JP2015098427A - フロートガラスの製造装置 - Google Patents

フロートガラスの製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015098427A
JP2015098427A JP2013240352A JP2013240352A JP2015098427A JP 2015098427 A JP2015098427 A JP 2015098427A JP 2013240352 A JP2013240352 A JP 2013240352A JP 2013240352 A JP2013240352 A JP 2013240352A JP 2015098427 A JP2015098427 A JP 2015098427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slow cooling
cooling furnace
support structure
glass
glass ribbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013240352A
Other languages
English (en)
Inventor
高弘 木下
Takahiro Kinoshita
高弘 木下
哲史 瀧口
Tetsushi Takiguchi
哲史 瀧口
督博 鏡味
Tadahiro Kagami
督博 鏡味
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2013240352A priority Critical patent/JP2015098427A/ja
Publication of JP2015098427A publication Critical patent/JP2015098427A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、徐冷炉とドロスボックスとの間に着脱自在に介挿される仕切板が徐冷炉の膨張に起因して外れなくなることを防止できる構造の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、溶融ガラスを溶融金属浴の表面上において流動させてガラスリボンを作製するフロートバスと、ガラスリボンが搬送されるドロスボックスと、ガラスリボンを冷却する徐冷炉を備えたフロートガラスの製造装置であり、前記ドロスボックスの出口側と前記徐冷炉の入口側との間に隙間部が形成され、該隙間部の一部であって、前記ガラスリボン通過位置に隣接する領域に、前記ドロスボックスの出口側と前記徐冷炉の入口側を区分する仕切板が設けられ、前記徐冷炉が、該徐冷炉の上流側に設置された第1の支持構造体と、前記徐冷炉の下流側に設置され前記第1の支持構造体と分離された第2の支持構造体により支持されたフロートガラスの製造装置に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、フロート法によりガラスを製造する装置に関する。
フロート法による板ガラスの製造は一般的に以下に説明する方法で行われている。ガラス原料を溶解槽に投入して加熱溶融し、溶融ガラスを得る。次に、溶解槽で得られた溶融ガラスを浴槽に収容された溶融錫などの溶融金属の表面上に連続的に供給する。
溶融金属上に供給した溶融ガラスを溶融金属の表面に沿って上流側から下流側に流動させつつその両サイドからトップロールにより引っ張って所定幅に拡げ、所定の厚さに調整することにより帯板状のガラスリボンをフロート成形する。成形されたガラスリボンを浴槽の出口部から引き出し、帯状のまま徐冷炉にて徐冷し、洗浄後、切断することで、目的の大きさの板ガラスを得ることができる。
このフロート成形による板ガラスの製造方法は、生産性が高く、得られた板ガラスは平坦性に優れている。従って、フロート成形による板ガラスは、建築用板ガラス、自動車用板ガラス、FPD(フラットパネルディスプレイ)用板ガラスなどとして広く適用されている。
図4は、フロート法を実施する場合に用いる製造装置の一例を示す断面図である。図4に示す製造装置の主要構成は、以下の特許文献1に記載されるなど、一般に広く知られている。
図4に示す製造装置は、フロートバス100とこのフロートバス100に接続して設けられたチャンバー101と徐冷炉102を有し、フロートバス100の内部に錫等の溶融金属103が収容されている。また、チャンバー101の内部に水平に支持された複数のリフトアウトロール105が並設され、徐冷炉102の内部に水平に支持された複数の搬送ロール106が並設されている。
図4に示す製造装置によりガラスを製造するには、溶解槽からの溶融ガラスを溶融金属103の上に拡げてガラスリボン107を形成し、このガラスリボン107をチャンバー101側にリフトアウトロール105で引き出し、続いて搬送ロール106により徐冷炉102側に搬送する。徐冷炉102は例えば数十mなどのように長く形成され、ガラスリボン107を徐冷できる。
冷却後のガラスリボンを徐冷炉102の下流側に設けられている切断装置に送り、必要な長さと幅に切断することで目的の大きさのガラス板を得ることができる。
図4に示す製造装置を工場の建屋内に設置する場合、一般的には、図4に示すように土台111の上にH型鋼などの鋼材を設置した支持構造体を構成し、この支持構造体上に製造装置を設置している。
例えば、図4に示すように土台111上に鋼材108を複数組み付けて支持構造体112を構成し、この支持構造体112の上にフロートバス100が設置されている。また、支持構造体112に隣接する土台111上に鋼材109を複数組み付けて支持構造体113を構成し、この支持構造体113の上にチャンバー101が設置されている。更に、支持構造体113に隣接する土台111上に鋼材110を組み付けて支持構造体115を構成し、この支持構造体115の上に徐冷炉102が設置されている。
国際公開第2012/066889号
図4に示す製造装置において、操業時、溶融金属103の上部空間に満たされている還元性ガスがガラスリボン107とともにチャンバー101を介し徐冷炉102側に流れ込む。ところが、徐冷炉102からフロートバス100側へ空気が逆流するとフロートバス100の還元性雰囲気を損なうので、フロートバス100側への空気の流入を防止するため、チャンバー101には複数の仕切部材が設けられている。
チャンバー101は、その底部側を占めるドロスボックス101Aとその上部側を占めるフード部101Bとからなる。フード部101Bの中間部に各リフトアウトロール105に対応させてドレープ117を吊り下げている。また、リフトアウトロール105の下方に仕切壁120と接触部材121を配置してドロスボックス101Aの内部を複数の空間に仕切っている。
図4に示す製造装置において、ドロスボックス101Aの出口側と徐冷炉102の入口側を仕切るための仕切部材122を設置している。この仕切部材122は、ドロスボックス101Aの出口側に水平に設置したチャネル材からなるレール部材123と、このレール部材123に支持された仕切板125とから構成されている。この仕切板125によりドロスボックス101Aと徐冷炉102の境界部分においてガラスリボン107が通過する領域の下方空間を仕切ることができる。
ドレープ117と仕切壁120、接触部材121に加え、仕切板125を設けてドロスボックス101Aを仕切ることで、徐冷炉102からフロートバス100側への空気の流入を防止する。
ところが、ドロスボックス101Aと徐冷炉102の間に仕切板125を設けた場合、以下に説明する問題があった。
徐冷炉102はガラスリボン107を徐々に冷却するため全長数十mなどのように極めて長い設備である。また、徐冷炉102を支持する鋼材110も徐冷炉102の長さ方向に沿って同等の長さに形成されている。
操業時、溶融ガラスを成形してガラスリボン107を製造し、徐冷炉102をヒーター等で加熱する。徐冷炉102の炉殻と鋼材110はいずれも金属製であるため、徐冷炉102と鋼材110は加熱されて膨張する。
徐冷炉102と鋼材110が膨張した場合、ドロスボックス101Aと徐冷炉102の間に設置されている仕切板125が両者の間に挟まれて取り外しができなくなる問題がある。レール部材123はその長さと設置位置を工夫して徐冷炉102に干渉しないように設置することが可能であるが、仕切板125はドロスボックス101Aと徐冷炉102の境界を仕切る必要があり、両者の間に配置されるため、徐冷炉102の膨張量が増大すると取り外しが困難となり得る。
このため、徐冷炉102の上流側の炉殻を抑えて徐冷炉102を主に下流側に膨張可能とするなどの対策を講じたとしても、炉殻下方の鋼材110はドロスボックス101A側にも膨張するので、徐冷炉102の前面部がドロスボックス101A側にせり出す結果、仕切板125を取り外しできなくなる問題があった。
仕切板125を取り外し可能としておくのは、仕切り板125が熱により変形することがあり、その場合に可動式の仕切板125を取り外す必要があることによる。
また、操業時、フロートバス100も熱膨張により若干伸びてくるので、ドロスボックス101Aと徐冷炉102の間隔が小さくなってくると仕切板125の取り外し性を考慮し、フロートバス100の温度を高くできない問題がある。フロートバス100の温度は、製造するガラスの種類、操業中の制御条件などに応じて、高く設定したい場合があるので、仕切板125の取り外し性を考慮することがフロートバス100の温度制御の制約となる問題がある。
本発明は以上説明の課題を解決するためになされたもので、ガラスリボンの熱により徐冷炉とそれを支持する支持構造体が膨張した場合であっても、ドロスボックスと徐冷炉の間に設ける仕切板が挟まれることがなく、仕切板の取り外しに支障を生じない構造を採用したフロートガラスの製造装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、溶融ガラスを溶融金属浴の表面上で上流側から下流側に流動させてガラスリボンを成形するフロートバスと、このフロートバスの下流側に設置されて前記フロートバスで成形されたガラスリボンが搬送されるドロスボックスと、このドロスボックスの下流側に設けられて前記ドロスボックスから搬送されるガラスリボンを冷却する徐冷炉を備えたフロートガラスの製造装置であり、前記ドロスボックスの出口側と前記徐冷炉の入口側との間に隙間部が形成され、該隙間部の一部であって、前記ガラスリボン通過位置に隣接する領域に、前記ドロスボックスの出口側と前記徐冷炉の入口側を区分する仕切板が設けられ、前記徐冷炉が、該徐冷炉の上流側に設置された第1の支持構造体と、前記徐冷炉の下流側に設置され前記第1の支持構造体と隙間をあけて分離された第2の支持構造体により支持されたことを特徴とする。
(2)本発明において、前記徐冷炉の長さ方向に沿う第1の支持構造体と前記第2の支持構造体の隙間が、ヒーター加熱による温度上昇を起因とする前記第2の支持構造体の熱膨張長さを超える幅に設定されたことが好ましい。
(3)本発明において、前記第1の支持構造体の一部と前記第2の支持構造体の一部を共有するように前記徐冷炉の長さ方向に鋼材が延在され、前記徐冷炉の上流側に位置する鋼材の一部に前記鋼材を前記徐冷炉の上流側と下流側に分離して隙間を形成するスリット部が形成されたフロートガラスの製造装置であることが好ましい。
(4)本発明において、前記仕切板が、前記隙間部に沿って前記ドロスボックスと前記徐冷炉の間から抜き出し自在に配置されたことが好ましい。
(5)本発明において、前記隙間部に望む前記ドロスボックスの後端部に該ドロスボックスの幅方向に延在するようにレール部材が配置され、このレール部材の長さ方向に沿ってスライド自在に前記仕切板が取り付けられたことが好ましい。
(6)本発明において、前記ガラスリボンが、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスからなることが好ましい。
SiO:50〜73%、Al:10.5〜24%、B:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO:0〜5%。
(7)本発明において、前記ガラスリボンが、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスからなることが好ましい。
SiO:58〜66%、Al:15〜22%、B:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
(8)本発明において、前記ガラスリボンが、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスからなることが好ましい。
SiO:54〜73%、Al:10.5〜22.5%、B:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
本発明によれば、ドロスボックスと徐冷炉の間に仕切板を設けた構造において、ガラスリボンを徐冷炉側に搬送し、徐冷炉とそれを支持する支持構造体がヒーター等による加熱で膨張しても、徐冷炉上流側の第1の支持構造体と、徐冷炉下流側の第2の支持構造体との間の間隙で第2の支持構造体分の熱膨張を吸収できる。このため、徐冷炉がドロスボックス側に膨張する分を間隙で吸収でき、ドロスボックスと徐冷炉の間に設置される仕切板をドロスボックスと徐冷炉が挟み込まない。よって、操業中にヒーター等による熱によって徐冷炉が熱膨張している状態であっても、ドロスボックスと徐冷炉の間から仕切板の取り外しができる。
また、徐冷炉の温度が上昇しても仕切板の取り外しに支障を生じないので、フロートバスの温度を更に高温に設定することが可能となり、フロートバスの温度を制御する場合の自由度が向上する。よって、フロートバスでガラスリボンを成形する際の温度をこれまで以上に高温側に設定できるようになり、高温で成形することが有利なガラスの成形条件を良好にでき、高温成形が有利なガラスの品質を向上できる。
本発明に係るフロートガラスの製造装置の一実施形態を示す断面図。 同製造装置に設けられる徐冷炉と支持構造体の部分断面略図。 同製造装置に設けられる徐冷炉を支持する支持構造体の平面図。 従来のフロートガラスの製造装置の一例を示す断面図。
以下、添付図面を参照し、本発明に係るフロートガラスの製造装置の一実施形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1に示すように、本実施形態のフロートガラスの製造装置1は、フロートバス2に供給された溶融ガラスGをフロートバス2に収容された溶融錫(溶融金属)3の表面に沿って流動させつつその両サイドから図示略のトップロールにより拡げ、フロートバス2の上流側から下流側に流動させて帯板状のガラスリボン5を成形する装置である。そして、このガラスリボン5をチャンバー6に設けたリフトアウトロール7で引き出し、徐冷炉10に設けたレヤーロール9で搬送しながら冷却する。徐冷炉10において冷却されたガラスリボン5は、次工程で洗浄された後、切断装置で所定の寸法に切断され、目的の大きさのガラス板が得られる。
本実施形態において、フロートバス2は、工場などの建屋の土台上に設置されてH型などの鋼材から組まれた支持構造体4により支持され、チャンバー6は土台上に設置された支持構造体8により支持され、徐冷炉10は土台上に設置された支持構造体11により支持されている。なお、フロートバス2を建屋2階の床などに設置する場合、建屋2階の床スラブを土台として床スラブ上に支持構造体4、8、11を設置してそれらの上にフロートバス2、チャンバー6、徐冷炉10が設置される。あるいは、支持構造体4、8、11が建屋の床スラブの一部を兼ねる構成でも良い。また、本実施形態の製造装置1において支持構造体4、8は一体構成でも良いし、別体構成でも良い。
本実施形態のフロートバス2において、その上流端の入口部2aには、図示略の溶解炉から供給通路12を介し送られてきた溶融ガラスGが供給通路12の終端部に設けられたリップ13を介し供給されるようになっている。リップ13の上流側の供給通路12には溶融ガラスGの流れを調節するためのツイール14が設置されている。前記供給通路12、フロートバス2はそれぞれ耐火レンガ等の耐熱材を複数組み付けて構成されるが、図1においては簡略記載している。
フロートバス2は、図1に示すように溶融錫3が満たされた溶融金属浴槽2Aと、該溶融金属浴槽2Aの上部に設置された上部構造体2Bとからなり、フロートバス2の内部が外部雰囲気とは極力遮断され、内部は水素を少量含む不活性ガス雰囲気などの還元性雰囲気に保持されている。
フロートバス2の上流端側にはフロントリンテル(前面壁)15が形成され、フロントリンテル15の上部が天井壁16に接続されている。フロートバス2の下流端側には後端壁17が天井壁16と接続するように設けられ、後端壁17において溶融錫3の液面近くの位置にガラスリボン5の出口部2cが形成されている。フロートバス2においてフロントリンテル15と天井壁16と後端壁17とから上部構造体2Bが構成されている。
また、上部構造体2Bには図示略のパイプが備えられ、このパイプから水素及び窒素からなる還元性混合ガスが供給され、フロートバス2の内部空間が常に大気圧以上の還元性雰囲気に保持される。フロートバス2の内部の還元性雰囲気を構成するガスは、ガラスリボン5が引き出される出口部2cからチャンバー6側に若干流出する。
フロートバス2の下流側に設けられているチャンバー6は、ドロスボックス6Aと天井部6Bと図示略の側壁からなり、本実施形態では鋼材からなるドロスボックス6Aの内部に3つのリフトアウトロール7が設けられている。リフトアウトロール7は、ロール胴部とこれを支持するシャフトから概略構成され、それぞれモーターなどの駆動装置により回転駆動される。ドロスボックス6Aは、フロートバス2と徐冷炉10を接続するようにチャンバー6の底部側を構成している。
ドロスボックス6Aにおいて、リフトアウトロール7の下部側には、フロートバス2と徐冷炉10との間の気流を遮断するために、グラファイトなどからなるシールブロック20を上部に備えた壁状の金属製の台座21が配置されている。前記シールブロック20は、その上面をリフトアウトロール7のロール面と接するように台座21の上部に設けられ、シールブロック20がリフトアウトロール7の周面との間をある程度気密になるように仕切っている。また、ドロスボックス6Aの内底部側には断熱材22が設置されている。ドロスボックス6Aにおいて、フロートバス2側には前面壁6aが形成され、徐冷炉10側には後端壁6dが形成され、これらの間に形成されている底壁6eに前述のように台座21が所定の間隔で立設されている。
チャンバー6の天井部6Bは、フロートバス2と徐冷炉10の間に設置されたフード23と、フード23の上に配置された断熱材24と、断熱材24の一部とフード23を貫通してフード23の下面から吊り下げられたドレープ25から構成されている。ドレープ25は、鋼材あるいはガラス材などの耐火材からなる板状の仕切部材である。
天井部6Bから吊り下げられた複数のドレープ25のうち、3つのドレープ25は、3つのリフトアウトロール7の真上に設置されている。
ドレープ25はリフトアウトロール7の上方を通過するガラスリボン5の直上に設置され、リフトアウトロール7と同程度の幅を有し、チャンバー6の内部空間をガラスリボン5の搬送方向に沿って複数の空間部に仕切っている。
チャンバー6において、各リフトアウトロール7の下方にシールブロック20と台座21を設置し、各リフトアウトロール7の上方にドレープ25を配置することでチャンバー6の内部は4つの空間部に仕切られている。これらの空間部は、フロートバス2の出口部2cに近い側から順に、第1の空間部31、第2の空間部32、第3の空間部33、第4の空間部34が形成されている。
徐冷炉10は金属製の炉殻36により通路型に構成され、その内部にレヤーロール9が水平に等間隔で複数設置されており、チャンバー6を通過して移動してきたガラスリボン5を複数のレヤーロール9によって搬送しながら徐冷することができる。レヤーロール9は、ロール胴部とこれを支持するシャフトから概略構成され、それぞれモーターなどの駆動装置により回転駆動される。徐冷炉10は、長さ数十mなどのように長い設備である。徐冷炉10の長さは製造するガラスリボン5の種類や大きさに応じて好適な長さに構成されるので、製造するガラスリボン5の種類や規模、品質等に応じて数十mに限らず、更に長い徐冷炉、あるいは、短い徐冷炉でも良く、数十mの徐冷炉10は一例である。
この徐冷炉10とチャンバー6の境界部分に以下に説明する仕切部材37が設置されている。チャンバー6の出口部6cと徐冷炉10の入口部10cとの境界部分において、ガラスリボン5が通過する領域の下方側に水平にチャネル材からなるレール部材38が配置され、このレール部材38の上にレール部材38に沿ってスライド自在に仕切板39が設置されている。換言すると、ガラスリボン5が通過する領域の下方側において、ドロスボックス6Aの出口側と徐冷炉10の入口側の境界部分に仕切板39が設置されている。
ドロスボックス6Aの徐冷炉10側の後端壁6dと徐冷炉10の前面壁10dとの間に幅数10mm程度の隙間部40が形成され、後端壁6dの上端部に溶接により水平にレール部材38が固定されている。レール部材38において上部側に凹部38aが形成され、この凹部38aに仕切板39が嵌合され、ボルト止めなどの固定手段により仕切板39がレール部材38に取り付けられている。
ドロスボックス6Aの後端壁6dの上端は、徐冷炉10の前面壁10dの上端より若干高く形成され、レール部材38は徐冷炉10の前面壁10dの上端部より若干高い位置に取り付けられている。また、レール部材38の長さは徐冷炉10の炉殻の内側幅よりも短く形成されている。このため、徐冷炉10の炉殻が熱膨張によりせり出してきた場合、レール部材38は徐冷炉10の炉殻の内側に入り込む。
レール部材38の上に設置されている仕切板39は、徐冷炉10の入口部10cにおいてガラスリボン5が通過する領域の下方に位置し、徐冷炉10の入口部10c側においてガラスリボン5の通過領域より下方側を閉じる大きさに形成されている。なお、仕切板39の幅はレール部材38と同等に形成され、徐冷炉10の入口部10cの両端側近くに達するので、ガラスリボン5の通過領域より下方側の徐冷炉10の入口部10cのほぼ全域を仕切ることができる。
徐冷炉10の入口側において、仕切板39によりガラスリボン5が通過する領域の下部側を仕切ることにより、徐冷炉10側からの空気の導入を極力防止できる。
また、隙間部40の部分には隙間を埋めるため、変形可能な部材を挟んでおくことが好ましい。
徐冷炉10を支持している支持構造体11は、徐冷炉10の長さ方向に沿って配置された徐冷炉10と同等長さのH型鋼などの鋼材50を徐冷炉10の幅方向に図2、図3に示すように例えば4本設置して構成されている。4本の鋼材50のうち、徐冷炉10の幅方向両端部の下方に1本ずつ鋼材50が設置され、両側2本の鋼材50の間に均等間隔で残り2本の鋼材50が設置されている。徐冷炉10と同等長さの鋼材50とは、継ぎ目のない1本もののH形鋼からなる鋼材でも良いし、複数の鋼材を長さ方向に複数の継ぎ手を介して一体化した構造の鋼材でも良いし、溶接などの一体化手段により徐冷炉10と同等長さに形成された溶接ものの鋼材のいずれであっても良い。
支持構造体11を構成している4本の鋼材50のそれぞれにおいて、徐冷炉10の最上流位置に鋼材50を斜めに分離するスリット部51が形成され、各鋼材50が長さ方向に2つに分割されている。そして、4本の鋼材50においてスリット部51よりも上流側の部分から第1の支持構造体11Aが構成され、4本の鋼材50においてスリット部51よりも下流側の部分から第2の支持構造体11Bが形成されている。従って、スリット部51が第1の支持構造体11Aと第2の支持構造体11Bの間の隙間となる。
鋼材50に対しスリット部51を形成する位置は、徐冷炉10の最上流位置、例えば、徐冷炉10の入口部10cの直近であって良く、更に下流側、例えば、徐冷炉10の中流域であっても良い。ただし、鋼材50を土台や床スラブに取り付ける場合に必要な構造強度を確保できることが望ましいので、スリット部51を設けた位置より上流側の鋼材50の支持強度確保に鑑み、徐冷炉10の最上流位置から徐冷炉10の長さの130%程度下流側までの位置の範囲が望ましい。
前記スリット部51の幅(隙間の間隔)は、例えば、20〜50mmに形成される。このスリット部51は、徐冷炉10が全長数十mなどのように長く形成されている場合、ガラスリボン5から受ける熱により徐冷炉10を構成する炉殻36とその下の鋼材50の熱膨張長さを考慮して設定される。より具体的には、スリット部51から下流側の鋼材50が徐冷中のガラスリボン5からの熱を受けて膨張する分を吸収できる幅に形成されている。
通常運転時、全長数十mの徐冷炉10である場合、10〜20mm程度は膨張するので、余裕を持って膨張分を吸収するために、20〜50mm程度、より好ましくは40〜50mm程度の幅のスリット部51を形成しておくことが好ましい。
スリット部51はこの実施形態では水平面に対し30〜60゜程度の傾斜角で斜めに形成されているが、水平面に対し垂直に形成してもよい。
以上説明のフロートガラスの製造装置は、フロートバス2において溶融金属3の上方空間に水素ガスを含む不活性ガスを満たした還元性雰囲気とした後、フロートバス2の上流端の入口部2aから下流端の出口部18側に、即ち、上流側から下流側に溶融ガラスGを流しつつ、溶融ガラスGを図示略のトップロールなどにより拡げてガラスリボン5を成形する。そして、ガラスリボン5をリフトアウトロール7により溶融金属3から引き上げてチャンバー6側に搬送し、引き続いて徐冷炉10側に搬送ロール9により搬送することで冷却し、冷却したガラスリボン5を得ることができる。
また、徐冷炉10の下流側に設けた図示略の洗浄装置により洗浄し、切断装置により切断することで目的の幅と長さのガラス板を得ることができる。
上述のようにガラスリボン5を形成し、ヒーター等で徐冷炉10を加熱すると、熱を受けて金属製の炉殻36と鋼材50は熱膨張する。金属製の炉殻36がチャンバー6側に膨張しないように炉殻36の一部を抑え、炉殻36が徐冷炉10の下流側に伸張するように工夫するなどの手段を講じると、炉殻36自体の膨張により徐冷炉10の前面壁10dがチャンバー6側にせり出すことをある程度防止することはできる。例えば、炉殻36の最上流下部をボルトで床と固定することで、熱膨張の影響をある程度軽減できる。
しかし、徐冷炉10を支持している支持構造体11も金属製のため、支持構造体11にも熱膨張によりチャンバー6側に伸張しようとするが、支持構造体11の大部分を占める第2の支持構造体11Bの伸張分をスリット部51が吸収する。支持構造体11において第1の支持構造体11Aの部分は短く、その熱膨張量は小さいので、徐冷炉10の前面壁10dをドロスボックス6A側にせり出させることはほとんどない。
従って、ドロスボックス6Aの後端壁6dと徐冷炉10の前面壁10dとの間に介挿されている仕切板39が後端壁6dと前面壁10dの間に挟まれることがない。このため、仕切板39が後端壁6dと前面壁10dの間から抜けなくなる現象は生じない。
仕切板39をレール部材38に沿ってスライドさせることで、仕切板39を外すことができる。このように仕切板39を取り外し自在としておくならば、熱により仕切板39が変形した場合に交換することができる。
上述のガラスリボン5の成形に適用するガラスとして以下の組成例に示す無アルカリガラスを適用できる。
第1の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO:50〜73%、Al:10.5〜24%、B:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO:0〜5%。
第2の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO:58〜66%、Al:15〜22%、B:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
第3の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO:54〜73%、Al:10.5〜22.5%、B:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
これらの無アルカリガラスを用いてフロート法により製造する板ガラスとして、例えば、表示装置用ガラスであれば、厚さ0.1〜1mm、縦幅2500mm、横幅2200mmなどの板ガラスを例示できる。
ところで、前述の実施形態においては、4本の鋼材50で徐冷炉10を支持する支持構造体11を構成し、この支持構造体11にスリット部51を形成して支持構造体11を第1の支持構造体11Aと第2の支持構造体11Bに分割した例について説明した。
しかし、徐冷炉10を支持する支持構造体11は、鋼材50を縦横に複数組み付けて格子状、枠状、あるいは、井桁状などの骨組み構造とした支持構造体であっても良い。格子状あるいは枠状等に組み付けた支持構造体であってもスリット部51を形成して第1の支持構造体と第2の支持構造体に分割することで熱膨張により伸張する分をスリット部51で吸収することができ、徐冷炉10の前面壁10dがチャンバー6側にせり出すことを抑制できる。
また、鋼材に特にスリット部を設けることなく、支持構造体自体を第1の支持構造体と第2の支持構造体の2分割構造として、第1の支持構造体と第2の支持構造体の間に間隙を設け、この間隙を設けることによって第2の支持構造体の熱膨張分を吸収する構成にすることもできる。
2…フロートバス、2a…入口部、2c…出口部、3…溶融金属、G…溶融ガラス、4…支持構造体、5…ガラスリボン、6…チャンバー、6A…ドロスボックス、6B…天井部、6c…出口部、6d…後端壁、7…リフトアウトロール、8…支持構造体、9…搬送ロール、10…徐冷炉、10c…入口部、10d…前面壁、11…支持構造体、11A…第1の支持構造体、11B…第2の支持構造体、18…出口部、21…台座、22、24…断熱材、25…ドレープ、36…炉殻、37…仕切り部材、38…レール部材、39…仕切板、40…隙間部、50…鋼材、51…スリット部(隙間)。

Claims (8)

  1. 溶融ガラスを溶融金属浴の表面上で上流側から下流側に流動させてガラスリボンを成形するフロートバスと、このフロートバスの下流側に設置されて前記フロートバスで成形されたガラスリボンが搬送されるドロスボックスと、このドロスボックスの下流側に設けられて前記ドロスボックスから搬送されるガラスリボンを冷却する徐冷炉を備えたフロートガラスの製造装置であり、
    前記ドロスボックスの出口側と前記徐冷炉の入口側との間に隙間部が形成され、該隙間部の一部であって、前記ガラスリボン通過位置に隣接する領域に、前記ドロスボックスの出口側と前記徐冷炉の入口側を区分する仕切板が設けられ、
    前記徐冷炉が、該徐冷炉の上流側に設置された第1の支持構造体と、前記徐冷炉の下流側に設置され前記第1の支持構造体と隙間をあけて分離された第2の支持構造体により支持されたフロートガラスの製造装置。
  2. 前記徐冷炉の長さ方向に沿う第1の支持構造体と前記第2の支持構造体の隙間が、前記ヒーター加熱による温度上昇を起因とする前記第2の支持構造体の熱膨張長さを超える幅に設定された請求項1に記載のフロートガラスの製造装置。
  3. 前記第1の支持構造体の一部と前記第2の支持構造体の一部を共有するように前記徐冷炉の長さ方向に鋼材が延在され、前記徐冷炉の上流側に位置する鋼材の一部に前記鋼材を前記徐冷炉の上流側と下流側に分離して隙間を形成するスリット部が形成された請求項1または請求項2に記載のフロートガラスの製造装置。
  4. 前記仕切板が前記隙間部に沿って前記ドロスボックスと前記徐冷炉の間から抜き出し自在に配置された請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のフロートガラスの製造装置。
  5. 前記隙間部に望む前記ドロスボックスの後端部に該ドロスボックスの幅方向に延在するようにレール部材が配置され、このレール部材の長さ方向に沿ってスライド自在に前記仕切板が取り付けられた請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のフロートガラスの製造装置。
  6. 前記ガラスリボンが、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスからなる請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のフロートガラスの製造装置。
    SiO:50〜73%、Al:10.5〜24%、B:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO:0〜5%。
  7. 前記ガラスリボンが、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスからなる請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のフロートガラスの製造装置。
    SiO:58〜66%、Al:15〜22%、B:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
  8. 前記ガラスリボンが、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスからなる請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のフロートガラスの製造装置。
    SiO:54〜73%、Al:10.5〜22.5%、B:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
JP2013240352A 2013-11-20 2013-11-20 フロートガラスの製造装置 Pending JP2015098427A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013240352A JP2015098427A (ja) 2013-11-20 2013-11-20 フロートガラスの製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013240352A JP2015098427A (ja) 2013-11-20 2013-11-20 フロートガラスの製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015098427A true JP2015098427A (ja) 2015-05-28

Family

ID=53375323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013240352A Pending JP2015098427A (ja) 2013-11-20 2013-11-20 フロートガラスの製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015098427A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110857238A (zh) * 2018-08-24 2020-03-03 中国建材国际工程集团有限公司 可在线更换的锡槽隔断装置和锡槽
CN111285590A (zh) * 2018-12-06 2020-06-16 中国建材国际工程集团有限公司 防止氧化皮掉落在玻璃带上的浮法玻璃密封箱

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110857238A (zh) * 2018-08-24 2020-03-03 中国建材国际工程集团有限公司 可在线更换的锡槽隔断装置和锡槽
CN111285590A (zh) * 2018-12-06 2020-06-16 中国建材国际工程集团有限公司 防止氧化皮掉落在玻璃带上的浮法玻璃密封箱

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101347774B1 (ko) 유리판 제조용 플로트 배스 시스템 및 유리판 제조용 플로트 배스 냉각 방법
TWI571445B (zh) Glass substrate manufacturing method and cooler
TWI403471B (zh) Glass plate making device and glass plate cooling method
WO2013082104A1 (en) Apparatus for reducing radiative heat loss from a forming body in a glass forming process
KR101854958B1 (ko) 청정한 유리-제조 환경을 제공하기 위한 다운-드로우 장치 및 방법
WO2017110212A1 (ja) 板ガラス製造装置及び板ガラス製造方法
CN105307989A (zh) 浮法玻璃制造方法及浮法玻璃制造装置
JP2015098427A (ja) フロートガラスの製造装置
JP6536427B2 (ja) フロートガラスの製造装置、フロートガラスの製造方法
JP6675849B2 (ja) ガラス板の製造方法およびガラス板の製造装置
JP2014125363A (ja) ガラス基板製造装置及びディスプレイ用ガラス基板の製造方法
CN106145617B (zh) 浮法玻璃的制造装置
JP6115466B2 (ja) フロート板ガラスの製造方法
JP2013139342A (ja) ガラス板の製造方法
JP6675850B2 (ja) ガラス基板の製造方法およびガラス基板の製造装置
KR20160119497A (ko) 플로트 유리의 제조 장치
JP6451299B2 (ja) 溶融ガラスの供給方法
JP5981570B2 (ja) ガラス基板の製造方法
JP6597953B2 (ja) 板ガラス製造装置及び板ガラス製造方法
KR20150058086A (ko) 플로트 판유리의 제조 설비
JP2017014062A (ja) ガラス基板の製造方法、およびガラス基板
US3326657A (en) Enclosure means in a glass sheet drawing apparatus
WO2022131205A1 (ja) ガラス物品の製造装置
KR101379689B1 (ko) 유리판 제조용 성형 롤러, 이를 이용한 유리판 제조 장치 및 방법
JP2016006014A (ja) ガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置