JP2016150141A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯ブラシを当てにくい部位であっても、しなることによって適切な力で磨くことができ、その結果、歯垢を効果的に除去することができる歯ブラシを提供する。【解決手段】棒状の把持部11と、把持部11の先端に延設された頸部12と、頸部12の先端に設けられた刷毛部13とを備えた歯ブラシであって、頸部12には、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲しうる第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17を備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、歯ブラシに係り、特にしなることによって適正な力で磨くことができる歯ブラシに関するものである。
一般に、歯周病は歯垢を主要な原因とする炎症疾患であり、歯肉に限局した炎症が起こる病気を歯肉炎、他の歯周組織にまで炎症が進行しているものを歯周炎といい、これらが二大疾患となっている。
歯周病は、心筋梗塞や糖尿病等と密接な関係があることが最近の研究で確認されている。従って、歯周病の原因である歯垢を除去することは最も大切な予防行為の一つであるといえる。
歯垢を除去するための一般的な方法は歯磨きであり、歯磨きの際に最も多く用いられている道具が歯ブラシである。しかし、基本的に、人の歯は形状、大きさや配置が異なるため、市販されている歯ブラシで適切な歯磨きを行うことは困難であった。
特に、歯垢を確実に除去しようとして歯ブラシに余計な力を加えて磨こうとすると、毛の部分が撓むだけでかえって歯垢を取りにくくなると共に、余計な力のために歯茎を傷めてしまい、歯周病の進行を早める場合もあるといった事態を招いていた。
従って、このような観点から、従来より、適切な力で歯磨きができるような手段を設けた歯ブラシが各種提案されている。例えば、特許文献1には、歯ブラシが所定の加圧力以上でのブラッシングのときにヘッド部が反り返るように反転可能に形成したことを特徴とする適正加圧の歯ブラシ、及び、歯ブラシが所定の加圧力以上でのブラッシングのときにヘッド部が折曲するようにヘッド部を把持部に弾性的に支持したことを特徴とする適正加圧の歯ブラシが開示されている。
特許文献1に記載の歯ブラシにあっては、前記構成により、少し強くブラッシングするとヘッドが外側に反転、若しくは折曲して、過剰なブラッシングであることを判断でき、常に適正な加圧力でブラッシングすることができ、歯や歯肉を傷めず、歯ブラシも異常に毛先を広げることもなく耐久性よく使用できる。
特許文献2には、歯ブラシ本体において、互いに接する切り欠きを持つ湾曲部を設けたことを特徴とする歯ブラシ、及び、歯ブラシ本体において、柄の一部にV字形断面部を設けたことを特徴とする歯ブラシが開示されている。
特許文献2に記載の歯ブラシにあっては、適正な力以上の強さでブラッシングを行なおうとした場合、「カチッ」という感触が使用者に確実に伝わる。さらに力を弱める事により、即座に元の形態に復帰するため、歯磨きを継続することが出来るので、常に適正な力で歯を磨くことができ、歯茎を傷めることを防止する効果がある。
特許文献3には、歯又は歯茎をブラッシングするための植毛が形成された刷毛部と、前記刷毛部を把持するための柄部とを備えた歯ブラシにおいて、前記柄部はその断面形状が非円形状であり、前記刷毛部は前記柄部に対して回転可能であることを特徴とする歯ブラシが開示されている。
特許文献3に記載の歯ブラシにあっては、使用者に応じて植毛方向に対する柄部の弾性を調整することが可能となり、使用者に応じた適切な力で歯又は歯茎のブラッシングを行うことが可能になるという効果を奏する。
しかしながら、特許文献1〜3をはじめとした従来の歯ブラシにあっては、刷毛部の表面部及び裏面部方向に沿った力についてのみ調整できるように構成されているため、前歯の裏側や奥歯の裏側のように歯ブラシを当てにくい部位を磨く場合には、必ずしも有効に作用しないという不具合があった。
特開2003−265233号公報 特開平8−228841号公報 実開平5−91432号公報
本発明は、以上のような従来の不具合を解決するためのものであって、その課題は、歯ブラシを当てにくい部位であっても、しなることによって適切な力で磨くことができ、その結果、歯垢を効果的に除去することができる歯ブラシを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明にあっては、棒状の把持部と、前記把持部の先端に延設された頸部と、前記頸部の先端に設けられた刷毛部とを備えた歯ブラシであって、前記頸部には、前記刷毛部の表面部及び裏面部方向に向かって湾曲しうる第一の可撓部と、前記第一の可撓部に隣接して設けられ、前記刷毛部の表面部方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部とを備えていることを特徴とする。
従って、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に向かって湾曲しうると共に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に向かって湾曲しうる。
請求項2に記載の発明にあっては、前記頸部には、前記第二の可撓部に隣接して設けられ、前記刷毛部の両側部方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部を備えていることを特徴とする。
従って、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に向かって湾曲しうる。
請求項3に記載の発明にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部は、前記頸部の一般部の幅寸法よりも小径の幅寸法に形成されていることを特徴とする。
従って、前記頸部に力が加わった場合には、前記一般部の幅寸法よりも小径に形成された前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が湾曲する。
請求項4に記載の発明にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部は、前記頸部の厚さ方向において側面円弧状に形成されていることを特徴とする。
従って、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に、夫々、円弧状に形成される。
請求項5に記載の発明にあっては、前記第二の可撓部は、前記刷毛部の裏面部方向に湾曲して形成されていることを特徴とする。
従って、奥歯を磨く場合には、前記第二の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に湾曲して形成されているため、前記第二の可撓部が他の歯とぶつかることがなく、他の歯を避けて口腔内に挿入することができる。
請求項6に記載の発明にあっては、前記刷毛部は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成されていることを特徴とする。
従って、歯を磨く場合にあっては、前記刷毛部は一個の歯に当接する。
請求項7に記載の発明にあっては、前記刷毛部の表面部の幅寸法は、前記頸部の幅寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする。
従って、前記刷毛部の表面部は両側部方向に沿って、前記頸部の幅寸法より大きく形成される。
請求項8に記載の発明にあっては、前記刷毛部、前記頸部及び前記把持部は、全体T字状に形成されていることを特徴とする。
従って、前記刷毛部は前記把持部に対して幅方向に直交するように配置される。
請求項1〜5に記載の歯ブラシにあっては、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に向かって、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に向かって、夫々、湾曲しうると共に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に向かって湾曲しうるので、歯磨きをする場合において前記刷毛部が歯及び歯茎に当接した際に生じる反発力を前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部を湾曲させ、しなりを発生させる力へと分散させることができる。
その結果、歯及び歯茎を適切な力で磨くことができる。従って、力を入れて歯ブラシを歯に当てるのみによっては、歯垢は除去できないことが経験上把握されているが、本願発明によれば、歯ブラシがしなることによって適正な力で歯と歯茎との間に歯ブラシを当てることができ、効果的に歯垢を除去できる歯ブラシを提供することができる。
また、さらに、前歯の裏側及び奥歯の裏側を磨く場合にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が他の歯を避けるように挿入することができるため、直線的に形成された歯ブラシに比して口腔の奥まで容易に挿入することが可能となる。
その結果、歯ブラシを口腔の奥へ挿入する際には、湾曲してしなることによって、歯と歯茎との境目の奥深くまで届くので、磨き残しの少ない歯ブラシを提供することができる。
請求項3に記載の歯ブラシにあっては、歯を磨く際に、最も歯がぶつかりやすい頸部の幅寸法が小さく形成されていることから、口腔内への挿入時に他の歯との干渉を回避することができ、容易かつ正確に歯と歯茎との間を磨くことができる。
請求項4に記載の歯ブラシにあっては、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に、夫々、円弧状に形成されているので、歯を磨く際における他の歯との干渉を、直線的に形成された歯ブラシに比して効果的に防ぐことができ、口を大きく開かなくても磨くことができる歯ブラシを提供することができる。
請求項5に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部を奥歯に当接させた場合には、前記第一の可撓部が他の歯を避けるように湾曲するので、奥歯を磨く場合にあっては、他の歯との当接を避けながら磨くことができる。
請求項6に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部は一個の歯に当接するので、必然的に一個ずつ歯を磨くことになる。従って、従来の二〜三個の歯に当接しうる刷毛部が設けられた歯ブラシを使用する場合は、人間心理からしても雑に磨いたり、強く磨いたりするので歯垢が残る磨き方になることが把握されているのに対し、請求項5に記載の歯ブラシにあっては、歯を一個ずつ丁寧に磨くことができ、その結果、効果的に歯垢を除去することができる。
また、歯磨き粉は多量に使用しても効果がないことが経験上把握されているが、請求項6に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部がコンパクトに形成されるので、歯磨き粉の使用量が必然的に少量となり、多量につけるという事態を防止することができる。
請求項7に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部の表面部は両側部方向に沿って、前記頸部の幅寸法より大きく形成されるので、前記刷毛部を両側部方向に沿って動かした場合には、効率よく歯と歯との間にある歯垢を取ることができる。
また、年齢を重ねることで歯茎が後退し歯茎の位置が揃っていないような場合であっても、前記刷毛部が両側部方向にしなることによって、歯茎を傷つけることなく歯と歯茎との間の歯垢を取ることができる。
請求項8に記載の歯ブラシにあっては、全体T字状であって、前記刷毛部は前記把持部に対して幅方向に直交するように配置されるため、前記把持部を手で把持して前記刷毛部を歯に沿って上下方向に動かしやすい。その結果、複数個の歯をまとめて左右方向に磨くのではなく、一個一個個別に上下方向に沿って丁寧に磨くことができ、その結果、歯垢を容易に除去することができる。
また、全体T字状であって、前記刷毛部は一個の歯に当接する大きさに形成されていることから、奥歯の裏側を磨く際に前記刷毛部が喉の奥に到達してえずく、という事態を防止することができる。
本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す側面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す背面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態において、第一の可撓部及び第二の可撓部のしなる様子を示す側面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1〜3に示すように、本発明の一実施の形態に係る歯ブラシ10は、全体合成樹脂製であって、棒状の把持部11と、把持部11の先端に延設された頸部12と、頸部12の先端に設けられた刷毛部13とを備えている。
また、頸部12には、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲しうる第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17を備えている。
また、頸部12には、第二の可撓部17に隣接して設けられ、刷毛部13の両側部18、18方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部19を備えている。
また、図1に示すように、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の一般部の幅寸法Lよりも小径の幅寸法L2、L3に、夫々、形成されている。
また、図2及び図3に示すように、第三の可撓部19は、頸部12の一般部の幅寸法L1よりも小径の幅寸法L4に形成されている。
また、図1〜3に示すように、第一の可撓部15及び第三の可撓部19は、頸部12の厚さ方向において側面円弧状の輪郭部を以って形成されている。特に、図2及び図3に示すように、第一の可撓部15は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されている。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成されている。図3及び図4に示すように、刷毛部13の表面部16の幅寸法L5は、頸部12の幅寸法L1よりも大きく形成されている。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13、頸部12及び把持部11は、全体T字状に形成されている。
本実施の形態に係る歯ブラシ10の構成について、添付図面を用いてより詳細に説明する。
図1〜3に示すように、本実施の形態に係る把持部11は、緩やかな曲率を有する側面略長楕円状に形成され、頸部12の幅寸法L1よりも大きな幅寸法L6を有している。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13は、全体略直方体形状の刷毛部本体20と、刷毛部本体20に植設され、表面部16側に設けられた毛束部21とを有している。本実施の形態に係る毛束部21は、毛束22が表面部16の両側部18、18方向及び把持部11の長さ方向に沿って複数列に亘り配設されて構成され、両側部18、18方向の列の方が長さ方向よりも多数列に亘って配設されている。
以下、本実施の形態に係る歯ブラシ10の作用について説明する。
図1〜4に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第一の可撓部15は刷毛部13の裏面部14方向に向かって、第二の可撓部17は刷毛部13の表面部16方向に向かって、第三の可撓部19は刷毛部13の両側部18、18方向に向かって、夫々、湾曲しうるように形成されている。
従って、図4に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて歯磨きをする場合において刷毛部13の裏面部14方向において発生する反発力を、第一の可撓部15が湾曲してしなることにより吸収する。また、図4に示すように、刷毛部13の表面部16方向において発生する反発力を、第二の可撓部17が湾曲してしなることにより吸収する。
また、さらに、刷毛部13の両側部18、18方向において発生する反発力を第三の可撓部19が吸収する。
その結果、歯及び歯茎を適切な力で磨くことができるので、効果的に歯垢を除去することができる。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて歯を磨く際には、最も歯がぶつかりやすい頸部12の幅寸法L2、L3、L4が小さく形成されていることから、奥歯を磨くために口腔の内奥にまで歯ブラシ10を挿入した場合に、他の歯との干渉を回避することができ、容易かつ正確に歯と歯茎との間を磨くことができる。
さらに、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第一の可撓部15は刷毛部13の裏面部14方向に、第二の可撓部17は刷毛部13の表面部16方向に、第三の可撓部19は刷毛部13の両側部18、18方向に、夫々、円弧状に形成されているので、歯を磨く際における他の歯との干渉を、直線的に形成された歯ブラシに比して効果的に防ぐことができ、口を大きく開かなくても磨くことができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて、特に、前歯の裏側及び奥歯の裏側を磨く場合にあっては、第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19が他の歯を避けるように挿入することができるため、直線的に形成された歯ブラシに比して口腔の奥まで容易に挿入することが可能となる。
その結果、本実施の形態に係る歯ブラシ10を口腔の奥へ挿入する際には、湾曲してしなることによって、歯と歯茎との境目の奥深くまで届くので、磨き残しを少なくすることができる。
さらに、図1に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第二の可撓部17は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されているので、刷毛部13を奥歯に当接させた場合には、第二の可撓部17が他の歯を避けるように湾曲するので、奥歯を磨く場合にあっては、他の歯との当接を避けながら磨くことができる。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13は一個の歯に当接するので、必然的に一個ずつ歯を磨くことになる。従って、従来の二〜三個の歯に当接しうる刷毛部が設けられた歯ブラシを使用する場合は、人間心理からしても雑に磨いたり、強く磨いたりするので歯垢が残る磨き方になることが把握されているのに対し、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、歯を一個ずつ丁寧に磨くことができ、その結果、効果的に歯垢を除去することができる。
また、歯磨き粉は多量に使用しても効果がないことが経験上把握されているが、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13がコンパクトに形成されるので、歯磨き粉の使用量が必然的に少量となり、多量につけるという事態を防止することができる。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13の表面部16は両側部18、18方向に沿って、頸部12の幅寸法L1より大きい幅寸法L5に形成されているので、刷毛部13を両側部18、18方向に沿って動かした場合には、効率よく歯と歯との間にある歯垢を取ることができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、年齢を重ねることで歯茎が後退し歯茎の位置が揃っていないような場合であっても、刷毛部13が両側部18、18方向にしなることによって、歯茎を傷つけることなく歯と歯茎との間の歯垢を取ることができる。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、全体T字状であって、刷毛部13は把持部11に対して幅方向に直交するように配置されるため、把持部11を手で把持して刷毛部13を歯に沿って上下方向に動かしやすい。その結果、複数個の歯をまとめて左右方向に磨くのではなく、一個一個個別に上下方向に沿って丁寧に磨くことができ、その結果、歯垢を容易に除去することができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10は全体T字状であって、刷毛部13は一個の歯に当接する大きさに形成されていることから、奥歯の裏側を磨く際に刷毛部13が喉の奥に到達してえずく、という事態を防止することができる。
本実施の形態に係る歯ブラシ10は、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の一般部の幅寸法Lよりも小径の幅寸法L2、L3に、夫々、形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10は、第三の可撓部19は、頸部12の一般部の幅寸法L1よりも小径の幅寸法L4に形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19は、頸部12の厚さ方向において側面円弧状に形成され、特に、第二の可撓部17は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されず、頸部12には、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲し得る第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17と、第二の可撓部17に隣接して設けられ、刷毛部13の両側部18、18方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部19とを備えていればよい。
また、本実施の形態に係る刷毛部13は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成され、刷毛部13の表面部16の幅寸法L5は、頸部12の幅寸法L1よりも大きく形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る刷毛部13、頸部12及び把持部11は、全体T字状に形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
本発明は、歯ブラシに広く適用可能であり、産業上利用可能性を有している。
10:歯ブラシ
11:把持部
12:頸部
13:刷毛部
14:裏面部
15:第一の可撓部
16:表面部
17:第二の可撓部
18:両側部
19:第三の可撓部
20:刷毛部本体
21:毛束部
22:毛束
L、L1:頸部の一般部の幅寸法
L2:第一の可撓部の幅寸法
L3:第二の可撓部の幅寸法
L4:第三の可撓部の幅寸法
L5:刷毛部の表面部の幅寸法
L6:把持部の幅寸法
本発明は、歯ブラシに係り、特にしなることによって適正な力で磨くことができる歯ブラシに関するものである。
一般に、歯周病は歯垢を主要な原因とする炎症疾患であり、歯肉に限局した炎症が起こる病気を歯肉炎、他の歯周組織にまで炎症が進行しているものを歯周炎といい、これらが二大疾患となっている。
歯周病は、心筋梗塞や糖尿病等と密接な関係があることが最近の研究で確認されている。従って、歯周病の原因である歯垢を除去することは最も大切な予防行為の一つであるといえる。
歯垢を除去するための一般的な方法は歯磨きであり、歯磨きの際に最も多く用いられている道具が歯ブラシである。しかし、基本的に、人の歯は形状、大きさや配置が異なるため、市販されている歯ブラシで適切な歯磨きを行うことは困難であった。
特に、歯垢を確実に除去しようとして歯ブラシに余計な力を加えて磨こうとすると、毛の部分が撓むだけでかえって歯垢を取りにくくなると共に、余計な力のために歯茎を傷めてしまい、歯周病の進行を早める場合もあるといった事態を招いていた。
従って、このような観点から、従来より、適切な力で歯磨きができるような手段を設けた歯ブラシが各種提案されている。例えば、特許文献1には、歯ブラシが所定の加圧力以上でのブラッシングのときにヘッド部が反り返るように反転可能に形成したことを特徴とする適正加圧の歯ブラシ、及び、歯ブラシが所定の加圧力以上でのブラッシングのときにヘッド部が折曲するようにヘッド部を把持部に弾性的に支持したことを特徴とする適正加圧の歯ブラシが開示されている。
特許文献1に記載の歯ブラシにあっては、前記構成により、少し強くブラッシングするとヘッドが外側に反転、若しくは折曲して、過剰なブラッシングであることを判断でき、常に適正な加圧力でブラッシングすることができ、歯や歯肉を傷めず、歯ブラシも異常に毛先を広げることもなく耐久性よく使用できる。
特許文献2には、歯ブラシ本体において、互いに接する切り欠きを持つ湾曲部を設けたことを特徴とする歯ブラシ、及び、歯ブラシ本体において、柄の一部にV字形断面部を設けたことを特徴とする歯ブラシが開示されている。
特許文献2に記載の歯ブラシにあっては、適正な力以上の強さでブラッシングを行なおうとした場合、「カチッ」という感触が使用者に確実に伝わる。さらに力を弱める事により、即座に元の形態に復帰するため、歯磨きを継続することが出来るので、常に適正な力で歯を磨くことができ、歯茎を傷めることを防止する効果がある。
特許文献3には、歯又は歯茎をブラッシングするための植毛が形成された刷毛部と、前記刷毛部を把持するための柄部とを備えた歯ブラシにおいて、前記柄部はその断面形状が非円形状であり、前記刷毛部は前記柄部に対して回転可能であることを特徴とする歯ブラシが開示されている。
特許文献3に記載の歯ブラシにあっては、使用者に応じて植毛方向に対する柄部の弾性を調整することが可能となり、使用者に応じた適切な力で歯又は歯茎のブラッシングを行うことが可能になるという効果を奏する。
しかしながら、特許文献1〜3をはじめとした従来の歯ブラシにあっては、刷毛部の表面部及び裏面部方向に沿った力についてのみ調整できるように構成されているため、前歯の裏側や奥歯の裏側のように歯ブラシを当てにくい部位を磨く場合には、必ずしも有効に作用しないという不具合があった。
特開2003−265233号公報 特開平8−228841号公報 実開平5−91432号公報
本発明は、以上のような従来の不具合を解決するためのものであって、その課題は、歯ブラシを当てにくい部位であっても、しなることによって適切な力で磨くことができ、その結果、歯垢を効果的に除去することができる歯ブラシを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明にあっては、棒状の把持部と、前記把持部の先端に延設された頸部と、前記頸部の先端に設けられた刷毛部とを備えた歯ブラシであって、前記頸部には、前記刷毛部に隣接して設けられ、前記刷毛部の表面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みを許容する第一の可撓部と、前記第一の可撓部の反刷毛部側に設けられ、前記刷毛部の裏面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みにより発生する応力を吸収し得る第二の可撓部と、前記第二の可撓部の反刷毛部側に設けられた第三の可撓部とを有することを特徴とする。
従って、前記第一の可撓部は前記刷毛部の表面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みを許容すると共に、前記第二の可撓部は前記第一の可撓部の反刷毛部側に設けられ、前記刷毛部の裏面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みにより発生する応力を吸収し得る。
また、さらに、奥歯を磨く場合には、前記第二の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に湾曲して形成されているため、前記第二の可撓部が他の歯とぶつかることがなく、他の歯を避けて口腔内に挿入することができる。
請求項2に記載の発明にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部は、前記頸部の一般部の幅寸法よりも小径の幅寸法に形成されていることを特徴とする。
従って、前記頸部に力が加わった場合には、前記一般部の幅寸法よりも小径に形成された前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が湾曲する。
請求項3に記載の発明にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部は、前記頸部の厚さ方向において側面円弧状に形成されていることを特徴とする。
従って、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に、夫々、円弧状に形成される。
請求項4に記載の発明にあっては、前記刷毛部は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成されていることを特徴とする。
従って、歯を磨く場合にあっては、前記刷毛部は一個の歯に当接する。
請求項5に記載の発明にあっては、前記刷毛部の表面部の幅寸法は、前記頸部の幅寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする。
従って、前記刷毛部の表面部は両側部方向に沿って、前記頸部の幅寸法より大きく形成される。
請求項6に記載の発明にあっては、前記刷毛部、前記頸部及び前記把持部は、全体T字状に形成されていることを特徴とする。
従って、前記刷毛部は前記把持部に対して幅方向に直交するように配置される。
請求項1〜3に記載の歯ブラシにあっては、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に向かって、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に向かって、夫々、湾曲しうると共に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に向かって湾曲しうるので、歯磨きをする場合において前記刷毛部が歯及び歯茎に当接した際に生じる反発力を前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部を湾曲させ、しなりを発生させる力へと分散させることができる。
その結果、歯及び歯茎を適切な力で磨くことができる。従って、力を入れて歯ブラシを歯に当てるのみによっては、歯垢は除去できないことが経験上把握されているが、本願発明によれば、歯ブラシがしなることによって適正な力で歯と歯茎との間に歯ブラシを当てることができ、効果的に歯垢を除去できる歯ブラシを提供することができる。
また、さらに、前歯の裏側及び奥歯の裏側を磨く場合にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が他の歯を避けるように挿入することができるため、直線的に形成された歯ブラシに比して口腔の奥まで容易に挿入することが可能となる。
その結果、歯ブラシを口腔の奥へ挿入する際には、湾曲してしなることによって、歯と歯茎との境目の奥深くまで届くので、磨き残しの少ない歯ブラシを提供することができる。
また、さらに請求項1に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部を奥歯に当接させた場合には、前記第二の可撓部が他の歯を避けるように湾曲するので、奥歯を磨く場合にあっては、他の歯との当接を避けながら磨くことができる。
請求項2に記載の歯ブラシにあっては、歯を磨く際に、最も歯がぶつかりやすい頸部の幅寸法が小さく形成されていることから、口腔内への挿入時に他の歯との干渉を回避することができ、容易かつ正確に歯と歯茎との間を磨くことができる。
請求項3に記載の歯ブラシにあっては、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に、夫々、円弧状に形成されているので、歯を磨く際における他の歯との干渉を、直線的に形成された歯ブラシに比して効果的に防ぐことができ、口を大きく開かなくても磨くことができる歯ブラシを提供することができる。
請求項4に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部は一個の歯に当接するので、必然的に一個ずつ歯を磨くことになる。従って、従来の二〜三個の歯に当接しうる刷毛部が設けられた歯ブラシを使用する場合は、人間心理からしても雑に磨いたり、強く磨いたりするので歯垢が残る磨き方になることが把握されているのに対し、請求項4に記載の歯ブラシにあっては、歯を一個ずつ丁寧に磨くことができ、その結果、効果的に歯垢を除去することができる。
また、歯磨き粉は多量に使用しても効果がないことが経験上把握されているが、請求項4に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部がコンパクトに形成されるので、歯磨き粉の使用量が必然的に少量となり、多量につけるという事態を防止することができる。
請求項5に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部の表面部は両側部方向に沿って、前記頸部の幅寸法より大きく形成されるので、前記刷毛部を両側部方向に沿って動かした場合には、効率よく歯と歯との間にある歯垢を取ることができる。
また、年齢を重ねることで歯茎が後退し歯茎の位置が揃っていないような場合であっても、前記刷毛部が両側部方向にしなることによって、歯茎を傷つけることなく歯と歯茎との間の歯垢を取ることができる。
請求項6に記載の歯ブラシにあっては、全体T字状であって、前記刷毛部は前記把持部に対して幅方向に直交するように配置されるため、前記把持部を手で把持して前記刷毛部を歯に沿って上下方向に動かしやすい。その結果、複数個の歯をまとめて左右方向に磨くのではなく、一個一個個別に上下方向に沿って丁寧に磨くことができ、その結果、歯垢を容易に除去することができる。
また、全体T字状であって、前記刷毛部は一個の歯に当接する大きさに形成されていることから、奥歯の裏側を磨く際に前記刷毛部が喉の奥に到達してえずく、という事態を防止することができる。
本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す側面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す背面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態において、第一の可撓部及び第二の可撓部のしなる様子を示す側面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1〜3に示すように、本発明の一実施の形態に係る歯ブラシ10は、全体合成樹脂製であって、棒状の把持部11と、把持部11の先端に延設された頸部12と、頸部12の先端に設けられた刷毛部13とを備えている。
また、頸部12は、全体が複数の可撓部15、16、17により構成され、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲しうる第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17と、第二の可撓部17に隣接して設けられ、刷毛部13の両側部18、18方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部19を備えている。
また、図1に示すように、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の一般部の幅寸法Lよりも小径の幅寸法L2、L3に、夫々、形成されている。
また、図2及び図3に示すように、第三の可撓部19は、頸部12の一般部の幅寸法L1よりも小径の幅寸法L4に形成されている。
また、図1〜3に示すように、第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19は、頸部12の厚さ方向において側面円弧状の輪郭部を以って形成されている。特に、図2及び図3に示すように、第一の可撓部15は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲しうるように形成されている。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成されている。図3及び図4に示すように、刷毛部13の表面部16の幅寸法L5は、頸部12の幅寸法L1よりも大きく形成されている。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13、頸部12及び把持部11は、全体T字状に形成されている。
本実施の形態に係る歯ブラシ10の構成について、添付図面を用いてより詳細に説明する。
図1〜3に示すように、本実施の形態に係る把持部11は、緩やかな曲率を有する側面略長楕円状に形成され、頸部12の幅寸法L1よりも大きな幅寸法L6を有している。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13は、全体略直方体形状の刷毛部本体20と、刷毛部本体20に植設され、表面部16側に設けられた毛束部21とを有している。本実施の形態に係る毛束部21は、毛束22が表面部16の両側部18、18方向及び把持部11の長さ方向に沿って複数列に亘り配設されて構成され、両側部18、18方向の列の方が長さ方向よりも多数列に亘って配設されている。
以下、本実施の形態に係る歯ブラシ10の作用について説明する。
図1〜4に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第一の可撓部15は刷毛部13の裏面部14方向に向かって、第二の可撓部17は刷毛部13の表面部16方向に向かって、第三の可撓部19は刷毛部13の両側部18、18方向に向かって、夫々、湾曲しうるように形成されている。
従って、図4に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて歯磨きをする場合において刷毛部13の裏面部14方向において発生する反発力を、第一の可撓部15が湾曲してしなることにより吸収する。また、図4に示すように、刷毛部13の表面部16方向において発生する反発力を、第二の可撓部17が湾曲してしなることにより吸収する。
また、さらに、刷毛部13の両側部18、18方向において発生する反発力を第三の可撓部19が吸収する。
その結果、歯及び歯茎を適切な力で磨くことができるので、効果的に歯垢を除去することができる。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて歯を磨く際には、最も歯がぶつかりやすい頸部12の幅寸法L2、L3、L4が小さく形成されていることから、奥歯を磨くために口腔の内奥にまで歯ブラシ10を挿入した場合に、他の歯との干渉を回避することができ、容易かつ正確に歯と歯茎との間を磨くことができる。
さらに、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第一の可撓部15は刷毛部13の裏面部14方向に、第二の可撓部17は刷毛部13の表面部16方向に、第三の可撓部19は刷毛部13の両側部18、18方向に、夫々、円弧状に形成されているので、歯を磨く際における他の歯との干渉を、直線的に形成された歯ブラシに比して効果的に防ぐことができ、口を大きく開かなくても磨くことができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて、特に、前歯の裏側及び奥歯の裏側を磨く場合にあっては、第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19が他の歯を避けるように挿入することができるため、直線的に形成された歯ブラシに比して口腔の奥まで容易に挿入することが可能となる。
その結果、本実施の形態に係る歯ブラシ10を口腔の奥へ挿入する際には、湾曲してしなることによって、歯と歯茎との境目の奥深くまで届くので、磨き残しを少なくすることができる。
さらに、図1に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第二の可撓部17は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されているので、刷毛部13を奥歯に当接させた場合には、第二の可撓部17が他の歯を避けるように湾曲するので、奥歯を磨く場合にあっては、他の歯との当接を避けながら磨くことができる。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13は一個の歯に当接するので、必然的に一個ずつ歯を磨くことになる。従って、従来の二〜三個の歯に当接しうる刷毛部が設けられた歯ブラシを使用する場合は、人間心理からしても雑に磨いたり、強く磨いたりするので歯垢が残る磨き方になることが把握されているのに対し、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、歯を一個ずつ丁寧に磨くことができ、その結果、効果的に歯垢を除去することができる。
また、歯磨き粉は多量に使用しても効果がないことが経験上把握されているが、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13がコンパクトに形成されるので、歯磨き粉の使用量が必然的に少量となり、多量につけるという事態を防止することができる。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13の表面部16は両側部18、18方向に沿って、頸部12の幅寸法L1より大きい幅寸法L5に形成されているので、刷毛部13を両側部18、18方向に沿って動かした場合には、効率よく歯と歯との間にある歯垢を取ることができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、年齢を重ねることで歯茎が後退し歯茎の位置が揃っていないような場合であっても、刷毛部13が両側部18、18方向にしなることによって、歯茎を傷つけることなく歯と歯茎との間の歯垢を取ることができる。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、全体T字状であって、刷毛部13は把持部11に対して幅方向に直交するように配置されるため、把持部11を手で把持して刷毛部13を歯に沿って上下方向に動かしやすい。その結果、複数個の歯をまとめて左右方向に磨くのではなく、一個一個個別に上下方向に沿って丁寧に磨くことができ、その結果、歯垢を容易に除去することができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10は全体T字状であって、刷毛部13は一個の歯に当接する大きさに形成されていることから、奥歯の裏側を磨く際に刷毛部13が喉の奥に到達してえずく、という事態を防止することができる。
本実施の形態に係る歯ブラシ10は、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の一般部の幅寸法Lよりも小径の幅寸法L2、L3に、夫々、形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10は、第三の可撓部19は、頸部12の一般部の幅寸法L1よりも小径の幅寸法L4に形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19は、頸部12の厚さ方向において側面円弧状に形成され、特に、第二の可撓部17は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されず、頸部12には、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲し得る第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17と、第二の可撓部17に隣接して設けられ、刷毛部13の両側部18、18方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部19とを備えていればよい。
また、本実施の形態に係る刷毛部13は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成され、刷毛部13の表面部16の幅寸法L5は、頸部12の幅寸法L1よりも大きく形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る刷毛部13、頸部12及び把持部11は、全体T字状に形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
本発明は、歯ブラシに広く適用可能であり、産業上利用可能性を有している。
10:歯ブラシ
11:把持部
12:頸部
13:刷毛部
14:裏面部
15:第一の可撓部
16:表面部
17:第二の可撓部
18:両側部
19:第三の可撓部
20:刷毛部本体
21:毛束部
22:毛束
L、L1:頸部の一般部の幅寸法
L2:第一の可撓部の幅寸法
L3:第二の可撓部の幅寸法
L4:第三の可撓部の幅寸法
L5:刷毛部の表面部の幅寸法
L6:把持部の幅寸法
本発明は、歯ブラシに係り、特にしなることによって適正な力で磨くことができる歯ブラシに関するものである。
一般に、歯周病は歯垢を主要な原因とする炎症疾患であり、歯肉に限局した炎症が起こる病気を歯肉炎、他の歯周組織にまで炎症が進行しているものを歯周炎といい、これらが二大疾患となっている。
歯周病は、心筋梗塞や糖尿病等と密接な関係があることが最近の研究で確認されている。従って、歯周病の原因である歯垢を除去することは最も大切な予防行為の一つであるといえる。
歯垢を除去するための一般的な方法は歯磨きであり、歯磨きの際に最も多く用いられている道具が歯ブラシである。しかし、基本的に、人の歯は形状、大きさや配置が異なるため、市販されている歯ブラシで適切な歯磨きを行うことは困難であった。
特に、歯垢を確実に除去しようとして歯ブラシに余計な力を加えて磨こうとすると、毛の部分が撓むだけでかえって歯垢を取りにくくなると共に、余計な力のために歯茎を傷めてしまい、歯周病の進行を早める場合もあるといった事態を招いていた。
従って、このような観点から、従来より、適切な力で歯磨きができるような手段を設けた歯ブラシが各種提案されている。例えば、特許文献1には、歯ブラシが所定の加圧力以上でのブラッシングのときにヘッド部が反り返るように反転可能に形成したことを特徴とする適正加圧の歯ブラシ、及び、歯ブラシが所定の加圧力以上でのブラッシングのときにヘッド部が折曲するようにヘッド部を把持部に弾性的に支持したことを特徴とする適正加圧の歯ブラシが開示されている。
特許文献1に記載の歯ブラシにあっては、前記構成により、少し強くブラッシングするとヘッドが外側に反転、若しくは折曲して、過剰なブラッシングであることを判断でき、常に適正な加圧力でブラッシングすることができ、歯や歯肉を傷めず、歯ブラシも異常に毛先を広げることもなく耐久性よく使用できる。
特許文献2には、歯ブラシ本体において、互いに接する切り欠きを持つ湾曲部を設けたことを特徴とする歯ブラシ、及び、歯ブラシ本体において、柄の一部にV字形断面部を設けたことを特徴とする歯ブラシが開示されている。
特許文献2に記載の歯ブラシにあっては、適正な力以上の強さでブラッシングを行なおうとした場合、「カチッ」という感触が使用者に確実に伝わる。さらに力を弱める事により、即座に元の形態に復帰するため、歯磨きを継続することが出来るので、常に適正な力で歯を磨くことができ、歯茎を傷めることを防止する効果がある。
特許文献3には、歯又は歯茎をブラッシングするための植毛が形成された刷毛部と、前記刷毛部を把持するための柄部とを備えた歯ブラシにおいて、前記柄部はその断面形状が非円形状であり、前記刷毛部は前記柄部に対して回転可能であることを特徴とする歯ブラシが開示されている。
特許文献3に記載の歯ブラシにあっては、使用者に応じて植毛方向に対する柄部の弾性を調整することが可能となり、使用者に応じた適切な力で歯又は歯茎のブラッシングを行うことが可能になるという効果を奏する。
しかしながら、特許文献1〜3をはじめとした従来の歯ブラシにあっては、刷毛部の表面部及び裏面部方向に沿った力についてのみ調整できるように構成されているため、前歯の裏側や奥歯の裏側のように歯ブラシを当てにくい部位を磨く場合には、必ずしも有効に作用しないという不具合があった。
特開2003−265233号公報 特開平8−228841号公報 実開平5−91432号公報
本発明は、以上のような従来の不具合を解決するためのものであって、その課題は、歯ブラシを当てにくい部位であっても、しなることによって適切な力で磨くことができ、その結果、歯垢を効果的に除去することができる歯ブラシを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明にあっては、全体合成樹脂製であって、棒状の把持部と、前記把持部の先端に延設された頸部と、前記頸部の先端に設けられた刷毛部とを備えた歯ブラシであって、前記頸部には、前記刷毛部に隣接して設けられ、前記刷毛部の表面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みを許容する第一の可撓部と、前記第一の可撓部の反刷毛部側に設けられ、前記刷毛部の裏面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みにより発生する応力を吸収し得る第二の可撓部と、前記第二の可撓部の反刷毛部側に設けられ、前記刷毛部の両側部方向への撓みを許容する第三の可撓部とを有し、前記第一の可撓部、第二の可撓部は、前記頸部の一般部の厚さ寸法よりも小径の厚さ寸法に形成されると共に、前記頸部の厚さ方向において側面円弧状に形成され、前記第三の可撓部は、前記頸部の一般部の幅寸法よりも小径の幅寸法に形成されると共に、前記頸部の幅方向において側面円弧状に形成され、前記刷毛部は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成され、前記刷毛部が歯及び歯茎に当接した場合には、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が他の歯を避けるように湾曲してしなり、発生した応力を吸収することを特徴とする。
従って、前記第一の可撓部は前記刷毛部の表面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みを許容すると共に、前記第二の可撓部は前記第一の可撓部の反刷毛部側に設けられ、前記刷毛部の裏面方向に向かって膨出し、前記刷毛部の表面方向及び裏面方向への撓みにより発生する応力を吸収し得る。
また、さらに、奥歯を磨く場合には、前記第二の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に湾曲して形成されているため、前記第二の可撓部が他の歯とぶつかることがなく、他の歯を避けて口腔内に挿入することができる。
また、前記頸部に力が加わった場合には、前記一般部の幅寸法よりも小径に形成された前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が湾曲する。
また、さらに、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に、夫々、円弧状に形成される。
また、歯を磨く場合にあっては、前記刷毛部は一個の歯に当接する。
請求項2に記載の発明にあっては、前記刷毛部の表面部の幅寸法は、前記頸部の幅寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする。
従って、前記刷毛部の表面部は両側部方向に沿って、前記頸部の幅寸法より大きく形成される。
請求項3に記載の発明にあっては、前記刷毛部、前記頸部及び前記把持部は、全体T字状に形成されていることを特徴とする。
従って、前記刷毛部は前記把持部に対して幅方向に直交するように配置される。
請求項1〜3に記載の歯ブラシにあっては、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に向かって、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に向かって、夫々、湾曲しうると共に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に向かって湾曲しうるので、歯磨きをする場合において前記刷毛部が歯及び歯茎に当接した際に生じる反発力を前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部を湾曲させ、しなりを発生させる力へと分散させることができる。
その結果、歯及び歯茎を適切な力で磨くことができる。従って、力を入れて歯ブラシを歯に当てるのみによっては、歯垢は除去できないことが経験上把握されているが、本願発明によれば、歯ブラシがしなることによって適正な力で歯と歯茎との間に歯ブラシを当てることができ、効果的に歯垢を除去できる歯ブラシを提供することができる。
また、さらに、前歯の裏側及び奥歯の裏側を磨く場合にあっては、前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部が他の歯を避けるように挿入することができるため、直線的に形成された歯ブラシに比して口腔の奥まで容易に挿入することが可能となる。
その結果、歯ブラシを口腔の奥へ挿入する際には、湾曲してしなることによって、歯と歯茎との境目の奥深くまで届くので、磨き残しの少ない歯ブラシを提供することができる。
また、さらに請求項1に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部を奥歯に当接させた場合には、前記第二の可撓部が他の歯を避けるように湾曲するので、奥歯を磨く場合にあっては、他の歯との当接を避けながら磨くことができる。
請求項1に記載の歯ブラシにあっては、歯を磨く際に、最も歯がぶつかりやすい頸部の幅寸法が小さく形成されていることから、口腔内への挿入時に他の歯との干渉を回避することができ、容易かつ正確に歯と歯茎との間を磨くことができる。
請求項1に記載の歯ブラシにあっては、前記第一の可撓部は前記刷毛部の裏面部方向に、前記第二の可撓部は前記刷毛部の表面部方向に、前記第三の可撓部は前記刷毛部の両側部方向に、夫々、円弧状に形成されているので、歯を磨く際における他の歯との干渉を、直線的に形成された歯ブラシに比して効果的に防ぐことができ、口を大きく開かなくても磨くことができる歯ブラシを提供することができる。
請求項1に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部は一個の歯に当接するので、必然的に一個ずつ歯を磨くことになる。従って、従来の二〜三個の歯に当接しうる刷毛部が設けられた歯ブラシを使用する場合は、人間心理からしても雑に磨いたり、強く磨いたりするので歯垢が残る磨き方になることが把握されているのに対し、請求項1に記載の歯ブラシにあっては、歯を一個ずつ丁寧に磨くことができ、その結果、効果的に歯垢を除去することができる。
また、歯磨き粉は多量に使用しても効果がないことが経験上把握されているが、請求項1に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部がコンパクトに形成されるので、歯磨き粉の使用量が必然的に少量となり、多量につけるという事態を防止することができる。
請求項2に記載の歯ブラシにあっては、前記刷毛部の表面部は両側部方向に沿って、前記頸部の幅寸法より大きく形成されるので、前記刷毛部を両側部方向に沿って動かした場合には、効率よく歯と歯との間にある歯垢を取ることができる。
また、年齢を重ねることで歯茎が後退し歯茎の位置が揃っていないような場合であっても、前記刷毛部が両側部方向にしなることによって、歯茎を傷つけることなく歯と歯茎との間の歯垢を取ることができる。
請求項3に記載の歯ブラシにあっては、全体T字状であって、前記刷毛部は前記把持部に対して幅方向に直交するように配置されるため、前記把持部を手で把持して前記刷毛部を歯に沿って上下方向に動かしやすい。その結果、複数個の歯をまとめて左右方向に磨くのではなく、一個一個個別に上下方向に沿って丁寧に磨くことができ、その結果、歯垢を容易に除去することができる。
また、全体T字状であって、前記刷毛部は一個の歯に当接する大きさに形成されていることから、奥歯の裏側を磨く際に前記刷毛部が喉の奥に到達してえずく、という事態を防止することができる。
本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す側面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示す背面図である。 本発明に係る歯ブラシの一実施の形態において、第一の可撓部及び第二の可撓部のしなる様子を示す側面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1〜3に示すように、本発明の一実施の形態に係る歯ブラシ10は、全体合成樹脂製であって、棒状の把持部11と、把持部11の先端に延設された頸部12と、頸部12の先端に設けられた刷毛部13とを備えている。
また、頸部12は、全体が複数の可撓部15、16、17により構成され、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲しうる第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17と、第二の可撓部17に隣接して設けられ、刷毛部13の両側部18、18方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部19を備えている。
また、図1に示すように、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の一般部の厚さ寸法Lよりも小径の厚さ寸法L2、L3に、夫々、形成されている。
また、図2及び図3に示すように、第三の可撓部19は、頸部12の一般部の幅寸法L1よりも小径の幅寸法L4に形成されている。
また、図1に示すように、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の厚さ方向において側面円弧状の輪郭部を以って形成されている。
また、図2及び図3に示すように、第三の可撓部19は、頸部12の幅方向において側面円弧状の輪郭部を以って形成されている。
特に、図2及び図3に示すように、第一の可撓部15は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲しうるように形成されている。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成されている。図3及び図4に示すように、刷毛部13の表面部16の幅寸法L5は、頸部12の幅寸法L1よりも大きく形成されている。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13、頸部12及び把持部11は、全体T字状に形成されている。
本実施の形態に係る歯ブラシ10の構成について、添付図面を用いてより詳細に説明する。
図1〜3に示すように、本実施の形態に係る把持部11は、緩やかな曲率を有する側面略長楕円状に形成され、頸部12の幅寸法L1よりも大きな幅寸法L6を有している。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る刷毛部13は、全体略直方体形状の刷毛部本体20と、刷毛部本体20に植設され、表面部16側に設けられた毛束部21とを有している。本実施の形態に係る毛束部21は、毛束22が表面部16の両側部18、18方向及び把持部11の長さ方向に沿って複数列に亘り配設されて構成され、両側部18、18方向の列の方が長さ方向よりも多数列に亘って配設されている。
以下、本実施の形態に係る歯ブラシ10の作用について説明する。
図1〜4に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第一の可撓部15は刷毛部13の裏面部14方向に向かって、第二の可撓部17は刷毛部13の表面部16方向に向かって、第三の可撓部19は刷毛部13の両側部18、18方向に向かって、夫々、湾曲しうるように形成されている。
従って、図4に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて歯磨きをする場合において刷毛部13の裏面部14方向において発生する反発力を、第一の可撓部15が湾曲してしなることにより吸収する。また、図4に示すように、刷毛部13の表面部16方向において発生する反発力を、第二の可撓部17が湾曲してしなることにより吸収する。
また、さらに、刷毛部13の両側部18、18方向において発生する反発力を第三の可撓部19が吸収する。
その結果、歯及び歯茎を適切な力で磨くことができるので、効果的に歯垢を除去することができる。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて歯を磨く際には、最も歯がぶつかりやすい頸部12の厚さ寸法L2、L3、及び、幅寸法L4が小さく形成されていることから、奥歯を磨くために口腔の内奥にまで歯ブラシ10を挿入した場合に、他の歯との干渉を回避することができ、容易かつ正確に歯と歯茎との間を磨くことができる。
さらに、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第一の可撓部15は刷毛部13の裏面部14方向に、第二の可撓部17は刷毛部13の表面部16方向に、第三の可撓部19は刷毛部13の両側部18、18方向に、夫々、円弧状に形成されているので、歯を磨く際における他の歯との干渉を、直線的に形成された歯ブラシに比して効果的に防ぐことができ、口を大きく開かなくても磨くことができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10を用いて、特に、前歯の裏側及び奥歯の裏側を磨く場合にあっては、第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19が他の歯を避けるように挿入することができるため、直線的に形成された歯ブラシに比して口腔の奥まで容易に挿入することが可能となる。
その結果、本実施の形態に係る歯ブラシ10を口腔の奥へ挿入する際には、湾曲してしなることによって、歯と歯茎との境目の奥深くまで届くので、磨き残しを少なくすることができる。
さらに、図1に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、第二の可撓部17は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されているので、刷毛部13を奥歯に当接させた場合には、第二の可撓部17が他の歯を避けるように湾曲するので、奥歯を磨く場合にあっては、他の歯との当接を避けながら磨くことができる。
また、図1〜3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13は一個の歯に当接するので、必然的に一個ずつ歯を磨くことになる。従って、従来の二〜三個の歯に当接しうる刷毛部が設けられた歯ブラシを使用する場合は、人間心理からしても雑に磨いたり、強く磨いたりするので歯垢が残る磨き方になることが把握されているのに対し、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、歯を一個ずつ丁寧に磨くことができ、その結果、効果的に歯垢を除去することができる。
また、歯磨き粉は多量に使用しても効果がないことが経験上把握されているが、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13がコンパクトに形成されるので、歯磨き粉の使用量が必然的に少量となり、多量につけるという事態を防止することができる。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、刷毛部13の表面部16は両側部18、18方向に沿って、頸部12の幅寸法L1より大きい幅寸法L5に形成されているので、刷毛部13を両側部18、18方向に沿って動かした場合には、効率よく歯と歯との間にある歯垢を取ることができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、年齢を重ねることで歯茎が後退し歯茎の位置が揃っていないような場合であっても、刷毛部13が両側部18、18方向にしなることによって、歯茎を傷つけることなく歯と歯茎との間の歯垢を取ることができる。
また、図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る歯ブラシ10にあっては、全体T字状であって、刷毛部13は把持部11に対して幅方向に直交するように配置されるため、把持部11を手で把持して刷毛部13を歯に沿って上下方向に動かしやすい。その結果、複数個の歯をまとめて左右方向に磨くのではなく、一個一個個別に上下方向に沿って丁寧に磨くことができ、その結果、歯垢を容易に除去することができる。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10は全体T字状であって、刷毛部13は一個の歯に当接する大きさに形成されていることから、奥歯の裏側を磨く際に刷毛部13が喉の奥に到達してえずく、という事態を防止することができる。
本実施の形態に係る歯ブラシ10は、第一の可撓部15及び第二の可撓部17は、頸部12の一般部の厚さ寸法Lよりも小径の厚さ寸法L2、L3に、夫々、形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る歯ブラシ10は、第三の可撓部19は、頸部12の一般部の幅寸法L1よりも小径の幅寸法L4に形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る第一の可撓部15、第二の可撓部17及び第三の可撓部19は、頸部12の厚さ方向において側面円弧状に形成され、特に、第二の可撓部17は、刷毛部13の裏面部14方向に湾曲して形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されず、頸部12には、刷毛部13の裏面部14方向に向かって湾曲し得る第一の可撓部15と、第一の可撓部15に隣接して設けられ、刷毛部13の表面部16方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部17と、第二の可撓部17に隣接して設けられ、刷毛部13の両側部18、18方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部19とを備えていればよい。
また、本実施の形態に係る刷毛部13は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成され、刷毛部13の表面部16の幅寸法L5は、頸部12の幅寸法L1よりも大きく形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
また、本実施の形態に係る刷毛部13、頸部12及び把持部11は、全体T字状に形成されている場合を例に説明したが、前記構成に限定されない。
本発明は、歯ブラシに広く適用可能であり、産業上利用可能性を有している。
10:歯ブラシ
11:把持部
12:頸部
13:刷毛部
14:裏面部
15:第一の可撓部
16:表面部
17:第二の可撓部
18:両側部
19:第三の可撓部
20:刷毛部本体
21:毛束部
22:毛束
L:頸部の一般部の厚さ寸法
L1:頸部の一般部の幅寸法
L2:第一の可撓部の厚さ寸法
L3:第二の可撓部の厚さ寸法
L4:第三の可撓部の幅寸法
L5:刷毛部の表面部の幅寸法
L6:把持部の幅寸法

Claims (8)

  1. 棒状の把持部と、前記把持部の先端に延設された頸部と、前記頸部の先端に設けられた刷毛部とを備えた歯ブラシであって、前記頸部には、前記刷毛部の裏面部方向に向かって湾曲しうる第一の可撓部と、前記第一の可撓部に隣接して設けられ、前記刷毛部の表面部方向に向かって湾曲しうる第二の可撓部とを備えていることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記頸部には、前記第二の可撓部に隣接して設けられ、前記刷毛部の両側部方向に向かって湾曲しうる第三の可撓部を備えていることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部は、前記頸部の一般部の幅寸法よりも小径の幅寸法に形成されていることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  4. 前記第一の可撓部、第二の可撓部及び第三の可撓部は、前記頸部の厚さ方向において側面円弧状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の歯ブラシ。
  5. 前記第二の可撓部は、前記刷毛部の裏面部方向に湾曲して形成されていることを特徴とする請求項3記載の歯ブラシ。
  6. 前記刷毛部は、一個の歯の大きさに適合する大きさに形成されていることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  7. 前記刷毛部の表面部の幅寸法は、前記頸部の幅寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項5記載の歯ブラシ。
  8. 前記刷毛部、前記頸部及び前記把持部は、全体T字状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
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