JP2016141686A - インクジェットインク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い射出安定性を有し、かつ高濃度な画像が形成できるインクジェットインクを提供する。
【解決手段】水不溶性色材と、分散剤と、一般式(1)で表される水溶性化合物と、水溶性有機溶剤と、水とを含有し、前記水溶性化合物は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量300〜10000の範囲内に2以上のピークを有する、インクジェットインク。
【化1】
Figure 2016141686

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェットインク及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット方式による画像形成は、インクの微小液滴を記録ヘッドのノズルから吐出し、記録媒体に着弾させて画像を形成することによって行われる。このようなインクジェット方式に用いられるインクジェットインクとして、染料等の色材、分散剤、水溶性有機溶剤及び水を含む水系インクが知られている。
これらのインクジェットインクは、高い射出安定性を有することが望まれる。これに対して、シリコン系界面活性剤を含む水系インクは、良好な射出安定性を有することが知られている(例えば特許文献1及び2)。
ところで、近年、インクジェット方式により、ポリエステル布帛等の非吸収性の記録媒体への画像形成を行うことも検討されている。
特開平10−279871号公報 特開2013−112801号公報
しかしながら、特許文献1や2に示されるシリコン系界面活性剤を含む水系インクは、例えばポリエステル布帛等の非吸収性の記録媒体に高濃度な画像を形成できないという問題があった。この理由は明らかではないが、以下のように考えられる。
即ち、染料等の色材による画像形成は、通常、インク中に分散した染料等の色材が、ポリエステル布帛等の記録媒体を溶解しながら拡散浸透することで行われる。そして、画像濃度が高まらないのは、分散された色材表面にシリコン界面活性剤が吸着し、これが染色時に脱着せず、色材同士が凝集しにくいためであると考えられる。このような、染色時のシリコン界面活性剤の吸着を抑制するためには、低分子量のシリコン界面活性剤を用いることで回避することができる。しかしながら、低分子量のシリコン界面活性剤のみを用いると、インクが安定的に出射できず、目詰まりを起こしやすい。従って、インクを安定に出射させるためには、高分子量のシリコン界面活性剤も必要であることが分かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い射出安定性を有し、かつ高濃度な画像が形成できるインクジェットインクを提供することを目的とする。
[1] 水不溶性色材と、分散剤と、一般式(1)で表される水溶性化合物と、水溶性有機溶剤と、水とを含有し、前記水溶性化合物は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量300〜10000の範囲内に2以上のピークを有する、インクジェットインク。
Figure 2016141686
(上記一般式(1)において、
Rは、独立して炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表し;
mは、0以上の整数を表し;
nは、1以上の自然数を表し;
Xは、独立してOH基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を表し;
Lは、独立して−(EO)p−、−(PO)q−(EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、p及びqはそれぞれ1以上の自然数)の少なくとも一方を含む2価の有機基を表し;
Yは、独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表す)
[2] 前記一般式(1)のLは、−(EO)p−と−(PO)q−の両方を含む2価の有機基である、[1]に記載のインクジェットインク。
[3] 前記2以上のピークに対応する成分の含有量は、前記一般式(1)で表される水溶性化合物の合計含有量に対してそれぞれ25質量%以上である、[1]又は[2]に記載のインクジェットインク。
[4] 前記2以上のピークのうち、最も高分子量側にあるピークHの頂点における分子量Mp(H)と、最も低分子量側にあるピークLの頂点における分子量Mp(L)の比Mp(H)/Mp(L)が1.6超である、[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェットインク。
[5] 前記2以上のピークのうち、最も高分子量側にあるピークHに対応する成分の含有質量M(H)と、最も低分子量側にあるピークLに対応する成分の含有質量M(L)の比M(H)/M(L)が、40/60〜60/40である、[1]〜[4]のいずれかに記載のインクジェットインク。
[6] 前記水不溶性色材が、分散染料である、[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェットインク。
[7] 前記水溶性化合物の含有量は、前記インクジェットインク全体に対して0.05質量%〜5質量%である、[1]〜[6]のいずれかに記載のインクジェットインク。
[8] [1]〜[7]のいずれかに記載のインクジェットインクの液滴を、インクジェット記録ヘッドから吐出させて、記録媒体に付着させる工程と、前記記録媒体に付着した液滴を、記録媒体に定着させる工程とを含む、インクジェット記録方法。
[9] 前記記録媒体は布帛である、[8]に記載のインクジェット記録方法。
本発明によれば、高い射出安定性を有しつつ、高濃度な画像が形成できるインクジェットインクを提供することができる。
水溶性化合物の分子量分布曲線の一例を示す模式図である。 インクジェット捺染装置の構成の一例を示す部分概略図である。
1.インクジェットインク
本発明のインクジェットインクは、水不溶性色材と、分散剤と、特定の水溶性化合物と、水溶性有機溶剤と、水とを含有する。
1-1.水不溶性色材
水不溶性色材は、特に制限されないが、分散染料又は顔料でありうる。
分散染料の例には、
C.I.Disperse Yellow:3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50、51、54、56、58、60、63、64、66、68、71、74、76、79、82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232、
C.I.Disperse Orange:1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、33、37、38、42、43、44、45、46、47、48、49、50、53、54、55、56、57、58、59、61、66、71、73、76、78、80、89、90、91、93、96、97、119、127、130、139、142、
C.I.Disperse Red:1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、225、227、229、239、240、257、258、277、278、279、281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、328、337、343
C.I.Disperse Violet:1、4、8、23、26、27、28、31、33、35、36、38、40、43、46、48、50、51、52、56、57、59、61、63、69、77、
C.I.Disperse Green9、
C.I.Disperse Brown:1、2、4、9、13、19
C.I.Disperse Blue:3、7、9、14、16、19、20、26、27、35、43、44、54、55、56、58、60、62、64、71、72、73、75、77、79、79:1、79:2、81、82、83、87、91、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115、118、120、122、125、128、130、139、141、142、143、146、148、149、153、154、158、163、165、167、171、173、174、176、181、183、185、186、187、189、197、198、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259、267、268、270、281、284、285、287、288、291、291:1、293、295、297、301、315、330、333、359、360、373
C.I.Disperse Black1、3、10、24、
等が含まれる。
顔料としては、従来公知の有機顔料又は無機顔料を使用することができる。有機顔料の例には、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が含まれる。無機顔料の例には、カーボンブラックや酸化チタン等が含まれる。
有機顔料の具体例には、
C.I.Pigment Yellow:1、3、12、13、14、16、17、43、55、74、81、83、109、110、120、138、
C.I.Pigment Orange1:3、16、34、43、
C.I.Pigment Red:2、5、8、12、17、22、23、41、112、114、122、123、146、148、149、150、166、170、220、238、245、258、
C.I.Pigment Violet:19、23、
C.I.Pigment Blue:15、15:1、15:3、15:5、29、
C.I.Pigment Brown22等が含まれる。
ブラック用の顔料の例には、カーボンブラックの他にC.I.Pigment Black:1、5、7等が含まれ;ホワイト用の顔料の例には、酸化チタンの他にC.I.Pigment White6等が含まれる。
これらの水不溶性色材は、水系のインクジェットインク中で安定な分散状態を保つために、色材粒子に各種の加工を施した分散体としうる。分散体は、色材粒子が水系分散媒中で安定に分散状態を維持できるものであればよく、例えば後述する分散剤(好ましくは高分子の分散樹脂)で色材粒子を分散可能に処理したものであってもよいし;色材粒子表面を化学修飾することで分散剤を用いることなく分散可能としたものであってもよい。
水不溶性色材の含有量は、インク全体に対して0.3質量%以上20質量%以下とすることができ、好ましくは0.5質量%以上10質量%未満としうる。水不溶性色材の含有量が一定以上であると、得られる画像濃度を高めうる。一方、水不溶性色材の含有量が一定以下であると、インクの粘度が過度に上昇せず、吐出安定性が損なわれにくい。
1-2.分散剤
分散剤は、水不溶性色材を水中に分散させやすくするための分散樹脂であり、色材等を記録媒体に定着させるためのバインダー樹脂として機能するものであってもよい。
分散樹脂としては、公知の高分子分散剤等を用いることができる。なかでも、分散樹脂は、水溶性樹脂であることが好ましく、疎水性ユニットと親水性ユニットとをバランスよく有することがより好ましい。親水性ユニットはイオン性のものであることが好ましく、アニオン性のものであることがより好ましい。アニオン性の親水性ユニットは、さらに揮発可能な塩基成分で中和されていることが好ましい。
そのような水溶性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。本発明におけるアクリル系樹脂とは、(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸をモノマー成分とする樹脂であり;その例には、スチレン−アクリル系樹脂、アクリロニトリル−アクリル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系樹脂等も含まれる。これらのなかでも、疎水性モノマー単位と親水性モノマー単位とを有する樹脂が好ましい。
疎水性モノマーの例には、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸アルキルエステル(好ましくはアクリル酸C1−C12アルキルエステル);メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル等のメタクリル酸アルキルエステル(好ましくはメタクリル酸C1−C12アルキルエステル);スチレン、α−メチルスチレン、置換スチレン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のα,β−不飽和ニトリル;酢酸ビニル、酪酸ビニル、及び安息香酸ビニル等が含まれる。なかでも、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル及び芳香族ビニル化合物が好ましい。疎水性モノマーは、一種類であってもよいし、二種類以上を組み合わせてもよい。
親水性モノマーの例には、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和基含有ジカルボン酸又はそのモノエステル;酢酸ビニル;アクリルアミド等が含まれる。なかでも、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和酸が好ましい。親水性モノマーは、一種類であってもよいし、二種類以上を組み合わせてもよい
疎水性モノマー単位と親水性モノマー単位とを有する樹脂の具体例には、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等が含まれる。市販品の例には、JONCRYL586(BASF社製)、JONCRYL67(BASF社製)、JONCRYL819(BASF社製)等のJONCRYLシリーズが挙げられる。
分散樹脂の具体例には、ジョンクリル67、同586、同819(以上、BASF社製、水溶性高分子化合物)、DISPERBYK-190(ビックケミー・ジャパン株式会社製)等を挙げることができる。
分散樹脂の含有量は、インク全体に対して0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上6質量%以下であることがより好ましい。分散樹脂の含有量が一定以上であると、色材粒子の分散性を十分に高めうるだけでなく、バインダーとしても十分に機能しうる。即ち、インク着弾後の粘度上昇(流動性低下)を速やかに実現し、インク混じり等を抑制しうる。一方、分散樹脂の含有量が一定以下であると、インクの粘度が過度に上昇することなく、吐出安定性が損なわれにくい。
水不溶性色材と分散樹脂の質量比は、水不溶性色材/分散樹脂が100/150〜100/15であることが好ましい。分散樹脂が一定以上であると、色材粒子を良好に分散させやすい。分散樹脂が一定以下であると、インクの粘度が増大しすぎるおそれがない。画像の耐久性と、インクの吐出安定性を高める観点等から、100/100〜100/20であることがより好ましい。
1-3.一般式(1)で表される水溶性化合物
インクに含まれる水溶性化合物は、一般式(1)で表される水溶性化合物であることが好ましい。
Figure 2016141686
一般式(1)のRは、独立して炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表す。
炭素数1〜6のアルキル基の例には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基等が含まれ、好ましくはメチル基である。
炭素数6〜14のアリール基の例には、フェニル基、ナフチル基等が含まれ、好ましくはフェニル基である。
炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基の例には、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基等が含まれる。
中でも、Rは、独立して炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。
一般式(1)のLは、−(EO)p−と−(PO)q−の少なくとも一方を含む2価の有機基を表す。EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表す。p及びqは、それぞれ0以上の整数であり、1〜12の自然数であることが好ましい。pは、3〜10の自然数であることがより好ましい。qは、0〜10の整数であることがより好ましい。但し、p+qは1以上の自然数である。2価の有機基は、水溶性化合物の親水性と疎水性のバランスを良くする観点から、−(EO)p−と−(PO)q−の両方を含む2価の有機基であることが好ましい。
−(EO)p−及び−(PO)q−の重合形態は、それぞれランダムであっても、ブロックであってもよい。−(EO)p−及び−(PO)q−は、それぞれ1分子内に1つ含まれてもよいし、複数含まれてもよい。−(EO)p−及び−(PO)q−の結合順序は、特に制限されない。
2価の有機基は、−(EO)p−や−(PO)q−以外の基(例えば炭素数1〜4のアルキレン基や−O−等)をさらに含んでもよい。アルキレン基の例には、−(CH)r−が含まれる。−(CH)r−のrは、1以上の自然数であることが好ましく、2〜3の自然数であることがより好ましく、3であることがさらに好ましい。
2価値の有機基の具体例には、−(CH)r−O−(EO)p−(PO)q−、−(CH)r−O−(PO)q−(EO)p−等が含まれる。
一般式(1)のYは、独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表す。炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基は、それぞれRの炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基と同義である。
中でも、Yは、独立して水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、水素原子又はメチル基であることがさらに好ましい。
一般式(1)のXは、独立してOH基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基又を表す。Xの炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基は、それぞれRの炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基と同義である。
一般式(1)のmは、0以上の整数を表し、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は1である。一般式(1)のnは、1以上の自然数を表し、好ましくは1〜4の自然数である。
一般式(1)で表される水溶性化合物は、例えばポリオキシアルキレン基含有不飽和化合物とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを白金触媒下で付加重合する方法や、得られた付加重合物をさらに加水分解する方法等によって合成される公知の化合物でありうる。また、一般式(1)で表される水溶性化合物の市販品の例には、信越化学工業製のKF−351A、KF−354L、KF−355A、KF−642や、ビッグケミー社製のBYK347、BYK348等が含まれる。
一般式(1)で表される水溶性化合物は、その分子量分布において、分子量300〜10000の範囲内に2以上のピークを有する。2以上のピークは、互いに独立していてもよいし、隣接する2以上のピークの裾部分が結合していてもよい(図1参照)。
一般式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により、横軸を「分子量Mの対数値(LogM)」、縦軸を「濃度分率wの微分値(dw/d(LogM))」として得ることができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定における測定条件は、以下の通りとしうる。
(測定条件)
溶媒 : テトラヒドロフラン
カラム : 東ソー製TSKgel G4000+2500+2000HXL
カラム温度: 40℃
注入量 : 10μl
検出器 : Corona CAD検出器(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)
ポンプ : L6000(日立製作所(株)製)
流量 : 1.0ml/min
校正曲線 : 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13のサンプルによる校正曲線を使用する。13のサンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
図1は、一般式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布曲線の一例を示す模式図である。図1は、分子量300〜10000の範囲内に2つのピークを有し、かつ2つのピークの裾部分が結合した分子量分布の例である。
分子量300〜10000の範囲内の2以上のピークに対応する各成分の含有量は、一般式(1)で表される水溶性化合物の合計含有量に対してそれぞれ15質量%以上、好ましくは25質量%以上である。上記各成分の含有量の上限値は、85質量%、好ましくは75質量%でありうる。2以上のピークに対応する各成分の含有量(質量%)は、一般式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布の全ピーク面積に対する各ピーク面積の比率からそれぞれ求めることもできる。例えば、一般式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布の全ピーク面積に対する各ピーク面積の比率は、一般式(1)で表される水溶性化合物の合計質量に対する各ピークに対応する成分の質量の比の2/3乗に比例する。
ピークの面積は、ピーク曲線とベースラインとで囲まれる領域の面積である。ピークHとピークLの裾部分が結合している場合、ピークLの面積A(L)は、ピークLの分子量分布曲線と、ピークLとピークHの間の極小点Dから垂直に下ろした線と、ベースラインとで囲まれる領域の面積である(図1の斜線部参照)。ピークLとピークHの間の極小点が2以上ある場合、最も高さが低い極小点(dw/d(LogM)の値が最も小さい極小点)を「極小点D」とすればよい。
2以上のピークのうち、最も高分子量側にあるピークHの頂点における分子量Mp(H)と、最も低分子量側にあるピークLの頂点における分子量Mp(L)の比Mp(H)/Mp(L)は、1.6超であることが好ましい。Mp(H)/Mp(L)が一定以上であると、低分子量成分の分子量が十分に低いことから、高い画像濃度が得られやすく;かつ高分子量成分の分子量が十分に高いことから、高い射出安定性が得られやすい。
ピークHの頂点における分子量Mp(H)は、600以上10000以下であることが好ましく、1000以上6000以下であることがより好ましい。ピークLの頂点における分子量Mp(L)は、400以上4000以下であることが好ましく、400以上1000未満であることがより好ましい。但し、ピークHの頂点における分子量Mp(H)>ピークLの頂点における分子量Mp(L)とする。ピークHの頂点における分子量Mp(H)やピークLの頂点における分子量Mp(L)の好ましい範囲は、インク組成、特に溶媒組成によって異なる。
ピークHに対応する成分の含有質量M(H)とピークLに対応する成分の含有質量M(L)の比M(H)/M(L)は、15/85〜85/15であることが好ましく、40/60〜60/40であることがより好ましい。M(H)/M(L)が一定以上であると、高分子量成分の含有割合が多いことから、高い射出安定性が得られやすい。M(H)/M(L)が一定以下であると、低分子量成分の含有割合が多いことから、高い画像濃度が得られやすい。M(H)/M(L)は、ピークHの面積A(H)とピークLの面積A(L)との比A(H)/A(L)から求めることもできる。例えば、A(H)/A(L)は、M(H)/M(L)の2/3乗に比例する。
ピークHに対応する成分の含有質量M(H)とピークLに対応する成分の含有質量M(L)の合計量の、一般式(1)で表される水溶性化合物全体に対する比率は60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることがさらに好ましい。ピークHに対応する成分の含有質量M(H)とピークLに対応する成分の含有質量M(L)の合計量の、一般式(1)で表される水溶性化合物全体に対する比率は、ピークLの面積A(L)とピークHの面積A(H)の合計の、一般式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布の全ピーク面積に対する比率から求めることもできる。例えば、ピークLの面積A(L)及びピークHの面積A(H)の合計の全ピーク面積に対する比率は、前述と同様に、ピークHに対応する高分子量成分とピークLに対応する低分子量成分の合計質量の、一般式(1)で表される水溶性化合物の合計質量に対する比の2/3乗に比例する。
式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布は、任意の方法で検出されうる。例えば、インクから式(1)で表される水溶性化合物を単離した後;当該単離物の分子量分布をGPCで測定してもよいし;インク中の式(1)で表される水溶性化合物の分子量分布を直接GPCで測定してもよい。
このような分子量分布を有する一般式(1)で表される水溶性化合物を含むインクは、各ピークに対応する成分をインクに添加して得ることができる。
一般式(1)で表される水溶性化合物の含有量は、インク全体に対して0.05質量%〜5.0質量%であることが好ましく、0.1質量%〜3質量%であることがより好ましく、0.15質量%〜2質量%であることがさらに好ましい。これらの化合物の含有量が一定以上であると、射出安定性を高め、かつ高い画像濃度が得られやすい。これらの化合物の含有量が一定以下であると、インクに対する溶解性を大きく損なうおそれがない。
このように、一般式(1)で表される水溶性化合物は、分子量分布の所定の領域に、低分子量側のピークLと高分子量側のピークHとを有する。ピークLに対応する低分子量成分は、色材粒子表面に対する吸着性が比較的に弱いので、色材粒子の表面に吸着されていても、画像形成時の熱等により脱離しやすい。その結果、画像形成時に色材粒子同士がはじかれるのを抑制し、高濃度の画像を形成できる。ピークHに対応する高分子量成分は、色材粒子表面に対する吸着性が高いので、射出時にインクが乾燥することによる詰まりを生じにくくし、射出安定性を高めうる。
さらに、低分子量成分の分子量(ピークLの頂点における分子量Mp(L))と高分子量成分の分子量(ピークHの頂点における分子量Mp(H))との比や、低分子量成分と高分子量成分の含有比(ピークLとピークHの面積比)を調整することで、画像濃度と射出安定性のバランスをさらに良好にすることができる。
1-4.水溶性有機溶剤
水溶性有機溶剤の例には、
アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等);
多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等);
アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等);
アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等);
複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等);
スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等);
グリコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等);
1,2−アルカンジオール類(例えば、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール等)
等が挙げられる。これらは、一種類で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、水溶性有機溶剤は、グリコールエーテル類を含むことが好ましい。グリコールエーテル類は、インクの表面張力を下げて、布帛等の記録媒体への浸透性や濡れ性を高める上、インクの連続吐出の安定性も改善しうると考えられる。
水溶性有機溶剤の含有量は、インク全体に対して10質量%以上60質量%未満であることが好ましく、20質量%以上45質量%未満であることがより好ましい。水溶性有機溶剤の含有量を一定以上とすることで、インクの保湿性が高まり、インクジェットヘッドのノズル面でインクが乾燥して、吐出が不安定になるのを抑制することができる。
そのうち、グリコールエーテル類の含有量は、インク全体に対して0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上でありうる。グリコールエーテル類の含有量は、例えば10質量%以下でありうる。グリコールエーテル類の含有量が上記の範囲であると、吐出安定性がより良好となる。
1-5.その他成分
本発明のインクジェットインクは、必要に応じて界面活性剤、防腐剤、防黴剤等をさらに含有してもよい。
界面活性剤の例には、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類、前述の一般式(1)で表される水溶性化合物以外のシリコーン系界面活性剤、又はフッ素系界面活性剤等が含まれる。界面活性剤の含有量は、インクの表面張力を25〜60mN/mとするように調整されることが好ましい。具体的には、インク全体に対して0.0001〜5質量%程度としうる。
防腐剤又は防黴剤の例には、芳香族ハロゲン化合物(例えば、Preventol CMK)、メチレンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(例えば、PROXEL GXL)等が含まれる。
1-6.インクジェットインクの物性
本発明のインクジェットインクの25℃における粘度は、インクの吐出安定性を得る観点から、1〜40mPa・sであることが好ましく、5〜40mPa・sであることがより好ましく、5〜20mPa・sであることがさらに好ましい。インクの粘度は、E型粘度計により、25℃、1rpmで測定することができる。
25℃におけるインクの表面張力は、いずれも25〜60mN/mであることが好ましい。表面張力が25mN/m未満である場合、布帛等の記録媒体に対するインクの濡れ性が高すぎるため、画像が滲みやすい。一方、表面張力が60mN/m超である場合、布帛等の記録媒体に対するインクの濡れ性が低下し、インクの浸透力が低下しやすい。
本発明のインクジェットインクは、任意の方法で製造でき、例えば水不溶性色材を分散剤で分散させて分散体を得る工程と、当該分散体を用いてインクを調製する工程とを経て製造されうる。
2.インクジェット記録方法
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェットインクの液滴を、記録ヘッドから吐出させて記録媒体上に付着させる工程と、当該記録媒体上に付着した液滴を、記録媒体に定着させる工程とを含む。
記録媒体の例には、普通紙、布帛、インクジェット専用紙、インクジェット光沢紙、ダンボール、木材、印刷本紙等のコート紙、樹脂基材(例えばポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の疎水性樹脂基材)、金属基材、ガラス基材、布帛等が含まれる。なかでも、布帛が好ましい。
布帛は、セルロース系繊維、アミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリウレタン系繊維、アクリル系繊維等を主体とするものを用いることができる。具体的には、木綿、麻、羊毛、絹、ビスコスレーヨン、キュプラレーヨン、ポリノジック、ビニロン、ナイロン、アクリル、ポリウレタン、レーヨンポリウレタン、ポリエステル、アセテート等の繊維からなる布帛を用いることができるが、特にポリエステル系繊維を主体とする布帛を用いることが好ましい。布帛を構成する繊維は、一種類であっても、二種類以上を組み合わせてもよい。布帛を構成する糸の太さは、例えば10〜100dの範囲としうる。
例えば、記録媒体として布帛を用いる場合、本発明のインクジェット記録方法は、(1)布帛に前処理剤を付与する工程(前処理工程)と、(2)前処理剤が付与された布帛に本発明のインクジェットインクの液滴を吐出する工程(画像形成工程)と、(3)布帛に着弾した染料を繊維に定着させる工程(発色工程)とを含み;必要に応じて(4)布帛へ染着できなかった染料や前処理剤を除去する工程(洗浄工程)と、(5)洗浄された布帛を乾燥する工程(乾燥工程)とをさらに含んでもよい。
2-1.前処理工程
前処理工程は、布帛上でのインクの滲みを防止して鮮明な画像を得るために、予め布帛に前処理剤で処理する工程である。前処理の方法は、特に制限されず、布帛の材質やインクに適した方法を、従来公知の方法から適宜選択することができる。例えば、前処理剤を、パッド法、コーティング法、スプレー法等で布帛に付与する方法が挙げられる。前処理剤の付与量(絞り率)は、布帛の種類やその用途にもよるが、布帛の全質量に対して例えば0.2質量%〜90質量%としうる。
前処理剤は、水溶性高分子、水溶性金属塩、ポリカチオン化合物、界面活性剤及び撥水剤から選ばれる少なくとも一以上、好ましくは水溶性高分子を含む。
水溶性高分子は、天然水溶性高分子又は合成水溶性高分子でありうる。天然水溶性高分子の例には、トウモロコシ、小麦等のデンプン類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチセルロース等のセルロース誘導体;アルギン酸ナトリウム、グアーガム、タマリンドガム、ローカストビーンガム、アラビアゴム等の多糖類;ゼラチン、カゼイン、ケラチン等の蛋白質物質等が含まれる。合成水溶性高分子の例には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸系ポリマー等が含まれる。
水溶性金属塩の例には、アルカリ金属又はアルカリ土類金属等の無機塩又は有機酸塩等が含まれる。ポリカチオン化合物の例には、各種の4級アンモニウム塩のポリマー又はオリゴマー、ポリアミン塩等が含まれる。水溶性金属塩及びポリカチオン化合物のなかには、布帛の色調を変化させたり、耐光堅牢度を低下させたりするものがあるため、布帛の種類に応じて選択することが好ましい。
界面活性剤の例には、アニオン系、カチオン系、両性、ノニオン系のものが含まれる。アニオン系界面活性剤の例には、高級アルコール硫酸エステル塩、ナフタレン誘導体のスルホン酸塩等が含まれ;カチオン系界面活性剤の例には、第4級アンモニウム塩等が含まれ;両性界面活性剤の例には、イミダゾリン誘導体等が含まれ;ノニオン系界面活性剤の例には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が含まれる。
撥水剤の例には、シリコン系撥水剤、フッ素系撥水剤及びワックス系撥水剤が含まれる。
これらの水溶性高分子や界面活性剤は、画像形成後、高温で発色させる際に、タール化等の汚れを生じさせないために、高温環境下でも安定なものであることが好ましい。また、水溶性高分子や界面活性剤は、画像形成後、高温で発色させた後の洗浄処理で、布帛から取り除きやすいものであることが好ましい。
前処理剤は、pH調整剤をさらに含むことが好ましい。pH調整剤は、酸であることが好ましく、その具体例にはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等が含まれる。前処理剤にpH調整剤として酸を添加することで、より高濃度で鮮明な画像を形成できる。
前処理剤は、必要に応じて還元防止剤、キレート剤、防腐剤、柔軟剤等の任意成分をさらに含有してもよい。還元防止剤の例には、m−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム等が含まれる。キレート剤の例には、アミノポリカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸等が含まれる。防腐剤は、インクの防腐剤として例示した防腐剤であってもよく、また同一であってもよい。
2-2.画像形成工程
画像形成工程は、インクジェット記録ヘッドから本発明のインクジェットインクの液滴を布帛に向けて吐出して、発色前の画像を形成する工程である。複数のインクジェット記録ヘッドを搭載するヘッドキャリッジに対して、布帛を相対移動させながら、インク液滴を吐出して、布帛に着弾させる。なお、前記各色のインク液滴は、別々に吐出しても、同時に吐出してもよい。発色前画像の滲みを抑制する等の観点から、必要に応じて画像形成時に布帛を加熱してもよい。
本発明のインクジェットインクは、所定の分子量分布を有する一般式(1)で表される水溶性化合物を含む。当該水溶性化合物は、分子量分布のピークLに対応する低分子量成分を含むことから、インクが高粘度になりすぎず、ノズルからの射出安定性が良好である。さらに、当該水溶性化合物は、分子量分布のピークHに対応する高分子量成分を含むことから、色材粒子表面に吸着しても、画像形成時に揮発して脱着しやすい。それにより、高濃度の画像を得ることができる。
2-3.発色工程
発色工程は、布帛中に十分に染着されていない発色反応前の画像中の染料を、布帛に染着させてインク本来の色相を発色させる工程である。その方法は、従来公知の方法でよく、例えば、スチーミング法、HTスチーミング法、HPスチーミング法、サーモフィクス法、アルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム法、アルカリショック法、又はアルカリコールドフィックス法等が含まれ、捺染インクや布帛等により適宜選択される。例えば、ポリエステル系繊維は、HTスチーマーで高温の蒸気を当てる場合は160〜180℃で5〜10分処理されることが好ましく;HPスチーマーで高圧の蒸気の当てる場合は130〜140℃で約30分間処理されることが好ましい。セルロース系繊維は、95〜105℃で、5〜15分間処理されることが好ましく;絹や羊毛等のアミド系繊維は、95〜105℃で、20〜40分間処理されることが好ましい。なお、発色反応前の画像が形成された布帛は直ちに発色されてもよく、時間が経過してから発色されてもよい。
2-4.洗浄工程
洗浄工程は、布帛の発色工程後に布帛へ染着できなかった染料や前処理剤を除去する工程である。洗浄方法は、従来公知の水洗法やソーピング法等を用いることができ、インクジェットインクや布帛等の種類により適宜選択される。例えば、ポリエステル系繊維を主体とする布帛は、一般的には苛性ソーダ、界面活性剤及びハイドロサルファイトの混合液で洗浄処理されうる。
2-5.乾燥工程
乾燥工程は、前記洗浄工程の後に行われ、洗浄された布帛を乾燥させる工程である。乾燥方法は特に限定されないが、洗浄された布帛を絞ったり、干したり、又は乾燥機(ヒートロール、アイロン等)を使用して乾燥させる。
2-6.インクジェット記録装置
以下において、図面を参照しながら前処理工程と画像形成工程を行う装置について説明するが、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置は、これに限定されない。
図2は、インクジェット記録装置の構成の一例を示す部分概略図である。インクジェット記録装置は、布帛を搬送する搬送手段2と、布帛にインクジェットインクを吐出する複数のインクジェット記録ヘッド(不図示)を搭載するヘッドキャリッジ5と、布帛に温風を付与する温風付与手段6とを有する。
搬送手段2は、粘着性ベルト21と、サポートローラ22と、搬送ローラ23と、ニップローラ24とを備えている。粘着性ベルト21は、サポートローラ22と搬送ローラ23とに保持され、サポートローラ22と搬送ローラ23との間を周回している。ニップローラ24は、粘着性ベルト21を介して、搬送ローラ23に対向して配置されている。
温風付与手段6とヘッドキャリッジ5は、布帛Pの上方に配置される。温風付与手段6は、内部にファン6A及び発熱体6Bを備えており、温度制御できるようになっている。ヘッドキャリッジ5に搭載されるインクジェット記録ヘッドは、特に制限はなく、サーマル型、ピエゾ型のいずれであってもよい。インクジェット記録ヘッドのノズル径は、10〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。ノズル径が10μm未満の場合は不溶物によるノズル目詰まりが生じやすいためである。一方、100μm超の場合は、形成画像の鮮鋭性が低くなるためである。また、吐出するインク液滴サイズは、4〜150plであることが好ましく、5〜80plであることがより好ましい。インク液滴サイズが4pl未満の場合は、吐出されたインク液滴がヘッド近傍の気流の影響を受けやすいためである。一方、150pl超の場合は、形成画像の粒状感が目立つためである。
本発明に適用可能なインクジェット記録装置は、設定された画像形成条件に従って、各色インクの吐出を制御するインク制御部(不図示)を備えていてもよい。
搬送ローラ23が駆動すると、粘着性ベルト21の上面に配置された布帛Pがニップローラ24下面に搬送される。布帛Pは、粘着性ベルト21とニップローラ24により加圧されて、粘着性ベルト21に固定される。粘着性ベルト21に固定された布帛Pは、ヘッドキャリッジ5の下方に搬送される。ヘッドキャリッジ5に搭載される複数のインクジェット記録ヘッドは、本発明のインクジェットインクのインク液滴を吐出し、前処理剤が付与された布帛の一定領域(着弾可能領域)に着弾させ、画像を形成する。次いで、温風付与手段6から温度制御可能な風又は温風を吹き付けて、布帛Pに形成された画像を乾燥させる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.インク材料
(水不溶性色材)
顔料
PB15:3(C.I ピグメントブルー 15:3)
分散染料
DB163(Disperse Blue 163)
DR343(Disperse Red 343)
(分散剤)
J67:JONCRYL67(BASF社製、酸価213mgKOH/g、重量平均分子量12500、Tg60℃)
分散剤の重量平均分子量は、前述の方法で測定された値である。
(一般式(1)で表される水溶性化合物)
Figure 2016141686
化合物B、D、E、G及びH:
該当するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、該当する炭素-炭素二重結合を分子末端に有するポリエーテルを白金触媒化で反応させた。それにより、上記一般式(1’)のm、n、p、q、r、X及びYがそれぞれ表1を満たす化合物B、D、E、G及びHを得た。
化合物A、C及びF:
該当するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、該当する炭素-炭素二重結合を分子末端に有するポリエーテルを白金触媒化で反応させた後、得られた反応生成物を加水分解して得た。それにより、上記一般式(1’)のm、n、p、q、r、X及びYがそれぞれ表1を満たす化合物A、C及びFを得た。
得られた化合物の正味の分子量を、化学式から計算により求めた。さらに、得られた化合物の分子量分布を以下の方法で測定し、ピークの頂点における分子量Mpを求めた。それらの結果を表1に示す。
(分子量分布測定)
得られた化合物の分子量分布を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した。測定条件は以下の通りとした。
(測定条件)
溶媒 : テトラヒドロフラン
カラム : 東ソー製TSKgel G4000+2500+2000HXL
カラム温度: 40℃
注入量 : 10μl
検出器 : CoronaCAD検出器(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)
ポンプ : L6000(日立製作所(株)製)
流量 : 1.0ml/min
校正曲線 : 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13のサンプルによる校正曲線を使用した。13のサンプルは、ほぼ等間隔に用いた。
Figure 2016141686
(水溶性有機溶剤)
EG:エチレングリコール
DPG:ジプロピレングリコール
Gly:グリセリン
2PDN:2−ピロリドン
DPGME:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
DPGPE:ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル
(水)
イオン交換水
2.分散液の調製
(分散液1の調製)
イオン交換水78.5質量部に、JONCRYL67(BASF社製、酸価105mgKOH/g)を20質量部、水酸化ナトリウムを1.5質量部加え、60℃に加熱しながら攪拌し、JONCRYL67のナトリウム中和品の20質量%の分散剤水溶液を得た。この分散剤水溶液30質量部を、イオン交換水35質量部に加え、さらにエチレングリコール10質量部とグリセリン5質量部を添加し、混合した。得られた溶液に、DB60(Disperse Blue 60)を20質量部添加し、プレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散させて、顔料固形分20質量%の分散液1を得た。
(分散液2の調製)
水不溶性色材をC.I ピグメントブルー15:3に変更した以外は分散液1と同様にして、染料固形分20%の分散液2を調製した。
(分散液3の調製)
水不溶性色材をDR343(Disperse Red 343)に変更した以外は分散液1と同様にして、染料固形分20%の分散液3を調製した。
(分散液4の調製)
水不溶性色材をDB163(Disperse Blue 163)に変更した以外は分散液1と同様にして、染料固形分20%の分散液4を調製した。
3.インクの調製
(実施例1)
インク1の調製
上記調製した分散液1を30質量部(顔料固形分で6質量部)、一般式(1)で表される水溶性化合物として化合物Dを0.1質量部、化合物Cを0.1質量部、防黴剤としてプロキセルGXL(ゼネカ製)を0.2質量部、水溶性有機溶剤としてエチレングリコールとグリセリンを、分散液1に含まれる分と合わせてそれぞれ10質量部となるように添加し、全体が100質量部となるようにイオン交換水をさらに加えて、攪拌した。得られた溶液を1μmのフィルターでろ過して、インク1を得た。
(実施例2〜17、比較例1〜7)
水不溶性色材、一般式(1)で表される水溶性化合物及び水溶性有機溶剤の種類又は含有量を表2〜4に示されるように変更した以外は実施例1と同様にしてインク2〜24を得た。なお、水不溶性色材の変更は、前述の分散液の種類を変更することによって行った。
得られたインクの射出安定性と画像濃度を、以下の方法で評価した。
(射出安定性)
まず、ポリエステル布帛を用意し、下記の前処理剤を、絞り率(又は付着量)が80質量%となるように施した後、60℃で乾燥させた。前処理剤は、アルギン酸ナトリウムを2.5質量%(株式会社キミカ製 アルギテックスLL)、クエン酸を0.2質量%、m−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5質量%をイオン交換水に溶解したものを用いた。
次に、インクジェットプリンターとして、ナッセンジャーVII(コニカミノルタ社製)を用いて、前処理したポリエステル布帛に10.2g/mのインク量で30分連続して、ベタ画像を印刷した。その印刷が終了した後に、ノズルチェックパターンを印刷し、ノズル欠の個数を確認し、下記の基準に従って評価した。
◎:ノズル欠なし
○:ノズル欠1個
△:ノズル欠2〜5個
×:ノズル欠が6個以上
(画像濃度)
射出安定性の評価で得られた各ベタ画像を、HTスチーマーHT−3型(辻井染機工業製)にて、175℃で7分間スチーミングを行った後(発色工程);80℃での還元洗浄を含む洗浄を行い(洗浄工程)、乾燥させた。得られたベタ画像の波長400nm〜700nmにおける最大反射率を、X−Rite(エス・ディ・ジー株式会社製、透過・反射濃度計)で測定した。反射率の値が小さいほど、画像濃度が高いことを示している。
インクの評価結果を表2〜4に示す。
Figure 2016141686
Figure 2016141686
Figure 2016141686
表2〜4に示されるように、分子量分布が分子量300〜10000の範囲で2以上のピークを有する水溶性化合物を含む実施例1〜17のインクは、高い出射安定性と高い画像濃度を両立できることが示される。
これに対して、分子量分布において、高分子量側のピークのみを有する水溶性化合物を含む比較例1、3、5及び7のインクは、出射性は良好であるが、反射率が高く、画像濃度が低いことが示される。一方、低分子量側のピークのみを有する水溶性化合物を含む比較例2、4及び6のインクは、反射率が低く、高い画像濃度は得られるが、出射性が低いことが示される。
高分子量成分のピークの頂点における分子量Mp(H)と低分子量成分のピークの頂点における分子量Mp(L)の比が1.6超である水溶性化合物を含む実施例8のインクは、高分子量成分のピークの頂点における分子量Mp(H)と低分子量成分のピークの頂点における分子量Mp(L)の比が1.6未満である水溶性化合物を含む実施例9のインクよりも、出射性が高く、かつ画像濃度も高いことが示される。
式(1)で表される化合物のうち高分子量成分の含有量が一定以上である実施例1のインクは、高分子量成分の含有量が少ない実施例3のインクよりも、出射性が高いことがわかる。式(1)で表される化合物のうち低分子量成分の含有量が一定以上である実施例1のインクは、低分子量成分の含有量が少ない実施例2のインクよりも、画像濃度が高いことがわかる。
本発明によれば、高い射出安定性を有し、かつ高濃度な画像が形成できるインクジェットインクを提供することができる。
P 布帛
2 搬送手段
5 ヘッドキャリッジ
6 温風付与手段
6A ファン
6B 発熱体
21 粘着性ベルト
22 サポートローラ
23 搬送ローラ
24 ニップローラ

Claims (9)

  1. 水不溶性色材と、分散剤と、一般式(1)で表される水溶性化合物と、水溶性有機溶剤と、水とを含有し、
    前記水溶性化合物は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量300〜10000の範囲内に2以上のピークを有する、インクジェットインク。
    Figure 2016141686
    (上記一般式(1)において、
    Rは、独立して炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表し;
    mは、0以上の整数を表し;
    nは、1以上の自然数を表し;
    Xは、独立してOH基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を表し;
    Lは、独立して−(EO)p−、−(PO)q−(EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、p及びqはそれぞれ1以上の自然数)の少なくとも一方を含む2価の有機基を表し;
    Yは、独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表す)
  2. 前記一般式(1)のLは、−(EO)p−と−(PO)q−の両方を含む2価の有機基である、請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記2以上のピークに対応する成分の含有量は、前記一般式(1)で表される水溶性化合物の合計含有量に対してそれぞれ25質量%以上である、請求項1又は2に記載のインクジェットインク。
  4. 前記2以上のピークのうち、最も高分子量側にあるピークHの頂点における分子量Mp(H)と、最も低分子量側にあるピークLの頂点における分子量Mp(L)の比Mp(H)/Mp(L)が1.6超である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
  5. 前記2以上のピークのうち、最も高分子量側にあるピークHに対応する成分の含有質量M(H)と、最も低分子量側にあるピークLに対応する成分の含有質量M(L)の比M(H)/M(L)が、40/60〜60/40である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
  6. 前記水不溶性色材が、分散染料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
  7. 前記水溶性化合物の含有量は、前記インクジェットインク全体に対して0.05質量%〜5質量%である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェットインクの液滴を、インクジェット記録ヘッドから吐出させて、記録媒体に付着させる工程と、
    前記記録媒体に付着した液滴を、記録媒体に定着させる工程とを含む、インクジェット記録方法。
  9. 前記記録媒体は布帛である、請求項8に記載のインクジェット記録方法。
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