JP2016152756A - ロータ及びモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1及び第2ロータコア15,16は、円板状のコアベースの外周縁部で周方向に並ぶ複数の爪状磁極22,24を有し、互いの爪状磁極22,24が周方向に交互となるように軸方向に重ねられている。第1及び第2ロータコア15,16のコアベースの間には、第1及び第2ロータコア15,16の爪状磁極22,24を周方向に異なる磁極として機能させるように軸方向に磁化された界磁磁石が配置されている。界磁磁石の外周で爪状磁極22,24の周囲に配置された整流磁石18は、爪状磁極22,24と同極性の面が対向するように磁化されている。ロータコア15は、整流磁石18の第1磁石側固定面31aと接着剤41にて固定される第1コア側固定面22cを有する。第1コア側固定面22cには、第1流入凹部22dが設けられている。
【選択図】図5
Description
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、整流磁石を良好に固定することができるロータ及びモータを提供することにある。
この構成によれば、流入凹部の内周面に傾斜面が設けられたことにより、互いに固定される固定面の間の接着剤が流入凹部内により流入し易くなる。従って、互いに固定される固定面と固定面との間から接着剤が外部に漏れ出ることがより抑制され、固定面に塗布された接着剤は互いに固定される固定面の間により留まり易くなる。よって、接着剤にて整流磁石をより良好に固定することができる。
この構成によれば、流入凹部の内周面に円弧面が設けられたことにより、互いに固定される固定面の間の接着剤が流入凹部内により流入し易くなる。従って、互いに固定される固定面と固定面との間から接着剤が外部に漏れ出ることがより抑制され、固定面に塗布された接着剤は互いに固定される固定面の間により留まり易くなる。よって、接着剤にて整流磁石をより良好に固定することができる。
この構成によれば、流入凹部は軸方向に沿って延びる溝状という簡単な形状である。従って、流入凹部を固定面に容易に形成することができる。また、流入凹部は、固定面の軸方向の一端から他端まで軸方向に沿って延びているため、固定面における軸方向の何れの位置においても接着剤が流入凹部に流入できる。従って、互いに固定される固定面と固定面との間から接着剤が外部に漏れ出ることがさらに抑制され、固定面に塗布された接着剤は互いに固定される固定面の間にさらに留まり易くなる。よって、接着剤にて整流磁石をさらに良好に固定することができる。
同構成によれば、モータにおいて、上記した効果を得ることができる。
以下、モータの第1実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のモータ1はブラシレスモータである。モータ1の外郭であるモータケース2は、略有底円筒状に形成されたヨークハウジング3と、ヨークハウジング3の開口部を閉塞するエンドプレート4とを有している。
制御回路Sから巻線8に3相の駆動電流が供給されると、ステータ5にて回転磁界が発生され、ロータ11が回転駆動される。この際、ホールIC53と対向するセンサ磁石52が回転することで、ホールIC53から出力される検出信号のレベルがロータ11の回転角度(位置)に応じて切り替わる。そして、当該検出信号に基づいて制御回路Sから巻線8に最適なタイミングで切り替わる3相の駆動電流が供給される。これにより、良好に回転磁界が発生され、ロータ11が良好に連続して回転駆動される。
(1)第1及び第2ロータコア15,16と整流磁石18とを接着剤41により固定する。そして、第1コア側固定面22cには第1流入凹部22dが形成されているため、互いに固定される第1コア側固定面22cと第1磁石側固定面31aとを重ね合わせたときに、第1コア側固定面22cと第1磁石側固定面31aとの間に介在された接着剤41が第1流入凹部22dに流入可能である。また、第2コア側固定面24cには第2流入凹部24dが形成されているため、互いに固定される第2コア側固定面24cと第2磁石側固定面32aとを重ね合わせたときに、第2コア側固定面24cと第2磁石側固定面32aとの間に介在された接着剤41が第2流入凹部24dに流入可能である。従って、互いに固定される第1コア側固定面22cと第1磁石側固定面31aとの間、及び、互いに固定される第2コア側固定面24cと第2磁石側固定面32aとの間から接着剤41が外部に漏れ出ることが抑制される。そのため、第1コア側固定面22cに塗布された接着剤41は第1コア側固定面22cと第1磁石側固定面31aとの間に留まり易くなり、第2コア側固定面24cに塗布された接着剤41は第2コア側固定面24cと第2磁石側固定面32aとの間に留まり易くなる。よって、接着剤41にて整流磁石18を良好に固定することができる。
(第2実施形態)
以下、モータの第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
ロータ61は、回転軸14に固定された円筒状の固定筒62と、固定筒62に固定された対の第1及び第2ロータコア63,64と、第1及び第2ロータコア63,64の間に配置された界磁磁石65と、界磁磁石65の外周に配置された第1及び第2背面磁石66,67並びに第1及び第2極間磁石68,69とを備えている。
第1極間磁石68は、周方向に隣り合う第1背面磁石66と第2背面磁石67との間であって、第1爪状磁極72の一方の第1コア側固定面72c(図9(a)において時計方向側の端面)と第2爪状磁極82の他方の第2コア側固定面82c(図9(a)において反時計方向側の端面)との間に配置されている。第1極間磁石68は、軸方向と直交する断面の形状が扇形状をなす柱状をなしている。第1極間磁石68の周方向の幅は、第1爪状磁極72の一方の第1コア側固定面72cと第2爪状磁極82の他方の第2コア側固定面82cとの間の周方向の間隔と略等しく形成されている。また、第1極間磁石68の径方向の幅は、第1爪状磁極72の径方向の幅と略等しく形成されている。さらに、第1極間磁石68の軸方向の長さは第1爪状磁極72の軸方向の長さと等しく形成されている。そして、第1極間磁石68の径方向外側の側面は、軸方向から見て、第1及び第2爪状磁極72,82の径方向外側の側面と共に、ロータ61の回転軸線を中心とする同一円上に位置する。
図9(a)及び図9(b)に示すように、4個の第1背面磁石66、4個の第2背面磁石67、4個の第1極間磁石68及び4個の第2極間磁石69は、界磁磁石65の外周を囲むように且つ全体で環状をなすように同界磁磁石65の外周に配置されている。そして、4個の第1背面磁石66、4個の第2背面磁石67、4個の第1極間磁石68及び4個の第2極間磁石69のうち、周方向に隣り合う磁石同士が接着剤41にて互いに固定されている。
(1)4個の第1背面磁石66、4個の第2背面磁石67、4個の第1極間磁石68及び4個の第2極間磁石69のうち周方向に隣り合う磁石同士を接着剤41により固定する。そして、第1極間磁石側固定面68aには第1流入凹部68bが形成されているため、互いに固定される第1極間磁石側固定面68aと第1背面磁石側固定面66a及び第1コア側固定面72cとを重ね合わせたときに、その間に介在された接着剤41が第1流入凹部68bに流入可能である。また、互いに固定される第1極間磁石側固定面68aと第2背面磁石側固定面67a及び第2コア側固定面82cとを重ね合わせたときに、その間に介在された接着剤41が第1流入凹部68bに流入可能である。同様に、第2極間磁石側固定面69aには第2流入凹部69bが形成されているため、互いに固定される第2極間磁石側固定面69aと第1背面磁石側固定面66a及び第1コア側固定面72cとを重ね合わせたときに、その間に介在された接着剤41が第2流入凹部69bに流入可能である。また、互いに固定される第2極間磁石側固定面69aと第2背面磁石側固定面67a及び第2コア側固定面82cとを重ね合わせたときに、その間に介在された接着剤41が第2流入凹部69bに流入可能である。従って、互いに固定される第1極間磁石側固定面68aと第1背面磁石側固定面66a及び第1コア側固定面72cとの間、互いに固定される第1極間磁石側固定面68aと第2背面磁石側固定面67a及び第2コア側固定面82cとの間から接着剤41が外部に漏れ出ることが抑制される。同様に、互いに固定される第2極間磁石側固定面69aと第1背面磁石側固定面66a及び第1コア側固定面72cとの間、互いに固定される第2極間磁石側固定面69aと第2背面磁石側固定面67a及び第2コア側固定面82cとの間から接着剤41が外部に漏れ出ることが抑制される。そのため、第1極間磁石側固定面68aに塗布された接着剤41は、周方向に対向する第1極間磁石側固定面68aもしくは第2極間磁石側固定面69aとの間、並びに、周方向に対向する第1コア側固定面72c若しくは第2コア側固定面82cとの間に留まり易くなる。また、第2極間磁石側固定面69aに塗布された接着剤41は、周方向に対向する第1極間磁石側固定面68aもしくは第2極間磁石側固定面69aとの間、並びに、周方向に対向する第1コア側固定面72c若しくは第2コア側固定面82cとの間に留まり易くなる。よって、接着剤41にて第1及び第2背面磁石66,67並びに第1及び第2極間磁石68,69を良好に固定することができる。
・上記第1実施形態では、第1流入凹部22dは、第1コア側固定面22cの軸方向の一端から他端まで軸方向に沿って延びる溝状をなしている。しかしながら、第1流入凹部22dの形状はこれに限らない。例えば、第1流入凹部22dは、第1コア側固定面22cの軸方向の長さよりも短い長さであってもよい。また、第1流入凹部22dは、第1コア側固定面22cに周方向に延びる溝状に形成されてもよい。また、第1流入凹部22dは溝状に限らず、半球状、直方体状、三角錐状、円錐状等の凹状をなすものであってもよい。さらに、第1流入凹部22dは、第1コア側固定面22cに複数形成されてもよい。このことは、第2コア側固定面24cに設けられた第2流入凹部24dについても同様である。
Claims (6)
- 円板状のコアベース及び前記コアベースの外周縁部で周方向に並ぶ複数の爪状磁極をそれぞれ有し、互いの前記爪状磁極が周方向に交互となるように軸方向に重ねられた第1及び第2ロータコアと、
前記第1ロータコアの前記コアベースと前記第2ロータコアの前記コアベースとの間に配置され、前記第1ロータコアの前記爪状磁極と前記第2ロータコアの前記爪状磁極とを周方向に異なる磁極として機能させるように軸方向に磁化された界磁磁石と、
前記界磁磁石の外周で前記爪状磁極の周囲に配置され各前記爪状磁極と同極性の面が対向するように磁化された整流磁石と
を備えたロータであって、
前記第1及び第2ロータコアの少なくとも一方と前記整流磁石とは、接着剤にて互いに固定される固定面をそれぞれ有し、互いに固定される前記固定面の少なくとも一方には、流入凹部が設けられていることを特徴とするロータ。 - 円板状のコアベース及び前記コアベースの外周縁部で周方向に並ぶ複数の爪状磁極をそれぞれ有し、互いの前記爪状磁極が周方向に交互となるように軸方向に重ねられた第1及び第2ロータコアと、
前記第1ロータコアの前記コアベースと前記第2ロータコアの前記コアベースとの間に配置され、前記第1ロータコアの前記爪状磁極と前記第2ロータコアの前記爪状磁極とを周方向に異なる磁極として機能させるように軸方向に磁化された界磁磁石と、
前記界磁磁石の外周を囲む環状をなすように、周方向に隣り合う前記爪状磁極の間及び前記爪状磁極と前記界磁磁石との間にそれぞれ配置され、前記爪状磁極と同極性の面が対向するように磁化された複数の整流磁石と、
を備えたロータであって、
隣り合う前記整流磁石は、接着剤にて互いに固定される固定面をそれぞれ有し、互いに固定される前記固定面の少なくとも一方には、流入凹部が設けられていることを特徴とするロータ。 - 請求項1又は請求項2に記載のロータにおいて、
前記流入凹部の内周面は、前記固定面から連続して形成され前記固定面に対して傾斜した傾斜面を有することを特徴とするロータ。 - 請求項1又は請求項2に記載のロータにおいて、
前記流入凹部の内周面は、前記固定面から連続して形成され円弧状に湾曲した円弧面を有することを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のロータにおいて、
前記流入凹部は、前記固定面の軸方向の一端から他端まで軸方向に沿って延びる溝状をなすことを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のロータと、
回転磁界を発生するステータと
を備えたことを特徴とするモータ。
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