JP2016142752A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド方式による中間転写ベルトのクリーニングを実行可能な画像形成装置において、良好なクリーニング性能を維持しつつ、ダウンタイムの低減を図ることが可能な技術を提供する。
【解決手段】電源60が、静電クリーニング工程のときとは帯電部材23に対する電圧印加の状態を変化させることにより、帯電部材23に付着したトナーを中間転写ベルト8に転写させるトナー吐き出し工程と、調整用トナー像を中間転写ベルト8に形成し、中間転写ベルト8に当接するクリーニング部材21と静電クリーニング工程により、中間転写ベルト8から調整用トナー像を除去する調整工程と、を実行可能な画像形成装置100において、調整工程は、トナー吐き出し工程が実行されることにより、帯電部材23のトナー付着量が、画像形成工程において許容される第1限界値から、調整工程の実行直前において許容される第2限界値にされた状態で、実行される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した画像形成装置に関する。
例えば、複写機、プリンタ等の電子写真方式や静電記録方式を利用する画像形成装置において、感光体に形成したトナー像を中間転写ベルトへ1次転写し、中間転写ベルトから転写材(記録材)へ2次転写することで画像を出力する中間転写方式が知られている。中間転写ベルトとしては、無端ベルト状の中間転写ベルトが広く用いられている。中間転写ベルト上の残トナーのクリーニング方法には、大別すると、ブレードクリーニング方式、静電クリーニング方式、これらの方式を併用したハイブリッド方式がある。
ブレードクリーニング方式(特許文献1)は、中間転写ベルトに当接させたクリーニングブレードで、中間転写ベルト上の残トナーを物理的に掻き取る方式である。このクリーニング方式は、低コストで良好なクリーニング性が期待できるものの、長期間の使用によるブレードの消耗や中間転写ベルトの表面の凹凸の影響を受けやすく、良好なクリーニング性を長期間保てないという欠点がある。
静電クリーニング方式(特許文献2)は、電圧印加した帯電手段により、残トナーを現像時の帯電状態とは逆極性に帯電する。その後、その逆極性に帯電した残トナーは、次なる1次転写工程時に中間転写ベルトから感光体に逆転写され、感光体をクリーニングするクリーニング手段により回収される。そのため、この方式は転写同時クリーニング方式とも呼ばれている。
この静電クリーニング方式は、中間転写ベルトの表面の凹凸の影響を受けにくいという利点があるものの、画像形成を重ねると、帯電手段にトナーが堆積してしまい、クリーニング性を維持するためには、それを清掃する必要がある。静電クリーニング方式では、帯電手段の清掃は、付着したトナーを帯電手段からトナーと同極性の電圧を印加することで吐き出し、その吐き出しトナーを感光体で回収する方法が用いられている。この吐き出しトナーの回収は、吐き出し直後のトナーの帯電極性が、1次転写電圧と逆極性であるため、吐き出し直後の1次転写部では感光体に回収できない。そのため、吐き出されたトナーは、中間転写ベルトをさらに回転させて、再び帯電手段にて1次転写電圧と同極性に帯電しなくてはならない。よって、この吐き出し工程のためだけに中間転写ベルトを回転させる時間が必要となる。
ハイブリッド方式のクリーニング方法(特許文献3)は、まず、2次転写部の中間転写ベルト回転方向下流側に位置するクリーニングブレードにより中間転写ベルト上の残トナーの大半を除去する。そして、クリーニングブレードをすり抜けた残トナーを、クリーニングブレードの中間転写ベルト回転方向下流に配置した導電性ブラシなどの帯電手段で帯電することで、感光体に転写同時クリーニングを行う。このハイブリット方式では、例えば、長期使用によりブレードが消耗した場合でも上記のように帯電手段によってクリーニングを補助することができる。また、帯電部材の清掃は、付着したトナーを静電クリーニング方式と同様の方法で吐き出しを行い、それをクリーニングブレードで回収することができるため、中間転写ベルトの回転時間が低減する。故に、ハイブリッド方式のクリーニング方法は、静電クリーニング方式より処理時間(ダウンタイム)が短く、ブレードクリーニング方式より長期に渡って良好なクリーニング性能を実現できるクリーニング方法である。
特開2009−288481号公報 特開2009−205012号公報 特開2000−131920号公報
上記ハイブリッド方式においては、中間転写ベルト上のトナーの大部分はクリーニングブレードによって掻き取られるため、帯電手段に付着するトナーは少なく、本来、帯電手段の清掃は従来の静電クリーニング方式より頻度は少なくてよい。しかしながら、画像形成を重ねると徐々に帯電手段にトナーが付着していくため帯電能力は低下する。そして、その帯電手段の清掃が十分でないと、キャリブレーション後に中間転写ベルト上に多量に残留するトナーを処理する際、良好なクリーニング性能が得られない場合があった。キャリブレーションとは、印字する画像のトナー濃度を安定させる、または、各色の中間転写ベルト上の印字位置を調整するなどの目的で中間転写ベルト上に検知用画像を形成する画像形成プロセスである。すなわち、キャリブレーションによって中間転写ベルト上に形成される検知用画像は、記録材に転写させる画像ではなく、クリーニング手段によって除去しなければならない。したがって、検知用画像として大量に残留する残トナーを処理するために、帯電手段は十分に清掃されている必要がある。一方、帯電手段をキャリブレーションの際に良好なクリーニング性能が得られる水準まで清掃し、維持するためには、清掃工程を行う時間が増え、ダウンタイムが増えてしまうという課題もあった。
本発明の目的は、ハイブリッド方式による中間転写ベルトのクリーニングを実行可能な画像形成装置において、良好なクリーニング性能を維持しつつ、ダウンタイムの低減を図ることが可能な技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
静電潜像がトナーにより現像されることで形成されるトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトに当接して前記中間転写ベルトからトナーを除去するクリーニング部材と、
前記中間転写ベルトに担持されたトナーを帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材がトナーを帯電させるための電圧を前記帯電部材に印加する電源と、
を備え、
前記像担持体から前記中間転写ベルトに転写されたトナー像を記録材に転写して記録材に画像を形成する画像形成工程と、
前記電源が、静電潜像を現像するためのトナーが帯電される極性とは逆極性の電圧を前記帯電部材に印加し、前記帯電部材が、前記中間転写ベルトに担持されたトナーを前記逆極性に帯電させることで、該トナーを前記中間転写ベルトから前記像担持体へ転写させ、前記中間転写ベルトからトナーを除去する静電クリーニング工程と、
前記電源が、前記静電クリーニング工程のときとは前記帯電部材に対する電圧印加の状態を変化させることにより、前記帯電部材に付着したトナーを前記中間転写ベルトに転写させるトナー吐き出し工程と、
記録材に転写されない調整用トナー像を前記中間転写ベルトに形成し、前記クリーニング部材及び前記静電クリーニング工程により、前記中間転写ベルトから前記調整用トナー像を除去する調整工程と、
を実行可能な画像形成装置において、
前記調整工程は、前記トナー吐き出し工程が実行されることにより、前記帯電部材のトナー付着量が、前記画像形成工程において許容される第1限界値から、前記調整工程の実
行直前において許容される第2限界値にされた状態で、実行されることを特徴とする。
本発明によれば、ハイブリッド方式による中間転写ベルトのクリーニングを実行可能な画像形成装置において、良好なクリーニング性能を維持しつつ、ダウンタイムの低減を図ることができる。
本発明の実施例1の制御による導電性ブラシのトナー付着量の説明図 本発明の実施例に係る画像形成装置の概略断面図 本発明の実施例におけるベルトクリーナの近傍の模式図 本発明の実施例における導電性ブラシの模式図 導電性繊維および導電性ブラシの抵抗値の測定方法を説明する模式図 本発明の実施例におけるキャリブレーション検知用パッチを示した図 本発明の実施例1によるトナー吐き出し工程の説明図 比較例1の制御による導電性ブラシのトナー付着量の説明図 比較例2の制御による導電性ブラシのトナー付着量の説明図 クリーニング不良発生前後の導電性ブラシのトナー付着量の説明図 本発明の実施例2におけるプロセスカートリッジの概略断面図 本発明の実施例2の制御による導電性ブラシのトナー付着量の説明図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
1.画像形成装置の全体的な構成
図2は、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像を形成する中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置である。画像形成装置100は、複数の画像形成部Pとして第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKを有している。第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成する。本実施例では、各画像形成部PY、PM、PC、PKの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して説明する。
画像形成部Pは、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光体)、すなわち、感光ドラム1を有している。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に不図示の駆動手段により回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、ローラ型の帯電部材で構成された1次帯電手段としての1次帯電ローラ2、露光手段(画像書き込み手段)としての露光装置(レーザーユニット)3、現像手段としての現像装置4が配置されている。続いて、ローラ型の帯電部材で構成された1次転写手段としての1次転写ローラ5、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーナ6がそれぞれ配置されている。
現像装置4は、現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像剤としてのトナーを収容するトナー容器(現像剤容器)42と現像剤を現像ローラに供給する供給ローラ43、を
有している。ドラムクリーナ6は、クリーニング手段としてのドラムクリーニングブレード61と、廃トナー容器62と、を有している。中間転写体としての中間転写ベルト8は、駆動ローラ9と、テンションローラ10とによって張架されており、駆動ローラ9に駆動力が伝達されることで図中矢印R2方向に回転駆動される。
1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト8と感光ドラム1とが接触し、1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成している。本実施例では感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kは中間転写ベルト8を挟んで当接離間可能な構成となっている。これらの当接離間可能な構成は一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接離間する当接離間状態に変更可能な構成となっている。
中間転写ベルト8の外周面側において、駆動ローラ9に対向する位置には、ローラ型の帯電部材で構成された2次転写手段としての2次転写ローラ11が配置されている。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト8を介して駆動ローラ9に向けて押圧されており、中間転写ベルト8と2次転写ローラ11とが接触し、2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成している。また、光学センサである色ずれ検知センサ27により、中間転写ベルト8上に形成されたキャリブレーション用のトナーパターンを検知する。色ずれ検知センサ27は、駆動ローラ9の近傍に設置される。
また、中間転写ベルト8の外周面側において、テンションローラ10に対向する位置には、中間転写ベルトクリーニング手段としてのベルトクリーナ52が配置されている。ベルトクリーナ52は、当接部材としてのベルトクリーニングブレード21と、帯電手段(帯電部材)としての導電性ブラシ23と、廃トナー容器22と、を有している。
本実施例では、各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4、及び、ドラムクリーナ6とは、一体的にプロセスカートリッジ7を構成している。各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、それぞれ画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能とされている。本実施例では、各プロセスカートリッジ7Y〜7Kの構成は実質的に同じであり、各トナー容器42Y、42M、42C、42Kに収容されたトナーがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーであることが異なる。
また、画像形成装置100には、画像形成装置100の制御を行うための電気回路が搭載された制御基板25が設けられている。制御基板25には、制御手段としてのCPU26が搭載されている。装置内の各種センサ(図示せず)からの信号を基に装置動作を制御し、画像形成に全体に関する画像形成装置100の動作を一括して制御している。
2.転写構成
次に、本実施例における1次転写、2次転写に関する構成について詳しく説明する。本実施例では、中間転写体として小型化が容易な中間転写ベルト8を用いている。中間転写ベルト8は、樹脂材料に導電剤を添加して導電性を付与した無端状ベルトである。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9、テンションローラ10の2軸で張架され、テンションローラ10により総圧100Nの張力が付与されている。
本実施例の中間転写ベルト8としては、導電剤としてカーボンを混合することにより体積抵抗率を1×1010Ω・cmに調整したポリイミド樹脂で形成された、厚さ70μmの無端状ベルトを用いた。この中間転写ベルト8の電気的特性としては、電子導電性の特性を示し、雰囲気中の温湿度に対する電気抵抗値の変動が小さいのが特徴である。中間転写ベルト8の体積抵抗率の範囲としては、転写性の観点から1×10〜1011Ω・c
mの範囲が好ましい。1×10Ω・cmより低い体積抵抗率だと、高温高湿環境下で転写電流が2次転写ニップ部から中間転写ベルト8の沿面方向に逃げることによる転写不良が発生する場合がある。一方、1×1011Ω・cmより高い体積抵抗率だと、低温低湿環境下で異常放電による転写不良が発生する場合がある。
ここで、中間転写ベルト8の体積抵抗率は、次の測定方法により求められる。すなわち、三菱化学株式会社のHiresta−UP(MCP−HT450)を用い、測定プローブはURを用い、測定時の室内温度は23℃、室内湿度は50%に設定し、印加電圧250V、測定時間10secの条件で測定を行う。なお、本実施例では、中間転写ベルト8の材料としてポリイミド樹脂を使用したが、中間転写ベルト8の材料はこれに限定されるものではない。例えば、熱可塑性樹脂であれば、次のような他の材料を使用してもよい。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。また、これらの混合樹脂でもよい。
1次転写ローラ5には、芯金としての外径6mmのニッケルメッキ鋼棒を、弾性層としての厚さ3mmの発泡スポンジ体で覆った外径12mmの弾性ローラを用いた。この発泡スポンジ体は、体積抵抗率を1×10Ω・cmに調整したアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とエピクロルヒドリンゴムを主成分とするものである。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に対し9.8Nの加圧力で当接させられており、中間転写ベルト8の回転に伴い従動して回転する。また、感光ドラム1上のトナーを中間転写ベルト8に1次転写している時には、1500Vの直流電圧(1次転写電圧)が1次転写ローラ5に印加される。
2次転写ローラ11には、芯金としての外径8mmのニッケルメッキ鋼棒を、弾性層としての厚さ5mmの発泡スポンジ体で覆った外径18mmの弾性ローラを用いた。この発泡スポンジ体は、体積抵抗率を1×10Ω・cmに調整したアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とエピクロルヒドリンゴムを主成分とするものである。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト8に対して50Nの加圧力で当接させており、中間転写ベルト8の回転に伴い従動して回転する。また、中間転写ベルト8上のトナーを紙などの記録材Sに2次転写している時には、2500Vの直流電圧(2次転写電圧)が2次転写ローラ11に印加される。
3.ベルトクリーナの構成
図3は、本実施例におけるベルトクリーナ52の近傍をより詳しく示す模式図である。本実施例では、ベルトクリーナ52にハイブリッド方式のクリーナ構成を用いている。中間転写ベルト8の移動方向において上流側に当接部材(クリーニング部材)としてのベルトクリーニングブレード21が配置されており、中間転写ベルト8上のトナーの大半を掻き取る(除去する)構成となっている。そして、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けたトナー(以下「すり抜けトナー」とする)を、中間転写ベルト8の移動方向において下流側に配置した帯電手段としての導電性ブラシ23で帯電する。ベルトクリーニングブレード21、導電性ブラシ23は、中間転写ベルト8を介してテンションローラ10に向けて押圧されている。
ベルトクリーニングブレード21は、弾性材料で形成された板状部材である。本実施例では、ベルトクリーニングブレード21として、弾性材料としてのポリウレタンゴムで形成された板状部材を用いた。具体的には、本実施例では、ベルトクリーニングブレード21には、長手方向長さが232mm、短手方向長さが12mm、厚さが2mmの板状部材を用いた。また、このベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8に対して線
圧0.49N/cm程度の加圧力で、中間転写ベルト8の移動方向R2に対してカウンタ方向に圧接させている。すなわち、ベルトクリーニングブレード21は、中間転写ベルト8の移動方向R2と略直交する長手方向の全域で、該長手方向と略直交する短手方向の自由端側が中間転写ベルト8の移動方向の上流を向くようにして、中間転写ベルト8に当接させている。
ベルトクリーニングブレード21は、その自由端の中間転写ベルト8側のエッジ部、及び/又は、該エッジ部から固定端部側の所定範囲の面が、中間転写ベルト8の表面に接触する。ベルトクリーニングブレード21の線圧は、良好なクリーニング性を得ると共に、必要以上の加圧力によりブレードやベルトにダメージを与えないために、好ましくは0.4〜0.8N/cm、より好ましくは0.55〜0.67N/cmである。ここで、ベルトクリーニングブレード21の線圧とは、中間転写ベルト8に対するベルトクリーニングブレード21の単位長さ当たりの当接圧である。この線圧は、中間転写ベルト8に荷重変換器を取り付けておき、中間転写ベルト8の表面にベルトクリーニングブレード21を押し付け、その荷重を測定することで求めることができる。
導電性ブラシ23(帯電部材)は、導電性を有する繊維で構成されたブラシ状部材である。導電性ブラシ23には、トナー帯電電圧印加手段としての帯電バイアス電源(高圧電源)60から、所定の電圧が印加される。
図4は、導電性ブラシ23をより詳しく示す模式図であり、(a)は導電性ブラシ23を長手方向に直交する方向に見たときの図、(b)は長手方向に見たときの図である。本実施例では、導電性ブラシ23を構成する導電性繊維23aは、ナイロンを主成分とし、導電剤としてカーボンを使用する。導電性繊維23aの1本の単位長さあたり抵抗値(電気抵抗)は1×10Ω/cmであり、単糸繊度170T/68Fである。この場合の単糸繊度は、1本の糸が68フィラメントの繊維で構成され、その重さが170T(デシテックス:10000m分の長さの重さが170g)であることを示している。
ここで、図5に示す測定方法により、導電性繊維23aの抵抗値を求めることができる。図5(a)に示すように、測定対象の導電性繊維23aを、幅10mm(D)の間隔で配置された2本の直径5mmの金属ローラ33で張架し、片側100gの錘34にて両端側に荷重をかける。この状態で、電源31から200Vの電圧を一方の金属ローラ33を介して導電性繊維23aに印加する。そのときの電流値を他方の金属ローラ33に接続された電流計32で読み取り、10mm(1cm)あたりの導電性繊維23aの抵抗値(Ω/cm)を算出する。なお、導電性繊維23aの単位長さの抵抗値の範囲としては、すり抜けトナーを帯電させる観点から1×10〜10Ω/cmの範囲が好ましい。
次に導電性ブラシ23の構成について説明する。上述のような導電性繊維23aの集合体としての導電性ブラシ23は、図4(a)、(b)に示すように、本実施例では絶縁性のナイロンで形成された基布23dに導電性繊維23aを織り込みブラシ状とすることで構成されている。上記基布23dは、厚さ1mmのSUS(ステンレススチール)板金の支持体23e上に、固定手段としての導電性接着剤によって接着されている。よって、基布23dに織り込まれた導電性繊維23は、その基布23dの下の支持体23eに接触して電気的に導通している。本実施例では、この支持体23eを介して、導電性ブラシ23に電圧が印加される。
本実施例では、導電性ブラシ23の抵抗値(電気抵抗)Rb[Ω]は1×10Ωである。また、導電性ブラシ23の導電性繊維23aの密度は100kF/inchである。また、導電性繊維23aの長さ(基布23dの平面から導電性繊維23aの先端位置までの垂直距離で代表する)Xは5mmである。また、導電性ブラシ23の長手幅(中間転
写ベルト8の移動方向と略直交する方向における導電性繊維23aの先端部の端部間の長さ)Lは225mmである。また、導電性ブラシ23の短手幅(中間転写ベルト8の移動方向における導電性繊維23aの先端部の端部間の長さ)Wは5mmである。導電性ブラシ23の導電性繊維23aは、中間転写ベルト8の移動方向に5列の束が植毛されている。また、導電性ブラシ23の先端位置は、中間転写ベルト8の表面に対して、約1.0mmの侵入量となるように固定して配置されている。これにより、導電性ブラシ23は、移動する中間転写ベルト8の表面を摺擦する。
ここで、上記導電性ブラシ23の抵抗値Rb[Ω]は、次の測定方法により求められる。図5(b)に示すように、測定対象の導電性ブラシ23を、直径30mmの金属ローラ35に侵入量0.9mmで当接させ、電源36から200Vの電圧を、導電性ブラシ23に印加する。そして、そのときの電流値を金属ローラ35に接続された電流計37で読み取り、導電性ブラシ23の抵抗値[Ω]を算出する。導電性ブラシ23の抵抗値Rbについては、上述した単位長さの抵抗値の範囲(1×10〜10Ω/cm)の導電性繊維23aを用いた導電性ブラシ23では、Rb=1×10〜10Ωの範囲となる。
また、中間転写ベルト8と導電性ブラシ23とが接触する部分における中間転写ベルト8の抵抗値(電気抵抗)Ri[Ω]は、次のようにして求められる。中間転写ベルト8と導電性ブラシ23とが接触する部分の面積は、導電性ブラシ23の短手幅W5mmと長手幅L225mmとから、ほぼ5mm×225mmである。また、中間転写ベルト8の厚さは70μmである。したがって、中間転写ベルト8と導電性ブラシ23とが接触する部分における中間転写ベルト8の抵抗値Riは、中間転写ベルトの体積抵抗率から1×1010Ω・cm×70μm/(5mm×225mm)=6.2×10Ωとなる。中間転写ベルト8の抵抗値Riについては、上述した体積抵抗率の範囲の中間転写ベルト8を使用した場合、Ri=6.2×10〜6.2×10Ωの範囲となる。
なお、導電性ブラシ23の中間転写ベルト8(又は上記金属ローラ35)への侵入量は、次の距離で代表される。すなわち、導電性ブラシ23の中央位置において、ブラシが変形されていないと仮定した場合の導電性繊維23aの先端があるべき位置と中間転写ベルト8の表面との間の法線方向に沿う距離である。
4.画像形成装置の画像形成プロセス
以下、本発明の画像形成装置の画像形成プロセスについて、まず記録材Sに印字画像を形成するプロセス(以下、「印字画像形成」とする)(画像形成工程)を説明する。
はじめに、回転する感光ドラム1の外周面は、所定の極性(本実施例では負極性)の1次帯電電圧が印加された1次帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に帯電される。その後、帯電した感光ドラム1の表面は、レーザユニット3によって画像信号に基づいて露光される。これにより、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。
この静電潜像は、現像装置4によって現像剤としてのトナーを用いてトナー像として現像(可視化)される。このとき、現像ローラ41には、所定の極性(本実施例では負極性)の現像電圧が印加される。本実施例では、イメージ露光と、反転現像によって、感光ドラム1上にトナー像が形成される。すなわち、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーを付着させることで、トナー像が形成される。なお、本実施例では、現像に使用するトナーは、負極性に帯電させている。すなわち、現像時のトナーの帯電極性は、負極性である。
上述のようにして、回転する感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、感光ドラム1に接触して感光ドラム1と略等速で回転している中間転写ベルト8上に転写(1次転写)される。このとき、1次転写ローラ5には、1次転写電圧印加手段としての1次転写高圧電源51から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の1次転写電圧が印加される。
例えばフルカラー画像の形成時には、第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKの各感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に形成されたトナー像が、順次に重ね合わせられるようにして中間転写ベルト8上に転写される。そして、4色のトナー像が重なった状態で、中間転写ベルト8の回転により2次転写部N2まで搬送される。
一方、給搬送装置12から送り出された記録用紙などの記録材Sがレジストローラ対16によって2次転写部N2まで搬送されてくる。給搬送装置12は、記録材Sを収納するカセット13内から記録材Sを送り出す給送ローラ14と、送り出された記録材Sを搬送する搬送ローラ対15と、を有している。そして、給搬送装置12から搬送された記録材Sは、レジストローラ対16によって中間転写ベルト8上のトナー像と同期するようにして2次転写部N2に搬送される。
中間転写ベルト8上のトナー像は、2次転写部N2において、中間転写ベルト8と2次転写ローラ11との間に挟持されて搬送される記録材S上に転写(2次転写)される。このとき、2次転写ローラ11には、2次転写電圧印加手段としての2次転写電源53から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の2次転写電圧が印加される。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着装置17に搬送される。そして、この記録材Sは、定着装置17が有する定着フィルム18と加圧ローラ19とによって挟持されて搬送されることで加熱及び加圧されて、その表面にトナー像が定着される。トナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ対20によって装置本体110の外部に排出される。
なお、1次転写工程後に感光ドラム1の表面に残ったトナー(1次転写残トナー)は、ドラムクリーナ6によってクリーニングされる。すなわち、感光ドラム1に当接して配置されたドラムクリーニングブレード61によって、回転する感光ドラム1上から1次転写残トナーが掻き取られ、廃トナー容器62に回収される。
以上、本発明の印字画像形成プロセスを説明したが、本発明の画像形成装置では、中間転写ベルト8上に検知用パッチ画像(調整用トナー像)を形成する非印字画像形成プロセス(以下「キャリブレーション」とする)(調整工程)が存在する。キャリブレーションは、印字する画像のトナー濃度を安定させる(画像濃度調整用)、または、各色の中間転写ベルト8上の印字位置を調整する(画像位置調整用)などの目的で実行される。
キャリブレーションの画像形成プロセスは、中間転写ベルト8上に例えば、図6に示すような各色濃度の異なる複数の検知用パッチ画像を形成する。そして、そのパッチ画像の濃度を第4の画像形成部PKの中間転写ベルト8の移動方向下流に位置する濃度センサ27で検知し、その結果を画像形成工程における各種設定に反映させるプロセスである。例えば、現像装置4に供給する現像バイアス値や各露光装置3の露光開始タイミングを可変にすることでトナー濃度を安定させる。なお、このキャリブレーション時の2次転写ローラ11には、中間転写ベルト8上のトナーの付着を防止する為にトナーと同極性の負極性の2次転写電圧が印加されている。
5.中間転写ベルトクリーニング工程
上記2つの画像形成プロセスに続く、本実施例における中間転写ベルト8のクリーニング工程を説明する。本実施例に係る画像形成装置100は、ハイブリッド方式のクリーニング方法(クリーニング部材によるクリーニングと帯電部材を用いた静電クリーニング工程とを組み合わせた方法)を実行可能に構成されている。本実施例に係る画像形成装置100は、中間転写ベルト8の移動方向(搬送方向)において2次転写ローラ11の下流に配置されたベルトクリーニングブレード21を備える。中間転写ベルト8上のクリーニング処理されるトナーの大半は、ベルトクリーニングブレード21によって、中間転写ベルト8上から掻き取られ、廃トナー容器22に回収される。また、ベルトクリーニングブレード21をすり抜けたすり抜けトナーは、中間転写ベルト8の移動方向において下流側に配置された帯電手段(帯電部材)としての導電性ブラシ23によって、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性に帯電される。
ここで、印字画像形成時においては、記録材Sへの2次転写が行われた後の中間転写ベルト8上のトナーは大半が記録材に転写されるため、単位面積当たりのトナー量が非常に少なく、また、2次転写で逆極性の電圧を受けているため帯電量も小さくなる。例えば、本実施例で用いたトナーでは、1次転写後の中間転写ベルト8上の帯電量は、約−25〜−35μC/mgである。一方、2次転写後の中間転写ベルト8上のトナーの帯電量は、約2500Vの2次転写電圧を印加されるため、約−5μC/mg程度まで低下する。よって、記録材Sへの印字画像形成時は、クリーニングブレード21で掻き取った後のすり抜けトナーを、導電性ブラシ23で逆帯電する為に必要なブラシ電流量も小さい。本実施例の構成では、約600Vの帯電電圧を印加することで、約12.0μAの電流を流し、すり抜けトナーを逆極性に帯電している。
一方、キャリブレーションでは上記の検知用のパッチ画像は中間転写ベルト8上に転写された後、記録材Sに転写されることなくクリーニングブレード21で掻き取られ、廃トナー回収容器22に回収される。そのため、印字画像形成後にクリーニングブレード21によって掻き取られるトナーよりも、中間転写ベルト8上に付着する単位面積当たりのトナー量が多い。また、2次転写部では負極性の2次転写電圧が印加され、逆極性の電圧を受けていないため、トナーの電荷量が高い状態で維持されている。本実施例の構成では、1次転写後のトナーの電荷量は、約−25〜−35μC/mgを維持している。よって、キャリブレーション時のクリーニング動作はトナーの電荷量も高いため、中間転写ベルト8に対する付着力も強く、印字用画像形成後のクリーニング動作よりも、クリーニングブレード21からトナーがすり抜けやすいモードである。そのため、検知用パッチ画像のすり抜けトナーを導電性ブラシ23で逆帯電する為に必要なブラシ電流量は、印字画像形成時のすり抜けトナーを逆帯電するために必要なブラシ電流量よりも大きい。本実施例では、約900Vの帯電電圧を印加することで、約18.0μAの電流が流れ、すり抜けトナーを逆極性に帯電している。
導電性ブラシ23により逆極性に帯電したトナーは、第1の画像形成部PYにおいて感光ドラム1Yに逆転写させて回収される。その後、感光ドラム1と1次転写ローラ5を離間状態にとし、さらに、導電性ブラシ23への電圧印加を停止すると同時に中間転写ベルト8の駆動が停止され、中間転写ベルト8のクリーニング工程が終了する。
6.導電性ブラシからのトナー吐き出し工程
(本実施例の特徴)
ここで、本実施例の特徴である、導電性ブラシ23から中間転写ベルト8にトナーを吐き出す吐き出し(以下、「トナー吐き出し」とする)工程について説明する。
(トナー吐き出しの必要性)
クリーニングブレード21からのすり抜けトナーは導電性ブラシ23に突入する際、大部分が逆極性に帯電され、感光ドラム1Yに逆転写させて回収される。しかし、一部はトナー正規の極性(負極性)のまま正極性の電圧を印加した導電性ブラシ23に付着する。これら付着したトナーは、量が少ない間は付着したままでも良好な画像形成を連続して行うことが可能である。しかしながら、上記の付着したトナーの量が増えてくると導電性ブラシ23の帯電性能が低下してしまう。そのため、導電性ブラシ23の帯電性能を保つために、上記付着したトナーを吐き出す、トナー吐き出し工程を実施する必要がある。
本実施例の構成では、印字画像形成時には、導電性ブラシ23へのトナー付着量(以下、「トナー付着量」とする)が、次の基準Aを超えると、クリーニング不良が発生する水準まで導電性ブラシ23の帯電性能が低下した。すなわち、トナー付着量が、導電性ブラシ23上(長手幅L225mm×5mm)のキャリブレーションの検知用パッチ(10mm×2カ所)位置で、約6.2mgを超えたときである(水準(A))。クリーニング不良とは、すり抜けトナーの逆帯電が不十分の状態で導電性ブラシ23を通過し、感光ドラム1Yに逆転写されず中間転写ベルト8上に残ってしまうことである。
また、キャリブレーション時には、印字画像形成の場合よりもすり抜けトナー量が多く、本実施例の構成では、導電性ブラシ23上の検知パッチ位置に約1.8mgのトナーが付着する可能性があった。そのため、キャリブレーション後にクリーニング不良を発生させないためには、検知パッチ位置の面積で約4.4mg以下の水準(B)にする必要があった。これらの水準を以下の表に示す。
表1
Figure 2016142752
(トナー吐き出しの手段)
導電性ブラシ23に付着したすり抜けトナーは、主として負極性に帯電している。したがって、例えば、中間転写ベルト8を駆動した状態で、導電性ブラシ23に印加している帯電電圧を切るか、負極性の吐き出し電圧値を印加することで、導電性ブラシ23から中間転写ベルト8に吐き出すことが可能である。本実施例の構成では、CPU26によって導電性ブラシ23に印加している帯電電圧を制御し、短い周期でON(第一の制御電圧値)/OFF(第2の制御電圧値)を交互に切り替えることでトナー吐き出しを行うこととした。帯電電圧をONにすることで、わずかに存在する正極に帯電したトナーの吐き出を行うことができる。また、ON/OFFを繰り返すことで静電吸着による導電性ブラシ23の侵入量変位が起こり、トナーの吐き出し効果を高くすることができる。
なお、導電性ブラシ23に印加する帯電電圧は、値が大きいほど正極性に帯電したトナーを移動させる力が大きい。また、導電性ブラシ23の変位も大きくなるので吐き出しの効率が高まる。一方で、値が大きすぎると、導電性ブラシ23と中間転写ベルト8表面の間で放電が発生し、トナーを過剰に帯電させてしまう。トナーの帯電量が高くなると中間転写ベルト8に対する付着力が強くなり、クリーニングブレード21からトナーがすり抜けやすくなる。そのため、本実施例の構成では最適値として200Vとした。また、帯電電圧を印加する周期は、電圧印加電源の性能を考慮して所望の電圧値に立ち上げ、立ち下げるために必要な時間から、ONは0.075秒OFFは0.15秒の周期とした。本実施例の中では、上記の手段でトナー吐き出しを行うこととする。
ここで、図7は本実施例の画像形成装置を用いて印字画像形成を行い、水準(A)までトナーが付着した後に、トナー吐き出しを行った場合のトナー付着量の変化を表すグラフである。図7(a)の印字画像形成に伴うトナー付着の部分のように、本実施例の構成では、トナー付着量が少ないうちは、トナーの付着する速度が速く、付着量が多くなると付着する速度は遅くなる。また、図7(a)の吐き出し工程によるトナー吐き出しの部分のように、トナーが吐き出される際にはトナーが付着している量が多い間はトナーを吐き出す速度が速く、付着量が少ないと吐き出す速度は遅くなる傾向がある。
図7(a)において、水準(A)から水準(A)’まで0.9mgのトナーを吐き出して、水準(A)を維持して印字画像形成を行う場合((i))の印字画像形成時間をtA
1とし、ダウンタイム(吐き出し時間)をtA2とする。ここで、印字画像形成時間は、トナー吐き出しを行うまでの時間間隔である。また、水準(B)から水準(B)’まで0.9mgのトナーを吐き出し水準(B)を維持して印字画像形成を行う場合((ii))の印字画像形成時間をtB1とし、ダウンタイムをtB2とする。図7(b)は、図7(a)の(i)と(ii)の場合に対応するトナー付着量の変化を抜き出し、同じ時間軸で縦に
並べ比較したグラフである。
図7(b)のように、本実施例の画像形成装置では、tA1の方がtB1よりも長く、tA2の方がtB2より短い。ここで、水準(A)から水準(A)’まで0.9mgのトナーを吐き出し、水準(A)を維持して印字画像形成を行う場合と、水準(B)から水準(B)’まで0.9mgのトナーを吐き出し、水準(B)を維持して印字画像形成を場合と、を考える。前者の場合の方が、後者の場合よりも印字画像形成時間が長く、ダウンタイムも短く動作させることが可能である。これらを踏まえて、本実施例のトナー吐き出し工程を実行する条件とその効果について、比較例とともに説明する。
(本実施例)
図1は、図2に示す本実施例の画像形成装置を用いて、キャリブレーションおよびトナー吐き出し工程を含む画像形成動作をさせた場合のトナー付着量の変化を表すグラフである。本実施例では、印字画像形成を行うための印字用トナーを中間転写ベルト8に転写する前(直前)に実行するトナー吐き出しをトナー吐き出し工程(a)(第1トナー吐き出し工程)とする。そして、トナー吐き出し工程(a)によって、印字画像形成中のトナー付着量を水準(A)(第1限界値)以下に維持させる。また、キャリブレーションの検知用パッチを中間転写ベルト8に転写する前(直前)に実行するトナー吐き出しをトナー吐き出し工程(b)(第2トナー吐き出し工程)とする。そして、トナー吐き出し工程(b)によって、キャリブレーションの前だけにトナー付着量を水準(B)(第2限界値)以下まで吐き出す。すなわち、トナー吐き出し工程(a)よりもトナー吐き出し工程(b)のトナー吐き出し量を多くするように吐き出し工程を実行する(導電性ブラシに対する電圧印加状態の切替回数を異ならせる)。
トナー吐き出し工程(a)は、制御手段であるCPU26によって画像形成枚数をカウントし、100枚の画像形成カウント毎に、画像形成ジョブの終了後、つまり、次の画像形成の印字用トナーが中間転写ベルト8に転写される前に実行する。また、前述の導電性ブラシ23に印加する帯電電圧のON/OFFを繰り返す回数N(a)を8回とした。つまり、トナー吐き出しを行う時間taはta=1.8秒である。これにより、トナーの付着量を水準(A)以下に維持させることが可能となった。なお、吐き出し工程(a)でのトナー吐き出し量は、水準(A)から検知パッチ位置の面積で約0.9mgである。
次に、トナー吐き出し工程(b)は、キャリブレーションの検知用パッチを中間転写ベルト8に転写する前に実行する。また、前述の導電性ブラシ23に印加する帯電電圧のON/OFFを繰り返す回数N(b)を20回とし、吐き出し工程(a)よりも多くした。
つまり、トナー吐き出しを行う時間tbはtb=4.5秒である。これにより、トナーの付着量を水準(B)以下まで吐き出すことが可能となった。なお、吐き出し工程(b)でのトナー吐き出し量は、水準(A)から検知パッチ位置の面積で1.8mgである。
図1に示すように、印字画像形成中はトナー付着量が水準(A)以下に維持できるので、連続して良好な画像形成が可能である。また、キャリブレーションを実行しても、トナー付着量が水準(A)を超えないため、クリーニング不良は発生しない。
(比較例1)
図8は、比較例1の条件のもとで、キャリブレーションとトナー吐き出し工程を含む画像形成動作をさせた場合のトナー付着量の変化を表すグラフである。比較例1では、キャリブレーションが実行されても、クリーニング不良が発生しないように、印字画像形成中のトナーの付着量を水準(B)以下に維持するようにトナー吐き出し工程を実行する。
比較例1の吐き出し工程は、制御手段であるCPU26によって画像形成枚数をカウントし、30枚の画像形成カウント毎に画像形成ジョブの終了後に実行する。また、前述の導電性ブラシ23に印加する帯電電圧のON/OFFを繰り返す回数Nは28回とした。つまり、トナー吐き出しを行う時間t1はt1=6.3秒である。これにより、トナーの付着量を水準(B)以下に維持させることが可能となった。なお、比較例1の吐き出し工程でのトナー吐き出し量は水準(B)から検知パッチ位置の面積で約0.9mgである。
図8のように、キャリブレーションの際にも、トナー付着量が水準(A)を超えないため、クリーニング不良は発生しない。しかし、本実施例と比較して、印字画像形成中に吐き出し工程を実行する頻度が高く、またトナー吐き出しをする時間も長いのでダウンタイムが多くなる。表2は、本実施例の画像形成装置と比較例1について、記録材Sに5000枚の印字用画像形成と、1000枚毎にキャリブレーションを合計5回行った場合のトナー吐き出しにかかった合計時間(ダウンタイム)を比較した結果である。
表2
Figure 2016142752
表2に示すように、画像形成の中でキャリブレーションは頻度が少ないため、本実施例では比較例1と比較して、画像形成処理トータルとしてのダウンタイムを少なくすることが可能である。
(比較例2)
図9は、比較例2の条件のもとで、キャリブレーションとトナー吐き出し工程を含む画像形成動作をさせた場合のトナー付着量の変化を表すグラフである。比較例2では、印字画像形成時には、本実施例の吐き出し工程(a)と同様の動作を行い、キャリブレーション時には、キャリブレーションの後に、トナー吐き出し工程を実施する。
図9に示すように、印字画像形成中は本実施例と同様に、トナー付着量が水準(A)以下に維持できるので、連続して良好な画像形成が可能である。しかしながら、キャリブレーション中に、導電性ブラシ23へのトナー付着量が水準(A)を超えて、クリーニング
不良が発生する。キャリブレーション中にクリーニング不良が発生すると、検知用パッチ画像が中間転写ベルト8の2周以上にわたって形成される場合には、1周目の検知用パッチ画像のすり抜けトナーが2周目の検知パッチ画像に重なってしまい正確に検知できなくなる。このためキャリブレーションエラーとなる。
また、クリーニング不良として中間転写ベルト8上に残ったトナーは、クリーニングブレード21と中間転写ベルト8の当接部に搬送され、該当接部の一度トナーすり抜けの起こった隙間に再度突入する。このとき、その隙間に次々とトナーが供給され、挟み込まれるため、一度すり抜けの起こった箇所はさらにトナーのすり抜けが起こりやすい状態となる。
図10は、印字画像形成中のトナー付着量の変化をクリーニング不良が起こった前後で比較したものである。図10のようにクリーニング不良が起こった後では、導電性ブラシ23にトナーの付着する速度が速くなる。トナーの付着する速度が速くなると、トナー吐き出しを行う頻度を高くする必要があり、ダウンタイムの増加につながる。比較例2のように、キャリブレーションの後に、トナー吐き出し工程を実施する条件では、キャリブレーション中に、クリーニング不良が発生することが問題である。
以上、本実施例のトナー吐き出し工程を実行する条件とその効果について、比較例とともに述べた。本実施例は比較例1と比較して、画像形成処理トータルとしてのダウンタイムを少なくすることが可能である。また、比較例2と比較して、キャリブレーション中に、クリーニング不良が発生しない点で有利な構成である。よって、本実施例は、ダウンタイムが少なく、良好なクリーニング性能を維持できる優れた構成である。
以上のように、ハイブリッド方式のクリーニングにおいて、印字用トナーが中間転写ベルト上に転写される前に行うトナー吐き出し工程(a)と検知パッチ画像が中間転写ベルト上に転写される前に行うトナー吐き出し工程(b)を実施する。トナー吐き出し工程(b)で吐き出すトナーの量をトナー吐き出し工程(a)より多くするように吐き出し動作を実行する。こうすることで、ダウンタイムを抑え、長期に渡って良好なクリーニング性能を維持することができる。
すなわち、本発明は、帯電部材におけるトナーの付着量が多い状態ほどトナーの吐き出し効率がよい(単位時間の吐き出し量が多くなる)性質を利用し、トナー吐き出し工程のための時間短縮を図るものである。具体的には、画像形成時にクリーニング不良が発生しない範囲において、帯電部材へのトナーの付着を可能な限り許容するようなトナー吐き出し制御を実施する。
キャリブレーション(調整工程)は、画像形成工程のようにトナーが記録材に転写されないため、画像形成工程よりもトナーの付着量が多くなる。トナー付着量が多くなる分、調整工程直前のトナー吐き出し工程(b)(第2トナー吐き出し工程)は、実行時間を長くとる(印加電圧の切替回数を多くする)必要がある。したがって、第2トナー吐き出し工程は、トナー付着量が多い状態で実施する程、トナー吐き出し効率が高まる。そこで、調整工程実行直前のトナー付着量が、調整工程終了直後のトナー付着量が画像形成工程においてクリーニング不良を発生させない(許容される)限界値と同じか限界値に近い値となるような量となるように、第2トナー吐き出し工程を実行するとよい。本実施例では、調整工程実行直前のトナー付着量が、調整工程終了直後のトナー付着量が画像形成工程において許容される第1限界値以下(水準(A)以下)となる第2限界値(水準(B))になるように、第2トナー吐き出し工程を実施する。
一方、画像形成工程は、調整工程よりもトナー付着量が少ない。そのため、画像形成工
程の直前に実施するトナー吐き出し工程(a)(第1トナー吐き出し工程)は、第2トナー吐き出し工程よりも短い実行時間で、トナー付着量が限界値を越えないように維持することができる。トナーの付着量がまだ少ない初期の段階では、時間をかけるだけトナーの吐き出し効率が低下することになるので、ある程度の時間で留めておく方が効率的となる。その後、トナーの付着量が許容される上限値に近い状態になった場合には、画像形成工程終了直後のトナー付着量がクリーニング不良を発生させない限界値(第1上限値)を超えることがないように、画像形成工程実行直前の付着量を低下させる制御を行う。画像形成工程終了直後のトナー付着量が多いほど(限界値に近いほど)、その後実施するトナー吐き出し工程の効率は高くなる。本実施例では、複数回の画像形成工程のうち調整工程直前の画像形成工程における工程終了時のトナー付着量が限界値(第1限界値)となるように、調整工程直前の画像形成工程の直前に実行する第1トナー吐き出し工程の時間を設定している。そして、それよりも前に実施する第1トナー吐き出し工程の時間も同じ設定としている。制御をシンプルにする観点からは、本実施例のように、複数回の画像形成工程のそれぞれの第1トナー吐き出し工程の時間(切替回数)を一律に設定するのが好ましい。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、トナーの付着量の段階に合わせて時間を変えてもよい。
なお、吐き出し工程(a)の実施は、画像形成動作の開始から終了までを1ジョブとし複数ジョブが終了した時点で行ってもよく、印字画像のピクセルカウントなどの画像データをカウントして所定のカウントに到達した時点で行うなどしてもよい。
<実施例2>
本発明の実施例2に係る画像形成装置について説明する。本実施例に係る画像形成装置の構成において、実施例1と同様のものについては、同一の符号を付し、説明を省略する。ここで説明しない事項は、実施例1と同様である。
図11は、本実施例におけるプロセスカートリッジ7の概略断面図である。図11に示すように新品のプロセスカートリッジ7の現像装置4は、現像枠体と現像剤であるトナーが収容された現像剤枠体との結合部に設けられた開口部がシール部材45で封止されている。これによりトナーの漏れが防止されている。
また、本実施例では、プロセスカートリッジ7が交換されたことを検知するための新品検知手段として、現像装置4の枠体にメモリ46が設けられている。なお、メモリ46が設けられる箇所は特に限定されるものではなく、プロセスカートリッジ7における他の箇所でもよい。プロセスカートリッジ7が装置本体110に装着されると、メモリ46が制御基板25と電気的に接続され、CPU26が、メモリ46に記憶された情報を読み取ることで、プロセスカートリッジ7が新品であるか否かを判断することができる。なお、新品検知手段としては、上記構成に限定されるものではない。例えば、プッシュスイッチやフォトインタラプタなど、装置本体側の認識手段とプロセスカートリッジ側の指示手段とで構成され、これらの間の相互作用の有無や変化により交換を検知するものなども挙げられる。
新品検知手段によりプロセスカートリッジ7の新品が検知された際には、自動シール引き工程が実行される。自動シール引き工程とは上記のシール部材45を、現像装置4内でシール巻き取り部材(不図示)に画像形成装置本体より伝達された駆動力をもって巻き取らせ、シール部材45を外部に出さず内部で巻き取って開封するものである。シール部材45が開封されると、現像剤枠体内の搬送部材回転軸44aと搬送シート44bで構成されたトナー搬送部材44によって現像枠体内にトナーが搬送され、供給ローラ(現像剤供給部材)43から現像ローラ41へのトナー供給が可能となる。
一般に、電子写真方式のカラー画像形成装置では、消耗品の交換を行った後には、キャリブレーションが実行される。本実施例では、プロセスカートリッジ7の新品を検知すると、上記のシール引き工程を行い、その後にキャリブレーションを実施する構成となっている。
ここで、新品のプロセスカートリッジ7を使う場合には、ある程度使用されたプロセスカートリッジ7を使う場合よりも、小径のトナーから多く消費されるため傾向があるため、現像されるトナーの帯電量が高くなる。なぜなら、粒径の小さいトナーほど比表面積が大きいため、帯電量が大きくなり、逆に粒径の大きいトナーほど帯電量が小さくなる。その結果、現像ローラ41や感光ドラム1にトナーが転移する際、電圧の印加による転移が帯電量の大きい小径のトナーの方が起こりやすくなるためである。例えば、本実施例の構成に用いたトナーでは、新品のプロセスカートリッジを用いた場合、1次転写後の中間転写ベルト8上の帯電量は、約−35〜−45μC/mgであった。
トナーの帯電量が高いほど、中間転写ベルト8へのトナーの付着力は大きくなるため、クリーニングブレード21のすり抜けが起こりやすくなる。その結果、本実施例の構成では、新品のプロセスカートリッジ7を用いてキャリブレーションの検知用パッチをクリーニング処理する場合には、導電性ブラシ23上の検知パッチ位置でトナー付着量を約4.0mg以下の水準(C)にする必要があった。
図12は、本実施例2おける画像形成装置を用いて、シール引き工程およびキャリブレーションとトナー吐き出し工程を含む画像形成動作をさせた場合のトナー付着量の変化を表すグラフである。本実施例では、新品のプロセスカートリッジ7を用いた検知用パッチが中間転写ベルト8上に転写される前にトナー付着量を水準(C)まで低下させるため、新品検知後に実施されるシール引き工程中に、吐き出し工程(c)を実施する。この新品検知後に最初に実行される吐き出し工程(c)(第3トナー吐き出し工程)では、前述の導電性ブラシ23に印加する帯電電圧のON/OFFを繰り返す回数Nは30回とし、実施例1の吐き出し工程(a)および吐き出し工程(b)よりも多くした。つまり、トナー吐き出しを行う時間tcはtc=6750ミリ秒である。これにより、トナーの付着量を水準(C)以下まで吐き出すことが可能となった。なお、吐き出し工程(C)でのトナー吐き出し量は水準(A)から検知パッチ位置の面積で約2.2mgである。
図12のように、印字画像形成中はトナー付着量が水準(A)以下に維持できるので、連続して良好な画像形成が可能である。また、シール引き工程と同時にトナー吐き出し工程(c)を行い、キャリブレーションが実行されても、トナー付着量が水準(A)を超えないため、クリーニング不良の発生なく行うことが可能である。
以上のように、プロセスカートリッジ7の新品状態を検知した後に自動シール引きシーケンスと同時に導電性ブラシ23からの吐き出し工程(c)を行う。吐き出し工程(c)において吐き出すトナーの量は、実施例1のトナー吐き出し工程(a)および吐き出し工程(b)よりも多くする。こうすることで、良好なクリーニング性能を維持することができる。また、実施例1の効果と同様に印字画像形成時に行う際には、帯電性ブラシ23からのトナー吐き出し工程(a)を行うことで、ダウンタイムを抑えることができる。
なお、本実施例では吐き出し工程(c)で吐き出すトナーの量を、吐き出し工程(b)よりも多くするように動作させたが、これに限定されるものではない。例えば、新品のプロセスカートリッジ7を使用した場合とある程度使用されたプロセスカートリッジ7を使う場合で、クリーニング不良の発生に大きな差がない場合には、吐き出し工程(c)で吐き出すトナー量を吐き出し工程(b)と同じにしてもよい。
1…感光ドラム(像担持体)、8…中間転写ベルト、21…ベルトクリーニングブレード(クリーニング部材)、23…導電性ブラシ(帯電部材)、60…帯電バイアス電源

Claims (15)

  1. 静電潜像がトナーにより現像されることで形成されるトナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトに当接して前記中間転写ベルトからトナーを除去するクリーニング部材と、
    前記中間転写ベルトに担持されたトナーを帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材がトナーを帯電させるための電圧を前記帯電部材に印加する電源と、
    を備え、
    前記像担持体から前記中間転写ベルトに転写されたトナー像を記録材に転写して記録材に画像を形成する画像形成工程と、
    前記電源が、静電潜像を現像するためのトナーが帯電される極性とは逆極性の電圧を前記帯電部材に印加し、前記帯電部材が、前記中間転写ベルトに担持されたトナーを前記逆極性に帯電させることで、該トナーを前記中間転写ベルトから前記像担持体へ転写させ、前記中間転写ベルトからトナーを除去する静電クリーニング工程と、
    前記電源が、前記静電クリーニング工程のときとは前記帯電部材に対する電圧印加の状態を変化させることにより、前記帯電部材に付着したトナーを前記中間転写ベルトに転写させるトナー吐き出し工程と、
    記録材に転写されない調整用トナー像を前記中間転写ベルトに形成し、前記クリーニング部材及び前記静電クリーニング工程により、前記中間転写ベルトから前記調整用トナー像を除去する調整工程と、
    を実行可能な画像形成装置において、
    前記調整工程は、前記トナー吐き出し工程が実行されることにより、前記帯電部材のトナー付着量が、前記画像形成工程において許容される第1限界値から、前記調整工程の実行直前において許容される第2限界値にされた状態で、実行されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2限界値は、前記調整工程の終了直後の前記トナー付着量が前記第1限界値以下となる値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2限界値は、前記第1限界値よりも低い値であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー吐き出し工程は、前記電源が、前記帯電部材に対する電圧の印加状態を、第1状態と、前記第1状態とは異なる第2状態と、に交互に切り替えることにより行われ、
    前記画像形成工程の直前に実行される第1トナー吐き出し工程は、前記調整工程の直前に実行される第2トナー吐き出し工程よりも、前記電源が電圧印加状態を切り替える回数が少ないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記調整工程は、複数回の前記画像形成工程の後に実行され、
    前記第1トナー吐き出し工程における前記電圧印加状態の切替回数は、前記第2トナー吐き出し工程が実行されるまでの間、前記トナー付着量を前記第1限界値に達しないように維持することができる回数であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記複数回の前記画像形成工程の直前に実行されるそれぞれの前記第1トナー吐き出し工程における前記切替回数は、それぞれ同じ回数であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1状態と前記第2状態は、前記電源が前記帯電部材に印加する電圧値が互いに異なることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1状態と前記第2状態は、一方が、前記電源の前記帯電部材に対する電圧印加がONの状態、他方が、前記電源の前記帯電部材に対する電圧印加がOFFの状態であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1状態と前記第2状態は、前記電源が前記帯電部材に印加する電圧の極性が互いに異なることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体と、
    前記像担持体に形成された静電潜像を現像するためのトナーを担持する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体にトナーを供給する現像剤供給部材と、
    前記現像剤供給部材が前記現像剤担持体に供給するためのトナーを収容する現像剤容器と、
    を備え、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能に構成されたカートリッジと、
    前記カートリッジが新品であることを検知する検知手段と、
    をさらに備えており、
    前記検知手段が前記カートリッジが新品であることを検知した後に最初に実行される前記調整工程は、前記トナー吐き出し工程が実行されることにより、前記トナー付着量が、前記最初に実行される前記調整工程の実行直前において許容される第3限界値以下にされた状態で、実行されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第3限界値は、前記最初に実行される前記調整工程の終了直後の前記トナー付着量が前記第1限界値以下となる値であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記最初に実行される前記調整工程の直前に実行される第3トナー吐き出し工程は、前記画像形成工程の直前に実行される第1トナー吐き出し工程よりも、前記電源が電圧印加状態を切り替える回数が多いことを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置。
  13. 前記最初に実行される前記調整工程の直前に実行される第3トナー吐き出し工程は、その後に実行される前記調整工程の直前に実行される第2トナー吐き出し工程よりも、前記電源が電圧印加状態を切り替える回数が多いことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記現像剤容器は、
    収容したトナーを前記現像剤供給部材に送り出すための開口部と、
    前記カートリッジが新品のときに、前記開口部を封止するシール部材であって、新品の前記カートリッジが画像形成装置本体に装着されると、前記開口部を開封すべく前記開口部から取り除かれるシール部材と、
    を有し、
    前記最初に実行される前記調整工程の直前に実行される第3トナー吐き出し工程は、前記シール部材が前記開口部から取り除かれている間に実行されることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記調整用トナー像は、画像濃度調整用または画像位置調整用のトナー像であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置
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