JP2016160453A - 導電膜形成用組成物及びこれを用いる導電膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性に優れ、クラックを発生しにくい導電膜を低温で短時間に形成することができる導電膜形成用組成物、これを用いる導電膜の製造方法の提供。【解決手段】酸化第二銅ナノ粒子Aとアルコール化合物とを含有する、導電膜形成用組成物であって、酸化第二銅ナノ粒子Aが酸化第二銅ナノ粒子a1と酸化第二銅ナノ粒子a2とを含み、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が30nm未満であり、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上であり、かつ、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が2以上であり、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が酸化第二銅ナノ粒子Aに対して30質量%を超える量である、導電膜形成用組成物、及び、これを用いる導電膜の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は導電膜形成用組成物及びこれを用いる導電膜の製造方法に関する。
基材上に金属膜を形成する方法として、金属粒子または金属酸化物粒子の分散体を印刷法により基材に塗布し、加熱して焼結させることによって金属膜や回路基板における配線等の電気的導通部位を形成する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、複数の酸化銅粒子を含み、酸化銅粒子の3次元形状において、酸化銅粒子に外接する平行二平面のうち、平行二平面間距離が最大となるように選ばれる平行二平面の距離を長径とし、長径を与える平行二平面に直交し且つ酸化銅粒子に外接する平行二平面のうち、平行二平面間距離が最小となるように選ばれる平行二平面間距離を短径とした場合に、複数の酸化銅粒子について、長径の長さの平均値が100nm以上1700nm未満であり、短径の長さの平均値に対する長径の長さの平均値の比が1.2以上20以下である酸化銅粒子群と、分散媒と、を含む酸化銅ペーストが記載されている。
また、特許文献1には、酸化銅粒子群は、特定形状の酸化銅粒子に加えて、特定形状とは異なる形状のその他の酸化銅粒子を更に含んでいてもよく、その他の酸化銅粒子の含有率は酸化銅粒子群中に30体積%以下とすることができることが記載されている([0043]〜[0045])。
特開2013−109966号公報
このようななか、特許文献1をもとに酸化第二銅ナノ粒子を含有する導電膜形成用組成物を調製したところ、このような組成物は、導電性が低く、低温で短時間に導電膜を形成できず反応性が低い場合があることが明らかとなった。
また、酸化第二銅ナノ粒子として1次粒子の長径が30nm未満である酸化第二銅ナノ粒子のみを使用する導電膜形成用組成物は、導電性が低い又は導電膜にクラックが発生しやすいことを知見した。
そこで、本発明は、導電性に優れ、クラックを発生しにくい導電膜を低温で短時間に形成することができる導電膜形成用組成物、これを用いる導電膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、
酸化第二銅ナノ粒子Aと、アルコール化合物とを含有する、導電膜形成用組成物であって、
酸化第二銅ナノ粒子Aが、酸化第二銅ナノ粒子a1と酸化第二銅ナノ粒子a2とを含み、
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が30nm未満であり、
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上であり、かつ、酸化第二銅ナノ粒子a2のアスペクト比が2以上であり、
酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、30質量%を超える量である導電膜形成用組成物によれば、所定の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
[1] 酸化第二銅ナノ粒子Aと、アルコール化合物とを含有する、導電膜形成用組成物であって、
酸化第二銅ナノ粒子Aが、酸化第二銅ナノ粒子a1と酸化第二銅ナノ粒子a2とを含み、
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が30nm未満であり、
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上であり、かつ、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が2以上であり、
酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、30質量%を超える量である、導電膜形成用組成物。
[2] 酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、40質量%以上90質量%以下である、上記[1]に記載の導電膜形成用組成物。
[3] 酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、45質量%以上70質量%以下である、上記[1]又は[2]に記載の導電膜形成用組成物。
[4] アルコール化合物の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子A100質量部に対して、50質量部以上1,000質量部以下である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[5] 更に、周期表の8族〜10族元素から選択される少なくとも1種の重金属の微粒子及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物を含有する、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[6] 金属化合物の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子A100質量部に対して、0.01〜10質量部である、上記[5]に記載の導電膜形成用組成物。
[7] アルコール化合物が、トリメチロールプロパンである、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[8] 酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子のアスペクト比が、1以上5以下である、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[9] 酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が20nm以下である、上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[10] 酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が15nm以下である、上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[11] 酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上1000nm以下であり、かつ、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が2以上200以下である、上記[1]〜[10]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[12] 酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上1000nm以下であり、かつ、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が、5以上200以下である、上記[1]〜[11]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物。
[13] 上記[1]〜[12]のいずれか1つに記載の導電膜形成用組成物を樹脂基材上に塗布し、塗膜を形成する工程と、
塗膜に対して加熱処理を行い、酸化第二銅ナノ粒子Aを還元して金属銅を含有する導電膜を形成する工程とを備える、導電膜の製造方法。
本発明の導電膜形成用組成物によれば、導電性に優れ、クラックを発生しにくい導電膜を低温で短時間に形成することができる。
本発明の導電膜の製造方法は、本発明の導電膜形成用組成物を使用するので、導電性に優れ、クラックを発生しにくい導電膜を低温で短時間に形成することができる。
本発明について以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、成分が2種以上の化合物を含む場合、上記成分の含有量とは、2種以上の化合物の合計の含有量を指す。
[導電膜形成用組成物]
本発明の導電膜形成用組成物(本発明の組成物)は、
酸化第二銅ナノ粒子Aと、アルコール化合物とを含有する、導電膜形成用組成物であって、
酸化第二銅ナノ粒子Aが、酸化第二銅ナノ粒子a1と酸化第二銅ナノ粒子a2とを含み、
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が30nm未満であり、
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上であり、かつ、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が2以上であり、
酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、30質量%を超える量である、導電膜形成用組成物である。
本発明の組成物はこのような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子の長径は小さいほど、粒子の比表面積が大きくなるため金属銅への還元効率が高くなる。また粒子の充填率も大きくなる。また融着性が高いと考えられる。よって、短時間に低温で焼結して導電膜となることができ、得られる膜の導電性が高まる。
一方、酸化第二銅ナノ粒子として長径が小さい粒子のみを用いた場合では、粒子ごとの融着性は高いものの、粒子塗膜における粒子の空間的な広がりが小さくなる。このため、粒子同士の接触が減り、膜内部で部分的に融着することでクラックが生じやすくなることが明らかとなった(比較例6)。
また、酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子の粒子径が大きい場合でも、アスペクト比が大きければ、比表面積を大きくすることができる。また、上記アスペクト比が大きいほど、塗膜における粒子の空間的な広がりが大きくなるため、粒子同士の接触が増し、融着が促進され、かつ、クラックの形成が抑制される。よって、1次粒子の粒子径及びアスペクト比が大きい酸化第二銅ナノ粒子を使用することによって、短時間に低温で焼結して導電膜となることができ、得られる導電膜の導電性に優れ、導電膜にクラックが生じることを抑制できると考えられる。
以上のことから、本発明では、1次粒子の長径が小さい酸化第二銅ナノ粒子a1と、1次粒子の長径が大きく、かつ、アスペクト比が大きい酸化第二銅ナノ粒子a2とを組み合わせ、酸化第二銅ナノ粒子a1を特定の量に規定することによって、還元効率、融着性に優れ、形成される導電膜にクラックが生にくく、低温で短時間に優れた導電性を有する導電膜を形成することが可能な導電膜形成用組成物を提供することができると本発明者は推測する。
本発明において、酸化第二銅は、酸化されていない銅および酸化第一銅を実質的に含まない化合物である。
酸化第二銅は、具体的には、X線回折(XRD:X−ray Diffraction)による結晶構造解析において、酸化第二銅に由来するピーク〔35.5°および38°付近のそれぞれ(002)、(111)面に由来する強い回折ピーク〕が検出され、かつ、酸化第一銅に由来するピーク〔36.4°および42.2°付近のそれぞれ(111)面および(200)面に由来する強い回折ピーク〕ならびに金属銅に由来するピーク〔43.5°付近の(111)面に由来する強い回折ピーク〕が検出されない化合物を指す。
酸化されていない銅および酸化第一銅を実質的に含まないとは、金属銅および酸化第一銅の含有量が酸化第二銅に対して1質量%以下であることをいう。
また、本発明において、酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子の長径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて酸化第二銅ナノ粒子を観察し、酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子から任意に1,000個の1次粒子を選択し、上記1次粒子の水平フェレ径および垂直フェレ径を測定し、それらのうちの大きい方の測定値をいう。水平フェレ径のおよび垂直フェレ径が等しい場合には、どちらの測定値を使用してもよい。
酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子の短径は、上記長径と同様に1次粒子の水平フェレ径および垂直フェレ径を測定し、それらのうちの小さい方の測定値をいう。水平フェレ径のおよび垂直フェレ径が等しい場合には、どちらの測定値を使用してもよい。
本発明において、酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子のアスペクト比は、上記のとおり測定して得られた長径及び短径を式:長径/短径に当てはめて算出した値である。
酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子の最大アスペクト比は、上記のとおり算出したアスペクト比の最大値である。
酸化第二銅ナノ粒子の1次粒子の最少アスペクト比は、上記のとおり算出したアスペクト比の最小値である。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
<酸化第二銅ナノ粒子A>
本発明の組成物に含有される酸化第二銅ナノ粒子Aは、酸化第二銅ナノ粒子a1と酸化第二銅ナノ粒子a2とを含む。
本発明において、酸化第二銅ナノ粒子Aが、1次粒子の長径が小さい酸化第二銅ナノ粒子a1と、1次粒子の長径及び1次粒子のアスペクト比が大きい酸化第二銅ナノ粒子a2とを含むことによって、還元効率が高くなり融着性に優れ、形成される導電膜にクラックが生にくく、短時間に低温で導電性に優れる導電膜を形成することができると考えられる。
(酸化第二銅ナノ粒子a1)
酸化第二銅ナノ粒子Aに含まれる酸化第二銅ナノ粒子a1は、その1次粒子の長径が30nm未満である。
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径は小さいので、粒子の比表面積が大きく金属銅への還元効率が高くなり、粒子の充填率を大きくすることができ、また融着性が高いと考えられる。よって、酸化第二銅ナノ粒子a1を含むことによって、短時間に低温で導電性に優れる導電膜を得ることができる。
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径は、所定の効果により優れるという観点から、20nm以下が好ましく、15nm以下がより好ましい。なお、下限は特に制限されないが、通常、1nm以上の場合が多い。
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子のアスペクト比は、1以上5以下であるのが好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a1の形状は特に制限されない。例えば、略球状、長粒状、棒状、針状、鱗片状、板状が挙げられる。酸化第二銅ナノ粒子a1の形状は例えば表面に凹凸がある等によっていびつであってもよい。酸化第二銅ナノ粒子a1は、その形状について、単独または2種以上を組み合わせであってもよい。
なかでも、酸化第二銅ナノ粒子a1の形状は、略球状が好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a1はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量は、酸化第二銅ナノ粒子A(酸化第二銅ナノ粒子A全質量)に対して、30質量%を超える量である。
酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量は、所定の効果により優れるという観点から、酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、40質量%以上90質量%以下であるのが好ましく、45質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。
(酸化第二銅ナノ粒子a2)
本発明において、酸化第二銅ナノ粒子Aに含まれる酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子は、その長径が30nm以上であり、かつ、そのアスペクト比が2以上である。
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が酸化第二銅ナノ粒子a1より大きい場合であっても、アスペクト比が大きければ、酸化第二銅ナノ粒子の比表面積を大きくすることができ金属銅への還元効率を高くすることができる。また、アスペクト比が大きいほど、塗膜中における粒子の空間的な広がりが大きくなるため、粒子同士の接触が増し、融着が促進され、かつ、クラックの形成が抑制される。よって、酸化第二銅ナノ粒子a2を含むことによって、短時間に低温で焼結して導電膜となることができ、得られる導電膜の導電性に優れ、導電膜にクラックが生じることを抑制できると考えられる。酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が上記の範囲内である場合、酸化第二銅ナノ粒子の充填率を下げることがなく、導電性に優れ、導電膜にクラックが生じることを抑制できると考えられる。
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径は、所定の効果により優れるという観点から、30nm以上1000nm以下が好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比は、所定の効果により優れるという観点から、2以上200以下であるのが好ましく、5以上200以下であるのがより好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a2の形状は特に制限されない。例えば、長粒状、棒状、針状、鱗片状、板状が挙げられる。酸化第二銅ナノ粒子a2の形状は例えば表面に凹凸がある等によっていびつであってもよい。酸化第二銅ナノ粒子a2は、その形状について、単独または2種以上を組み合わせであってもよい。
なかでも、酸化第二銅ナノ粒子a2の形状は、長粒状、棒状、針状が好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a2はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
酸化第二銅ナノ粒子a2の含有量は、所定の効果により優れるという観点から、酸化第二銅ナノ粒子A(酸化第二銅ナノ粒子A全質量)に対して、10質量%以上60質量%以下であるのが好ましく、30質量%以上55質量%以下であるのがより好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子Aはその製造について特に制限されない。
酸化第二銅ナノ粒子の合成方法(造粒方法)としては、気相中で造粒を行う乾式造粒法と、液相中で造粒を行う湿式造粒法がある。酸化第二銅ナノ粒子Aの合成方法としては、湿式造粒法が好ましい態様の1つとして挙げられる。
湿式造粒法としては具体的には例えば、特開2003−183024号公報等に記載されているように、溶媒中で硝酸銅等の2価の銅の塩(例えば硝酸銅水溶液)と塩基(例えば水酸化ナトリウム水溶液)とを反応させて水酸化銅粒子の分散液を生成し、水酸化銅を加熱脱水することによって酸化第二銅を合成し、酸化第二銅ナノ粒子の分散液を得る方法が好ましい。より低温で、短時間で合成することが可能であり、所望の粒子形状/分布に制御しやすい。
上記反応で造粒を行う場合、溶媒として、水、または多価アルコール(例えば沸点が150〜300℃のもの、例えばエチレングリコール)を用いることが好ましい。加熱脱水時に溶媒が揮発せず、また、作製した酸化第二銅ナノ粒子の分散安定性に優れるので好ましい。なお、本発明において、沸点は1気圧下における沸点をいう。
硝酸銅等の2価の銅の塩と塩基との混合は特に制限されない。反応容器中で上記溶媒に2価の銅の塩と塩基とを加えて撹拌することによって混合し、酸化第二銅ナノ粒子を得る方法;フローリアクター装置を使用して混合する方法などが挙げられる。
酸化第二銅ナノ粒子を製造する際に使用されるフローリアクター装置としては、例えば、特願2013−179366号に記載される装置が挙げられる。
上記フローリアクター装置を使用する場合、まず、フローリアクター装置に、ミキサー部及び流路を接続し、ミキサー部周辺を70〜95℃に加熱する。ミキサー部の形状はY字であり、Y字のうちの2つの開口部にそれぞれ送液配管が接続され、残りの1つには混合配管がされている。次に、上記送液配管のうち1つに第1の造粒原料(例えば硝酸銅水溶液)を送液し、残りの送液配管に第2の造粒原料(例えば水酸化ナトリウム水溶液)を送液し、2つの造粒原料をミキサー部内でフロー混合させることによって、酸化第二銅ナノ粒子の分散液を得ることができる。
酸化第二銅ナノ粒子a1は例えば上記方法のいずれかによって製造することができる。
酸化第二銅ナノ粒子a1を製造する際に使用される硝酸銅水溶液の濃度は0.01〜10モル/Lが好ましく、溶液の攪拌や反応による発熱を考慮すると0.01〜5.0モル/Lがさらに好ましい。また高濃度で反応する場合、水酸化銅水和物が副生する場合があり、副生物の無い酸化銅粒子を得るために0.01〜2.0モル/Lがさらに好ましい。なお0.01モル/L以下では得られる粒子濃度が希薄になるため適さない。
酸化第二銅ナノ粒子a1を製造する際に使用される水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、反応に供する銅イオンの物質量に対して1.5倍以上2倍以下の物質量が供給できれば特に限定されないが、低濃度では生成する粒子の濃度が希薄になること、高濃度では希釈熱や反応熱による発熱があるという観点から0.02〜12.5モル/Lが好ましく、0.02〜4.0モル/Lがより好ましい。
なお、反応に供する水酸化ナトリウムの物質量が反応に供される銅の物質量に対して1.5倍未満の場合、水酸化銅水和物が副生したり、酸化銅の収率が低下するため適さない。反応に供する水酸化ナトリウムの物質量が反応に供される銅の物質量に対して2倍を超える場合、アスペクト比が2以上の粒子が混在するようになるため適さない。
酸化第二銅ナノ粒子a1を製造する際に使用される、硝酸銅水溶液及び水酸化ナトリウム水溶液の合計体積に対する、上記溶媒の量の割合は0〜90体積%であるのが好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a1を製造する際の反応温度は、溶液が凍結せず、沸騰しない温度範囲を選択できるが、脱水反応を短時間で終了させる観点から85〜95℃が好ましい。
上記フローリアクター装置を用いることでアスペクト比の高い酸化第二銅ナノ粒子を製造することができる。アスペクト比の高い酸化第二銅ナノ粒子を製造する場合(例えば酸化第二銅ナノ粒子a2を製造する場合)、硝酸銅水溶液の濃度は0.01〜10モル/Lが好ましく、溶液の粘性のために送液負荷が高いことや反応による発熱の観点から0.01〜2.0モル/Lがさらに好ましい。なお、0.01モル/Lよりも低濃度である場合、生成する粒子が希薄となるため適さない。
酸化第二銅ナノ粒子a2を製造する際に使用される水酸化ナトリウム水溶液は、酸化第二銅ナノ粒子a2のアスペクト比を所定の範囲にすることができるという観点から、反応に供する銅イオンの物質量に対して2.5倍以上の物質量の水酸化物イオンを供給できればよく、上限は特に設定されないが通常10倍以下が選択される。なお2.5倍未満では球状粒子が生成する場合があり適さない。
酸化第二銅ナノ粒子a2を製造する際に使用される水酸化ナトリウム水溶液の濃度は0.02〜12.5モル/Lが好ましく、溶液の粘性のために送液負荷が高いことや反応による発熱の観点から0.02〜4.0モル/Lがより好ましい。
造粒原料の送液速度は、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径を所定の範囲にすることができるという観点から、2〜30mL/分が好ましい。
酸化第二銅ナノ粒子a2を製造する際の反応温度は、溶液が凍結せず、沸騰しない温度範囲を選択できるが、脱水反応を短時間で終了させる観点から85〜95℃が好ましい。
本発明においては、得られた酸化第二銅ナノ粒子の分散液から硝酸イオン、ナトリウムイオン等の電解質を除去することが好ましい。導電膜形成用組成物を製造する際に、酸化第二銅ナノ粒子を分散液の状態で配合する場合があり、導電膜形成用組成物中において電解質量が多くなると、得られる導電膜の基材密着性および導電性が悪化する場合があるためである。
酸化第二銅ナノ粒子の分散液から電解質を除去する方法としては、例えば、遠心分離、限外濾過、透析等が挙げられる。遠心分離が好ましい態様の1つとして挙げられる。
例えば、分散液を遠心分離して酸化第二銅ナノ粒子を回収し、水、または多価アルコール(例えば沸点が150〜300℃のもの)などの分散媒に再分散する操作を1回以上、好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上繰り返す方法が挙げられる。遠心分離の際の遠心力は特に限定されないが、5000×g以上が好ましく、10000×g以上がより好ましく、20000×g以上がさらに好ましいが、酸化第二銅ナノ粒子の過度の凝集を避けるため、30000×g以下が好ましい。
なお、上記多価アルコールとしては、後述するアルコール化合物と同様のものを用いることができる。
<アルコール化合物>
本発明の組成物に含有されるアルコール化合物は、ヒドロキシ基を有する脂肪族炭化水素化合物であれば特に制限されない。アルコール化合物は、酸化第二銅ナノ粒子の酸化第二銅を金属銅に還元する還元剤として機能することができる。
アルコール化合物が有する脂肪族炭化水素基は特に制限されない。例えば、直鎖状、分岐状、環状、これらの組合せが挙げられ、不飽和結合を有してもよい。
アルコール化合物1分子が有するヒドロキシ基の数は、1個又は複数であり、複数であるのが好ましく、2個以上5個以下であるのがより好ましい。
アルコール化合物としては、例えば、メタノールのような1価のアルコール;エチレングリコールのような2価のアルコール;3価のアルコール;シクロオクタン−1,3,5,7−テトラオール、ペンタエリスリトール等の4価のアルコールなどが挙げられる。
なかでも、ヒドロキシ基を2個以上有する多価アルコールが好ましく、2価または3価のアルコールがより好ましく、3価のアルコールがさらに好ましい。
3価のアルコールとしては、例えば、グリセリン、ブタン−1,2,4−トリオール、ヘキサン−1,2,6−トリオール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、トリメチロールプロパンが挙げられる。
また、アルコール化合物は、沸点が180℃以上のものが好ましく、230℃以上のものがより好ましく、250℃以上のものがさらに好ましい。
沸点が180℃以上の多価アルコールを用いると、酸化第二銅ナノ粒子の焼結処理中にも多価アルコールが膜中に残存し、酸化第二銅を金属銅に十分に還元することができ、得られる導電膜の導電性がより良好となる。また、沸点が250℃以上の多価アルコールを用いると、基材密着性が良好となる。
沸点180℃以上の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール(沸点197℃、2価)、1,4−ブタンジオール(沸点230℃、2価)、1,6−ヘキサンジオール(沸点250℃、2価)、トリメチロールプロパン(沸点250℃以上、3価)等を挙げることができる。
アルコール化合物は、トリメチロールプロパンが好ましい。
アルコール化合物はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルコール化合物の含有量は、酸化第二銅ナノ粒子A100質量部に対して、50質量部以上1,000質量部以下であるのが好ましい。
本発明の組成物は、更に、添加剤を含有することができる。添加剤の種類、含有量は適宜選択することができる。
添加剤としては、例えば、周期表の8族〜10族元素から選択される1種の重金属の微粒子及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物;ポリビニルピロリドンのような高分子化合物;溶媒;界面活性剤が挙げられる。
<金属化合物>
本発明の組成物は、更に、周期表の8族〜10族元素から選択される少なくとも1種の重金属の微粒子及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物を含有することが好ましい。
(周期表の8〜10族元素から選択される少なくとも1種の重金属の微粒子(重金属微粒子))
周期表の8〜10族の重金属としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルビジウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等が挙げられる。
重金属は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
重金属の合金としては、例えば、ルテニウム−白金合金、銀−パラジウム合金等が挙げられる。
重金属としては、パラジウムまたは白金が好ましい。
重金属微粒子のサイズは、1nm〜50nmとすることができ、1nm〜10nmが好ましい。粒子径の小さい重金属微粒子を用いることで、表面積が広くなり、酸化銅還元反応の活性を向上させることができる。
(重金属の塩)
8〜10族元素から選択される少なくとも1種の重金属の塩(以下「重金属塩」という場合がある)としては、具体的には、例えば、三塩化ルテニウム、三臭化ルテニウム、三塩化ロジウム、三塩化イリジウム、ナトリウムヘキサクロロイリデート、二塩化パラジウム、カリウムテトラクロロパラデート、二塩化白金、カリウムテトラクロロプラチネート、二塩化ニッケル、三塩化鉄、三塩化コバルト等のハロゲン化物塩、酢酸ルテニウム、酢酸ロジウム、酢酸パラジウム等の酢酸塩、トリフルオロ酢酸ルテニウム、トリフルオロ酢酸ロジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム等のトリフルオロ酢酸塩、硫酸第一鉄等の硫酸塩、硝酸ルテニウム、硝酸ロジウム、硝酸コバルト、硝酸ニッケル等の硝酸塩、炭酸コバルト、炭酸ニッケル等の炭酸塩、水酸化コバルト、水酸化ニッケル等の水酸化物、トリ(アセチルアセトナト)ルテニウム、ジ(アセチルアセトナト)ニッケル、ジ(アセチルアセトナト)パラジウム等のアセチルアセトナト塩が挙げられる。
なかでも、パラジウムまたは白金の塩が好ましく、酢酸パラジウムがより好ましい。
重金属塩は微粒子であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
重金属塩のサイズは上記重金属微粒子のサイズと同様とすることができる。
金属化合物はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
金属化合物の含有量は、酸化第二銅ナノ粒子A100質量部に対して、0.01〜10であるのが好ましい。
<溶媒>
本発明の組成物が更に含有することができる溶媒は特に制限されない。例えば、エーテル系溶媒;エステル系溶媒;炭化水素系溶媒;ハロゲン化炭化水素系溶媒;アミド系溶媒類;スルホン系溶媒;スルホキシド系溶媒、水等が挙げられる。
溶媒としては、沸点が180℃未満であるものが好ましい。
溶媒は1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒としては、水及び/又はアミド系溶媒が好ましい。
本発明の組成物は、その製造について特に制限されない。例えば、酸化第二銅ナノ粒子a1、酸化第二銅ナノ粒子a2、アルコール化合物、必要に応じて使用することができる添加剤を混合することによって製造することができる。
[導電膜の製造方法]
次に、本発明の導電膜の製造方法について以下に説明する。
本発明の導電膜の製造方法(本発明の製造方法)は、
本発明の導電膜形成用組成物を樹脂基材上に塗布し、塗膜を形成する工程と、
塗膜に対して加熱処理を行い、酸化第二銅ナノ粒子Aを還元して金属銅を含有する導電膜を形成する工程とを備える。
以下に、それぞれの工程について詳述する。
(塗膜形成工程)
本工程は、上述した導電膜形成用組成物を樹脂基材上に塗布して、塗膜を形成する工程である。本工程により還元処理が施される前の前駆体膜が得られる。
使用される導電膜形成用組成物については、上述のとおりである。
樹脂基材の材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂;メタクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;アクリル樹脂;ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレートなど);ナイロン樹脂およびナイロン共重合体から選ばれるポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリオキシメチレン樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;変性ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリサルフォン樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエーテルニトリル樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂;ポリイミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;フッ素樹脂;セルロース誘導体等の樹脂基材が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂基材、ポリカーボネート樹脂基材、ポリイミド樹脂基材、ポリエーテルイミド樹脂基材が好ましく使用される。
導電膜形成用組成物を樹脂基材上に塗布する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などの塗布法が挙げられる。
塗膜の形状は特に制限されず、樹脂基材全面を覆う状態であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
樹脂基材上への導電膜形成用組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚は0.01〜5000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましく、1〜100μmがさらに好ましい。
本工程においては、必要に応じて、導電膜形成用組成物を樹脂基材へ塗布した後に乾燥処理を行い、溶媒を除去してもよい。残存する溶媒を除去することにより、後述する導電膜形成工程において、溶媒の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができ、導電膜の導電性および導電膜と基材との密着性の点で好ましい。
乾燥処理の方法としては温風乾燥機などを用いることができ、温度としては、40℃〜200℃で加熱処理を行うことが好ましく、50℃以上150℃未満で加熱処理を行うことがより好ましく、50℃〜120℃で加熱処理を行うことがさらに好ましい。
乾燥時間は特に限定されないが、樹脂基材と導電膜との密着性がより良好になることから、10秒〜60分であることが好ましい。
(導電膜形成工程)
本工程は、上記塗膜形成工程で形成された塗膜に対して加熱処理を行い、金属銅を含有する導電膜を形成する工程である。
加熱処理を行うことにより、酸化第二銅ナノ粒子Aが還元され、さらに融着して金属銅が得られ、銅を含有する導電性薄膜が形成される。
加熱温度は、110〜180℃が好ましく、110〜150℃がより好ましい。
加熱時間は5〜120分が好ましく、5〜30分がより好ましい。
加熱手段は特に制限されず、例えば、オーブン、ホットプレート等公知の加熱手段を用いることができる。
本発明では、比較的低温の加熱処理により短時間で導電膜の形成が可能であり、従って、プロセスコストが安いという利点を有する。
導電膜形成工程において、更に、活性エネルギー線照射処理を行うことができる。活性エネルギー線照射処理は、加熱処理と同時に、又は、加熱処理の前及び/又はそのあとに行うことができる。加熱処理にて塗膜が付与された部分に対して活性エネルギー線を(例えば短時間)照射することで金属銅への還元および焼結がより起こりやすくなり、長時間の加熱による樹脂基材の劣化が起こらず、導電膜の樹脂基材との密着性が良好となる。
活性エネルギー線照射処理で使用される光源は特に制限されず、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。
活性エネルギー線は特に制限されない。活性エネルギー線としては、例えば、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などが挙げられる。また、g線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用できる。
具体的な態様としては、赤外線レーザーによる走査露光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光、赤外線ランプ露光などが好適に挙げられる。
活性エネルギー線照射は、フラッシュランプによる光照射が好ましく、パルス光照射(例:Xeフラッシュランプによるパルス光照射)であることがより好ましい。高エネルギーのパルス光の照射は、塗膜を付与した部分の表面を、極めて短い時間で集中して加熱することができるため、樹脂基材への熱の影響を極めて小さくすることができる。
活性エネルギー線照射処理を実施する雰囲気は特に制限されず、大気雰囲気下、不活性雰囲気下、または還元性雰囲気下などが挙げられる。なお、不活性雰囲気とは、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素等の不活性ガスで満たされた雰囲気であり、また、還元性雰囲気とは、水素、一酸化炭素等の還元性ガスが存在する雰囲気を指す。
<導電膜>
上記工程を実施することにより、金属銅を含有する導電膜(金属銅膜)が得られる。
導電膜の膜厚は特に制限されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が調整される。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましい。
本発明において、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
体積抵抗率は、導電膜の表面抵抗値を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗値に膜厚を乗算することで算出することができる。
導電膜は樹脂基材の全面、または、パターン状に設けられてもよい。パターン状の導電膜は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
導電膜の上に絶縁層を設けてもよい。絶縁層は特に制限されない。絶縁層の表面にさらに配線(金属パターン)を形成してもよい。
本発明の製造方法によって製造された導電膜を有する樹脂基材(導電膜付き樹脂基材)は、種々の用途に使用することができる。例えば、プリント配線基板、多層配線基板、TFT、FPC、RFIDなどが挙げられる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
<酸化第二銅ナノ粒子a1−1〜3の製造:表1>
(造粒原料の調製)
硝酸銅(和光純薬工業社製)を精製水に溶解し、0.1mol/L又は0.5mol/Lの硝酸銅水溶液を調製した。
次に、水酸化ナトリウムを精製水に溶解し、0.2mol/L又は1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
(酸化第二銅ナノ粒子a1−1の製造)
・混合
表1に示す造粒溶媒[エチレングリコール(和光純薬工業社製)]100mLを200mL容耐熱ガラス製フラスコにとり、オイルバスで90℃に加熱した。このフラスコに、上記のとおり調製した、0.1mol/Lの硝酸銅水溶液および0.2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を、それぞれ20mLずつ、10秒以内に添加し、10分間90℃で加熱して、酸化第二銅ナノ粒子を分散液として得た。この分散液中には、酸化第二銅ナノ粒子の他に、ナトリウムイオンおよび硝酸イオンが含まれている。
・精製
上記のとおり得られた分散液を、表1に示す遠心力(10000×g)で30分間、遠心分離にかけ、沈殿物を水に再分散させた。この遠心分離−再分散処理を同表に示す回数(3回)で繰り返し、分散液を精製した。この処理によって、酸化第二銅ナノ粒子の分散液からナトリウムイオンおよび硝酸イオンを除去し、粒子濃度が30質量%の酸化第二銅分散液を得た。
得られた酸化第二銅ナノ粒子分散液に、分散質と同質量のジルコニアビーズを添加し、あわトリ錬太郎で3分間攪拌分散することで、酸化第二銅ナノ粒子a1の分散液を得た。
XRD分析により、35.5°および38°付近にそれぞれ(002)、(111)面に由来する強い回折ピークを観測し、金属銅および酸化第一銅に由来する回折ピークが観測されなかったことから、得られたナノ粒子が酸化第二銅であることを確認した。
また、TEM観察で、得られた酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径、短径を測定した。各酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大長径、最大アスペクト比を表1に示す。
製造例a1−1で得られた酸化第二銅ナノ粒子a1を、酸化第二銅ナノ粒子a1−1とする。
(酸化第二銅ナノ粒子a1−2の製造)
造粒溶媒を水に代えた他は上記製造例a1−1と同様に製造を行い酸化第二銅ナノ粒子a1を製造した。得られた酸化第二銅ナノ粒子a1を、酸化第二銅ナノ粒子a1−2とする。
(酸化第二銅ナノ粒子a1−3の製造)
硝酸銅水溶液の濃度を0.5mol/Lに代え、水酸化ナトリウム水溶液の濃度を1mol/L代え、造粒溶媒を水に代えた他は上記製造例a1−1と同様に製造を行い酸化第二銅ナノ粒子a1を製造した。得られた酸化第二銅ナノ粒子a1を、酸化第二銅ナノ粒子a1−3とする。
<酸化第二銅ナノ粒子a2およびa1−4の製造:表2>
(造粒原料の調製)
硝酸銅(和光純薬工業社製)を精製水に溶解し、0.05mol/Lの硝酸銅水溶液を調製した。
次に、水酸化ナトリウムを精製水に溶解し、0.1mol/L、0.15mol/L、0.2mol/L、0.3mol/L又は0.4mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
(酸化第二銅ナノ粒子a2−1の製造)
・混合
フローリアクター装置CYTOS−2000(YMC社製)に、Y字のミキサー部、及び、流路には配管径1mmのステンレス管を接続した。ミキサー部および、ミキサー部手前の送液配管20cm、及び、ミキサー部より後の混合配管500cmを温水バス内に設置し、温水バス内を90℃に加熱した状態で保持した。
次に、上記送液配管のうち1つに第1の造粒原料(上記のとおり調製した硝酸銅水溶液)を送液し、残りの送液配管に第2の造粒原料(0.15mol/L水酸化ナトリウム水溶液)を送液し、2つの造粒原料をミキサー部内でフロー混合させて、酸化第二銅ナノ粒子の分散液を得た。造粒原料のフロー速度はそれぞれ20mL/分であった。
この分散液中には、酸化第二銅ナノ粒子の他に、ナトリウムイオンおよび硝酸イオンが含まれている。
・精製
上記のとおり得られた分散液を、遠心力(10000×g)で30分間、遠心分離にかけ、沈殿物を水に再分散させた。この遠心分離−再分散処理を3回で繰り返し、分散液を精製した。この処理によって、酸化第二銅ナノ粒子の分散液からナトリウムイオンおよび硝酸イオンを除去し、粒子濃度が40質量%の酸化第二銅分散液を得た。
得られた酸化第二銅ナノ粒子分散液に、分散質と同質量のジルコニアビーズを添加し、あわトリ錬太郎で3分間攪拌分散することで、酸化第二銅ナノ粒子a2の分散液を得た。
XRD分析により、35.5°および38°付近にそれぞれ(002)、(111)面に由来する強い回折ピークを観測し、金属銅および酸化第一銅に由来する回折ピークが観測されなかったことから、得られたナノ粒子が酸化第二銅であることを確認した。
また、TEM観察で、得られた酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径、短径を測定した。各酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の最大長径、最少長径、最大アスペクト比、最少アスペクト比を表2に示す。
製造例a2−1で得られた酸化第二銅ナノ粒子a2を、酸化第二銅ナノ粒子a2−1とする。
他の各製造例で製造された各酸化第二銅ナノ粒子a2を表2に示す。
(酸化第二銅ナノ粒子a2−2〜a2−5、a1−4の製造)
水酸化ナトリウム水溶液の濃度、フロー速度を表2に示す値に代えた他は上記製造例a2−1と同様に製造を行い酸化第二銅ナノ粒子a2−2〜a2−5、a1−4を製造した。
<組成物の製造>
下記表3に示す各成分(酸化第二銅ナノ粒子A、アルコール化合物、金属化合物)を用いて、これらを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで導電膜形成用組成物を製造した。
なお、実施例1以外の実施例、比較例は金属化合物(酢酸パラジウム)を表3に示す量で含有する。実施例1は金属化合物を含有しない。
また、表3に示す実施例、比較例はいずれもアルコール化合物(トリメチロールプロパン)を同表に示す質量比で含有する。
<導電膜の形成>
PEN基材(ポリエチレンナフタレートフィルム、商品名テオネックス、厚み125μm、帝人デュポン社製)上に、上記のとおり製造した各組成物をストライプ状(L/S=1mm/1mm)に塗布し、その後、50℃で2分間乾燥させ、導電膜前駆体層がパターン印刷された塗膜を得た。その後、酸素濃度を50ppm以下に制御した環境下において、ホットプレート上で塗膜を160℃で5分間又は30分間加熱し、PEN基材上に導電膜を形成した。
<評価>
上記のとおり得られた導電膜を用いて以下の評価を行った。結果を表3に示す。
・導電性
上記のとおり得られた導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定し、導電性を評価した。
評価基準は以下のとおりである。なお、5分間及び30分間の焼結で得られた導電膜の導電性を、それぞれ導電性(5)および導電性(30)として表中に記載する。
「5」:体積抵抗率が50μΩ・cm未満であった場合
「4」:体積抵抗率が50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満であった場合
「3」:体積抵抗率が100μΩ・cm以上300μΩ・cm未満であった場合
「2」:体積抵抗率が300μΩ・cm以上3000μΩ・cm未満であった場合
「1」:体積抵抗率が3000μΩ・cm以上であった場合
導電性(5)は3以上であるのが好ましい。導電性(5)が3以上である場合、低温で短時間に優れた導電性を有する導電膜を形成することができると考える。
導電性(30)は4以上であるのが好ましい。
・面状評価
上記のとおり得られた導電膜を光学顕微鏡で観察し、面状(導電膜の表面状態)を評価した。上記のとおり得られた導電膜1つにつき、縦100μm×横100μmの視野の写真を10枚撮った。上記のとおり撮影された10枚の画像について、以下の基準でクラックの有無を観察し面状を評価した。
A:クラックが存在する視野が0枚あった場合
B:クラックが存在する視野が1枚以上3枚以下あった場合
C:クラックが存在する視野が4枚以上あった場合
面状評価がA又はBである場合、クラック発生の抑制に優れると考える。
表3に示した各成分の詳細は以下のとおりである。
・酸化第二銅ナノ粒子a1−1〜4、酸化第二銅ナノ粒子a2−1〜5:上記のとおり製造したもの
・アルコール化合物:トリメチロールプロパン、東京化成工業社製
・金属化合物:酢酸パラジウム、東京化成工業社製
・酸化第二銅ナノ粒子a3−1:CIKナノテック社製の酸化第二銅ナノ粒子。気相中で造粒を行う乾式造粒法にて造粒された。TEM観察で、酸化第二銅ナノ粒子a3−1の1次粒子の長径、短径を測定した。酸化第二銅ナノ粒子a3−1の1次粒子の最大長径、最少長径、最大アスペクト比、最少アスペクト比を表3に示す。
表3に示す結果から明らかなように、所定の酸化第二銅ナノ粒子a1を含まず、所定の酸化第二銅ナノ粒子a2のみを含む比較例1〜3は、導電性(30)が「3」となり、導電性が低かった。また、比較例1〜3は導電性(5)が「1」または「2」となり、低温での短時間処理によって優れた導電性を有する導電膜を得ることができなかった。
酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が所定より少ない比較例4は、導電性(30)が「3」となり、導電性が低かった。また、比較例4は導電性(5)が「2」となり、低温での短時間処理によって優れた導電性を有する導電膜を得ることができなかった。
所定の酸化第二銅ナノ粒子a2を含まず、酸化第二銅ナノ粒子a1のみを含み、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が30nmに近い比較例5は、導電性(30)が「3」となり、導電性が低かった。また、比較例5は導電性(5)が「1」となり、低温での短時間処理によって優れた導電性を有する導電膜を得ることができなかった。
所定の酸化第二銅ナノ粒子a2を含まず、酸化第二銅ナノ粒子a1のみを含み、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が小さい比較例6は、面状が「C」となり、導電膜にクラックが発生しやすかった。
所定の酸化第二銅ナノ粒子a1および2を含まず、酸化第二銅ナノ粒子a3のみを含む比較例7は、導電性(30)が「2」となり、導電性が低かった。また、比較例7は導電性(5)が「1」となり、低温での短時間処理によって優れた導電性を有する導電膜を得ることができなかった。
酸化第二銅ナノ粒子a3を含み、所定の酸化第二銅ナノ粒子a2を含まない比較例8は、導電性(30)が「3」となり、導電性が低かった。また、比較例8は導電性(5)が「1」となり、低温での短時間処理によって優れた導電性を有する導電膜を得ることができなかった。
これに対して、実施例1〜10は、導電性(5)が3以上となり、導電性に優れ、クラックを発生しにくい導電膜を低温での短時間処理によって形成することができた。
金属化合物の有無について実施例1と実施例3とを比較すると、更に金属化合物を含有する実施例3は、金属化合物を含有しない実施例1よりも導電性(5)および導電性(30)が良化し、導電性により優れ、より短時間の処理においてもより優れた導電性を示した。
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大長径について実施例2〜4を比較すると、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大長径が小さい実施例2および3は、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大長径が大きい実施例4に比べ導電性(5)が「4」となり、より短時間の処理で形成された導電膜の導電性により優れた。
また、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大長径がより小さい実施例3は、実施例2に比べ導電性(30)が「5」となり、導電性により優れていた。
酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大アスペクト比について実施例2と5を比較すると、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大アスペクト比が小さい実施例2は、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大アスペクト比が大きい実施例5に比べ導電性(5)が「4」となり、より短時間の処理で形成された導電膜の導電性により優れていた。
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の最大アスペクト比について実施例3と6を比較すると、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の最大アスペクト比が34である実施例3は、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最大アスペクト比が210である実施例6に比べ、導電性(5)が「4」となり、かつ、導電性(30)が「5」となり、導電性により優れ、より短時間の処理においてもより優れた導電性を示した。
酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の最小アスペクト比について実施例3と7を比較すると、酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の最小アスペクト比が7.3である実施例3は、酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の最小アスペクト比が3.4である実施例7に比べ、導電性(5)が「4」となり、かつ、導電性(30)が「5」となり、導電性により優れ、より短時間の処理においてもより優れた導電性を示した。
酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量について実施例3と8〜10とを比較すると、実施例3は、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が多い実施例8および10、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が少ない実施例9に比べ、導電性(30)が高く、導電性により優れた。
また、実施例3、9は、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が多い実施例8および10に比べ、導電性(5)が高く、より短時間の処理においてもより優れた導電性を示した。
また、実施例10は、実施例8に比べて導電膜の面状が「A」となり、クラック発生の抑制により優れていた。
このことから、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が酸化第二銅ナノ粒子Aに対して30質量%以上90質量%以下である場合、その面状(クラック発生の抑制)により優れると考えられる。
また、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が酸化第二銅ナノ粒子Aに対して45質量%以上70質量%以下である場合、導電性にさらに優れると考えられる。
また、酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が酸化第二銅ナノ粒子Aに対して30質量%以上70質量%以下である場合、より短時間の処理においてもより優れた導電性を有すると考えられる。

Claims (13)

  1. 酸化第二銅ナノ粒子Aと、アルコール化合物とを含有する、導電膜形成用組成物であって、
    前記酸化第二銅ナノ粒子Aが、酸化第二銅ナノ粒子a1と酸化第二銅ナノ粒子a2とを含み、
    前記酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が30nm未満であり、
    前記酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上であり、かつ、前記酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が2以上であり、
    前記酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、前記酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、30質量%を超える量である、導電膜形成用組成物。
  2. 前記酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、前記酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、40質量%以上90質量%以下である、請求項1に記載の導電膜形成用組成物。
  3. 前記酸化第二銅ナノ粒子a1の含有量が、前記酸化第二銅ナノ粒子Aに対して、45質量%以上70質量%以下である、請求項1又は2に記載の導電膜形成用組成物。
  4. 前記アルコール化合物の含有量が、前記酸化第二銅ナノ粒子A100質量部に対して、50質量部以上1,000質量部以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  5. 更に、周期表の8族〜10族元素から選択される少なくとも1種の重金属の微粒子及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  6. 前記金属化合物の含有量が、前記酸化第二銅ナノ粒子A100質量部に対して、0.01〜10質量部である、請求項5に記載の導電膜形成用組成物。
  7. 前記アルコール化合物が、トリメチロールプロパンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  8. 前記酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子のアスペクト比が、1以上5以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  9. 前記酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が20nm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  10. 前記酸化第二銅ナノ粒子a1の1次粒子の長径が15nm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  11. 前記酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上1000nm以下であり、かつ、前記酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が2以上200以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  12. 前記酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子の長径が30nm以上1000nm以下であり、かつ、前記酸化第二銅ナノ粒子a2の1次粒子のアスペクト比が、5以上200以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物を樹脂基材上に塗布し、塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜に対して加熱処理を行い、前記酸化第二銅ナノ粒子Aを還元して金属銅を含有する導電膜を形成する工程とを備える、導電膜の製造方法。
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