JP2016145410A - Fe基非晶質合金、磁性金属粉末、磁性部材、磁性部品、および電気・電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】組成式が、Fe100at%−a−b−x−y−z−tNiaCrbPxCyBzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦6at%、6.8at%≦x≦13.0at%、2.2at%≦y≦13.0at%、0at%≦z≦9.0at%、0.26at%<t≦2.0at%であるFe基非晶質合金。
【選択図】図2
Description
ρ2/ρ1≧10 (i)
本発明の一実施形態に係るFe基非晶質合金は、組成式が、Fe100at%−a−b−x−y−z−tNiaCrbPxCyBzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦6at%、6.8at%≦x≦13.0at%、2.2at%≦y≦13.0at%、0at%≦z≦9.0at%、0.26at%<t≦2.0at%である。
本発明の一実施形態に係る磁性金属粉末は、上記の本発明の一実施形態に係るFe基非晶質合金からなる。
本発明の一実施形態に係る磁性部材は、上記の本発明の一実施形態に係る磁性金属粉末および結着成分を含む混合体の成形体を備える。本発明の一実施形態に係る磁性部材は、成形体のままであっても、すなわち、特段の外装コートを有しなくても、優れた絶縁性を有することができる。このような優れた絶縁性を成形体が有するのは、磁性金属粉末にSiが適量含有されていることにより、磁性金属粉末と結着成分との間で好ましい相互作用(磁性金属粉末表面に生成した極性基に結着成分中の極性基が引き寄せられていることが例示される。)を生じ、最近位の磁性金属粉末との間に絶縁性の結着成分が適切に存在することが実現されているためと推測される。
ρ2/ρ1≧10 (i)
ρ2のρ1に対する比が10以上となる理由は明らかでない。後述する実施例において示すように(図2および図3)、磁性金属粉末の粒径分布が異なっていても、Si添加量が0.5at%程度の場合に成形体の抵抗値が極大を有する傾向がみられる。
本発明の一実施形態に係る磁性部品は、上記の本発明の一実施形態に係る磁性部材を備える。磁性部品の種類は限定されない。磁性部品として、インダクタ、リアクトル、トランスなどのインダクタンス素子が例示される。インダクタンス素子は、本発明の一実施形態に係る磁性部材である圧粉コアとコイル状の形状を有する導電性部材とを備える。磁性部品の別の一例として磁性シートが挙げられる。磁性シートは、本発明の一実施形態に係る磁性部材の一例である磁性シートから構成されていてもよいし、磁性シートに加えて両面テープなど貼り付け用部材をさらに備えていてもよい。
本発明の一実施形態に係る電気・電子機器は、上記の本発明の一実施形態に係る磁性部品を備える。本発明の一実施形態に係る磁性部品がインダクタンス素子からなる場合には、かかるインダクタンス素子が実装された機器が本発明の一実施形態に係る電気・電子機器であり、本発明の一実施形態に係る磁性部品が磁性シートからなる場合には、かかる磁性シートが例えば筐体や基板に貼付された機器が本発明の一実施形態に係る電気・電子機器である。具体的には、電源スイッチング回路、電圧昇降回路、平滑回路等を備えた電源装置、インバータ装置、ノートパソコン、小型携帯通信機器などが例示される。こうした電気・電子機器は、本発明の一実施形態に係る、特性劣化が生じにくい磁性部品を備えるため、動作安定性に優れる。
水アトマイズ法を用いて、Fe(71.4−x)at%Cr2at%Ni6at%P10.8at%C7.8at%B2at%Sixで表され、Siの添加量(x、単位:at%)が表1に示される組成になるように秤量して得られた複数種類のFe基非晶質合金からなる粉末を、磁性金属粉末として作製した。得られた磁性金属粉末の粒度分布は、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて、レーザー回折・散乱法により体積分布で測定した。その結果、メジアン径(D50)は5.2μmであった。
水アトマイズ法を用いて、Fe(71.4−x)at%Cr2at%Ni6at%P10.8at%C7.8at%B2at%Sixで表され、Siの添加量(x、単位:at%)が表2に示される組成になるように秤量して得られた複数種類のFe基非晶質合金からなる粉末を、磁性金属粉末として作製した。複数種類のFe基非晶質合金からなる粉末を、磁性金属粉末として作製した。得られた磁性金属粉末の粒度分布は、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて、レーザー回折・散乱法により体積分布で測定した。その結果、メジアン径(D50)は12μmであった。
以下、実施例1と同様の作業を行って、磁性部材を得た。
水アトマイズ法を用いて、Fe100at%−a−b−x−y−z−tNiaCrbPxCyBzSitで表され、各元素の添加量(単位:at%)が表3に示される組成になるように秤量して得られた複数種類のFe基非晶質合金からなる粉末を、磁性金属粉末として作製した。複数種類のFe基非晶質合金からなる粉末を、磁性金属粉末として作製した。得られた磁性金属粉末の粒度分布は、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて、レーザー回折・散乱法により体積分布で測定した。その結果、メジアン径(D50)は12μmであった。
以下、実施例1と同様の作業を行って、磁性部材を得た。
実施例により製造された成形体からなる磁性部材に対して、超絶縁計(HIOKI社製「SM−8213」)を用いて厚さ方向に100Vを印加して、抵抗測定を行い、その結果から比抵抗(単位:MΩ・m)を測定した。測定結果を表1から表3ならびに図2、図3および図6に示す。図6には、実施例2および実施例3の結果を示した。
これらの表や図に示されるように、磁性金属粉末の粒径分布が異なっていても、磁性金属粉末におけるSiの添加量を0.26at%超2.0at%以下とすることで、当該磁性金属粉末を含有する成形体からなる磁性部材の絶縁性を向上させることが可能である。また、図2、図3および図6から明らかなように、磁性金属粉末におけるSiの添加量が0.5at%の場合の成形体の比抵抗ρ2は、磁性金属粉末におけるSiの添加量が0.2at%の場合の成形体の比抵抗ρ1の10倍以上であった。図2、図3および図6から、磁性金属粉末におけるSiの添加量および磁性金属粉末の粒径は、コアの絶縁抵抗の変化に対して大きな影響を与えることが確認された。
実施例により製造されたトロイダル形状を有する磁性部材をコアとして、このコアに銅線を巻き付けて、磁性部材の比透磁率を測定した(測定周波数:5MHz、アジレントテクノロジー社製「マテリアルアナライザ4291A」)。測定結果を表1から表3ならびに図4、図5および図7に示す。図7には、実施例2および実施例3の結果を示した。
これらの表および図に示されるように、磁性金属粉末におけるSiの添加量を変化させても、比透磁率には顕著な変化は認められなかった。すなわち、磁性金属粉末におけるSiの添加量を変化させることにより、かかる磁性金属粉末を含有する成形体からなる磁性部材について、その磁気特性を維持しつつ、その絶縁性を向上させることが可能であることが確認された。
1 磁性部材
2 導電性部材
2a,2b 導電性部材2の端部
3a,3b 接続端部
Claims (9)
- 組成式が、Fe100at%−a−b−x−y−z−tNiaCrbPxCyBzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦6at%、6.8at%≦x≦13.0at%、2.2at%≦y≦13.0at%、0at%≦z≦9.0at%、0.26at%<t≦2.0at%であることを特徴とするFe基非晶質合金。
- Siの添加量tは、0.26at%<t≦1.3at%の範囲内である、請求項1記載のFe基非晶質合金。
- 請求項1または2に記載されるFe基非晶質合金からなることを特徴とする磁性金属粉末。
- 前記磁性金属粉末をレーザー回折・散乱法にて測定して得られたメジアン径(D50、単位:μm)が2μm以上15μm以下である、請求項3に記載の磁性金属粉末。
- 請求項3または4に記載される磁性金属粉末および結着成分を含む混合体の成形体を備えることを特徴とする磁性部材。
- 前記成形体の比抵抗(単位:MΩ・m)は、前記成形体に含有される前記Fe基非晶質合金のSi添加量依存性を有し、
前記Fe基非晶質合金であってSi添加量が0.2at%である第1のFe基非晶質合金からなる磁性金属粉末を含有して形成された前記成形体の比抵抗ρ1と、前記第1のFe基非晶質合金におけるFe添加量の0.3at%がSiに置き換えられた第2のFe基非晶質合金を含有して形成された前記成形体の比抵抗ρ2とが、下記式(i)で示される関係を有する、請求項5に記載の磁性部材。
ρ2/ρ1≧10 (i) - 前記結着成分はアクリル系樹脂を含む、請求項5または6に記載の磁性部材。
- 請求項5から7のいずれか一項に記載される磁性部材を備えることを特徴とする磁性部品。
- 請求項8に記載される磁性部品を備えることを特徴とする電気・電子機器。
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