以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図16は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、正面視矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、ガラス扉5と下部扉6とが上下に隣接して配置され、夫々ヒンジ3と同じ側のヒンジ7により前枠4に開閉自在に枢支されている。もちろん、ガラス扉5と下部扉6とを一体に形成してもよい。
下部扉6の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段(図示省略)に供給する上皿8が上部側に配置され、またその上皿8の下側には、例えば上皿8が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿9が左端側に、発射手段を作動させるための発射ハンドル10が右端側に夫々配置されている。更に、上皿8等を前側から覆う上皿カバー11上には、演出用の操作ボタン12,13、球貸し操作部14等が配置されている。
前枠4には、ガラス扉5の後側に対応して、図2に示す遊技盤15が着脱自在に装着されている。遊技盤15は例えばベニヤ、ポリカーボネート等の板材により構成されており、その前面側には、発射手段により発射された遊技球を案内するガイドレール16が環状に装着されると共に、そのガイドレール16の内側の遊技領域17に、中央表示ユニット21、始動入賞ユニット22、第1大入賞ユニット23、第2大入賞ユニット24、普通入賞ユニット25等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、それら複数のユニット部品21〜25に、普通図柄表示手段27、普通保留個数表示手段28、第1特別図柄表示手段29a、第2特別図柄表示手段29b等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段31、第1特別図柄始動手段32、第2特別図柄始動手段33、第1大入賞手段34、第2大入賞手段35、複数の普通入賞手段36等が設けられている。
中央表示ユニット21は、液晶表示手段等よりなる画像表示手段37の表示枠を構成するもので、例えば遊技領域17の左右方向略中央における上部側に配置されており、例えば遊技盤15の裏側に支持される画像表示手段37に対応して遊技盤15の前側に着脱自在に固定されている。なお、画像表示手段37は、演出図柄表示手段38、第1特別保留個数表示手段39a、第2特別保留個数表示手段39b等を構成している。
中央表示ユニット21は、遊技盤15の前面側に当接し且つ固定ねじ等により遊技盤15に固定される前面板41と、画像表示手段37等に対応する内部領域21aを略取り囲むように例えば前面板41の前側に突設される表示枠42とを例えば一体に備えており、発射手段により遊技領域17の上部側に打ち込まれた遊技球は、表示枠42の頂部で左右に振り分けられ、中央表示ユニット21の左側の左流下経路43aと右側の右流下経路43bとの何れかを流下するようになっている。
中央表示ユニット21の前側には、例えば右側下部に、遊技球が通過可能な通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段31が配置されており、右流下経路43bを流下する遊技球がこの普通図柄始動手段31を通過可能となっている。普通図柄始動手段31は、普通図柄表示手段27による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、通過球を検出可能な通過検出手段31aを備えている。
この普通図柄始動手段31の通過検出手段31aによる遊技球の検出を契機として作動する普通図柄表示手段27は、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成され、中央表示ユニット21の前側等に配置されており、遊技球が普通図柄始動手段31を通過し、通過検出手段31aがその遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、通過検出手段31aによる遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段27の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段31の通過検出手段31aが遊技球を検出した場合には、その検出時に取得した当たり判定乱数値等よりなる乱数情報を予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶すると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段28がその発光個数により乱数情報の記憶個数(以下、普通保留個数)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。なお、普通保留個数表示手段28は例えば中央表示ユニット21の前側等に配置されている。
また、中央表示ユニット21には、左右一側、例えば左側にワープ入口44が設けられ、また画像表示手段37の前側下部に、ワープ入口44に入球した遊技球を自由に転動させて左右方向中央の中央落下部45又はその側方から落下させるステージ46が設けられている。
中央表示ユニット21の下側には、遊技領域17の左右方向略中央に始動入賞ユニット22と第1大入賞ユニット23とが上下に隣接して配置され、またその右側に第2大入賞ユニット24が、左側に普通入賞ユニット25が夫々配置されている。そして、第1特別図柄始動手段32と第2特別図柄始動手段33とが始動入賞ユニット22に、第1大入賞手段34が第1大入賞ユニット23に、第2大入賞手段35が第2大入賞ユニット24に、複数(ここでは3つ)の普通入賞手段36が普通入賞ユニット25に、夫々設けられている。
第1特別図柄始動手段32は、第1特別図柄表示手段29aによる図柄変動を開始させるためのもので、例えば開閉手段を有しない非開閉式の入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段32aを備えている。この第1特別図柄始動手段32は、例えば中央表示ユニット21の中央落下部45の下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路43a側のワープ入口44からステージ46を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路43bを流下してきた遊技球よりも左流下経路43aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段33は、第2特別図柄表示手段29bによる図柄変動を開始させるためのもので、例えば左右一対の開閉手段47の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段33aを備えており、普通図柄表示手段27の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、開閉手段47が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。この第2特別図柄始動手段33は、例えば第1特別図柄始動手段32の下側に配置されており、釘配置等により、例えば左流下経路43aを流下してきた遊技球よりも右流下経路43bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
なお、第1特別図柄始動手段32への遊技球の入賞を条件として作動する第1特別図柄表示手段29aと、第2特別図柄始動手段33への遊技球の入賞を条件として作動する第2特別図柄表示手段29bとは、例えば中央表示ユニット21の前側に配置され、それぞれ1個又は複数個、例えば各1個の第1,第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄表示手段29aは第1特別図柄始動手段32に遊技球が入賞することを条件に、また第2特別図柄表示手段29bは第2特別図柄始動手段33に遊技球が入賞することを条件に、夫々第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、それら第1,第2特別図柄始動手段32,33への遊技球入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で夫々停止するようになっている。
なお、第1特別図柄及び第2特別図柄には数字図柄等を用いてもよいが、遊技者が停止図柄態様の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのような特別な意味を持たない図柄を用いることが望ましい。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に第1,第2特別図柄始動手段32,33に遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得した大当たり判定乱数値等をそれぞれ所定の上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶すると共に、第1,第2特別保留個数表示手段39a,39bが夫々大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、第1,第2特別保留個数という)を表示して、その時点での第1,第2特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
なお本実施形態では、特別利益状態中には第1,第2特別図柄表示手段29a,29bの図柄変動を開始しない他、第1,第2特別図柄表示手段29a,29bの何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御される。更に、第1,第2特別図柄表示手段29a,29bが共に図柄変動を開始可能な状態となった場合には、第1特別図柄表示手段29aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段29bの図柄変動を優先して行うように制御される。
また、それら第1,第2特別図柄表示手段29a,29bによる第1,第2特別図柄の変動中は、画像表示手段37上の演出図柄表示手段38によって演出図柄が変動表示されるようになっている。演出図柄表示手段38は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を例えば各種の演出画像と共に変動表示可能に構成されており、第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄の変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するよう、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
なお、上述したように第1,第2特別図柄表示手段29a,29bは同時に変動することはないため、演出図柄表示手段38の演出図柄は第1,第2特別図柄の何れか一方と同期して変動するが、演出図柄表示手段38は第1,第2特別図柄の変動内容とは直接関係のない演出を行う場合があってもよい。
演出図柄には、例えば「0」〜「9」の10種類の数字図柄が用いられ、「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっている。また、演出図柄表示手段38による演出図柄の変動後の停止図柄は、第1,第2特別図柄表示手段29a,29bによる第1,第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合には大当たり態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。
第1大入賞手段34は、開閉部材48の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、例えば第1,第2特別図柄始動手段32,33の下側に配置されている。第1大入賞手段34の開閉部材48は、例えば前向き開口状に形成された第1大入賞口49に対応する横長矩形状の板状体で、下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能となっており、閉状態のときには遊技盤15の前面に沿って第1大入賞口49を閉鎖し、開状態のときには上部側が遊技盤15の前面よりも前側に突出することにより後ろ下がりの傾斜状となってその上側に落下してきた遊技球を第1大入賞口49内に案内するようになっている。なお第1大入賞手段34は、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段34aを備えている。
第2大入賞手段35は、開閉部材51の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、例えば第1,第2特別図柄始動手段32,33及び第1大入賞手段34よりも上流側で且つ普通図柄始動手段31よりも下流側の右流下経路43b上に配置されている。第2大入賞手段35の開閉部材51は、例えば前向き開口状に形成された第2大入賞口52に対応する横長矩形状の板状体で、下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能となっており、閉状態のときには遊技盤15の前面に沿って第2大入賞口52を閉鎖し、開状態のときには上部側が遊技盤15の前面よりも前側に突出することにより後ろ下がりの傾斜状となってその上側に落下してきた遊技球を第2大入賞口52内に案内するようになっている。
また、第2大入賞手段35は、複数の領域、例えば特定領域53a及び通常領域53bと、第2大入賞口52に入賞した遊技球を特定領域53aと通常領域53bとに振り分ける例えば可動式の振り分け手段54と、特定領域53aに流入した遊技球を検出する特定遊技球検出手段55aと、通常領域53bに流入した遊技球を検出する通常遊技球検出手段55bと、入賞した遊技球を例えば振り分け手段54よりも上流で検出する遊技球検出手段35aとを備えている。第2大入賞口52に入賞した遊技球は、遊技球検出手段35aで検出された後、振り分け手段54によって特定領域53aと通常領域53bとの何れかに案内され、特定遊技球検出手段55aと通常遊技球検出手段55bとの何れかで検出された後に遊技盤15の裏側に案内されるようになっている。
特定領域53aと通常領域53bとは例えば左右に隣接して配置されており、振り分け手段54は、図7等に示すように、例えば特定領域53aと通常領域53bとの間に対応してその上側に配置される振り分け片56と、この振り分け片56を駆動する振り分け駆動手段57とを備えている。振り分け片56は、振り分け駆動手段57によって所定のパターンで左右に往復移動することにより、特定領域53a側への流入を阻止しつつ通常領域53b側へ遊技球を案内する通常案内状態(図7に実線で示す)と、通常領域53b側への流入を阻止しつつ特定領域53a側へ遊技球を案内する特定案内状態(図7に一点鎖線で示す)とに切り換え可能となっている。第1,第2特別図柄表示手段29a,29bの何れかの変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合に発生する特別利益状態中に第2大入賞手段35が開放し、その第2大入賞手段35に入賞した遊技球が特定領域53a側に案内された場合には、その特別利益状態の終了後に例えば確変状態が発生し、通常領域53b側に案内された場合には例えば時短状態が発生する。
時短状態中は、第1,第2特別図柄に関して変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段33の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は例えば特別利益状態の終了後に開始し、その後に第1,第2特別図柄が合わせて所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の特別利益状態が開始された時点で終了する。
確変状態中は、それ以外の通常確率状態中よりも大当たり判定値の数が例えば1個から10個へ増加されることにより、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられると共に、例えば時短状態と同様の処理も併せて行われるようになっている。なお、確変状態は例えば特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が開始された時点で終了するが、次の特別利益状態が開始されるまでに所定の終了条件が成立(特別図柄が所定回数変動、転落抽選に当選等)した場合にはその時点で終了するようにしてもよい。
なお、第1大入賞手段34及び第2大入賞手段35は、特別利益状態中に所定の開放パターンに従って開放するようになっている。第1,第2大入賞手段33,34の開放パターンは、例えば第1,第2大入賞手段34,35の何れかが開放してから所定時間(例えば29秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を1ラウンドとして、所定のラウンド間インターバル期間を挟んで所定ラウンド繰り返すように設定されている。
第1,第2大入賞手段34,35の開放パターンは、例えば大当たり態様の種類、その特別利益状態の終了後に発生する特別遊技状態の種類等に応じて複数種類の中から選択されるものとする。図3は、終了後に確変状態が発生することとなる特別利益状態における開放パターン(確変開放パターンという)の一例を示したものである。この確変開放パターンは全13ラウンドで構成されており、そのうちの第6ラウンドが第2大入賞手段35を開放する特別ラウンド、その他の第1〜第5,第7〜第13ラウンドが第1大入賞手段34を開放する通常ラウンドとなっている。
第2大入賞手段35を開放する第6ラウンドは、例えば第1大入賞手段34を開放するその他のラウンドに比べて短い開放時間(例えば15秒)に設定されている。また、この第6ラウンド中は、第2大入賞手段35に設けられた振り分け手段54が特定案内状態となっている時間が通常案内状態となっている時間に比べて非常に長く、従って第2大入賞手段35に入賞した遊技球は極めて高い確率で特定領域53a側へ案内されるようになっている。
なお、図示は省略するが、終了後に確変状態が発生しない(時短状態が発生する)特別利益状態における開放パターン(非確変開放パターンという)の場合には、第2大入賞手段35を開放する特別ラウンドの開放時間が極めて短いか、又は振り分け手段54が特定案内状態となっている時間が通常案内状態となっている時間に比べて非常に短いことにより、遊技球が特定領域53aに案内される確率が極めて低くなるように設定される。
続いて、第2大入賞ユニット24の構成について、図4〜図16等を参照しつつ更に詳しく説明する。第2大入賞ユニット24は、第2大入賞手段35等を備え、遊技盤15に形成された前後方向貫通状の装着孔15a(図10参照)に対して前側から着脱自在に装着されている。第2大入賞手段(入球手段)35は、上述した第2大入賞口(入球口)52、開閉部材51、遊技球検出手段35a、特定領域53a、通常領域53b、特定遊技球検出手段55a、通常遊技球検出手段55b、振り分け手段54の他、開閉部材51を開閉駆動する開閉駆動手段(駆動手段)61、この開閉駆動手段61の駆動力を開閉部材(可動体)51に伝達する連動手段62、第2大入賞口52に入賞した遊技球を受け入れる入賞室63、この入賞室63内の遊技球を振り分け手段54の振り分け片56側に案内する入賞案内通路64、この入賞案内通路64の下流側で特定領域53a側と通常領域53b側とに分岐する特定分岐通路65a、通常分岐通路65b等を備えている。
第2大入賞ユニット24は、図13等に示すように、遊技盤15の装着孔15aに対して前側から装着・固定されるユニット本体部(遊技盤装着体)66と、このユニット本体部66の前側に着脱自在に装着される前装着板67及び誘導装飾体(支持状態保持手段)68とを備えている。またユニット本体部66は、図13,図14等に示すように、ベース体69と、このベース体69の後側に着脱自在に装着される開閉駆動系ユニット70とを備えている。
ベース体69は例えば合成樹脂製で、遊技盤15の前面に沿って配置される台板71と、この台板71の後側に設けられ且つ遊技盤15の装着孔15a内に配置されるケース体72とを備えている。台板71は、その外縁側がケース体72に対して鍔状に突出しており、この突出部71aが装着孔15aの周囲で遊技盤15の前面に当接し、例えば木ねじにより遊技盤15に固定されている。
台板71には、図13等に示すように、第2大入賞口(入球口)52、普通入賞開口部(開口部)73、振り分け視認窓74及び配線孔75が夫々開口状に形成されている。第2大入賞口52は、例えば台板71の左右方向略中央における上縁側に沿って横長矩形状に形成されている。普通入賞開口部73は、例えば遊技球が1個通過可能な大きさで、第2大入賞口52の側方、例えば右側に配置されている。振り分け視認窓74は、振り分け手段54による振り分けの様子を前側から視認可能とするためのもので、ケース体72内に配置される特定領域53a及び通常領域53bに対応して例えば台板71の下部左側に配置されている。配線孔75は、台板71の前側から後側に配線を通すためのもので、例えば台板71の下部右側に配置されている。
台板71の後側には、第2大入賞口52の後側に対応して開閉駆動系ユニット70が着脱自在に装着され、またその開閉駆動系ユニット70の装着部を除く部分にケース体72が配置されている。ケース体72は、前ケース体76と後ケース体77とを嵌め合わせることにより前後に扁平な略箱形に形成され、前ケース体76が台板71の背面側に一体に設けられている。そして、図10に示すようにケース体72の略全体が遊技盤15の装着孔15a内に収容されて、後ケース体77の背壁77aが遊技盤15の背面と略面一となるように構成されている。
ケース体72内には、図7等に示すように、入賞案内通路64、特定分岐通路65a、通常分岐通路65b、特定領域53a、通常領域53b、特定遊技球検出手段55a、通常遊技球検出手段55b、振り分け手段54等が配置されている。
入賞案内通路64は、第2大入賞口52の下側の例えば左寄りの位置に配置され、その下流端側に、例えば左右に分岐する特定分岐通路65aと通常分岐通路65bとが設けられている。特定分岐通路65aと通常分岐通路65bとの下流端側には夫々特定領域53aと通常領域53bとが設けられ、また例えば特定分岐通路65a、通常分岐通路65bに夫々特定遊技球検出手段55a、通常遊技球検出手段55bが配置されている。なお背壁77aには、図6に示すように、特定領域53a、通常領域53bに案内された遊技球を遊技盤15の後側に排出する特定排出口78a、通常排出口78bが形成されている。
また入賞案内通路64の側方、例えば右側には、図7に示すように、電磁ソレノイド等よりなる振り分け駆動手段57が、例えば可動鉄心57aを入賞案内通路64側、即ち左側に向けた状態で装着されている。可動鉄心57aには振り分け可動部材79が固定されている。振り分け可動部材79は、例えばケース体72の後側で左右方向移動可能に支持されており、その一端側が可動鉄心57aに固定され、他端側に設けられた振り分け片56が、背壁77aに形成された左右方向の長孔80を経て、特定分岐通路65aと通常分岐通路65bとの分岐部分に対応してケース体72内に突出している。
これにより、振り分け駆動手段57が作動して可動鉄心57aが例えば突出状態から退避状態へと右向きに移動すると、それに応じて振り分け可動部材79も右向きに移動し、振り分け片56が特定案内状態、即ち通常領域53b側への流入を阻止しつつ特定領域53a側へ遊技球を案内する状態(図7に一点鎖線で示す)となる。また、その状態で振り分け駆動手段57の作動が停止し、可動鉄心57aが退避状態から突出状態に復帰すると、それに応じて振り分け可動部材79も左向きに移動し、振り分け片56が通常案内状態、即ち特定領域53a側への流入を阻止しつつ通常領域53b側へ遊技球を案内する状態(図7に実線で示す)となる。
第2大入賞口52に入賞して入賞案内通路64に流入した遊技球は、入賞案内通路64の下流側で振り分け片56によって特定分岐通路65aと通常分岐通路65bとの何れかに案内される。そして、特定分岐通路65a側に案内された遊技球は特定遊技球検出手段55aで検出された後、特定領域53aを通過して特定排出口78aから遊技盤15の後側に排出される。同様に、通常分岐通路65b側に案内された遊技球は通常遊技球検出手段55bで検出された後、通常領域53bを通過して通常排出口78bから遊技盤15の後側に排出される。
またケース体72内には、図7,図8,図10,図13等に示すように、普通入賞開口部73を通過した遊技球を後向きに案内する普通案内通路81が例えば略前後方向に設けられている。またケース体72の背面側には、図5,図6,図8,図10等に示すように、普通案内通路81によって案内されてきた遊技球を遊技盤15の後側で例えば下向きに排出する普通排出通路82が例えば一体に設けられると共に、例えばその普通排出通路82の下流端側に、遊技球を検出する遊技球検出手段83が着脱自在に装着されている。
更にケース体72には、図7に示すように、磁気センサ84、振動センサ85等、主に不正防止を目的とする各種センサが装着されている。またケース体72の背面側には、図6,図9等に示すように中継基板86が着脱自在に固定されている。
開閉駆動系ユニット70は、図5〜図7,図9〜図15等に示すように、開閉駆動手段61と、連動手段62と、遊技球検出手段35aと、収容部材87とを備えている。収容部材87は、開閉駆動手段61を収容する駆動手段収容部88、連動手段62を収容する連動手段収容部89、入賞室63等を構成するもので、図15等に示すように、ベース体69に着脱自在に固定される入賞室部材91と、この入賞室部材91の後側に着脱自在に装着される駆動ケース92とを備えている。
なお連動手段62は、図16等に示すように、開閉駆動手段(駆動手段)61と開閉部材(可動体)51との間に直列に配列された複数、例えば二つの駆動側連動部材93、扉側連動部材94を備えており、連動手段収容部89は、駆動側連動部材93をベース体69の後側からのアクセスが不可能(又は困難)な状態に収容する第1連動手段収容部89aと、扉側連動部材94をベース体69の後側からのアクセスが不可能(又は困難)な状態に収容する第2連動手段収容部89bとを備えている。
入賞室部材91は例えば合成樹脂製で、図7,図11,図14等に示すように、第2大入賞口52の後側に配置され且つ前側が開放した略箱形の入賞室63が一体に設けられている。入賞室63の底壁63aには、例えばその左右方向一端側に、入賞案内通路64の上流端側に対応する流下口95が設けられている。底壁63aは、流下口95側が低い傾斜状に形成されており、第2大入賞口52を経て入賞室63内に流入した遊技球を流下口95側に案内するようになっている。また、入賞室部材91の下側には遊技球検出手段35aが着脱自在に装着されており、流下口95内に落下した遊技球は、この遊技球検出手段35aで検出された後、入賞案内通路64に流入する。
また開閉部材51は、図9,図11,図15等に示すように、台板71と入賞室部材91との間で揺動自在に支持されている。即ち、開閉部材51は、第2大入賞口52に対応する横長矩形状の板状体で、その下部両端側に左右一対の回転軸51a,51aが突設されており、この回転軸51a,51aを支持する軸受部96,96(図15)が、台板71と入賞室部材91との間に形成されている。開閉部材51の左右方向一端側、例えば右端側には、連動手段62からの駆動力を受ける被駆動片97が例えば後向きに突設されており、この被駆動片97に例えば前向き凹入状の被係合部97aが形成されている。入賞室部材91には、この被駆動片97の後側に対応して駆動係合室98が設けられている(図9,図10参照)。
駆動ケース92は例えば合成樹脂製で、図14,図15等に示すように、互いに嵌め合わせ可能な前ケース体(第1部材)92aと後ケース体(第2部材)92bとで略箱形に構成されており、入賞室部材91に対して例えば共通の固定ねじで共締めすることにより固定されている。
入賞室部材91と駆動ケース92との間には、駆動係合室98の後側に対応して第2連動手段収容部89bが形成されており、図9,図10,図15に示すようにこの第2連動手段収容部89b内に、扉側連動部材94がベース体69の後側からのアクセスが不可能(又は困難)な状態で収容されている。扉側連動部材94は、例えば開閉部材51の回転軸51aと平行な左右方向の回転軸94c廻りに揺動可能に支持されており、図16等に示すように、回転軸94cに対して例えば後側に突出する第1連動アーム94aと、回転軸94cに対して例えば後側に突出する第2連動アーム94bとを一体に備え、第2連動アーム94bの先端部が、駆動係合室98内で開閉部材51の被係合部97aに後側から係合している。なお、回転軸94cは例えば前ケース体92aに一体に形成されている。
駆動ケース92には、図9,図10,図15に示すように、例えば第2連動手段収容部89bの後側に対応して第1連動手段収容部89aが、入賞室63の後側に対応して駆動手段収容部88が夫々設けられている。第1連動手段収容部89a内では、駆動側連動部材93が、例えば扉側連動部材94の回転軸94cと直交する前後方向の回転軸93c廻りに揺動可能に支持されている。駆動側連動部材93は、図16等に示すように、回転軸93cに対して例えば下側に突出する第1連動アーム93aと、回転軸93cに対して例えば右側に突出する第2連動アーム93bとを一体に備え、第2連動アーム93bの先端側が、扉側連動部材94側の第1連動アーム94aの先端側に係合している。
また駆動ケース92には、図10等に示すように、駆動手段収容部88と第1連動手段収容部89aとに跨がって開閉駆動手段61が横向きに収容されている。開閉駆動手段61は、例えば電磁ソレノイドにより構成されており、ソレノイド本体(駆動本体)61aが駆動手段収容部88内に収容され、そのソレノイド本体61aから右側の第1連動手段収容部89a内に可動鉄心(駆動部材)61bが略水平に突出している。このように、第1連動手段収容部89a内には駆動側連動部材93と共に開閉駆動手段61の可動鉄心61bが収容されている。即ち、第1連動手段収容部89aが駆動部材収容部の一例である。
そして図16等に示すように、開閉駆動手段61の可動鉄心61bに設けられた係合手段99と、駆動側連動部材93の第1連動アーム93aに設けられた被係合手段100とが第1連動手段収容部89a内で係脱自在に係合している。即ち、可動鉄心61b側の係合手段99は、例えば半径方向に張り出す鍔状に形成され、また第1連動アーム93a側の被係合手段100は、例えば後向きに突出する左右一対の係合ピンにより構成されており、被係合手段100を構成する一対の係合ピンが、可動鉄心61b側の係合手段99を可動鉄心61bの軸方向における両側(左右両側)から挟み込むように前後方向(第1特定方向)に係合している。
これにより、開閉駆動手段61が作動して可動鉄心61bが例えば突出状態から退避状態へと左向きに移動すると、それに応じて駆動側連動部材93及び扉側連動部材94が夫々所定方向に揺動し、扉側連動部材94の第2連動アーム94bが上昇するため、開閉部材51は前向きに所定角度揺動して後ろ下がりの傾斜状となり、第2大入賞口52を開放する(図16参照)。また、その状態で開閉駆動手段61の作動が停止し、可動鉄心61bが退避状態から突出状体に復帰すると、それに応じて駆動側連動部材93及び扉側連動部材94が夫々開放時とは逆の方向に揺動し、扉側連動部材94の第2連動アーム94bが下降するため、開閉部材51は台板71と略面一となるまで後向きに揺動して第2大入賞口52を閉鎖する。
なお以上説明したように、収容部材87は、開閉駆動手段61の可動鉄心61b及び駆動側連動部材93をベース体69の後側からのアクセスが不可能(又は困難)な状態に収容する第1連動手段収容部89aと、扉側連動部材94をベース体69の後側からのアクセスが不可能(又は困難)な状態に収容する第2連動手段収容部89bとを備えているため、第2大入賞手段35の不正開放行為を効果的に防止できる。
駆動手段収容部88は、図15等に示すように、前後に対向する前壁部101及び後壁部102と、上下に対向する上壁部103及び下壁部104と、左右に対向する左壁部105及び右壁部106とを備え、それら6つの壁部101〜106によりソレノイド本体61aを前後、上下及び左右から挟み込むことにより保持している。前壁部101及び右壁部106は前ケース体92aに、後壁部102は後ケース体92bに夫々設けられ、その他の上壁部103、下壁部104及び左壁部105は夫々前ケース体92aと後ケース体92bとに跨がって設けられている。なお、各壁部101〜106の少なくとも一部に、ソレノイド本体61a側に突出するリブ107を設けてもよい。右壁部106は、駆動手段収容部88と第1連動手段収容部89aとの境界を形成するもので、この右壁部106に形成された開口部106aを介して可動鉄心61bが第1連動手段収容部89a側に突出している。
また例えば後壁部102には、図6,図10,図11,図15に示すように、ソレノイド本体61aを前後方向(第1特定方向)における前向き、即ち可動鉄心61b側の係合手段99を駆動側連動部材93側の被係合手段100に係合させる向きに押圧する弾性押圧手段(第1弾性押圧手段)108が一体に設けられている。即ち、後壁部102には、例えば略U字状のスリット109が形成されており、その内側の舌状部分が弾性押圧手段108となっている。弾性押圧手段108は、その先端部内面側に突起状の押圧部108aを例えば一体に備えており、この押圧部108aがソレノイド本体61aの背面側に当接し、弾性押圧手段108が外向きに弾性変形することにより、ソレノイド本体61aは駆動手段収容部88内で前向きに弾性付勢される。これにより、図10等に示すように、ソレノイド本体61aはその前面側が前壁部(対向支持手段)101に当接した状態に位置決めされ、またその状態が確実に保持される。
このように、開閉駆動手段61は駆動手段収容部88内に収容された状態で弾性押圧手段108により前向きに押圧されることにより、ソレノイド本体61aの前面側が前壁部101に当接した状態で位置決め・保持されるため、例えば駆動手段収容部88とソレノイド本体61aとの間に前後方向のガタがあったとしても、可動鉄心61b側の係合手段99と駆動側連動部材93側の被係合手段100との係合状態を確実に維持できる。
台板71に戻って説明を続ける。台板71の前面側には、図13,図14等に示すように、前装着板装着領域111と誘導装飾体装着領域112とが例えば上下に隣接して設けられており、前装着板装着領域111に対応して前装着板67が、誘導装飾体装着領域112に対応して誘導装飾体68が夫々装着されている。前装着板装着領域111は、台板71の上部側における第2大入賞口52を除く略全面に対応する領域であり、普通入賞開口部73はこの前装着板装着領域111内に配置されている。誘導装飾体装着領域112は、台板71の下部側の略全面に対応する領域であり、振り分け視認窓74及び配線孔75はこの誘導装飾体装着領域112内に配置されている。
前装着板67は、図4,図8〜図15等に示すように、例えば透光性を有する合成樹脂により、台板71側の前装着板装着領域111に対応する形状の板状に形成されている。この前装着板67は、例えばその前面側に任意の装飾が施されており、例えば任意の模様、キャラクター等が描かれた装飾シート113を挟んで台板71の前面側に装着され、支持手段114によりユニット本体部(遊技盤装着体)66に対して着脱可能に支持されている。なお、前装着板67が台板71の前側に装着された状態で、その前側を遊技球が通過可能となっている。
本実施形態の前装着板67は、上部側に第2大入賞口52に対応する例えば切欠状の入球口配置部115(図13,図14)が設けられているが、普通入賞開口部73に対応する入球樋等は設けられていない。即ち、普通入賞開口部73は前装着板67により遊技球が通過不可能な状態に閉鎖されている(図8参照)。
また本実施形態では、支持手段114として、第1支持手段116と第2支持手段117,118とを設けている。第1支持手段116は、ユニット本体部66に対して前装着板67を少なくとも前後方向、即ち台板71に略垂直な方向(第1方向)に支持するもので、図8,図13,図14等に示すように、例えば前装着板67側の第1係合手段116aと、ユニット本体部66側に設けられ且つ第1係合手段116aが係脱自在に係合可能な第1被係合手段116bとで構成されている。また、第2支持手段117,118は、ユニット本体部66に対して前装着板67を少なくとも台板71に沿う方向(第2方向)に支持するもので、第2支持手段117については、図4,図8,図13,図14等に示すように、例えば前装着板67側の第2係合手段117aと、ユニット本体部66側に設けられ且つ第2係合手段117aが係脱自在に係合可能な第2被係合手段117bとで構成され、また第2支持手段118については、図4,図9,図13,図14等に示すように、例えば前装着板67側の第3係合手段118aと、誘導装飾体68側に設けられ且つ第3係合手段118aが係脱自在に係合可能な第3被係合手段118bとで構成されている。
第1係合手段116aは、例えば前装着板67の上縁側に沿って一又は複数個、例えば第2大入賞口52の左側に二個、右側に一個の計三個配置され(第1部位)、前装着板67の背面側から後向きに突出し且つ略下向きに屈曲する略L字型のフック状に形成されている。また、第1被係合手段116bは、第1係合手段116aに対応してユニット本体部66側の上面側に一又は複数個(ここでは三個)配置されており、例えばフック状の第1係合手段116aが上側から係合可能な凹状に形成されている。
なお、ユニット本体部66には、少なくとも第1被係合手段116bに対応する一部の領域に、台板71の突出部71aが存在しない台板欠損部71bが形成されている。そして、前装着板67側に、その台板欠損部71bを埋めてその左右の突出部71aと繋がる台板形成部71cが一体に設けられ、その台板形成部71cに対応して第1係合手段116aが設けられている。これにより、前装着板67がユニット本体部66に装着された状態では第1係合手段116aと第1被係合手段116bとの係合部分は台板形成部71cによって覆われ、前側から視認不可能な状態となる。
また、第2係合手段117aは、例えば前装着板67の下縁側に沿って一又は複数個、例えば左右両端側に各一個の計二個配置され(第2部位)、例えば背面側に設けられた前向きの凹部で構成されている。なお、前装着板67の下縁側には、誘導装飾体装着領域112側に突出する突出部119が一又は複数、例えば三つ設けられており、それら突出部119のうちの少なくとも一つ、例えば左右二つの突出部119に第2係合手段117aが設けられている。また、第2被係合手段117bは、第2係合手段117aに対応して台板71の前面側に一又は複数(ここでは二個)配置されており、例えば凹部よりなる第2係合手段117aが前側から係合可能な突起状に形成されている。
前装着板67をユニット本体部66に装着する際には、まず前装着板67側の第1係合手段116aをユニット本体部66側の第1被係合手段116bに上側から引っ掛けて係合させ、その状態で前装着板67の下部側を台板71側に押し当てることにより、前装着板67側の第2係合手段117aをユニット本体部66側の第2被係合手段117bに係合させればよい(図8参照)。
このように、第2係合手段117aを第2被係合手段117bに係合させた状態(第2支持手段117により第2部位を支持した状態)では第1係合手段116aと第1被係合手段116bとの係合状態(第1支持手段116による第1部位の支持)を解除することはできないようになっている。また、第1係合手段116aを第1被係合手段116bに係合させた状態(第1支持手段116により第1部位を支持した状態)で、第2係合手段117aを第2被係合手段117bに係合させる(第2支持手段117による第2部位の支持)ことが可能となる。
なお、装飾シート113にも、例えばユニット本体部66側の第2被係合手段117bに係合する係合部113aが形成されており、係合部113aを第2被係合手段117bに係合させた状態で装飾シート113を台板71と前装着板67との間に挟み込むことにより、装飾シート113の位置ずれを防止できるようになっている。
また、前装着板67には、第2支持手段118を構成する第3係合手段118aが設けられている。第3係合手段118aは、図13等に示すように、例えば前装着板67の突出部119の先端側(下端側)に夫々設けられた左右及び前側への突起部により構成されている。
誘導装飾体68は、発光レンズとしての機能、遊技球を誘導する機能、前装着板67を固定する機能等を有するもので、台板71の誘導装飾体装着領域112に対応してその前側に装着され、ねじ止め等により着脱可能に固定されている。
誘導装飾体68は、台板71における誘導装飾体装着領域112の前側が遊技球通過不可能となるように、台板71の前側に略一定幅で突出しており、図9,図13,図14等に示すように、例えば台板71に着脱自在に固定される後レンズ体121と、この後レンズ体121の前側に着脱自在に固定される前カバー122とを備えている。
後レンズ体121は、例えば透光性を有する合成樹脂製で、誘導装飾体装着領域112を略取り囲むように配置される前後方向略一定幅の周壁部123と、台板71と略平行に配置され且つ周壁部123の前縁側にその内側を略塞ぐように一体に形成されるレンズ板124とを一体に備えており、周壁部123の後縁側を台板71の前面に略当接させた状態で例えば台板71の後側からねじ止めすることにより着脱自在に固定されている。また、後レンズ体121内には、レンズ板124の後側にLED基板125が装着されている。なお、このLED基板125に接続されたハーネスは、台板71に形成された配線孔75を経て後側へ引き出され、中継基板86に接続される。
レンズ板124には、図14等に示すように、例えば台板71側の振り分け視認窓74に対応して後向きに凹入する振り分け視認レンズ部124aと、例えばLED基板125側の各LED125aに対応して所定の凹凸形状をなすLEDレンズ部124bとが設けられている。LED基板125は、振り分け視認レンズ部124aと干渉しない形状に形成され、後レンズ体121に対して後側から嵌め込まれている。なお、台板71側の誘導装飾体装着領域112には、LED基板125の背面に略当接することによりLED基板125を後レンズ体121内の所定位置に支持する突起状の基板支持部126が複数設けられている(図13,図14参照)。
後レンズ体121の周壁部123のうち、例えば前装着板67の下縁側に沿って配置される上周壁部123aは、図2,図4等に示すように、例えばガイドレール16に当接又は近接する一端側から遊技領域17の内側に対応する他端側に向けて緩やかに傾斜しており、第2大入賞口52に入賞することなく落下してきた遊技球を左右方向の一方側(左側)に向けて案内する遊技球案内手段を構成している。
また上周壁部123aの後縁側には、図8,図9,図13,図14等に示すように、前装着板67側の突出部119に対応する一又は複数(ここでは三つ)の切欠部127が設けられており、誘導装飾体68が台板71に装着されたとき、この切欠部127が突出部119に前側から係合することにより、前装着板67の下端部の前側への移動を阻止している。即ち、誘導装飾体68は、前装着板67側の第2係合手段117aと台板71側の第2被係合手段117bとの係合状態を解除可能に保持する支持状態保持手段を構成している。
また、上周壁部123aにおける切欠部127の縁部は第3被係合手段118bを構成しており、この第3被係合手段118bと、前装着板67側に形成された突起状の第3係合手段118aとが係合することにより、この誘導装飾体68を介して、前装着板67はユニット本体部66に対して台板71に沿う方向(第2方向)に支持される。
また上周壁部123aの後縁側には、図13,図14等に示すように、例えば複数の切欠部127間に対応して一又は複数の位置決め突起128が形成されており、台板71側に設けられた位置決め孔129に係脱自在に係合可能となっている。
前カバー122は、例えば透光性を有する合成樹脂製で、例えば後レンズ体121のレンズ板124に対してその前側に近接する前飾り板122aを備え、後レンズ体121に対して例えば後側からねじ止め等により着脱自在に固定されている。この前カバー122には、例えばその前面側に任意の装飾が施されている。
以上説明した第2大入賞ユニット24では、機種固有の装飾を施した前装着板67(及び装飾シート113)を用いることで、台板71を含むユニット本体部(遊技盤装着体)66を複数の機種で共通化できる。もちろん、前装着板67と共に誘導装飾体68又はその前側の前カバー122を機種ごとに変更してもよい。
図17及び図18は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、前装着板67の前側に、遊技球が入球可能に形成され且つ入球した遊技球を普通入賞開口部(開口部)73に案内する特定入球手段131を設けた例を示している。
特定入球手段131は、普通入賞ユニット25側と同様の普通入賞手段36を構成するもので、台板71側の普通入賞開口部73(図18)の前側に対応して前装着板67に形成される前装着板開口部132と、この前装着板開口部132の前側に突設され且つ上向き開口状の普通入賞口133を有する入賞樋134とを備えている。入賞樋134には、図18に示すように、普通入賞口133に入賞した遊技球を後方の前装着板開口部132側に案内する入賞球案内部134aが設けられている。なお、入賞樋134は、前装着板67に一体に形成してもよいし、前装着板67に対して着脱自在に装着してもよい。
普通入賞口133に入賞した遊技球は、入賞球案内部134aに案内されて前装着板開口部132及び普通入賞開口部73を通過し、普通案内通路81によって遊技盤15の後側に案内されて遊技球検出手段83により検出され、普通排出通路82から例えば下向きに排出される。
このように、第1の実施形態で用いた前装着板67を、普通入賞樋(入球部)131付きの前装着板67に変更するだけで、ユニット本体部(遊技盤装着体)66を共通にして、第2大入賞ユニット24に普通入賞手段36を配置した機種にも対応できる。
図19及び図20は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、弾性押圧手段108(以下、第1弾性押圧手段108という)に加えて、ソレノイド本体(駆動本体)61aを可動鉄心61bの長手方向に押圧する第2弾性押圧手段141を設けた例を示している。
本実施形態の駆動ケース92には、例えば左壁部105における後ケース体92b側に第2弾性押圧手段141が一体に設けられている。即ち、後ケース体92bの左壁部105側には、図20に示すように、例えば上下一対のスリット142,142が前縁側から後向きに形成されており、それらスリット142,142の内側の舌状部分が第2弾性押圧手段141となっている。
第2弾性押圧手段141は、その先端側の内面側に、突起状の押圧部141aと、その押圧部141aから先端部にかけて外向きに傾斜する傾斜部141bとを一体に備えており、駆動ケース92に開閉駆動手段61を収容する際に、傾斜部141bに案内されて押圧部141aがソレノイド本体61aの端面に当接し、第2弾性押圧手段141が外向きに弾性変形することにより、ソレノイド本体61aは駆動手段収容部88内で右向きに弾性付勢される。これにより、ソレノイド本体61aはその可動鉄心61b側の面が右壁部(対向支持手段)106に当接した状態に位置決めされ、またその状態が保持される。従って、例えば駆動手段収容部88とソレノイド本体61aとの間に左右方向、即ち可動鉄心61bの軸方向のガタがあったとしても、ソレノイド本体61aを確実に所定位置に保持することができ、可動鉄心61b側の係合手段99と駆動側連動部材93側の被係合手段100との連動状態を確実に維持できる。
なお、ソレノイド本体61aは、第1の実施形態と同様、第1弾性押圧手段108によって駆動手段収容部88内で前向きに弾性付勢され、その前面側が前壁部(対向支持手段)101に当接した状態に位置決めされ、またその状態が保持される。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、前装着板の装着対象である遊技盤装着体は大入賞手段のユニットにおけるユニット本体部である必要はなく、普通入賞ユニット25等、他の入賞手段のユニットにおけるユニット本体部であってもよいし、入賞手段を備えない例えばサイドランプユニットにおけるユニット本体部等であってもよい。
実施形態では台板71に普通入賞開口部73を設けた例を示したが、入賞手段用の開口部は設けなくてもよい。
前装着板67は共通で装飾シート113のみを機種ごとに異ならせてもよい。また、装飾シート113は設けなくてもよい。
弾性押圧手段108,141の押圧対象となる駆動手段は、大入賞手段以外の開閉式入賞手段における開閉駆動手段であってもよいし、振り分け片56を駆動する振り分け駆動手段57等、入賞手段の開閉手段以外の可動体を駆動する駆動手段であってもよい。また、この駆動手段は電磁ソレノイドに限られるものではなく、ステッピングモータ等の他の駆動手段でもよい。
弾性押圧部材は、例えば駆動手段収容部88の内面側に装着した板バネ等により構成してもよい。
また、本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の弾球遊技機の他、スロットマシン等の各種遊技機において同様に実施することが可能である。