JP2016145430A - 難燃制電性布帛及び衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】制電性と共に難燃性、防炎性などに優れ、電子部品、精密部品の製造現場だけでなく、医薬品、食品加工現場の他、製鉄現場、火災現場など静電気が障害となる現場全般において、安全、快適に使用できる難燃制電性布帛を提供すること。【解決手段】難燃性繊維糸と導電性複合糸とを含み、導電性複合糸が間隔を空けて格子状に配列されている布帛であって、導電性複合糸が、難燃性繊維を含む芯糸と、導電性繊維を含む鞘糸とから構成され、導電性複合糸が難燃性繊維糸より太く、JISL1091 8.5E−2法に基づいて測定される限界酸素指数(LOI値)が25以上であることを特徴する難燃制電性布帛。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性と制電性とを兼備する導電性繊維使いの布帛に関するものである。
従来から、電子部品、精密部品を扱う現場で着用する作業服に好適な制電性布帛が多数提案されている。そのような布帛として、例えば、導電糸を布帛中に間隔配列し、縫目を挟んだ2点間の表面抵抗値が所定範囲に規定されているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。制電性布帛には、国際基準で定められた要求特性があり、IEC61340−5−1、5−2に準拠する表面抵抗値が1012Ω以下であることが好ましいとされている。
近年、産業の進展に伴い制電性布帛の用途は大いに広がり、電子、精密部品の製造現場だけでなく、静電気が障害となる現場全般に制電性布帛が使用される傾向が著しい。例えば、製鉄現場、火災現場(消防活動現場)など粉塵が多く舞う現場では、安全確保の観点から制電性布帛が多用され、それに伴い難燃性や防炎性なども求められる傾向にある。
そこで、かかる状況下、難燃性や防炎性と共に制電性を兼備する布帛として幾つかのものが提案されている。例えば、特許文献2には、難燃性ポリエステル繊維複合糸を地糸としこれに導電性複合糸を格子状に間隔配列させた織物が開示され、特許文献3には、金属メッキしたポリエステル繊維布帛の表面に難燃剤を付与した織物が開示されている。
特開2010−47847号公報 特開2006−28655号公報 特開2004−211247号公報
特許文献2記載の織物は、引裂強度や耐薬品性などにも優れており、難燃制電性布帛として安全性にもより配慮されている。しかし、この織物では、導電性複合糸としてポリエステル仮撚糸と導電性繊維との合撚糸が用いられているため、複合糸表面における導電性繊維の露出量が少なく、格子状配列の接点において導電性繊維同士の導通性が十分に確保できないという問題がある。このため、上記のIEC基準が達成できないという課題がある。この場合、導電性繊維の混率を増やせば、ある程度織物の表面抵抗値を低減させることは可能であるが、必要以上に導電性繊維を増やすと、強度が下がりかえって安全性が損なわれる他、製造コスト、見映えの点でも不利となる。
また、特許文献3記載の織物は、難燃性等は無論のこと、電磁波の遮蔽性などにも優れることから、広く一般資材として好適に使用できるという利点がある。しかし、同織物では、制電性を付与するにあたり繊維布帛全体を金属メッキ処理しており、しかも全面状にコーティングしたホットメルト樹脂接着剤を介して難燃剤を付与していることから、着用感、適度な通気性など衣服に要求される基本的な特性が得られないという問題がある。
以上の点から、制電性と共に難燃性、防炎性などに優れ、しかも安全上静電気の抑制が求められる現場で着用するユニフォーム衣服全般に好適な難燃制電性布帛は、未だ提案されていないのが実情である。
本発明は、上記の従来技術の欠点を解消するものであり、制電性と共に難燃性、防炎性などに優れ、電子部品、精密部品の製造現場だけでなく、医薬品、食品加工現場の他、製鉄現場、火災現場など静電気が障害となる現場全般において、安全、快適に使用できる難燃制電性布帛を提供することを課題とする。
本発明者は、ユニフォーム衣服としての基本的な特性と共に、制電性さらには難燃性、防炎性なども兼備する安全、快適な布帛を得るべく鋭意検討した。その結果、適切な繊維素材を選択したうえで当該繊維を特定の態様で布帛中に配置すれば、衣服としての基本特性を具現しつつその他所望の特性を発揮させうることができるであろうとの考えに至った。つまり、ユニフォーム衣服としての基本特性を犠牲にすることなく、その他所望の特性を発揮させうるとの考えに至った。そこで、この点を踏まえ、まず導電性複合糸について検討し、導電性繊維を複合糸外側に配することに加え、導電性複合糸を地糸より太くすれば、導電性繊維同士の接点が十分に確保でき、結果、布帛全体として優れた制電性が奏されることを見出した。さらに、布帛において、地糸だけでなく複合糸の芯糸にも難燃性繊維を適用すれば、布帛全体として難燃性や防炎性など安全性に関わる諸特性が顕著に向上することも見出した。本発明は、これらの知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、第一に、難燃性繊維糸と導電性複合糸とを含み、導電性複合糸が間隔を空けて格子状に配列されている布帛であって、導電性複合糸が、難燃性繊維を含む芯糸と、導電性繊維を含む鞘糸とから構成され、導電性複合糸が難燃性繊維糸より太く、JIS L1091 8.5E−2法に基づいて測定される限界酸素指数(LOI値)が25以上であることを特徴する難燃制電性布帛を要旨とするものである。
本発明によれば、制電性、難燃性などに優れ、静電気の抑制が求められる現場全般において着用しうるユニフォーム衣服に好適な難燃制電性布帛が提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の難燃制電性布帛は、基本的に、難燃性繊維糸と導電性複合糸とから構成され、前者が地糸を構成し、後者が地糸の間に間隔を空けて規則的に配置されている。
まず、本発明における難燃性繊維糸は、基本的に難燃性繊維から構成され、複数本の繊維を束にすることにより構成される。同糸中には、本発明の効果を損なわない範囲で、難燃性繊維以外の繊維が含まれていてもよい。その他の繊維としては、綿、麻等の天然繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセル、アセテートなどの再生繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどがあげられる。中でも、布帛の風合い、染色性の他、防縮性や防皺性なども向上させたいときは、セルロース繊維を用いることが好ましく、これに加えさらに難燃性をより向上させたいときは、難燃剤を含むセルロース繊維を用いることが好ましい。例えば、難燃剤を練り込んだ再生セルロース繊維として、レンチング社製「レンチングFR」がある。
そして、難燃性繊維糸の形態としては、紡績糸、マルチフィラメント糸、長短フィラメント糸のいずれでもよく、特に限定されない。さらに、難燃性繊維糸の単糸繊度としては、糸形態に関わらず、強度等の観点から一般に0.6〜4.2dtexとするのが好ましく、こうすることで、必要に応じて他の繊維を併用する際、コスト面や生産性の点で有利となる。総繊度としては、例えば紡績糸の場合は、10〜50番手が、マルチフィラメント糸の場合は、50〜550dtexがそれぞれ好ましい。
また、短繊維を使用して難燃性繊維糸を構成する場合、その短繊維の平均繊維長としては10〜60mmとするのが好ましい。特に、他の繊維を併用する場合、難燃性繊維と他の繊維とが共に短繊維であるときは、生産性の観点から両繊維の繊維長をほぼ同じ長さに揃えることが好ましい。
難燃性繊維糸を構成する難燃性繊維としては、通常、JIS L1091 8.5E−2法で測定される限界酸素指数(LOI値)が好ましくは32以上より好ましくは35以上の繊維が使用できる。具体的には、難燃性ビニロン繊維、メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、炭素繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、難燃性レーヨン、モダアクリル繊維、難燃性アクリル繊維、難燃性ポリエステル繊維、メラミン繊維、フッ素繊維、難燃性ウール、難燃加工綿などがあげられる。中でも、難燃性に優れかつ染色が可能な難燃性ビニロン繊維が好適であり、とりわけLOI値32以上好ましくは35以上の難燃性ビニロン繊維が好ましい。LOI値32以上のビニロン繊維としては、例えば、ユニチカトレーディング社製「ミューロンFR」などがある。
ビニロン繊維を使用する場合、繊維を構成するポリマーとしては、ビニルアルコール単位を全構成単位の70モル%以上含む水及び熱水に不溶なポリマー、又はビニルアルコール単位及び塩化ビニル単位を含み、両単位の合計が全構成単位の70モル%以上であるポリマーが好適である。特に後者のポリマーの場合、両単位の含有比率(ビニルアルコール単位/塩化ビニル単位)としては、85/15〜35/65の範囲が好ましい。
本発明では、特に難燃性向上の観点から、ビニルアルコール単位及び塩化ビニル単位の合計含有量が全構成単位の95モル%以上であるビニロン繊維が好適であり、とりわけ両単位を98モル%以上、さらには99モル%以上、特に99.8モル%以上含む繊維が好適である。ビニロン繊維を構成するポリマーの重合度については、特に限定されないが、繊維強度を向上させる観点から、500以上が好ましく、1500以上がより好ましい。
加えて、本発明では、ビニロン繊維を構成するポリマーを必要に応じてアセタール化してもよく、こうすることで耐水性、耐熱水性の向上が期待できる。アセタール化は、通常、ポリマー内部、ポリマー間又はその両者において行い、このときのアセタール化度としては、10〜40モル%程度が好ましい。アセタール化度を調整することにより、衣服における基本特性の1つである吸湿性や吸水性と、上記耐水性、耐熱水性とを調和させることができる。
本発明でビニロン繊維を使用するときは、難燃性を備えるものを使用する。難燃性を付与する手段としては、例えば、ポリマーそのものを改質する、繊維中に難燃剤を練り込むなどの手段があり、一般に後者の手段が好適である。このときの難燃剤としては、スズ化合物やアンチモン化合物などがあげられる。
この他、ビニロン繊維を構成するポリマーには、上記した構成単位以外の構成単位が含まれてもよい。他の単位としては、エチレン、酢酸ビニル、イタコン酸、ビニルアミン、アクリルアミド、ビバリン酸ビニル、無水マレイン酸、スルホン酸含有ビニル化合物などのモノマー成分があげられる。また、ビニロン繊維中には、必要に応じて制電剤、酸化防止剤、耐熱剤、防汚剤など任意の機能剤が含まれていてもよい。
一方、本発明における導電性複合糸は、難燃性繊維を含む芯糸と、導電性繊維を含む鞘糸とから構成される。導通性の観点から芯鞘構造をなす必要がある。導電性繊維を含む糸条が芯部に配された糸では、導通性が発揮され難く、所望の制電性が期待できない。
まず難燃性繊維としては、前述の難燃性繊維が使用でき、特に難燃性ビニロン繊維が好適である。導電性複合糸における難燃性繊維と、前述の難燃性繊維糸における難燃性繊維とは、必ずしも同種である必要はないが、通常は同種のものを用いることが好ましい。
他方、導電性繊維としては、導電性微粒子を含有するポリマーと繊維形成性ポリマーとからなる繊維が好ましく使用できる。導電性微粒子としては、例えば、導電性カーボンブラック、金属単体、金属化合物などが使用できる。導電性カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等があげられる。そして、金属単体としては、銀、ニッケル、銅、鉄、錫等が、金属化合物としては、硫化銅、硫化亜鉛、沃化銅等がそれぞれあげられる。
また、繊維形成性ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ポリマー、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン4等のポリアミド系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマーがあげられるが、これらに限定されない。本発明では、特に耐洗濯性、形態保持性などの点から、ポリエステル系ポリマーが好適である。
そして、導電性微粒子を併含させるためのポリマーも、上記と同様のものが使用できる。この場合、当該ポリマーとして、繊維形成性ポリマーと異種のものを使用してもよいが、繊維としたとき層間剥離を効果的に抑えうるという理由から、同種のものを用いることが好ましい。
さらに、導電性繊維において、導電性微粒子を含有するポリマーと繊維形成性ポリマーとの配置については、特に限定されないが、一般に、導電性微粒子を含有するポリマーを、繊維表面に多く配置すると、布帛中、導電性複合糸の交錯点において同ポリマー同士の接点が確保し易くなることから、制電性の点で好ましいといえる。ただし、導電性微粒子として導電性カーボンブラックを使用したときなどにおいて、同ポリマーを繊維表面に多く露出させ過ぎると、繊維外観が黒くなり易く、布帛としたとき見映えが低減することがある。したがって、同ポリマーの露出度としては、対表面積比で10〜35%程度に抑えることが好ましい。両ポリマーの好ましい配置としては、導電性微粒子を含有するポリマーが繊維表面の数か所に露出し、かつその露出部分が繊維長手方向に切れ目なく連なっている状態や、この状態に加え、同ポリマーが繊維芯部にも配され、しかも芯部のポリマーと繊維表面に露出するポリマーとが繋がっている状態などがあげられる。
導電性繊維の断面形状は、任意であるが通常は丸型が好ましい。また、導電性繊維の形態としても、短繊維、長繊維のいずれでもよいが、通常は導通性の点から長繊維のものを使用する。
導電性繊維の単糸繊度としては、1.5〜20dtexが好ましい。また、導電性複合糸の鞘糸を構成するときは、同繊維をマルチフィラメント糸の状態で使用するのが一般的であり、そのときの総繊度としては20〜45dtexが好ましく、糸の電気抵抗値は10〜10Ω/cmが好ましい。導電性繊維からなるマルチフィラメント糸としては、KBセーレン社製「ベルトロン」、ユニチカトレーディング社製「メガーナ」などがある。
本発明における導電性複合糸は、以上の難燃性繊維と導電性繊維とから構成され、芯鞘構造をなしている。この点、複合糸の芯部、鞘部に配されるべき繊維は、芯部に難燃性繊維が含まれ、鞘部に導電性繊維が含まれていれば足り、その他の繊維を適宜併含してもよい。ただし、鞘部についてだけは、導通性の観点から導電性繊維のみで構成されていることが好ましい。一般に、導電性繊維の混率は、導電性複合糸100質量部に対して10〜50質量部程度が好ましい。
導電性複合糸は、双糸、3子糸など必要に応じて上撚りしたうえで用いてもよい。
このような構成の導電性複合糸を用いることにより、布帛中、導電性複合糸の交錯点において導電性繊維同士の導通性が確保し易くなり、布帛の制電性が向上する。同時に、布帛において、地糸を難燃性繊維糸で構成しかつ複合糸芯部を難燃性繊維で構成することで、難燃性繊維の混率が増え、布帛全体として優れた難燃性、防炎性などが奏されることになる。
そして、複合糸中に必要に応じて併含させうるその他の繊維としては、前記難燃性繊維糸中に必要に応じて併含させうるその他の繊維と同様のものが使用でき、繊維の形態や繊維長についても同様のものが採用できる。複合糸芯部に併含しうるその他の繊維と、難燃性繊維糸に併含しうるその他の繊維とは、同種でも異種でもよい。
次に、布帛の設計等について説明する。
本発明の布帛は、難燃性繊維糸と導電性複合糸とを含み、導電性複合糸が間隔を空けて格子状に配列されている。つまり、地糸に難燃性繊維糸を用いたうえで、地糸の間に導電性複合糸を1本又は複数本並べて経緯方向又はバイアス方向に格子状に挿入する。この点、制電性の発現が導電性繊維に由来することに照らせば、導電性複合糸のみで布帛を構成することが制電性向上の点で好ましいといえる。しかし、導電性繊維は価格が割高で、布帛の製造コストが増す点で不利となる。さらに、一般の衣服用繊維に比べ強度が低く、混率を必要以上に増やすと、引裂強度や引張強度といった衣服における普遍的かつ基本的な特性が失われる傾向にある。加えて、混率が増え過ぎると、導電性微粒子として例えば導電性カーボンブラックなどを使用したときに、繊維外観が黒くなり易く、それに伴い布帛の見映えを損ねることがある。したがって、導電性繊維は、制電性を損なわない範囲でその使用量を抑えることが好ましい。その意味で同複合糸を間隔配列させるのであり、これにより、制電性と衣服における基本特性との均衡が保たれることになる。この他、導電性繊維は、通常、それ自体難燃性に乏しく、混率を増やすことは、難燃性の観点からも好ましいとはいえない。つまり、制電性と難燃性とはいわば相反する関係にあるともいえる。そこで、本発明者は、両特性の均衡を図るべく布帛設計について試行錯誤し、導電性繊維を使用してもLOI値25以上という優れた難燃性が奏されるような布帛を設計したのである。
ここで、導電性繊維の混率は、布帛100質量部に対して0.3〜10質量部程度が好ましい。また、導電性複合糸の混率は、布帛100質量部に対して5〜30質量部程度が好ましい。
本発明の布帛は、このように制電性に優れるものであるが、このときの指標は、前述の通りIEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)により定められている。本発明ではこの指標に則り、布帛を縫製し衣服としたとき、縫目を少なくとも1つ挟む任意の2点間において、IEC61340−5−1、5−2に基づいて測定される表面抵抗値が1.0×1012Ω未満であることが好ましい。さらに、本発明では、この要求特性を達成するために、縫目を挟まない状態において、布帛の経、緯及びバイアス方法のいずれにおいても、IEC61340−5−1、5−2に基づく表面抵抗値が、1.0×1012Ω未満の範囲にあることが好ましい。
当該IEC基準を満足させるための布帛設計上の工夫としては、導電性複合糸を難燃性繊維糸より太くする必要がある。複合糸が難燃性繊維糸に比べて細くなると、細くなる分、組織による拘束力が弱まり、複合糸が組織の中で緩み易くなる。そうすると、複合糸の交錯点において導電性繊維同士が接触し難くなり、十分な導通性が確保できなくなる。さらに、複合糸が地糸たる難燃性繊維糸に対して相対的に窪んだ形で配置されることになり、当該IEC基準を達成できなくなる。導電性複合糸と難燃性繊維糸との総繊度比(導電性複合糸/難燃性繊維糸)としては、1.1〜2.0が好ましく、1.1〜1.8がより好ましい。総繊度比が1.1未満になると、既に述べたように導通性の確保等が難しくなり、2.0を超えると、導通性の点では一見好ましいものの、複合糸が地糸に対し過度に盛り上がった形で配置されることになり、後に衣服としたとき、着用時に受ける擦れ、アタリにより導電性繊維が容易に切断する傾向にあり、好ましくない。
また、導電性複合糸の配列について間隔を工夫することも、当該IEC基準を満足させるうえで有効である。具体的に、当該導電性複合糸を布帛の経緯又はバイアス方向において3〜10mmの間隔で格子状に配列することが好ましく、4〜8mmがより好ましい。3mm未満の場合、導通性の点では好ましいものの、導電性繊維の使用量が増える結果、コストが増えかつ布帛の見映えや風合い等も低減する傾向にあり、好ましくない。一方、10mmを超えると、布帛全体として制電性が低下する傾向にある他、縫目を挟む表面抵抗値が増えないよう縫い幅を相当広く取らなければならないことがあり、結果として衣服の生産コストが増える傾向にあり、好ましくない。なお、格子状の間隔は、あらゆる地点において必ずしも同一である必要はない。
この他、縫製方法を工夫することも、表面抵抗値の好適化に有効である。縫製方法としては、基本的に本縫い、単環縫い、二重環縫い、オーバーロックなど任意のステッチが採用できる。また、縫目にしても巻き縫い、折り伏せ縫い、インターロック、パイピングなど任意のものが採用できるが、中でも4枚以上の重ね巻き縫いは、導電性繊維同士の接点確保に有効である。さらに、縫糸として、導電性繊維を使用するなどして電気抵抗値を低く抑えた糸を用いることも、導通性向上に有効であり、このような糸として日本蚕毛染色社製「サンダーロン」などがある。
さらに、本発明の布帛は、ユニフォーム衣服に好適であるという点に鑑み、布帛が繰り返し使用されることを考慮して、制電性の洗濯耐久性に優れていることが好ましい。洗濯耐久性には幾つかの指標がある。例えば、JIS L0217 103法による洗濯を30回行った後、IEC61340−5−1、5−2に基づいて測定される表面抵抗値が、縫目を少なくとも1つ挟む任意の2点間、並びに縫目を挟まない状態での布帛の経、緯及びバイアス方法において、いずれも1.0×1012Ω未満の範囲を満たすこと、JIS L0217 103法による洗濯を50回行った後、JIS L1094 5.2に基づいて測定される摩擦帯電圧が、布帛の経、緯方向において、いずれも1000V以下の範囲を満たすことなどがあげられる。これら指標を満足する布帛は、洗濯耐久性に優れると認められる。中でも、ユニフォーム衣服という用途に照らすと、後者の摩擦帯電圧にかかる指標が、本発明における洗濯耐久性の指標として特に好ましい。
後者について、摩擦帯電圧にかかる洗濯耐久性を向上させることは、布帛を耐久制電加工することにより可能である。耐久制電加工としては、例えば、制電性ポリウレタン樹脂、制電性ポリエステル樹脂、制電性アクリル樹脂、制電性ポリオレフィン樹脂などを使用して布帛表面に皮膜を形成すればよい。皮膜を形成する手段としては、例えば、パディング法、スプレー法、プリント法、コーティング法、グラビア加工法、泡加工法など任意の手段が採用できる。中でも染色した布帛に耐久性ある皮膜を容易に形成できるという点で、制電性ポリウレタン樹脂を用いてパディング法により耐久制電加工することが好ましい。ここで、制電性ポリウレタン樹脂としては、ポリアルキレングリコール単位を制電性官能基として有するウレタン樹脂が例示できる。
本発明の布帛は、制電性以外にも難燃性、防炎性などにも優れる。これらの特性は、地糸に含まれる難燃性繊維糸と、導電性複合糸に含まれる難燃性繊維とに由来する。難燃性は、JISL1091 8.5E−2法により測定される限界酸素指数(LOI値)が指標となる。本発明の布帛は、この値が25以上である必要がある。そして、防炎性については、公益財団法人日本防炎協会が認定する2つの基準が指標となる。1つは、衣服類の防炎性試験方法(鉛直メタンバーナー法)で「炭化長が平均17.8cm以下であること、炎滴着火性ガーゼの着火がないこと」と評価されること、もう1つは、作業服の防炎性試験(ISO15025)で「水洗い洗濯(弱アルカリ合成洗剤使用)5回後において、溶融又は滴下しない、端部への火炎伝播なし、穴が開かない、残炎時間2秒以下、残じん時間2秒以下」と評価されることがあげられる。
布帛の難燃性及び防炎性は、主に使用する難燃性繊維の種類や混率などにより調整することができる。ただし、本発明の課題は、主としてユニフォーム衣服に好適な難燃制電性布帛を提供することにあるから、難燃性や防炎性だけでなくユニフォーム衣服に求められる風合いや染色性なども考慮した布帛設計が推奨される。その意味で、難燃性繊維として染色可能な難燃性ビニロン繊維を用いると同時に、布帛中に、その他の繊維として良好な風合い、染色性の他、防縮性や防皺性なども付与できるセルロース繊維を併含させることが好ましい。このとき、難燃性ビニロン繊維及びセルロース繊維の混率としては、両者の合計100質量部に対して難燃性ビニロン繊維55〜85質量部、セルロース繊維15〜45質量部であることが好ましく、難燃性ビニロン繊維60〜75質量部、セルロース繊維25〜40質量部であることがより好ましい。セルロース繊維としては、綿、麻、レーヨン、キュプラ、リヨセルなどが例示でき、布帛中の任意の場所に含有されていればよい。これにより、所望の難燃性及び防炎性を維持しつつ、風合い、染色性等の特性も付与することができる。
次に、本発明の布帛を製造するための好ましい方法について説明する。
本発明の方法では、まず、布帛を構成する難燃性繊維糸、導電性複合糸及び必要に応じてその他の糸条を用意する。その他の糸条は、前述のその他の繊維の中から任意のものを選び、公知の方法により製造すればよい。
難燃性繊維糸は、前述の通り、基本的には難燃性繊維から構成され、必要に応じてその他の繊維を併含させてもよい。その他の繊維を併含させる方法としては、特に限定されず、混紡、混繊、合撚、引き揃え、精紡交撚、複合仮撚りなどがあげられる。
一方、導電性複合糸は、例えば、難燃性繊維を含む糸条の周囲に導電性繊維を含む糸条を供給することにより得ることができる。両糸条の中には必要に応じてその他の繊維が含まれていてもよい。具体的には、まず難燃性繊維を含む糸条及び導電性繊維を含む糸条を用意し、次いで導電性繊維を含む糸条にオーバーフィードを加える、もしくは両糸条の張力や送り出し量を調整するなどして、糸条間に糸長差を与え、そのうえで難燃性繊維を含む糸条と混繊、交絡、仮撚りなどする、又は難燃性繊維を含む糸条の周囲に導電性繊維を含む糸条を順次巻回させるなどすれば、導電性複合糸を得ることができる。本発明では、特に後者の方法が好ましく、かかる方法としてカバリングの方法が例示できる。カバリングの方法としては、シングルカバリング、ダブルカバリングなどがあげられ、特に導通性の点でダブルカバリングの方法が好ましい。カバリング糸とすることで、複合糸表面に導電性繊維が多く露出し、導通性ひいては制電性が顕著に向上する。
各糸条を用意した後は、これらを使用して製織編する。織物の場合は、例えば、難燃性繊維糸を地糸とし、地糸の間に一定間隔で導電性複合糸を1本又は複数並べた状態で配列させた織機ビームを整経し、これに、緯糸として、難燃性繊維糸及び導電性複合糸を難燃性繊維糸数本〜数十本に対し導電性複合糸を1本〜数本の繰り返しで緯入れすればよい。このとき、必要に応じてその他の糸条を経緯糸の任意の場所に挿入してもよい。織物の組織としては、特に限定されず、平組織、綾組織、朱子組織などがあげられる。特に平組織は、他の組織と比べ経緯糸を拘束し易く、織組織による制電性低下の影響を受けづらい傾向にある。織機は、エアージェット織機、レピア織機、フライシャトル織機などが使用できる。
一方、編地の場合、丸編地、ラッセル編地、トリコット編地など任意の編地が採用できる。この場合、難燃性繊維糸を地糸としたうえで、一定の割合で導電性複合糸を経緯又はバイアス方向に編み込めばよい。編地の組織としては、特に限定されず、天竺、鹿の子、スムースなどの他、アトラス、トリコットハーフなどがあげられる。
製織編した後は、商品価値を付与する目的で染色加工することが好ましい。さらに、染色後、必要に応じて耐久制電加工、耐熱加工、防縮加工、防しわ加工、抗菌加工、消臭加工、防汚加工、吸水加工、柔軟加工などしてもよい。
本発明の難燃制電性布帛は、制電性、難燃性などに優れ、目的に応じて最適な布帛設計も可能であることから、安全上静電気の抑制が求められる現場で着用するユニフォーム衣服全般に適用できる。中でも、電子部品、精密部品、医薬品、食品を扱う現場、医療現場、化学工場現場、ガソリンスタンド現場、溶接現場、製鉄現場、火災現場などで使用されるユニフォーム衣服に好適である。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。布帛の特性は、以下の方法により測定、評価した。
1.難燃性
JIS L1091 8.5E−2法に基づき、難燃性ビニロン繊維及び布帛の限界酸素指数(LOI値)を測定した。
2.防炎性
日本防炎協会認定の鉛直メタンバーナー法及びISO15025に基づき、布帛の防炎性を測定、評価した。
3.制電性
IEC61340−5−1、5−2に基づいて布帛の表面抵抗値を測定した。測定は、23℃、25%RH環境下で、布帛の経、緯及びバイアス方法、並びに縫目を1つ挟んで30cm離れた2点間(表中、縫合部)について行った。なお、縫合部については、縫糸に日本蚕毛染色社製「サンダーロン」を使用して、4枚重ね巻き縫いによりブルゾンを縫製し、当該ブルゾン中の縫合部について表面抵抗値を測定した。
4.洗濯耐久性
(1)JIS L0217 103法に基づく洗濯を50回行った布帛を用意し、この布帛について、JIS L1094 5.2に基づき経及び緯方向の摩擦帯電圧を測定した。なお、表中、「初期」は洗濯前の布帛にかかる摩擦帯電圧、「50洗後」は洗濯50回後の布帛にかかる摩擦帯電圧を各々指す。
(2)JIS L0217 103法に基づく洗濯を30回行った布帛を用意し、この布帛について、上記「3.制電性」記載と同様の方法で表面抵抗値を測定した。なお、表中、「初期」は洗濯前の布帛にかかる表面抵抗値を、「30洗後」は洗濯30回後の布帛にかかる表面抵抗値を各々指す。
(実施例1)
難燃性ビニロン繊維(ユニチカトレーディング社製「ミューロンFR」、LOI値35、単糸繊度1.5dtex、平均繊維長38mm)及び綿繊維をビニロン繊維75質量部、綿繊維25質量部の割合で混紡して得た、撚係数3.5、太さ15番手の難燃性繊維糸を用意した。そして、この難燃性繊維糸を芯糸としてその周囲に導電性マルチフィラメント糸(ユニチカトレーディング社製「メガーナE5」、28dtex2f)を300T/Mで順次ダブルカバリングし、導電性複合糸とした。
続いて、上記難燃性繊維糸及び上記導電性複合糸を難燃性繊維糸16本、導電性複合糸1本の繰り返しで配列した織機ビームを整経した後、エアージェット織機を使用して、上記難燃性繊維糸及び上記導電性複合糸を難燃性繊維糸14本、導電性複合糸1本の繰り返しで緯入れし、幅が163cmで2/2綾組織の生機とした。生機密度は、経糸密度85本/2.54cm、緯糸密度75本/2.54cmであった。
そして、得られた生機を順次糊抜き精練、漂白、シルケットし、その後、スレン染料を用いて連続染色法により染色した。
次に、下記処方1に示す組成の水溶液を調製した。そして、この水溶液に染色後の織物を浸漬し、絞り率が40%となるようにマングルで織物を絞った後、ネット乾燥機を使用して170℃、2分間の条件で乾燥、熱処理し、幅152cm、経糸密度91本/2.54cm、緯糸密度76本/2.54cmの織物とした。得られた織物では、導電性複合糸が格子状に配列され、その間隔は、経緯方向とも5mmであった。また、導電性複合糸と難燃性繊維糸との総繊度比(導電性複合糸/難燃性繊維糸)は、1.14であった。
<処方1>
TS897(高松油脂社製、制電性ポリウレタン樹脂含有) 75g/L
CAT908K(高松油脂社製、有機スズ化合物触媒含有) 5g/L
(実施例2)
太さが30番手であること以外は実施例1で使用した難燃性繊維糸と同様の構成を有する混紡糸と、実施例1で使用した導電性マルチフィラメント糸とを各々用意した。そして、混紡糸と導電性マルチフィラメント糸とを、後者が前者より低い張力となるよう設定しながら300T/Mで合撚し、その後、得られた合撚糸2本を570T/Mで上撚りすることで、導電性複合糸とした。
以降は、導電性複合糸として、上記導電性複合糸を使用すること以外は、実施例1と同様に行い織物を得た。
(実施例3)
地糸たる難燃性繊維糸の太さを20番手に変更し、かつ緯入れを難燃性繊維糸11本、導電性複合糸1本の繰り返しに変更し、さらに織物組織を平組織に変更すること以外は、実施例1の場合と同様に行い、幅163cmの生機を得た。生機密度は、経糸密度80本/2.54cm、緯糸密度60本/2.54cmであった。
以降は、実施例1の場合と同条件で染色加工及び耐久制電加工し、幅152cm、経糸密度85本/2.54cm、緯糸密度61本/2.54cmの織物とした。得られた織物では、導電性複合糸が格子状に配列され、その間隔は、経緯方向とも5mmであった。また、導電性複合糸と難燃性繊維糸との総繊度比(導電性複合糸/難燃性繊維糸)は、1.52であった。
(実施例4、5)
下記処方2に示す組成の水溶液を調製した。処方1の水溶液に代えて処方2の水溶液を用いること以外は、実施例1、3と同様に行い各々織物を得た。なお、実施例1に対応する実験例を実施例4とし、実施例3に対応する実験例を実施例5とした。
<処方2>
サンソフターA700conc.new(日華化学社製、アニオン系柔軟剤含有) 20g/L
(比較例1)
15番手の難燃性繊維糸のみを同じ打ち込み密度で緯入れすること以外は、実施例1と同様に行い織物を得た。
(比較例2)
導電性複合糸の芯糸の太さを20番手に変更すること以外は、実施例1と同様に行い織物を得た。得られた織物において、導電性複合糸と難燃性繊維糸との総繊度比(導電性複合糸/難燃性繊維糸)は、0.89であった。
以上の実施例、比較例で得られた織物の測定、評価結果を表1に示す。
Figure 2016145430
実施例にかかる織物は、制電性、難燃性、防炎性に優れかつ制電性の洗濯耐久性にも優れるものであった。さらに、縫製したブルゾンもIEC基準を満足するものであった。さらに、実施例にかかる織物では、綿が併用されているため風合いが良好であり、仕立てたブルゾンは着用感に優れ、見映えもよいものであった。
特に、導電性複合糸としてカバリング糸を使用した実施例1の織物と、合撚糸を使用した実施例2の織物とを対比すると、制電性の点で前者は後者に比べ総じて優れる結果となった。さらに、実施例4、5にかかる織物は、柔軟加工されたものであるため、特に風合いに優れるものであった。しかし、洗濯耐久性については、耐久制電加工された実施例1、3の織物と比べ、特に摩擦帯電圧にかかる洗濯耐久性の点で劣る結果となった。
これに対し、比較例1にかかる織物では、導電性複合糸が用いられているものの、複合糸同士が交錯しておらず、導通性が十分確保できない結果、制電性に欠けるものとなった。また、比較例2では、導電性複合糸が難燃性繊維糸より細いため、織物中で導電性複合糸が緩んでしまい、十分な導通性が確保できなかった。このため、制電性に欠ける織物となった。さらに、IEC基準も満たすことができなかった。

Claims (7)

  1. 難燃性繊維糸と導電性複合糸とを含み、導電性複合糸が間隔を空けて格子状に配列されている布帛であって、導電性複合糸が、難燃性繊維を含む芯糸と、導電性繊維を含む鞘糸とから構成され、導電性複合糸が難燃性繊維糸より太く、JIS L1091 8.5E−2法に基づいて測定される限界酸素指数(LOI値)が25以上であることを特徴する難燃制電性布帛。
  2. 難燃性繊維糸が難燃性ビニロン繊維から構成され、かつ導電性複合糸の芯糸に含まれる難燃性繊維が難燃性ビニロン繊維であることを特徴とする請求項1記載の難燃制電性布帛。
  3. さらに、布帛中にセルロース繊維を含み、難燃性ビニロン繊維及びセルロース繊維の混率が両者の合計100質量部に対して難燃性ビニロン繊維55〜85質量部、セルロース繊維15〜45質量部であることを特徴とする請求項2記載の難燃制電性布帛。
  4. 導電性複合糸がカバリング糸であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の難燃制電性布帛。
  5. 導電性複合糸が経緯又はバイアス方向において3〜10mmの間隔を隔てて配列されていることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の難燃制電性布帛。
  6. JIS L0217 103法による洗濯を50回行った後、JIS L1094 5.2に基づいて測定される布帛の摩擦帯電圧が1000V以下であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の難燃制電性布帛。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載の難燃制電性布帛を用いて縫製した衣服であって、縫目を少なくとも1つ挟む任意の2点間において、IEC(国際電気標準会議)61340−5−1、5−2に基づいて測定される表面抵抗値が1.0×1012Ω未満であることを特徴とする衣服。
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