JPH07209677A - エレクトロクロミック素子及びその製造方法 - Google Patents

エレクトロクロミック素子及びその製造方法

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JPH07209677A
JPH07209677A JP6149036A JP14903694A JPH07209677A JP H07209677 A JPH07209677 A JP H07209677A JP 6149036 A JP6149036 A JP 6149036A JP 14903694 A JP14903694 A JP 14903694A JP H07209677 A JPH07209677 A JP H07209677A
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JP
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electrode layer
electrode
layer
forming
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JP6149036A
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Mitsuyoshi Mizuno
満芳 水野
Tatsuo Endo
達雄 遠藤
Tatsuo Niwa
達雄 丹羽
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 従来のエレクトロクロミック素子の製造方法
が有する問題点を解決することができる構造のエレクト
ロクロミック素子及びその製造方法を提供する。 【構成】 一対の電極層2,4が短絡しないように、エ
レクトロクロミック層3及び一対の電極層2,4を任意
形状の素子基板1上に形成し、かつ前記電極層2,4の
各電極取り出し部を素子基板1上の最外縁まで又はエレ
クトロクロミック層3の形成パターンより外側まで互い
に分離して形成する工程と、素子基板1の素子面を封止
基板6及び封止剤7により封止して一体の基板とする工
程と、それを加工して所定形状の一体基板とする工程
と、その一体基板の端面領域に一対の低抵抗部材5を分
離して設け、前記互いに分離して形成した各電極取り出
し部とそれぞれ別個に接触させて導通をとることによ
り、前記一対の電極層2,4の各電極取り出しを行う工
程からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロクロミック
素子(以下、ECDと呼ぶ場合がある)の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電圧を印加すると可逆的に電解酸化又は
還元反応が起こり可逆的に着消色する現象をエレクトロ
クロミズムと言う。このような現象を示すエレクトロク
ロミック(以下、ECと略称する場合がある)物質を用
いて、電圧操作により着消色するECDを作り、このE
CDを光量制御素子(例えば、防眩ミラー又は調光レン
ズ)や7セグメントを利用した数字表示素子に利用しよ
うとする試みは、20年以上前から行われている。
【0003】例えば、ガラス基板の上に透明電極膜(陰
極)、三酸化タングステン薄膜(EC層)、二酸化ケイ
素のような絶縁膜、電極膜(陽極)を順次積層してなる
ECD(特公昭52-46098参照)が全固体型ECDとして
知られている。このECDに電圧を印加すると、三酸化
タングステン(WO3 )薄膜が青色に着色する。その
後、ECDに逆の電圧を印加すると、WO3 薄膜の青色
が消えて無色になる。この着色・消色する機構は詳しく
は解明されていないが、WO3 薄膜及び絶縁膜(イオン
導電層)中に含まれる少量の水分が前記着色・消色を支
配していると理解されている。着色の反応式は下記のよ
うに推定されている。 陽極側:OH- →1/2 H2 O+1/4 O2 ↑+1/2 e- ところで、EC層を直接又は間接的に挟む一対の電極層
は、EC層の着消色を外部に見せるために、少なくとも
一方は透明でなければならない。特に透過型のECDの
場合には、両方とも透明でなければならない。透明な電
極材料としては現在のところ、SnO2 、In2 3
ITO(SnO2 とIn2 3 との混合物)、ZnOな
どが知られているが、これらの材料は比較的透明度が悪
いために薄くせねばならず、この理由及びその他の理由
からECDは基板、例えばガラス板やプラスチック板の
上に形成するのが普通である。また、ECDに外部電源
を供給するには、前記一対の電極層から電極を取り出す
必要がある。
【0004】図3(e)の右側の図は、一般的なECD
の一例を示す概略断面図である。基板1上に、下部透明
電極層2、可逆的電解酸化層(又は酸化着色性EC層、
狭義のEC層)とイオン導電層及び還元着色性EC層
(狭義のEC層)の3層で構成される広義のEC層3、
上部透明電極層4が順次積層されている。そして、前記
各層が形成された基板1の表面は、封止剤7及び封止基
板6により封止されて保護される。
【0005】ECDを駆動させる(着消色させる)ため
には、下部透明電極層2と上部透明電極層4との間に外
部電源から電圧を印加する必要があるので、各電極層か
ら電極取り出しを行う。電極取り出しは、例えば、低抵
抗取り出し電極を各電極層の一部に設けて、この低抵抗
取り出し電極と外部電源とを電気的に接続することによ
り行われる。図3(e)では、基板1の端面に一対の低
抵抗部材としてメッキ電極5を設け、この一対のメッキ
電極5に各電極層の電極取り出し部をそれぞれ別個に接
触させて、低抵抗取り出し電極としている。
【0006】ところで、ECDは眼鏡レンズ等で既に実
用化されている。ECDの従来の製造方法について、E
CD眼鏡レンズの場合を例にして説明する。図3はEC
D眼鏡レンズの従来の製造工程を示している。図3
(a)はECD眼鏡レンズに使用する丸型レンズ1を示
す。この丸型レンズ1に玉摺り加工を施してレンズ外形
を所定形状とした後に、レンズ端面をヤゲン形状(メガ
ネフレームにレンズを装着させるための山型形状)に加
工する(図3(b)参照)。次に前記一対のメッキ電極
5を前記ヤゲン形状部分に形成する(図3(c)参
照)。この基板に蒸着マスクをセットして、蒸着法によ
り下部電極層2、EC層3、上部電極層4を基板1上に
順次積層する。この際、各電極層2、4の端部である電
極取り出し部が前記一対のメッキ電極5に、それぞれ接
触するようにする(図3(d)参照)。最後に、前記各
層を保護するために、その表面を封止剤7及び封止基板
6により封止する(図3(e)参照)。以上のようにし
て、ECD眼鏡レンズを製造する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、素子基板
の形状加工後に、各電極層の電極取り出し部と接触させ
る低抵抗部材(例えば、メッキ電極)及び各層(上下の
電極層、EC層)を形成する従来の製造方法では、低抵
抗部材及び各層を素子基板(形状加工後のもの)に対し
て、正しい位置に形成する必要があった。
【0008】低抵抗部材が正確な位置(ヤゲン形状部
分)に形成されずに、例えば、前記各層形成面(素子基
板表面)の一部にまで及ぶと、上部電極層の電極取り出
し部に下部電極層用の低抵抗部材が接触して、あるいは
下部電極層の電極取り出し部に上部電極層用の低抵抗部
材が接触して、ECDが短絡状態となる(ECDが動作
不能となる)ので問題がある。また、前記各層が素子基
板上の正しい位置に形成されないと、例えば上部電極層
と下部電極層とが直接接触して、ECDが短絡状態とな
る場合があるので問題がある。
【0009】短絡状態とならない場合でも、低抵抗部材
及び各層の形成に位置ずれがあると、視野内に低抵抗部
材や着消色しない部分(一対の電極層に挟まれていない
EC層部分)が現れてECDの外観が不良となりやす
い。ECD眼鏡レンズの場合には、外観の良好性が特に
要求されるため、±0.1 mm以上の位置ずれは不良と判
定される。
【0010】しかし、前述した従来のECDの製造方法
では、大きな位置ずれが発生しやすく問題があった。即
ち、従来の製造方法では、前記低抵抗部材及び各層が形
成される素子基板は、単純形状(例えば、円形又は矩
形)の元基板を加工した後の比較的複雑な形状(例え
ば、眼鏡レンズ形状)の基板であり、単純形状の基板と
比べて形状のバラツキが大きい。従って、低抵抗部材及
び各層の形成の際に、大きな位置ずれが発生しやすくな
る。
【0011】さらに、従来のECDの製造方法では、素
子基板上に形成した前記各層を封止基板及び封止剤で封
止するときに、素子基板及び封止基板の位置ずれが発生
して、また封止剤が各基板の端面や表面にはみ出して、
外観不良が発生しやすいという問題があった。また、従
来のECDの製造方法では、前記各層を素子基板上に形
成した後に、素子基板を形状加工することができないと
いう問題があった。例えば、ECD眼鏡レンズを度付き
レンズとする必要がある場合に、レンズ基板上に前記各
層を形成した後に、レンズ基板に度付き加工を施すこと
ができなかった。
【0012】目の度数は、装用者個々人で異なるので、
各装用者の目の状態に合わせた適正なレンズとするため
には、各個々人の要求ごとに適正な度数のレンズ基板を
選択し又は新たに製作し、それからレンズ基板上に前記
各層を形成する必要がある。即ち装用希望者から要求が
あってから、レンズ基板を選択又は製作した後に前記各
層を形成するので、装用希望者に製品(度付きECD眼
鏡レンズ)を手渡すまでに時間がかかるという問題があ
った。さらに、レンズ基板は個々に製作され大量生産す
ることができないので、製品の製造コストが高くつくと
いう問題があった。
【0013】また、従来のECDの製造方法では、素子
基板や封止基板の端面をそれぞれ単独で所定形状(例え
ば、ヤゲン形状)に加工する際に素子基板や封止基板が
割れやすく、そのため各基板の板厚を低減して軽量化を
図ることが困難であるという問題があった。また、従来
のECDの製造方法では、素子基板と封止基板の周辺部
に、基板の位置ずれ(封止時)や電極取り出し(電極取
り出しを容易にするために、封止基板は素子基板よりも
やや小さい形状にしている)に起因する段差ができるの
で、一体感が乏しく外観が不良であり、特に眼鏡レンズ
としての見栄えが悪いという問題があった。
【0014】本発明の目的は、以上のような問題を解決
することができる構造のエレクトロクロミック素子及び
その製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「第1基板と第2基板との間に、少なくとも、第1電
極層、エレクトロクロミック層、イオン導電層、及び第
2電極層を形成してなるエレクトロクロミック素子にお
いて、前記第1基板と前記第2基板との間の第1端面領
域に、前記第1電極層の外縁を部分的に露出又は近接さ
せてなる第1取り出し電極形成領域を設け、前記第1基
板と前記第2基板との間の第2端面領域に、前記第2電
極層の外縁を部分的に露出又は近接させてなり、前記第
1取り出し電極形成領域とは分離した第2取り出し電極
形成領域を設け、前記第1取り出し電極形成領域及び前
記第2取り出し電極形成領域に、前記第1電極層及び前
記第2電極層と別個に導通する各低抵抗部材をそれぞれ
設けたことを特徴とするエレクトロクロミック素子(請
求項1)」を提供する。
【0016】また、本発明は、第二に「第1基板と第2
基板との間に、少なくとも、第1電極層、第1エレクト
ロクロミック層、イオン導電層、第2エレクトロクロミ
ック層、及び第2電極層を形成してなるエレクトロクロ
ミック素子において、前記第1基板と前記第2基板との
間の第1端面領域に、前記第1電極層の外縁を部分的に
露出又は近接させてなる第1取り出し電極形成領域を設
け、前記第1基板と前記第2基板との間の第2端面領域
に、前記第2電極層の外縁を部分的に露出又は近接させ
てなり、前記第1取り出し電極形成領域とは分離した第
2取り出し電極形成領域を設け、前記第1取り出し電極
形成領域及び前記第2取り出し電極形成領域に、前記第
1電極層及び前記第2電極層と別個に導通する各低抵抗
部材をそれぞれ設けたことを特徴とするエレクトロクロ
ミック素子(請求項2)」を提供する。
【0017】また、本発明は第三に「前記低抵抗部材
を、前記第1端面領域、該領域に隣接する前記第1基板
端面並びに前記第2基板端面に、及び前記第2端面領
域、該領域に隣接する前記第1基板端面並びに前記第2
基板端面に、それぞれ設けたことを特徴とする請求項1
又は2記載のエレクトロクロミック素子(請求項3)」
を提供する。
【0018】また、本発明は第四に「第1基板と第2基
板との間に、少なくとも、第1電極層、エレクトロクロ
ミック層、イオン導電層、及び第2電極層を形成してな
るエレクトロクロミック素子において、前記第1基板の
端面に前記第1電極層に至る複数の微小孔を、前記第2
基板の端面に前記第2電極層に至る複数の微小孔を、そ
れぞれ設け、前記第1電極層に至る複数の微小孔に、或
いは該複数の微小孔及び前記第1基板の端面に、該第1
電極層と導通する取り出し電極用の低抵抗部材を設け、
前記第2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
微小孔及び前記第2基板の端面に、該第2電極層と導通
する取り出し電極用の低抵抗部材を設けたことを特徴と
するエレクトロクロミック素子(請求項4)」を提供す
る。
【0019】また、本発明は第五に「第1基板と第2基
板との間に、少なくとも、第1電極層、第1エレクトロ
クロミック層、イオン導電層、第2エレクトロクロミッ
ク層、及び第2電極層を形成してなるエレクトロクロミ
ック素子において、前記第1基板の端面に前記第1電極
層に至る複数の微小孔を、前記第2基板の端面に前記第
2電極層に至る複数の微小孔を、それぞれ設け、前記第
1電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔
及び前記第1基板の端面に、該第1電極層と導通する取
り出し電極用の低抵抗部材を設け、前記第2電極層に至
る複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔及び前記第2
基板の端面に、該第2電極層と導通する取り出し電極用
の低抵抗部材を設けたことを特徴とするエレクトロクロ
ミック素子(請求項5)」を提供する。
【0020】また、本発明は第六に「基板上に少なくと
も、エレクトロクロミック層とこれを挟む一対の電極層
からなるエレクトロクロミック素子を形成するエレクト
ロクロミック素子の製造方法であって、前記一対の電極
層が短絡しないように、前記エレクトロクロミック層及
び一対の電極層を任意形状の素子基板上に形成し、かつ
前記一対の電極層の各電極取り出し部を前記素子基板上
の最外縁まで又は前記エレクトロクロミック層の形成パ
ターンより外側まで互いに分離して形成する工程と、前
記素子基板の素子面を封止基板及び封止剤により封止し
て一体の基板とする工程と、前記一体の基板を加工して
所定形状の一体基板とする工程と、前記所定形状の一体
基板の端面領域に一対の低抵抗部材を分離して設け、前
記互いに分離して形成した各電極取り出し部とそれぞれ
別個に接触させて導通をとることにより、前記一対の電
極層の各電極取り出しを行う工程と、を少なくとも有す
るエレクトロクロミック素子の製造方法(請求項6)」
を提供する。
【0021】また、本発明は第七に「第1基板及び第2
基板の間に、少なくとも、第1電極層、エレクトロクロ
ミック層、イオン導電層及び第2電極層を設けてエレク
トロクロミック素子を形成するエレクトロクロミック素
子の製造方法であって、前記第1基板上に、少なくと
も、前記第1電極層、エレクトロクロミック層、イオン
導電層及び第2電極層からなる積層体を、前記第1電極
層及び第2電極層が短絡しないように設けて素子基板を
形成する工程と、前記素子基板の積層体形成面を前記第
2基板及び封止剤により封止して一体の基板とする工程
と、前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とす
る工程と、前記所定形状の一体基板の第1端面領域に前
記第1電極層に至る複数の微小孔を、前記所定形状の一
体基板の第2端面領域に前記第2電極層に至る複数の微
小孔を、それぞれ形成する工程と、前記第1電極層に至
る複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔及び前記第1
端面領域に、低抵抗部材を設けて、該第1端面領域から
該第1電極層に至る取り出し電極であって該第1電極層
と導通する取り出し電極を形成することにより、該第1
電極層の電極取り出しを行う工程と、前記第2電極層に
至る複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔及び前記第
2端面領域に、低抵抗部材を設けて、該第2端面領域か
ら該第2電極層に至る取り出し電極であって該第2電極
層と導通する取り出し電極を形成することにより、該第
2電極層の電極取り出しを行う工程と、を少なくとも有
するエレクトロクロミック素子の製造方法(請求項
7)」を提供する。
【0022】また、本発明は第八に「前記封止基板又は
第2基板に、少なくともエレクトロクロミック層とこれ
を挟む一対の電極層からなる別のエレクトロクロミック
素子を形成したことを特徴とする請求項6又は7記載の
製造方法(請求項8)」を提供する。また、本発明は第
九に「第1基板及び第2基板の間に、少なくとも、第1
電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン導電層、
第2エレクトロクロミック層及び第2電極層を設けてエ
レクトロクロミック素子を形成するエレクトロクロミッ
ク素子の製造方法であって、前記第1基板上に、前記第
1電極層及び第1エレクトロクロミック層からなる積層
体を設けて第1素子基板を形成する工程と、前記第2基
板上に、前記第2電極層及び第2エレクトロクロミック
層からなる積層体を設けて第2素子基板を形成する工程
と、前記第1素子基板及び第2素子基板の各積層体形成
面を、イオン導電性及び接着性を有する層又は部材によ
り接合して一体の基板とする工程と、前記一体の基板を
加工して所定形状の一体基板とすると共に、前記第1電
極層の外縁を部分的に該所定形状の一体基板の第1端面
領域に露出又は近接させて第1取り出し電極形成領域と
し、かつ、前記第2電極層の外縁を部分的に該所定形状
の一体基板の第2端面領域に露出又は近接させて第2取
り出し電極形成領域として、各取り出し電極形成領域を
分離形成する工程と、前記第1取り出し電極形成領域及
び第2取り出し電極形成領域に、低抵抗部材をそれぞれ
設けて第1電極層及び第2電極層と別個に導通させるこ
とにより、第1取り出し電極及び第2取り出し電極を分
離形成する工程と、を少なくとも有するエレクトロクロ
ミック素子の製造方法(請求項9)」を提供する。
【0023】また、本発明は第十に「第1基板及び第2
基板の間に、少なくとも、第1電極層、第1エレクトロ
クロミック層、イオン導電層、第2エレクトロクロミッ
ク層及び第2電極層を設けてエレクトロクロミック素子
を形成するエレクトロクロミック素子の製造方法であっ
て、前記第1基板上に、前記第1電極層及び第1エレク
トロクロミック層からなる積層体を設けて第1素子基板
を形成する工程と、前記第2基板上に、前記第2電極層
及び第2エレクトロクロミック層からなる積層体を設け
て第2素子基板を形成する工程と、前記第1素子基板及
び第2素子基板の各積層体形成面を、イオン導電性及び
接着性を有する層又は部材により接合して一体の基板と
する工程と、前記一体の基板を加工して所定形状の一体
基板とする工程と、前記所定形状の一体基板の第1端面
領域に前記第1電極層に至る複数の微小孔を、前記所定
形状の一体基板の第2端面領域に前記第2電極層に至る
複数の微小孔を、それぞれ形成する工程と、前記第1電
極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔及び
前記第1端面領域に、低抵抗部材を設けて、該第1端面
領域から該第1電極層に至る取り出し電極であって該第
1電極層と導通する取り出し電極を形成することによ
り、該第1電極層の電極取り出しを行う工程と、前記第
2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔
及び前記第2端面領域に、低抵抗部材を設けて、該第2
端面領域から該第2電極層に至る取り出し電極であって
該第2電極層と導通する取り出し電極を形成することに
より、該第2電極層の電極取り出しを行う工程と、を少
なくとも有するエレクトロクロミック素子の製造方法
(請求項10)」を提供する。
【0024】また、本発明は第十一に「第1基板及び第
2基板の間に、少なくとも、第1電極層、第1エレクト
ロクロミック層、イオン導電層、第2エレクトロクロミ
ック層及び第2電極層を設けてエレクトロクロミック素
子を形成するエレクトロクロミック素子の製造方法であ
って、前記第1基板上に前記第1電極層を形成する工程
と、前記第2基板上に前記第2電極層を形成する工程
と、前記第1基板及び第2基板の各電極層形成面を、エ
レクトロクロミック性、イオン導電性及び接着性を有す
る層又は部材により接合して一体の基板とする工程と、
前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とすると
共に、前記第1電極層の外縁を部分的に該所定形状の一
体基板の第1端面領域に露出又は近接させて第1取り出
し電極形成領域とし、かつ、前記第2電極層の外縁を部
分的に該所定形状の一体基板の第2端面領域に露出又は
近接させて第2取り出し電極形成領域として、各取り出
し電極形成領域を分離形成する工程と、前記第1取り出
し電極形成領域及び第2取り出し電極形成領域に、低抵
抗部材をそれぞれ設けて第1電極層及び第2電極層と別
個に導通させることにより、第1取り出し電極及び第2
取り出し電極を分離形成する工程と、を少なくとも有す
るエレクトロクロミック素子の製造方法(請求項11)」
を提供する。
【0025】また、本発明は第十二に「第1基板及び第
2基板の間に、少なくとも、第1電極層、第1エレクト
ロクロミック層、イオン導電層、第2エレクトロクロミ
ック層及び第2電極層を設けてエレクトロクロミック素
子を形成するエレクトロクロミック素子の製造方法であ
って、前記第1基板上に前記第1電極層を形成する工程
と、前記第2基板上に前記第2電極層を形成する工程
と、前記第1基板及び第2基板の各電極層形成面を、エ
レクトロクロミック性、イオン導電性及び接着性を有す
る層又は部材により接合して一体の基板とする工程と、
前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とする工
程と、前記所定形状の一体基板の第1端面領域に前記第
1電極層に至る複数の微小孔を、前記所定形状の一体基
板の第2端面領域に前記第2電極層に至る複数の微小孔
を、それぞれ形成する工程と、前記第1電極層に至る複
数の微小孔に、或いは該複数の微小孔及び前記第1端面
領域に、低抵抗部材を設けて、該第1端面領域から該第
1電極層に至る取り出し電極であって該第1電極層と導
通する取り出し電極を形成することにより、該第1電極
層の電極取り出しを行う工程と、前記第2電極層に至る
複数の微小孔に、或いは該複数の微小孔及び前記第2端
面領域に、低抵抗部材を設けて、該第2端面領域から該
第2電極層に至る取り出し電極であって該第2電極層と
導通する取り出し電極を形成することにより、該第2電
極層の電極取り出しを行う工程と、を少なくとも有する
エレクトロクロミック素子の製造方法(請求項12)」を
提供する。
【0026】また、本発明は第十三に「前記低抵抗部材
をメッキ法により設けたことを特徴とする請求項6〜12
記載の製造方法(請求項13)」を提供する。また、本発
明は第十四に「前記低抵抗部材を真空薄膜形成法により
設けたことを特徴とする請求項6〜12記載の製造方法
(請求項14)」を提供する。
【0027】
【作用】本発明(請求項6〜14)にかかる形状加工前の
素子基板及び封止用基板の形状は任意でよいが、該基板
作製時の形状バラツキが極めて小さい(設定形状との誤
差が極めて小さい)比較的単純な形状のものが好まし
い。例えば、ECD眼鏡レンズを製造する場合には、円
形基板の一部を除去した形状とすると、形状誤差が極め
て小さいので、また除去部分を位置合わせの基準とでき
る。そのため、ECDを構成する各層形成時に蒸着マス
クを使用する場合には、該マスクと素子基板との位置合
わせを正確かつ容易にできるので好ましい。
【0028】なお、ECDを構成する各層を素子基板の
全面に形成する製造方法にすれば、製作コストが高い蒸
着マスクが不要となり、全体の製造コストを低減できる
ので好ましい。また、封止用の基板に、少なくともエレ
クトロクロミック層とこれを挟む一対の電極層からなる
別のECDを形成すると、二つのECDによって、全体
の着色濃度が増大し(透過型ECDの場合)、あるいは
両面ECDミラーを形成できる(反射型ECDの場合)
ので好ましい(請求項8)。
【0029】本発明(請求項6〜14)によれば、任意形
状の2枚の基板間に、一対の電極層を含む各層(ECD
を構成する層)を形成して一体の基板とした後に、該一
体となった基板を所定の形状に加工し、さらに前記所定
形状の基板端面に一対の低抵抗部材を分離して形成し、
前記各電極層の電極取り出し部とそれぞれ別個に接触さ
せて導通をとることにより、各電極層の電極取り出しを
行うので、前記従来の製造方法における各問題に対応す
る以下の効果が得られる(例えば、請求項1〜5記載の
EC素子を製造する際に、特に効果的である)。
【0030】上部電極層(又は第1電極層)用の低抵
抗部材(例えば、メッキ電極)が下部電極層(又は第2
電極層)に接触して、あるいは下部電極層(又は第2電
極層)用の低抵抗部材が上部電極層(又は第1電極層)
に接触して、ECDが短絡状態となることが起こりにく
い。即ち、一対の電極層は、2枚の基板間に形成され各
電極層の表面が封止されているので、一体基板(2枚の
基板が一体となった基板)の端面に形成する一対の低抵
抗部材を大きく位置ずれして(誤って)形成しなけれ
ば、各電極層と誤って接触して短絡することはない。
【0031】一対の電極層が直接接触してECDが短
絡状態となることが起こりにくい。即ち、ECDを構成
する各層を形成する素子基板(形状加工前)は任意形状
でよいので、蒸着マスクを使用して各層を形成する場合
には、各層形成用の蒸着マスクの位置ずれの原因となる
素子基板の形状のバラツキが極めて小さい形状(例え
ば、円形又は矩形)にできる。その結果、マスクの位置
ずれを極めて小さくできるので、位置ずれに起因する一
対の電極層の直接接触によるECDの短絡が起こりにく
い。
【0032】なお、ECDを構成する各層を素子基板の
全面に形成する製造方法では、製作コストの高い蒸着マ
スクは不要である(全体の製造コストを低減できる)。
またこの場合には、各電極層間には電子絶縁層が全面に
介在するので、電極間の短絡は発生しない。 視野内に低抵抗部材(例えば、メッキ電極)や着消色
しない部分(一対の電極層に挟まれていないEC層部
分)が現れてECDの外観が不良となることが起こりに
くい。視野内とは、基板表面のうち、基板枠(例えば、
眼鏡フレーム)により隠蔽される最外縁部分を除いた部
分であり、この部分は封止されている(2枚の基板間に
閉じ込められている)ので、低抵抗部材が現れることは
ない。
【0033】ここで、低抵抗部材は前記隠蔽される最外
縁部分において、電極層と接触するように設けられる。
また、項で説明したように、蒸着マスクを使用してE
CDを構成する各層を形成する場合には、マスクの位置
ずれを極めて小さくできるので、前記着消色しない部分
は、前記隠蔽される最外縁部分に収めることが容易であ
り、視野内に現れることは起こりにくい。
【0034】なお、各層を素子基板の全面に形成する場
合には、素子基板の全面を着消色させることができる。 素子基板上に形成した前記各層を封止基板及び封止剤
で封止する場合には、素子基板と封止基板の位置ずれが
発生しても、また封止剤が各基板の端面や表面にはみ出
しても、その後一体となった基板(素子基板及び封止基
板)を形状加工する時に、基板の位置ずれ部分及びはみ
出した封止剤が除去されるので、外観不良が発生するこ
とがない。
【0035】また、ECDを構成する各層を2枚の素子
基板に分けて形成した後、該2枚の素子基板を、イオン
導電性及び接着性を有する層又は部材、或いはイオン導
電性、エレクトロクロミック性及び接着性を有する層又
は部材により接合する(例えば、貼り合わせる)場合で
も、2枚の素子基板の位置ずれや、前記層又は部材のは
み出しが発生しても、一体となった基板を形状加工する
ときに、基板の位置ずれ部分及びはみだした層や部材が
除去されるので、外観不良が発生することがない。
【0036】ECDを構成する各層を素子基板上に形
成した後に一体基板とし、該一体基板を形状加工するこ
とができる。例えば、ECD眼鏡レンズを度付きレンズ
とする必要がある場合に、素子レンズ基板上に前記各層
を形成した後に封止剤により封止基板と一体とし、一体
レンズ基板(素子レンズ基板及び封止レンズ基板)に度
付き加工を施すことができる。
【0037】そのため、度付きECD眼鏡レンズの注文
がある前から、素子基板上にECDを構成する各層を形
成し、封止剤及び封止基板により封止しておくことがで
きる(大量生産及び作りだめができる)ので、注文があ
ってから装用希望者に製品(度付きECD眼鏡レンズ)
を手渡すまでの時間を短縮し、製造コストを低減でき
る。
【0038】なお、ECDを構成する各層を2枚の素子
基板に分けて形成した後、該2枚の素子基板を、イオン
導電性及び接着性を有する層又は部材、或いはイオン導
電性、エレクトロクロミック性及び接着性を有する層又
は部材により接合する(例えば、貼り合わせる)場合で
も、同様の効果が得られる。 一体基板を構成する各基板(素子基板及び封止基板、
或いは2枚の素子基板)の板厚を低減して軽量化を図る
ことが容易である。即ち、2枚の基板が一体となった後
に、一体基板の形状加工をするので、各基板を単独で形
状加工するときよりも、板厚が大きい分、加工時に基板
の割れが発生しにくい。従って、各基板を単独で形状加
工するときよりも、各基板の板厚を低減できる。
【0039】一体基板を構成する各基板(素子基板及
び封止基板、或いは2枚の素子基板)が一体で形状加工
されるので、段差をなくすことができる。そのため、基
板の見栄えが良い。本発明にかかるECDの積層構造
は、特にどれと限定されるものではないが、固体型EC
Dの構造としては、例えば電極層/EC層(狭義)/
イオン導電層/電極層のような4層構造、電極層/還
元着色型EC層(狭義)/イオン導電層/可逆的電解酸
化層/電極層のような5層構造があげられる。
【0040】透明電極層の材料としては、例えば、Sn
2 、In2 3 、ITO、ZnOなどが使用される。
このような電極層は、一般には真空蒸着、イオンプレー
ティング、スパッタリングなどの真空薄膜形成技術で形
成される。還元着色型EC層には、一般にWO3 ,Mo
3 等が使用される。イオン導電層には、例えば、酸化
ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、
酸化ランタン、フッ化マグネシウム等が使用される。
【0041】イオン導電層は、電子に対して絶縁体であ
るが、プロトン(H+ )及びヒドロキシイオン(O
- )に対しては良導体となる。EC層の着消色反応に
はカチオンが必要とされ、H+ やLi+ をEC層その他
に含有させる必要がある。H+ は初めからイオンである
必要はなく、電圧が印加された時にH+ が生じればよ
く、従ってH+ の代わりに水を含有させてもよい。この
水は、非常に少なくて十分であり、しばしば大気中から
自然に侵入する水分でも着消色する。
【0042】EC層とイオン導電層とは、どちらを上に
しても下にしてもよい。更にEC層に対して間にイオン
導電層を挟んで(場合により酸化着色性EC層ともな
る)可逆的電解酸化層ないし触媒層を配設してもよい。
このような層としては、例えば酸化ないし水酸化イリジ
ウム、同じくニッケル、同じくクロム、同じくバナジウ
ム、同じくルテニウム、同じくロジウム等があげられ
る。これらの物質は、イオン導電層または透明電極層中
に分散されていてもよいし、逆にそれらを分散していて
もよい。
【0043】その他のEC物質として、例えば、酸化チ
タン、酸化コバルト、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化鉛、酸
化銅、硫化鉄、酸化ビスマス、硫化ニオブ等の金属酸化
物や金属硫化物の他、ハイドロキノン誘導体、ベルリン
酸鉄誘導体、金属フタロシアニン誘導体(Co,Fe,
Zn,Ni,Cuの各フタロシアニン誘導体)、プルシ
アンブルー、プルシアンブルー類似化合物、窒化インジ
ウム、窒化スズ、窒化塩化ジルコニウム、ビオロゲン系
有機EC材料、スチリル系有機EC材料、ポリアニリン
等がEC層に使用できる。
【0044】イオン導電性及び接着性を有する層(又は
部材)の材料としては、例えば、(A)ポリ(2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリ
(スチレン−スルホン酸)、ポリ(エチレン−スルホン
酸)、ポリビニルスルホン酸、フッ素化共重合体等から
なる重合体、 (B)第1の単量体〔例えば、ビニルス
ルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、フッ化ビニル
スルホニル〕と第2の単量体〔例えば、ビニルピロリジ
ノン、ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、
イソプロピルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエ
ーテル、イソブチレン〕との共重合体、 (C)前記第
1の単量体及び前記第2の単量体とスチレンスルホン酸
ナトリウムとの共重合体、(D)親水性アクリレート単
量体〔例えば、ポリ(エチレンオキシド)ジメタクリレ
ート、エトキシトリエチレン グリコール メタクリレ
ート、エチレンオキシド- ジメチルシロキサン アクリ
レート、ヒドロキシプロピル アクリレート、エチル
アクリレート〕とスルホン酸単量体〔例えば、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレン
−スルホン酸、エチレン−スルホン酸、ビニルスルホン
酸〕との共重合体、等がある。
【0045】また、イオン導電性、エレクトロクロミッ
ク性及び接着性を有する層(又は部材)の材料として
は、例えば、前記イオン導電性及び接着性を有する層
(又は部材)の材料に、前記エレクトロクロミック物質
を分散させたものが使用できる。不透明な電極層は反射
層と兼用してもよく、例えば、金、銀、アルミニウム、
クロム、スズ、亜鉛、ニッケル、ルテニウム、ロジウ
ム、ステンレスなどの金属が使用される。
【0046】封止剤には、例えば、エポキシ樹脂、ウレ
タン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニール系樹脂、変
成ポリマー系などの透明材料が好ましいが、これらに限
定されるものではない。以下、実施例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0047】
【実施例1】図1は、本発明にかかる製造方法の一例の
工程を示す図であり、(a)は初期状態、(b)はEC
Dを構成する各層形成工程、(c)は封止工程、(d)
は基板の加工工程、(e)はメッキ電極(低抵抗部材の
一例)形成工程における各基板の正面及び断面図を示
す。
【0048】先ず、厚さ1mm、直径80mmの円形基
板の一部を除去し(除去部分を位置合わせの基準とす
る)、さらに超音波洗浄した素子基板1を用意した(図
1(a))。この素子基板1上の一部(図中上側)を除
いた部分に、下部電極層2として厚さ200nmのIT
O層を真空薄膜形成法(蒸着法、イオンプレーティング
法又はスパッタリング法等)により形成した。ここで、
下部電極層2は、上方が部分的に突出し、下方が素子基
板1の下側最外縁まで延びたパターンで形成した。な
お、後で下部電極層2上に形成するEC層3が重ならな
い下方の下部電極層部分を電極取り出し部とする(図1
(b)、b−2参照)。また、このような下部電極層パ
ターンは蒸着マスクにより設定した。
【0049】次に、下部電極層2上に、EC層3を構成
する層として酸化イリジウムと酸化スズとの混合物層、
酸化タンタル層、酸化タングステン層を順次、前記真空
薄膜形成法により形成した。各層の厚さは形成順に約1
50、500、500nmである。EC層3のパターン
は、上方では前記下部電極層パターンの突出部分の輪郭
線よりもやや外側まで、下方では下部電極層の電極取り
出し部の手前までとなるように形成した(図1(b)斜
線部分参照)。また、EC層3のパターンは前記蒸着マ
スクとは別の蒸着マスクにより設定した。
【0050】次に、EC層3上に、上部電極層4として
厚さ200nmのITO層を前記真空薄膜形成法により
形成した。ここで、上部電極層4はEC層3のパターン
内から基板1の上側最外縁まで、下部電極層に接触しな
いようなパターンで形成し、EC層3が重ならない基板
上側の上部電極層部分を電極取り出し部とする(図1
(b)、b−1参照)。また、このような上部電極層パ
ターンは、さらに別の蒸着マスクにより設定した。
【0051】なお、素子基板は円形基板の一部を除去し
た単純な形状であるので、設定形状との形状誤差が極め
て小さく、また除去部分を位置合わせの基準とできる。
そのため、ECDを構成する各層の蒸着マスクと素子基
板との位置合わせを正確かつ容易にできた。次に、厚さ
0.8 mm、直径80mmの円形基板を封止基板6とし
て、前記各層を形成した素子基板面をエポキシ樹脂(封
止剤の一例)と共に封止して一体の基板とした(図1
(c)参照)。この際、素子基板1と封止基板6の位置
合わせは、特に必要はなく、また両基板からエポキシ樹
脂がはみ出しても構わないので、封止作業は極めて容易
であった。
【0052】なお、素子基板面を封止剤及び封止基板に
より封止する前記工程までの素子基板又は封止基板は円
形基板に限らず、矩形やレンズ形状等、任意形状の基板
が使用できる。次に、一体となった基板を玉摺り加工し
て所定のレンズ形状とした(図1(d))。ここで、E
C層3のパターンの輪郭線がレンズの全周にわたって、
レンズ端面から0.5 mm内側に位置するように加工し
た。また、基板の加工後も上下の各電極層の電極取り出
し部は、レンズの最外縁まで延びていた。
【0053】次に、所定形状としたレンズの端面に一対
のメッキ電極5を形成して、レンズの最外縁まで延びて
いる各電極取り出し部とそれぞれ別個に接触させて低抵
抗取り出し電極とし、各電極層の電極取り出しを行った
(図1(e)参照)。このようにして作製したECD眼
鏡レンズBは、1枚のレンズのように見え、見栄えが非
常に良かった。このECD眼鏡レンズBをECD駆動機
能を有する眼鏡枠(メタルフレーム)Aに枠いれして
(図2、実願平1−048344参照)装用したとこ
ろ、良好な外観と調光機能を示した。また、長時間装用
しても不快感はなかった。さらに、長期間使用しても接
着剤の剥離やレンズの割れは全く発生しなかった。
【0054】なお、図2において、着色用スイッチCの
下方部分及び消色用スイッチDの下方部分には、ECD
駆動用の電源として電池がそれぞれ(各1個)内蔵され
ている。また、眼鏡枠(メタルフレーム)Aのフロント
部分は天側の分割部材(導体)A1、地側の分割部材
(導体)A2、及び両部材(導体)間の導通を阻止する
ための絶縁部材により構成されている。
【0055】各電池の一方の電極は、前記一対のメッキ
電極5の一方と接触(導通)しているメタルフレームA
の天側の分割部材(導体)A1を介して各ECD眼鏡レ
ンズBの上部電極層取り出し電極(又は下部電極層取り
出し電極)と導通している。また、各電池の他方の電極
は、前記一対のメッキ電極5の他方と接触(導通)して
いるメタルフレームAの地側の分割部材(導体)A2を
介して各ECD眼鏡レンズBの下部電極層取り出し電極
(又は上部電極層取り出し電極)と導通している。
【0056】また、メタルフレームAの天側の分割部材
(導体)A1と地側の分割部材(導体)A2との間に絶
縁部材を設けることにより、両部分A1,A2の短絡
(即ち、上下電極層の短絡)を阻止している。
【0057】
【実施例2】実施例1における封止基板の厚さを10m
mとし、玉摺り加工の前に度付き加工を施す他は、実施
例1と全く同様にして度付きECD眼鏡レンズを作製し
た。このようにして作製した度付きECD眼鏡レンズ
は、1枚のレンズのように見え、見栄えが非常に良かっ
た。このECD眼鏡レンズをECD駆動機能を有する眼
鏡枠Aに枠いれして装用したところ、良好な外観、調光
機能及び視力矯正機能を示した。また、長時間装用して
も不快感はなかった。さらに、長期間使用しても接着剤
の剥離やレンズの割れは全く発生しなかった。
【0058】
【実施例3】実施例2における封止基板上に、素子基板
上に設けた各層を全く同様に形成し両基板の各層形成面
を向かい合わせてエポキシ接着剤で封止した他は、実施
例2と全く同様にして度付きECD眼鏡レンズを作製し
た。このようにして作製した度付きECD眼鏡レンズ
は、1枚のレンズのように見え、見栄えが非常に良かっ
た。このECD眼鏡レンズをECD駆動機能を有する眼
鏡枠Aに枠いれして装用したところ、良好な外観、調光
機能(実施例2の場合よりも着色濃度が増大した)及び
視力矯正機能を示した。また、長時間装用しても不快感
はなかった。さらに、長期間使用しても接着剤の剥離や
レンズの割れは全く発生しなかった。
【0059】
【実施例4】実施例1〜4の工程(e)におけるメッキ
電極に替えて、真空薄膜形成法(蒸着、イオンプレーテ
ィング又はスパッタリング等)により、レンズ端面に一
対の低抵抗取り出し電極(低抵抗部材の一例)を形成し
た他は、実施例1〜4と全く同様にして、それぞれEC
D眼鏡レンズを作製した。
【0060】このECD眼鏡レンズは、1枚のレンズの
ように見え、見栄えが非常に良かった。このECD眼鏡
レンズをECD駆動機能を有する眼鏡枠Aに枠いれして
装用したところ、良好な外観、調光機能及び視力矯正機
能を示した。また、長時間装用しても不快感はなかっ
た。さらに、長期間使用しても接着剤の剥離やレンズの
割れは全く発生しなかった。
【0061】この実施例によれば、レンズ端面に短時間
で低抵抗取り出し電極(低抵抗部材の一例)を形成でき
る。そのため、取り出し電極形成の工程時間がメッキに
よる形成の場合の1/6程度に短縮でき、ECD眼鏡レ
ンズ(EC素子の一例)の短納期化が図れる。さらに、
この実施例によれば、取り出し電極形成の工程数がメッ
キによる形成の場合の1/5程度となり、工程数を大幅
に削減できる。そのため、取り出し電極形成にかかるコ
ストを50〜70%削減でき、コストダウン効果が大き
い。
【0062】
【実施例5】図4は本実施例の工程を示す図であり、
(a),(a’)は初期状態、(b),(b’)はEC
Dを構成する各層の形成工程、(c)は2枚の基板を接
合する(貼り合わせる)工程、(d)は一体基板の加工
工程、(e)はメッキ電極(低抵抗部材による電極の一
例)形成工程、における各基板の正面(平面)図及び断
面図をそれぞれ示す。
【0063】まず、厚さ1mm、直径80mmの円形基
板の一部を除去し(除去部分を位置合わせの基準とす
る)、更に超音波洗浄した基板1を用意した(図4
(a))。この基板1上の一部(図中上側)を除いた部
分に、第1電極層として厚さ200nmのITO層を真
空薄膜形成法(蒸着法、イオンプレーティング法又はス
パッタリング法等)により形成した。ここで、第1電極
層2は、上方が部分的に突出し、下方が素子基板1の下
側最外縁まで延びたパターンで形成した。尚、後で第1
電極層2上に形成するEC層3が重ならない下方の第1
電極層部分が電極取り出し部となる(図4(b)参
照)。このような第1電極層パターンは、蒸着マスクに
より設定した。
【0064】次に、第1電極層2上に、EC層(広義の
EC層)3として、酸化ニッケル層又は酸化イリジウム
と酸化スズとの混合物層(狭義のEC層、厚さ150n
m)及び酸化タンタル層(イオン導電層、厚さ700n
m)の積層体を前記真空薄膜形成法により形成した。E
C層3のパターンは、上方では前記第1電極層パターン
の突出部分の輪郭線よりもやや外側まで、下方では第1
電極層の電極取り出し部の手前までとなるように形成し
た(図4(b)斜線部)。また、EC層3のパターン
は、前記蒸着マスクとは別の蒸着マスクにより設定し
た。
【0065】次に、厚さ1mm、直径80mmの円形基
板の一部を除去し(除去部分を位置合わせの基準とす
る)、更に超音波洗浄した別の基板6を用意した(図4
(a’))。この基板6上の一部(図中下側)を除いた
部分に、第2電極層4として厚さ200nmのITO層
を前記真空薄膜形成法により形成した。ここで、第2電
極層4は、下方が部分的に突出し、上方が基板6の上側
最外縁まで延びたパターンで形成した(図4(b’)参
照)。なお、後で基板6を基板1に接合する(貼り合わ
せる)際にEC層3が重ならない上方の第2電極層部分
が電極取り出し部となる。また、このような第2電極層
パターンは、更に別の蒸着マスクにより設定した。
【0066】基板1及び基板6は、円形基板の一部を除
去した単純な形状であるので、設定形状と実際の基板形
状の形状誤差を極めて小さくすることができ、また除去
した部分を位置合わせの基準とすることができる。その
ため、前記各層のパターンを設定する各蒸着マスクと基
板の位置合わせを正確かつ容易に行うことができた。次
に、基板1及び基板6を、前記各層を形成した基板面同
士を向かい合わせてエレクトロクロミック物質を分散さ
せたイオン導電層を兼ねた接着層(例えば、前記イオン
導電性及び接着性を有する層の材料に、前記エレクトロ
クロミック物質を分散させたもの)8により接合して一
体の基板とした(図4(c)参照)。
【0067】この際、基板1と基板6の位置合わせは、
前記除去した部分を基準にして容易に行うことができ、
また両基板間から接着層8がはみだしても構わないの
で、接着作業は極めて容易に行うことができた。次に、
一体となった基板を玉摺り加工して所定のレンズ形状と
した(図4(d)参照)。ここで、EC層3パターンの
輪郭線がレンズの全周囲にわたって、レンズ端面から約
0.5 mm内側に位置するように加工した。尚、基板の加
工後も、第1電極層及び第2電極層の各電極取り出し部
は、レンズの最外縁まで延びていた。 次に、所定形状
としたレンズの端面に一対のメッキ電極5を形成して、
レンズの最外縁まで延びている各電極取り出し部と、そ
れぞれ別個に接触(導通)させて低抵抗取り出し電極と
し、第1、第2の各電極層の電極取り出しを行った(図
4(e)参照)。
【0068】このようにして作製したECD眼鏡レンズ
は、1枚のレンズのように見え、見栄えが非常に良かっ
た。このECD眼鏡レンズをECD駆動機能を有する眼
鏡枠Aに枠入れして(図2参照)装用したところ、良好
な外観と調光機能を示した。また、長時間装用しても不
快感はなかった。さらに、長時間使用しても、接着剤の
剥離やレンズの割れは全く発生しなかった。
【0069】
【実施例6】実施例5における、基板1上の第1電極層
2上に酸化イリジウムと酸化スズとの混合物層(狭義の
EC層、厚さ150nm)3aを、また基板6上の第2
電極層4上に酸化タングステン層(狭義のEC層、厚さ
500nm)3bを、真空薄膜形成法により、それぞれ
形成し、さらに基板1及び基板6を、前記各層を形成し
た基板面同士を向かい合わせて、イオン導電性を有する
接着層(例えば、前記イオン導電性及び接着性を有する
層の材料)8’により接合して一体の基板とした他は、
実施例5と全く同様にしてECD眼鏡レンズを作製した
(図5参照)。
【0070】このようにして作製したECD眼鏡レンズ
は、1枚のレンズのように見え、見栄えが非常に良かっ
た。このECD眼鏡レンズをECD駆動機能を有する眼
鏡枠に枠入れして装用したところ、良好な外観と調光機
能(実施例5の場合よりも着色濃度が増大した)を示し
た。また、長時間装用しても不快感はなかった。さら
に、長時間使用しても、接着剤の剥離やレンズの割れは
全く発生しなかった。
【0071】
【実施例7】本実施例では先ず、厚さ1mm、直径80
mmの円形基板を超音波洗浄した素子基板1を用意した
(図6(a)参照)。この素子基板1の凹面側全面に、
厚さ0.2 μmの下部ITO透明電極層(下部電極層)2
を真空薄膜形成法(蒸着法、イオンプレーティング法又
はスパッタリング法等)により形成した。
【0072】続いて、下部電極層2上の全面に、EC層
(広義のEC層)3として、酸化ニッケル層又は酸化イ
リジウムと酸化スズとの混合物層(狭義のEC層、厚さ
150nm)及び酸化タンタル層(イオン導電層、厚さ
700nm)の積層体を、さらにEC層3上の全面に、
厚さ0.2 μmの上部ITO透明電極層(上部電極層)4
を同様に形成した。
【0073】次に、素子基板1の各層形成面(凹面)を
封止樹脂(封止剤)7及び封止基板6により封止して一
体の基板とした(図6(b)参照)。本実施例では、素
子基板1の凹面側にECDを構成する各層を形成した
が、図6(c)に示すように、素子基板の凸面側に各層
を形成し、さらに封止を行ってもよい。以下、素子基板
1の凹面側に各層を形成した場合について、その後の製
造工程の説明を行うが、素子基板1の凸面側に各層を形
成する場合でも、同様な工程でECDを製造することが
できる。
【0074】前記一体となった基板(図6(b)参照)
の玉摺りを行って、図7(a)に示すような眼鏡レンズ
の形状とした。下部電極層2及び上部電極層4の各電極
取り出しを行うために、マイクロドリルを用いて一体基
板の端面に、下部電極層取り出し用スルーホールH、及
び上部電極層取り出し用スルーホールH’をそれぞれ開
孔した(図7参照)。
【0075】スルーホールHは、一体基板の第1端面領
域(図7の上側部分)から下部電極層2に至る複数の微
少孔であり、またスルーホールH’は、一体基板の第2
端面領域(図7の下側部分)から上部電極層4に至る複
数の微少孔である。スルーホールH,H’の孔径は0.2
〜 0.3 mmであり、スルーホールHは8〜12箇所
(第1端面領域)に、スルーホールH’は10〜15箇
所(第2端面領域)に、それぞれ設けた。
【0076】次に、図8に示すように、第1端面領域及
びスルーホールHに(又はスルーホールHだけに)メッ
キを施して、該第1端面領域から下部電極層2に至る取
り出し電極であって、該下部電極層2と導通する取り出
し電極を形成した。また、第2端面領域及びスルーホー
ルH’に(又はスルーホールH’だけに)メッキを施し
て、該第2端面領域から上部電極層4に至る取り出し電
極であって、該上部電極層4と導通する取り出し電極を
形成した。
【0077】このようにして作製したECD眼鏡レンズ
Bは、1枚のレンズのように見え、見栄えが非常に良か
った。このECD眼鏡レンズBをECD駆動機能を有す
る眼鏡枠(メタルフレーム)Aに枠入れして(図2参
照)装用したところ、良好な外観及び調光機能を示し
た。また、長時間装用しても不快感はなかった。さら
に、長期間使用しても、接着剤の剥離やレンズの割れは
全く発生しなかった。
【0078】なお、ECD眼鏡レンズBをECD駆動機
能を有する眼鏡枠(メタルフレーム)Aに枠入れする
と、メタルフレームAの上側部分A1と下部電極層2の
前記取り出し電極(メッキ電極)が接触(導通)し、ま
たメタルフレームBの下側部分A2と上部電極層4の前
記取り出し電極(メッキ電極)が接触(導通)する。ま
た、図9に示すように、スルーホール部H,H’に導電
性物質(例えば、導電性ゴムや導電性ペーストなど)を
詰めて、各取り出し電極を形成したECD眼鏡レンズに
ついても、眼鏡枠(メタルフレーム)Aに枠入れして装
用したところ良好な外観及び調光機能を示した。また、
長時間装用しても不快感はなかった。さらに、長期間使
用しても接着剤の剥離やレンズの割れは全く発生しなか
った。
【0079】
【実施例8】本実施例では先ず、厚さ1mm、直径80
mmの円形基板を超音波洗浄した第1素子基板を用意し
た。この第1素子基板の一方の表面側全面に、厚さ0.2
μmの第1電極層(ITO透明電極層)を、さらに該第
1電極層上の全面に、厚さ150nmのEC層(酸化イ
リジウムと酸化スズとの混合物層)を、真空薄膜形成法
(蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタリング
法等)により積層して形成した。
【0080】次に、厚さ1mm、直径80mmの円形基
板を超音波洗浄した第2素子基板を用意した。この第2
素子基板の一方の表面側全面に、厚さ0.2 μmの第2電
極層(ITO透明電極層)を、さらに該第2電極層上の
全面に、厚さ700nmのEC層(酸化タングステン
層)を、真空薄膜形成法(蒸着法、イオンプレーティン
グ法又はスパッタリング法等)により積層して形成し
た。
【0081】次に、第1素子基板及び第2素子基板を、
前記各層を形成した基板面同士を向かい合わせて、イオ
ン導電層を兼ねた接着層(例えば、前記イオン導電性及
び接着性を有する層(又は部材)の材料)により接合し
て一体の基板とした。この際、第1素子基板及び第2素
子基板の位置合わせは、各基板が同一の円形基板である
ため、容易に行うことができ、また両基板間から接着剤
がはみだしても構わないので、接着作業は極めて容易に
行うことができた。
【0082】次に、一体となった基板の玉摺りを行っ
て、眼鏡レンズの形状とした。第1電極層及び第2電極
層の各電極取り出しを行うために、マイクロドリルを用
いて一体基板の端面に、第1電極層取り出し用スルーホ
ール、及び第2電極層取り出し用スルーホールをそれぞ
れ開孔した。第1電極層取り出し用スルーホールは、一
体基板の第1端面領域から第1電極層に至る複数の微少
孔であり、また第2電極層取り出し用スルーホールは、
一体基板の第2端面領域から第2電極層に至る複数の微
少孔である。
【0083】各スルーホールの孔径は0.2 〜 0.3 mm
であり、第1電極層取り出し用スルーホールは8〜12
箇所(第1端面領域)に、第2電極層取り出し用スルー
ホールは10〜15箇所(第2端面領域)に、それぞれ
設けた。次に、第1端面領域及び第1電極層取り出し用
スルーホールにメッキを施して該第1端面領域から第1
電極層に至る取り出し電極であって、該第1電極層と導
通する取り出し電極を形成した。また、第2端面領域及
び第2電極層取り出し用スルーホールにメッキを施して
該第2端面領域から第2電極層に至る取り出し電極であ
って、該第2電極層と導通する取り出し電極を形成し
た。
【0084】このようにして作製したECD眼鏡レンズ
Bは、1枚のレンズのように見え、見栄えが非常に良か
った。このECD眼鏡レンズBを2枚作製して、ECD
駆動機能を有する眼鏡枠(メタルフレーム)Aに枠入れ
して(図2参照)装用したところ、良好な外観及び調光
機能を示した。また、長時間装用しても不快感はなかっ
た。さらに、長期間使用しても、接着剤の剥離やレンズ
の割れは全く発生しなかった。
【0085】なお、スルーホール部に導電性物質(例え
ば、導電性ゴムや導電性ペーストなど)を詰めて、各取
り出し電極を形成したECD眼鏡レンズについても、眼
鏡枠(メタルフレーム)Aに枠入れして装用したとこ
ろ、良好な外観及び調光機能を示した。また、長時間装
用しても不快感はなかった。さらに、長期間使用して
も、接着剤の剥離やレンズの割れは全く発生しなかっ
た。
【0086】
【発明の効果】以上の通り、本発明(請求項6〜14)に
よれば、作用の欄に記載の〜の効果が得られ、特に
請求項1〜5記載のEC素子を製造する際に効果が大き
い。また、本発明(請求項14)によれば、 低抵抗部材(例えば、低抵抗取り出し電極)を真空薄
膜形成法により形成するので、ECD(例えば、ECD
眼鏡レンズ)の短納期化及びコストダウンが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1の製造工程を示す図であり(a)
は初期状態、(b)はECDを構成する各層形成工程、
(c)は封止工程、(d)は基板の加工工程、(e)は
メッキ電極(低抵抗部材による取り出し電極の一例)形
成工程における各基板の正面(平面)図及び断面図を示
す。
【図2】は(a)が実施例のEC眼鏡レンズを枠いれし
たECサングラスの斜視図であり、又(b)が眼鏡枠A
のフロント部分の構成を示す正面(平面)図である。
【図3】は、従来のECD製造方法の一例の工程を示す
図であり、(a)は初期状態、(b)は基板の加工工
程、(c)はメッキ電極形成工程(d)はECDを構成
する各層形成工程、(e)は封止工程における各基板の
正面及び断面図を示す。
【図4】は、実施例5の製造工程を示す図であり
(a),(a)は初期状態(b),(b)はECDを構
成する各層形成工程、(c)は2枚の基板の接合工程、
(d)は一体基板の加工工程、(e)はメッキ電極(低
抵抗部材による取り出し電極の一例)形成工程における
各基板の正面(平面)図及び断面図を示す。
【図5】は、実施例6の製造工程を示す図であり
(a),(a)は初期状態(b),(b)はECDを構
成する各層形成工程、(c)は2枚の基板の接合工程、
(d)は一体基板の加工工程、(e)はメッキ電極(低
抵抗部材による取り出し電極の一例)形成工程における
各基板の正面(平面)図及び断面図を示す。
【図6】は実施例7にかかる形状加工前の素子基板又は
一体基板を示す図であり、(a)は素子基板又は一体基
板の正面(平面)図、(b),(c)は一体基板のX−
X矢視断面図、をそれぞれ示す。
【図7】は実施例7にかかる形状加工を施し、さらにス
ルーホールを設けた一体基板を示す図であり、(a)は
正面(平面)図、(b)はY−Y矢視断面図をそれぞれ
示す。
【図8】は実施例7にかかるスルーホールにメッキを施
して電極取り出しを行った一体基板を示す断面図であ
る。
【図9】は実施例7にかかるスルーホールに導電性物質
(例えば、導電性ゴム)を設けて電極取り出しを行った
一体基板を示す断面図である。
【符号の説明】
A・・・眼鏡枠(メタルフレーム) A1・・・眼鏡枠(メタルフレーム)の上側部分であ
り、ECD駆動用電池の一方の電極と導通している。 A2・・・眼鏡枠(メタルフレーム)の下側部分であ
り、ECD駆動用電池の他方の電極と導通している。 B・・・EC眼鏡レンズ C・・・ECD着色用スイッチ D・・・ECD消色用スイッチ H・・・下部電極層取り出し用スルーホール(微小穿孔
窩) H’・・上部電極層取り出し用スルーホール(微小穿孔
窩) 1・・・素子基板又は第1素子基板 2・・・下部電極層又は第1電極層 3・・・広義のEC層 3a,3b・・狭義のEC層 4・・・上部電極層又は第2電極層 5・・・低抵抗部材、又は該部材による取り出し電極
(例えば、メッキ電極) 5a・・メッキ 5b・・導電性物質(例えば、導電性ゴム) 6・・・封止基板又は第2素子基板 7・・・封止剤(例えば、エポキシ樹脂) 8・・・イオン導電性及び接着性を有する層又は部材 8’・・イオン導電性、エレクトロクロミック性及び接
着性を有する層又は部材 以 上

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1基板と第2基板との間に、少なくと
    も、第1電極層、エレクトロクロミック層、イオン導電
    層、及び第2電極層を形成してなるエレクトロクロミッ
    ク素子において、 前記第1基板と前記第2基板との間の第1端面領域に、
    前記第1電極層の外縁を部分的に露出又は近接させてな
    る第1取り出し電極形成領域を設け、 前記第1基板と前記第2基板との間の第2端面領域に、
    前記第2電極層の外縁を部分的に露出又は近接させてな
    り、前記第1取り出し電極形成領域とは分離した第2取
    り出し電極形成領域を設け、 前記第1取り出し電極形成領域及び前記第2取り出し電
    極形成領域に、前記第1電極層及び前記第2電極層と別
    個に導通する各低抵抗部材をそれぞれ設けたことを特徴
    とするエレクトロクロミック素子。
  2. 【請求項2】 第1基板と第2基板との間に、少なくと
    も、第1電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン
    導電層、第2エレクトロクロミック層、及び第2電極層
    を形成してなるエレクトロクロミック素子において、 前記第1基板と前記第2基板との間の第1端面領域に、
    前記第1電極層の外縁を部分的に露出又は近接させてな
    る第1取り出し電極形成領域を設け、 前記第1基板と前記第2基板との間の第2端面領域に、
    前記第2電極層の外縁を部分的に露出又は近接させてな
    り、前記第1取り出し電極形成領域とは分離した第2取
    り出し電極形成領域を設け、 前記第1取り出し電極形成領域及び前記第2取り出し電
    極形成領域に、前記第1電極層及び前記第2電極層と別
    個に導通する各低抵抗部材をそれぞれ設けたことを特徴
    とするエレクトロクロミック素子。
  3. 【請求項3】 前記低抵抗部材を、前記第1端面領域、
    該領域に隣接する前記第1基板端面並びに前記第2基板
    端面に、及び前記第2端面領域、該領域に隣接する前記
    第1基板端面並びに前記第2基板端面に、それぞれ設け
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のエレクトロク
    ロミック素子。
  4. 【請求項4】 第1基板と第2基板との間に、少なくと
    も、第1電極層、エレクトロクロミック層、イオン導電
    層、及び第2電極層を形成してなるエレクト ロクロミック素子において、前記第1基板の端面に前記
    第1電極層に至る複数の微小孔を、前記第2基板の端面
    に前記第2電極層に至る複数の微小孔を、それぞれ設
    け、 前記第1電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第1基板の端面に、該第1電極層と導通
    する取り出し電極用の低抵抗部材を設け、 前記第2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第2基板の端面に、該第2電極層と導通
    する取り出し電極用の低抵抗部材を設けたことを特徴と
    するエレクトロクロミック素子。
  5. 【請求項5】 第1基板と第2基板との間に、少なくと
    も、第1電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン
    導電層、第2エレクトロクロミック層、及び第2電極層
    を形成してなるエレクトロクロミック素子において、 前記第1基板の端面に前記第1電極層に至る複数の微小
    孔を、前記第2基板の端面に前記第2電極層に至る複数
    の微小孔を、それぞれ設け、 前記第1電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第1基板の端面に、該第1電極層と導通
    する取り出し電極用の低抵抗部材を設け、 前記第2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第2基板の端面に、該第2電極層と導通
    する取り出し電極用の低抵抗部材を設けたことを特徴と
    するエレクトロクロミック素子。
  6. 【請求項6】 基板上に少なくとも、エレクトロクロミ
    ック層とこれを挟む一対の電極層からなるエレクトロク
    ロミック素子を形成するエレクトロクロミック素子の製
    造方法であって、 前記一対の電極層が短絡しないように、前記エレクトロ
    クロミック層及び一対の電極層を任意形状の素子基板上
    に形成し、かつ前記一対の電極層の各電極取り出し部を
    前記素子基板上の最外縁まで又は前記エレクトロクロミ
    ック層の形成パターンより外側まで互いに分離して形成
    する工程と、前記素子基板の素子面を封止基板及び封止
    剤により封止して一体の基板とする工程と、前記一体の
    基板を加工して所定形状の一体基板とする工程と、前記
    所定形状の一体基板の端面領域に一対の低抵抗部材を分
    離して設け、前記互いに分離して形成した各電極取り出
    し部とそれぞれ別個に接触させて導通をとることによ
    り、前記一対の電極層の各電極取り出しを行う工程と、
    を少なくとも有するエレクトロクロミック素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 第1基板及び第2基板の間に、少なくと
    も、第1電極層、エレクトロクロミック層、イオン導電
    層及び第2電極層を設けてエレクトロクロミック素子を
    形成するエレクトロクロミック素子の製造方法であっ
    て、 前記第1基板上に、少なくとも、前記第1電極層、エレ
    クトロクロミック層、イオン導電層及び第2電極層から
    なる積層体を、前記第1電極層及び第2電極層が短絡し
    ないように設けて素子基板を形成する工程と、 前記素子基板の積層体形成面を前記第2基板及び封止剤
    により封止して一体の基板とする工程と、 前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とする工
    程と、 前記所定形状の一体基板の第1端面領域に前記第1電極
    層に至る複数の微小孔を、前記所定形状の一体基板の第
    2端面領域に前記第2電極層に至る複数の微小孔を、そ
    れぞれ形成する工程と、 前記第1電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第1端面領域に、低抵抗部材を設けて、
    該第1端面領域から該第1電極層に至る取り出し電極で
    あって該第1電極層と導通する取り出し電極を形成する
    ことにより、該第1電極層の電極取り出しを行う工程
    と、 前記第2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第2端面領域に、低抵抗部材を設けて、
    該第2端面領域から該第2電極層に至る取り出し電極で
    あって該第2電極層と導通する取り出し電極を形成する
    ことにより、該第2電極層の電極取り出しを行う工程
    と、を少なくとも有するエレクトロクロミック素子の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記封止基板又は第2基板に、少なくと
    もエレクトロクロミック層とこれを挟む一対の電極層か
    らなる別のエレクトロクロミック素子を形成したことを
    特徴とする請求項6又は7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1基板及び第2基板の間に、少なくと
    も、第1電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン
    導電層、第2エレクトロクロミック層及び第2電極層を
    設けてエレクトロクロミック素子を形成するエレクトロ
    クロミック素子の製造方法であって、 前記第1基板上に、前記第1電極層及び第1エレクトロ
    クロミック層からなる積層体を設けて第1素子基板を形
    成する工程と、 前記第2基板上に、前記第2電極層及び第2エレクトロ
    クロミック層からなる積層体を設けて第2素子基板を形
    成する工程と、 前記第1素子基板及び第2素子基板の各積層体形成面
    を、イオン導電性及び接着性を有する層又は部材により
    接合して一体の基板とする工程と、 前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とすると
    共に、前記第1電極層の外縁を部分的に該所定形状の一
    体基板の第1端面領域に露出又は近接させて第1取り出
    し電極形成領域とし、かつ、前記第2電極層の外縁を部
    分的に該所定形状の一体基板の第2端面領域に露出又は
    近接させて第2取り出し電極形成領域として、各取り出
    し電極形成領域を分離形成する工程と、 前記第1取り出し電極形成領域及び第2取り出し電極形
    成領域に、低抵抗部材をそれぞれ設けて第1電極層及び
    第2電極層と別個に導通させることにより、第1取り出
    し電極及び第2取り出し電極を分離形成する工程と、 を少なくとも有するエレクトロクロミック素子の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 第1基板及び第2基板の間に、少なくと
    も、第1電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン
    導電層、第2エレクトロクロミック層及び第2電極層を
    設けてエレクトロクロミック素子を形成するエレクトロ
    クロミック素子の製造方法であって、 前記第1基板上に、前記第1電極層及び第1エレクトロ
    クロミック層からなる積層体を設けて第1素子基板を形
    成する工程と、 前記第2基板上に、前記第2電極層及び第2エレクトロ
    クロミック層からなる積層体を設けて第2素子基板を形
    成する工程と、 前記第1素子基板及び第2素子基板の各積層体形成面
    を、イオン導電性及び接着性を有する層又は部材により
    接合して一体の基板とする工程と、 前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とする工
    程と、 前記所定形状の一体基板の第1端面領域に前記第1電極
    層に至る複数の微小孔を、前記所定形状の一体基板の第
    2端面領域に前記第2電極層に至る複数の微小孔を、そ
    れぞれ形成する工程と、 前記第1電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第1端面領域に、低抵抗部材を設けて、
    該第1端面領域から該第1電極層に至る取り出し電極で
    あって該第1電極層と導通する取り出し電極を形成する
    ことにより、該第1電極層の電極取り出しを行う工程
    と、 前記第2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第2端面領域に、低抵抗部材を設けて、
    該第2端面領域から該第2電極層に至る取り出し電極で
    あって該第2電極層と導通する取り出し電極を形成する
    ことにより、該第2電極層の電極取り出しを行う工程
    と、を少なくとも有するエレクトロクロミック素子の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 第1基板及び第2基板の間に、少なくと
    も、第1電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン
    導電層、第2エレクトロクロミック層及び第2電極層を
    設けてエレクトロクロミック素子を形成するエレクトロ
    クロミック素子の製造方法であって、 前記第1基板上に前記第1電極層を形成する工程と、 前記第2基板上に前記第2電極層を形成する工程と、 前記第1基板及び第2基板の各電極層形成面を、エレク
    トロクロミック性、イオン導電性及び接着性を有する層
    又は部材により接合して一体の基板とする工程と、 前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とすると
    共に、前記第1電極層の外縁を部分的に該所定形状の一
    体基板の第1端面領域に露出又は近接させて第1取り出
    し電極形成領域とし、かつ、前記第2電極層の外縁を部
    分的に該所定形状の一体基板の第2端面領域に露出又は
    近接させて第2取り出し電極形成領域として、各取り出
    し電極形成領域を分離形成する工程と、 前記第1取り出し電極形成領域及び第2取り出し電極形
    成領域に、低抵抗部材をそれぞれ設けて第1電極層及び
    第2電極層と別個に導通させることにより、第1取り出
    し電極及び第2取り出し電極を分離形成する工程と、を
    少なくとも有するエレクトロクロミック素子の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 第1基板及び第2基板の間に、少なくと
    も、第1電極層、第1エレクトロクロミック層、イオン
    導電層、第2エレクトロクロミック層及び第2電極層を
    設けてエレクトロクロミック素子を形成するエレクトロ
    クロミック素子の製造方法であって、 前記第1基板上に前記第1電極層を形成する工程と、 前記第2基板上に前記第2電極層を形成する工程と、 前記第1基板及び第2基板の各電極層形成面を、エレク
    トロクロミック性、イオン導電性及び接着性を有する層
    又は部材により接合して一体の基板とする工程と、 前記一体の基板を加工して所定形状の一体基板とする工
    程と、 前記所定形状の一体基板の第1端面領域に前記第1電極
    層に至る複数の微小孔を、前記所定形状の一体基板の第
    2端面領域に前記第2電極層に至る複数の微小孔を、そ
    れぞれ形成する工程と、 前記第1電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第1端面領域に、低抵抗部材を設けて、
    該第1端面領域から該第1電極層に至る取り出し電極で
    あって該第1電極層と導通する取り出し電極を形成する
    ことにより、該第1電極層の電極取り出しを行う工程
    と、 前記第2電極層に至る複数の微小孔に、或いは該複数の
    微小孔及び前記第2端面領域に、低抵抗部材を設けて、
    該第2端面領域から該第2電極層に至る取り出し電極で
    あって該第2電極層と導通する取り出し電極を形成する
    ことにより、該第2電極層の電極取り出しを行う工程
    と、を少なくとも有するエレクトロクロミック素子の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 前記低抵抗部材をメッキ法により設けた
    ことを特徴とする請求項6〜12記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記低抵抗部材を真空薄膜形成法により
    設けたことを特徴とする請求項6〜12記載の製造方法。
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