が局所的に狭く、深く進行する。したがって、本発明では、このような浸食が進行する、ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿った部分にシャントを配置し、磁力線をコントロールすることにより、ターゲット材の利用効率を向上させることができる。
また、本発明のターゲットは、シャント4を、ターゲット材1とバッキングプレート2との間とすることで、特にターゲット材1表面近傍の磁力線を効果的にコントロールできる。
短冊状ターゲット材に用いる磁石ユニットにおいて、長手方向両端部の磁力線は、略U字形状トンネル状アーチを描く。この領域では、磁力線の水平領域が特に狭く、しかも、場所によって磁界の強さが異なるため、ターゲット材の浸食が局所的に狭く、深く進行する。したがって、本発明では、このような浸食が進行する、ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿った部分にシャントを配置し、磁力線をコントロールすることにより、ターゲット材の利用効率を向上させることができる。
また、本発明のターゲットは、シャント4を、ターゲット材1とバッキングプレート2との間とすることで、特にターゲット材1表面近傍の磁力線を効果的にコントロールできる。
本発明で適用するシャントは、強磁性体を用いることができ、純金属であれば、例えばFe、Ni、Co等が挙げられ、合金であれば、例えばパーマロイ、SUS430などの合金等が挙げられ、スパッタ条件で必要な磁気特性に応じて適宜選択できる。そして、本発明で適用するシャントは、ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿って配置するために、図2(a)に示すような、ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿った形状にする。
本発明で適用するシャントの大きさ、厚さは、磁石ユニットから発生する磁力線の分布と磁界の強さに応じて設定するとよい。部分的に厚さを変えたり、磁気特性の異なる材料を接合するなどしてもよい。
本発明で適用するシャントの大きさ、厚さは、磁石ユニットから発生する磁力線の分布と磁界の強さに応じて設定するとよい。部分的に厚さを変えたり、磁気特性の異なる材料を接合するなどしてもよい。
本発明では、図2(b)に示すように、シャント4の形状を略U字形状とし、このU字形状をターゲット材の長手方向両端部のU字形状に沿って配置することが好ましい。スパッタ装置の磁石ユニットの長辺方向両端部で発生する磁力線は、ターゲットを上方から見たときに、略U字形状を描くトンネル形状となり、このトンネル形状に合わせた略U字形状のシャントを挿入することで、磁力線の水平領域を拡大し、局所的な磁界の強さのばらつきを低減し、ターゲット材の利用効率をいっそう向上させることができる。尚、シャント4の形状を略U字形状とした場合には、図2(c)に示すように、強磁性体の内周部に非磁性体を挿入してもよく、これにより、シャントの内周部を支持する機能が確保できる。
本発明では、図2(d)に示すように、シャント4の略U字状の内周部が強磁性体からなり、外周部が非磁性体からなることが好ましい。ターゲット材1とバッキングプレート2は、ボンディング材3を介して接合する際に、長手方向両端部の所定の位置に対して正確に略U字型シャント4を配置する必要がある。このとき、略U字状シャント4の外周部は、位置決めを容易にするために、外側の輪郭をターゲット材1の外周部の形状と同一形状にすることが好ましい。そして、略U字状シャント4の内周部は、シャント機能を備えた略U字状の強磁性体とし、略U字状シャント4の外周部を非磁性体とし、これらが並接接合された構造体のシャント4にすることが好ましい。これにより、接合時の位置決めを正確に早く行なうことができる。
また、シャント4の外周部は、ターゲット材の外周部の形状に沿った輪郭を有し、略U字状の強磁性体でなる内周部を支持する機能を備えていればよく、非磁性体であることが好ましい。これは、シャント4の外周部が強磁性を有すると、スパッタ条件によっては、シャント4の機能を損なう場合があるからである。尚、シャント4の形状を略U字形状とした場合には、図2(e)に示すように、強磁性体の内周部に非磁性体を挿入してもよく、これによりシャントの内周部を支持する機能が確保できる。
シャント4の外周部に用いる非磁性体の材質としては、熱伝導率が高く、加工が容易で、適度な剛性を備えた、例えばCu、Alや、これらを50質量%以上含有する合金から適宜選択できる。
シャント4の外周部に用いる非磁性体の材質としては、熱伝導率が高く、加工が容易で、適度な剛性を備えた、例えばCu、Alや、これらを50質量%以上含有する合金から適宜選択できる。
本発明では、ターゲット材1とバッキングプレート2との間には、図1に例示する支持部材5を配置することが好ましい。これにより、本発明のターゲットは、ターゲット材1とバッキングプレート2との間隔を一定に保つことができる。そして、本発明で適用する支持部材5は、シャント4の厚さと同じ高さを確保できる厚さであることが好ましく、これによりターゲット材1とバッキングプレート2との間隔を一定に保ちながら、ボンディング材3の厚さを均一にすることができ、安定した接合が可能となる。
また、バッキングプレート2上の両端部分にシャント4を配置する際に、シャント4の内よりの端部が配置すべき位置にくるようにするための目印となるように予め支持部材5を配置しておくと、シャント4の位置決めを正確に早く行なうことができる。これは、本発明で適用するターゲット材とバッキングプレートとの接合面がそれぞれ長手方向全長に亘って凹凸や段差がない平坦な形状であるために、特に有効な手段となる。
また、バッキングプレート2上の両端部分にシャント4を配置する際に、シャント4の内よりの端部が配置すべき位置にくるようにするための目印となるように予め支持部材5を配置しておくと、シャント4の位置決めを正確に早く行なうことができる。これは、本発明で適用するターゲット材とバッキングプレートとの接合面がそれぞれ長手方向全長に亘って凹凸や段差がない平坦な形状であるために、特に有効な手段となる。
本発明では、支持部材5として線材を用いることが好ましい。このとき、支持部材5となる線材の体積を小さくし、この支持部材5をターゲット材1およびバッキングプレート2とそれぞれ線接触させて、ターゲット材1とバッキングプレート2との間のボンディング材3が配置される位置における支持部材5の占有率を低くする。これにより、本発明のターゲットは、ターゲット材1とバッキングプレート2との間隔を一定に保ちながらボンディング材3を均一な厚さで配置することができ、接合強度の確保や熱伝導を維持することが可能となる。尚、支持部材5の材質としては、高い熱伝導率を有し、切断等の加工が容易で、適度な剛性を備えた材料であれば如何様の材料も適用できる。
また、支持部材5は、図1に例示するようにターゲット材1の長手方向に対して長手方向に所定間隔で平行に配置することができ、ターゲット材1の長手方向に所定間隔で平行に配置してもよい。
また、支持部材5は、図1に例示するようにターゲット材1の長手方向に対して長手方向に所定間隔で平行に配置することができ、ターゲット材1の長手方向に所定間隔で平行に配置してもよい。
先ず、スパッタ面およびこのスパッタ面の背面が平坦な、厚さ16mm×幅180mm×長さ2650mmの形状を有する、純度が99.95%のMoターゲット材と、このターゲット材の背面と接合される面が平坦な形状を有するバッキングプレートと、図2(d)に示す強磁性体部にNi、非磁性体部にCuを配設した厚さ0.3mmのシャントを準備した。
次に、図1に示すように、ターゲット材1の長手方向両端部において、ターゲット材1とバッキングプレート2との間に上記のシャント4をターゲット材1の長手方向両端部の外周部に沿って配置し、ターゲット材1およびバッキングプレート2をシャント4とボンディング材3を介して接合してターゲット本発明のターゲットを作製した。
また、ターゲット材およびバッキングプレートをシャントを挿入せず、ボンディング材のみを介して接合した比較例となるターゲットも作製した。
次に、図1に示すように、ターゲット材1の長手方向両端部において、ターゲット材1とバッキングプレート2との間に上記のシャント4をターゲット材1の長手方向両端部の外周部に沿って配置し、ターゲット材1およびバッキングプレート2をシャント4とボンディング材3を介して接合してターゲット本発明のターゲットを作製した。
また、ターゲット材およびバッキングプレートをシャントを挿入せず、ボンディング材のみを介して接合した比較例となるターゲットも作製した。
上記で得た各ターゲットを株式会社アルバック製のマグネトロンスパッタ装置内に設置し、交流電源を使用して、スパッタガスとしてArガスと用い、ガス圧0.8Pa、投入電力80kWの条件でスパッタリングテストを行なった。途中、何度かスパッタリングを中断し、エロージョンの最も深い部分のターゲット材の残厚が1mm以下になるまでの積算電力=電力[kW]×スパッタ時間[hr]を測定した。その結果を表1に示す。
ターゲット材およびバッキングプレートがボンディング材のみを介して接合された比較例となるターゲットを用いてスパッタリングテストを行なうと、エロージョンが進行しターゲット材の残厚が1mm以下になるまでの積算時間が15000kW・hrであった。
一方、特定の位置に特定形状のシャントを挿入した本発明のターゲットを用いてスパッタリングテストを行なうと、エロージョンが進行しターゲット材の残厚が1mm以下になるまでの積算電力が19000kW・hrと比較例に対して大幅に増加した。これは、ターゲットの寿命が大幅に向上したことを意味しており、本発明のターゲットの有効性が確認できた。
一方、特定の位置に特定形状のシャントを挿入した本発明のターゲットを用いてスパッタリングテストを行なうと、エロージョンが進行しターゲット材の残厚が1mm以下になるまでの積算電力が19000kW・hrと比較例に対して大幅に増加した。これは、ターゲットの寿命が大幅に向上したことを意味しており、本発明のターゲットの有効性が確認できた。
1 ターゲット材
2 バッキングプレート
3 ボンディング材
4 シャント
5 支持部材
2 バッキングプレート
3 ボンディング材
4 シャント
5 支持部材
Claims (5)
- スパッタ面および前記スパッタ面の背面が平坦な形状を有する短冊状ターゲット材と、該ターゲット材と接合される面が平坦な形状を有するバッキングプレートとがボンディング材を介して接合されたターゲットであって、前記ターゲット材の長手方向両端部において、前記ターゲット材と前記バッキングプレートとの間には板状のシャントが前記ターゲット材の長手方向両端部の外周部に沿って配置され、前記ターゲット材および前記バッキングプレートが前記シャントとボンディング材を介して接合されることを特徴とするターゲット。
- 前記シャントは、略U字形状であることを特徴とする請求項1に記載のターゲット。
- 前記シャントの略U字状の内周部が強磁性体で形成され、外周部が非磁性体で構成されることを特徴とする請求項2に記載のターゲット。
- 前記ターゲット材と前記バッキングプレートとの間に、前記ターゲット材を支持する支持部材が配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のターゲット。
- 前記支持部材が線材からなることを特徴とする請求項4に記載のターゲット。
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