JP2016141831A - 成膜方法及び発光ダイオードの製造方法 - Google Patents

成膜方法及び発光ダイオードの製造方法 Download PDF

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悟 高澤
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旭 瀧
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Masaki Shirai
雅紀 白井
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Akira Ishibashi
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Abstract


【課題】GaNを主成分とするp型半導体層と金属酸化物層との間の接触抵抗を小さくして発光ダイオードの発光効率を向上させる技術を提供する。
【解決手段】酸素を含まない真空雰囲気中において、金属ターゲットを用いたスパッタリング法によって、GaNを主成分とするp型半導体層17の表面に金属薄膜40を形成する工程と、酸素を含む真空雰囲気中において、金属薄膜40を構成する金属を含有する金属酸化物からなる金属酸化物ターゲットを用いたスパッタリング法によって、金属薄膜40の表面に当該金属を含有する金属酸化物膜18Aを形成する工程と、金属薄膜40と金属酸化物膜18Aを酸素を含む雰囲気中でアニールすることにより、GaNを主成分とするp型半導体層17の表面に、金属薄膜40を構成する金属の酸化物を含有するコンタクト層40aを下地層として金属酸化物層18を形成する工程とを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、スパッタリングによって成膜を行う成膜方法に関し、特に、発光ダイオード用のITO膜の成膜技術に関する。
発光ダイオード(LED)は、pn接合を基本にし、孔と電子とが再結合して放出する光を利用している。
近年では高寿命、高効率な発光素子として、液晶用バックライトや照明の用途で普及が進んでいる。
特にGaN系LEDはバンドギャップが大きいため、青紫半導体レーザーや青色の発光ダイオードに用いられている。
このようなGaN系LEDでは、GaNを主成分とするp型半導体層上にITO等の金属酸化物からなる透明電極層を形成するものが知られているが、LEDの発光効率を向上させるため、このp型半導体層と金属酸化物層との間の接触抵抗を小さくすることが求められている。
特開2006−108164号公報 特開2012−059745号公報
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、GaNを主成分とするp型半導体層と透明電極層である金属酸化物層との間の接触抵抗を小さくして発光ダイオードの発光効率を向上させる技術を提供することにある。
かかる目的を達成するためになされた本発明は、金属ターゲットを用いたスパッタリング法によって、GaNを主成分とするp型半導体層の表面に金属薄膜を形成する工程と、前記金属薄膜を構成する金属を含有する金属酸化物ターゲットを用いたスパッタリング法によって、前記金属薄膜の表面に当該金属を含有する第1の金属酸化物からなる金属酸化物膜を形成する工程と、前記金属薄膜と前記金属酸化物膜を酸素を含む雰囲気中でアニールすることにより、前記GaNを主成分とするp型半導体層の表面に、前記金属薄膜を構成する金属を含有するコンタクト層を下地層として第2の金属酸化物からなる金属酸化物層を形成する工程とを有する成膜方法である。
本発明は成膜方法であって、前記金属薄膜が不透明な金属材料からなり、前記金属酸化物層が透明な酸化物からなる成膜方法である。
本発明は成膜方法であって、前記金属酸化物膜は、ITO、AZO、GZO、IZOのいずれかから選択される材料からなる成膜方法である。
本発明は成膜方法であって、前記金属酸化物層を構成する第2の金属酸化物が前記金属酸化物膜を構成する第1の金属酸化物と同じ金属からなる成膜方法である。
本発明は成膜方法であって、前記金属薄膜の厚さが1nm以上となるようにスパッタリングを行う成膜方法である。
本発明は、GaNを主成分とするn型半導体層と、前記n型半導体層の片面側に位置するGaNを主成分とするp型半導体層と、前記p型半導体層の前記n型半導体層に対して反対側に位置する透明電極層とが基板上に設けられ、前記p型半導体層と前記n型半導体層との間に電圧が印加された場合に動作電流が流れて発光する発光ダイオードを製造する方法であって、前記透明電極層として、上記いずれかの方法によって、前記GaNを主成分とするp型半導体層の表面に、前記コンタクト層を下地層とする前記金属酸化物層を形成する工程を有する発光ダイオードの製造方法である。
本発明によれば、GaNを主成分とするp型半導体層と透明電極層である金属酸化物層との間の接触抵抗を小さくすることができ、その結果、発光ダイオードの発光効率を向上させることができる。
本発明によって製造される発光ダイオードの構成を示す断面図 金属酸化物層を形成するための成膜対象物の構成を示す断面図 本発明に用いる成膜装置を示す概略構成図 (a)〜(d):本発明に係る成膜方法の例を示す断面工程図 InSnの酸化物を含有するコンタクト層を下地層とするITO金属酸化物層を形成する際における、スパッタ時のInSn薄膜の膜厚と、GaN系p型半導体層及びITO金属酸化物層/InSn酸化物含有コンタクト層間の接触抵抗率との関係を示すグラフ
図1は、本発明が適用される発光ダイオードの基本構成を示す断面図である。
図1に示すように、この発光ダイオード1は、基板13上に、GaNを主成分とするn型半導体層15と、GaNを主成分とするp型半導体層17とが配置されて構成されている。
ここで、「GaNを主成分とする」、の意味は、Gaの原子数とNの原子数の合計数が、全原子の50原子%よりも多くの割合で含有されていることを指すものとする。
p型又はn型のGaN層の場合は、p型又はn型のドーパント以外の原子は、GaとNであり、GaNは100%に近い主成分であるが、「GaNを主成分とする半導体」には、InGaNや、AlGaN等の半導体も含まれる。
n型半導体層15は、この発光ダイオード1ではn型GaN層であり、n型半導体層15のn型GaNと、p型半導体層17のp型GaNとは、エピタキシャル成長によって単結晶層にされている。
ここでは、単結晶層を成長させるために基板13としてはサファイヤ基板が用いられ、サファイヤの基板13の表面に、n型のGaNからなるバッファー層14が形成された後、バッファー層14の表面に、n型のGaNがエピタキシャル成長されて、n型半導体層15が形成されている。
また、発光効率を向上させるためにn型半導体層15上に多重量子井戸層16が形成された後、多重量子井戸層16上にp型半導体層17と金属酸化物層からなる透明電極層20とが形成される。
ここで、金属酸化物層の材料としては、例えば、ITO(インジウム・スズ酸化物)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)の薄膜を用いることができるが、本発明は、特にITOで形成されたものが適している。
透明電極層20上には、正電極21が接触して形成されており、p型半導体層17は、透明電極層20を介して正電極21に電気的に接続されている。
他方、n型半導体層15上には、負電極22が接触して形成されており、ここでは、n型半導体層15における、多重量子井戸層16側の面が一部露出されて負電極22が形成され、n型半導体層15は負電極22に電気的に接続されている。
このような構成において、正電極21と負電極22の間に、正電極21が負電極22に対して正電圧となる電圧を印加すると、p型半導体層17とn型半導体層15との間は順バイアスされ、多重量子井戸層16に、p型半導体層17から正孔が注入され、n型半導体層15から電子が注入され、注入された正孔と電子が多重量子井戸層16の内部で再結合し、発光光が生成される。
ここで、p型半導体層17と、透明電極層20とは、発光光に対して透明となっており、多重量子井戸層16の内部で生成された発光光のうち、p型半導体層17が位置する方向に向かう発光光は、多重量子井戸層16と、p型半導体層17と、透明電極層20とを透過し、正電極21が位置しない部分から、発光ダイオード1の外部に放出される。
また、n型半導体層15と、バッファー層14と、基板13とについても、発光光に対して透明となっている。そして、基板13におけるn型半導体層15が配置された面に対して反対側の面に反射層12が設けられており、n型半導体層15が位置する方向に向かう発光光は、多重量子井戸層16と、n型半導体層15と、バッファー層14と、基板13とを透過し、反射層12によって基板13側に反射され、反射層12上の基板13及び上述した各層14〜17を透過して、透明電極層20から外部に放出される。
次に、この発光ダイオード1の透明電極層20を形成するための本発明の成膜方法について説明する。
図2は、本発明に用いる成膜対象物の構成を示す断面図である。
図2に示すように、この成膜対象物2は、基板13上に、バッファー層14と、n型半導体層15と、多重量子井戸層16と、GaNを主成分とするp型半導体層(以下、「GaN系p型半導体層」という。)17とが形成された状態であり、このGaN系p型半導体層17の表面は露出されている。
図3は、本発明に用いる成膜装置の例を示す概略構成図、図4(a)〜(d)は、本発明に係る成膜方法の例を示す断面工程図である。なお、本例は、本発明における第1の金属酸化物と第2の金属酸化物とが同一の場合を示すものである。
図3に示すように、本発明に用いる成膜装置30は、搬入室31Aと、第1の成膜室32Aと、第2の成膜室32Bと、搬出室31Bとが、この順序で並べられて設けられている。
本例では、まず、図2及び図4(a)に示す成膜対象物2を搬入室31A内に搬入し、真空排気装置31aによって搬入室31A内を真空排気する。ここで、第1の成膜室32Aは、真空排気装置32aによって予め真空排気されており、ゲートバルブ33Aを開け、成膜対象物2を第1の成膜室32A内に移動させる。
第1の成膜室32Aの内部には、例えばInSn等の金属からなる金属ターゲット34aが配置されている。この金属ターゲット34aに対しては、直流電源35aから直流電力が印加されるとともに、高周波電源36aから高周波電力が印加されるようになっている。さらに、金属ターゲット34aの近傍には、磁気回路形成用のマグネット37aが設けられている。
第1の成膜室32Aは、ガス導入装置38aが接続されており、第1の成膜室32Aの内部は、真空排気装置32aによって真空排気されながら、ガス導入装置38aから例えば酸素を含有しないガス、例えばアルゴンを含むスパッタガスが導入される。そして、この状態で金属ターゲット34aに対して直流電源35aから直流電力を印加するとともに高周波電源36aから高周波電力を重畳して印加することにより、スパッタリングを行う。
本例の場合、このスパッタリングの際に、第1の成膜室32A内において成膜対象物2のGaN系p型半導体層17の表面を金属ターゲット34aと対面させながら成膜対象物2を例えば矢印P方向に移動させるようにする(通過成膜)。
これにより、図4(b)に示すように、GaN系p型半導体層17の表面に、例えばInSnからなる金属薄膜40が形成される。この金属薄膜40は、不透明な膜である。
本発明の場合、金属薄膜40の厚さは特に限定されることはないが、スパッタ時におけるGaN系p型半導体層17の表面に対するダメージを減少させてGaN系p型半導体層17との間の接触抵抗をより小さくする観点からは、1nm〜15nmとなるように設定することが好ましい。
この金属薄膜40を形成した後、ゲートバルブ33Bを開け、成膜対象物2を、真空排気装置32bによって予め真空排気されている第2の成膜室32B内に移動させる。
第2の成膜室32Bの内部には、例えばITO等の金属酸化物からなる金属酸化物ターゲット34bが配置されている。この金属酸化物ターゲット34bに対しては、直流電源35bから直流電力が印加されるとともに、高周波電源36bから高周波電力が印加されるようになっている。さらに、金属酸化物ターゲット34bの近傍には、磁気回路形成用のマグネット37bが設けられている。
第2の成膜室32Bは、ガス導入装置38bが接続されており、第2の成膜室32Bの内部は、真空排気装置32bによって真空排気されながら、ガス導入装置38bから例えば酸素とアルゴンを含むスパッタガスが導入される。
そして、この状態で金属酸化物ターゲット34bに対して直流電源35bから直流電力を印加するとともに高周波電源36bから高周波電力を重畳して印加することによりスパッタリングを行い、図4(c)に示すように、金属薄膜40の表面に例えばITOからなる金属酸化物膜18Aを形成する。この金属酸化物膜18Aは、透明な膜である。
このスパッタリングの際には、第2の成膜室32B内において成膜対象物2の金属薄膜40の表面を金属酸化物ターゲット34bと対面させながら成膜対象物2を例えば矢印P方向に移動させるようにする(通過成膜)。
本発明の場合、金属酸化物膜18Aの厚さは特に限定されることはないが、所望の抵抗率及び透過率の膜を形成する観点からは、50nm〜300nmとなるように設定することが好ましい。
そして、この成膜対象物2を、真空排気装置31bによって予め真空排気されている搬出室31Bにゲートバルブ33Cを介して搬入した後、成膜装置30から取り出し、例えば、N2+O2(N2:O2=8:2)の雰囲気中で、550℃の温度でアニールを行う。
これにより、金属酸化物膜18Aが低抵抗化されるとともに、金属薄膜40は、金属酸化物膜18A中の酸素と、アニール工程における雰囲気中の酸素によって金属薄膜40を構成する金属が酸化して透明になる。
その結果、図4(d)に示すように、GaN系p型半導体層17の表面に、当該金属の酸化物を含有する透明なコンタクト層40aが形成されるとともに、このコンタクト層40aの表面に、コンタクト層40aを下地層として前記金属酸化物からなる透明な金属酸化物層18が形成され、これにより、目的とする透明導電膜20を得る。
そして、以上の工程を経て得られた処理対象物3(図4(d)参照)は、詳細は図示しないが、部分的にエッチングされてn型半導体層15の一部が露出された後、正電極21が透明電極層20の表面に形成され、負電極22がn型半導体層15上に形成され、さらに、図1に示すように、上述した反射層12が形成されることにより、上述した発光ダイオード1を得る。
図5は、InSnの酸化物を含有するコンタクト層を下地層とするITO金属酸化物層を形成する際における、スパッタ時のInSn薄膜の膜厚と、GaN系p型半導体層及びITO金属酸化物層/InSn酸化物含有コンタクト層間の接触抵抗率との関係を示すグラフである。
この場合、図3に示す成膜装置の第1の成膜室において、InSnターゲットを用い、アルゴンを含むスパッタガス中においてスパッタリングによって厚さ1〜15nmのInSn薄膜を形成した後、第2の成膜室において、ITOターゲット(SnO2を10重量%含有するIn23)を用い、酸素及びアルゴンを含むスパッタガス中においてスパッタリングによって厚さ100nmのITO金属酸化物膜を形成した。
さらに、このようにして成膜したInSn薄膜/ITO金属酸化物膜に対し、N2+O2(N2:O2=8:2)の雰囲気中において、550℃の温度でアニールを行った。
このInSn酸化物含有コンタクト層を下地層とするITO金属酸化物層について、GaN系p型半導体層との間の接触抵抗率を、公知のTLM法によって測定した。
図5に示すように、スパッタ時のInSn薄膜の膜厚が1nmとなる付近から、GaN系p型半導体層とITO金属酸化物層/InSn酸化物含有コンタクト層との間の接触抵抗率が急激に低下し、さらに、InSn薄膜の膜厚が3nm以上の範囲においては、GaN系p型半導体層とITO金属酸化物層/InSn酸化物含有コンタクト層との間の接触抵抗率が一桁以上小さくなることが見てとれる。
したがって、本発明では、金属酸化物ターゲット特にITOターゲットを用いてスパッタリングを行う際、下地層となるInSn薄膜が1nm以上(より好ましくは3nm以上)となるように、スパッタリングを行うことが好ましいことが理解される。
<本発明の作用・効果>
以上の結果から、本発明の作用・効果は、以下のように考察される。
すなわち、GaN系p型半導体層上にスパッタリングによって金属酸化物層を形成する際には、GaN系p型半導体層の表面にダメージが生じ、このGaN系p型半導体層表面のダメージが金属酸化物層との間の接触抵抗に影響することが知られている。
これは、スパッタリングの際に、金属酸化物ターゲットの成分やスパッタガス中に含まれる酸素成分がイオン化することによって酸素の負イオンが発生し、この負イオンがGaN系p型半導体層の表面に衝突することによって当該p型半導体層の表面にダメージが生ずると考えられる。
そして、GaN系p型半導体層の表面にダメージが与えられると、GaN系p型半導体層の表面の結晶に歪みが生じ、この歪みに起因してGaN系p型半導体層と金属酸化物層との界面に形成される中間層に形成不良が生じ、その結果、GaN系p型半導体層と金属酸化物層との間の接触抵抗が上昇する。
これに対し、本発明では、上述したように、金属である例えばInSnターゲットを用い、例えば酸素を含まないアルゴン真空雰囲気中でスパッタリングを行い、酸素の負イオンが存在しない状態においてGaN系p型半導体層の表面に金属薄膜を形成することにより、酸素の負イオンがGaN系p型半導体層の表面に衝突することによるダメージの発生を防止することができる。
そして、この金属薄膜の表面に金属酸化物である例えばITO金属酸化物膜を形成した後、アニール工程において、上層である金属酸化物膜が低抵抗化するとともに、この金属酸化物膜中の酸素と、アニール工程における雰囲気中の酸素によって不透明な金属薄膜中の金属が酸化して透明になる。
この場合、図5から理解されるように、InSn金属薄膜は厚さ1nmでもGaN系p型半導体層との間の接触抵抗は低下するが、厚さ1nmでは島状の極薄膜が形成されているので、ITO金属酸化物膜の形成の際に酸素の負イオンがGaN系p型半導体層の表面に衝突することによる影響があるものと考えられる。
一方、InSn金属薄膜の厚さが3nm以上になると、ITO金属酸化物膜の形成の際におけるGaN系p型半導体層の表面に対する酸素の負イオンの衝突をバリアすることができるものと考えられる。
以上述べたメカニズムにより、本発明によれば、GaN系p型半導体層と金属酸化物層/コンタクト層との間の接触抵抗を小さくすることができるものと考えられる。
そして、本発明は、金属酸化物層の金属酸化物がITOで、かつ、下地層となる金属薄膜の金属がInSnである場合のみならず、上述した他の金属酸化物についても同様のメカニズムによる効果を奏するものと考えられる。つまり金属酸化物層の金属酸化物がIZOで、かつ、下地層となる金属薄膜の金属がInZnである場合など、金属酸化物層が金属酸化物膜を構成する金属の酸化物であればよい。あるいは金属酸化物層の金属酸化物がITOで、かつ、下地層となる金属薄膜の金属がInあるいはSnである場合や、金属酸化物層の金属酸化物がIZOで、かつ、下地層となる金属薄膜の金属がInZnあるいはInあるいはZnである場合など、金属酸化物層が金属酸化物層を構成する金属のいずれかを含有していればよい。
なお、上記実施の形態においては、スパッタリングの際に通過成膜による場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、固定成膜による場合にも適用することができるものである。
1……発光ダイオード
2……成膜対象物
13……基板
15……GaNを主成分とするn型半導体層
17……GaNを主成分とするp型半導体層
18……金属酸化物層
18A…金属酸化物膜
20……透明電極層
30……成膜装置
32A…第1の成膜室
32B…第2の成膜室
34a…金属ターゲット
34b…金属酸化物ターゲット
35a、35b……直流電源
36a、36b……高周波電源
37a、37b……マグネット
40……金属薄膜
40a…コンタクト層

Claims (6)

  1. 金属ターゲットを用いたスパッタリング法によって、GaNを主成分とするp型半導体層の表面に金属薄膜を形成する工程と、
    前記金属薄膜を構成する金属を含有する金属酸化物ターゲットを用いたスパッタリング法によって、前記金属薄膜の表面に当該金属を含有する第1の金属酸化物からなる金属酸化物膜を形成する工程と、
    前記金属薄膜と前記金属酸化物膜を酸素を含む雰囲気中でアニールすることにより、前記GaNを主成分とするp型半導体層の表面に、前記金属薄膜を構成する金属を含有するコンタクト層を下地層として第2の金属酸化物からなる金属酸化物層を形成する工程とを有する成膜方法。
  2. 前記金属薄膜が不透明な金属材料からなり、前記金属酸化物層が透明な酸化物からなる請求項1記載の成膜方法。
  3. 前記金属酸化物膜は、ITO、AZO、GZO、IZOのいずれかから選択される材料からなる請求項1又は2のいずれか1項記載の成膜方法。
  4. 前記金属酸化物層を構成する第2の金属酸化物が前記金属酸化物膜を構成する第1の金属酸化物と同じ金属からなる請求項1乃至3のいずれか1項記載の成膜方法。
  5. 前記金属薄膜の厚さが1nm以上となるようにスパッタリングを行う請求項1乃至4のいずれか1項記載の成膜方法。
  6. GaNを主成分とするn型半導体層と、前記n型半導体層の片面側に位置するGaNを主成分とするp型半導体層と、前記p型半導体層の前記n型半導体層に対して反対側に位置する透明電極層とが基板上に設けられ、前記p型半導体層と前記n型半導体層との間に電圧が印加された場合に動作電流が流れて発光する発光ダイオードを製造する方法であって、
    前記透明電極層として、請求項1乃至請求項5のいずれか1項の方法によって、前記GaNを主成分とするp型半導体層の表面に、前記コンタクト層を下地層とする前記金属酸化物層を形成する工程を有する発光ダイオードの製造方法。
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