JP2016155325A - マスター版、マスター版の製造方法、スタンパー版の製造方法 - Google Patents

マスター版、マスター版の製造方法、スタンパー版の製造方法 Download PDF

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一紘 笹原
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Abstract

【課題】微細な表面パターンを有する光学部材を作製するための型であるスタンパー版を、より効率良く製造することができるマスター版を提供する。
【解決手段】マスター版34は、基板30と、この基板30に形成されたレジストパターン層であって、光学部材の表面パターンが露光及び現像により形成された後、紫外線UVaが照射されたレジストパターン層32と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、マスター版、マスター版の製造方法及びスタンパー版を製造する方法に関する。
従来、光学部材に微細な表面パターンを形成し、その屈折、反射を利用して所望の光を出射させる技術が提案されている。このような微細な表面パターンを有する光学部材を量産する方法として、光学部材の表面パターンに対応した凹凸を表面に有するシート状の型を複数準備し、これら複数のシート状の型をロールに巻き付けてロール版を作製する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−296466号公報
特許文献1の発明では、マスター版に対して電鋳(電気鋳造)を行い、これを離型することによりシート状の型を得ている。しかし、マスター版の凹凸をレジストで形成した場合、電鋳により得られたスタンパー版をマスター版から離型した際に、レジストの一部が破損することがあった。このような不具合が生じると、マスター版は再度使用することができず、廃棄せざるを得なくなる。一般に、マスター版の作製にはコストがかかるため、不具合による廃棄は回避することが望ましい。
本発明の課題は、スタンパー版をより効率良く製造することができるマスター版、マスター版の製造方法、スタンパー版の製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
・第1の発明は、基板(30)と、前記基板に形成され、光学部材の表面パターンが露光及び現像により形成された後、紫外線が照射されたレジストパターン層(320)と、を備えるマスター版(34)である。
・第2の発明は、基板(30)上にレジスト層(32)を形成するレジスト層形成工程と、前記レジスト層に光学部材の表面パターンを露光及び現像により形成して、レジストパターン層(320)を形成するレジストパターン層形成工程と、前記レジストパターン層に紫外線を照射する紫外線照射工程と、を備えるマスター版の製造方法である。
・第3の発明は、第1の発明のマスター版に形成された前記レジストパターン層に、離型剤を添加した未硬化のエネルギー線硬化樹脂を充填するエネルギー線硬化樹脂充填工程と、未硬化の前記エネルギー線硬化樹脂にエネルギー線を照射して硬化させるエネルギー線照射工程と、硬化後の前記エネルギー線硬化樹脂を前記マスター版(34)から離型して樹脂複製版(37)を作製する樹脂複製版作製工程と、前記樹脂複製版を用いて電気鋳造によりスタンパー版(22)を作製するスタンパー版作製工程と、を含むスタンパー版の製造方法である。
・第4の発明は、第3の発明のスタンパー版の製造方法において、未硬化の前記エネルギー線硬化樹脂に添加する前記離型剤は、フッ素系の離型剤であり、且つ添加量は、0.1から5wt%であること、を特徴とするスタンパー版の製造方法である。
本発明によれば、スタンパー版をより効率良く製造することができるマスター版、マスター版の製造方法、スタンパー版の製造方法を提供することができる。
導光板10を説明する図である。 ロール版20の斜視図である。 スタンパー版22を説明する図である。 マスター版34の作製過程を説明する図である。 樹脂複製版37の作製過程を説明する図である。 スタンパー版22の作製過程を説明する図である。 ロール21にスタンパー版22を巻き付ける様子を説明する図である。 賦形シート40の形態を概念的に示す斜視図である。 ロール版20を用いた賦形シート40の作製過程を説明する図である。 賦形シート40を用いた導光板10の作製過程を説明する図である。 賦形シート40を用いない導光板10の作製過程を説明する図である。 他の実施形態による導光板110を説明する図である。 他の実施形態による導光板110の作製過程を説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、本実施形態に限定されるものではない。なお、実施形態の説明に用いる図面において、部材の大きさ、比率等は、必要に応じて変更又は誇張されている。
(導光板10の概要)
まず、導光板10について説明する。導光板10は、後述するスタンパー版22を含むロール版20を用いて製造されるシート状の光学部材である。導光板10は、例えば、液晶ディスプレイ装置のフロントライト等に用いられる。
なお、本実施形態では、光学部材として導光板を例に挙げて説明するが、光学部材は、例えばプリズムシート、レンズシート、回折構造体、モスアイ構造体等、表面に形成された凹凸により光を制御する光学部材全般が対象となる。
図1(a)は、導光板10の平面図である。図1(b)は、図1(a)に示すIa−Ia矢視の断面図である。
導光板10は、光制御層12を有する。光制御層12は、光透過性を有するシート状の部材である。光制御層12は、その少なくとも一方の面に凹凸部13が形成されている。
本実施形態において、凹凸部13は、長手方向に交互に形成された微小な凹凸により構成される。具体的には、図1(b)に示すように、凹凸部13は、光制御層12の長手方向に交互に形成された矩形断面の凸部13aと、矩形断面の凹部13bと、から構成される。凹凸部13において、この断面形状は、光制御層12の幅方向に一次元的に形成されている。凹凸部13を構成する凹凸は、微細に形成されており、一例として、凹部13bの深さは0.1μm以上3.0μm以下程度である。また、凹部13bの底幅及び凸部13aの頂部幅は、1μm以上30μm以下程度である。
なお、凹凸部13の形状は本実施形態に限られることなく、他の形態が適用されたり、複数の態様が複合して用いられたりしてもよい。他の形態の凹凸部としては、例えば、所定の断面を有して光制御層の幅方向に対して斜めになるように延びる形態、複数の錐状の凸部が平面視で縦横に配置されるような二次元的な形状を有する形態、複数の凸部が平面視でドット状に配置される形態等が挙げられる。
光制御層12は、種々の材料により形成することができる。例えば、脂環式構造を有する重合体樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂のほか、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート系の反応性樹脂等を挙げることができる。これらは、導光板等の光学部材用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性及び加工性等を有するとともに、安価に入手可能である。
(ロール版20)
次に、導光板10を形成する際に用いる賦形シート40を作製するためのロール版20について説明する。図2は、ロール版20の外観を概略的に示した斜視図である。また、図3(a)は、ロール版20に備えられるスタンパー版22の平面図である。図3(b)は、図3(a)のIIaに示す部分の拡大図である。図2に示すように、ロール版20は、ロール21と、スタンパー版22と、を有する。
ロール21は、円柱状のロール本体21aと、ロール本体21aの端面から軸線に沿って突出する回転軸21bと、を有する。ロール21は、回転軸21bを中心に回動することができる。ロール本体21aは、スタンパー版22が巻き付けられる部分である。ロール本体21aは、剛性を確保する必要があるため、機械構造用の鉄系材料で構成することが好ましい。また、ロール本体21aは、必要な剛性を確保しつつも軽量化をする観点から、両側が有底である円筒状であってもよい。また、ロール本体21aには、表面の温度調節ができるように、ロール本体内部に冷水、温水、蒸気又は高温の油の循環機構(不図示)が設けられる。
スタンパー版22は、賦形シート40(後述)に対して、導光板10の凹凸部13に対応する凹凸形状を転写する型である。本実施形態のスタンパー版22は、シート状に構成されている。スタンパー版22は、図3に示すように、その表面の縦横に複数の単位型部22aが配置されている。スタンパー版22において、単位型部22aは、継ぎ目なく並べられている。
なお、図3では、隣り合う単位型部22aの境界を点線で表したが、これは理解しやすくするためのものであり、継ぎ目ではない。すなわち、スタンパー版22は、接合部のない一枚のシートである。したがって、隣り合う単位型部22a間において、段差、意図しない位置ずれ等が生じることがなく、単位型部22aを正確に配置することができる。スタンパー版22の大きさは、その一辺が800mm以上1500mm以下であることが好ましい。これにより、1つの型シートに多くの単位型部22aを含ませることができる。また、スタンパー版22の一辺の長さを、ロール21の外周長と一致させることにより、スタンパー版22をロール21の外周に隙間なく巻き付けることができる。
各単位型部22aには、図3(b)に示すように、導光板10の凹凸部13の形状に対応した凹凸(符号略)が形成されている。
このようなスタンパー版22は、電鋳版により構成することができる。詳しくは後述するが、電鋳版は、導電層上に電解ニッケルメッキ層が形成された積層体により構成されている。電鋳版は、導電層の表面に凹凸が形成されている。ここではニッケルによる電解メッキ層及び導電層で説明するが、他の材料によるものであってもよい。なお、スタンパー版22には、位置決めのためのアライメントマークを設けておくことが好ましい。このアライメントマークは、賦形シート40にも転写され、導光板10の打ち抜きの際の位置決めの基準となる。
そして、図2に示すように、ロール21の外周面にスタンパー版22を巻きつけて固定することにより、ロール版20となる。本実施形態のスタンパー版22は、継ぎ目が存在しないため、ロール版20として作製されたときには、図2に示すように、端部同士が突き合わされた突き合わせ部23が唯一の継ぎ目となる。
次に、図4〜図6を参照しながら、スタンパー版22の作製方法について説明する。
(マスター版34の作製)
図4は、マスター版34の作製過程を説明する図である。
まず、図4(a)に示すように、基板30上に、クロム層31を積層したフォトマスクブランク板を準備する。基板30は、必要な強度、面精度を有する板状部材であり、ガラス、金属、セラミック、合成石英、プラスチック等により構成される。クロム層31は、基板30上に、表面低反射クロム等により形成される。
続いて、クロム層31の上に、レジスト層32を薄膜状に形成する。レジストとしては公知のものを用いることができる。例えば、ナガセケムテックス株式会社製のGRX−M220、GRX−M100等が挙げられる。クロム層31は、基板30とレジスト層32との密着性を向上させる層として機能する。基板30、クロム層31及びレジスト層32による積層体をマスター版作製用積層体33とする。
次に、図4(b)に示すように、マスター版作製用積層体33のレジスト層32に対して導光板10の凹凸部13に基づいたパターンで露光する。本実施形態では、レーザービームLの走査により露光を行っているが、露光方法は、特に限定されない。この他に、電子線の走査をしてもよい。この露光により、レジスト層32を構成するレジスト樹脂において、硬化した易溶化部分32aと、未露光部分32bとが形成される。そして、図4(c)に示すように、現像液を噴霧して行なうスプレー現像等によって、現像して易溶化部分32aを除去する。これにより、未露光部分32bによりパターン化されたレジスト層(以下、「レジストパターン層」ともいう)320を有するマスター版34が得られる。
次に、図4(d)に示すように、マスター版34のレジストパターン層320に対して、紫外線UVaを照射する。紫外線UVaは、後述する樹脂複製版37の作製過程において、未硬化の紫外線硬化樹脂が接触した際に生じる表面浸食を抑制するために照射される。紫外線UVaの照射量は、レジストパターン層320の厚みが1.5μmの場合、積算光量で少なくとも4000mJ/cmとすることが好ましい。紫外線UVaの照射量が少ないと、紫外線硬化樹脂による表面浸食を抑制する効果が小さくなる。また、紫外線UVaを照射しすぎると、発熱により基板30上からレジスト層32が剥離することが考えられる。そのため、マスター版34に対する紫外線UVaの積算光量は、レジストパターン層320の厚み、レジストの種類等に応じて適切な条件を設定することが望ましい。なお、樹脂複製版37用のエネルギー線硬化樹脂として電子線硬化樹脂を用いた場合においても、紫外線硬化樹脂の場合と同様に、マスター版34のレジストパターン層320に対して、事前に紫外線UVaを照射する。
本発明者は、クリーンサアフェイス社製のレジスト基板(レジスト厚:1.5μm)に対して、ヘレウス社製のUVランプ(Dバルブ)による紫外線を、積算光量を段階的に変化させて照射する実験を行った。その結果、積算光量を2000mJ/cmとした比較例では、レジストの膜減りが認められた。一方、積算光量を4000mJ/cm、6000mJ/cm、8000mJ/cm、10000mJ/cmとした各実施例では、レジストの膜減りが抑制されることが確認された。なお、この実験では、紫外線の照射とレジストの膜減りとの因果関係を明確にするため、表面が均一なレジスト層について実施した。
(樹脂複製版37の作製)
次に、得られたマスター版34を用いて樹脂複製版37を作製する。
図5は、樹脂複製版37の作製過程を説明する図である。
まず、マスター版34のレジストパターン層320を利用して、図5(a)に示すように、基材層36とレジストパターン層320との間に未硬化の紫外線硬化樹脂を充填して、電鋳用パターン層35を形成する。これにより、未硬化の紫外線硬化樹脂がレジストパターン層320の凹凸に対応した形状となる。
ここで、基材層36としては、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂、メタクリル酸メチル・スチレン(MS)樹脂、アクリル・スチレン(AS)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂等の透明樹脂を用いることができる。
電鋳用パターン層35としては、例えば、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリチオール系、ブタジエンアクリレート等の紫外線硬化樹脂を用いることができる。なお、本実施形態では、エネルギー線硬化樹脂として、紫外線硬化樹脂を例に挙げて説明するが、これに限定されない。例えば、エネルギー線硬化樹脂として、電子線硬化樹脂を用いることもできる。
未硬化の紫外線硬化樹脂には、離型剤が添加される。離型剤は、マスター版34から樹脂複製版37を離型したときに、マスター版34に形成されたレジストパターン層320の崩れを抑制するために添加される材料である。離型剤としては、フッ素系の離型剤が好ましい。フッ素系の離型剤は、シリコン系、リン酸エステル系の離型剤に比べて表面張力が低いため、硬化した紫外線硬化樹脂とレジストパターン層320との密着性を弱めることができる。したがって、後述する図5(b)の工程において、基材層36及び電鋳用パターン層35をマスター版34から容易に離型することができる。また、未硬化の紫外線硬化樹脂における離型剤の添加量は、0.1から5wt%とすることが好ましい。
次に、図5(a)に示すように、基材層36側から電鋳用パターン層35に向けて紫外線UVbを照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させる。紫外線UVbの照射により、凹凸を有する電鋳用パターン層35の形状が固定される。
その後、図5(b)に示すように、基材層36及び電鋳用パターン層35をマスター版34から離型して、樹脂複製版37を得る。本実施形態において、マスター版34のレジストパターン層320には、事前に紫外線UVaが照射されている。また、本実施形態において、未硬化の紫外線硬化樹脂には、フッ素系の離型剤が添加されている。そのため、樹脂複製版37を作製した際に、マスター版34におけるレジストパターン層320の膜減り並びに離型時にレジストパターン層320が崩れる不具合を大幅に抑制することができる。
なお、本発明者は、シリコン系の離型剤、リン酸エステル系の離型剤及びフッ素系の離型剤(DIC社製:メガファックF−444)の添加量を5wt%以下とした紫外線硬化樹脂を用いて、樹脂複製版37(後述)を作製する実験を行った。その結果、シリコン系の離型剤及びリン酸エステル系の離型剤を添加した各比較例では、樹脂複製版37の作製(複製)を1回実施した時点において、レジストパターン層320の崩れが認められた。一方、フッ素系の離型剤を添加した実施例では、樹脂複製版37の作製を3回実施した時点においても、レジストパターン層320崩れが抑制されていることが確認された。このように、上述した実施例では、マスター版34を3回使用できることが明らかとなった。
(スタンパー版22の作製)
次に、得られた樹脂複製版37を用いて電鋳によりスタンパー版22を作製する。
図6は、スタンパー版22の作製過程を説明する図である。
まず、図6(a)に示すように、樹脂複製版37において、マスター版34と接していた電鋳用パターン層35が形成された側に、導電層(本実施形態では導電ニッケル層)38を導電化処理により形成する。このとき導電層38は、10nm以上1μm以下の厚みとすることが好ましい。ここで、導電化処理として、例えば無電解メッキ、蒸着(スパッタリング)等を用いることができる。
次に、図6(b)に示すように、導電層38の上に電解ニッケルメッキ層39を電鋳により形成する。このとき電解ニッケルメッキ層39により、導電層38と電解ニッケルメッキ層39との総厚みが0.3mm程度となるように電解ニッケルメッキ層39を形成する。
そして、図6(c)に示すように、樹脂複製版37を剥離することによりスタンパー版22を得る。
以上説明したスタンパー版22の製造方法によれば、マスター版34に対して電鋳をすることなく、マスター版34から作製した樹脂複製版37への電鋳によりスタンパー版22を作製するため、マスター版34に形成されたレジストパターン層320が電鋳により破損することがない。また、マスター版34に形成されたレジストパターン層320の膜減り並びに離型時にレジストパターン層320が崩れる不具合を大幅に抑制することができる。そのため、マスター版34を繰り返し使用することができる。したがって、マスター版の複製を1回作製する度に廃棄する場合に比べて、スタンパー版22をより効率良く製造することができる。また、高価なマスター版34を繰り返し使用することができるため、スタンパー版22の製造コストを削減することができる。
図7は、ロール21にスタンパー版22を巻き付ける様子を説明する図である。スタンパー版22は、図7に示すように、ロール本体21aに巻き付けられ、ロール版20(図2参照)となる。
(導光板10の作製過程)
次に、ロール版20を用いて、導光板10を製造する方法を、図8〜図10を参照しながら説明する。
本実施形態では、押し出し法により導光板10を製作するに先立ち、凹凸部13の形状を賦形できる賦形シート40を作製する。
(賦形シート40の作製)
図8は、賦形シート40の形態を概念的に示す斜視図である。
賦形シート40は、導光板10の凹凸部13の形状を賦形できる帯状のシートである。賦形シート40は、透光性を有する基材41と、基材41の一方の面に積層された型部42と、を有する。型部42には、単位型部42aが複数縦横に配置されている。単位型部42aは、導光板10の1つの凹凸部13を形成する部分である。
賦形シート40は、次のようにして作製される。
図9は、ロール版20を用いた賦形シート40の作製過程を説明する図である。
図9に示すように、準備されたロール版20と金型ニップロール45との間に、矢印IXの方向から基材41を送り出す。そして、基材41上に、未硬化の紫外線硬化樹脂42’をノズル46から供給する。これにより、基材41とロール版20との間に未硬化の紫外線硬化樹脂42’が充填される。そして、未硬化の紫外線硬化樹脂42’がロール版20のスタンパー版22に形成された凹凸に充填される。この状態で、紫外線照射装置47から紫外線硬化樹脂42’に紫外線を照射する。これにより、紫外線硬化樹脂42’が硬化して型部42となる。その後、剥離ロール48によりロール版20から離型して賦形シート40を得る。得られた賦形シート40は、巻き取られてロール状(不図示)となる。
(賦形シート40を用いた導光板10の作製)
次に、賦形シート40を用いて、押し出し法により導光板10を得る方法について説明する。
図10は、賦形シート40を用いた導光板10の作製過程を説明する図である。
図10に示すように、第一ロール51と、この第一ロール51に対して所定の間隙を有して配置される第二ロール52との間に、矢印IIXの方向から賦形シート40を順次送り出す。また、賦形シート40と第二ロール52との間に、溶融した熱可塑性樹脂組成物55をノズル56から流入させる。ここで、賦形シート40の送り方向は、帯状である賦形シート40の長手方向である。また、流入させる熱可塑性樹脂組成物55は、第二ロール52及び賦形シート40の幅方向大きさと同程度の大きさ(幅)を有する帯状とすることが好ましい。これにより、賦形シート40の幅方向において、均一に材料を供給することが可能となる。
熱可塑性樹脂組成物55は、第二ロール52と賦形シート40との間に所定の圧力で流入させる。これにより、熱可塑性樹脂組成物55は、賦形シート40の型部42(図8参照)の表面に形成された凹凸に充填され、第二ロール52及び大気(外気、製造装置の作業環境等)で冷却されることにより硬化し、賦形シート40の凹凸に沿った形状となる。そして、熱可塑性樹脂組成物55は、第三ロール53及び第四ロール54を経て更に冷却され、最終的に形状が固定される。これにより、導光板10が縦横に継ぎ目なく配置された導光板用帯状シート10’を得ることができる。そして、剥離ロール57により、導光板用帯状シート10’と賦形シート40とが分離される。なお、この状態において、導光板用帯状シート10’には、アライメントマークが含まれていることが好ましい。
最終的に得られた導光板用帯状シート10’に対して、打ち抜き、切断等の加工を施すことにより、分離されたそれぞれの導光板10(図1(a)参照)を得ることができる。その際には、アライメントマークが位置決めの基準となる。
このようにして作製された導光板10は、その凹凸の位置精度が高く、所望の光制御を精度良く行うことができる。
(賦形シート40を用いない導光板10の作製)
次に、賦形シート40を用いることなく、押し出し法により導光板10を得る方法について説明する。
図11は、賦形シート40を用いない導光板10の作製過程を説明する図である。
本実施形態では、ロール版20を用いて、直接に導光板用帯状シート10’を得る。そのために、本実施形態のロール版20は、直接に導光板用帯状シート10’の凹凸部13を転写できるパターンを有する。
図11に示すように、第一ロール51と、この第一ロール51に対して所定の間隙を有して配置されるロール版20との間に、溶融した熱可塑性樹脂組成物55をノズル56から流入させる。流入させる熱可塑性樹脂組成物55は、ロール版20の幅方向大きさと同程度の大きさ(幅)を有する帯状とすることが好ましい。これにより、ロール版20の幅方向において、均一に材料を供給することが可能となる。
熱可塑性樹脂組成物55は、第一ロール51とロール版20との間に所定の圧力で流入させる。これにより、熱可塑性樹脂組成物55は、ロール版20の表面に形成された凹凸に充填され、ロール版20及び大気(外気、製造装置の作業環境等)で冷却されることにより硬化し、ロール版20の凹凸に沿った形状となる。そして、熱可塑性樹脂組成物55は、第三ロール53及び第四ロール54を経て更に冷却され、最終的に形状が固定される。これにより、導光板10が縦横に継ぎ目なく配置された導光板用帯状シート10’を得ることができる。この状態において、導光板用帯状シート10’には、アライメントマークも含まれていることが好ましい。
最終的に得られた導光板用帯状シート10’に対して、打ち抜き、切断等の加工を施すことにより、分離されたそれぞれの導光板10を得ることができる。その際には、アライメントマークが位置決めの基準となる。
このようにして作製された導光板10についても、その凹凸の位置精度が高く、所望の光制御を精度良く行うことができる。
(他の実施形態による導光板110の作製)
次に、他の実施形態により導光板110を得る方法について説明する。
図12は、他の実施形態による導光板110を説明する図である。図13は、他の実施形態による導光板110の作製過程を説明する図である。
図12に示すように、導光板110は、図1(b)を参照して説明した光制御層12が、基材11の一方の面に積層された2層の構造となっている。なお、図12は、図1(b)と同じ視点による図である。本実施形態における光制御層12の構造は、図1(b)と同じである。また、本実施形態における導光板110の外観は、図1(b)と同じである。
基材11は、シート状の部材であり、一方の面に光制御層12を形成するための基材となる光透過性を有する。基材11を構成する材料として、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂、メタクリル酸メチル・スチレン(MS)樹脂、アクリル・スチレン(AS)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)等が挙げられる。
導光板110は、次のようにして製造することができる。すなわち、上記したロール版20と同じ要領により、直接に導光板110の凹凸部13を形成できる凹凸を有するロール版120を作製する。そしてロール版120を用いて、図13に示すように、基材11上に光制御層12を積層する。
より詳しくは、図13に示すように、準備されたロール版120と金型ニップロール45との間に、矢印IIIXに示す方向から基材11を送り出す。そして、基材11上に未硬化の紫外線硬化樹脂12’をノズル46から供給する。これにより、基材11とロール版120との間に、未硬化の紫外線硬化樹脂12’が充填される。これにより、未硬化の紫外線硬化樹脂12’がロール版20に形成された凹凸に充填される。
この状態で、紫外線照射装置47から紫外線硬化樹脂12’に紫外線を照射する。これにより、紫外線硬化樹脂12’が硬化して光制御層12となる。その後、剥離ロール48で離型することにより、導光板110が縦横に継ぎ目なく配置された導光板用帯状シート110’を得ることができる。この状態において、導光板用帯状シート110’には、アライメントマークが含まれていることが好ましい。
最終的に得られた導光板用帯状シート110’に対して、打ち抜き、切断等の加工を施すことにより、分離されたそれぞれの導光板110を得ることができる。その際には、アライメントマークが位置決めの基準となる。
10、110 導光板
13 凹凸部
20、120 ロール版
22 スタンパー版
30 基板
32 レジスト層
34 マスター版
35 電鋳用パターン層
37 樹脂複製版
40 賦形シート
320 レジストパターン層

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板に形成され、光学部材の表面パターンが露光及び現像により形成された後、紫外線が照射されたレジストパターン層と、
    を備えるマスター版。
  2. 基板上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
    前記レジスト層に光学部材の表面パターンを露光及び現像により形成して、レジストパターン層を形成するレジストパターン層形成工程と、
    前記レジストパターン層に紫外線を照射する紫外線照射工程と、
    を備えるマスター版の製造方法。
  3. 請求項1に記載のマスター版に形成された前記レジストパターン層に、離型剤を添加した未硬化のエネルギー線硬化樹脂を充填するエネルギー線硬化樹脂充填工程と、
    未硬化の前記エネルギー線硬化樹脂にエネルギー線を照射して硬化させるエネルギー線照射工程と、
    硬化後の前記エネルギー線硬化樹脂を前記マスター版から離型して樹脂複製版を作製する樹脂複製版作製工程と、
    前記樹脂複製版を用いて電気鋳造によりスタンパー版を作製するスタンパー版作製工程と、
    を含むスタンパー版の製造方法。
  4. 請求項3に記載のスタンパー版の製造方法において、
    未硬化の前記エネルギー線硬化樹脂に添加する前記離型剤は、フッ素系の離型剤であり、且つ添加量は、0.1から5wt%であること、
    を特徴とするスタンパー版の製造方法。
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