JP2016151010A - 付加硬化型シリコーン組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(A)〜(C)を必須成分とする付加硬化型シリコーン組成物。(A)式(1)で示されるα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン化合物
〔R1はH又は1価炭化水素基;R2はH、1価炭化水素基又はα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン基;xは0〜1,998の整数;R3はα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン基;R4は1価炭化水素基;aは1〜2,000の整数;bは0〜1,999の整数;シロキサン繰り返し単位数の合計は1〜2,000の整数〕、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物、(C)ヒドロシリル化触媒
【選択図】なし
Description
〔1〕
(A)下記一般式(1)で示されるα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン化合物
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(即ちSiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対する(B)成分中のSiH基の個数が1〜5となる量、
(C)ヒドロシリル化触媒:有効量
を必須成分とすることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。
〔2〕
(D)アセチレン化合物、窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物及び有機クロロ化合物からなる群より選択される1種以上の制御剤を有効量含有する〔1〕に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
〔3〕
(E)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填剤:(A)成分100質量部に対して1〜5,000質量部
を更に含む〔1〕又は〔2〕に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
〔4〕
(F)下記一般式(2)で示される加水分解性オルガノポリシロキサン化合物
(G)下記一般式(3)で示される加水分解性オルガノシラン化合物
のいずれか又は両方を更に含む〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の付加硬化型シリコーン組成物。
本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、
(A)下記一般式(1)で示されるα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン化合物
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(即ちSiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対する(B)成分中のSiH基の個数が1〜5となる量、
(C)ヒドロシリル化触媒:有効量
を必須成分とし、必要により
(D)アセチレン化合物、窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物及び有機クロロ化合物からなる群より選択される1種以上の制御剤:有効量
を配合するものである。
置換基を有してもよい1価不飽和脂肪族炭化水素基として、具体的には、エテニル基、1−メチルエテニル基、2−プロペニル基等のアルケニル基、エチニル基、2−プロピニル基等のアルキニル基などの、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のものである。
置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基として、具体的には、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、α,α,α−トリフルオロトリル基、クロロベンジル基等のハロゲン置換アリール基などの、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6のものである。
で示される基であり、好ましくは置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価不飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基(芳香族ヘテロ環を含む)、式(a)で示される基が挙げられ、より好ましくは置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基、式(a)で示される基、特に好ましくは置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基、式(a)で示される基である。
置換基を有してもよい1価不飽和脂肪族炭化水素基として、具体的には、エテニル基、1−メチルエテニル基、2−プロペニル基等のアルケニル基、エチニル基、2−プロピニル基等のアルキニル基などの、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のものである。
置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基として、具体的には、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、α,α,α−トリフルオロトリル基、クロロベンジル基等のハロゲン置換アリール基などの、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6のものである。
置換基を有してもよい1価不飽和脂肪族炭化水素基として、具体的には、エテニル基、1−メチルエテニル基、2−プロペニル基等のアルケニル基、エチニル基、2−プロピニル基等のアルキニル基などの、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のものである。
置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基として、具体的には、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、α,α,α−トリフルオロトリル基、クロロベンジル基等のハロゲン置換アリール基などの、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6のものである。
上記式(iii)中のR20は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価炭化水素基、又は下記一般式(a0)
で示される基を表し、それぞれのR20は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(iii)中のR30は上記式(a0)であり、そのうち、R4がメチル基であるものが好ましい。
を生成する反応と、式(iv)のアルコキシシランの加水分解反応、式(v)との脱水、脱アルコールを伴う縮合反応によって、式(iii)の化合物を得ることができる。
R6 dHeSiO(4-d-e)/2 (7)
上記式(7)中、R6は、互いに独立に、脂肪族不飽和炭化水素基でない、炭素数1〜20、好ましくは1〜12の、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、上述した有機基が挙げられる。dは0.7〜2.1、好ましくは0.8〜2.05の正数であり、eは0.001〜1.0、好ましくは0.005〜1.0の正数であり、かつd+eが0.8〜3.0、好ましくは1.0〜2.5を満たす数である。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンの重量平均分子量は好ましくは100〜30,000、更に好ましくは500〜10,000である。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンの構造は特に制限されるものでなく、直鎖状、分岐鎖状、環状、一部分岐又は環状構造を有する直鎖状であってよい。
また無機充填剤の形状は、球状、不定形状、針状、板状など、特に限定されるものではない。
直径2.5cmの2枚のパラレルプレートの間に、シリコーン組成物を厚み2mmで塗布した。塗布したプレートを25℃から105℃まで8℃/分、105℃から120℃まで1.5℃/分、120℃から125℃まで0.5℃/分で昇温した後、125℃で7,200秒維持するプログラムを作成し、貯蔵弾性率G’が損失弾性率G’’を上回るのに要する時間を読み取った。なお測定には、粘弾性測定装置(タイプRDAIII:レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製)を用いた。
シリコーン組成物を窒素中、25℃から200℃まで10℃/分の昇温速度で加熱し、付加反応に起因する発熱ピークが現れる温度を読み取った。なお測定には、示差走査熱量測定装置(DSC820:メトラー・トレド製)を用いた。
(A)成分
(A)成分のα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン化合物の末端原料となる、下記式(8)で表される、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス[1−(トリメチルシリル)エテニル]ジシロキサンを用意した。
A−1:
攪拌機及び温度計を備えた500mLの四つ口フラスコに、オクタメチルシクロテトラシロキサン147g(497mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス[1−(トリメチルシリル)エテニル]ジシロキサン3.4g(10.3mmol)、濃硫酸4.5gを入れ、室温で3時間攪拌した。続いて、水1.5gを加えて30分間攪拌し、更にトルエン75mL、水100mLを加えて廃酸分離を行った後、系が中性になるまで水洗洗浄を行った。その後150℃/10mmHgで減圧下ストリップし、加圧ろ過を行うことで、下記式(9)で表される無色透明のポリマーを得た(粘度:679mPa・s)。
攪拌機及び温度計を備えた500mLの四つ口フラスコに、オクタエチルシクロテトラシロキサン203g(497mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス[1−(トリメチルシリル)エテニル]ジシロキサン3.4g(10.3mmol)、濃硫酸6.2gを入れ、室温で3時間攪拌した。続いて、水2.1gを加えて30分間攪拌し、更にトルエン100mL、水150mLを加えて廃酸分離を行った後、系が中性になるまで水洗洗浄を行った。その後150℃/10mmHgで減圧下ストリップし、加圧ろ過を行うことで、下記式(10)で表される無色透明のポリマーを得た(粘度:1,770mPa・s)。
両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、25℃における動粘度が1,000mm2/sのジメチルポリシロキサン
C−1:
白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を上記A−3と同じジメチルポリシロキサンに溶解した溶液(白金原子含有量:白金原子として1質量%)
E−1:
平均粒径10.0μmのアルミニウム粉末
E−2:
平均粒径1.0μmの酸化亜鉛粉末
E−3:
平均粒径30nmの疎水性ヒュームドシリカ粉末
得られた組成物の硬化性試験(1)、(2)の結果を表1,2に併記する。
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(即ちSiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対する(B)成分中のSiH基の個数が1〜5となる量、
(C)ヒドロシリル化触媒:有効量
を必須成分とすることで、速硬化性に優れた付加硬化型シリコーン組成物を得ることができる。
Claims (4)
- (A)下記一般式(1)で示されるα,α−二置換末端ビニル基含有オルガノポリシロキサン化合物
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(即ちSiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対する(B)成分中のSiH基の個数が1〜5となる量、
(C)ヒドロシリル化触媒:有効量
を必須成分とすることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。 - (D)アセチレン化合物、窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物及び有機クロロ化合物からなる群より選択される1種以上の制御剤を有効量含有する請求項1に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
- (E)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填剤:(A)成分100質量部に対して1〜5,000質量部
を更に含む請求項1又は2に記載の付加硬化型シリコーン組成物。 - (F)下記一般式(2)で示される加水分解性オルガノポリシロキサン化合物
(G)下記一般式(3)で示される加水分解性オルガノシラン化合物
のいずれか又は両方を更に含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
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