JP2016152672A - 電力変換装置、及びこれを備える空気調和機 - Google Patents

電力変換装置、及びこれを備える空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】低ノイズかつ低損失な電力変換装置等を提供する。
【解決手段】電力変換装置S1は、直流電源の正側に接続される上アームのスイッチング素子Qaと、直流電源の負側に接続される下アームのスイッチング素子Qbと、が接続されてなる第1レグG1を有し、直流電源から印加される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、スイッチング素子Qa,Qbのゲートと一対一で接続されるゲート回路21,22と、ゲート回路21,22を介してスイッチング素子Qa,Qbを駆動する駆動回路3と、を備え、ゲート回路22は、順方向電圧が印加されることでスイッチング素子QbをセルフターンオンさせるダイオードD1を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置等に関する。
近年、地球環境保全の観点から、モータを搭載した電車、自動車、空気調和機等の機器にも省エネルギ化が強く求められている。こうした要請を満たすために、直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータ(電力変換装置)に関して、損失を改善するための様々な技術が提案されている。
例えば、インバータのスイッチング素子としてIGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)が広く用いられているが、これに代えて、IGBTよりも定常損失の小さいMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を用いることが提案されている。
インバータ回路のスイッチング素子としてMOSFETを用いる場合、逆回復電流に伴うノイズが問題になる。ここで「逆回復電流」とは、ダイオード(スイッチング素子の寄生ダイオードを含む)に印加される電圧が順方向電圧から逆方向電圧に切り替わった瞬間に流れる電流である。逆回復電流が発生した場合、この逆回復電流の急激な変化に伴ってノイズが発生し、回路に悪影響を及ぼす可能性がある。このようなノイズを低減するための対策として、例えば、以下に示す技術が知られている。
すなわち、特許文献1には、直流電源の正側に接続されるハイサイド側の主回路と、この主回路に直列接続されるとともに、直流電源の負側に接続されるローサイド側の主回路と、各主回路に並列接続されるスナバ回路と、を備える電力変換装置について記載されている。
特開2013−66371号公報
特許文献1に記載の技術では、スナバ回路によって逆回復電流に伴うノイズを低減できるものの、このスナバ回路において損失が発生してしまう。また、スナバ回路の設置に伴ってゲート抵抗が大きくなるため、スイッチング素子がオンするまでの時間が長くなり、スイッチング損失(損失)の増加を招いてしまう。
例えば、特許文献1の各主回路が備えるスイッチングに、スーパー・ジャンクション−MOSFET(Super Junction Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor:以下、SJ−MOSFETと記す)を用いることで、損失を小さくすることが考えられる。このSJ−MOSFETは、定常損失が小さいという利点があり、さらに昨今、逆回復電流が流れる時間(以下、逆回復時間という)を短くしたものが開発された。逆回復時間が短いほどスイッチング損失も小さくなるため、SJ−MOSFETを用いることで、従来よりも損失の低減が可能になる。
しかしながら、逆回復時間を短くすると、そのぶん電流が急激に変動するため、ノイズが大きくなるという問題がある。このように、逆回復電流に関して、ノイズの抑制とスイッチング損失(損失)の低減とはトレードオフの関係になっている。
そこで、本発明は、低ノイズかつ低損失な電力変換装置等を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、順方向電圧が印加されることでスイッチング素子をセルフターンオンさせるダイオードを備えることを特徴とする。
本発明によれば、低ノイズかつ低損失な電力変換装置等を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の構成図である。 電力変換装置の第1レグ、ゲート回路、駆動回路、及び制御回路の構成図である。 セルフターンオンの概要を示す説明図である。 (a)は逆回復電流の増加中に、基板パターンのインダクタンス成分によって発生する電圧変動を示す説明図であり、(b)は逆回復電流が増加する期間の波形図である。 (a)は逆回復電流の減少中に、基板パターンのインダクタンス成分によって発生する電圧変動を示す説明図であり、(b)は逆回復電流が減少する期間の波形図である。 逆回復電流の減少中に、バイアス部のダイオードに逆方向電圧が印加されている状態の説明図であり、(a)は回路の状態を示す説明図であり、(b)はダイオードに印加される電圧の波形図である。 逆回復電流の減少中に、バイアス部のダイオードに順方向電圧が印加されている状態の説明図であり、(a)は回路の状態を示す説明図であり、(b)はダイオードに印加される電圧の波形図である。 下アーム還流後に上アームのスイッチング素子をオンしたときの波形図であり、(a)はバイアス部無しの比較例の場合であり、(b)はバイアス部有りの第1実施形態の場合である。 スイッチングスピードを低速化した比較例に関する説明図であり、(a)は下アーム還流後に上アームのスイッチング素子をオンに切り替えたときの基準波形の説明図であり、(b)は上アームのスイッチング素子の抵抗値を+64%増加させた場合の説明図であり、(c)は、上アームのスイッチング素子の抵抗値を+258%増加させた場合の説明図である。 本発明の第1実施形態において、下アームのスイッチング素子のゲートから駆動回路側を見た抵抗値を増加させたときの損失の変化を示す説明図であり、(a)は下アーム還流後に上アームのスイッチング素子をオンに切り替えたときの基準波形の説明図であり、(b)は上アームのスイッチング素子の抵抗値を+65%増加させた場合の説明図であり、(c)は上アームのスイッチング素子の抵抗値を+432%増加させた場合の説明図である。 上アームのスイッチングスピードを低速化した比較例(図9参照)、及び、セルフターンオンを利用した本実施形態(図10参照)に関する損失をまとめた表である。 本発明の第2実施形態に係る電力変換装置の第1レグ、ゲート回路、駆動回路、及び制御回路の構成図である。 逆回復電流の減少中に、ダイオードに逆方向電圧が印加されている状態の説明図であり、(a)は回路の状態を示す説明図であり、(b)はダイオードに印加される電圧の波形図である。 逆回復電流の減少中に、ダイオードに順方向電圧が印加されている状態の説明図であり、(a)は回路の状態を示す説明図であり、(b)はダイオードに印加される電圧の波形図である。 本発明の第3実施形態に係る電力変換装置の第1レグ、ゲート回路、駆動回路、及び制御回路の構成図である。 本発明の第4実施形態に係る電力変換装置の第1レグ、ゲート回路、駆動回路、及び制御回路の構成図である。 本発明の第5実施形態に係る空気調和機の構成図である。 バイアス部を有しない比較例における第1レグ、ゲート回路、駆動回路、及び制御回路の構成図である。 比較例における逆回復電流の概要を示す波形図である。 比較例において、下アーム還流後に上アームをスイッチングした場合の波形図である。
≪第1実施形態≫
<電力変換装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る電力変換装置S1の構成図である。
電力変換装置S1は、直流電源E(例えば、コンバータ回路)から印加される直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータである。電力変換装置S1は、インバータ回路1と、ゲート回路21〜26と、駆動回路3と、制御回路4と、を備えている。
インバータ回路1は、直流電源Eから印加される直流電圧を三相交流電圧に変換し、この三相交流電圧をモータMに出力する電力変換器である。インバータ回路1は、第1レグG1と、第2レグG2と、第3レグG3と、を備えている。
第1レグG1は、直流電源Eの正側に接続される上アームのスイッチング素子Qaと、直流電源Eの負側に接続される下アームのスイッチング素子Qbと、を備えている。
スイッチング素子Qaのドレインは直流電源Eの正側に接続され、ソースはスイッチング素子Qbのドレインに接続されている。スイッチング素子Qaのソースと、スイッチング素子Qbのドレインと、の接続点P1は、配線uを介してモータMの巻線Luに接続されている。スイッチング素子Qbのソースは接地され(図2参照)、モータMの巻線Lu,Lv,Lwの中性点と同電位になっている(図2参照)。
同様に、第2レグG2は上アームのスイッチング素子Qcと、下アームのスイッチング素子Qdと、を備えている。第3レグG3は、上アームのスイッチング素子Qeと、下アームのスイッチング素子Qfと、を備えている。
第1レグG1、第2レグG2、及び第3レグG3は、互いに並列接続されている。そして、PWM(Pulse Width Modulation)制御に基づいてスイッチング素子Qa〜Qfがオン/オフされることで、配線u,v,wを介して三相交流電力がモータMに供給されるようになっている。
スイッチング素子Qa〜Qfは、例えば、定常損失の小さいSJ−MOSFETである。スイッチング素子Qaは、その内部に寄生ダイオードDaを有している。寄生ダイオードDaは、スイッチング素子Qa(SJ−MOSFET)のソースとドレインとの間に存在するpn接合の部分である。他のスイッチング素子Qb〜Qfについても同様である。
ゲート回路21は、スイッチング素子Qaの動作を安定させる機能を有し、スイッチング素子Qaのゲートに接続されている。同様に、ゲート回路22〜26は、スイッチング素子Qb〜Qfのゲートと一対一で接続されている。
図2は、電力変換装置S1の第1レグG1、ゲート回路21,22、駆動回路3、及び制御回路4の構成図である。なお、図2では、第2レグG2(図1参照)及び第3レグG3(図1参照)の図示を省略した。図2に示す直流電圧Vdは、直流電源E(図1参照)から印加される電圧である。また、符号Luは、モータM(図1参照)の巻線である。
スイッチング素子Qaのゲートに接続されるゲート回路21は、ゲート抵抗Rg1,Rg2を備えている。このゲート抵抗Rg1,Rg2は、スイッチング素子Qaのゲートと駆動回路3とを接続する配線iに設けられ、互いに直列接続されている。
スイッチング素子Qbのゲートに接続されるゲート回路22は、ゲート抵抗Rg3,Rg4と、バイアス部221と、を備えている。ゲート抵抗Rg3,Rg4は、スイッチング素子Qbのゲートと駆動回路3とを接続する配線jに設けられ、互いに直列接続されている。
バイアス部221は、ダイオードD1と、ゲート抵抗Rg5と、を備え、ゲート抵抗Rg4に並列接続されている。ダイオードD1と、ゲート抵抗Rg5と、は互いに直列接続されている。
ダイオードD1は、アノードがゲート抵抗Rg5の一端に接続され、カソードがゲート抵抗Rg3を介してスイッチング素子Qbのゲートに接続されている。言い換えると、ダイオードD1は、アノードが駆動回路3側に接続され、カソードがスイッチング素子Qbのゲート側に接続されている。
ゲート抵抗Rg5は、前記したように、その一端がダイオードD1のアノードに接続され、他端が配線jにおいてゲート抵抗Rg4よりも駆動回路3側に接続されている。
なお、三相のうち他の二相も同様の構成を備えている。すなわち、図1に示す上アームのゲート回路23,25は、図2に示すゲート回路21と同様の構成を備えている。また、図1に示す下アームのゲート回路24,26は、図2に示すゲート回路22と同様の構成を備えている。
図2に示す駆動回路3は、ゲート回路21〜26(図1参照)を介してスイッチング素子Qa〜Qf(図1参照)を駆動する回路である。駆動回路3は、内部回路31と、スイッチング素子Q11,Q12,Q21,Q22と、を備えている。なお、図2では、駆動回路3において、第2レグG2(図1参照)、第3レグG3(図1参照)に対応するスイッチング素子の図示を省略している。
内部回路31は、制御回路4から入力される駆動パルス(PWM信号)に同期して、スイッチング素子Q11,Q12,Q21,Q22をオン/オフする。
例えば、駆動回路3が備えるスイッチング素子Q11がオン、スイッチング素子Q12がオフの期間にはスイッチング素子Qaのゲートに駆動電圧が印加され、スイッチング素子Qaがオンになる。スイッチング素子Q11,Q12のオン/オフが前記とは逆の場合、スイッチング素子Qaがオフになる。
図2に示す制御回路4は、例えば、マイコン(Microcomputer:図示せず)であり、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行するようになっている。
制御回路4は、PWM制御に基づく駆動パルスを駆動回路3に出力することで、モータMの駆動/停止を制御する。なお、制御回路4に関する処理については周知の技術を用いればよいため、詳細な説明を省略する。
次に、バイアス部221(図2参照)を有しない比較例の構成(図18参照)を参照しつつ、逆回復電流及びノイズについて簡単に説明し、さらに、本実施形態によってノイズが抑制される原理について詳細に説明する。
なお、PWM制御に関して、スイッチング素子Qbをオフ状態で維持しつつスイッチング素子Qaのオン/オフを繰り返す期間や、スイッチング素子Qa,Qbを交互にオン/オフする期間等、複数のスイッチングパターンがある。以下では、一例として、スイッチング素子Qbをオフ状態で維持しつつ、スイッチング素子Qaのオン/オフを繰り返す期間について説明する。
(逆回復電流及びノイズについて)
図18は、比較例における第1レグG1、ゲート回路21F,22F、駆動回路3、及び制御回路4の構成図である。図18に示すように、比較例では、ゲート回路22Fがバイアス部221(図2参照)を有しない構成になっている。
図19は、比較例における逆回復電流の概要を示す波形図である。なお、図19の横軸は時間であり、縦軸はスイッチング素子Qa(図18参照)のドレイン電流Idである。図19に示す時刻t1よりも前に、図18に示すスイッチング素子Qaがオンからオフに切り替えられ、巻線Lu及び寄生ダイオードDbを介して循環電流が流れたとする(このような状態を「下アーム還流」と記す)。
そして、時刻t1においてスイッチング素子Qaがオフからオンに切り替えられた直後に、寄生ダイオードDbにおいて、順方向電圧の印加時とは逆向きにキャリアが移動して逆回復電流Irrが流れる。この逆回復電流Irrは、寄生ダイオードDa内に空乏層ができてキャリアの移動がなくなるまで流れる。
図19で示す例では、スイッチング素子Qaのドレイン電流Idが、所定値IdAを超えている時刻tA〜t3の時間だけ、逆回復電流Irrが流れている。
なお、逆回復電流Irrが大きいとは、図19に示す波高値及び逆回復時間の一方又は両方が大きいことを意味している。逆回復電流Irrが流れると、図18に示すスイッチング素子Qaに加えてスイッチング素子Qbも導通するため、直流電圧Vdによってスイッチング素子Qa,Qbに瞬間的に大きな短絡電流(ドレイン電流Id:図18参照)が流れる。
図19に示すように、逆回復電流は、スイッチング素子Qaがオンに切り替えられた時刻t1から増加してピークに達した後(時刻t2)、急減する(時刻t2〜t3)。このような逆回復電流の急減に伴い、リンギングと呼ばれる共振現象やサージ電圧が誘発され、スイッチング素子Qbのノイズが大きくなるという問題があった。
図20は、比較例において、下アーム還流後に上アームをスイッチングした場合の波形図である。なお、図20の横軸は時間であり、縦軸はスイッチング素子Qaのドレイン−ソース間電圧Vds−Hi、ドレイン電流Id、及びスイッチング素子Qbのドレイン−ソース間電圧Vds−Lowである。
図20に示す例では、前記した逆回復電流Irrの増加によってドレイン電流Idがピークに達した後、急峻な傾きで減少(つまり、逆回復電流Irrが減少)していることがわかる。
また、スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間電圧Vds−Lowに注目すると、ドレイン電流Id(逆回復電流Irr)が急減したタイミングで大きなノイズ(リンギング、サージ電圧:符号K1を参照)が生じていることがわかる。ちなみに、逆回復電流Irrの変化率(dIrr/dt)の絶対値が大きいほど、ノイズも大きくなる。
このようなノイズを低減するために、本実施形態では、図2に示すバイアス部221を設けて、スイッチング素子Qbで「セルフターンオン」を発生させるようにした。
ちなみに、他の下アームのスイッチング素子Qd,Qf(図1参照)でも、バイアス部(図示せず)によって「セルフターンオン」を発生させるようにしているが、以下では、スイッチング素子Qbでの「セルフターンオン」について説明する。
(セルフターンオンについて)
図3は、セルフターンオンの概要を示す説明図である。スイッチング素子Qb(SJ−MOSFET)は、寄生の容量成分を有している。すなわち、スイッチング素子Qbは、ゲート−ドレイン間容量Cgd、ゲート−ソース間容量Cgs、及びドレイン−ソース間容量Cdsを有している。
上アームのスイッチング素子Qaがスイッチングした場合、図3に示す接続点P1の電圧は、0V〜Vdの間で増減する。このときの電圧の変化率(dV/dt)と、ゲート−ドレイン間容量Cgd(帰還容量Crssともいう)の積、Crss・dV/dtの大きさの変位電流が、帰還容量Crssを介してスイッチング素子Qbのゲートに流れ込む。これによって、スイッチング素子Qbのゲートに電荷がチャージされる。そして、ゲートの電圧が所定値を超えたときにスイッチング素子Qbがオン状態になる(つまり、セルフターンオンが発生する)。
要するに、駆動回路3(図2参照)からはスイッチング素子Qbのゲートに駆動電圧が印加されていないにも関わらず、前記した変位電流によってスイッチング素子Qbが一時的にオン状態になる現象が「セルフターンオン」である。
セルフターンオンは、一般的には回避したほうがよいとされる現象ではあるが、本実施形態では、逆回復電流が急減する非常に短い時間だけ、敢えてセルフターンオンを発生させることでノイズを低減するようにした。
図4(a)は、逆回復電流の増加中に、基板パターンのインダクタンス成分Lp1,Lp2,Lp3によって発生する電圧変動を示す説明図である。なお、図4(a)では、第2レグG2(図1参照)、第3レグG3(図1参照)、及び駆動回路3のスイッチング素子Q11,Q12,Q21(図2参照)の図示を省略した。
図4(a)に示す符号Lp1,Lp2,Lp3は、インバータ回路1及びゲート回路22の基板パターン(回路配線や素子のリード部分)に存在するインダクタンス成分を表している。
図4(a)では、一例として、3個のインダクタンス成分Lp1,Lp2,Lp3を図示したが、基板パターンが異なれば、インダクタンス成分の位置、値、及び個数も異なってくる。なお、基板パターンの回路配線が長いほど、また、回路配線が細いほど、そのインダクタンス成分は大きくなる。
下アーム還流後にスイッチング素子Qaがオフからオンに切り替わると、スイッチング素子Qbの寄生ダイオードDbにおいて逆回復電流が発生する。そして、Vd端子→スイッチング素子Qa→スイッチング素子Qbの順に大きな短絡電流が流れる(図4(a)の矢印を参照)。
図4(b)は、逆回復電流(ドレイン電流Id)が増加する期間の波形図である。なお、図4(b)に示す実線部分と、図4(a)に示すインダクタンス成分Lp2,Lp3の電圧VLp2,VLp3の極性と、は対応している。図4(b)の実線部分に示すように、スイッチング素子Qaがオフからオンに切り替えられた時刻t1から逆回復電流(ドレイン電流Id)が増加し、前記したように、短絡電流が流れる(図4(a)参照)。
この短絡電流の増加を妨げるように、インダクタンス成分Lp2,Lp3では、図4(a)に示す極性の電圧VLp2,VLp3が生じる。この電圧VLp2,VLp3によって、スイッチング素子Qbは、ゲートよりもソースの方が高電位になる。つまり、逆回復電流が増加する期間では(図4(b)参照)、スイッチング素子Qbにおいてセルフターンオンは発生しない。
図5(a)は、逆回復電流の減少中に、基板パターンのインダクタンス成分Lp1,Lp2,Lp3によって発生する電圧変動を示す説明図であり、図5(b)は、逆回復電流が減少する期間の波形図である。なお、図5(b)に示す「セルフターンオン有り」は本実施形態の波形であり、「セルフターンオン無し」は比較例(図18参照)の波形である。
逆回復電流が減少する時刻t2以後(図5(b)参照)では、基板パターンで起こる共振現象等によって、インダクタンス成分Lp2,Lp3の電圧VLp2,VLp3が変動する。電圧VLp2,VLp3が図5(a)に示す極性のときには、スイッチング素子Qbのソースよりもゲートの方が高電位になる。
その結果、スイッチング素子Qbのソース→インダクタンス成分Lp2→インダクタンス成分Lp3→駆動回路3(図2参照)内のスイッチング素子Q22→ゲート抵抗Rg5→ダイオードD1→ゲート抵抗Rg3→スイッチング素子Qbのゲート、という経路で、スイッチング素子Qbにゲート−ソース間電圧Vgs−Lowが印加される。これによって、(Crss・dV/dt)の大きさの変位電流がスイッチング素子Qbのゲートに流れて電荷がチャージされ、セルフターンオンが発生する。前記したように、Crssは帰還容量であり、(dV/dt)は接続点P1の電圧の変化率である。
セルフターンオンが発生することで、図5(b)の実線(セルターンオン有り)で示すように、逆回復電流が減少する際の傾きが比較例(セルフターンオン無し)よりも緩やかになる。つまり、逆回復電流のピークから消滅までの時間が、比較例よりも本実施形態の方が長くなる(Δtβ>Δtα)。
なお、逆回復電流が減少している期間(図5(b)に示す時刻t2〜t4)では、基板パターンでの共振現象等によって電圧VLp2,VLp3は細かく変動し、以下で説明するようにダイオードD1の電圧も変化する。
図6(a)は、逆回復電流の減少中(時刻t2〜t4:図5(b)参照)、ダイオードD1に逆方向電圧が印加されているときの状態を示す説明図であり、図6(b)は、ダイオードに印加される電圧の波形図である。なお、図6(b)に示す斜線部分の期間と、図6(a)に示す電位VA,VCの関係と、は対応している。
逆回復電流の減少中、ダイオードD1のカソード(電位:VC)に対するアノード(電位:VA)の電圧(VA−VC)は、図6(b)に示すように、正負が交互に入れ替わる波形になる。
図6(b)の斜線部分で示す期間では、ダイオードD1のカソードの電位VCよりもアノードの電位VAの方が低くなり(図6(a)参照)、ダイオードD1には逆方向電圧が印加される。したがって、この期間ではダイオードD1がオフ状態になる。
図7(a)は、逆回復電流の減少中(時刻t2〜t4:図5(b)参照)、ダイオードD1に順方向電圧が印加されているときの状態を示す説明図であり、図7(b)は、ダイオードに印加される電圧の波形図である。なお、図7(b)の斜線部分の期間と、図7(a)に示す電位VA,VCの関係と、は対応している。
図7(b)の斜線部分で示す期間では、ダイオードD1のカソードの電位VCよりもアノードの電位VAの方が高くなり(図6(a)参照)、ダイオードD1には順方向電圧が印加される。したがって、この期間ではダイオードD1がオン状態になり、スイッチング素子Qbのゲートに電荷がチャージされる。
つまり、逆回復電流の減少中には、図6、図7に示すように、基板パターンでの共振現象に伴ってスイッチング素子Qbのゲートに間欠的に電荷がチャージされる。そして、スイッチング素子Qbのゲート−ソース間電圧Vgs−Low(図5(a)参照)が所定値以上になるとセルフターンオンが発生し、スイッチング素子Qbが一時的にオン状態になる。
このように、ダイオードD1(バイアス部221)は、順方向電圧が印加されることでスイッチング素子Qbをセルフターンオンさせる機能を有している。
次に、スイッチング素子Qbでセルフターンオンが発生しやすい条件について説明する。
スイッチング素子Qbのゲートから駆動回路3を見たときのインピーダンス(ゲート抵抗Rg3,Rg4,Rg5の合成抵抗)が大きいほど、セルフターンオンが継続しやすくなる。前記したインピーダンスが大きいほど、セルフターンオンによってスイッチング素子Qbのゲートにチャージされた電荷が、駆動回路3側に移動しにくくなる(引き抜かれにくくなる)からである。
また、ダイオードD1及び配線jを介した経路(図7(a)の矢印を参照)において、駆動回路3からスイッチング素子Qbのゲートを見た抵抗値(Rg3+Rg5)が100Ω以下であることが好ましい。この抵抗値(Rg3+Rg5)が小さいほど、スイッチング素子Qbに大きなゲート−ソース間電圧Vgs−Lowが印加され、セルフターンオンが発生しやすくなるからである。
また、スイッチング素子Qbのソースからゲートまでのインダクタンス成分Lp2,Lp3が大きいほど、セルフターンオンが発生しやすくなる。これによって、インダクタンス成分Lp2,Lp3の電圧変動が大きくなり、スイッチング素子Qbのゲートに印加される電圧も大きくなるからである。
例えば、図7(a)の矢印で示す経路のインダクタンス成分Lp2,Lp3の合計値を100[nH]以上にすることで、セルフターンオンを発生させることが可能になる。
<効果>
本実施形態によれば、逆回復電流の減少中、インダクタンス成分Lp2,Lp3の電圧変動をダイオードD1を介してスイッチング素子Qbのゲート−ソース間に伝えることで、セルフターンオンを発生させることができる。これによって、逆回復電流の変化率を小さくし(逆回復電流の減少を緩やかにし)、ノイズの発生を抑制できる。
図8(a)は、バイアス部221(図2参照)無しの比較例の構成(図18参照)において、下アーム還流後に上アームのスイッチング素子Qaをオンしたときの波形図である。比較例では、符号K2で示すように、スイッチング素子Qaのドレイン電流Idがピークに達した後、急減している(つまり、di/dtが大きい)。このとき、符号K3で示すように、スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間電圧Vds−Lowには、大きなノイズが発生している。
また、スイッチング素子Qbのゲートに電荷がチャージされないため、ゲート−ソース間電圧Vgs−Lowの上昇分は小さくなっている(図8(a)の上向き矢印を参照)。
これに対してバイアス部221有りの本実施形態では、図8(b)の符号K4で示すように、スイッチング素子Qaのドレイン電流Idの減少が比較例よりも緩やかになっている。その結果、符号K5で示すように、スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間電圧Vds−Lowのノイズが、比較例よりも抑制されていることが分かる。
また、図8(b)に示すように、スイッチング素子Qbのゲート−ソース間電圧Vgs−Lowの上昇分(上向き矢印を参照)は、比較例(図8(a)参照)よりも高くなっている。これは、バイアス部221を設けたことで、スイッチング素子Qbのゲートに電荷がチャージされたためである。
なお、ノイズを低減するための対策として、セルフターンオンを利用せずに、上アームのスイッチング素子Qaのスイッチングスピードを低速化する(オン抵抗を大きくする)ことも考えられる。以下では、図2の構成においてスイッチングスピードを低速化した場合の別の比較例と、セルフターンオンを利用する本実施形態と、に関して、スイッチング損失の大きさを比較する。
図9は、上アームのスイッチング素子Qaのスイッチングスピードを低速化した比較例に関する説明図である。図9(a)に示す基準波形において、上アームのスイッチング素子Qaのオン抵抗は106[Ω]であり、下アームのスイッチング素子Qbのオフ抵抗は74[Ω]であり、スイッチング素子Qaのスイッチング損失は554[μJ]であった。
なお、図9(a)に示すスイッチング素子Qaのドレイン−ソース間電圧Vds−Hiと、ドレイン電流Idと、が重なっている斜線部分の面積は、スイッチング素子Qaにおける損失を表している。この斜線部分の面積が大きいほど、スイッチング素子Qaの損失が大きいといえる。
比較例において、図9(a)に示す基準波形から、上アームのスイッチング素子Qaのオン時の抵抗値を大きくしていった(つまり、オンスピードを低速化した)場合、図9(b)、(c)に示すようにスイッチング損失が変化した。
なお、図9(b)、(c)は、図9(a)に示す基準波形に対してスイッチング素子Qaのオン時の抵抗値を+64%、+258%だけ増加させた場合の波形図である。
前記した抵抗値を増加させるにつれて、逆回復電流(ドレイン電流Id)の波高値が小さくなるため、逆回復電流の減少が緩やかになっている(符号K6,K8を参照)。これによって、スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間電圧Vds−Lowのノイズも緩和されている(符号K7,K9を参照)。
しかしながら、比較例では、スイッチング素子Qaのオンスピートを低速化したため、そのオン時間が増えている(Δt0<Δt1<Δt2)。その結果、スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間電圧Vds−Hiとドレイン電流Idとが重なる斜線部分の面積が増えている。
つまり、ノイズを低減するために上アームのスイッチング素子Qaのオンスピードを低速化すると、スイッチング素子Qaのオン時の損失が大きくなってしまう(損失の具体的な数値については後記する)。
次に、本実施形態におけるスイッチング損失について説明する。
図10(a)は、下アームの還流後に上アームのスイッチング素子Qaをオンに切り替えたときの基準波形の説明図である。なお、図10(a)の説明図は、図9(a)と同一である。
セルフターンオンを生じさせる本実施形態において、スイッチング素子Qbのゲートから駆動回路3を見た抵抗値を、図10(a)に示す基準波形から増やしていった場合、図10(b)、(c)のようにスイッチング損失が変化した。前記した抵抗値を大きくすることで、スイッチング素子Qbのゲートにチャージされた電荷が駆動回路3側に引き抜かれにくくなり、セルフターンオンが生じやすくなる。
なお、図10(b)、(c)は、図10(a)に示す基準波形に対して、スイッチング素子Qbのゲートから駆動回路3側を見た抵抗値を、+65%、+432%だけ増加させた場合の波形図である。図10(b)、(c)に示すように、前記した抵抗値を増加させても、ドレイン電流Idの波高値は図10(a)と比較してほとんど変化しておらず(符号K10,K12を参照)、また、スイッチング素子Qaのオン時間もほとんど変化していない(Δt0≒Δt3,Δt4)。
また、セルフターンオンが発生することで、逆回復電流(ドレイン電流Id)が減少する際の傾きのみが緩やかになっている(符号K10,K12を参照)。その結果、スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間電圧Vds−Lowのノイズが抑制されている(符号K11,K13を参照)。
図11は、上アームのスイッチングスピードを低速化した比較例(図9参照)、及び、セルフターンオンを利用した本実施形態(図10参照)に関する損失をまとめた表である。基準波形(「基準」)の場合、サージ電圧が395Vになっている。このサージ電圧を約300V(比較例では300V、本実施形態では307V)まで低減したときのスイッチング損失を比較した。
「上オンのみ低速化」した比較例(図9参照)では、スイッチング素子Qaのオン時のスイッチング損失(オン損失)が、303μJから416μJに増加している。これは、前記したように、スイッチング素子Qaのオンスピードを低速化したためである。
一方、「セルフターンオン利用」を行う本実施形態(図10参照)では、スイッチング素子Qbの寄生ダイオードDb(図2参照)の損失が、94μJから140μJに増加している。これは、逆回復電流が消滅するまでの時間が長くなったためである。
次に、スイッチング損失の合計値(オン損失+オフ損失+寄生ダイオード損失)を比較する。基準波形では、スイッチング損失の合計値が554μJになっている。また、比較例では、スイッチング損失の合計値が654.5μJになっており、基準波形の場合から+18%も増加している。
これに対して本実施形態では、スイッチング損失の合計値が602μJになっており、基準波形の場合からの増加は+8%に抑えられている。つまり、本実施形態では、逆回復時間が長くなるためにスイッチング損失は増加しているものの、その増加度合いは、比較例の半分以下になっている。
このように本実施形態によれば、セルフターンオンを利用することで、スイッチング損失の増加分を最小限に抑えつつも、ノイズを低減することができる。また、図2に示すバイアス部221をゲート抵抗Rg4に並列接続するという非常に簡単な構成であり、電力変換装置S1の製造コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、スイッチング素子Qb(例えば、SJ−MOSFET)の帰還容量Crssが非常に小さい(つまり、セルフターンオンが発生しにくい)場合でも、バイアス部221を設けることによってスイッチング素子Qbでセルフターンオンを発生させ、ノイズを抑制することができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、前記したバイアス部221(図2参照)に代えてダイオードD2(図12参照)を設置する点が、第1実施形態(図2参照)とは異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図12は、第2実施形態に係る電力変換装置S2の第1レグG1、ゲート回路21,22A、駆動回路3、及び制御回路4の構成図である。
下アームのスイッチング素子Qbに接続されるゲート回路22Aは、ゲート抵抗Rg3,Rg4と、ダイオードD2と、を備えている。ダイオードD2のアノードは、スイッチング素子Qbのソースに接続されている。ダイオードD2のカソードは、スイッチング素子Qbのゲートと駆動回路3とを接続する配線j(ゲート抵抗Rg3,Rg4との接続点P2)に接続されている。
第1実施形態で説明したように、下アーム還流後にスイッチング素子Qaをオンに切り替えた直後、スイッチング素子Qbにおいて逆回復電流が発生する。この逆回復電流の減少中の電圧・電流について説明する。
図13(a)は、逆回復電流の減少中に、ダイオードD2に逆方向電圧が印加されているときの状態を示す説明図であり、図13(b)はダイオードD2に印加される電圧の波形図である。
なお、図13(a)では、基板パターン(回路配線)のインダクタンス成分Lp1,Lp2,Lp3を記載した。また、図13(b)に示す斜線部分の期間と、図13(a)に示す電位VA,VCの関係と、は対応している。
第1実施形態で説明したように、逆回復電流の減少中、基板パターンでの共振現象等によってインダクタンス成分Lp2,Lp3の電圧VLp2,VLp3は細かく変動し、これに伴ってダイオードD2の電圧も変化する。
図13(b)に示す斜線部分の期間では、ダイオードD2のカソードの電位VCよりもアノードの電位VAの方が低くなり(図13(a)参照)、ダイオードD2には逆方向電圧が印加される。したがって、この期間ではダイオードD2がオフ状態になる。
図14(a)は、逆回復電流の減少中に、ダイオードD2に順方向電圧が印加されているときの状態を示す説明図であり、図14(b)はダイオードD2に印加される電圧の波形図である。なお、図14(b)に示す斜線部分の期間と、図14(a)に示す電位VA,VCの関係と、は対応している。
図14(b)に示す斜線部分の期間では、ダイオードD2のカソードの電位VCよりもアノードの電位VAの方が高くなり(図14(a)参照)、ダイオードD2には順方向電圧が印加される。したがって、この期間ではダイオードD2がオン状態になり、スイッチング素子Qbのゲートに電荷がチャージされる。
すなわち、図14(a)の矢印で示すように、スイッチング素子Qbのソース→インダクタンス成分Lp2→インダクタンス成分Lp3→ダイオードD2→ゲート抵抗Rg3→スイッチング素子Qbのゲート、という経路で、スイッチング素子Qbのゲートに電圧が印加される。
これによって、(Crss・dV/dt)の大きさの変位電流がスイッチング素子Qbのゲートに流れて電荷がチャージされ、セルフターンオンが発生する。前記したように、Crssは帰還容量であり、(dV/dt)は接続点P1の電位の変化率である。セルフターンオンが発生することで、逆回復電流が減少する際の変化率が小さくなり、ノイズを抑制することができる。
次に、スイッチング素子Qbでセルフターンオンが発生しやすい条件等について説明する。
図12に示すように、ダイオードD2のアノードが配線hに接続されている接続点P3を駆動回路3側に寄せて、インダクタンス成分Lp3を与える回路配線の長さH1を長くするほど、セルフターンオンが発生しやすくなる。この長さH1が長いほどインダクタンス成分Lp3が大きくなり、その電圧VLp3も大きく変動するからである。
また、ダイオードD2及び配線jを介した経路(図14(a)の矢印を参照)において、駆動回路3からスイッチング素子Qbのゲートを見た抵抗値(抵抗Rg3の抵抗値)を100Ω以下にすることが好ましい。この抵抗値が小さいほど、スイッチング素子Qbのゲートに大きなゲート−ソース間電圧Vgs−Lowが印加され、セルフターンオンが発生しやすくなるからである。
なお、図12に示す構成において、スイッチング素子Qbのオン時の抵抗値は、ゲート抵抗Rg3,Rg4の和になる。この抵抗値(Rg3+Rg4)を大きくすることで、スイッチング素子Qbのオンスピードが必要以上に高速化することを防止し、ひいてはスイッチング素子Qbでのノイズの発生を抑制できる。
ちなみに、ゲート抵抗Rg3の抵抗値を小さくしてセルフターンオンを発生させやすくにした場合、ゲート抵抗Rg4の抵抗値を充分に大きくすることが好ましい。これにって、スイッチング素子Qbのオン時の抵抗値(Rg3+Rg4)を大きくして、オンスピードの高速化を抑制できるからである。
<効果>
本実施形態によれば、前記したように、スイッチング素子Qbのオンスピードの高速化が抑制されるため、スイッチング素子Qbのノイズを抑制できる。
なお、第1実施形態では、並列接続されたゲート抵抗Rg4,Rg5の合成抵抗と、ゲート抵抗Rg3の抵抗値と、の和がスイッチング素子Qb(図2参照)のオン時の抵抗値になる。ここで、セルフターンオンを発生させるためにゲート抵抗Rg5の抵抗値を小さくすると(Rg4>>Rg5)、ゲート抵抗Rg4,Rg5の合成抵抗も小さくなり、スイッチング素子Qbのオン時の抵抗値も小さくなる。
これに対して本実施形態では、ゲート抵抗Rg3の抵抗値を小さい値にすることで、スイッチング素子Qbのゲートに大きなゲート−ソース間電圧Vgs−Lowが印加されるため、セルフターンオンが発生しやすくなる。また、ゲート抵抗Rg4の抵抗値を充分に大きくすることで、スイッチング素子Qbのオン時の抵抗値(Rg3+Rg4)を大きくすることができる。したがって、スイッチング素子Qbのオンスピードを必要以上に高速化することなく、逆回復電流の減少に伴うノイズを抑制できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、上アームのゲート回路21B(図15参照)がダイオードD3及びゲート抵抗Rg6を備える点が第1実施形態と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図15は、第3実施形態に係る電力変換装置S3の第1レグG1、ゲート回路21B,22、駆動回路3、及び制御回路4の構成図である。
上アームのスイッチング素子Qaに接続されるゲート回路21Bは、ゲート抵抗Rg1,Rg2,Rg3と、ダイオードD3と、を備えている。
ダイオードD3及びゲート抵抗Rg6は、互いに直列接続されており、これらがゲート抵抗Rg2に並列接続されている。ダイオードD3は、アノードがゲート抵抗Rg1を介してスイッチング素子Qaのゲートに接続され、カソードがゲート抵抗Rg6の一端に接続されている。ゲート抵抗Rg6の他端は、配線iにおいてゲート抵抗Rg2よりも駆動回路3側に接続されている。
駆動回路3のスイッチング素子Q11がオフ、スイッチング素子Q12がオンになると、スイッチング素子Qaのゲートにチャージされていた電荷が、ゲート抵抗Rg1→ダイオードD3→ゲート抵抗Rg6の経路を介して駆動回路3側に移動し、スイッチング素子Qbはオフ状態になる。この経路に含まれるゲート抵抗Rg6の抵抗値を小さくすることで、スイッチング素子Qaのオフスピードを速くすることができる。
なお、下アームのゲート回路22については、第1実施形態と同様であるから説明を省略する。
<効果>
本実施形態によれば、ゲート抵抗Rg6の抵抗値を小さくすることでスイッチング素子Qaのオフスピードを速め、スイッチング素子Qaで生じるオフ損失を低減できる。したがって、スイッチング素子Qbのセルフターンオンに伴うスイッチング損失の増加分を、スイッチング素子Qaにおけるオフ損失の低減分で補うことができる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、上アームのゲート回路21B(図16参照)がダイオードD3及びゲート抵抗Rg6を備える点が第2実施形態と異なるが、その他については第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図16は、第4実施形態に係る電力変換装置S4の第1レグG1、ゲート回路21B,22A、駆動回路3、及び制御回路4の構成図である。
上アームのスイッチング素子Qaに接続されるゲート回路21Bは、ゲート抵抗Rg1,R2,R3と、ダイオードD3と、を備えている。なお、ゲート回路21Bの構成は、第3実施形態(図15参照)と同様であるから説明を省略する。
また、下アームのゲート回路22Aについては、第2実施形態と同様であるから説明を省略する。
<効果>
本実施形態によれば、第2実施形態で説明したように、ダイオードD2を設けることで、スイッチング素子Qbのオンスピードの高速化を抑制し、スイッチング素子Qbでのノイズを抑制できる。
また、第4実施形態で説明したように、セルフターンオンによるスイッチング損失の増加分を、スイッチング素子Qaのオフ損失の低減分で補うことができる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態では、第1実施形態で説明した電力変換装置S1(図1、図2参照)を備える空気調和機W(図17参照)について説明する。なお、電力変換装置S1の構成については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図17は、第5実施形態に係る空気調和機Wの構成図である。
空気調和機Wは、電力変換装置S1と、モータMと、空調回路(圧縮機51、室外熱交換器52、膨張弁53、室内熱交換器54等)と、を備えている。
モータMは、電力変換装置S1から印加される交流電圧によって駆動する電動機(例えば、三相同期モータ)である。
圧縮機51は、冷媒を圧縮する装置であり、モータMの回転によって駆動する。
室外熱交換器52は、室外ファンF1から送り込まれる室内空気と、冷媒と、の熱交換を行うための熱交換器である。
膨張弁53は、室外熱交換器52又は室内熱交換器54から流れ込む冷媒を膨張させて減圧するための減圧器である。
なお、図17に示す例において、電力変換装置S1、モータM、圧縮機51、室外熱交換器52、及び室外ファンF1は、室外機U1に設置されている。
室内熱交換器54は、室内ファンF2から送り込まれる室内空気と、冷媒と、の熱交換を行うための熱交換器であり、室内機U2に設置されている。
圧縮機51、室外熱交換器52、膨張弁53、及び室内熱交換器54が配管kを介して環状に順次接続されてなる空調回路において、周知のヒートポンプサイクルで冷媒を循環させるようになっている。
なお、空気調和機Wは、冷房用でもよいし、暖房用でもよい。また、冷房時と暖房時とで冷媒の流れる向きを切り替える四方弁(図示せず)を設けてもよい。
<効果>
本実施形態によれば、空気調和機Wが電力変換装置S1を備えることで、エネルギ効率(APF:Annual Performance Factor)が高く、また、信頼性の高い空気調和機Wを提供できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る電力変換装置S1等について各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では、下アームのスイッチング素子Qbに接続されるゲート回路22(図2参照)がバイアス部221を備える構成について説明したが、これに限らない。すなわち、下アームのゲート回路22に代えて、上アームのゲート回路21がバイアス部を備える構成にしてもよい。なお、前記したバイアス部とゲート抵抗Rg1,Rg2との接続関係は、第1実施形態と同様である。これによって、上アームのスイッチング素子Qaでセルフターンオンを発生させ、スイッチング損失の増加を抑制しつつ、逆回復電流に伴うノイズを抑制できる。
また、下アームのゲート回路22(図2参照)がバイアス部221を備え、さらに、上アームのゲート回路21も下アームと同様にバイアス部を備えるようにしてもよい。
また、第2実施形態では、下アームのゲート回路22A(図12参照)がダイオードD2を備える構成について説明したが、これに限らない。すなわち、下アームのゲート回路22Aに代えて、上アームのゲート回路21がダイオードD2を備える構成にしてもよい。なお、前記したダイオードD2の接続関係は、第2実施形態と同様である。これによって、スイッチング素子Qaのオンスピードを高速化することなく、逆回復電流に伴うノイズを抑制できる。
また、下アームのゲート回路22A(図12参照)がダイオードD2を備え、さらに、上アームのゲート回路21も下アームと同様にダイオードD2を備える構成にしてもよい。
また、第3実施形態では、下アームのゲート回路22(図15参照)がバイアス部221を備え、上アームのゲート回路21B(図15参照)がダイオードD3及びゲート抵抗Rg6を備える構成について説明したが、これに限らない。すなわち、上アームのゲート回路21が第3実施形態と同様のバイアス部を備え、下アームのゲート回路22がダイオードD3及びゲート抵抗Rg6を備える構成にしてもよい。つまり、ゲート回路21,22に関して、第3実施形態で説明した上アームと下アームの構成を入れ替えてもよい。なお、第4実施形態についても同様のことがいえる。
また、各実施形態では、スイッチング素子Qa〜Qf(図1参照)がSJ−MOSFET(スーパー・ジャンクション・MOSFET)である場合について説明したが、これに限らない。例えば、スイッチング素子Qa〜Qfとして、SJ−MOSFET以外の通常のMOSFETを用いてもよい。
また、スイッチング素子Qa〜Qfとして、シリコン・カーバイドMOSFET(SiC・MOSFET)、又はGaN−HEMT(GaN−High Electron Mobility Transistor、GaNパワー半導体)を用いてもよい。これらの素子は、逆回復電流が比較的小さいため、電力変換装置S1の損失をさらに低減できる。
また、各実施形態では、上・下アームのゲート抵抗が2個(例えば、上アームではゲート抵抗Rg1,Rg2:図2参照)である場合について説明したが、ゲート抵抗の個数を適宜変更してもよい。
また、第1実施形態では、バイアス部221(図2参照)がダイオードD1及びゲート抵抗Rg5を備える構成について説明したが、ゲート抵抗Rg3,Rg4の抵抗値を適宜調整することで、バイアス部221からゲート抵抗Rg5を省略することもできる。この場合においてダイオードD1は、配線jに設けられるゲート抵抗Rg4に並列接続され、アノードが駆動回路3側に接続され、カソードがスイッチング素子Qbのゲート側に接続される。
また、各実施形態では、電力変換装置S1等が2レベルの三相インバータである場合について説明したが、これに限らない。例えば、各実施形態の構成を3レベルのインバータに適用することもできるし、また、単相インバータに適用することもできる。
また、第5実施形態では、電力変換装置S1から供給される交流電力で圧縮機51(図17参照)のモータMを駆動する場合について説明したが、これに限らない。例えば、電力変換装置S1を室外ファンF1のモータ(図示せず)に設置してもよいし、室内ファンF2のモータ(図示せず)に設置してもよい。
また、第5実施形態では、電力変換装置S1が空気調和機W(図17参照)に設置される場合について説明したが、これに限らない。例えば、冷蔵庫、給湯機、洗濯機、乗り物等、他の機器に電力変換装置S1を設置してもよい。
また、各実施形態は、適宜組み合わせるいことができる。例えば、第2実施形態と第5実施形態とを組み合わせ、第2実施形態で説明した電力変換装置S2(図12参照)を空気調和機W(図17参照)に設置してもよい。
また、前記した各実施形態は本発明を詳細に説明したものであるが、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行するためのソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated-circuit)カード、SD(Secure Digital)カード、光ディスク等の記録媒体に保持することができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。
S1,S2,S3,S4 電力変換装置
1 インバータ回路
21,21B,22,22A,23,24,25,26 ゲート回路
221 バイアス部
3 駆動回路
4 制御回路
D1,D2 ダイオード
i,j 配線
E 直流電源
G1 第1レグ(スイッチングレグ)
G2 第2レグ(スイッチングレグ)
G3 第3レグ(スイッチングレグ)
Qa,Qc,Qe スイッチング素子(上アームのスイッチング素子)
Qb,Qd,Qf スイッチング素子(下アームのスイッチング素子)
Rg4 ゲート抵抗(抵抗、別の抵抗)
Rg5 ゲート抵抗(抵抗)
W 空気調和機
M モータ
51 圧縮機
52 室外熱交換器
53 膨張弁
54 室内熱交換器
k 配管

Claims (7)

  1. 直流電源の正側に接続される上アームのスイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される下アームのスイッチング素子と、が接続されてなるスイッチングレグを有し、前記直流電源から印加される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、
    前記スイッチング素子のゲートと一対一で接続されるゲート回路と、
    前記ゲート回路を介して前記スイッチング素子を駆動する駆動回路と、を備え、
    前記ゲート回路は、順方向電圧が印加されることで、当該ゲート回路に接続される前記スイッチング素子をセルフターンオンさせるダイオードを有すること
    を特徴とする電力変換装置。
  2. 前記ゲート回路は、前記ダイオードと抵抗とが直列接続されてなるバイアス部を備え、
    前記バイアス部は、前記スイッチング素子のゲートと前記駆動回路とを接続する配線に設けられる別の抵抗に並列接続され、
    前記ダイオードは、アノードが前記駆動回路側に接続され、カソードが前記スイッチング素子のゲート側に接続されること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記ダイオードは、前記スイッチング素子のゲートと前記駆動回路とを接続する配線に設けられる抵抗に並列接続され、アノードが前記駆動回路側に接続され、カソードが前記スイッチング素子のゲート側に接続されること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記ダイオードは、前記スイッチング素子のソースにアノードが接続され、前記スイッチング素子のゲートと前記駆動回路とを接続する配線にカソードが接続されること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記ダイオードを介した経路において、前記駆動回路側から前記スイッチング素子のゲートを見た抵抗値が、100Ω以下であること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記スイッチング素子は、スーパー・ジャンクション・MOSFET、SiC・MOSFET、又はGaNパワー半導体であること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 直流電源の正側に接続される上アームのスイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される下アームのスイッチング素子と、が接続されてなるスイッチングレグを有し、前記直流電源から印加される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、
    前記スイッチング素子のゲートと一対一で接続され、順方向電圧が印加されることで当該スイッチング素子をセルフターンオンさせるダイオードを有するゲート回路と、
    前記ゲート回路を介して前記スイッチング素子を駆動する駆動回路と、を有する電力変換装置を備えるとともに、
    前記電力変換装置から印加される交流電圧で駆動するモータと、
    前記モータの回転によって駆動する圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が配管を介して環状に順次接続されてなる空調回路と、を備えること
    を特徴とする空気調和機。
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