JP2016151069A - 強化繊維用サイジング剤及びその用途 - Google Patents

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吉田 昌彦
Masahiko Yoshida
昌彦 吉田
武圭 中山
Takeyoshi Nakayama
武圭 中山
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Abstract

【課題】強化繊維に対してマトリックス樹脂との優れた接着性を付与し、強化繊維ストランドの経時硬化を抑制し、長期保管安定性に優れたサイジング剤、それを用いた強化繊維ストランドの提供。【解決手段】式(1)で表される化合物であるエポキシ樹脂を必須に含有し、サイジング剤の不揮発分に占めるエポキシ樹脂が5〜95重量%であり、占める有機塩素量が5〜3000重量ppmである強化繊維用サイジング剤。ポリウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂又はフェノール樹脂から選ばれる少なくとも一種を更に含有する強化繊維用サイジング剤。(R1〜R4は各々独立にH又はメチル基)【選択図】なし

Description

本発明は、強化繊維用サイジング剤及びその用途に関する。詳細には、マトリックス樹脂を補強するために用いられる強化繊維用サイジング剤、これを用いた強化繊維ストランド及び繊維強化複合材料に関する。
自動車用途、航空・宇宙用途、スポーツ・レジャー用途、一般産業用途等に、プラスチック材料(マトリックス樹脂と称される)を各種合成繊維で補強した繊維強化複合材料が幅広く利用されている。これらの複合材料に使用される繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などの各種無機繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維などの各種有機繊維が挙げられる。これら各種合成繊維は通常、フィラメント形状で製造され、その後ホットメルト法やドラムワインディング法等により一方向プリプレグと呼ばれるシート状の中間材料に加工されたり、フィラメントワインディング法によって加工されたり、場合によっては織物又はチョップドファイバー形状に加工されたりする等、各種高次加工工程を経て、強化繊維として使用されている。
強化繊維複合材料のマトリクス樹脂としてはエポキシ樹脂が広く使用されている。エポキシ樹脂以外にもラジカル重合系のマトリックス樹脂として不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂等が使用されている。
強化繊維複合材料の機械強度を向上させるためには、マトリクス樹脂と強化繊維の接着性が重要となり、上記のエポキシ樹脂、ラジカル重合系のマトリックス樹脂に対して、強化繊維の接着性が向上するサイジング剤(例えば、特許文献1、2等)が提案されている。
しかし、特許文献1や特許文献2に記載のサイジング剤は、エポキシ樹脂やラジカル重合系のマトリックス樹脂に対して強化繊維の接着性は向上するものの、サイジング剤が付与された強化繊維が経時的に硬くなり、マトリックス樹脂に対して接着性低下の問題が起こることがあった。更には、サイジング剤の長期保管安定性に問題が起こることがあった。
また、強化繊維によっては、伸度が小さく、且つ脆い性質を有するものもある。従来のサイジング剤が付与されたこれらの強化繊維は、経時硬化によって加工工程における機械的摩擦等が発生し、毛羽発生や繊維切断などの問題が起こることがあった。
よって、繊維強化複合材料の分野において、強化繊維とマトリックス樹脂との親和性を高めて、強固に接着させることができ、強化繊維ストランドの経時硬化抑制を可能とし、さらには長期保管安定性に優れたサイジング剤の開発が望まれている。
特開昭53−52796号公報 特開57−173150号公報
かかる従来の技術背景に鑑み、本発明の目的は、強化繊維に対してマトリックス樹脂との優れた接着性を付与でき、強化繊維ストランドの経時硬化を抑制でき、さらには長期保管安定性に優れたサイジング剤、それを用いた強化繊維ストランド及び繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、エポキシ樹脂を必須に含有し、かつサイジング剤の不揮発分に占める有機塩素量を特定の範囲にすることにより、優れた接着性を付与できるとともに、強化繊維ストランドの経時硬化を抑制できること、さらにはサイジング剤の長期保管安定性に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の強化繊維用サイジング剤は、エポキシ樹脂を必須に含有し、サイジング剤の不揮発分に占める有機塩素量が5〜3000重量ppmである。
サイジング剤の不揮発分に占めるエポキシ樹脂の重量割合は5〜95重量%であることが好ましい。
前記エポキシ樹脂は、下記一般式(1)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2016151069
(式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。)
強化繊維用サイジング剤は、ポリウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種をさらに含有することが好ましい。
本発明の強化繊維ストランドは、原料強化繊維ストランドに対して、上記の強化繊維用サイジング剤を付着させたものである。
本発明の繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂と上記の強化繊維ストランドとを含むものである。
本発明の強化繊維用サイジング剤は、強化繊維に対してマトリックス樹脂との優れた接着性を付与できる。また、強化繊維ストランドの経時硬化を抑制できる。さらには、長期保管安定性に優れる。
本発明の強化繊維ストランドは、サイジング剤の経時的な変化がない又は少ないため、長期間保管してもマトリックス樹脂との接着性の低下を抑制できる。本発明の強化繊維ストランドを使用することにより、優れた物性を有する強化繊維複合材料が得られる。
本発明は、マトリックス樹脂を補強するために用いられる強化繊維用サイジング剤であって、エポキシ樹脂を必須に含有し、サイジング剤の不揮発分に占める有機塩素量を特定の範囲にするものである。以下、詳細に説明する。
[エポキシ樹脂]
エポキシ樹脂は、本発明のサイジング剤の必須成分である。エポキシ樹脂とは、分子構造内に反応性のエポキシ基を2個以上有する化合物である。エポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリンと活性水素化合物から得られるグリシジルエーテル型が代表的であり、その他にグリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型等が挙げられる。エポキシ樹脂は、1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
グリシジルエーテル型のエポキシ樹脂としては、例えば、アルコール類を原料として製造される下記一般式(2)で示される官能基を有するエポキシ樹脂、フェノール類を原料として製造される下記一般式(3)で示される官能基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。グリシジルエステル型のエポキシ樹脂としては、例えば、フタル酸誘導体や合成樹脂脂肪酸などのカルボン酸を原料として製造される下記一般式(4)で示される官能基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。グリシジルアミン型のエポキシ樹脂としては、例えば、下記一般式(5)で示される官能基を有するエポキシ樹脂や下記一般式(6)で示される官能基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。脂環型のエポキシ樹脂としては、例えば、下記一般式(7)で示される官能基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、繊維とマトリックス樹脂の接着性向上の理由から、一般式(3)で示される官能基を有するエポキシ樹脂が好ましい。
Figure 2016151069
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エポキシ樹脂のエポキシ当量は、100〜1500g/eqが好ましく、120〜1000g/eqがより好ましく、150〜800g/eqがさらに好ましい。エポキシ当量が100g/eq未満の場合、強化繊維ストランドの経時硬化を促進することがある。エポキシ当量が1500g/eq超の場合、マトリックス樹脂との接着性が低下することがある。なお、エポキシ当量とは、JIS−K7236に準拠したものをいう。
エポキシ樹脂の重量平均分子量は、100〜10000が好ましく、100〜8000がより好ましく、150〜7000がさらに好ましい。重量平均分子量が100未満の場合、強化繊維ストランドの乾燥工程等で耐熱性が不足し揮散してしまうことがある。重量平均分子量が10000超の場合、サイジング剤の長期保管安定性が低下することがある。
エポキシ樹脂は、強化繊維とマトリックス樹脂の接着性向上の点から、分子構造中に芳香環を有する芳香族エポキシ樹脂が好ましい。
上記の芳香族エポキシ樹脂としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコールなどの単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、ビスフェノールF、ビスフェノールA、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、レゾルシンノボラック、ビスフェノールFノボラック、ビスフェノールAノボラック、ジシクロペンタジエン変性フェノール、トリフェニルメタン、テトラフェニルエタンなどの多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。
これら芳香族エポキシ樹脂の中でも、上記一般式(1)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物が好ましく、上記一般式(1)で示される化合物がさらに好ましい。
Figure 2016151069
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上記一般式(1)において、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。nは0〜30の整数であり、0〜20が好ましく、0〜10がさらに好ましい。
一般式(10)において、mは0〜10の整数であり、0〜8が好ましく、0〜5がさらに好ましい。
上述のエポキシ樹脂の製造方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。また、上述のエポキシ樹脂は、一般に市販されているものであり、本発明の炭素繊維用サイジング剤では、それら市販のエポキシ樹脂を使用することができる。
[強化繊維用サイジング剤]
本発明の強化繊維用サイジング剤は、前述のエポキシ樹脂を必須に含有し、サイジング剤の不揮発分に占める有機塩素量が5〜3000重量ppmである。このように、エポキシ樹脂を含有した上で、有機塩素量を特定の範囲にすることにより、強化繊維上でのエポキシ樹脂の経時硬化を抑制でき、さらにはサイジング剤の長期保管安定性も優れたものとなる。なお、本発明における不揮発分とは、サイジング剤を105℃で熱処理して溶媒等を除去し、恒量に達した時の絶乾成分をいう。
有機塩素量が5重量ppm未満の場合、強化繊維ストランドの経時硬化の抑制効果が低く、また、サイジング剤の長期保管安定性が低下する。一方該有機塩素量が3000重量ppm超の場合、マトリックス樹脂との接着性が低下する。本発明の効果をより発揮させる観点から、当該有機塩素量は、20〜2500重量ppmが好ましく、50〜2000重量ppmがより好ましく、70〜1700重量ppmがさらに好ましく、100〜1500重量ppmが特に好ましく、150〜1000重量ppmが最も好ましい。
ここで有機塩素量とは、式(I)で示すように、JIS K7243−3で規定されている全塩素量から、JIS K7243−1で規定されている無機塩素量を除いた塩素量(Cl換算量)をいう。無機塩素、全塩素はJIS K7243で定義されているものと同義である。無機塩素とは、イオン性塩素Clをいう。全塩素とは、無機塩素と全ての可けん化塩素をいい、可けん化塩素としては、1,2−クロルヒドリン体、1,3−クロルヒドリン体、1−クロロメチル−2−グリシジルエーテル体(クロロメチル体)等である。無機塩素量及び全塩素量は、それぞれJIS K7243−1、3により測定することができる。
有機塩素量=全塩素量−無機塩素量 (I)
1,2−クロルヒドリン体としては、例えば一般式(11)で示される化合物等が挙げられる。1,3−クロルヒドリン体としては、例えば、一般式(12)で示される化合物等が挙げられる。クロロメチル体としては、例えば、一般式(13)で示される化合物等が挙げられる。下記一般式(11)〜(13)において、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。nは0〜30の整数であり、0〜20が好ましく、0〜10がさらに好ましい。
Figure 2016151069
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サイジング剤の不揮発分に占めるエポキシ樹脂の重量割合は、5〜95重量%であることが好ましく、20〜90重量%がより好ましく、30〜90重量%がさらに好ましく、40〜90重量%が特に好ましく、50〜90重量%が最も好ましい。該重量割合が5重量%未満の場合、マトリックス樹脂との接着性が低下することがある。一方、該重量割合が95重量%超の場合、サイジング剤自体が数日で分離してしまうおそれがあり、保管安定性が悪く実用的でないことがある。
本発明のサイジング剤は、ポリウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種(以下、単に樹脂成分(X)ということもある)をさらに含有することが好ましい。これらの樹脂は、マトリックス樹脂との親和性を考慮して、適宜選択される。
ポリウレタン樹脂としては、公知のポリイソシアネートと公知のポリオールを主成分とした反応生成物であれば特に限定されない。ポリイソシアネートとしては、たとえば、上記ポリイソシアネート化合物で例示した各化合物等を挙げることができる。ポリオールとしては、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物等のポリエーテルポリオール、ポリオールとコハク酸、アジピン酸、フタル酸等の多塩基酸の縮合物であるポリエステルポリオール、2,2−ジメチロールプロピオン酸、1,4−ブタンジオール−2−スルホン酸等のカルボキシル基やスルホン酸基を有するポリオール等を挙げることができる。
ビニルエステル樹脂としては、樹脂主鎖の末端にビニル基、アクリレート基、メタクリレート基等の高反応性二重結合をもつ樹脂であれば特に限定されず、芳香族系、脂肪族系いずれの樹脂も選択できる。
ポリアミド樹脂としては、アミド結合の繰り返しによって主鎖を形成する樹脂であれば特に限定されず、ポリアミド6(ε−カプロラクタムの開環重合による)、ポリアミド66(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合による)等を例示でき、その他主鎖に親水基を導入して水溶性としたポリアミド樹脂等も使用できる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンや、エチレン、プロピレン、ブテン、酢酸ビニル等のモノマー類数種から選ばれる共重合体や、その酸変性物が例示される。
ポリエステル樹脂としては、多価アルコールと多価カルボン酸の縮合反応生成物であれば特に限定されない。多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類が例示される。また、多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、フマル酸等の不飽和二塩基酸;無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸等の飽和二塩基酸等が例示される。
フェノール樹脂としては、フェノール類(フェノール、クレゾール、キシレノール等)とアルデヒド(ホルムアルデヒド等)との縮合反応生成物であれば特に限定されず、ノボラック型でもレゾール型でもよい。
サイジング剤の不揮発分に占める樹脂成分(X)の重量割合は、5〜50重量%以上であることが好ましく、5〜45重量%がより好ましく、5〜40重量%がさらに好ましく、5〜35重量%が特に好ましく、5〜30重量%が最も好ましい。
樹脂成分(X)を含有する場合のエポキシ樹脂との重量比(エポキシ樹脂:樹脂成分(X))は、5:95〜50:50が好ましく、5:95〜40:60がより好ましく、5:95〜30:70がさらに好ましい。
本発明のサイジング剤は、取扱い時の人体への安全性や、火災等の災害防止、自然環境の汚染防止等の観点から、水を含有してもよい。本発明の効果を損なわない範囲で、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等の有機溶剤を用いてもよい。
本発明のサイジング剤は水に自己乳化及び/又は乳化分散してなるものである。サイジング剤の平均粒子径は、特に限定はないが、10μm以下が好ましく、0.01〜1μmがより好ましく、0.01〜0.5μmがさらに好ましい。該平均粒子径が10μm超の場合、強化繊維へ均一付着できないばかりか、サイジング剤自体が数日で分離してしまうおそれがあり、保管安定性が悪く実用的でないとなることがある。
なお、本発明でいう平均粒子径とは、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製LA−910)で測定された粒度分布より算出された平均値をいう。
本発明のサイジング剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記で説明したエポキシ樹脂、樹脂成分(X)以外の他の成分を含んでもよい。他の成分としては、例えば、各種界面活性剤、各種平滑剤、酸化防止剤、難燃剤、抗菌剤、結晶核剤、消泡剤等を挙げることができ、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
平滑剤としては、下記一般式(Y)で示す脂肪酸エステル等を挙げることができる。
−COOR (Y)
一般式(Y)において、Rは炭素数9〜23のアルキル基、アルケニル基又は、アルキニル基である。Rはアルケニル基が好ましい。Rは直鎖であっても分岐であってもよい。Rの炭素数は、12〜22が好ましく、14〜20がより好ましく、16〜20がさらに好ましい。
一般式(Y)において、Rは炭素数8〜20のアルキル基、アルケニル基又は、アルキニル基である。Rは直鎖であっても分岐であってもよい。Rの炭素数は、10〜20が好ましく、12〜20がより好ましく、14〜20がさらに好ましい。
脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、ラウリン酸オクチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ラウリル、ラウリン酸トリデシル、ラウリン酸ミリスチル、ラウリン酸セチル、ラウリン酸ヘプタデシル、ラウリン酸ステアリル、ラウリン酸オレイル、ラウリン酸ノナデシル、ミリスチル酸オクチル、ミリスチル酸デシル、ミリスチル酸ラウリル、ミリスチル酸トリデシル、ミリスチル酸ミリスチル、ミリスチル酸セチル、ミリスチル酸ヘプタデシル、ミリスチル酸ステアリル、ミリスチル酸オレイル、ミリスチル酸ノナデシル、パルミチル酸オクチル、パルミチル酸デシル、パルミチル酸ラウリル、パルミチル酸トリデシル、パルミチル酸ミリスチル、パルミチル酸セチル、パルミチル酸ヘプタデシル、パルミチル酸ステアリル、パルミチル酸オレイル、パルミチル酸ノナデシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸デシル、ステアリン酸ラウリル、ステアリン酸トリデシル、ステアリン酸ミリスチル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ヘプタデシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸オレイル、ステアリン酸ノナデシル、オレイン酸オクチル、オレイン酸デシル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸トリデシル、オレイン酸ミリスチル、オレイン酸セチル、オレイン酸ヘプタデシル、オレイン酸ステアリル、オレイン酸オレイル、オレイン酸ノナデシル等が挙げられる。
これらの中でも、強化繊維ストランドの毛羽抑制の点から、オレイン酸オクチル、オレイン酸デシル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸トリデシル、オレイン酸ミリスチル、オレイン酸セチル、オレイン酸ヘプタデシル、オレイン酸ステアリル、オレイン酸オレイル、オレイン酸ノナデシルが好ましく、オレイン酸セチル、オレイン酸ヘプタデシル、オレイン酸ステアリル、オレイン酸オレイル、オレイン酸ノナデシルがさらに好ましい。
脂肪酸エステルは、強化繊維ストランドの毛羽抑制の点から、その融点が5℃以下であること好ましく、5℃〜−10℃がより好ましく、5℃〜−5℃がさらに好ましい。融点が5℃超であると、冬季に強化繊維ストランド長期間保管すると、脂肪酸エステルが固状となり毛羽抑制効果が低減することがある。なお、本発明における融点は、次のように測定した。両端開管の毛細管(内径1mm、外径2mm以下、長さ50〜80mm)に測定試料を約10mmの高さまで採取する。これをBUCHI製融点測定装置M−565へセットし、融点以下の温度より1℃/分で昇温する。測定試料が溶融し、透明になった温度を融点とする。
脂肪酸エステルの重量平均分子量は、300〜700が好ましく、400〜600がより好ましく、500〜600が最も好ましい。該分子量が300未満であると脂肪酸エステルの耐熱性が低下し、強化ストランドの乾燥工程で揮散し、毛羽抑制効果が低減することがある。該分子量が700超であると、摩擦が高くなり、強化繊維ストランドの毛羽抑制効果が低減することがある。
界面活性剤は、エポキシ樹脂、樹脂成分(X)、その他サイジング剤中に水不溶性又は難溶性である樹脂を含有する場合、乳化剤として使用することによって、水系乳化を効率よく実施することができる。
界面活性剤としては、特に限定されず、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から、公知のものを適宜選択して使用することができる。界面活性剤は、1種又は2種以上を併用してもよい。
非イオン性界面活性剤としては、たとえば、アルキレンオキサイド付加非イオン性界面活性剤(高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルフェノール、スチレン化フェノール、ベンジルフェノール、グリセリン、ペンタエリスリット、ソルビット、ソルビタン、ソルビタンエステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、高級脂肪族アミン、脂肪酸アミド、油脂等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド(2種以上の併用可)を付加させたもの)、ポリアルキレングリコールに高級脂肪酸等を付加させたもの、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、多価アルコールと脂肪酸のエステル、脂肪族アルカノールアミド等を挙げることができる。
より詳細には、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレン直鎖アルキルエーテル;ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル等のポリオキシアルキレン分岐第一級アルキルエーテル;ポリオキシエチレン1−ヘキシルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレン1−オクチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレン1−ヘキシルオクチルエーテル、ポリオキシエチレン1−ペンチルへプチルエーテル、ポリオキシエチレン1−へプチルペンチルエーテル等のポリオキシアルキレン分岐第二級アルキルエーテル;ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルケニルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルアリールフェニルエーテル;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノミリスチレート、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジオレート、ポリオキシエチレンジミリスチレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシアルキレン脂肪酸エステル;ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレート等のソルビタンエステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノパルミテート等のグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンひまし油エーテル等のポリオキシアルキレンひまし油エーテル;ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル等のポリオキシアルキレン硬化ひまし油エーテル;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル;オキシエチレン−オキシプロピレンブロックまたはランダム共重合体;オキシエチレン−オキシプロピレンブロックまたはランダム共重合体の末端アルキルエーテル化物;オキシエチレン−オキシプロピレンブロックまたはランダム共重合体の末端ショ糖エーテル化物;等を挙げることができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸(塩)、高級アルコール・高級アルコールエーテルの硫酸エステル(塩)、スルホン酸(塩)、高級アルコール・高級アルコールエーテルのリン酸エステル(塩)等を挙げることができる。
より詳細には、アニオン性界面活性剤としては、オレイン酸、パルミチン酸、オレイン酸ナトリウム塩、パルミチン酸カリウム塩、オレイン酸トリエタノールアミン塩等の脂肪酸(塩);ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシ酢酸カリウム塩、乳酸、乳酸カリウム塩等のヒドロキシル基含有カルボン酸(塩);ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸(ナトリウム塩)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸(塩);トリメリット酸カリウム、ピロメリット酸カリウム等のカルボキシル基多置換芳香族化合物の塩;ドデシルベンゼンスルホン酸(ナトリウム塩)等のアルキルベンゼンスルホン酸(塩);ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルスルホン酸(カリウム塩)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホン酸(塩);ステアロイルメチルタウリン(ナトリウム)、ラウロイルメチルタウリン(ナトリウム)、ミリストイルメチルタウリン(ナトリウム)、パルミトイルメチルタウリン(ナトリウム)等の高級脂肪酸アミドスルホン酸(塩);ラウロイルサルコシン酸(ナトリウム)等のN−アシルサルコシン酸(塩);オクチルホスホネート(カリウム塩)や2−エチルヘキシルホスホネート(カリウム塩)等のアルキルホスホン酸(塩)等のアルキルホスホン酸(塩);フェニルホスホネート(カリウム塩)等の芳香族ホスホン酸(塩);アミノエチルホスホン酸(ジエタノールアミン塩)等の含窒素アルキルホスホン酸(塩);2−エチルヘキシルホスフェート(カリウム塩)等のアルキルリン酸エステル(塩);ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルホスフェート(カリウム塩)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル(塩);2−エチルヘキシルサルフェート(ナトリウム塩)等のアルキル硫酸エステル(塩);ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルサルフェート(ナトリウム塩)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル(塩);ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の長鎖スルホコハク酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩;等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、オレイルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジエチルメチルアンモニウムサルフェート、等のアルキル第四級アンモニウム塩;(ポリオキシエチレン)ラウリルアミノエーテル乳酸塩、ステアリルアミノエーテル乳酸塩、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルメチルアミノエーテルジメチルホスフェート、オレイルメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルエチルアンモニウムエトサルフェート、ジ(ポリオキシエチレン)硬化牛脂アルキルエチルアミンエトサルフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルメチルアンモニウムジメチルホスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ステアリルアミン乳酸塩等の(ポリオキシアルキレン)アルキルアミノエーテル塩;N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N-ジメチル−N−ステアロイルアミドプロピルアンモニウムナイトレート、ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミドエチルメチルジエチルアンモニウムメトサルフェート等のアシルアミドアルキル第四級アンモニウム塩;ジパルミチルポリエテノキシエチルアンモニウムクロライド、ジステアリルポリエテノキシメチルアンモニウムクロライド等のアルキルエテノキシ第四級アンモニウム塩;ラウリルイソキノリニウムクロライド等のアルキルイソキノリニウム塩;ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等のベンザルコニウム塩;ベンジルジメチル{2−[2−(p−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェノオキシ)エトオキシ]エチル}アンモニウムクロライド等のベンゼトニウム塩;セチルピリジニウムクロライド等のピリジニウム塩;オレイルヒドロキシエチルイミダゾリニウムエトサルフェート、ラウリルヒドロキシエチルイミダゾリニウムエトサルフェート等のイミダゾリニウム塩;N−ココイルアルギニンエチルエステルピロリドンカルボン酸塩、N−ラウロイルリジンエチルエチルエステルクロライド等のアシル塩基性アミノ酸アルキルエステル塩;ラウリルアミンクロライド、ステアリルアミンブロマイド、硬化牛脂アルキルアミンクロライド、ロジンアミン酢酸塩等の第一級アミン塩;セチルメチルアミンサルフェート、ラウリルメチルアミンクロライド、ジラウリルアミン酢酸塩、ステアリルエチルアミンブロマイド、ラウリルプロピルアミン酢酸塩、ジオクチルアミンクロライド、オクタデシルエチルアミンハイドロオキサイド等の第二級アミン塩;ジラウリルメチルアミンサルフェート、ラウリルジエチルアミンクロライド、ラウリルエチルメチルアミンブロマイド、ジエタノールステアリルアミドエチルアミントリヒドロキシエチルホスフェート塩、ステアリルアミドエチルエタノールアミン尿素重縮合物酢酸塩等の第三級アミン塩;脂肪酸アミドグアニジニウム塩;ラウリルトリエチレングリコールアンモニウムハイドロオキサイド等のアルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤;2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系両性界面活性剤;N−ラウリルグリシン、N−ラウリルβ−アラニン、N−ステアリルβ−アラニン、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤を含む場合のサイジング剤の不揮発分に占める界面活性剤の重量割合は、5〜30重量%が好ましく、7〜25重量%がより好ましく、10〜25重量%がさらに好ましい。
本発明のサイジング剤の不揮発分の濃度については、特に限定はなく、水分散体としての安定性や、製品として取り扱いやすい粘度等を考慮して適宜選択されるものである。製品の輸送コスト等を考慮すれば、サイジング剤全体に占める不揮発分の重量割合は、10〜100重量%が好ましく、15〜100重量%がさらに好ましく、20〜100重量%が特に好ましい。
また、サイジング剤全体に占める水と不揮発分の合計の重量割合は、90重量%以上が好ましく、95重量%以上がより好ましく、99重量%以上がさらに好ましく、100重量%が特に好ましい。90重量%未満の場合、すなわち、熱処理時に不揮発分として残存しない前述の有機溶剤やその他低沸点化合物を10重量%以上含有する場合、取扱い時の人体への安全性や、自然環境の汚染防止の観点で好ましくないことがある。
なお、上記水分散体や水溶液には、前述の人体安全性や環境汚染防止の観点に加え、水分散体や水溶液の経時増粘・固化防止の観点から、有機溶剤等の水以外の溶媒を含有しないか、含有する場合であってもサイジング剤全体に対して10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のサイジング剤を水分散体として製造する方法については、特に限定はなく、公知の手法を採用できる。上述のように、サイジング剤を構成する各成分を製造する際にそれぞれを水分散体とし、それらを混合する方法、サイジング剤を構成する各成分を攪拌下の温水中に投入して乳化分散する方法、サイジング剤を構成する各成分を予め乳化分散した乳化分散液を混合する方法、サイジング剤を構成する各成分を混合し、得られた混合物を軟化点以上に加温後、ホモジナイザー、ホモミキサー、ボールミル等を用いて機械せん断力を加えつつ、水を徐々に投入して転相乳化する方法等が挙げられる。
[強化繊維ストランド及びその製造方法]
本発明の強化繊維ストランドは、原料強化繊維ストランドに対して、上記の強化繊維用サイジング剤を付着させたものであり、マトリックス樹脂を補強するための強化繊維である。本発明の強化繊維ストランドは、マトリックス樹脂との接着性に優れる。マトリックス樹脂としては、特に限定はなく、熱硬化性樹脂でもよく、熱可塑性樹脂でもよい。本発明のサイジング剤による接着性向上効果がより高い点から、マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましい。本発明の強化繊維ストランドは、強化繊維用サイジング剤の経時的な変化がない又は少ないため、長期保管性に優れる。
原料強化繊維ストランドへのサイジング剤の不揮発分の付着量は適宜選択でき、強化繊維ストランドが所望の機能を有するための必要量とすればよいが、その付着量は原料強化繊維ストランドに対して0.1〜20重量%であることが好ましい。長繊維形態の強化繊維ストランドにおいては、その付着量は原料強化繊維ストランドに対して0.1〜10重量%であることがより好ましく、0.5〜5重量%がさらに好ましい。また、チョップドファイバー形態(所定の長さに切断された状態)のストランドにおいては0.5〜20重量%であることがより好ましく、1〜10重量%がさらに好ましい。
サイジング剤の付着量が少ないと、耐熱性、樹脂含浸性、接着性に関する本発明の効果が得られにくく、また、強化繊維ストランドの集束性が不足し、取扱い性が悪くなることがある。また、サイジング剤の付着量が多過ぎると、強化繊維ストランドが剛直になり過ぎて、かえって取扱い性が悪くなったり、コンポジット成型の際に樹脂含浸性が悪くなったりすることがあり好ましくない。
強化繊維ストランドの製造方法は、前述のサイジング剤を含み、不揮発分の重量割合が0.5〜10重量%であり、水と不揮発分の合計の重量割合が90重量%以上である処理液を調製する調製工程と、原料強化繊維ストランドに対して不揮発分の付着量が0.1〜20重量%となるよう、原料強化繊維ストランドに該処理液を付着させる付着工程とを含むものである。
調製工程において、処理液に占める不揮発分の重量割合は、0.5〜10重量%がより好ましく、1〜5重量%がさらに好ましい。水と不揮発分の合計の重量割合は、95重量%以上であることがより好ましく、99重量%以上であることがさらに好ましく、100重量%が特に好ましい。
付着工程において、好ましい不揮発分の付着量については、前段落の通りである。サイジング剤を原料強化繊維ストランドに付着させる方法については、特に限定はないが、サイジング剤をキスローラー法、ローラー浸漬法、スプレー法その他公知の方法で、原料強化繊維ストランドに付着させる方法であればよい。これらの方法のうちでも、ローラー浸漬法が、サイジング剤を原料強化繊維ストランドに均一付着できるので好ましい。
得られた付着物の乾燥方法については、特に限定はなく、例えば、加熱ローラー、熱風、熱板等で加熱乾燥することができる。
なお、本発明のサイジング剤の原料強化繊維ストランドへの付着にあたっては、サイジング剤の構成成分全てを混合後に付着させてもよいし、構成成分を別々に二段階以上に分けて付着させてもよい。
本発明の強化繊維ストランドは、各種樹脂をマトリックス樹脂とする複合材料の強化繊維として使用され、使用させる形態としては、長繊維形態でも、チョップドファイバー形態でもよい。
本発明のサイジング剤を適用し得る(原料)強化繊維ストランドとしては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などの各種無機繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリアリレート繊維、ポリアセタール繊維、PBO繊維、ポリフェニレンサルフィド繊維、ポリケトン繊維などの各種有機繊維等のストランドが挙げられる。得られる繊維強化複合材料としての物性の観点から、(原料)強化繊維ストランドとしては、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリアリレート繊維、ポリアセタール繊維、PBO繊維、ポリフェニレンサルフィド繊維及びポリケトン繊維から選ばれる少なくとも1種のストランドが好ましく、炭素繊維ストランドがさらに好ましい。
[繊維強化複合材料]
本発明の繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂と前述の強化繊維ストランドを含むものである。強化繊維ストランドは本発明のサイジング剤により処理されて、サイジング剤が均一に付着しており、強化繊維ストランド及びマトリックス樹脂との親和性が良好となり、接着性に優れた繊維強化複合材料となる。ここで、マトリックス樹脂とは、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなるマトリックス樹脂をいい、1種又は2種以上含んでいてもよい。熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。熱可塑性マトリックス樹脂としては、特に制限はなく、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、フェノキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等が挙げられる。これらの中でも本発明のサイジング剤による接着性向上効果がより高い点から、熱硬化性マトリックス樹脂が好ましく、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂がさらに好ましく、エポキシ樹脂が最も好ましい。ここで、エポキシ樹脂とは、分子構造内に反応性のエポキシ基を有する化合物であり、硬化剤を混合して加熱することによりエポキシ基が架橋ネットワーク化することで硬化する。エポキシ樹脂としては、サイジング剤の必須成分である前述のエポキシ樹脂と同様なものを挙げることができる。これらマトリックス樹脂は、強化繊維ストランドとの接着性をさらに向上させるなどの目的で、その一部又は全部が変性したものであっても差し支えない。
繊維強化複合材料の製造方法としては、特に限定はなく、チョップドファイバー、長繊維ペレットなどによるコンパウンド射出成型、UDシート、織物シートなどによるプレス成型、その他フィラメントワインディング成型など公知の方法を採用できる。
熱硬化性マトリックス樹脂と強化繊維ストランドを混練する際には、硬化剤を混合して加圧または常圧下で加熱して繊維強化複合材料を製造する方法や、硬化剤、硬化促進剤を混合して常温で繊維強化複合材料を製造する方法がある。
繊維強化複合材料中の強化繊維ストランドの含有量についても特に限定はなく、繊維の種類、形態、マトリックス樹脂の種類などにより適宜選択すればよいが、得られる繊維強化複合材料に対して、5〜70重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、ここに記載した実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に示されるパーセント(%)、部は特に限定しない限り、「重量%」、「重量部」を示す。各特性値の測定は以下に示す方法に基づいて行った。
<有機塩素量>
実施例及び比較例で得られたサイジング剤を105℃で処理し、恒量に達しせしめサイジング剤の不揮発分を得た。次いで、JIS K7243−1、3に基づいて、不揮発分中の全塩素量(Cl換算量)及び無機塩素量(Cl換算量)を測定し、下記式(I)により有機塩素量を算出した。
有機塩素量=全塩素量−無機塩素量 (I)
<溶液安定性>
不揮発分濃度が3.0重量%である各処理剤エマルジョンを50℃に調節された恒温槽で保管し、溶液の外観を目視で確認し、下記の評価基準で溶液安定性を判定した。
◎ :60日間分離無し。
○ :30日間分離無し、60日以内には分離。
△ :7日間分離無し、30日以内に分離。
× :7日間以内に分離。
<接着性>
複合材料界面特性評価装置HM410(東栄産業株式会社製)を使用し、マイクロドロップレット法により接着性を評価した。
実施例及び比較例で得られた炭素繊維ストランドより、炭素繊維フィラメントを取り出し、試料ホルダーにセッティングする。各マトリックス樹脂のドロップを炭素繊維フィラメント上に形成させ、測定用の試料を得た。測定試料を装置にセッティングし、ドロップを装置ブレードで挟み、炭素繊維フィラメントを装置上で0.06mm/分の速度で走行させ、炭素繊維フィラメントからドロップを引き抜く際の最大引き抜き荷重Fを測定した。
次式により界面剪断強度τを算出し、炭素繊維フィラメントとマトリックス樹脂との接着性を評価した。マトリックス樹脂としては下記のエポキシ樹脂とポリアミド樹脂T−663(東洋紡社製)を用いた。エポキシ樹脂の硬化方法は下記に示す。
界面剪断強度τ(単位:MPa)=F/πdl
(F:最大引き抜き荷重 d:炭素繊維フィラメント直径 l:ドロップの引き抜き方向の粒子径)
(マトリックス樹脂のドロップの硬化方法)
エポキシ樹脂:エポキシ樹脂JER828(三菱化学株式会社製)100重量部、DICY(三菱化学株式会社製)3重量部に調整されたマトリックス樹脂のドロップを80℃×1時間、150℃×3時間加熱し硬化させた。
<繊維保管性>
実施例及び比較例で得られた炭素繊維ストランドを100℃で10日間保管し、保管後の炭素繊維ストランドの硬度と保管前の炭素繊維ストランドの硬度の差を求め、差が小さいほど経時硬化が少ないと判断した。炭素繊維ストランド(長さ:約50cm)の硬度は、風合い試験機(HANDLE−O−METERHOM−2 大栄科学精器製作所(株)製、スリット幅10mm)で測定した。
(ポリエステル樹脂エマルジョンの製造例)
反応器中に窒素ガスを封入下、ジメチルイソフタレート950部、ジエチレングリコール1000部、酢酸亜鉛0.5部および三酸化アンチモン0.5部を仕込み、140〜220℃で3時間エステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30部を添加し、220〜260℃で1時間エステル化反応を行った後、240〜270℃で減圧下2時間重縮合反応を行った。
続いて得られたポリエステル樹脂200部とエチレングリコールモノブチルエーテル100部を乳化器に仕込み、150〜170℃で撹拌し、均一化した。続いて撹拌下で水700を徐々に加え、不揮発分20重量%のポリエステル樹脂の水エマルジョンC1を得た。
(ビニルエステル樹脂エマルジョンの製造例)
ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物/エチレンオキサイド150mol付加硬化ヒマシ油エーテル=80/20(重量比)よりなる組成物を乳化装置に仕込み、撹拌下水を序々に加え転相乳化させ、不揮発分40重量%のビニルエステル樹脂の水エマルジョンC2を得た。
(ポリウレタン樹脂エマルジョンの製造例)
温度計、撹拌装置、還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、ポリエステルポリオール(数平均分子量1800、水酸基価60mgKOH/g)を163.9部加え、減圧下120−130℃で脱水を行い、次いで50℃まで冷却して、43.2部のポリエチレングリコール(重量平均分子量400)、12.7部のトリメチロールプロパンおよび150部のメチルエチルケトンを加え、十分撹拌混合した後65.8部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、2時間反応させて末端イソシアネート基を有するプレポリマー溶液を得た。反応終了後、40℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸14.5部を加え、75℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃まで冷却し、ジメチルエタノールアミン11.5部を加えて中和反応後、水1200部を加え水エマルジョンとした。得られた水エマルジョンを65℃で減圧処理してメチルエチルケトンを留去し、水分調整を行い、不揮発分20重量%のウレタン樹脂の水エマルジョンC3を得た。
(ポリアミド樹脂エマルジョンの製造例)
撹拌装置を備えたオートクレーブ中に、6/66/12共重合ナイロン(末端カルボキシル基と末端アミノ基の割合が87/13、末端カルボキシル基130ミリモル/kg)120部、水179.6部及び水酸化ナトリウム0.4部とを仕込み、窒素ガス環流、撹拌下で150℃まで昇温した。内温を150℃に保ちながら、さらに30分間撹拌した後、内容物を50℃まで冷却し、オートクレーブより取り出し、不揮発分濃度40重量%のポリアミド樹脂の水エマルジョンC4を得た。
(エポキシ樹脂、エポキシ樹脂有機塩素体)
エポキシ樹脂としては、一般式(1)で示される化合物であって、表1に記載のA1〜A3を用いた。
エポキシ樹脂有機塩素体としては、一般式(11)、(12)又は(13)で示される化合物であって、表2に記載のB1〜B3を用いた。
Figure 2016151069
Figure 2016151069
[実施例1]
表3に示す処理剤の不揮発分組成になるように、エポキシ樹脂A、エポキシ樹脂B、1,3−クロルヒドリン体、POE(150)硬化ヒマシ油エーテルを乳化装置に仕込み、撹拌下水を序々に加え転相乳化させ、不揮発分濃度30重量%のサイジング剤水分散体を得た。得られたサイジング剤水分散体を水で希釈して、不揮発分濃度3重量%のサイジング剤エマルジョンを調製し、サイジング剤未処理炭素繊維ストランド(繊度800tex、フィラメント数12000本)を浸漬・含浸させた後、105℃で15分間熱風乾燥させて、理論付着量が1.0%であるサイジング剤処理炭素繊維ストランドを得た。本サイジング剤及び本ストランドについて、前述の方法により各特性値を評価した。その結果を表3に示した。
なお、表3〜5の数値は、サイジング剤の不揮発分に占める各成分(水エマルションの場合はその不揮発分)の重量割合を示す。
[実施例2〜22、比較例1〜8]
実施例1において、表3〜5に示す処理剤の不揮発分組成になるようにサイジング剤エマルジョンを調製した以外は実施例1と同様にして、サイジング剤処理炭素繊維ストランドを得て、各特性値を評価した。各特性値の評価結果を表3〜5に示す。
Figure 2016151069
Figure 2016151069
Figure 2016151069
表3〜5から明らかなように、実施例のサイジング剤は長期保管安定性(溶液安定性)に優れていた。また、実施例の繊維ストランドは、マトリックス樹脂との接着性に優れていた。さらに、繊維保管性に優れていた。
一方、有機塩素量が所定の範囲外である比較例では、サイジング剤の長期保管安定性、繊維保管性、接着性のいずれかが劣るものであった。

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂を必須に含有する強化繊維用サイジング剤であって、
    サイジング剤の不揮発分に占める有機塩素量が5〜3000重量ppmである、強化繊維用サイジング剤。
  2. サイジング剤の不揮発分に占めるエポキシ樹脂の重量割合が5〜95重量%である、請求項1に記載の強化繊維用サイジング剤。
  3. 前記エポキシ樹脂が下記一般式(1)で示される化合物である、請求項1又は2に記載の強化繊維用サイジング剤。
    Figure 2016151069
    (式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。)
  4. ポリウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の強化繊維用サイジング剤。
  5. 原料強化繊維ストランドに対して、請求項1〜4のいずれかに記載の強化繊維用サイジング剤を付着させた、強化繊維ストランド。
  6. マトリックス樹脂と、請求項5に記載の強化繊維ストランドとを含む、繊維強化複合材料。
JP2015028168A 2015-02-17 2015-02-17 強化繊維用サイジング剤及びその用途 Withdrawn JP2016151069A (ja)

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