JP2016147786A - フロート板ガラスの製造方法及びフロート板ガラスの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボトム煉瓦の目地に存在する溶融金属から生じる気泡を抑制し、ガラスリボンのボトム面の気泡欠点を削減できるフロート板ガラスの製造方法および製造装置を提供する。【解決手段】ガラス原料11を溶解槽10に投入して溶融ガラス12を製造し、ボトム煉瓦21Aとボトム煉瓦21Aを覆うボトムケーシング22Aとを備えた浴槽20に収容された溶融金属13の表面上に、溶融ガラス12を連続的に供給し、溶融ガラス12を溶融金属13の表面に沿って所定の方向に流動させ、帯板状のガラスリボン14にフロート成形するフロート板ガラスの製造方法であって、ボトムケーシング22Aの外表面22Bに流体を噴射して外表面22Bを冷却するノズル32Cを備え、ノズル32Cからボトム煉瓦21Aに伝達する振動を振動吸収部材38によって吸収しながら溶融ガラス12をガラスリボン14に成形する。【選択図】図2
Description
本発明は、フロート板ガラスの製造方法及びフロート板ガラスの製造装置に関する。
フロート成形による板ガラスの製造は以下に示す方法で行われる。まず、ガラス原料を溶解槽に投入して溶融ガラスを得る。次に、得られた溶融ガラスを、浴槽に収容された溶融金属の表面上に連続的に供給する。供給された溶融ガラスは、溶融金属の表面に沿って上流側から下流側に流動されながら帯板状のガラスリボンにフロート成形される。ガラスリボンは浴槽の出口から取り出され、その後、徐冷炉にて徐冷された後、洗浄されて所定の大きさの板ガラスに切断される。
フロート成形による板ガラスの製造方法は生産性が高く、また、平坦性に優れているため、建築用板ガラス、自動車用板ガラス、及びFPD(Flat Panel Display)用板ガラス等の板ガラスに広く用いられている。
前記浴槽は、複数の耐火物製煉瓦と、耐火物製煉瓦の外表面を覆う鉄製のケーシングとによって構成され、浴槽内に溶融錫等の溶融金属が満たされている。ここで、浴槽の炉床を構成している耐火物製煉瓦をボトム煉瓦と称し、ボトム煉瓦の外表面を覆うケーシングをボトムケーシングと称する。
浴槽を上述の如く構成した場合、溶融金属がボトム煉瓦の目地を通過してボトムケーシングに到達すると、溶融金属の熱によってボトムケーシングが変形したり破損したりするという問題がある。
上記問題を解消するため、特許文献1、2では、複数本のノズルからボトムケーシングの外表面に向けて空気を噴射することにより、ボトムケーシングを空冷している。ボトムケーシングを空冷することによって、ボトム煉瓦の目地のボトムケーシング付近の溶融金属を固体化できる。これによって、溶融金属がボトム煉瓦の目地を通過して、ボトムケーシングに到達することを防止でき、ボトムケーシングの変形、損傷を防止できる。なお、溶融金属が溶融錫であれば、ボトムケーシングを錫の融点(231.9℃)よりも低い温度に冷却すればよい。
ところで、特許文献1、2の如く、ボトムケーシングの外表面を溶融金属の融点よりも低い温度に空冷すると、ボトム煉瓦の目地には溶融金属(液相)と固体金属(固相)との相境界が形成される。この相境界の位置は、溶融金属の温度変動、及びボトムケーシングの外表面の温度変動によって上下に変動するが、相境界の位置が下方に変動すると、相境界を成している固体金属が溶けて溶融金属に転移する。このとき、転移時の化学反応によって溶融金属内に気泡が発生し、この気泡は浴槽の溶融金属中を上昇し、溶融金属の表面を流動しているガラスリボンの溶融金属と接触している表面(以下、ボトム面という。)に付着する。前記気泡の付着によって、ガラスリボンのボトム面には凹状の気泡欠点が発生し、ガラスリボンの平坦度が悪化するという問題がある。液晶ディスプレイ用板ガラスは、フロート成形後に切断した板ガラスの表面を研磨することによって製造されるが、成形時の平坦度は研磨量に影響し、板ガラスの生産性に影響を及ぼす。
そこで、溶融金属の温度変動を抑制するとともに、特許文献1、2のノズルからの風量を制御してボトムケーシングの外表面の温度変動を抑制すれば、前記気泡欠点を低減できると考えられる。しかしながら、双方の温度変動を抑制しても、気泡欠点を大幅に低減することができなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ボトム煉瓦の目地に存在する溶融金属から生じる気泡を抑制することにより、ガラスリボンのボトム面に発生する気泡欠点を低減できるフロート板ガラスの製造方法及びフロート板ガラスの製造装置を提供することを目的とする。
本願発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討したところ、ボトム煉瓦に伝達する振動によっても相境界の位置が上下に変動することを突き止めた。
ボトム煉瓦に振動を伝達する振動伝達系としては、地震の振動を躯体(浴槽が設置された建屋)からボトム煉瓦に伝達する躯体構造系があるが、地震発生時以外でも気泡欠点が発生していることに着目し、地震だけが気泡欠点の発生原因ではないと考えた。そして、地震以外の振動伝達系を探したところ、ボトムケーシングを冷却するノズルが、連結部材を介してボトムケーシングに直接又はボトムケーシングを支持している鋼材に支持されている点に着目し、ノズルの振動が連結部材、及びボトムケーシングを介してボトム煉瓦に伝達することによって、相境界の位置が上下に移動するという仮説を立てた。稼働時のノズルは、流体供給機からの振動と流体自体の振動とが伝達されて振動しており、ノズルの位置によっては振動が共振して、単一の振動よりも大きな振動(振幅が大きい、周波数が高い)になっていることも突き止めた。
そこで、前記仮説を実証するために、前記連結部材に振動吸収手段を取り付けて、ノズルからボトム煉瓦に伝わる振動を振動吸収手段によって吸収したところ、気泡欠点が大幅に低減されたことを実機にて確認した。よって、ノズルからの振動によって相境界の位置が上下に移動することを実証できた。
そこで、本発明は、前記目的を達成するために、ガラス原料を溶解槽に投入して溶融ガラスを製造し、ボトム煉瓦と前記ボトム煉瓦を覆うボトムケーシングとを備えた浴槽に収容された溶融金属の表面上に、前記溶融ガラスを連続的に供給し、前記溶融ガラスを前記溶融金属の表面に沿って前記浴槽の上流側から下流側に流動させることによって、帯板状のガラスリボンに成形するフロート板ガラスの製造方法において、前記ボトムケーシングの外表面に流体を噴射して前記外表面を冷却するノズルを備え、前記ノズルから前記ボトム煉瓦に伝達する振動を振動吸収手段によって吸収しながら前記溶融ガラスを前記ガラスリボンに成形することを特徴とするフロート板ガラスの製造方法を提供する。
また、本発明は、前記目的を達成するために、ガラス原料を溶解して溶融ガラスを製造する溶解槽と、表面上に前記溶融ガラスが連続的に供給される溶融金属が収容された、ボトム煉瓦及び前記ボトム煉瓦を覆うボトムケーシングを有する浴槽と、を備えたフロート板ガラスの製造装置において、前記ボトムケーシングの外表面に流体を噴射して前記外表面を冷却するノズルと、前記ノズルから前記ボトム煉瓦に伝達する振動を吸収する振動吸収手段と、を有することを特徴とするフロート板ガラスの製造装置を提供する。
本発明の態様によれば、ノズルからボトム煉瓦に伝達する振動を振動吸収手段によって吸収しながら溶融ガラスをガラスリボンに成形するので、ガラスリボンのボトム面に発生する気泡欠点を大幅に低減できる。
本発明の一態様によれば、前記ノズルを、前記ボトムケーシングに連結部材を介して直接又は間接的に支持するとともに、前記連結部材に振動吸収手段を設け、前記振動吸収手段によって前記ノズルの振動を吸収することが好ましい。
本発明の一態様によれば、前記ノズルは、前記ボトムケーシングに連結部材を介して直接又は間接的に支持され、前記連結部材に前記振動吸収手段が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、ノズルをボトムケーシングに支持する連結部材に振動吸収手段を設けたので、ノズルからボトム煉瓦に伝達する振動を吸収できる。
また、本発明の一態様によれば、前記ノズルを、流体供給管を介して流体供給源に接続し、前記流体供給管を、振動吸収手段を介して前記浴槽のフロアに敷設し、前記振動吸収手段によって前記流体供給管の振動を吸収することが好ましい。
本発明の一態様によれば、前記ノズルは、流体供給管を介して流体供給源に接続され、前記流体供給管は、前記振動吸収手段を介して前記浴槽のフロアに敷設されていることが好ましい。
本発明によれば、流体供給管をフロアに振動吸収手段を介して敷設することにより、流体供給管の振動がノズルに伝達するのを抑制でき、結果としてノズルから連結部材に伝達する振動を抑制できる。これにより、連結部材に設けた振動吸収手段によって、ノズルの振動を確実に吸収できる。
更に、本発明の一態様によれば、前記流体は、空気、空気と水との混合物、又は水であることが好ましい。
更にまた、本発明の一態様によれば、前記振動吸収手段は防振ゴムであり、前記防振ゴムの基材ゴムには耐熱性組成物が配合されていることが好ましい。
ノズルが配置されている環境は、ボトムケーシングからの輻射熱によって高温環境であるため、振動吸収手段として好適な防振ゴムを使用する場合には、防振ゴムの基材ゴムにシリカゲル、カーボン等の耐熱組成物を配合することが、振動吸収機能を安定的に持続できる点で好ましい。
本発明に係るフロート板ガラスの製造方法及びフロート板ガラスの製造装置によれば、ノズルからボトム煉瓦に伝達する振動を振動吸収手段によって吸収しながら溶融ガラスをガラスリボンに成形するので、ガラスリボンのボトム面に発生する気泡欠点を大幅に低減できる。
以下、図面に従って本発明に係るフロート板ガラスの製造方法及びフロート板ガラスの製造装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明のフロート板ガラスの製造装置100の実施形態を示す断面図である。図2は、図1のA−A線に沿った製造装置100の断面図であり、振動吸収構造体の第1の形態を示している。なお、図1及び図2において、製造装置100の装置構成を分かり易く説明するために、製造装置100の構成部材及びガラスリボン14の形状をそれぞれ誇張して示している。
フロート成形板ガラスは、図1、図2に示した製造装置100によって以下に示す方法で製造される。まず、図1に示すガラス原料11を溶解槽10に投入して溶融ガラス12を得る。次に、浴槽20に収容された溶融金属13の表面上に溶融ガラス12を連続的に供給する。次いで、供給された溶融ガラス12を溶融金属13の表面に沿って上流側から下流側(図1の左側から右側の方向)に流動させ、帯板状のガラスリボン14にフロート成形する。ガラスリボン14は浴槽20の出口から、不図示のリフトアウトローラによって取り出され、その後、徐冷炉(不図示)にて徐冷された後、洗浄されて所定の大きさの板ガラスに切断される。溶融金属13は溶融錫である。
図1では、溶解槽10にて得られた溶融ガラス12を浴槽20に直接供給しているが、本発明はこれに限定されない。溶解槽10で得られた溶融ガラス12を、溶融ガラス12内に含まれている気泡を脱泡する脱泡装置、溶融ガラス12を攪拌して均質化する攪拌装置等を介して浴槽20に供給してもよい。
浴槽20は、複数の煉瓦21と、煉瓦21の外表面を覆うケーシング22とを備え、浴槽20内に溶融金属13が満たされている。本願明細書では、浴槽20の炉床を構成している複数の煉瓦をボトム煉瓦21Aと称し、ボトム煉瓦21Aの外表面を覆うケーシングをボトムケーシング22Aと称する。
煉瓦21の材料は、溶融金属13に対して反応性の低い材料、又は反応性がない材料、及び高温耐性のある材料であればよく、アルミナ、シリマナイト(珪線石)、粘土質等を例示できる。
ボトムケーシング22Aは、その材料に特に限定されないが、例えば鉄、又はステンレス鋼等の金属材料で構成されている。
ボトムケーシング22Aの下方には、ボトムケーシング22Aを冷却するための流体供給装置30が配置されている。
流体供給装置30は、流体供給機(流体供給源)31、及び供給管32から構成される。流体供給機31は、ボトムケーシング22Aの外表面22Bを冷却する流体を供給する装置である。流体供給機31から供給された流体は、後述する供給管32を介してボトムケーシング22Aの外表面22Bに向けて噴射される。
使用する流体は、ボトムケーシング22Aの外表面22Bを冷却できるものであれば特に限定されず、空気、水、又は空気と水との混合物であってもよい。従来のフロート板ガラスの製造装置への適用の容易性から、流体は空気であることが好ましい。また、流体が空気の場合、流体供給機31はブロアとなる。
供給管32は、主管であるダクト(流体供給管)32Aと複数本のノズルユニット32Bとから構成される。ダクト32Aは、浴槽20の長手方向(ガラスリボン14の流動方向)に沿って配置され、その一端が流体供給機31に接続されている。ノズルユニット32Bは、浴槽20の長手方向に沿ってダクト32Aから分岐し、更に図2の如く浴槽20の幅方向に沿って4本のノズル32Cに分岐されている。ノズル32Cの噴射口32Dは、ボトムケーシング22Aの外表面22Bに対向して配置されている。流体供給機31から供給された流体は、ダクト32Aを通過してノズルユニット32Bに供給された後に、各ノズル32Cの噴射口32Dから、ボトムケーシング22Aの外表面22Bに向けて噴射される。これによって、ボトムケーシング22Aの外表面22Bが冷却される。
なお、供給管32の構成は上記構成に限定されるものではない。すなわち、浴槽20の長手方向に沿って配置するノズルユニット32Bを、浴槽20の長手方向の全域に亘って配置しなくてもよい。例えばノズルユニット32Bを、浴槽20の上流側(図1中の左側)に偏って配置させてもよい。ボトム煉瓦21Aの目地に存在する溶融金属から発生する気泡は、浴槽20の上流側の溶融金属から多く発生するため、ノズルユニット32Bを上流側に偏って配置することで、気泡の発生を効率的に抑制できる。
また、ノズルユニット32Bの本数は、気泡の発生を抑制できれば特に限定されず、1本でもよいし複数本でもよい。浴槽20の長手方向に沿ったノズルユニット32Bの分岐間隔も特に限定されず、一定間隔でもよいし不定間隔でもよい。
浴槽20の幅方向に分岐している複数本(図2では4本)のノズル32Cは末広がりの形状で分岐しているので、ボトムケーシング22Aの外表面22Bの幅方向の温度分布を均一にできる。
また、浴槽20の幅方向のノズル32Cの本数は、浴槽20の幅方向の温度分布を均一にできれば特に限定されない。また、浴槽20の幅方向のノズル32Cの分岐間隔は特に限定されず、一定間隔でもよいし不定間隔でもよい。
更に、図1に示すように浴槽20の長手方向に沿って配置されたノズルユニット32Bは、隣接するノズルユニット32B、32B同士が金属製の棒状体34によって連結されて、浴槽20の長手方向におけるノズルユニット32Bの剛性が高められている。棒状体34の連結位置は、図2の如くノズル32Cに分岐する手前の直管32Eに溶接等によって固着することが好ましい。
また、図2に示すように浴槽20の幅方向に配置されたノズル32Cは、隣接するノズル32C、32C同士が金属製の棒状体36によって連結されて、浴槽20の幅方向におけるノズル32Cの剛性が高められている。この棒状体36も溶接等によって固着することが好ましい。
更に、実施の形態では、ボトムケーシング22Aのみを冷却する構成となっているが、これに限定されない。浴槽20の側壁の煉瓦を覆っているサイドケーシング22Cを冷却するための供給管を設けてもよい。サイドケーシング22Cも冷却することによって、更に効果的に気泡欠陥を低減できる。
ところで、実施の形態の製造装置100では、ノズル32Cからの振動がボトムケーシング22Aを介してボトム煉瓦21Aに伝達するのを防止するために、すなわち、気泡欠点を削減するために、図2の如く防振ゴム等の振動吸収部材(振動吸収手段)38を備えている。
つまり、ノズル32Cは、金属製の連結部材40を介してボトムケーシング22Aに直接支持され、又は金属製の連結部材42を介して、ボトムケーシング22Aを支持する鋼材44に支持されることにより、ボトムケーシング22Aに間接的に支持されている。そして、これらの連結部材40、42に振動吸収部材38が設けられている。これによって、ノズル32Cの振動は連結部材40、42に伝達されるが、振動吸収部材38によって吸収(減衰)されるので、前記振動はボトム煉瓦21Aに伝達しない。
したがって、実施の形態の製造装置100によれば、ノズル32Cからボトム煉瓦21Aに伝達する振動を振動吸収部材38によって吸収しながら溶融ガラス12をガラスリボン14に成形するので、ガラスリボン14のボトム面に発生する気泡欠点を低減できる。
また、図1に示すように、ダクト32A及び流体供給機31を、免震ゴム等の複数の振動吸収部材(振動吸収手段)46を介して浴槽20のフロア48に敷設することが好ましい。この振動吸収部材46によってダクト32A及び流体供給機31の振動を吸収できるので、結果としてノズル32Cから連結部材40、42に伝達する振動を小さくできる。これにより、連結部材40、42に設けた振動吸収部材38によって、ノズル32Cの振動を確実に吸収できる。
図3は、振動吸収構造体の第2の形態を示す製造装置100の断面図である。図3によれば、ダクト32Aが連結部材50を介してボトムケーシング22Aに直接支持され、又はダクト32Aが連結部材52を介して鋼材44に支持されており、連結部材50、52に振動吸収部材38が設けられている。
図3の振動吸収構造体によれば、振動吸収部材38によってダクト32Aの振動を吸収できるので、結果としてノズル32Cから連結部材40、42に伝達する振動を小さくできる。よって、ガラスリボン14のボトム面に発生する気泡欠点を低減できる。
図4は、振動吸収構造体の第3の形態を示す製造装置100の断面図である。図4によれば、浴槽20は、浴槽20の底部に敷設された帯状の鉄板54と複数本のH型鋼56とによってフロア48(図1参照)に設置されている。鉄板54は、浴槽20の長手方向に直交する方向に所定の間隔をもって敷設され、その鉄板54の下面を支持するようにH型鋼56が浴槽20の長手方向に沿って敷設されている。
そして、ノズル32Cは、ノズル32C毎に連結部材58を介してH型鋼56に支持され、連結部材58毎に振動吸収部材38が設けられている。
図4の振動吸収構造体であっても、振動吸収部材38によってノズル32Cの振動を吸収できるので、ガラスリボン14のボトム面に発生する気泡欠点を低減できる。
なお、振動吸収部材38として防振ゴムを使用する場合には、防振ゴムの基材ゴムに耐熱性組成物を配合しておくことが好ましい。
ノズル32Cが配置されている環境は、ボトムケーシング22Aからの輻射熱によって高温環境であるため、振動吸収部材38として好適な防振ゴムを使用する場合には、防振ゴムの基材ゴムにシリカゲル、カーボン等の耐熱組成物を配合することが、振動吸収機能を安定的に持続できる点で好ましい。
また、振動吸収部材38としてシリンダとピストンとを備えた流体ダンパを使用してもよい。前記液体ダンパを使用する場合には、振動を減衰させる方向を予め確認し、その方向に前記シリンダと前記ピストンとが相対的に伸縮動作するように液体ダンパを取り付けることが好ましい。
本発明の製造方法および製造装置によって得られる板ガラスは、ボトム面に気泡欠点が少ないため、ボトム面の研磨量を少なくすることができ、よって板ガラスの生産性が改善する。得られた板ガラスは、液晶表示装置等のディスプレイ用のガラス基板等として有用である。
10…溶解槽、11…ガラス原料、12…溶融ガラス、13…溶融金属、14…ガラスリボン、20…浴槽、21…煉瓦、21A…ボトム煉瓦、22…ケーシング、22A…ボトムケーシング、22B…ボトムケーシングの外表面、22C…サイドケーシング、30…流体供給装置、31…流体供給機、32…供給管、32A…ダクト、32B…ノズルユニット、32C…ノズル、32D…噴射口、32E…直管、34…棒状体、36…棒状体、38…振動吸収部材、40…連結部材、42…連結部材、44…鋼材、46…振動吸収部材、48…フロア、50…連結部材、52…連結部材、54…鉄板、56…H型鋼、58…連結部材、100…製造装置
Claims (9)
- ガラス原料を溶解槽に投入して溶融ガラスを製造し、
ボトム煉瓦と前記ボトム煉瓦を覆うボトムケーシングとを備えた浴槽に収容された溶融金属の表面上に、前記溶融ガラスを連続的に供給し、
前記溶融ガラスを前記溶融金属の表面に沿って前記浴槽の上流側から下流側に流動させることによって、帯板状のガラスリボンに成形するフロート板ガラスの製造方法において、
前記ボトムケーシングの外表面に流体を噴射して前記外表面を冷却するノズルを備え、前記ノズルから前記ボトム煉瓦に伝達する振動を振動吸収手段によって吸収しながら前記溶融ガラスを前記ガラスリボンに成形することを特徴とするフロート板ガラスの製造方法。 - 前記ノズルを、前記ボトムケーシングに連結部材を介して直接又は間接的に支持するとともに、前記連結部材に振動吸収手段を設け、前記振動吸収手段によって前記ノズルの振動を吸収する請求項1に記載のフロート板ガラスの製造方法。
- 前記ノズルを、流体供給管を介して流体供給源に接続し、前記流体供給管を、振動吸収手段を介して前記浴槽のフロアに敷設し、前記振動吸収手段によって前記流体供給管の振動を吸収する請求項1又は2に記載のフロート板ガラスの製造方法。
- 前記流体は、空気、空気と水との混合物、又は水である請求項1、2又は3に記載のフロート板ガラスの製造方法。
- ガラス原料を溶解して溶融ガラスを製造する溶解槽と、表面上に前記溶融ガラスが連続的に供給される溶融金属が収容された、ボトム煉瓦及び前記ボトム煉瓦を覆うボトムケーシングを有する浴槽と、を備えたフロート板ガラスの製造装置において、
前記ボトムケーシングの外表面に流体を噴射して前記外表面を冷却するノズルと、前記ノズルから前記ボトム煉瓦に伝達する振動を吸収する振動吸収手段と、を有することを特徴とするフロート板ガラスの製造装置。 - 前記ノズルは、前記ボトムケーシングに連結部材を介して直接又は間接的に支持され、前記連結部材に前記振動吸収手段が設けられている請求項5に記載のフロート板ガラスの製造装置。
- 前記ノズルは、流体供給管を介して流体供給源に接続され、前記流体供給管は、前記振動吸収手段を介して前記浴槽のフロアに敷設されている請求項5又は6に記載のフロート板ガラスの製造装置。
- 前記振動吸収手段は防振ゴムであり、前記防振ゴムの基材ゴムには耐熱性組成物が配合されている請求項5、6又は7に記載のフロート板ガラスの製造装置。
- 前記流体供給源から供給される前記流体は、空気、空気と水との混合物、又は水である請求項7に記載のフロート板ガラスの製造装置。
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