JP2016148805A - エレクトロクロミック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学用途として利用する際における所望の形状のエレクトロクロミック装置を安価に提供する。
【解決手段】第1の基板11と、第1の基板11上に形成された第1の電極層12と、第1の電極層12上に形成されたエレクトロクロミック層13と、第1の基板11と対向する第2の基板16と、第2の基板16における第1の基板11側の面に形成された第2の電極層15と、第1の電極層12と第2の電極層15の間に形成された電解質層14と、を有し、第1の電極層12を電源装置に接続する電極を第1の取り出し電極19とし、第2の電極層15を電源装置に接続する電極を第2の取り出し電極20としたとき、前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組を複数有することを特徴とするエレクトロクロミック装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、エレクトロクロミック装置に関する。
電圧を印加することで、可逆的に酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象をエレクトロクロミズムという。このエレクトロクロミズムを利用した装置がエレクトロクロミック装置である。エレクトロクロミック装置にはエレクトロクロミズムの特徴に由来する応用が実現できるとして、今日まで多くの研究がなされている。
エレクトロクロミック装置は、一般に、エレクトロクロミック材料を対向する2つの電極間に形成した後、イオン伝導可能な電解質層を介して貼り合せることにより作製される。エレクトロクロミック装置では、2つの電極間に電圧を印加するため、それぞれを電源装置と接続するための取り出し電極を設ける必要がある。この取り出し電極は一般的には2つの電極のパターンをずらして貼り合せ、電極同士が対向しない領域を作ることにより形成されることが多い。
例えば特許文献1では、2つの電極の外縁を部分的に露出又は近接させて取り出し電極形成領域を設け、この取り出し電極形成領域に低抵抗部材を設けることにより取り出し電極を形成することが開示されている。
一方、エレクトロクロミック装置を駆動させるには、この取り出し電極を、電源装置の端子に電気的に接続させる必要があるが、この取り出し電極の領域は、電極が対向していないため、非アクティブな領域となる。
このため、取り出し電極は、あらかじめ形状の決まった平面形状には作りやすいが、利用する上であらかじめ形状を決定することが困難なアプリケーションの場合や、形状が異なるものを多品種生産する場合には、用途ごとに異なる電極設計を行う必要があり、準備する基板の数も増えるなど、量産する上で問題となる。
また、3D面や曲面などのアプリケーションには容易に適用できないという問題があるが、例えばレンズなどの3D形状に適用できれば、光学用途としての適用範囲が広がると期待されている。
しかし、貼り合せる2枚の基板の曲面精度や位置精度により、光学不良が発生しやすいという問題がある。さらに、例えばメガネレンズでは、ユーザーに合わせてレンズの使用する位置を変更する、度数調整するといった必要があるため、曲面形状の異なる高精度な基板を多数準備することが量産する上で問題となる。
これに対して、特許文献1では、あらかじめ片側の基板にエレクトロクロミック素子を形成することで、貼り合せプロセスの精度によらずに取り出し電極の位置ズレを低減できるエレクトロクロミック装置を提案している。
しかしながら、特許文献1で提案している方法では、エレクトロクロミック素子を形成する工程の前に使用する位置を決定する必要があるため、前述した生産性の問題を解消できるものではない。また、片側の基板にエレクトロクロミック素子を形成する場合、すなわち電解質層上に電極を形成する場合、全固体の電解質層を用いると応答速度が遅いという問題がある。
さらに全固体の電解質層として有機材料層を用いると、電解質層上に形成する電極層の電気抵抗が高くなりやすく、正常に酸化還元駆動できないという問題がある。特に、一般的に透明電極として採用されている真空製膜で形成されたITO等の酸化物層は、有機膜表面に製膜した場合、透明性と電気伝導度とを両立するのが困難である。
また、特許文献1においては、真空製膜で多層形成されているが、真空製膜では大型化が困難であるとともに、コストアップの要因となってしまう。加えて、製膜プロセスの熱影響が避けられず、基板がガラス等の耐熱性材料に限定されやすい。さらに、無機エレクトロクロミック反応は水分の影響を受けやすく、色彩も青色系に限定されてしまう。
一方、例えば特許文献2では貼り合せ基板に凹部を設け、そこに透明かつ導電性のインクを充填し厚みを増やすことで、基板の端部を取り出し電極として利用する方法を提案している。これによれば、レンズ締結部の緩みや電気配線のずれによる断線と、漏電によるショート等の電気的トラブルを防ぐことができるとしている。
しかし、特許文献2においては基材に凹部を設ける工程や、凹部にのみ導電性インクを塗り分ける工程が必要であり、生産性の面で問題があった。
以上のことから、取り出し電極を設けた場合でも、光学用途として利用する際の形状を容易に得られるエレクトロクロミック装置が望まれていた。
本発明は従来における前記諸問題点を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、光学用途として利用する際における所望の形状のエレクトロクロミック装置を安価に提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のエレクトロクロミック装置は、第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の電極層と、前記第1の電極層上に形成されたエレクトロクロミック層と、前記第1の基板と対向する第2の基板と、前記第2の基板における前記第1の基板側の面に形成された第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層の間に形成された電解質層と、を有し、前記第1の電極層を電源装置に接続する電極を第1の取り出し電極とし、前記第2の電極層を電源装置に接続する電極を第2の取り出し電極としたとき、前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組を複数有することを特徴とする。
本発明によれば、光学用途として利用する際における所望の形状のエレクトロクロミック装置を安価に提供することができる。
本発明のエレクトロクロミック装置の一例における断面の模式図である。 本発明のエレクトロクロミック装置の一例における概略俯瞰図である。 本発明のエレクトロクロミック装置の他の例における概略俯瞰図である。 本発明のエレクトロクロミック装置の他の例における概略俯瞰図である。 本発明のエレクトロクロミック装置の他の例における概略俯瞰図である。 本発明のエレクトロクロミック装置の他の例における断面の模式図である。 本発明のエレクトロクロミック装置の他の例における概略俯瞰図である。 実施例4のエレクトロクロミック装置における概略俯瞰図である。 実施例5のエレクトロクロミック装置における概略俯瞰図である。 実施例7のエレクトロクロミック装置における概略俯瞰図である。 実施例8のエレクトロクロミック装置における概略俯瞰図である。 実施例10のエレクトロクロミック装置における概略俯瞰図である。 実施例10のエレクトロクロミック装置をメガネフレームに挿入した場合の模式図である。
以下、本発明に係るエレクトロクロミック表示装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明のエレクトロクロミック装置は、第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の電極層と、前記第1の電極層上に形成されたエレクトロクロミック層と、前記第1の基板と対向する第2の基板と、前記第2の基板における前記第1の基板側の面に形成された第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層の間に形成された電解質層と、を有し、前記第1の電極層を電源装置に接続する電極を第1の取り出し電極とし、前記第2の電極層を電源装置に接続する電極を第2の取り出し電極としたとき、前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組を複数有することを特徴とする。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック装置の一例を示す概略断面図である。図1には、第1の基板11、第1の電極層12、エレクトロクロミック層13、電解質層14、第2の電極層15、第2の基板16、保護層17が図示されている。図1に示されるように、第1の基板11と第2の基板16は対向し、電解質層14は第1の電極層12と第2の電極層15との間に形成され、保護層17は外周部を封止するように形成されている。図1では取り出し電極の符号を省略している。
なお、便宜上、第1の基板11と第2の基板16、第1の電極層12と第2の電極層15の各々において、互いに対向する面を内面と称し、各々の内面とは反対側の面を外面と称する。本実施形態では、第1の電極層12の内面はエレクトロクロミック層13と接しており、第1の電極層12の外面は第1の基板11と接している。また、第2の電極層15の内面は電解質層14と接しており、第2の電極層15の外面は第2の基板16と接している。
図2は、本実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す概略俯瞰図である。図2では、第1の電極層12と第2の電極層15とが重ね合わせられた領域であるアクティブ領域18が示されている。また、アクティブ領域18の外側(電極パターンの端部)に、第1の取り出し電極19、第2の取り出し電極20が図示されている。第1の取り出し電極19及び第2の取り出し電極20が形成される位置は、電極パターンの端部に限られるものではなく、図2に示されるように、アクティブ領域18の内側であってもよい。
本実施形態のエレクトロクロミック装置10において、第1の取り出し電極19は、第1の電極層12と電源装置に接続され、第2の取り出し電極20は、第2の電極層15と電源装置に接続される。そして、第1の電極層12と第2の電極層15との間に電圧を印加することによって、エレクトロクロミック層13が電荷を授受し、酸化還元反応して発消色する。
本発明のエレクトロクロミック装置は、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組を複数組有する。複数組有する場合、複数の位置で電源装置と接続が可能となり、複数の電源位置に対して良好な接続を1つの電極パターンで提供することが可能となる。なお、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック装置は、有機エレクトロクロミック材料を用いることで色彩特性にも優れたエレクトロクロミック装置を実現できる。
以下、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック装置10を構成する各構成要素に
ついて詳細に説明する。
<第1の基板及び第2の基板>
第1の基板11及び第2の基板16は、第1の電極層12、エレクトロクロミック層13、電解質層14、第2の電極層15、保護層17を支持する機能を有する。第1の基板11及び第2の基板16としては、これらの各層を支持できれば、周知の熱成型可能な樹脂材料等をそのまま用いることができる。
第1の基板11及び第2の基板16としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂基板を用いてもよい。
なお、エレクトロクロミック装置10が第2の電極層15側から視認する反射型表示装置である場合は、第1の基板11と第2の基板16のどちらかの透明性は不要である。
また、第1の基板11、第2の基板16の表面に、水蒸気バリア性、ガスバリア性、視認性を高めるために透明絶縁層、反射防止層等がコーティングされていてもよい。
<第1の電極層及び第2の電極層>
第1の電極層12及び第2の電極層15の材料としては、例えば透明導電性酸化物材料が挙げられる。透明導電性酸化物材料としては、例えば、スズをドープした酸化インジウム(以下、「ITO」と称する)、フッ素をドープした酸化スズ(以下、「FTO」と称する)、アンチモンをドープした酸化スズ(以下、「ATO」と称する)等の無機材料などが挙げられる。
これらの中でも、真空成膜により形成されたインジウム酸化物(以下、「In酸化物」と称する)、スズ酸化物(以下、「Sn酸化物」と称する)、及び亜鉛酸化物(以下、「Zn酸化物」と称する)のいずれか1つを含む無機材料が好ましい。
前記In酸化物、Sn酸化物、及びZn酸化物は、スパッタ法により、容易に成膜が可能な材料であるとともに、良好な透明性と電気伝導度が得られる材料である。これらの中でも、InSnO、GaZnO、SnO、In、ZnO、InZnOが特に好ましい。
また、透明性を有する銀、金、銅、カーボンナノチューブ、金属酸化物などのネットワーク電極、またはこれらの複合層も有用である。ネットワーク電極とは、カーボンナノチューブや他の高導電性の非透過性材料等を微細なネットワーク状に形成して透過率を持たせた電極である。
さらに、電極層をネットワーク電極と前記導電性酸化物の積層構成(以下、「導電性酸化物層」と称することがある)とすることがより好ましい。このような積層構成にすることにより、エレクトロクロミック層をムラなく発消色させることができる。なお、導電性酸化物層はナノ粒子インクを塗布することにより形成することができる。
第1の電極層12及び第2の電極層15における各々の厚みは、エレクトロクロミック層13の酸化還元反応に必要な電気抵抗値が得られるように調整されるため、適宜変更が可能である。
第1の電極層12及び第2の電極層15の材料としてITO真空製膜を用いた場合、第1の電極層12及び第2の電極層15における各々の厚みは、20nm〜500nmが好ましく、50nm〜200nmがより好ましい。
導電性酸化物層では、ナノ粒子インクを塗布して形成する場合の厚みは、0.2μm〜5μmが好ましい。
また、ネットワーク電極の場合は0.2μm〜5μmが好ましい。
さらに、調光ミラーとして利用する場合には、第1の電極層12及び第2の電極層15のいずれかが反射機能を有する構造であってもよい。その場合には、第1の電極層12及び第2の電極層15の材料として金属材料を含むことができる。前記金属材料としては、例えば、Pt、Ag、Au、Cr、ロジウム、又はこれらの合金、あるいはこれらの積層構成などが挙げられる。
第1の電極層12及び第2の電極層15の作製方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などが挙げられる。また、第1の電極層12及び第2の電極層15の材料を塗布して形成できるものであれば、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、ノズルコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法等の各種印刷法などを用いることができる。
また、必要に応じて、第1の電極層12と接する位置で、かつ第1の電極層12の内面に劣化防止層を形成してもよい。同様に、第2の電極層15と接する位置で、かつ第2の電極層15の内面に劣化防止層を形成してもよい。劣化防止層を形成することにより、酸素や水に対するバリア性を向上させることができる。劣化防止層の材料は、特に制限されるものではなく、適宜変更が可能であるが、例えば、ITO、FTO、ATO等が挙げられる。
<第1の取り出し電極及び第2の取り出し電極>
次に、第1の取り出し電極19及び第2の取り出し電極20について説明する。以下、「取り出し電極」と表記した場合は、第1の取り出し電極19及び第2の取り出し電極20を示すものである。
取り出し電極の形成方法としては、特に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、第1の電極層12と第2の電極層15のパターンをずらして配置させ、両者が対向しない領域を形成し、この領域を取り出し電極とすることができる。この場合、電極パターン端部に取り出し電極が形成されることとなる。
その他にも例えば、第1の電極層12と第2の電極層15の互いに重なり合っていない部分において、マイクロドリルを用いて第1の電極層12と第2の電極層15まで達するスルーホールを第1の基板11及び第2の基板16上にそれぞれ形成する。このスルーホールに導電性ペーストを注入し乾燥硬化させることで、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20を形成することができる。
なお、上記スルーホールの形状は、第1の電極層12と第2の電極層15まで達する深さであればよく、大きさについては適宜変更が可能である。
その他にも例えば、第1の電極層12を形成する際に、図2で示される取り出し電極の位置にマスキングテープを貼り付け、第1の電極層12を形成した後、マスキングテープを剥離する。この領域における第1の基板11にスルーホールを形成し、導電性のペーストを注入し、第1の取り出し電極を形成することができる(第2の取り出し電極も同様)。この場合アクティブ領域18の内側に取り出し電極を形成することができる。
なお、取り出し電極として導電性のペーストを用いる場合の材料としては、特に制限されるものではなく、導電性の材料であれば適宜変更が可能である。
<エレクトロクロミック層>
エレクトロクロミック層13は、エレクトロクロミック材料を含む層である。
エレクトロクロミック材料としては、無機エレクトロクロミック化合物及び有機エレクトロクロミック化合物のいずれであっても構わない。また、エレクトロクロミズムを示すことで知られる導電性高分子を用いてもよい。
なお、有機材料は、その分子構造により様々な色彩発色が可能であることから、カラー表示装置として有望である。一方、無機材料は色彩の制御に課題があるが、この特徴を利用し、色彩度が低いことが利点となるアプリケーションとして調光ガラスやNDフィルタへの実用化が検討されている。
無機エレクトロクロミック化合物としては、例えば、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化イリジウム、酸化チタンなどが挙げられる。
有機エレクトロクロミック化合物としては、例えば、ビオロゲン、希土類フタロシアニン、スチリルなどが挙げられる。
導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、又はそれらの誘導体などが挙げられる。
エレクトロクロミック層13は、導電性又は半導体性微粒子に有機エレクトロクロミック化合物を担持した構造であることが好ましい。具体的には、電極表面に粒径5nm〜50nm程度の微粒子を結着させ、前記微粒子の表面にホスホン酸やカルボキシル基、シラノール基等の極性基を有する有機エレクトロクロミック化合物を吸着させた構造である。
このような構造の場合、微粒子の大きな表面効果を利用して、効率よく有機エレクトロクロミック化合物に電子が注入されるため、従来のエレクトロクロミック表示素子と比較して高速応答が可能となる。さらに、微粒子を用いることで表示層として透明な膜を形成することができるため、エレクトロクロミック色素の高い発色濃度を得ることができる。また、複数種類の有機エレクトロクロミック化合物を導電性又は半導体性微粒子に担持することもできる。さらに導電性粒子は電極層としての導電性を兼ねることができる。
ポリマー系及び色素系のエレクトロクロミック化合物の具体例としては、例えば、アゾベンゼン系、アントラキノン系、ジアリールエテン系、ジヒドロプレン系、ジピリジン系、スチリル系、スチリルスピロピラン系、スピロオキサジン系、スピロチオピラン系、チオインジゴ系、テトラチアフルバレン系、テレフタル酸系、トリフェニルメタン系、ベンジジン系、トリフェニルアミン系、ナフトピラン系、ビオロゲン系、ピラゾリン系、フェナジン系、フェニレンジアミン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルギド系、ベンゾピラン系、メタロセン系等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性高分子化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、発消色電位が低く良好な色値を示す点から、ビオロゲン系化合物、ジピリジン系化合物が好ましく、例えば、下記一般式(1)で表されるジピリジン系化合物がより好ましい。
前記一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、及びアリール基のいずれかを表し、R1及びR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、及びSi(OC2k+1(ただし、kは、1〜20を表す)から選択される置換基を有する。
前記一般式(1)において、Xは、一価のアニオンを表す。前記一価のアニオンとしては、カチオン部と安定に対をなすものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Brイオン(Br)、Clイオン(Cl)、ClOイオン(ClO )、PFイオン(PF )、BFイオン(BF )などが挙げられる。
前記一般式(1)において、n、m、及びlは、それぞれ独立に0、1、又は2を表す。
前記一般式(1)において、A、B、及びCは、各々独立に置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、及び複素環基のいずれかを表す。
また、金属錯体系及び金属酸化物系のエレクトロクロミック化合物としては、例えば、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化イリジウム、酸化ニッケル、プルシアンブルー等の無機系エレクトロクロミック化合物を用いることができる。
前記エレクトロクロミック化合物を担持する導電性又は半導体性微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、金属酸化物を用いることが好ましい。
前記金属酸化物の材料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ホウ素、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、酸化カルシウム、フェライト、酸化ハフニウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化バナジウム、アルミノケイ酸、リン酸カルシウム、アルミノシリケート等を主成分とする金属酸化物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、電気伝導性等の電気的特性や光学的性質等の物理的特性の点から、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化インジウム、及び酸化タングステンから選択される少なくとも1種が好ましく、より発消色の応答速度に優れた色表示が可能である点から、酸化チタンが特に好ましい。
また、導電性又は半導体性微粒子の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、エレクトロクロミック化合物を効率よく担持するために、単位体積当たりの表面積(以下、比表面積という)が大きい形状が好ましく用いられる。例えば、微粒子が、ナノ粒子の集合体であるときは、大きな比表面積を有するため、より効率的にエレクトロクロミック化合物が担持され、発消色の表示コントラスト比が優れる。
エレクトロクロミック層13及び導電性又は半導体性微粒子の層は真空製膜により形成することも可能であるが、生産性の点で粒子分散ペーストとして塗布形成することが好ましい。
エレクトロクロミック層13の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択するこいとができるが、0.2μm〜5.0μmが好ましい。厚みが0.2μm未満であると、発色濃度が得られにくくなることがあり、5.0μmを超えると、製造コストが増大するとともに、着色によって視認性が低下しやすくなることがある。
<電解質層>
電解質層14は、固体状であってもよく、液体としての電解液であってもよい。電解液の漏れや乾燥を防ぐ観点から、固体電解質層であることが好ましい。この場合、光又は熱硬化樹脂中に電解質を保持した膜として形成される。
さらに電解質層の層厚を制御する無機微粒子を混合していることが好ましい。このような電解質層は前記無機微粒子と硬化型樹脂、電解質を混合した溶液としてエレクトロクロミック層13上にコートした後、光又は熱で硬化した膜とすることが好ましいが、あらかじめ多孔質の無機微粒子層を形成した後、無機微粒子層に浸透するように、硬化型樹脂、電解質を混合した溶液としてコートした後、光又は熱で硬化した膜とすることもできる。さらに、エレクトロクロミック層13が導電性又は半導体性ナノ粒子にエレクトロクロミック化合物が担持された層である場合は、エレクトロクロミック層に浸透するように、硬化型樹脂、電解質を混合した溶液としてコートした後、光又は熱で硬化した膜とすることもできる。
前記電解液としては、イオン性液体等の液体電解質、又は固体電解質を溶媒に溶解した溶液が用いられる。
電解質の材料としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩や酸類、アルカリ類の支持塩を用いることができる。具体的には、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LiCFSO、LiCFCOO、KCl、NaClO、NaCl、NaBF、NaSCN、KBF、Mg(ClO、Mg(BFなどが挙げられる。
前記イオン性液体としては、特に制限はなく、一般的に研究・報告されている物質ならばどのようなものでも構わない。
有機のイオン性液体は、室温を含む幅広い温度領域で液体を示す分子構造がある。
前記分子構造は、カチオン成分とアニオン成分とからなる。
前記カチオン成分としては、例えば、N,N−ジメチルイミダゾール塩、N,N−メチルエチルイミダゾール塩、N,N−メチルプロピルイミダゾール塩等のイミダゾール誘導体;N,N−ジメチルピリジニウム塩、N,N−メチルプロピルピリジニウム塩等のピリジニウム誘導体等の芳香族系の塩;トリメチルプロピルアンモニウム塩、トリメチルヘキシルアンモニウム塩、トリエチルヘキシルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム等の脂肪族4級アンモニウム系化合物などが挙げられる。
前記アニオン成分としては、大気中の安定性の面でフッ素を含んだ化合物が好ましく、例えば、BF 、CFSO 、PF 、(CFSO、B(CNなどが挙げられる。
これらのカチオン成分とアニオン成分の組み合わせにより処方したイオン性液体を用いることができる。
前記溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、スルホラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−エトキシメトキシエタン、ポリエチレングリコール、アルコール類やそれらの混合溶媒等を用いることができる。
前記硬化樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂などの一般的な材料を挙げることができるが、電解質との相溶性が高い材料が好ましい。このような構造としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエチレングリコールの誘導体が好ましい。また、前記硬化樹脂としては、光硬化可能な樹脂を用いることが好ましい。熱重合や、溶剤を蒸発させることにより薄膜化する方法に比べて、低温かつ短時間で素子を製造できるためである。
また、エレクトロクロミックは電気化学現象であるため、電解質層の性能(イオン伝導度等)が応答速度や発色のメモリ効果に影響する。電解質層は電解質を溶媒に溶かした液体状である場合は速い応答性を得やすいが、素子強度及び信頼性の点で固体化、ゲル化による改良が検討されている。
従来から、電気化学素子としての電池やエレクトロクロミック装置では、電解液が使用されているが、電解液の漏れや溶媒の揮発による電池内の乾燥があるばかりでなく、電池容器内では、電解液の偏りなどが内部インピーダンスの上昇や内部短絡の原因になりやすい。特にエレクトロクロミック装置は、調光ガラスや表示用途に用いる場合、少なくとも一方向は、ガラスやプラスチック等の透明材料で封止する必要があるため、金属等で電解質を完全に密閉してしまうことは困難であり、電解液の漏れや揮発がより大きな問題となる。このため、エレクトロクロミック装置の用途によっては、高分子固体電解質を用いることが好ましい場合がある。
そのため、特に好ましい組み合わせは、オキシエチレン鎖やオキシプロピレン鎖を含有するマトリックスポリマーとイオン性液体との固溶体で構成されている電解質層である。この構成を用いることにより、硬度と高いイオン伝導度を両立しやすく、さらに加工性に優れる。
前記無機微粒子としては、多孔質層を形成して電解質と硬化樹脂を保持することができる材料であれば特に限定されるものではないが、エレクトロクロミック反応の安定性、視認性の点から、絶縁性、透明性、耐久性が高い材料が好ましい。具体的な材料としては、シリコン、アルミウム、チタン、亜鉛、錫等の酸化物又は硫化物、あるいはそれらの混合物を挙げることができる。
前記無機微粒子の大きさ(平均粒径)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜10μmが好ましく、10nm〜100nmがより好ましい。
<保護層>
保護層17は、エレクトロクロミック装置側面部を物理的及び化学的に保護するように形成されている。保護層17は、例えば、紫外線硬化性や熱硬化性の絶縁性樹脂等を、側面及び/又は上面を覆うように塗布し、その後硬化させることにより形成できる。また、硬化樹脂と無機材料との積層保護層とすることがより好ましい。無機材料との積層構造にすることで、酸素や水に対するバリア性が向上する。
前記無機材料としては、絶縁性、透明性、耐久性が高い材料が好ましく、具体的な材料としては、シリコン、アルミニウム、チタン、亜鉛、錫などの酸化物又は硫化物、あるいはこれらの混合物などが挙げられる。これらの膜はスパッタ法や蒸着法などの真空製膜プロセスで容易に形成することができる。
前記硬化性樹脂としては、特に制限されるものではないが、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂などが挙げられる。
保護層17の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5μm〜10μmが好ましい。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るエレクトロクロミック装置におけるその他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。図3は、本実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す概略俯瞰図である。図3では、第1の取り出し電極19a〜19e、第2の取り出し電極20a〜20e、切断線21が図示されている。
本実施形態では、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組を少なくとも1組有するようにカットしたものが光学素子として使用可能なように、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組が複数配置されていることを特徴とする。
る。
これによって、電源と接続しない不要な取り出し電極を除去し、非アクティブな領域のない良好な外観を得ることができる。加えて、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となる。
また、あらかじめ形状を決定した上でエレクトロクロミック装置を作製するのではなく、光学素子として用いる場合の形状に適合するようにカットして使用することができ、所望の形状のエレクトロクロミック装置とすることができる。なお、光学素子としては例えば調光レンズ等が挙げられる。
カットの方法としては、特に制限されるものではなく、カッターナイフやシャーリングマシン、切削工作機、レーザー加工機などを用いることができる。
また、カットする位置は適宜変更が可能である。図3に示される例では、第1の取り出し電極19cと第2の取り出し電極20cの組を有するようにカットしている。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係るエレクトロクロミック装置におけるその他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。図4は、本実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す概略俯瞰図である。図4では、切断線21、基準点22が図示されている。
本実施形態では、第1の基板11が円形であり、第1の基板11の中心を基準点22としたとき、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組が、基準点22から異なる距離に配置されていることを特徴とする。
これによって、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置に来るようにカットし、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となる。
図4では、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組が3つ図示されており、それぞれが異なる距離で配置されている。図4では、基準点22から近い位置の取り出し電極の組を残すように切断線21が選択されているが、その他の取り出し電極を含むように切断線21を選択することが可能である。
なお、第1の基板11の形状は円形であってもよいし、円形でなくてもよい。また、基準点22は任意の箇所に設定することができ、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組が、基準点22から異なる距離に配置されていることが好ましい。
(第4の実施形態)
次に、本発明に係るエレクトロクロミック装置におけるその他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。図5は、本実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す概略俯瞰図である。図5では、第1の取り出し電極19a〜19c、第2の取り出し電極20a〜20c、切断線21、基準点22が図示されている。
本実施形態では、第1の基板11が円形であり、第1の基板11の中心を基準点22としたとき、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組と、基準点22と、を結んだ直線上には該第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20の組とは別の組が配置されていないことを特徴とする。
これによって、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置に来るようにカットし、かつ電源と接続しない不要な取り出し電極を除去することで、非アクティブな領域のない良好な外観を得ることができる。加えて、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となる。
図5では、第1の取り出し電極19aと第2の取り出し電極20aの組と、基準点22と、を結んだ直線上に、この組(19aと20a)とは別の組は配置されていない。これは、その他の組(19bと20b、19cと20c)にもあてはまる。
(第5の実施形態)
次に、本発明に係るエレクトロクロミック装置におけるその他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。図6は、本実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す概略断面図である。図6では、内側が凹となる第1の基板11、内側が凸となる第2の基板16が図示されている(取り出し電極の符号は省略されている)。
本実施形態では、第1の基板11及び第2の基板16がレンズ基板であり、第2の実施形態における光学素子が光学レンズであることを特徴とする。
これによって、例えばレンズの透過率を電気的に制御する調光レンズといった光学素子を作製することができる。
なお、レンズ基板は、特に制限されるものではなく、公知のものを用いることができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明に係るエレクトロクロミック装置におけるその他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。図7は、本実施形態に係るエレクトロクロミック装置を示す概略俯瞰図である。図7には、光学中心23が図示されている。
本実施形態では、光学レンズの光学中心23が、基準点22と一致することを特徴とする。
これによって、例えばユーザーに合わせてレンズの使用する位置を変更する、度数調整するといったオンデマンド加工が必要とされる視力矯正用の調光眼鏡等に応用することが可能である。
特に視力矯正用の眼鏡では、レンズの光学中心と装用者の瞳の位置関係が視界のゆがみ等の不具合の原因となる。本実施形態によれば、レンズの光学中心をメガネフレームの任意の位置に配置することができる。これにより、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置になるようにカットし、かつ電源と接続しない不要な取り出し電極を除去することで、非アクティブな領域のない良好な外観を備えたエレクトロクロミック装置を得ることができる。加えて、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となり、生産性の向上が期待できる。
なお、上述のように、本発明のエレクトロクロミック装置は、光学部品を作製するために用いられること特徴とする光学部品作製用エレクトロクロミック装置としても利用可能である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<エレクトロクロミック装置の作製>
実施例1は、図1及び図2に示すエレクトロクロミック装置10を作製する例を示すものである。
<<第1の電極層及びエレクトロクロミック層の形成>>
まず、第1の基板11として一辺92mmの正方形のポリカーボネート基板を準備した。この基板上に、ITO膜をスパッタ法により厚み約100nmに製膜して、第1の電極層12を形成した。このとき、基板にマスキングテープを貼り付け、スパッタリング後にマスキングテープを剥離することで、第1の電極層12を図2のような形状に形成することができる。
次に、このITO膜の表面に酸化チタンナノ粒子分散液(商品名:SP210、昭和タイタニウム社製、平均粒子径:20nm)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、厚み約1.0μmの酸化チタン粒子膜からなるナノ構造半導体材料を形成した。
続いて、エレクトロクロミック化合物として、下記構造式(A)で表される化合物を1.5質量%含む2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液をスピンコート法により塗布した後、120℃で10分間アニール処理を行うことにより、酸化チタン粒子膜に担持(吸着)させて、エレクトロクロミック層13を形成した。
続いて、エレクトロクロミック層13上に、平均一次粒径20nmのSiO微粒子分散液(シリカ固形分濃度24.8質量%、ポリビニルアルコール1.2質量%、及び水74質量%)をスピンコートし、絶縁性無機微粒子層を形成した。形成した絶縁性無機微粒子層の厚みは約2μmであった。
<<第2の電極層及び劣化防止層の形成>>
第2の基板16として第1の基板11と同形状・同厚膜のポリカーボネート基板を準備した。この基板上に、ITO膜をスパッタ法により厚み約100nmに製膜して、第2の電極層15を形成した。第2の電極層15に関しても、第1の電極層12と同様のテープマスクによって図2のような形状の電極を形成した。
次に、このITO膜の表面にATO粒子分散液(ATO平均粒子径:20nm/2,2,3,3−テトラフロロプロパノールの6wt%溶液にウレタン系結着剤HW140SF(DIC社製)を6wt%添加した分散液)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、厚み約1.0μmのATO粒子膜からなる劣化防止層を形成した。
<<電解質層の形成>>
続いて、前記絶縁性無機微粒子層の表面に、ポリエチレンジアクリレートと、光開始剤(IRG184、BASF社製)と、電解質(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩)とを質量比100:5:40で混合した溶液を塗布し、第2の基板16における劣化防止層が形成されている面と貼り合わせ、UV硬化させて電解質層14を形成した。
<<保護層の形成>>
次に、貼り合せた基板の側面部に、紫外線硬化接着剤(商品名:KARAYADR604、日本化薬社製)を滴下し、紫外光照射により硬化させることで保護層17を約3μmの厚みに形成した。
<<取り出し電極の形成>>
次に、第1の電極層12と第2の電極層15の互いに重なり合っていない部分において、マイクロドリルを用いて第1の電極層12と第2の電極層15まで達するスルーホール(直径:0.5mm)を第1の基板11及び第2の基板16上にそれぞれ形成した。このスルーホールに導電性ペースト(商品名:藤倉化成社製、ドータイトD−550)を注入し乾燥硬化させることで、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20を形成した。そして、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20をそれぞれ電源装置と接続するように形成した。なお、本実施例における第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20は、図2に示されるような位置に形成した。すなわち電極パターンの端部に2組の取り出し電極を形成し、アクティブ領域の内側に3組の取り出し電極を形成した。
以上により、図1及び図2に示されるエレクトロクロミック装置を作製した。
<発消色駆動>
得られたエレクトロクロミック装置10について発消色を確認した。具体的には、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20との間に、第1の電極層12がマイナス極となるように−3.5Vの電圧を3秒間印加させた。電圧を印加させたところ、エレクトロクロミック装置10が上記構造式(A)で示されるエレクトロクロミック化合物に由来するマゼンタ色に発色することが確認された。
さらに、第1の取り出し電極19と第2の取り出し電極20との間に、第1の電極層12がプラス極となるように+3.5Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック色素が消色し、エレクトロクロミック装置が透明になることが確認された。
(実施例2)
<エレクトロクロミック装置の作製>
実施例2は、図3に示すエレクトロクロミック装置を作製する例を示すものである。
<<切断線に沿ったカット工程>>
実施例1のように作製したエレクトロクロミック装置について、第1の取り出し電極19cと第2の取り出し電極20cの組を残すようにして、図3に示される切断線21のようにカットした。本実施例ではカッターナイフを用いて切断した。
<発消色駆動>
切断線21のようにカットして得られたエレクトロクロミック装置について発消色を確認した。具体的には、切断後に残った取り出し電極を用いて、第1の電極層12と第2の電極層15との間に、第1の電極層12がマイナス極となるように−3Vの電圧を2秒間印加させた。電圧を印加させたところ、エレクトロクロミック装置10が上記構造式(A)のエレクトロクロミック化合物に由来するマゼンタ色に発色することが確認された。
さらに、第1の電極層12と第2の電極層15に、第1の電極層12がプラス極となるように+3Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック色素が消色し、エレクトロクロミック装置が透明になることが確認された。本実施例で得られたエレクトロクロミック装置では、非アクティブな領域のない良好な外観を得ることができていた。加えて、電源との良好な接続を1つの電極パターンで提供することが可能であることが確認できた。
(実施例3)
<エレクトロクロミック装置の作製>
実施例3は、図4に示すエレクトロクロミック装置を作製する例を示すものである。なお、エレクトロクロミック装置の作製方法としては、特に断りのない限り、以下に記載の箇所以外は、実施例1及び実施例2と同様に作製する。
<<第1の電極層及び第2の電極層の形成>>
まず、第1の基板11として直径80mmの円形のポリカーボネート基板を準備した。この基板上に、ITO膜をスパッタ法により厚み約100nmに製膜して、第1の電極層12を形成した。このとき、基板の中心から25mmの位置に1辺3mm正方形のマスキングテープを5mm間隔で図4に示される位置に貼り付け、スパッタリング後にマスキングテープを剥離し、第1の電極層12を形成した。第2の電極層15に関しても第1の電極層12と同様の方法で形成した。
<<第1の取り出し電極及び第2の取り出し電極の形成>>
マスキングテープを貼り付けた領域における第1の基板11、第2の基板16の領域に、実施例1と同様にスルーホールを形成し、導電性ペーストを用いて第1の取り出し電極19及び第2の取り出し電極20を形成した。
<<切断線21に沿ったカット工程>>
作製したエレクトロクロミック装置において、基準点22から最も近い取り出し電極の組を残して、図4に示される切断線21のようにカットした。本実施例ではカッターナイフを用いて切断した。なお、切断線21は、縦55mm、横30mmの略矩形状であった。
<発消色駆動>
切断線21のようにカットして得られたエレクトロクロミック装置について発消色を確認した。具体的には、切断後に残った取り出し電極を用いて、第1の電極層12と第2の電極層15との間に、第1の電極層がマイナス極となるように−3Vの電圧を2秒間印加させた。電圧を印加したところ、エレクトロクロミック装置10が上記構造式(A)のエレクトロクロミック化合物に由来するマゼンタ色に発色することが確認された。
さらに、第1の電極層12と第2の電極層15に、第1の電極層がプラス極となるように+3Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック色素が消色し、エレクトロクロミック装置が透明になることが確認された。これにより、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置に来るようにカットし、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となる事が確認できた。
(実施例4)
実施例3において、図4で示される切断線21を、図8で示される切断線21に変えた以外は実施例3と同様にしてエレクトロクロミック装置を作製した。なお、図8の切断線21は、図4の切断線21を5mmずらしたものである。
得られたエレクトロクロミック装置について実施例3と同様にして発消色を確認した。結果は、実施例3と同様に、−3Vの電圧を印加したところマゼンタ色に発色し、+3Vの電圧を印加したところ消色した。
(実施例5)
実施例3において、図4で示される切断線21を、図9で示される切断線21に変えた以外は実施例3と同様にしてエレクトロクロミック装置を作製した。なお、図9の切断線21は、図8の切断線21を5mmずらしたものである。
得られたエレクトロクロミック装置について実施例3と同様にして発消色を確認した。結果は、実施例3と同様に、−3Vの電圧を印加したところマゼンタ色に発色し、+3Vの電圧を印加したところ消色した。
(実施例6)
<エレクトロクロミック装置の作製>
実施例6は、図5に示すエレクトロクロミック装置を作製する例を示すものである。エレクトロクロミック装置の作製方法は、特に断りのない限り、以下に記載の箇所以外は、実施例1及び実施例2と同様に作製する。
<<第1の電極層及び第2の電極層の形成>>
まず、第1の基板11として直径80mm円形のポリカーボネート基板を準備した。この基板上に、ITO膜をスパッタ法により厚み約100nmに製膜して、第1の電極層12を形成した。
このとき、基板の中心から半径方向25mmの位置に1辺5mm正方形のマスキングテープ貼り付けた(図5の符号19a、20a)。次に基板の中心に対して120度回転させた半径方向に30mmの位置に同様に1辺5mm正方形のマスキングテープ貼り付けた(図5の符号19b、20b)。さらに基板の中心に対して120度回転させた半径方向に35mmの位置に同様に1辺5mm正方形のマスキングテープ貼り付けた(図5の符号19c、20c)。そして、スパッタリング後にマスキングテープを剥離することで、第1の電極層12を形成した。第2の電極層15に関しても第2の電極層12と同様の方法で形成した。
<<第1の取り出し電極及び第2の取り出し電極の形成>>
マスキングテープを貼り付けた領域における第1の基板11、第2の基板16の領域に、実施例1と同様にスルーホールを形成し、導電性ペーストを用いて第1の取り出し電極19及び第2の取り出し電極20を形成した。
<<切断線21に沿ったカット工程>>
作製したエレクトロクロミック装置において、第1の取り出し電極19aと第2の取り出し電極20aの組を残し、図5に示される切断線21のようにカットした。本実施例ではカッターナイフを用いて切断した。なお、切断線21は、縦55mm、横30mmの略矩形状であった。
<発消色駆動>
得られたエレクトロクロミック装置10について発消色を確認した。具体的には、切断後に残った取り出し電極を用いて、第1の電極層12と第2の電極層15との間に、第1の電極層がマイナス極となるように−3Vの電圧を2秒間印加させた。電圧を印加させたところ、エレクトロクロミック装置10が上記構造式(A)のエレクトロクロミック化合物に由来するマゼンタ色に発色することが確認された。
さらに、第1の電極層12と第2の電極層15に、第1の電極層がプラス極となるように+3Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック色素が消色し、エレクトロクロミック装置が透明になることが確認された。これにより、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置に来るようにカットし、かつ電源と接続しない不要な取り出し電極を除去することで、非アクティブな領域のない良好な外観を得ることができる。加えて、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となることが確認できた。
(実施例7)
実施例6において、図5で示される切断線21を、図10で示される切断線21に変えた以外は実施例6と同様にしてエレクトロクロミック装置を作製した。本実施例では第1の取り出し電極19bと第2の取り出し電極20bの組を残して、図10に示される切断線21のようにカットした。
切断線21のようにカットして得られたエレクトロクロミック装置について実施例6と同様にして発消色を確認した。結果は、実施例6と同様に、−3Vの電圧を印加したところマゼンタ色に発色し、+3Vの電圧を印加したところ消色した。
(実施例8)
実施例6において、図5で示される切断線21を、図11で示される切断線21に変えた以外は実施例6と同様にしてエレクトロクロミック装置を作製した。本実施例では第1の取り出し電極19cと第2の取り出し電極20cの組を残して、図11に示される切断線21のようにカットした。
切断線21のようにカットして得られたエレクトロクロミック装置について実施例6と同様にして発消色を確認した。結果は、実施例6と同様に、−3Vの電圧を印加したところマゼンタ色に発色し、+3Vの電圧を印加したところ消色した。
(実施例9)
<エレクトロクロミック装置の作製>
実施例9は、図6に示すエレクトロクロミック装置を作製する例を示すものである。エレクトロクロミック装置の作製方法は、特に断りのない限り、以下に記載の箇所以外は実施例1及び実施例2と同様に作製することができる。
まず、第1の基板11及び第2の基板16として直径80mm円形、ポリカーボネート製の貼り合せレンズ基板1組を準備した。このうち内面が凹面のものを第1の基板11、内面が凸面のものを第2の基板16として用いた。
第1の電極層12及び第2の電極層15は、第1の基板11及び第2の基板16におけるそれぞれ内面に形成し、その他の層もそれぞれ第1の基板11及び第2の基板16におけるそれぞれ内面に形成した。
第1の基板11及び第2の基板16を貼り合せることで、図6に示すエレクトロクロミック装置(調光レンズ)を作製した。なお、取り出し電極は電極パターン端部に複数組形成した。
<発消色駆動>
得られたエレクトロクロミック装置(調光レンズ)について発消色を確認した。具体的には、取り出し電極を用いて、第1の電極層12と第2の電極層15との間に、第1の電極層12がマイナス極となるように−3Vの電圧を2秒間印加させた。電圧を印加させたところ、エレクトロクロミック装置10が上記構造式(A)のエレクトロクロミック化合物に由来するマゼンタ色に発色することが確認された。
さらに、第1の電極層12と第2の電極層15に、第1の電極層12がプラス極となるように+3Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック色素が消色し、エレクトロクロミック装置が透明になることが確認された。これにより、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置に来るようにカットし、かつ電源と接続しない不要な取り出し電極を除去することで、非アクティブな領域のない良好な外観の調光レンズを得ることができる。加えて、電源との良好な接続をひとつの電極パターンで提供することが可能となることが確認できた。
(実施例10)
<エレクトロクロミック装置の作製>
実施例10は、図7、図12に示すエレクトロクロミック装置を作製する例を示すものである。エレクトロクロミック装置の作製方法は、特に断りのない限り、以下に記載の箇所以外は実施例9と同様に作製する。
<<第1の電極層及び第2の電極層の形成>>
第1の電極層12及び第2の電極層15はそれぞれパターニングされており、パターンの基準となる点が、それぞれ光学レンズである支持基板の光学中心を基準としている。
第1の基板11及び第2の基板16をそれぞれの光学中心が重なるように貼り合せることで、図7に示すエレクトロクロミック装置(調光レンズ)を作製した。
<<切断線21に沿ったカット工程>>
作製したエレクトロクロミック装置(調光レンズ)の形状が、エレクトロクロミック装置の駆動回路を有するメガネフレーム(図13参照)に合うような切断線21でカットした。このとき、図13に示されるメガネフレームに挿入した際に、レンズの光学中心が装用者の瞳の位置に対して適切な位置になり、かつ、取り出し電極がメガネフレーム側の接続部と接続可能な位置になるよう、図7、図12のように切断線21を決定し、カットした。なお、図7と図12の切断線21は同じ形状である。
<<フレームへの枠入れ>>
図13のように、カットされたエレクトロクロミック装置をメガネフレームに挿入した。エレクトロクロミック装置の取り出し電極と駆動回路との接続は、導電性接着剤を用いて個別に電気的接続が取れるよう行った。なお、挿入したエレクトロクロミック装置は符号51で示されている。
<発消色駆動>
エレクトロクロミック装置について発消色を確認した。具体的には、切断後に残った取り出し電極を用いて、第1の電極層12と第2の電極層15との間に、第1の電極層12がマイナス極となるように−3Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック装置10が上記構造式Aのエレクトロクロミック化合物に由来するマゼンタ色に発色することが確認された。
さらに、第1の電極層12と第2の電極層15に、第1の電極層12がプラス極となるように+3Vの電圧を2秒間印加させたところ、エレクトロクロミック色素が消色し、エレクトロクロミック装置が透明になることが確認された。これにより、少なくとも1組の取り出し電極を確保しつつ、利用したい領域を切断線21の内側の任意の位置に来るようにカットし、かつ電源と接続しない不要な取り出し電極を除去することで、非アクティブな領域のない良好な外観の調光レンズを得ることができる。
また、取り出し電極の配線を調整することにより、発色用スイッチ53を押下することで、エレクトロクロミック装置51が発色し、消色用スイッチ54を押下することで、エレクトロクロミック装置が消色した。
また、視力矯正用眼鏡として調光レンズを装用したところ、非常に良好な装用感が得られ、長時間装用していても不快感はなかった。加えて、1つの電極パターンで様々な装用者に対応可能なエレクトロクロミック装置付きの調光レンズを提供することが可能となることが確認できた。
10、51 エレクトロクロミック装置
11 第1の基板
12 第1の電極層
13 エレクトロクロミック層
14 電解質層
15 第2の電極層
16 第2の基板
17 保護層
18 アクティブ領域
19、19a〜19e 第1の取り出し電極
20、20a〜20e 第2の取り出し電極
21 切断線
22 基準点
23 光学中心
50 エレクトロクロミック装置を備えるメガネ
52 メガネフレーム
53 発色用スイッチ
54 消色用スイッチ
特開平7−209677号公報 特許第5185288号公報

Claims (8)

  1. 第1の基板と、
    前記第1の基板上に形成された第1の電極層と、
    前記第1の電極層上に形成されたエレクトロクロミック層と、
    前記第1の基板と対向する第2の基板と、
    前記第2の基板における前記第1の基板側の面に形成された第2の電極層と、
    前記第1の電極層と前記第2の電極層の間に形成された電解質層と、を有し、
    前記第1の電極層を電源装置に接続する電極を第1の取り出し電極とし、
    前記第2の電極層を電源装置に接続する電極を第2の取り出し電極としたとき、
    前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組を複数有することを特徴とするエレクトロクロミック装置。
  2. 前記電解質層が、マトリックスポリマーとイオン性液体との固溶体で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
  3. 前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組を少なくとも1組有するようにカットしたものが光学素子として使用可能なように、前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組が複数配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレクトロクロミック装置。
  4. 前記第1の基板が円形であり、前記第1の基板の中心を基準点としたとき、
    前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組が、前記基準点から異なる距離に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエレクトロクロミック装置。
  5. 前記第1の基板が円形であり、前記第1の基板の中心を基準点としたとき、
    前記第1の取り出し電極と前記第2の取り出し電極の組と、前記基準点と、を結んだ直線上には該第1の取り出し電極と第2の取り出し電極の組とは別の組が配置されていないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエレクトロクロミック装置。
  6. 前記第1の基板及び第2の基板がレンズ基板であり、
    前記光学素子が光学レンズであることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のエレクトロクロミック装置。
  7. 前記光学レンズの光学中心が、前記基準点と一致することを特徴とする請求項6に記載のエレクトロクロミック装置。
  8. 光学部品を作製するために用いられることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学部品作製用エレクトロクロミック装置
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