JP2016156486A - リニアガイド装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工コストを削減でき、発熱による精度劣化を低減できるリニアガイド装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】案内レール10と、スライダ本体30、エンドキャップ40、及び保持器50を備えたスライダ20と、転動体70とを有し、スライダ本体30の上凹部33A、中凹部33B、及び下凹部33Cには、研削され、保持器50が当接する当接面34が形成され、上凹部33A、中凹部33B、及び下凹部33Cの少なくともいずれかには、研削されず、保持器50が当接しない逃げ部35が設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、保持器を備えたリニアガイド装置及びその製造方法に関する。
従来より、各種の産業機械で用いられるリニアガイド装置は、一般に、スライダと、このスライダを案内する案内レールと、多数の転動体とを有する。スライダは、案内レールの左右両側に袖部を有するスライダ本体と、方向転換路が内部に形成されたエンドキャップと、保持器とを具備する。スライダ本体の袖部の内側面には、案内レールの長手方向に沿ってスライダ側軌道面が形成される。保持器は、スライダ側軌道面と案内レールの左右両側面に形成されたレール側軌道面との間に介在する転動体を上記スライダ本体の軌道面側に保持する。転動体は、スライダ側軌道面とレール側軌道面との間の負荷転動路と、案内レールの長手方向に沿ってスライダ本体の内部に形成された戻し通路と、負荷転動路と戻し通路とを連結する上記方向転換路とを転動する。
このように、保持器を有し、転動体を円筒ころ(円筒ころ)としたリニアガイド装置の例としては、特許文献1に開示された技術が挙げられる。
特許文献1に記載の発明は、スライダの側面に設けられ、案内レール側軌道面が形成された凹部に保持器を嵌め込むことで、上記保持器を固定している。また、上記凹部を構成するすべての面をスライダ軌道面と同時に研削加工している。このようにすることによって、上記凹部の位置を正確に定めることができ、結果として、保持器を正確な位置で設置できる、としている。
特開2005−256962号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、上記凹部を構成するすべての面を軌道面と同時に研削加工しているため、研削加工を要する面積が広い。このように研削加工の対象面積が広いということは、研削の際の研削抵抗が大きくなり、加工の際に多くのエネルギー(例えば砥石を回転させるモーターの電力)が必要になる。
また、研削抵抗が大きいと発熱も大きくなる結果、加工物や加工機が熱変形する可能性があり、加工精度の低下について改善の余地があった。
本発明は、上記従来の技術の課題に鑑みてなされたものであって、加工コストを削減でき、発熱による精度劣化を低減できるリニアガイド装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのリニアガイド装置のある態様は、案内レールと、上記案内レールに対して移動するスライダと、転動体とを有し、
上記案内レールの側面には、上記案内レールの長手方向に沿って2条の案内レール側軌道面が形成され、
上記スライダが、上記案内レール側軌道面に対向するように2条のスライダ側軌道面が形成されたスライダ本体と、上記スライダ本体の移動方向の両端部に設けられた一対のエンドキャップと、上記スライダ側軌道面と上記案内レール側軌道面との間に介在する上記転動体を上記スライダ本体の軌道面側に保持する保持器とを具備し、
上記スライダ本体の内側面は、一のスライダ側軌道面が形成された上凹部、他のスライダ側軌道面が形成された下凹部、並びに一のスライダ側軌道面を転動する転動体及び他のスライダ側軌道面を転動する転動体の間に配置される中凹部とからなり、
上記上凹部、上記中凹部、及び上記下凹部には、研削され、上記保持器が当接する当接面が形成され、
上記上凹部、上記中凹部、及び上記下凹部の少なくともいずれかには、研削されず、上記保持器が当接しない逃げ部が設けられる。
ここで、上記リニアガイド装置においては、上記保持器は、上記上凹部に当接する上側保持部と、上記中凹部に当接する中間保持部と、上記下凹部に当接する下側保持部とからなってもよい。
また、上記リニアガイド装置においては、上記上凹部及び上記下凹部に上記逃げ部が設けられ、上記中凹部には上記逃げ部が設けられなくともよい。
また、上記リニアガイド装置においては、上記上凹部、上記中凹部及び上記下凹部に上記逃げ部が設けられてもよい。
また、上記リニアガイド装置においては、上記中凹部のみに上記逃げ部が設けられてもよい。
上記課題を解決するためのリニアガイド装置の製造方法のある態様は、案内レールに対向し、一のスライダ側軌道面が形成された上凹部、他のスライダ側軌道面が形成された下凹部、並びに一のスライダ側軌道面を転動する転動体及び他のスライダ側軌道面を転動する転動体の間に配置される中凹部とからなるスライダ本体の内側面を研削する研削工程と、
案内レール、上記スライダ本体、エンドキャップ、保持器、及び転動体を組み立てる組み立て工程とを含み、
上記研削工程は、上記上凹部、上記中凹部、及び上記下凹部の少なくともいずれかに設けられ、上記保持器が当接しない逃げ部以外を研削する砥石を用いて上記保持器が当接する当接面を形成する工程である。
ここで、上記リニアガイド装置の製造方法においては、上記上凹部及び上記下凹部に上記逃げ部が設けられ、上記中凹部には上記逃げ部が設けられなくともよい。
また、上記リニアガイド装置の製造方法においては、上記上凹部、上記中凹部及び上記下凹部に上記逃げ部が設けられてもよい。
また、上記リニアガイド装置の製造方法においては、上記中凹部のみに上記逃げ部が設けられてもよい。
本発明によれば、加工コストを削減でき、発熱による精度劣化を低減できるリニアガイド装置及びその製造方法を提供することができる。
リニアガイド装置の第1実施形態における構成を示す斜視図である。 リニアガイド装置の第1実施形態における要部の構成を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の第1実施形態におけるスライダ本体の内側面の形状を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の製造方法の第1実施形態におけるスライダの軌道面の研削工程を示す断面図である。 リニアガイド装置の製造方法の第1実施形態におけるスライダ本体の母材と砥石の形状との関係を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の従来の製造方法におけるスライダ本体の母材と砥石の形状との関係を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の第2実施形態におけるスライダ本体の構成を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の製造方法の第2実施形態におけるスライダ本体の母材と砥石の形状との関係を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の第2実施形態における要部の構成を示す部分断面図である。 リニアガイド装置の第3実施形態における要部の構成を示す部分断面図である。
以下、本発明に係るリニアガイド装置及びその製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、案内レールを跨ぐ態様で転動体を介して設置されたスライダ(スライダ本体)の開口する向きを「下側」、その反対側(案内レールを基準としてスライダが配置される向き)を「上側」として説明することがある。また、本実施形態においては、「上側」から「下側」へと重力がはたらいていることを前提に説明することがある。また、説明の便宜上、図2〜図10においては、案内レールを省略している。
(第1実施形態)
図1は、リニアガイド装置の第1実施形態における構成を示す斜視図である。また、図2は、図1のII−II線に沿う断面図のうち、要部の構成を示した部分断面図である。また、図3は、リニアガイド装置の第1実施形態におけるスライダ本体の内側面の形状を示す部分断面図である。
<リニアガイド装置>
図1〜図3に示すように、本実施形態のリニアガイド装置1は、案内レール10と、案内レール10に対して移動するスライダ20と、転動体70とを有する。
[案内レール]
案内レール10の長手方向の両側面10a,10aには、案内レール10の長手方向に沿って凹部11,11が設けられている。これら凹部11,11のそれぞれには、案内レール10の長手方向に沿って2条の案内レール側軌道面12,12が所定の角度で対向するように形成されている。
[スライダ]
スライダ20は、スライダ本体30と、案内レール10に対する移動方向(案内レール10の長手方向)のスライダ本体30の両端部に設けられた1対のエンドキャップ40,40と、保持器50とを有する。
スライダ本体30は、案内レール10の左右両側に袖部31,31を有するU字形状をなし、各袖部31,31の内側面31a,31aには、スライダ側軌道面32,32が、案内レール10の長手方向に沿って形成されている。
これらのスライダ側軌道面32,32は、案内レール10の左右両側面10a,10aに形成された案内レール側軌道面12,12と対向して負荷転動路を構成している。
また、スライダ本体30の内部には、スライダ側軌道面32,32に沿って戻し通路62が形成されている(図4参照)。
[凹部]
ここで、図1〜図4に示すように、スライダ本体30の内側面31a,31aには、袖部31,31のそれぞれの端部に向かって、上凹部33A、中凹部33B、及び下凹部33Cからなる凹部33が形成されている。上凹部33Aは、一のスライダ側軌道面32Aが形成され、下凹部33Cは、他のスライダ側軌道面32Cが形成され、中凹部33Bは、一のスライダ側軌道面32Aを転動する転動体70A及び他のスライダ側軌道面32Cを転動する転動体70Cの間に配置する。
そして、上凹部33A、中凹部33B、及び下凹部33Cには、後述する保持器50が当接するために研削された当接面34A,34B,34Cが形成されている。
[逃げ部]
また、上凹部33A及び下凹部33Cには、研削されず、保持器50が当接しない逃げ部35A,35Cが設けられている。
これら逃げ部35A,35Cは、上凹部33A及び下凹部33Cにスライダ側軌道面32A,32Cに沿って形成される溝であり、逃げ部35Aはスライダ側軌道面32Aの上側に形成され、逃げ部35Cはスライダ側軌道面32Cの下側に形成される。すなわち、保持器50は、当接面34A,34B,34Cに当接し、位置合わせされる一方で、保持器50は、逃げ部35A,35Cに接触しない。
この逃げ部35をスライダ本体30の凹部33に設けることによって、スライダ軌道面32を研削するときの研削領域を少なくできる。したがって、加工コストを削減できる。また、スライダ本体30の凹部33に逃げ部35を設けたことによって、スライダ軌道面32を研削するときの研削領域を少なくでき、それに伴い、研削時の発熱量を低減できる。したがって、発熱による精度劣化を低減することができる。
[エンドキャップ]
エンドキャップ40,40は、スライダ本体30の両端面に装着されており、スライダ本体30に対向する面には、案内レール10とエンドキャップ40との間隙をシールするサイドシール(図示せず)及び方向転換路(図示せず)が装着されている。この方向転換路が、負荷転動路と、戻し通路とを連結して循環経路を構成する。
[保持器]
図2及び図3に示すように、保持器50は、上側の転動体70Aの上部を保持する上側保持部50Aと、下側の転動体70Cの下部を保持する下側保持部50Cと、上側の転動体70Aの下部と下側の転動体70Cの上部を保持する中間保持部50Bとが長手方向の両端部で連結され、一体に形成されている。上側保持部50A,中間保持部50B,下側保持部50Cはそれぞれ、スライダ側軌道面32に沿って延びる板形状をなす。また、上側保持部50Aと中間保持部50Bとによって上側の転動体70Aをスライダ側軌道面32側に保持する上側ポケット51が形成される。また、中間保持部50Bと下側保持部50Cとによって下側の転動体70Cをスライダ側軌道面32側に保持する下側ポケット52が形成されている。
<転動体>
負荷転動路、戻し通路62、及び方向転換路によって構成された循環経路には、転動体としての円筒ころ70が転動可能に設けられている。
具体的には、円筒ころ70は、スライダ20が案内レール10の長手方向に相対移動すると、これに伴って負荷転動路を転動するようになっている。そして、負荷転動路を転動した円筒ころ70は、エンドキャップ40に形成された方向転換路に導入され、この方向転換路で方向転換した後、戻し通路62に導入されるようになっている。すなわち、本実施形態のリニアガイド装置1は、二対4列の循環経路を有し、これら循環経路内を転動体70が転動する構成を採っている。また、円筒ころ70は、負荷転動路に多数設けられており、各転動体70,70間には、図示しないセパレータが設けられている。
<リニアガイド装置の製造方法>
次に、図1〜図3に示すリニアガイド装置1の製造方法について説明する。
本実施形態のリニアガイド装置の製造方法は、研削工程と、組立工程とを含む。
[研削工程]
研削工程は、図4に示すように、凹部33の断面形状に応じた形状をなす総形砥石80を用いてスライダ軌道面32を片側ずつ研削して行われる。ここで、総形砥石80の断面形状は、逃げ部35を除く凹部33の断面形状に応じて設定される。総形砥石80がこのような断面形状をなすことで、逃げ部35の研削をすることないので、研削領域を少なくでき、それに伴い、研削時の発熱量を低減できる。したがって、発熱による精度劣化を低減することができる。
図5は、本実施形態のリニアガイド装置の製造方法を示す部分断面図である。
ここで、図5を参照して、本実施形態のリニアガイド装置の製造方法におけるスライダ本体の母材と砥石の形状との関係を説明する。図5においては、スライダ本体の母材の(片)断面形状を実線で示し、砥石80の(片)断面形状を1点鎖線で示している。
図5に示すように、研削工程が行われる前のスライダ本体の母材30Aは、冷間引き抜き加工、熱間押し出し加工、鍛造、切削(フライス加工、ブローチ加工等)、(スライダ軌道面とは別の)研削等の方法で所要の形状に加工される。
このようなスライダ本体の母材30A(実線)に対して、1点鎖線で示した形状の砥石80で研削して、最終的なスライダ本体30の形状を得る。研削のとりしろ(削りとり量)は、例えば0.1mm〜0.5mm程度である。
ここで、図6に示すように、リニアガイド装置の従来の研削工程においては、砥石80の断面形状(1点鎖線で表示)がスライダ本体の母材の断面形状(実線で表示)とほぼ同じである。すなわち、従来の研削工程においては、スライダ本体130の上凹部133A、中凹部133B、及び下凹部133Cの全体が砥石80で研削されていた。
このように、本実施形態の研削工程で得られたスライダ本体30は、図3に示すように、上凹部33A及び下凹部33Cに、砥石80によって研削される当接面34と、研削されない逃げ部35とを有しているため、逃げ部35の形成領域分の研削領域が削減されている。ここで、保持器50は、当接面34だけでスライダ本体30の内側面と当接する。これら当接面34は、スライダ軌道面32と同時に研削されているので、スライダ軌道面32との位置関係が正確である。よって、保持器50をスライダ軌道面32に対して正確に位置合わせでき、その結果、円筒ころ70による円滑な循環が可能である。
一方、逃げ部35は、保持器50と当接しないので、研削による厳しい精度管理は不要である。
すなわち、逃げ部50がスライダ本体30に形成されていない従来の研削工程に比べて、本実施形態の研削工程は、研削領域が狭いため、研削に要するエネルギーを節減でき、さらに、加工時の発熱による精度劣化を低減できる。
[組立工程]
組立工程は、まず、スライダ本体30の袖部31の内側面に保持器50を配置する。次に、保持器50に転動体70とセパレータ(図示せず)を交互に入れながら、案内レール10をスライダ本体30に挿入し、スライダ本体30の両端にエンドキャップ40,40を取り付ける。このとき、保持器50の両端部がエンドキャップ40に固定されると共に、エンドキャップ40の内側に形成された方向転換路と負荷転動路、及び戻し通路62によって転動体70が転動する循環経路が形成される。
以上説明したように、本実施形態のリニアガイド及びその製造方法によれば、スライダ本体の凹部に「逃げ部」を設けたことによって、スライダ軌道面を研削するときの研削領域を少なくできる。したがって、加工コストを削減できる。
また、スライダ本体の凹部に「逃げ部」を設けたことによって、スライダ軌道面を研削するときの研削領域を少なくでき、それに伴い、研削時の発熱量を低減できる。したがって、発熱による精度劣化を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、リニアガイド装置及びその製造方法の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は、「逃げ部」が設けられる箇所が第1実施形態と異なるだけであるので、上述の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略することがある。図7〜図9は、リニアガイド装置及びその製造方法の第2実施形態を示す図である。
図7に示すように、本実施形態のリニアガイド装置は、上凹部33A、中凹部33B、及び下凹部33Cにそれぞれ、逃げ部35A,35B,35Cが形成されている。
そこで、本実施形態の研削工程においては、図8に示すように、スライダ本体の母材30A(実線)に対して、1点鎖線で示した形状の砥石80で研削して、最終的なスライダ本体30の形状を得る。研削のとりしろ(削りとり量)は、第1実施形態と同様に、例えば0.1mm〜0.5mm程度である。
このように、本実施形態のリニアガイド装置及びその製造方法においては、図7に示すように、上凹部33A、中凹部33B、及び下凹部33Cに、砥石80によって研削される当接面34と、研削されない逃げ部35とを有しているため、逃げ部35の形成領域分の研削領域がさらに削減されている。
また、図9に示すように、本実施形態のリニアガイド装置は、保持器50が、上凹部33A、中凹部33B、下凹部33Cのそれぞれの当接面34A,34B,34Cで、スライダ本体30と当接して位置合わせされる。これら当接面34は、スライダ軌道面32と同時に研削されているので、スライダ軌道面32との位置関係が正確である。よって、保持器50をスライダ軌道面32に対して正確に位置合わせでき、その結果、円筒ころ70による円滑な循環が可能である。
一方、逃げ部35は、保持器50と当接しないので、研削による厳しい精度管理は不要である。
以上説明したように、本実施形態のリニアガイド及びその製造方法によれば、スライダ本体の凹部に「逃げ部」を設けたことによって、スライダ軌道面を研削するときの研削領域を少なくできる。したがって、加工コストを削減できる。
また、スライダ本体の凹部に「逃げ部」を設けたことによって、スライダ軌道面を研削するときの研削領域を少なくでき、それに伴い、研削時の発熱量を低減できる。したがって、発熱による精度劣化を低減することができる。
さらに、本実施形態のリニアガイド及びその製造方法によれば、第1実施形態に比べて、中凹部33Bに形成された逃げ部35Bの分だけ研削領域をさらに削減したため、研削に要するエネルギーを一層節減できる。
なお、第2実施形態に対する第1実施形態の利点は、細いスリット状に形成される中凹部33Bの逃げ面35Bの形成が不要である結果、スライダ本体の母材30Aの加工が簡単な点である。
(第3実施形態)
次に、リニアガイド装置及びその製造方法の第3実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態も、「逃げ部」が設けられる箇所が第1実施形態と異なるだけであるので、上述の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略することがある。図10は、リニアガイド装置及びその製造方法の第3実施形態を示す断面図である。
図10に示すように、本実施形態のリニアガイド装置1は、保持器50が中間保持部50Bだけで構成されている。すなわち、中間保持部50Bが設置されるスライダ本体30の中凹部33Bを当接面34Bと逃げ面35Bとで構成する。
本実施形態の研削工程では、中凹部33Bに、砥石80によって研削される当接面34Bと、研削されない逃げ部35Bとを有しているため、逃げ部35Bの形成領域分の研削領域が削減されている。ここで、保持器50は、当接面34だけでスライダ本体30の内側面と当接する。これら当接面34は、スライダ軌道面32と同時に研削されているので、スライダ軌道面32との位置関係が正確である。よって、保持器50をスライダ軌道面32に対して正確に位置合わせでき、その結果、円筒ころ70による円滑な循環が可能である。
一方、逃げ部35は、保持器50と当接しないので、研削による厳しい精度管理は不要である。
なお、本実施形態では、上側保持部50Aと下側保持部50Cとを設置するかわりに、スライダ本体30に設けた突出部36、36に、円筒ころ70A,70Bの端面の案内側面36a,36aを形成している。この案内側面36a,36aは、上記研削工程において、スライダ軌道面32と同時に研削される。
以上説明したように、本実施形態のリニアガイド及びその製造方法によれば、スライダ本体の凹部に「逃げ部」を設けたことによって、スライダ軌道面を研削するときの研削領域を少なくできる。したがって、加工コストを削減できる。
また、スライダ本体の凹部に「逃げ部」を設けたことによって、スライダ軌道面を研削するときの研削領域を少なくでき、それに伴い、研削時の発熱量を低減できる。したがって、発熱による精度劣化を低減することができる。
以上、本発明に係るリニアガイド装置及びその製造方法について説明したが、本発明に係るリニアガイド装置及びその製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、上側保持器、中間保持器、及び下側保持器を一体とした保持器として説明したが、これら上側保持器、中間保持器、及び下側保持器を別個の部品とした保持器としても同様の作用効果が得られる。
1 リニアガイド装置
10 案内レール
12 案内レール側軌道面
20 スライダ
30 スライダ本体
32 スライダ側軌道面
33 凹部
33A 上凹部
33B 中凹部
33C 下凹部
34 当接面
34A 当接面
34B 当接面
34C 当接面
35 逃げ部
35A 逃げ部
35B 逃げ部
35C 逃げ部
50 保持器
70 転動体
80 砥石

Claims (9)

  1. 案内レールと、前記案内レールに対して移動するスライダと、転動体とを有し、
    前記案内レールの側面には、前記案内レールの長手方向に沿って2条の案内レール側軌道面が形成され、
    前記スライダが、前記案内レール側軌道面に対向するように2条のスライダ側軌道面が形成されたスライダ本体と、前記スライダ本体の移動方向の両端部に設けられた一対のエンドキャップと、前記スライダ側軌道面と前記案内レール側軌道面との間に介在する前記転動体を前記スライダ本体の軌道面側に保持する保持器とを具備し、
    前記スライダ本体の内側面は、一のスライダ側軌道面が形成された上凹部、他のスライダ側軌道面が形成された下凹部、並びに一のスライダ側軌道面を転動する転動体及び他のスライダ側軌道面を転動する転動体の間に配置される中凹部とからなり、
    前記上凹部、前記中凹部、及び前記下凹部には、研削され、前記保持器が当接する当接面が形成され、
    前記上凹部、前記中凹部、及び前記下凹部の少なくともいずれかには、研削されず、前記保持器が当接しない逃げ部が設けられることを特徴とするリニアガイド装置。
  2. 前記保持器は、前記上凹部に当接する上側保持部と、前記中凹部に当接する中間保持部と、前記下凹部に当接する下側保持部とからなる請求項1に記載のリニアガイド装置。
  3. 前記上凹部及び前記下凹部に前記逃げ部が設けられ、前記中凹部には前記逃げ部が設けられない請求項1又は2に記載のリニアガイド装置。
  4. 前記上凹部、前記中凹部及び前記下凹部に前記逃げ部が設けられた請求項2に記載のリニアガイド装置。
  5. 前記中凹部のみに前記逃げ部が設けられた請求項1又は2に記載のリニアガイド装置。
  6. 案内レールに対向し、一のスライダ側軌道面が形成された上凹部、他のスライダ側軌道面が形成された下凹部、並びに一のスライダ側軌道面を転動する転動体及び他のスライダ側軌道面を転動する転動体の間に配置される中凹部とからなるスライダ本体の内側面を研削する研削工程と、
    案内レール、前記スライダ本体、エンドキャップ、保持器、及び転動体を組み立てる組み立て工程とを含み、
    前記研削工程は、前記上凹部、前記中凹部、及び前記下凹部の少なくともいずれかに設けられ、前記保持器が当接しない逃げ部以外を研削する砥石を用いて前記保持器が当接する当接面を形成する工程であることを特徴とするリニアガイド装置の製造方法。
  7. 前記上凹部及び前記下凹部に前記逃げ部が設けられ、前記中凹部には前記逃げ部が設けられない請求項6に記載のリニアガイド装置の製造方法。
  8. 前記上凹部、前記中凹部及び前記下凹部に前記逃げ部が設けられた請求項6に記載のリニアガイド装置の製造方法。
  9. 前記中凹部のみに前記逃げ部が設けられた請求項6に記載のリニアガイド装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114799763A (zh) * 2022-05-12 2022-07-29 丽水市华一自动化技术有限公司 一种降噪高精滑块的加工工艺

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