JP2016141875A - 排ガス成分の分析装置および溶鋼の減圧脱炭処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶鋼の減圧脱炭処理において、脱炭速度を極低炭素領域でも高精度に推定可能な排ガス成分の分析装置と、その装置を用いて行う減圧脱炭処理方法を提供する。【解決手段】分析用サンプルガスのキャリアーガスとして、少なくともヘリウムを用いる分析装置である。この分析装置を用いて、減圧脱炭処理中にAr流量と脱炭速度の比が所定の範囲下で排ガス中のArとCO及びCO2を分析し、排ガス中のArと炭素の流量をモニターする。さらに、前記比が所定の範囲になるように真空度やAr流量を調整し、分析値を用いて減圧脱炭処理の終了時期を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、RH真空脱ガス装置やVOD、タンク脱ガスなどの減圧処理装置を用いて行う溶鋼の減圧脱炭処理において、溶鋼の脱炭速度を極低炭素領域において高精度に推定し、もって脱炭処理時間の短縮や、溶鋼中C濃度の推定精度を向上させるために用いて好適な排ガス成分の分析装置と、その装置を用いて行う減圧脱炭処理方法に関する。
従来、IF(Interstitial Free)鋼の需要の高まりと共に、高級自動車用鋼板に求められる炭素濃度の上限値規制に関しては厳格化が進んでいる。近年では、プレス加工性を向上させるために、例えば15ppm以下を上限値とする極低炭素鋼などの需要が高まっている。これに伴い、真空脱ガス能力の向上やRH真空脱ガス装置の浸漬管径拡大などにより脱炭速度を向上させて脱炭処理時間を短縮し、生産性を向上させる試みがなされている。
一方、上記のような脱炭速度の向上とは別に、減圧脱炭処理には、処理前の含有成分や真空排気能力などにおいてチャージ毎のばらつきがある。このため、規格炭素濃度の上限外れを回避するために、ばらつきを考慮して処理時間を充分に長くしたり、サンプリングと分析待ち時間とを含めて長時間の脱炭処理としたりすることが必要になっている。更に、極低炭素鋼の製造に際しては、前チャージや、当該チャージ初期に炭素濃度が高い状態で溶鋼表面より上部の耐火物に付着した地金が、当該チャージの極低炭素濃度領域に入ってから溶解して流れ落ちることがあり、それが脱炭処理末期の炭素濃度推移に大きな影響を及ぼすことが知られている。したがって、処理終点の炭素濃度にわずか3ppm程度のばらつきがある場合においても、極低炭素鋼の炭素濃度規格外れを回避するための対策として、処理時間に10分以上の余裕を持たせた操業が行われることが一般的である。このため、チャージ毎のばらつきが長時間処理に伴う生産性低下や、アルゴンや蒸気などのユーティリティーコスト増加の要因にもなっており、その対処応法が生産性、コストの両面で大きな課題となっている。
したがって、極低炭素化処理時のチャージ毎のばらつきのモニタリングは、極めて重要な課題であり、自動サンプリングとサンプル気送管搬送と短時間分析などを組み合わせて分析待ち時間を短縮したり、理論モデルによるガイダンス技術などを確立したりしているが、上記課題に対する改善の余地は依然として大きい。
チャージごとの脱炭挙動のばらつきを把握するための有効な手段としては、排ガスダクト内のガス成分を質量分析計を用いてオンラインで分析し、溶融金属を撹拌するために吹き込むArやHe等の不活性ガスをトレーサとして排ガス流量を求めて、脱ガス槽内で発生したCOガス及びCO2ガスの濃度変化から脱炭速度を推定する方法が開示されている(特許文献1参照)。また、真空槽内には、気孔率を有する耐火物や、シール部位を通して外気が侵入するため、それが物質バランスに基づく炭素濃度の推定精度に大きな影響を与えることから、特許文献2には、流量が既知の標準ガスとしてArやHeを用いて、その標準ガスとCOガス、CO2ガスと侵入ガスの成分を同時分析して補正する操業手段が開示されている。しかし、近年要求の高まっているレベルの極低炭素鋼を安定して製造するには、上記技術では精度的に不十分であることから、特許文献3には、質量分析計にICP−MASを用い、2分以内の迅速分析を併用して推定精度を向上させる技術が開示されている。
しかし、特許文献1〜3に記載された技術は、いずれも標準ガスとしてHeを用いるものの、溶鋼等を撹拌するガスにHeを混入させるか、もしくはHeを排気ダクトに吹き込んでいる。真空槽内の溶鋼に吹き込む攪拌ガスは、通常数千Nl/minといった大流量のアルゴンガスが使用されるために、そのガスにヘリウムガスを混合してその流量を測定する場合には、アルゴンよりも極端に高価なヘリウムガスを、サンプルガス搬送用のキャリアーガスとして利用する場合の必要量よりもはるかに大量に使用する必要があり、コスト的な課題が大きい。
さらに、特許文献3では上記測定手段としてICP−MS質量分析装置を規定しているが、排ガス中成分を分析計に導くためのキャリアーガスに高純度Arガスを採用している。しかし、減圧処理装置を用いて行う溶鋼の減圧脱炭処理においてそのキャリアーガスにArを採用した場合には、分析計に搬送されるガスは、一定量のキャリアーガス(アルゴン)とダクトから採取した排ガスのサンプルガス(アルゴン+ヘリウム+CO,CO2+N2等)との混合ガスになる。また、ダクト内より採取されるサンプルガスは、外気から真空槽内に侵入したガスと混合されている。これらのことから、ダクト内で一定の吸引速度でサンプルガスを連続採取しても、測定されるガス成分中のアルゴンガス濃度自体にばらつき誤差が含まれ、分析装置によるアルゴンガス濃度の分析値自体に変動がある。したがって、脱炭速度を求めるために必要な真空槽内のアルゴン流量とCO+CO2ガス流量との比率を、十分な精度で求めることができない。
なお、非特許文献1にはICP−MAS分析の一態様として分析装置内でHeを用いる方法が記載されているが、この装置の特長は「小さな単原子分子であるヘリウム」の衝突を利用した微量分析を目的としたものである。その方法は、8000〜10000K程度の超高温プラズマでのイオン化を前提としており、COガス濃度及びCO2ガス濃度の分析には使用することができない。
特開昭56−142832号公報 特開昭54−42324号公報 特開2001−234230号公報
Ed McCurdy, Glenn Woods and Don Potter: Agilent オクタポールリアクションシステムとヘリウムコリジョンモードを使用したICP-MS でのスペクトル干渉の一斉除去アプリケーション Agilent Technologies Lakeside Business Park Cheadle Royal,Cheshire UK
本発明は上述の問題点を鑑み、RH真空脱ガス装置やVOD、タンク脱ガスなどの減圧処理装置を用いて行う溶鋼の減圧脱炭処理において、溶鋼の脱炭速度を極低炭素領域において高精度に推定し、もって脱炭処理時間の短縮や、溶鋼中C濃度の推定精度を向上させるために用いて好適な排ガス成分の分析装置と、その装置を用いて行う減圧脱炭精錬方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)真空槽を有する減圧処理装置を用いて溶鋼を減圧脱炭処理している最中に、その排ガス中のアルゴン濃度とCOおよびCO2濃度とを連続的にまたは断続的に分析する排ガス成分の分析装置であって、
前記真空槽に連設された排ガスダクトから前記排ガスの分析に供するサンプルガスを吸引して前記分析装置へと搬送する際に、該サンプルガスのキャリアーガスとして少なくともヘリウムを用いることを特徴とする、排ガス成分の分析装置。
(2)(1)に記載した排ガス成分の分析装置を用いて前記溶鋼の減圧脱炭処理中にその排ガス中のアルゴン濃度とCOおよびCO2濃度とを連続的にまたは断続的に分析するに際し、
当該分析を以下の1式で規定される条件において行って、そのアルゴン濃度とCOおよびCO2濃度とから当該排ガス中に含まれるアルゴン流量と炭素流量とを連続または断続的にモニターすることを特徴とする、溶鋼の減圧脱炭処理方法。
0.5≦FAr/Vc≦5.0 ・・・・・・・・・・・1式
ここで、FArは真空槽内に導入されるアルゴン流量(Nl/min)を表し、Vcは脱炭速度(g/min)を表す。
(3)前記溶鋼の減圧脱炭処理中に、前記分析を前記1式で規定される条件において行うに際し、
前記1式の範囲になるように前記減圧処理装置の真空度、アルゴン流量のうち、少なくとも一方を変更して前記分析を行い、当該分析によって得た分析値を用いて、当該分析を行った減圧脱炭処理の終了時期を判定することを特徴とする、(2)に記載の溶鋼の減圧脱炭処理方法。
本発明によれば、減圧処理装置を用いて行う溶鋼の減圧脱炭処理において、溶鋼の脱炭速度を極低炭素領域においても高精度に推定し、もって脱炭処理時間の短縮や、溶鋼中C濃度の推定精度を向上させるために用いて好適な排ガス成分の分析装置を提供することができる。さらに、その装置を用いて、チャージ毎のばらつきをオンラインで把握して脱炭時間を適確に調整したり、サンプルを採取した後の分析結果待ち時間を省いたりすることができ、かつ処理終了時の溶鋼中C濃度の的中率を向上させることができる。
本発明の実施態様を説明するための図である。 RH真空脱ガス装置を用いて行った溶鋼の減圧脱炭処理において、真空槽内に導入されるアルゴン流量と脱炭速度の比(FAr/Vc)と脱炭速度の測定誤差との関係を調査した、精度検証実験の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図1を参照しつつ説明する。図1は、RH真空脱ガス装置を用いる実施形態を示したものであるが、本発明は減圧を利用した脱炭方法であるVODやタンク脱ガスなどにおいても適宜実施できるものである。
図1に示すように、まず、取鍋1内に溶鋼2を収容し、真空槽3を浸漬して真空排気することにより溶鋼2を吸い上げ、浸漬管4に設けた羽口5を通して環流Arガス6を吹き込んで溶鋼2を循環させ、真空槽3内での脱炭反応によって極低炭素鋼を製造する。このとき、真空槽3に連設された排ガスダクト13からガス吸引管7を通してサンプルガスを吸引し、一定量のサンプルガスと、キャリアーガス配管9を通して流す一定量のヘリウムとをガス混合装置8内で混合させる。その後、サンプルガスとヘリウムとの混合ガスを質量分析計10へと搬送し、質量分析計10内でガス分析を連続または断続的に実施する。
このとき使用するキャリアーガスは、安定した測定を行うために高純度のものが望ましく、具体的には99体積%以上の純度のヘリウムを用いることが望ましい。また、ガス分析に適した装置としては質量分析計が精度よく短時間で測定できるため、望ましい分析装置として推奨できる。さらに、質量分析計の種類としては、排ガス中のAr、CO、CO2の濃度の測定の適したICP型のものが望ましい。ほかの質量分析計としては、ガスクロマトグラフ型のものにヘリウムをキャリアーガスとして用いるものが多く市販されているが、それらは一般的にガス中の有機系化合物濃度の分析を目的としていることから、それらを用いて短時間でのAr、CO、CO2の濃度測定を実現するためには、新たな装置的検討が必要になる。従って、本発明にはヘリウムガスをキャリアーガスとしたICP型質量分析計を用いることが推奨される。
図1に示すように、本発明に限らず、真空槽3内のガスをサンプリングするためには、真空槽3に連設した排ガスダクト13中にガス吸引管7を挿入してサンプルガスの採取を行っており、排ガスダクト13内の吸引孔の圧力は真空槽3内に相当する減圧雰囲気になっていることから、サンプルガスを採取するためには吸引孔よりも更に低い圧力にした状態で吸引しなければならない。また、排ガス成分をオンラインでモニターする場合、サンプルガスが分析計に到達するまでの時間が長時間になると、モニターされる測定値に遅れが生じるので、脱炭反応の進行状況を迅速に把握できなくなり、処理時間の延長や溶鋼中C濃度の推定精度低下に繋がってしまう。
上記のようなガスのサンプリングを実施する場合には、ガス吸引管内におけるサンプルガスの流速は、入口と出口との圧力差が小さくなると遅くなるが、RHなどの一般的な真空脱炭処理で極低炭素鋼を製造する時の脱炭処理末期(溶鋼中C濃度が25ppm以下の領域)には、真空槽内は1mmHg程度の高い真空度に到達している。したがって、油回転ポンプなどで可能な高真空(10-3mmHg程度)で吸引してもガス吸引管内の流速の駆動力となる圧力差を1mmHg以下にすることは理論上不可能である。
そこで、ガス吸引孔から分析装置までのガス到達時間を短縮するためには、ガス吸引管の長さを短縮(望ましくは1m以内)するなどの対策が考えられる。ところが、通常、製鋼工場の真空脱ガス装置の排ガスダクトは、建屋内の高所に設置されている場合が多い上に、定期的に分析値のキャリブレーションや消耗品交換などのメンテナンスを行う必要がある。したがって、排ガスダクトに近接して分析装置を設置しようとすると、建屋内の埃に対して防塵構造を施した閉空間の分析室を高所に設営するなどの特別な対応が必要になるし、メンテナンスの都度、高所に行って作業をする負荷が高くなる等の難点があるので、ガス吸引管の長さを短縮してガス搬送時間を短くすることは難しい。
本発明は、特に極低炭素領域において、排ガスダクトからサンプルガスを吸引して分析装置まで搬送するための上記した諸問題を、ヘリウムをサンプルガスのキャリアーガスとして利用して、サンプルガスの搬送速度を格段に高めることで解決する。
ここで、本発明のようにキャリアーガスを用いてサンプルガスを分析計まで搬送する場合と、上記したように直接吸引して分析計まで搬送する場合とでどのぐらい時間差が生じるかについて、比較実験を行った結果について説明する。まず、本発明例では、サンプルガスを長さ0.8mのガス吸引管7を用いて真空ポンプで吸引し、吸引孔側へガスが逆流しない構造のガス混合装置8に導入した。そのガス混合装置8には、キャリアーガス配管8を通じてヘリウムガスを吹き込んでサンプルガスと混合し、その後、一旦5気圧まで加圧してから約20mの配管を通過して操作室に設けた質量分析計10まで圧縮押し出し搬送して、分析を実施した。なお、ガス混合装置でヘリウムガスを混合し、さらに加圧する際には、サンプルガスの入口側の遮断弁を一旦閉じる必要があるが、その間には別系統で備えてあるガス混合装置にサンプルガスを導入し、実質的に連続してガスサンプリングを行った。
上記ガス混合装置を用い、排ガスダクト内の圧力が1mmHgの条件で、浸漬管4に設けた羽口5からトレーサーガスとして水素混合ガスを吹き込み、分析値に水素濃度が増加し始める遅れ時間を検証した。その結果、分析計での処理も含めて40秒以内に真空槽3内のガス成分をモニターできることを確認できた。一方、比較のため、ガス混合装置を経由せずに真空ポンプで分析室まで、上記と同条件で約20mの配管を通過してサンプルガスを搬送して分析した場合は、トレーサーガスを吹き込んだ後の水素ピーク検知には約6分の遅れ時間があり、実用上脱炭の処理時間調整や終点判定には用いることができない遅れ時間であった。
本発明の特長とするところは、(1)排ガス流量の測定値を必要としないこと、及び(2)浸漬管耐火物の気孔やシール部を通したエアリークによる真空槽内へのガス混入に起因する誤差が極めて小さいことである。
サンプルガス中には、排ガスダクト内の各成分が含まれており、また、溶鋼中へ溶解するアルゴン量及び侵入空気中に含まれるアルゴン量は、真空槽内に導入される既知のアルゴンガス流量に比較して無視できる程度の少量である。このことから、ヘリウムをキャリアーガスとして質量分析計に導入される分析値の中から、(Vol%CO+Vol%CO2)/Vol%Arを求めることができ、真空槽内に導入される既知のアルゴンガス流量を掛け合わせることにより、排ガスダクト内のCOガスとCO2ガスとの合計流量を知ることができる。なお、Vol%CO、Vol%CO2、Vol%Arは、それぞれ排ガス分析によるCO,CO2,Arの体積%を表している。
また、脱炭速度については、羽口から吹き込むアルゴンガスの流量が既知であることを利用して、溶鋼中から発生するCOガス及びCO2ガスの濃度とアルゴンガスの濃度とを比較することにより評価することができる。具体的には、排ガスダクトを通過するガスに含まれている炭素の流量から、以下の2式により溶鋼中炭素の減少速度、すなわち脱炭速度Vc(g/min)を求めることができる。
CO=FAr×Vol%CO/Vol%Ar
CO2=FAr×Vol%CO2/Vol%Ar
Vc=(FCO+FCO2)/12×22.4 ・・・・・・2式
ここで、FCOは、排ガスダクト内を通過するCOガス流量(Nl/min)を表し、FCO2は、排ガスダクト内を通過するCO2ガス流量(Nl/min)を表す。また、FArは、真空槽内に導入されるアルゴン流量(Nl/min)を表している。
本発明では、キャリアーガスとしてヘリウムを用いる。キャリアーガスとしてアルゴンを用いることは、特許文献3に記載の発明に関して前記したように、リークによって侵入する空気による影響があるので、高い精度が必要な場合には不適当である。また、他の不活性ガスであるネオンやクリプトン、キセノンなどはヘリウムよりもはるかに高価であるため、安価な操業用に用いるには不適当である。その他、質量分析計へのキャリアーガスとして用いることが可能なガス種は、窒素、水素が知られているが、いずれも、鋼中に元々溶解しているガス成分であるため、真空脱炭時には脱炭によって発生するガスと同時に溶鋼から除去されてサンプルガスに混入してくるし、侵入空気の中にも窒素や水蒸気として含まれているので、それらのガスとキャリアーガスとが分析時に区別ができないことから、やはり精度の良い測定には適さない。このため、キャリアーガスとしてはヘリウム(測定に影響のない不可避的な不純物を除く。かつ、望ましい純度は99vol%以上のもの)のみを規定している。
上記した分析装置を用いて、排ガスダクト中のアルゴンガスと炭素の濃度とを精度よく連続または断続的にモニターすることが可能であるが、25ppm程度以下の極低炭素領域に達した時点において、真空槽内に付着した地金が再度溶解して流れ落ちてくる現象、或いは剥がれ落ちてくる現象などに起因する溶鋼中炭素濃度の急変を把握して適切に対処するためには、極めて迅速で高精度の測定が求められる。
そこで、本発明者らは、以下に説明するように、RH真空脱ガス装置を用いて行った溶鋼中C濃度が25ppm以下の極低炭素領域での減圧脱炭処理において、真空槽内に導入されるアルゴン流量(FAr)と脱炭速度(Vc)との比と脱炭速度の測定誤差との関係を調査して、前記した下記1式の範囲において測定することが好ましいことを見出した。
0.5≦FAr/Vc≦5.0 ・・・・・・・・・・・1式
ここで、FArは真空槽内に導入されるアルゴン流量(Nl/min)を表し、Vcは脱炭速度(g/min)を表す。
質量分析計で精度良く測定するためには、測定対象としたガス中の各元素の適切な範囲に、予め元素毎のピークキャッチレンジを設定する必要がある。そこで、質量分析計に導入されるキャリアーガスであるヘリウムとアルゴンガスとの混合比を高精度のアルゴン濃度分析レンジに設定し、その際に、アルゴンガスと同時にサンプルガス成分として採取されるCO,CO2の分析値が、溶鋼中のC濃度が25ppm以下の領域での脱炭速度をモニターするのに適した範囲を、1式の範囲として選定している。
ここで、質量分析計の原理は、一定の分子量のガス粒子の信号を同時に積算するものであることから、上記算定方式による評価を実施する場合には、サンプルガス中の分析を目的とする複数種それぞれのガス分子に対して検出器が感知する信号値が同等レベルであることが望ましい。本発明者らは、本発明の目的である脱炭モニターに必要なガス種(Ar,CO,CO2)に対し、ヘリウムガス中に含有される信号強度を調査した結果、単原子ガスのArは、他のCO,CO2に比べて同じ含有量においてやや高く2倍程度の強度を示すことを知見することができた。従って、脱炭速度をArとCO+CO2の濃度で評価する場合には、仮に通過する炭素含有ガスが全量CO、またはCO2の一方である場合には、環流ガスとして発生するアルゴン流量FAr(Nl/min)と脱炭速度Vc(g/min)との比率FAr/Vcの値は1.4で最適な条件となる。一方、COとCO2とが等量である場合には最適な条件は2.8である。以上より、CO,CO2を混合ガスの主要成分とする場合にそれらの濃度を精度良く測定できる条件として、FAr/Vcが1.4〜2.8程度の操業条件が推算される。そこで、以下、実機により精度検証試験を実施した。
精度検証試験では、溶鋼量300t(または380t)の真空脱炭処理時の溶鋼中C濃度が20ppm程度と予測される極低炭素域にて取鍋から第1サンプルを採取し、引き続き4分後に第2サンプルを採取して、それぞれのサンプルの炭素分析値([C]:ppm)を初期炭素濃度、末期炭素濃度として2点間の値より実測値の脱炭速度(ppm/min)を求めた。このとき、真空槽内の圧力と脱炭速度とを連続的にモニターして、上記4分間の平均真空度を表1に示す。また、同様に連続してモニターされ、CO,CO2濃度とアルゴン流量より算出された4分間の推定脱炭速度も表1に示す。さらに、推定脱炭速度と分析値より求めた脱炭速度との差異で定義した誤差を求めて、この値が1ppm/min以下を本条件における良好な範囲とし、その範囲とアルゴン流量FAr(Nl/min)と脱炭速度Vc(g/min)の比:FAr/Vc(Nl/g)との関係を調べた結果を図2に示す。
表1及び図2に示すように、良好な精度が得られている範囲としてFAr/Vc=0.5〜5(Nl/g)の範囲が得られたが、この結果は上記に示した適正範囲およびその周辺範囲に相当するものであり、本発明者らの検討結果の妥当性を示し、かつ重要な操業指針であることから上記範囲を本発明の規定条件としている。
また、操業チャージによって、1式に示した予め望ましい範囲での高精度測定範囲を外れる場合には、真空度、アルゴン流量の少なくとも一方を変更して少なくとも一時的に1式を満足する測定条件に制御して測定誤差補正を行い、補正推定値に基づく終点判定を実施することにより、精度の良い終点判定を行うことも可能である。
次に、本発明を実施例に基づいて更に説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
実施例の基本条件は、300t/chのRH真空脱ガス装置を用い、転炉で溶製した溶鋼(温度:1630−1660℃、[C]:0.04−0.06質量%、[O]:300−700ppm)を取鍋に出鋼し、RH真空脱ガス装置にて真空脱炭処理を実施した。目標の炭素濃度は15ppm以下であり、脱ガス処理時間は、真空排気開始から、脱酸アルミニウム添加(アルミニウム添加によって脱炭処理を終了)までの時間で規定して、本発明による処理時間の短縮効果を検証した。
排ガス分析装置としてICP型の質量分析計を用い、RH真空脱ガス装置の排ガスダクトから0.8mの場所にガス混合装置を設置して、ガス吸引管を通じて排ガスサンプルを吸引するとともに、キャリアーガスとしてヘリウムガスをその混合装置に供給して両者を混合し、約5気圧に加圧した状態で約20mの配管を通して、前記した質量分析計へサンプルガスを搬送した。
RH真空脱ガス装置の浸漬管を溶鋼に浸漬し、真空排気を開始して、排ガス分析計にて炉内ガスのモニターを行いつつ、真空度が10mmHg以下に到達し、低炭素領域(およそ溶鋼中C濃度<100ppm)に達するまで、通常の一般的な減圧脱炭処理条件で脱炭処理を行った。およそ溶鋼中C濃度<100ppmの低炭素領域に到達したと、従来からの溶鋼中C濃度推定方法によって判断した後、溶鋼からサンプルを採取して分析を行うとともに、浸漬管に環流ガスとして吹き込むアルゴンガス流量を一定の条件(2000Nl/min)に保ち、上記した質量分析計を用いてCO,CO2濃度の合計から計算される脱炭速度を10秒ピッチでモニター画面に表示し、チャージ毎の極低炭素領域における推定脱炭速度の推移を求めた。
このとき、予測終点付近の脱炭速度から脱炭処理の進行が正常と確認されたときには、予定通りの16分間の脱炭処理でアルミニウムを添加した。また、平均的な脱炭速度に対して脱炭の進行に停滞が確認された場合は、その停滞時の脱炭速度(ppm/min)/平均脱炭速度(ppm/min)をパラメータにして処理延長時間を規定し、確認用のサンプリングを行って分析を実施してその結果を確認せずにアルミニウムを添加した。なお、アルミニウムを添加した後は所定の成分を目標に合金調整を実施した後、連続鋳造工程に取鍋搬送を実施して鋳片製造を行った。
但し、終点判定のための脱炭速度を評価した際に、1式の範囲を逸脱した領域で脱炭速度が確認された場合には、反応速度の推定の誤差が大きく、精度良い終点判定ができないことから、一旦、アルゴン流量または真空度を変化させて、FAr/Vcの値を既定の0.5〜5の範囲にして、誤差補正を加えて終点判定を実施した。この操作に起因する脱炭処理時間の延長は実績として50秒以下であった。以下の表2には、操業実験結果を示す。
本発明例1は、末期の脱炭速度に停滞が見られなかった結果であり、基準の16分の脱炭時間で全て規定の15ppm以下の極低炭素鋼を溶製することができた。本発明例2は、平均脱炭速度と比較して脱炭速度に停滞が見られたが、上述の基準によって処理時間を延長することにより成分外れを回避できており、処理延長も平均で2.1分と比較的短時間であった。本発明例3は、末期の推定脱炭速度が規定範囲外となったが、上記の誤差補正により推定脱炭速度の補正を実施することによって成分外れを回避することができた。
一方、比較例1は、所定の脱炭時間でサンプルを採取して、分析を実施して、成分が規定値に達することを確認してからアルミニウムの投入を実施したため、成分外れは見られなかったが、本発明例と比較してサンプルの採取及び分析に多くの時間を要したため、脱ガス処理時間が長くなってしまった。比較例2は、本発明に係る質量分析計を用いたモニタリングを行わず、従来の平均操業条件にて成分分析確認を実施せずに終点判定を行った例であるが、20ch中、炭素濃度の上限外れが3ch(15%)発生しており、安定した製造に適さないことが確認できた。
1 取鍋
2 溶鋼
3 真空槽
4 浸漬管
5 羽口
6 環流Arガス
7 ガス吸引管
8 ガス混合装置
9 キャリアーガス配管
10 質量分析計
11 スラグ
12 スプラッシュ
13 排ガスダクト

Claims (3)

  1. 真空槽を有する減圧処理装置を用いて溶鋼を減圧脱炭処理している最中に、その排ガス中のアルゴン濃度とCOおよびCO2濃度とを連続的にまたは断続的に分析する排ガス成分の分析装置であって、
    前記真空槽に連設された排ガスダクトから前記排ガスの分析に供するサンプルガスを吸引して前記分析装置へと搬送する際に、該サンプルガスのキャリアーガスとして少なくともヘリウムを用いることを特徴とする、排ガス成分の分析装置。
  2. 請求項1に記載した排ガス成分の分析装置を用いて前記溶鋼の減圧脱炭処理中にその排ガス中のアルゴン濃度とCOおよびCO2濃度とを連続的にまたは断続的に分析するに際し、
    当該分析を以下の1式で規定される条件において行って、そのアルゴン濃度とCOおよびCO2濃度とから当該排ガス中に含まれるアルゴン流量と炭素流量とを連続または断続的にモニターすることを特徴とする、溶鋼の減圧脱炭処理方法。
    0.5≦FAr/Vc≦5.0 ・・・・・・・・・・・1式
    ここで、FArは真空槽内に導入されるアルゴン流量(Nl/min)を表し、Vcは脱炭速度(g/min)を表す。
  3. 前記溶鋼の減圧脱炭処理中に、前記分析を前記1式で規定される条件において行うに際し、
    前記1式の範囲になるように前記減圧処理装置の真空度、アルゴン流量のうち、少なくとも一方を変更して前記分析を行い、当該分析によって得た分析値を用いて、当該分析を行った減圧脱炭処理の終了時期を判定することを特徴とする、請求項2に記載の溶鋼の減圧脱炭処理方法。
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