JP2016147416A - 自己修復性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】基材フィルムと自己修復性樹脂層との間の密着性が向上した自己修復性フィルムを提供する。【解決手段】基材フィルム上に自己修復性樹脂層(A)を有する自己修復性フィルムであって、前記基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との間に、ぬれ張力が52mN/m以下である樹脂層を有することを特徴とする、自己修復性フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、表面に付けられた傷が自己修復する自己修復性樹脂層が基材フィルム上に積層された自己修復性フィルムに関する。
表示装置(例えば、携帯型パーソナルコンピュータ、モバイル機器、携帯電話、電子手帳など)、家電(例えば、テレビ、冷蔵庫、洗濯機など)、自動車内装部材(例えば、インスツルメントパネル、コンソールボックス、ドアトリムなど)などの外表面に傷が付くことを抑制するために、外表面にハードコートフィルムを適用することが知られているが、ハードコートフィルムは加工性(成型性)や傷耐性が不十分であり(一旦傷が付くと回復しない)、近年、傷を自己修復する機能を有する樹脂層(自己修復性樹脂層)を被覆(塗布)することが知られている。
自己修復性樹脂層を適用する方法として、自己修復性の樹脂塗料を電着塗装法やスプレー法により塗装する方法が提案されている(特許文献1〜6)。
また、基材フィルム上に自己修復性樹脂層が積層された自己修復性フィルムを用いることが提案されている(特許文献7〜10)。
特開2010−65168号公報 特開2010−65169号公報 特開2010−260979号公報 特開2005−150668号公報 特開2001−200017号公報 特開2000−342127号公報 特開2011−207009号公報 特開2011−77266号公報 特開2013−27998号公報 特開2014−181207号公報
表示装置、家電、自動車内装部材などの外表面に自己修復性フィルムが適用(被覆)された場合、自己修復性フィルム表面は人の手指と接触する機会が多くなり、自己修復性フィルム表面に汗や化粧水が付着することがある。自己修復性フィルム表面に付着した汗や化粧水は自己修復性樹脂層内部に浸透する。特に高温下で浸透しやすくなる。
汗や化粧水の成分として乳酸が挙げられるが、乳酸が自己修復性樹脂層に浸透すると基材フィルムと自己修復性樹脂層との密着性を悪化させることがある。基材フィルムと自己修復性樹脂層との密着性が低下すると自己修復性樹脂層が膜剥がれしやすくなる。
従って、本発明の目的は、汗や化粧水が付着しても、基材フィルムと自己修復性樹脂層との密着性が低下しない自己修復性フィルムを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
[1]基材フィルム上に自己修復性樹脂層(A)を有する自己修復性フィルムであって、前記基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との間に、ぬれ張力が52mN/m以下である樹脂層(B)を有することを特徴とする、自己修復性フィルム。
[2]前記樹脂層(B)が熱硬化層である、[1]に記載の自己修復性フィルム。
[3]前記樹脂層(B)が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびポリウレタン樹脂からなる群の中から選ばれる少なくとも1種を含有する、[1]または[2]に記載の自己修復性フィルム。
[4]前記樹脂層(B)が架橋剤を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の自己修復性フィルム。
[5]前記基材フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムである、[1]〜[4]のいずれかに記載の自己修復性フィルム。
[6]前記自己修復性樹脂層(A)のマルテンス硬さが50N/mm以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の自己修復性フィルム。
本発明によれば、汗や化粧水が付着しても基材フィルムと自己修復性樹脂層との密着性が低下しない自己修復性フィルムを提供することができる。特に、本発明にかかる自己修復性フィルムは、汗や化粧水が付着しやすい部材や製品(表示装置、家電、自動車内装部材など)の外装として好適である。
本発明にかかる自己修復性フィルムは、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との間に、ぬれ張力が52mN/m以下である樹脂層(B)を有することを特徴とする。この構成を採ることにより、自己修復性フィルム表面(自己修復性樹脂層(A)表面)に汗や化粧水が付着した場合であって、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性を良好に保つことができる。
樹脂層(B)は、基材フィルムに直接に積層されていることが好ましく、また自己修復性樹脂層(A)は樹脂層(B)の上に直接に積層されていることが好ましい。
自己修復性樹脂層(A)は、傷修復機能を十分に発現させるという観点から、架橋密度は比較的小さく設計されることが好ましい。従って、自己修復性樹脂層(A)の硬度は、従来から一般的に知られているハードコートフィルムのハードコート層に比べて、小さく設計されていることが好ましい。
このように自己修復性樹脂層(A)は、架橋密度が小さく、硬度も小さいことから、自己修復性樹脂層(A)表面に付着した汗や化粧水が内部に浸透しやすく、その結果、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性を低下させるという課題がある。かかる課題は、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との間に、ぬれ張力が52mN/m以下である樹脂層(B)を介在させることによって抑制することができる。
自己修復性樹脂層(A)は、上記したように自己修復性機能を十分に発現させるという観点から硬度は比較的小さいことが好ましく、具体的にはマルテンス硬さが50N/mm以下であることが好ましい。また、自己修復性樹脂層(A)のマルテンス硬さが50N/mm以下であることによって、自己修復性樹脂層(A)表面の手触り感が良好となる(手で触った時のしなやかさが向上する)。
[自己修復性樹脂層(A)]
本発明にかかる自己修復性樹脂層(A)は、自己修復性樹脂層(A)表面に付けられた傷が自己修復する機能(傷修復機能)を有する層である。具体的には、常温(23℃)環境下で金属ブラシ(真鍮ブラシ)によって自己修復性樹脂層(A)表面に付けられた傷が消失することを意味する。
以下、常温(23℃)環境下で金属ブラシ(真鍮ブラシ)によって自己修復性樹脂層(A)表面に付けられた傷が消失する時間を「傷消失時間」という。
本発明における傷消失時間は、24時間未満であることが好ましく、30分未満であることがより好ましく、3分未満であることが更に好ましく、10秒未満であることが特に好ましい。消失時間の下限は特に限定されないが、視覚的に傷消失が確認できる時間は0.1秒程度である。
自己修復性樹脂層(A)表面に金属ブラシ(真鍮ブラシ)によって付けられた傷が消失したかどうか(傷修復機能を有するかどうか)は、目視もしくはヘイズ値を測定することによって判定することができる。
本発明にかかる自己修復性フィルムの自己修復性樹脂層(A)表面に、金属ブラシ(真鍮ブラシ)で傷を付けると、ヘイズ値は通常0.40%以上上昇する。しかし、自己修復性樹脂層(A)が傷修復機能を有する場合は、一旦上昇したヘイズ値は傷が消失することによって傷を付ける前のヘイズ値に近くなる。従って、傷修復機能を有するかどうかをヘイズ値の変化で判定する場合は、試験前(傷を付ける前)のヘイズ値(Hz0)と、試験後(金属ブラシ(真鍮ブラシ)で傷を付けた後)に一定時間経過した後のヘイズ値(HzX)との差を(HzX−Hz0)が0.30%未満であれば、傷修復機能を有すると判定する(詳しい判定法は後述する)。
自己修復性樹脂層(A)の傷修復機能は、自己修復性樹脂層(A)を構成する樹脂のソフトセグメントとハードセグメントとをバランスさせることによって発現する。ソフトセグメントはクッション的な働きをすることによって外力を緩和し、傷を弾性回復するように機能し、ハードセグメントは外力に対して抵抗するように機能する。ソフトセグメントだけでは弾性が弱くなり形状を保持することが困難となり、また傷回復性が低下する。一方、ハードセグメントだけでは傷が非可逆的に刻印される(傷が回復しない)。
自己修復性樹脂層に用いられる樹脂層としては、ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン樹脂、ポリカーボネート骨格を有するウレタン樹脂、ポリアルキレングリコール骨格を有するウレタン樹脂、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂などが知られており、これらのポリカプロラクトン構造、ポリカーボネート構造、ポリアルキレングリコール骨格、ポリエステル構造がソフトセグメントとして機能し、ウレタン結合がハードセグメントとして機能する。
自己修復性樹脂層(A)は、傷修復機能を十分に発現させるという観点から、架橋密度は比較的小さく設計される。この観点から、自己修復性樹脂層(A)のマルテンス硬さは50N/mm以下が好ましく、40N/mm以下がより好ましく、更に30N/mm以下が好ましく、20N/mm以下が特に好ましい。
また、自己修復性樹脂層(A)のマルテンス硬さを上記範囲とすることにより、手で触った時のしなやかさが向上する。
一方、マルテンス硬さが小さくなり過ぎると傷修復機能が発現しなくなることがあるので、マルテンス硬さの下限は1N/mm以上が好ましく、2N/mm以上がより好ましく、3N/mm以上が特に好ましい。また、マルテンス硬さが1N/mm未満となると、手で触った時にベタツキ感が出てくることがある。
自己修復性樹脂層(A)の厚みは、傷修復機能を十分に発現させるという観点から、8μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、13μm以上が特に好ましい。一方、自己修復性樹脂層(A)の厚みが大きくなり過ぎると、加工性や成型性が低下することがあるので、上限の厚みは50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。
[自己修復性樹脂組成物]
本発明にかかる自己修復性樹脂層(A)は、基材フィルム上に樹脂層(B)を介して自己修復性樹脂組成物を塗布し、必要に応じて乾燥した後、熱もしくは活性エネルギー線を照射し、硬化させることによって形成することができる。つまり、本発明にかかる自己修復性樹脂層(A)を形成するための自己修復性樹脂組成物は、熱硬化性組成物あるいは活性エネルギー線硬化性組成物であることが好ましい。
自己修復性樹脂組成物の塗布に用いられる塗布方法としては、ウェットコーティング法が好ましい。かかるウェットコーティング法としては、例えばリバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法等が挙げられる。
自己修復性樹脂組成物は、樹脂としてウレタン樹脂を含有することが好ましい。かかるウレタン樹脂としては、ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン樹脂、ポリカーボネート骨格を有するウレタン樹脂、ポリアルキレングリコール骨格を有するウレタン樹脂、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン樹脂、ポリカーボネート骨格を有するウレタン樹脂、ポリアルキレングリコール骨格を有するウレタン樹脂が好ましく、特にポリカプロラクトン骨格を有するウレタン樹脂およびポリカーボネート骨格を有するウレタン樹脂が好ましく用いられる。これらのウレタン樹脂については後述する。
また、自己修復性樹脂組成物は、有機ケイ素化合物を含有することが好ましい。かかる有機ケイ素化合物としては、ポリシロキサン系化合物、ポリジメチルシロキサン系化合物、ポリジメチルシロキサン系共重合体が挙げられる。また、これら化合物を組む合わせたものであってもよい。
[ポリシロキサン系化合物]
ポリシロキサン系化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するシラン化合物の部分加水分解物や、有機溶媒中に無水ケイ酸の微粒子を安定に分散させたオルガノシリカゾル、または該オルガノシリカゾルにラジカル重合性を有する上記シラン化合物を付加させたもの等を使用することができる。
[ポリジメチルシロキサン系化合物]
ポリジメチルシロキサン系化合物としては、ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、(メタ)アクリレート変性ポリジメチルシロキサン(例えば、東亞合成(株)製GUV−235)などが挙げられる。
[ポリジメチルシロキサン系共重合体]
ポリジメチルシロキサン系共重合体は、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体のいずれであってもよいが、ブロック共重合体、グラフト共重合体が好ましい。
ポリジメチルシロキサン系共重合体は、リビング重合法、高分子開始剤法、高分子連鎖移動法などに製造することができるが、生産性を考慮すると高分子開始剤法、高分子連鎖移動法を用いるのが好ましい。
高分子開始剤法を用いる場合には、下記の化1で表される高分子アゾ系ラジカル重合開始剤を用いて他のビニルモノマーと共重合させることにより、効率よくブロック共重合体を合成することができる。
またペルオキシモノマーと不飽和基を有するポリジメチルシロキサンとを低温で共重合させて過酸化物基を側鎖に導入したプレポリマーを合成し、該プレポリマーをビニルモノマーと共重合させる二段階の重合を行うこともできる。
高分子連鎖移動法を用いる場合は、例えば、下記の化2に示すようなシリコーンオイルにHS−CHCOOHやHS−CHCHCOOH等を付加してSH基を有する化合物とした後、該SH基の連鎖移動を利用して該シリコーン化合物とビニルモノマーとを共重合させることでブロック共重合体を合成することができる。
更にポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体を合成するには、例えば、下記の化3に示す化合物、すなわちポリジメチルシロキサンのメタクリルエステルなどとビニルモノマーを共重合させることにより容易にグラフト共重合体を得ることができる。
Figure 2016147416
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ポリジメチルシロキサンとの共重合体に用いられるビニルモノマーとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート,n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、オクチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、アリルアルコールなどを挙げることができる。
ポリジメチルシロキサン系共重合体は、通常溶液重合によって製造される。このような溶液重合では、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤などが単独または混合溶剤として用いられる。
また、必要に応じてベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチルニトリルなどの重合開始剤を併用する。重合反応は50〜150℃で3〜12時間行うのが好ましい。
また、ポリジメチルシロキサン系共重合体の合成において、イソシアネート基を有するモノマー(例えば、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート)と水酸基を有するモノマー(例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレート)を用いることによって、活性エネルギー線硬化性のポリジメチルシロキサン系共重合体を得ることができる。
[自己修復性樹脂層(A)を形成するための熱硬化性組成物]
自己修復性樹脂層(A)を形成するための熱硬化性組成物は、ポリカプロラクトンを含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を少なくとも含むことが好ましい。このような組成物は、熱を与えることによってポリカプロラクトンを含有する化合物の水酸基とイソシアネート基を含有する化合物のイソシアネート基がウレタン結合を生起してポリカプロラクトン骨格を有するウレタン樹脂を生成する。
[ポリカプロラクトンを含有する化合物]
ポリカプロラクトンは、下記化4で表される構造を有する。また、ポリカプロラクトンを含有する化合物は少なくとも1以上の水酸基を含有する必要がある。水酸基は、ポリカプロラクトンを含有する化合物の末端にあることが好ましい。
Figure 2016147416
上記化4の中でも、2〜4官能の水酸基を有するポリカプロラクトンが好ましく、特に2〜3官能の水酸基を有するポリカプロラクトンが好ましい。
上記2〜4官能の水酸基を有するポリカプロラクトンとしては、下記化5で表されるポリカプロラクトンジオール類、下記化6で表されるポリカプロラクトントリオール類、その他4官能のポリカプロラクトンポリオール類が挙げられる。
Figure 2016147416
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また、下記化7で表されるラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性ポリカプロラクトンも好ましく用いられる。
Figure 2016147416
[イソシアネート基を含有する化合物]
イソシアネート基を含有する化合物としては、例えば、メチレンビス−4−シクロヘキシルイソシアネート、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンイソシアネートのビューレット体などのポリイソシアネート、および上記イソシアネートのブロック体などを挙げることができる。
[ポリカプロラクトンとイソシアネート基を含有する樹脂]
ポリカプロラクトンとイソシアネート基を含有する樹脂とは、一分子鎖内に上述したポリカプロラクトンとイソシアネート基を含有する樹脂であって、少なくとも1以上の水酸基を有する樹脂である。水酸基は、樹脂の末端にあることが好ましい。
イソシアネート基は水酸基と反応してウレタン結合を生起させるので、熱によってポリカプロラクトンとイソシアネート基を含有する樹脂の分子鎖内および/または分子鎖間を架橋させることができる。
[自己修復性樹脂層(A)を形成するための熱硬化性組成物の具体例]
以下、本発明に好ましく用いられる、自己修復性樹脂層(A)を形成するための熱硬化性組成物の具体例を説明する。但し、本発明はこれらの具体例に限定されることはない。
(1)ポリジメチルシロキサン系共重合体、ポリカプロラクトンを含有する化合物、ポリシロキサン系化合物、およびイソシアネート基を有する化合物を含有する組成物。
(2)ポリカプロラクトン成分が組み込まれたポリジメチルシロキサン系共重合体、ポリシロキサン系化合物、およびイソシアネート基を有する化合物を含有する組成物。
上記のポリカプロラクトン成分が組み込まれたポリジメチルシロキサン系共重合体は、例えば前述のポリジメチルシロキサン系共重合体を重合する際に、上記化7で表されるラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性ポリカプロラクトンを添加して共重合することによって得ることができる。
(3)ポリシロキサン成分が組み込まれたポリジメチルシロキサン系共重合体、ポリカプロラクトンを含有する化合物、およびイソシアネート基を有する化合物を含有する組成物。
上記ポリシロキサン成分が組み込まれたポリジメチルシロキサン系共重合体は、例えば、前述のポリジメチルシロキサン系共重合体を重合する際に、前述のポリシロキサン系化合物を際に添加して共重合することによって得ることができる。
(4)ポリカプロラクトン成分がグラフトされたポリシロキサン成分が組み込まれたポリジメチルシロキサン系共重合体、およびイソシアネート基を有する化合物を含有する組成物。
上記ポリカプロラクトン成分がグラフトされたポリシロキサン成分が組み込まれたポリジメチルシロキサン系共重合体は、例えば、ポリジメチルシロキサン系共重合体を重合する際に、上記化7で表されるラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性ポリカプロラクトン、および前述のポリシロキサン系化合物を添加して共重合することによって得ることができる。
自己修復性樹脂層(A)を形成するための熱硬化性組成物は、基材フィルム上に樹脂層(B)を介して塗布され、必要に応じて乾燥された後、加熱することによって硬化する。この加熱工程は、乾燥工程の中で実施してもよいし、乾燥工程の後で実施してもよい。加熱温度は100〜200℃の範囲が好ましく、120〜180℃の範囲がより好ましい。加熱時間は、30〜600秒の範囲が好ましく、60〜300秒の範囲がより好ましい。
また、加熱工程は、自己修復性フィルムを製造後、ロール状に巻き取った後に、30〜60℃の雰囲気下(加温室)で1〜20日程度加熱する工程であってもよい。
[自己修復性樹脂層(A)を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物]
自己修復性樹脂層(A)を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化する組成物である。かかる組成物としては、例えばウレタン(メタ)アクリレートを含む組成物が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。
a)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートとポリカプロラクトン変性アルキル(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート)、
b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートとヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、
c)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートとポリカーボネートジオールおよびヒドロキシ変性(メタ)アクリレートとを反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレート(ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート)、
d)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと、ヒドロキシ変性(メタ)アクリレートおよびポリカプロラクトン含有多官能アルコールとを反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレート(ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート)、
e)1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと長鎖アルキルアルコールおよびポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート)、
f)1分子中に2以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート(ポリアルキレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート)。
これらのウレタン(メタ)アクリレートは、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記のウレタン(メタ)アクリレートの中でも、ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートが好ましく、特にポリカプロラクトン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートおよびポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、特開2002−256053号公報、特開2004−35599号公報、特開2004−244426号公報、特開2005−162908号公報等に記載されており、これらを参照して合成することができる。
活性エネルギー線硬化性組成物には、更に重合性モノマーあるいは重合性オリゴマーを含むことが好ましい。
重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、イソボルニルアクリレート、酢酸ビニル、スチレン等の単官能性のもの、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート等の二官能性のもの、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの3モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの6モルエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能性のものが挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性組成物には、更に光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、o−ベンゾイルメチルベンゾエート、アセトフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、エチルアントラキノン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、メチルベンジルホルメートなどが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性組成物は、更に前述の有機ケイ素化合物を含有することが好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物は、基材フィルム上に樹脂層(B)を介して塗布され、必要に応じて乾燥された後、活性エネルギー線が照射されて硬化する。かかる活性エネルギー線としては、紫外線や電子線が好ましく、本発明においては特に紫外線が好ましく用いられる。電子線の照射量は、1〜10Mradの範囲が適当である。紫外線の照射量は、50〜1,000mJ/cmの範囲が適当であり、100〜800mJ/cmの範囲が好ましく、200〜600mJ/cmの範囲がより好ましい。
[基材フィルム]
基材フィルムとしては、各種プラスチックフィルムが好ましく用いられる。係るプラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アートン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂およびセルロース樹脂が好ましく、特にポリエステル樹脂が好ましく用いられ、更にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。また、基材フィルムは、上記の樹脂からなる層が2層以上積層された積層プラスチックフィルムであってもよい。
基材フィルム厚みは30〜300μmの範囲が適当であるが、強度や加工適性等の観点から50〜250μmの範囲が特に好ましい。
[樹脂層(B)]
本発明にかかる樹脂層(B)は、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との間に介在し、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性を向上させる。特に、汗や化粧水に含有される乳酸に対する密着性を向上させる。
上記課題を解決するためには、樹脂層(B)表面のぬれ張力が52mN/m以下であることが重要である。
樹脂層(B)表面のぬれ張力は、更に50mN/m以下が好ましく、48mN/m以下が特に好ましい。樹脂層(B)表面のぬれ張力の下限は、35mN/m以上が好ましく、37mN/m以上がより好ましく、40mN/m以上が特に好ましい。樹脂層(B)表面のぬれ張力が35mN/m未満となると、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性が十分に向上しないことがある。
樹脂層(B)の厚みは、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性を向上させるという観点から、0.005〜0.3μmの範囲が好ましく、0.01〜0.2μmの範囲がより好ましく、0.015〜0.15μmの範囲が特に好ましい。
樹脂層(B)は、樹脂を主成分として含有する層である。即ち、樹脂層(B)は、樹脂層(B)の固形分総量100質量%に対して樹脂を50質量%以上含有する層である。樹脂層(B)における樹脂の含有量は、更に、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が特に好ましい。上限は98質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましく、特に90質量%以下が好ましい。
樹脂層(B)を構成する樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。これらの樹脂を単独あるいは複数種併用することができる。
樹脂層(B)表面のぬれ張力を52mN/m以下に制御すると言う観点から、および基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性を向上させるという観点から、樹脂層(B)に含有させる樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびポリウレタン樹脂からなる群の中から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、更にポリエステル樹脂および/またはアクリル樹脂を用いることが好ましく、特に樹脂として少なくともポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
上記ポリエステル樹脂は、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するもので、例えば多価カルボン酸成分とジオール成分とから重縮合して得られるポリエステル樹脂を用いることができる。
多価カルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、フタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、4−メチルシクロヘキセン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメシン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸などの3価以上の多価カルボン酸が挙げられる。
ジオール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、4,4’−チオジフェノール、ビスフェノールA、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、4,4’−イソプロピリデンビンジオール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオールなどが挙げられる。
さらに、ポリエステル樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするために、3価以上多価カルボン酸やスルホ基を有するジカルボン酸等を共重合して、側鎖に親水性基(カルボキシル基やスルホ基)を有するポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
上記アクリル樹脂としては、例えばメチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、グリシジルメタクリレートから選ばれる共重合体などがある。さらに、アクリル樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするために、スルホ基を有する化合物やカルボキシル基を有する化合物(アクリル酸、メタクリル酸など)を共重合することが好ましい。
上記ポリウレタン樹脂は、分子内に有するウレタン結合を有する高分子化合物のことであり、通常、ポリオールとポリイソシアネートの反応により合成される。
ポリオールとしては、例えばポリカーボネートポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類などが挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。
さらに、ポリウレタン樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするために、スルホ基を有する化合物やカルボキシル基を有する化合物を共重合することが好ましい。
樹脂層(B)は、更に架橋剤を含有することが好ましい。本発明において、樹脂層(B)は、上述の樹脂と架橋剤を用いてなる層であることが好ましい。また、樹脂層(B)は、熱によって硬化せしめられた層(熱硬化層)であることが好ましい。本発明においては、脂層(B)は、上述の樹脂と架橋剤を用いてなる層であって、熱によって硬化せしめられた層(熱硬化層)であることが特に好ましい。樹脂層(B)をこのような熱硬化層とすることにより、基材フィルムと自己修復性樹脂層(B)との密着性をさらに向上させることができる。樹脂層(B)を熱硬化するときの条件(加熱温度、時間)は特に限定されないが、加熱温度は70℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、150℃以上が特に好ましく、200℃以上が最も好ましい。上限は300℃以下が好ましい。加熱時間は5〜300秒の範囲が好ましく、10〜200秒の範囲がより好ましい。
上記架橋剤としては、例えばメラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系架橋剤、アクリルアミド系架橋剤、ポリアミド系樹脂、アミドエポキシ化合物、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などが挙げられる。これらの中でも、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、およびエポキシ系架橋剤からなる群の中から選ばれる少なくとも1種が好ましく、特にメラミン系架橋剤が好ましい。
メラミン系架橋剤としては、例えばイミノ基型メチル化メラミン樹脂、メチロール基型メラミン樹脂、メチロール基型メチル化メラミン樹脂、完全アルキル型メチル化メラミン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、イミノ基型メラミン樹脂、メチロール化メラミン樹脂が好ましく用いられる。
樹脂層(B)における架橋剤の含有量は、樹脂層(B)の固形分総量100質量%に対して0.5〜30質量%の範囲が好ましく、1〜25質量%の範囲がより好ましく、特に2〜20質量%の範囲が好ましい。
樹脂層(B)表面のぬれ張力は、上記した架橋剤の種類や含有量を調整することによっても制御することができる。例えば、架橋剤の含有量が多くなると樹脂層(B)表面のぬれ張力は小さくなる傾向にあり、逆に架橋剤の含有量が少なくなると樹脂層(B)表面のぬれ張力は大きくなる傾向にある。
樹脂層(B)は、更に界面活性剤を含有することができる。かかる界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムタロライド塩、アルキルアミン塩酸、ベタイン型界面活性剤等を挙げることができる。樹脂層(B)のぬれ張力は界面活性剤の種類や添加量を調整することによっても制御することができる。
樹脂層(B)における界面活性剤の含有量は、樹脂層(B)の固形分総量100質量%に対して0.1〜20質量%の範囲が好ましく、0.5〜15質量%の範囲がより好ましい。
樹脂層(B)は、自己修復性フィルムの製造工程における適度な滑り性や巻き取り性を確保するという観点から、粒子を含有することが好ましい。
樹脂層(B)に含有させる粒子としては特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、ゼオライトなどの無機粒子や、アクリル粒子、シリコーン粒子、ポリイミド粒子、テフロン(登録商標)粒子などの有機粒子が挙げられる。また、有機粒子は、架橋ポリエステル粒子、架橋ポリスチレン粒子などの架橋重合体粒子であっても良いし、コアシェル粒子などであっても良い。これらの中でもシリカ粒子が好ましく、特にコロイダルシリカが好ましい。
樹脂層(B)における粒子の含有量は、樹脂層(B)の固形分総量100質量%に対して0.05〜10質量%の範囲が好ましく、0.1〜8質量%の範囲がより好ましく、特に0.5〜5質量%の範囲が好ましい。樹脂層(B)における粒子の含有量が0.05質量%未満であると、良好な滑り性や耐ブロッキング性が得られないことがあり、粒子の含有量が10質量%を越えると、透明性が低下したり、自己修復性樹脂層(A)の塗布性が悪化したり、基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との密着性が低下することがある。
樹脂層(B)に含有させる粒子は、その平均粒子径が樹脂層(B)の厚みより大きいことが好ましい。具体的には、粒子の平均粒子径は樹脂層(B)の厚みの1.3倍以上が好ましく、1.5倍以上がより好ましく、2.0倍以上が特に好ましい。上限は20倍以下が好ましく、15倍以下がより好ましく、10倍以下が特に好ましい。
樹脂層(B)に含有させる粒子の平均粒子径は樹脂層(B)の厚み設計に応じて適宜選択されるが、具体的には粒子の平均粒子径は0.02〜1μmの範囲であることが好ましく、0.05〜0.7μmの範囲がより好ましく、特に0.1〜0.5μmの範囲が好ましい。粒子の平均粒子径が0.02μm未満であると滑り性や耐ブロッキング性が低下することがある。粒子の平均粒子径が1μmを越えると粒子が脱落したり、透明性が低下したり、あるいは外観が悪化することがある。
樹脂層(B)は、基材フィルム上にウェットコーティング法で塗布し、加熱し硬化されて積層されることが好ましい。さらに基材フィルムの製造工程内で樹脂層(B)をウェットコーティング法で塗布する、いわゆる、インラインコーティング法によって塗布し、加熱硬化して積層されることが好ましい。ウェットコーティング法としては、例えばリバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法等が挙げられる。
[自己修復性フィルム]
本発明にかかる自己修復性フィルムは、樹脂層(B)および自己修復性樹脂層(A)が基材フィルムの片面に設けられたものであってもよいし、基材フィルムの両面にそれぞれ設けられたものであってもよい。
本発明の自己修復性フィルムは、表示装置の画像表示面の保護や筺体の外装、家電や自動車内装部材の外装の被覆材として好適であり、この観点から、樹脂層(B)および自己修復性樹脂層(A)は基材フィルムの片面のみに設けられていることが好ましい。
本発明の自己修復性フィルムが上記の外装被覆材として適用される際、自己修復性樹脂層(A)が外側となるように被覆される。自己修復性フィルムの裏面(基材フィルムの自己修復性樹脂層(A)とは反対面)は、被覆対象物(表示装置、家電、自動車内装部材)に接着剤等を介して被覆される。被覆対象物を溶融押出成型や射出成型するのと同時に自己修復性フィルムを貼り合わせる場合は、接着剤は必ずしも必要ではない。
上記の用途において、自己修復性フィルムの裏面は加飾されることがある。そのために、自己修復性フィルムの裏面には印刷層や蒸着層(アルミや錫の蒸着層)が積層されることがある。これらの印刷層や蒸着層と基材フィルムとの密着性を向上させるために、自己修復性フィルムは以下の構成を採ることが好ましい。すなわち、基材フィルムの一方の面に樹脂層(B)および自己修復性樹脂層(A)が設けられ、基材フィルムの他方の面に易接着層が設けられている構成を採ることが好ましい。特に、印刷層を設けるときの印刷適性および印刷層と基材フィルムの密着性を向上させるという観点から、易接着層は樹脂として少なくともポリウレタン樹脂を含み、かつ粒子を含有することが好ましい。
上記ポリウレタン樹脂の含有量は、易接着層の全樹脂量100質量%に対して50質量%以上が好ましく、60質量%がより好ましく、特に70質量%が好ましい。易接着層は、更にポリウレタン樹脂とポリエステル樹脂を組み合わせて含有することが好ましい。この場合のポリウレタン樹脂とポリエステル樹脂の含有質量比(ポリウレタン樹脂:ポリエステル樹脂)は、95:5〜50:50の範囲が好ましく、90:10〜60:40の範囲がより好ましい。
易接着層に含有する粒子としては、シリカ粒子、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック、ゼオライト粒子などの無機粒子や、アクリル粒子、シリコーン粒子、ポリイミド粒子、テフロン(登録商標)粒子、架橋ポリエステル粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋重合体粒子、コアシェル粒子などの有機粒子が挙げられる。これらの中でもシリカ粒子が好ましく、特に、コロイダルシリカが好ましく用いられる。
易接着層に含有する粒子の平均粒子径は、0.01〜1μmの範囲が好ましく、0.03〜0.5μmの範囲がより好ましく、特に0.05〜0.4μmの範囲が好ましい。粒子の平均粒子径は、樹脂層(B)に含有する粒子の平均粒子径の測定と同様の方法で測定することができる。
易接着層における粒子の含有量は、易接着層の固形分総量100質量%に対して0.05〜20質量%の範囲が好ましく、0.1〜15質量%の範囲がより好ましく、特に0.2〜10質量%の範囲が好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、本実施例における測定方法と評価方法を以下に示す。
(1)樹脂層(B)のぬれ張力の測定
樹脂層(B)が積層された基材フィルムを常態(23℃、相対湿度50%)の雰囲気下で6時間シーズニングして、同雰囲気下でJIS−K−6768(1999)に準拠して測定した。
(2)自己修復性樹脂層(A)の傷修復機能の判定
自己修復性フィルムを150mm×50mmのサイズに切り出して試験サンプルを作製した。
学振型摩擦堅牢度試験器(テスター産業(株)製の「AB−301」)の移動台に、試験サンプルを自己修復性樹脂層(A)が上側となるように粘着テープで試験サンプルの両端を固定する。次に、試験サンプル上に真鍮ブラシ(トラスコ中山(株)製の品番「EA109D」)を載せた状態で水平方向に移動しないように固定する。真鍮ブラシには更に500gの荷重を載せる。この状態で、移動台を水平に10回往復させて樹脂層に真鍮ブラシによる傷を付ける。試験条件は以下の通りである。
・移動台の移動速度;300mm/分
・移動台の移動距離;片道120mm
・測定環境;23℃、55%RH。
上記の試験前のヘイズ値(Hz0)、および試験後3分経過する直前のヘイズ値(Hz)、試験後30分経過する直前のヘイズ値(Hz)、試験後24時間経過する直前のヘイズ値(Hz)をそれぞれ測定した。次に、試験前のヘイズ値(Hz0)と、試験後それぞれの時間経過後に測定したそれぞれのヘイズ値との差(ΔHz1、ΔHz2およびΔHz3)を下記式2〜4により求め、以下の基準で判定した。ヘイズ値の単位はいずれも[%]である。
ΔHz1=(Hz)−(Hz0) ・・・式2
ΔHz2=(Hz)−(Hz0) ・・・式3
ΔHz3=(Hz)−(Hz0) ・・・式4。
<傷修復機能の判定>
S;ΔHz1が0.30%未満である(優れた傷修復機能を有する)。
A;ΔHz1が0.30%以上、ΔHz2が0.30%未満である(良好な傷修復機能を有する)。
B;ΔHz2が0.30%以上、ΔHz3が0.30%未満である(傷修復機能を有する)。
C;ΔHz3が0.30%以上である(傷修復機能を有しない)。
<ヘイズ値の測定>
JIS K 7136(2000)に基づき、日本電色工業(株)製の濁度計「NDH−2000」を用いて測定した。測定に際し、自己修復性フィルムの自己修復性樹脂層(A)が設けられている側の表面に光が入射するように配置した。
(2)傷消失時間の測定
自己修復性フィルムを150mm×50mmのサイズに切り出し、裏面(自己修復性樹脂層(A)が積層された面とは反対面)のほぼ全面に黒粘着テープを貼り付けて試験サンプルを作製した。
学振型摩擦堅牢度試験器(テスター産業(株)製の「AB−301」)の移動台に、試験サンプルを自己修復性樹脂層(A)が上側となるように粘着テープで試験サンプルの両端を固定する。次に、試験サンプル上に真鍮ブラシ(トラスコ中山(株)製の品番「EA109D」)を載せた状態で水平方向に移動しないように固定する。真鍮ブラシには更に500gの荷重を載せる。この状態で、移動台を水平に5回往復させて自己修復性樹脂層(A)に真鍮ブラシによる傷を付け、その傷が消失する時間を測定した。傷が消失したかどうかは目視で評価した。測定は下記条件にて5回行い、平均し、以下の基準で評価した。
・移動台の移動速度;300mm/分
・移動台の移動距離;片道120mm
・測定環境;23℃、55%RH。
<傷消失時間の評価基準>
S;傷消失時間が10秒未満である。
A;傷消失時間が10秒以上3分未満である。
B;傷消失時間が3分以上30分未満である。
C;傷消失時間が30分以上24時間未満である。
D;24時間以上経過しても傷が消失しない。
(3)樹脂層(B)の厚みの測定
樹脂層(B)が積層された基材フィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO 染色、OsO 染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で断面構造が目視可能な以下の条件にて観察し、その断面写真から樹脂層(B)の厚みを測定する。尚、測定個所は粒子が存在しない部分である。なお、5箇所を測定して、その平均値を樹脂層(B)の厚みとした。
・測定装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製 H−7100FA型)
・測定条件:加速電圧 100kV
・試料調整:凍結超薄切片法
・倍率:30万倍。
(4)樹脂層(B)に含有される粒子の平均粒子径の測定
基材フィルムに積層された樹脂層(B)の表面を、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて倍率1万倍で観察し、粒子の画像(粒子によってできる光の濃淡)をイメージアナライザー(たとえばケンブリッジインストルメント製QTM900)に結び付け、観察箇所を変えてデータを取り込み、合計粒子数5000個以上となったところで次の数値処理を行ない、それによって求めた数平均径dを平均粒径(直径)とした。
・d=Σdi /N
ここでdi は粒子の等価円直径(粒子の断面積と同じ面積を持つ円の直径)、Nは個数である。
(5)自己修復性樹脂層(A)の厚みの測定
自己修復性フィルムの断面を透過型電子顕微鏡(日立製H−7100FA型)で加速電圧100kVにて観察する。試料調整は超薄切片法もしくは凍結超薄切片法を用いる。5〜30万倍の倍率で観察し、自己修復性樹脂層(A)の厚みを測定する。
(6)マルテンス硬さの測定
基材フィルム上に積層された自己修復性樹脂層(A)のマルテンス硬さを、20℃、50%相対湿度の雰囲気下で超微小硬さ試験装置((株)フィッシャー・インストルメンツ社製の「フィッシャースコープH−100」)を用いて、最大荷重が2mN、第1クリープが5sec、第2クリープが5secの条件で測定した。
(7)密着性の評価
自己修復性フィルムの自己修復性樹脂層の表面に、汗を模した液(濃度5質量%の乳酸水溶液)を3ml滴下した後、90℃のオーブン内で12時間熱した。その後、自己修復性フィルムをオーブンから取り出して、室温で10分間放置して試験サンプルを作製した。
次に、この試験サンプルの自己修復性樹脂層の面(乳酸水溶液を滴下した面)に、カッターナイフで1mmのクロスカット(1辺1mmの格子状のクロスカット)を100個入れ、このクロスカット面をスチールウール#0000(日本スチールウール(株)製)にて、荷重200g/cm、速度60mm/秒、往復移動距離120mmで20回往復させた。自己修復性樹脂層の膜剥がれの状態を観察し、以下の基準で評価した。
摩耗試験装置として、学振型摩擦堅牢度試験器(テスター産業(株)製の「AB−301」)を用いた。試験環境は、温度23℃、相対湿度55%である。
尚、乳酸水溶液を滴下する前のサンプルをブランクとして、上記と同様の密着性試験を行った。
S:20回往復させても膜剥がれがない。
A:10回往復では膜剥がれはないが、20回往復で膜剥がれがある。
B:10回往復で膜剥がれがある。
<樹脂層(B)の形成用塗布液>
(樹脂層(B)形成用塗布液a)
固形分質量比で、ポリエステル樹脂aを27質量%、ポリエステル樹脂bを54質量%、メラミン系架橋剤を18質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂a;2,6−ナフタレンジカルボン酸43モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸7モル%/エチレングリコール45モル%/ジエチレングリコール5モル%で構成されているポリエステル樹脂。
・ポリエステル樹脂b;テレフタル酸38モル%/トリメリット酸12モル%/エチレングリコール45モル%/ジエチレングリコール5モル%で構成されているポリエステル樹脂。
・メラミン系架橋剤;三和ケミカル(株)製の「ニカラック MW12LF」)
・粒子;平均粒子径0.19μmのコロイダルシリカ。
(樹脂層(B)形成用塗布液b)
固形分質量比で、ポリエステル樹脂cを42質量%、アクリル樹脂aを42質量%、エポキシ系架橋剤を6質量%、界面活性剤を9質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂c;テレフタル酸35モル%/イソフタル酸11モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸4モル%/エチレングリコール45モル%/ジエチレングリコール4モル%/ポリエチレングリコール(繰り返し単位数n=23)1モル%で構成されているポリエステル樹脂。
・アクリル樹脂a;メチルメタクリレート75モル%/エチルアクリレート18モル%/N−メチロールアクリルアミド4モル%/メトキシポリエチレングリコール(繰り返し単位数n=10)メタクリレート3モル%で構成されているアクリル樹脂。
・エポキシ系架橋剤;1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミン)シクロヘキサン
・界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル
・粒子;平均粒子径0.19μmのコロイダルシリカ。
(樹脂層(B)形成用塗布液c)
固形分質量比で、ポリエステル樹脂dを40質量%、アクリル樹脂bを40質量%、メラミン系架橋剤を10質量%、界面活性剤を9質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂d;テレフタル酸30モル%/イソフタル酸15モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸5モル%/エチレングリコール30モル%/1,4−ブタンジオール20モル%で構成されているポリエステル樹脂。
・アクリル樹脂b;メチルメタクリレート75モル%/エチルアクリレート22モル%/アクリル酸1モル%/N−メチロールアクリルアミド2モル%で構成されているアクリル樹脂
・メラミン系架橋剤;三和ケミカル(株)製の「ニカラック MW12LF」)
・界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル
・粒子;平均粒子径0.19μmのコロイダルシリカ。
(樹脂層(B)形成用塗布液d)
固形分質量比で、ポリエステル樹脂eを45質量%、アクリル樹脂cを45質量%、メラミン系架橋剤を5質量%、界面活性剤を4質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル共重合体e:テレフタル酸32モル%/イソフタル酸12モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸6モル%/エチレングリコール46モル%/ジエチレングリコール4モル%で構成されているポリエステル共重合体。
・アクリル樹脂c:メチルメタクリレート70モル%/エチルアクリレート22モル%/N−メチロールアクリルアミド4モル%/N,N−ジメチルアクリルアミド4モル%で構成されているアクリル共重合体。
・メラミン系架橋剤;三和ケミカル(株)製の「ニカラック MW12LF」)
・界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル
・粒子;平均粒子径0.19μmのコロイダルシリカ。
(樹脂層(B)形成用塗布液e)
固形分質量比で、ポリウレタン樹脂を85質量%、エポキシ系架橋剤を5質量%、界面活性剤を9質量%、粒子を1質量%混合して塗布液を調製した。
・ポリウレタン樹脂;大日本インキ化学工業(株)製の「ハイドランAP−20」
・エポキシ系架橋剤;トリエチレングリコールジグリシジルエーテル
・界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル
・粒子;平均粒子径0.19μmのコロイダルシリカ。
(樹脂層(B)形成用塗布液f)
固形分質量比で、アクリル樹脂dを90質量%、界面活性剤を9質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・アクリル樹脂d;メチルメタクリレート70モル%/エチルアクリレート22モル%/N−メチロールアクリルアミド4モル%/アクリロイルモルホリン4モル%で構成されているアクリル共重合体。
・界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル
・粒子;平均粒子径0.19μmのコロイダルシリカ。
[実施例1]
下記の要領で自己修復性フィルムを作製した。
<樹脂層(B)が積層されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの作製>
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.4倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施した後、一軸延伸フィルムの一方の面(第1面)に樹脂層(B)形成用塗布液a、他方の面(第2面)に下記の易接着層形成用塗布液をそれぞれ塗布した。
次に、両面にそれぞれの塗布液が塗布された一軸延伸フィルムをクリップで把持して予熱ゾーンに導き、雰囲気温度75℃で乾燥、ラジエーションヒーターを用いて110℃に上げ、再度90℃で乾燥した後、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に3.5倍延伸し、続いて220℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、結晶配向の完了した二軸延伸PETフィルム(樹脂層(B)が積層されたPETフィルム)を作製した。この樹脂層(B)が積層されたPETフィルムは、基材フィルム(PETフィルム)の第1面に樹脂層(B)を、第2面(裏面)に易接着層を有するPETフィルムである。この樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの厚みは100μm、第1面に設けられた樹脂層(B)の厚みは0.08μm、第2面(裏面)に設けられた易接着層の厚みは0.08μmであった。
<易接着層形成用塗布液>
下記のポリエステル樹脂を固形分換算で22質量部、自己架橋型ポリウレタン樹脂水溶液(第一工業製薬製:商品名エラストロンH−3;固形分濃度20質量%)を固形分換算で80質量部、エラストロン用触媒(第一工業製薬製:商品名Cat64)を5質量部、および粒子(平均粒子径が0.19μmのコロイダルシリカ)を3質量部含む。
<ポリエステル樹脂>
ジメチルテレフタレート95質量部、ジメチルイソフタレート95質量部、エチレングリコール35質量部、ネオペンチルグリコール145質量部、酢酸亜鉛0.1質量部及び三酸化アンチモン0.1質量部を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に5−ナトリウムイソフタル酸6質量部を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂(固形分濃度30質量%の水分散液)を得た。
<自己修復性樹脂層(A)の積層>
上記で得られた樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの第1面に設けられた樹脂層(B)の上に、下記の熱硬化性組成物aをスリットダイコーターにて、厚み(硬化後の厚み)が17μmとなるように塗布した。塗布後、熱風にて90℃で120秒間乾燥し、次いで150℃で150秒間加熱し硬化させて、自己修復性樹脂層(A)を形成した。
<熱硬化性組成物a>
下記のポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体65質量部、下記のポリシロキサン10質量部、および水酸基を有するポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学工業(株)製の「プラクセル308」)25質量部を配合(混合)した組成物100質量部に対し、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(武田薬品工業(株)製の「タケネートD−170N」)を35質量部添加し、さらにメチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度40質量%の熱硬化性組成物を調製した。
<ポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体の合成>
攪拌機、温度計、コンデンサおよび窒素ガス導入管を備えたフラスコに、トルエン50質量部、メチルイソブチルケトン50質量部、ポリジメチルシロキサン系高分子重合開始剤(和光純薬(株)製の「VPS−0501」)20質量部、メタクリル酸メチル30質量部、メタクリル酸ブチル26質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート23質量部、メタクリル酸1質量部および1−チオグリセリン0.5質量部を仕込み、80℃で8時間反応させて、固形分50質量%のポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体を得た。
<ポリシロキサンの合成>
攪拌機、温度計、コンデンサおよび窒素ガス導入管を備えたフラスコに、エタノール106質量部、テトラエトキシシラン320質量部、脱イオン水21質量部、および1質量%塩酸1質量部を仕込み、85℃で2時間保持した後、昇温しながらエタノールを回収し、180℃で3時間保持した。その後、冷却し、粘調なポリシロキサンを得た。
[実施例2〜4および比較例1〜2]
実施例1の樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの製造において、樹脂層(B)形成用塗布液を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてそれぞれの自己修復性フィルムを作製した。
[実施例5]
実施例1と同様にて樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。
<自己修復性樹脂層(A)の積層>
次いで、上記で得られた樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの第1面に設けられた樹脂層(B)の上に、下記の活性エネルギー線硬化性組成物bをスリットダイコーターにて、厚み(硬化後の厚み)が17μmとなるように塗布し、熱風にて90℃で120秒間乾燥し、次いで紫外線(400mJ/cm)を照射し硬化させて、自己修復性樹脂層(A)を形成した。
<活性エネルギー線硬化性組成物b>
下記のポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを固形分換算で84質量部、ジペンタエリストールヘキサアクリレート4質量部、上記のポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体を固形分換算で4質量部、イソシアネート系架橋剤(ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体;武田薬品工業(株)製「タケネートD−170N」)2質量部、光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製「イルガキュア184」)6質量部、トルエン10質量部を混合して調製した。
<ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートの合成>
トルエン100質量部、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート(協和発酵工業(株)製「LDI」)50質量部およびポリカーボネートジオール((株)ダイセル製「プラクセルCD−210HL」、数平均分子量1,000)119質量部を混合し、40℃にまで昇温して8時間保持した。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(共栄社化学(株)製「ライトエステルHOA」)28質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を加えて70℃で30分間保持した後、ジブチル錫ラウレート0.02質量部を加えて80℃で6時間保持した。そして、最後にトルエン97質量部を加えて固形分濃度が50質量%となるように調整した。
[実施例6〜9および比較例3〜4]
実施例5の樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの製造において、樹脂層(B)形成用塗布液を表1に示すように変更した以外は、実施例5と同様にしてそれぞれの自己修復性フィルムを作製した。
[比較例5]
以下の要領でハードコートフィルムを作製した。
実施例1と同様にて樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。
<ハードコート層の積層>
次いで、上記で得られた樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの第1面に設けられた樹脂層(B)の上に、下記のハードコート層形成用組成物cをスリットダイコーターにて、厚み(硬化後の厚み)が4μmとなるように塗布し、熱風にて90℃で120秒間乾燥し、次いで紫外線(400mJ/cm)を照射し硬化させて、ハードコート層を形成した。
<ハードコート層形成用組成物c>
活性エネルギー線硬化性樹脂として、ペンタエリスリトールトリアクリレートを50質量部と、ウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック社製の「EBECRYL92070」)を50質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア(登録商標)184」)5質量部を有機溶媒(メチルエチルケトン:シクロヘキサノン=1:1(質量比)の混合溶媒)に溶解して調製した。
[比較例6〜10]
比較例5の樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの製造において、樹脂層(B)形成用塗布液を表1に示すように変更した以外は、比較例5と同様にしてそれぞれのハードコートフィルムを作製した。
[評価]
上記で作製した実施例および比較例の自己修復性フィルムおよびハードコートフィルムについて、測定および評価した結果を表1に示す。
Figure 2016147416
本発明の自己修復性フィルムはあらゆる用途に使用可能であり、特に、表示装置(例えば、携帯型パーソナルコンピュータ、モバイル機器、携帯電話、電子手帳など)の画像表示面の保護や筺体の外装、家電(テレビ、冷蔵庫、洗濯機など)や自動車内装部材(例えば、インスツルメントパネル、コンソールボックス、ドアトリムなど)の外装に好適である。

Claims (6)

  1. 基材フィルム上に自己修復性樹脂層(A)を有する自己修復性フィルムであって、前記基材フィルムと自己修復性樹脂層(A)との間に、ぬれ張力が52mN/m以下である樹脂層(B)を有することを特徴とする、自己修復性フィルム。
  2. 前記樹脂層(B)が熱硬化層である、請求項1に記載の自己修復性フィルム。
  3. 前記樹脂層(B)が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびポリウレタン樹脂からなる群の中から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1または2に記載の自己修復性フィルム。
  4. 前記樹脂層(B)が架橋剤を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の自己修復性フィルム。
  5. 前記基材フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項1〜4のいずれかに記載の自己修復性フィルム。
  6. 前記自己修復性樹脂層(A)のマルテンス硬さが50N/mm以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の自己修復性フィルム。
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