JP2016143770A - 電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】素体と、素体の第1の端面に配置される第1の端子電極と、素体の第2の端面に配置される第2の端子電極とを含む電子部品の製造方法であって、(a)2以上の導体層が内部に配置された素体を形成する工程であって、素体の比抵抗は1Ω・cm以上5kΩ・cm以下であり、導体層の少なくとも1つは素体の第1の端面において露出しており、導体層の少なくとも別の1つは素体の第2の端面において露出している、工程、ならびに(b)素体に電解めっきを施すことにより、第1の端面に第1の端子電極を形成し、第2の端面に第2の端子電極を形成して、電子部品を得る工程を含む、方法。
【選択図】図1
Description
素体の第1の端面に配置される第1の端子電極と、
素体の第2の端面に配置される第2の端子電極と
を含む電子部品の製造方法であって、
(a)2以上の導体層が内部に配置された素体を形成する工程であって、素体の比抵抗は1Ω・cm以上5kΩ・cm以下であり、導体層の少なくとも1つは素体の第1の端面において露出しており、導体層の少なくとも別の1つは素体の第2の端面において露出している、工程、ならびに
(b)素体に電解めっきを施すことにより、第1の端面に第1の端子電極を形成し、第2の端面に第2の端子電極を形成して、電子部品を得る工程
を含む、方法が提供される。
素体の表面のうち、第1の端子電極および第2の端子電極を形成しない領域に絶縁体層を形成する工程、ならびに
絶縁体層が形成された素体に電解めっきを施すことにより、第1の端子電極および第2の端子電極を形成する工程
を含んでよい。この場合、絶縁体層は、ガラス、樹脂およびインクからなる群から選択される材料を含むことが好ましい。また、工程(b)の後に、絶縁体層を除去する工程を含んでもよい。
素体に電解めっきを施すことにより、素体の表面全体にめっき層を形成する工程、ならびに
めっき層の一部を除去することにより、第1の端子電極および第2の端子電極を形成する工程
を含んでもよい。
図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係る方法を説明する概略断面図である。本発明の第1の実施形態に係る方法は、素体2と、素体2の第1の端面21に配置される第1の端子電極41と、素体2の第2の端面22に配置される第2の端子電極42とを含む電子部品1の製造方法であって、(a)2以上の導体層(31および32)が内部に配置された素体2を形成する工程と、(b)素体2に電解めっきを施すことにより、第1の端面21に第1の端子電極41を形成し、第2の端面22に第2の端子電極42を形成して、電子部品1を得る工程とを含む。なお、本明細書において、第1の端面21および第2の端面22をまとめて「端面」とよぶことがあり、第1の端子電極41および第2の端子電極42をまとめて「端子電極」とよぶことがある。
工程(a)は2以上の導体層(31および32)が内部に配置された素体2を形成する工程である。図1(a)に、本実施形態における素体2の概略断面図を示す。素体2は、第1の端面21、第2の端面22、上面23および下面24を有する。図1(a)に示すように、本明細書においては、素体2の第1の端面21から第2の端面22に向かう方向を「L方向」、水平面内においてL方向に対して垂直な方向を「W方向」、L方向およびW方向に対して垂直な方向を「T方向」とよぶ。また、W方向に対して垂直な面を「LT面」、T方向に対して垂直な面を「LW面」、L方向に対して垂直な面を「WT面」ともよぶ。素体2は更に、LT面に平行な2つの側面(図示せず)を有する。
工程(b)は、素体2に電解めっきを施すことにより、素体2の第1の端面21に第1の端子電極41を形成し、素体2の第2の端面22に第2の端子電極42を形成して、電子部品1を得る工程である。本実施形態に係る方法においては、素体2が上述の比抵抗値を有することにより、煩雑な前処理を必要とすることなく、電解めっきにより素体2に直接端子電極を形成することができる。
・素体2の表面のうち、第1の端子電極41および第2の端子電極42を形成しない領域に絶縁体層5を形成する工程。
・絶縁体層5が形成された素体2に電解めっきを施すことにより、第1の端子電極41および第2の端子電極42を形成する工程。
次に、本発明の第1の実施形態に係る方法について以下に説明する。なお、以下の説明においては、第1の実施形態と異なる点を中心に説明するものとし、特段の説明がない限り、第1の実施形態と同様の説明が当て嵌まる。第2の実施形態においては、上述の第1の実施形態とは異なり、素体の表面全体にめっき層を形成した後、めっき層の一部を除去することにより第1および第2の端子電極を形成する。図2(a)および(b)は、本発明の第2の実施形態に係る方法を説明する概略断面図である。本発明の第2の実施形態に係る方法は、素体2と、素体2の第1の端面21に配置される第1の端子電極41と、素体の第2の端面22に配置される第2の端子電極42とを含む電子部品1の製造方法であって、(a)2以上の導体層(31および32)が内部に配置された素体2を形成する工程と、(b)素体2に電解めっきを施すことにより、第1の端面21に第1の端子電極41を形成し、第2の端面22に第2の端子電極42を形成して、電子部品1を得る工程とを含む。
工程(a)は2以上の導体層(31および32)が内部に配置された素体2を形成する工程である。本実施形態における、2以上の導体層(31および32)が内部に配置された素体2は、第1の実施形態における素体2と同様のものであってよい。
本実施形態において、工程(b)は下記の2つの工程を含む。
・素体2に電解めっきを施すことにより、素体2の表面全体にめっき層400を形成する工程。
・めっき層400の一部を除去することにより、第1の端子電極41および第2の端子電極42を形成する工程。
以下に示す手順で実施例1の電子部品を作製した。まず、素体の原料として、所定量のBaCO3、TiO2およびSm2O3を秤量した。秤量した各原料に純水を加えて湿式混合粉砕し、乾燥させた後、1000℃で2時間仮焼成して仮焼粉末を得た。この仮焼粉末に、有機バインダ、分散剤および水を加えて混合することにより、セラミックスラリーを得た。このセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、乾燥させてセラミックグリーンシートを得た。導電性材料としてNiを含む導体層ペーストを、セラミックグリーンシートの主面上に所望のパターンとなるように塗布した。次いで、導体層ペーストが塗布されたセラミックグリーンシートを所定数積層し、更に導体層ペーストを塗布していないセラミックグリーンシートを上下に配置して圧着し、所定の寸法に切断することにより、未焼成のチップを得た。この未焼成のチップを大気中で350℃の温度にて脱脂処理し、次いでH2/N2=3%の還元雰囲気の下で1200℃の温度にて2時間焼成することにより、導体層が内部に配置された素体を得た。素体を研磨メディアと共にバレル研磨して、素体の角部分および稜線部分を曲面状に成形した。バレル研磨の後、素体を再酸化するための熱処理を600℃で2時間行った。
実施例1と同様の手順で素体を作製した。この素体の両端面上に、スパッタリングによりCr層を形成し、その上にNi−Cu層を形成し、更にその上にAg層を形成してオーミック電極層を得た。このオーミック電極層の上に、はんだからなるめっき層を形成して、比較例1の電子部品を得た。
2 素体
21 素体の第1の端面
22 素体の第2の端面
23 素体の上面
24 素体の下面
31、32 導体層
41 第1の端子電極
42 第2の端子電極
400 めっき層
5 絶縁体層
Claims (8)
- 素体と、
前記素体の第1の端面に配置される第1の端子電極と、
前記素体の第2の端面に配置される第2の端子電極と
を含む電子部品の製造方法であって、
(a)2以上の導体層が内部に配置された素体を形成する工程であって、前記素体の比抵抗は1Ω・cm以上5kΩ・cm以下であり、前記導体層の少なくとも1つは前記素体の第1の端面において露出しており、前記導体層の少なくとも別の1つは前記素体の第2の端面において露出している、工程、ならびに
(b)前記素体に電解めっきを施すことにより、前記第1の端面に第1の端子電極を形成し、前記第2の端面に第2の端子電極を形成して、電子部品を得る工程
を含む、方法。 - 前記素体の上面と、該上面に最も近い位置に配置される前記導体層との間の距離、および前記素体の下面と、該下面に最も近い位置に配置される前記導体層との間の距離が、100μm以上400μm以下である、請求項1に記載の方法。
- 工程(b)が、
前記素体の表面のうち、前記第1の端子電極および前記第2の端子電極を形成しない領域に絶縁体層を形成する工程、ならびに
前記絶縁体層が形成された前記素体に電解めっきを施すことにより、前記第1の端子電極および前記第2の端子電極を形成する工程
を含む、請求項1または2に記載の方法。 - 前記絶縁体層が、ガラス、樹脂およびインクからなる群から選択される材料を含む、請求項3に記載の方法。
- 工程(b)の後に、前記絶縁体層を除去する工程を含む、請求項3または4に記載の方法。
- 工程(b)が、
前記素体に電解めっきを施すことにより、該素体の表面全体にめっき層を形成する工程、ならびに
前記めっき層の一部を除去することにより、前記第1の端子電極および前記第2の端子電極を形成する工程
を含む、請求項1または2に記載の方法。 - 前記素体が、BaTiO3、Fe2O3、ZnO、Al2O3等の金属酸化物からなる群から選択される半導体材料を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記導体層が内部電極である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63169013A (ja) * | 1987-01-06 | 1988-07-13 | 松下電器産業株式会社 | チツプコンデンサ−の外部電極端子の形成方法 |
JP2000091105A (ja) * | 1998-09-11 | 2000-03-31 | Murata Mfg Co Ltd | チップ型セラミックサーミスタおよびその製造方法 |
JP2006344820A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Tdk Corp | セラミック電子部品の製造方法 |
JP2014220517A (ja) * | 2008-06-11 | 2014-11-20 | 株式会社村田製作所 | 積層電子部品およびその製造方法 |
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