JP2016141658A - 環状エーテルの水素化開環による有機化合物の連続製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、環状エーテルの水素化開環反応により目的の有機化合物を長期にわたり効率良く連続的に製造する方法を提供する。【解決手段】本発明は、水素化触媒の存在下に灌液充填層反応器を用い環状エーテルの水素化開環反応を行うことによって有機化合物を連続的に製造する方法であって、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することを特徴とする有機化合物の連続製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、環状エーテルの水素化開環反応により有機化合物を連続的に製造する方法に関する。
環状エーテルの水素化開環反応として、エーテル結合の切断によるアルコール類の合成が既に知られており、当該方法で得られた有機化合物は、各種化学品原料に使用されている。例えば、1,5−ペンタンジオールは、可塑剤、潤滑油、香料、洗浄、ポリエステル樹脂、ウレタンフォームやウレタン塗料、接着剤の原料としてなどの各種原料として広く利用されている。
かかる1,5−ペンタンジオールは、シクロヘキサンを空気酸化してシクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノールを製造する際に副生するグルタル酸、アジピン酸、6−ヒドロキシカプロン酸を含むカルボン酸混合物を原料としてエステル化した後に銅系の触媒を用いて水素還元し、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールとし、これを蒸留分離することにより製造されている。(特許文献1)
また、環状エーテルの一種であるテトラヒドロフルフリルアルコールを水素化することで、テトラヒドロフルフリルアルコールが開環し、1,5−ペンタンジオールが得られることが開示されている。(特許文献2、3)
一方で、灌液充填層反応器を用いた環状エーテルの水素化開環反応により直鎖アルキルジオールを製造する方法として、非特許文献1にはテトラヒドロフルフリルアルコールからの1,5−ペンタンジオールの製法が、非特許文献2には類似骨格をもつ2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピランからの1,6−ペンタンジオールの製法が開示されている。
米国特許3268588号明細書 米国特許2768978号明細書 特許5336714号公報
Journal of Energy Chemistry, 2014, 23(4), 427−434. Journal of American Chemical Society, 2011, 133, 12675−12689.
しかしながら、特許文献1の製法は、1,6−ヘキサンジオールと1,5−ペンタンジオールの生成比が10:1と、1,5−ペンタンジオールの製造効率が低いため、より効率的に1,5−ペンタンジオールを製造する方法が望まれている。
また、特許文献2,3の製法は、いずれもバッチ式の反応方法により製造するものでため、工業的に有用な連続的に製造する方法が望まれている。
一方で、非特許文献1の製法は、灌液充填層反応器を用いて環状エーテルの水素化開環反応により直鎖アルキルジオールを連続的に製造することは可能であるが、用いる触媒の寿命に関して何ら評価されておらず、工業的に有用な有機化合物を長期にわたって連続的に製造する方法が望まれている。
かくして、本発明の目的は、環状エーテルの水素化開環反応により、有機化合物を長期にわたり連続的に製造する工業的に有用な方法を提供することにある。
本発明者らは、上記問題について鋭意検討を進めた結果、水素化触媒の存在下に灌液充填層反応器を用いて環状エーテルの水素化開環反応を行うにあたり、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することにより有機化合物を長期にわたり効率よく連続的に製造するができることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明を示す。
[1]水素化触媒の存在下に灌液充填層反応器を用いて環状エーテルの水素化開環反応を行うことによって有機化合物を連続的に製造する方法であって、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することを特徴とする有機化合物の連続製造方法。
[2]前記多孔性物質の配置が、前記水素化触媒と交互に複数配置される前記[1]に記載の方法。
[3]前記多孔性物質がシリカ、アルミナ、シリカ‐アルミナおよびゼオライトから選ばれる少なくとも1種である前記[1]または[2]に記載の方法。
[4]前記環状エーテルがテトラヒドロフルフリルアルコールである前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]製造される有機化合物がアルコール類である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]製造される有機化合物が直鎖アルキルジオールである[5]に記載の方法。
[7]前記直鎖アルキルジオールが、1,5−ペンタンジオールである[6]に記載の方法。
本発明によれば、水素化触媒の存在下に灌液充填層反応器を用いた環状エーテルの水素化開環反応を行うにあたり、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することにより有機化合物を長期にわたり効率よく連続的に製造するができる。
以下、本発明にかかる環状エーテルの水素化により有機化合物を連続的に製造する方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し、実施することができる。
1.水素化触媒
本発明で用いることができる水素化触媒としては、一般的に用いられる固体触媒であれば特に限定されない。具体的には、例えば、Co、Fe、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Pt、Ir、Re、Mo、Wから選択された一種の金属元素を含有する触媒が好ましく、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Pt、Ir、Re、Mo、Wから選択された一種または二種以上の金属元素を含有する触媒がより好ましい。中でも、Ni、Ru、Rh、Ir、Pt、Re、Mo、Wから選択された一種または二種以上の金属元素を含有する触媒が特に好ましい。
前記水素化触媒を得るための方法としては、この種の触媒の調製に一般的に用いられる方法であれば特に限定されない。例えば(1)蒸発乾固法、すなわち、触媒成分の金属塩や金属塩の水溶液、有機金属化合物を乾燥および焼成した後、成形したり、場合により固形物あるいは成形体を破砕したりして、粒子径をそろえて調製する方法、(2)沈殿法、すなわち、触媒成分の酸性の金属塩水溶液と水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアなどの塩基性溶液を混合し金属水酸化物を生じさせたり、有機金属化合物の溶液を加水分解して金属水酸化物を生じさせ乾燥および焼成した後、成形したり、場合により固形物あるいは成形体を破砕したりして粒子径をそろえて調製する方法、(3)担持法、すなわち、成形された担体にincipient‐wetness法や含浸法で触媒成分を固定化し乾燥および焼成したり、場合により得られた担持体を破砕したりして粒子径をそろえて調製する方法が用いられる。
前記金属塩としては、特に規定はないが、一般的なものとして、例えば、硝酸塩や塩化物、水酸化物、炭酸塩などを挙げることができ、好ましくは硝酸塩や炭酸塩である。
前記有機金属化合物としては、一般的なものとして、例えばアルコキサイドやアセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体などが挙げられる。
前記担体としては、触媒担体として流通している市販品など、一般的なものを利用することができる。例えば、アルミナ・シリカ・シリカ−アルミナ・チタニア・ジルコニア・粘土・ゼオライト・活性炭などの物質が挙げられる。
触媒の形状としては、特に限定されず、破砕体、粉体を一定の形状に成型した成形体、あるいは触媒活性成分粉体あるいはそのスラリーを一定の形状を有する任意の不活性担体上に担持する担持体など、いずれの形状であってもよいが、好ましくは、成形体や担持体である。
触媒の粒子径としては、特に規定はないが、充填して使用することから、この種の反応に適した粒子径が用いられる。細かすぎると、圧力損失が高くなり、導入圧が反応に必要な圧力以上に高くなる、流動化して触媒を反応器内にとどめて置くのが困難になる虞がある。逆に粒子径が大きすぎると、反応液が触媒層をショートパスしてしまい反応効率が低下してしまう虞がある。したがって、触媒の粒子径としては、具体的には、20μm〜1,000μm、好ましくは75μm〜700μmである。
2.灌液充填層反応器
一般に固体触媒を用いた気・液・固の3相反応器には固体触媒を粉末(微粒子)状にして液体中に懸濁させるスラリー反応器と固体触媒を反応器内に充填・固定させる充填層反応器に大別される。スラリー反応器には、液体の運動で触媒粒子を流動化させる懸濁気泡塔や三相流動層と動力攪拌により触媒粒子を浮遊させる懸濁攪拌層がある。一方、充填層反応器には気液向流、気液並流下向、気液並流上向などがある。
充填層で反応が進行する場合、液相中の反応物の消費により、界面の濃度差は上流と下流であまり大きな相違がないため、向流操作と並流操作で物質移動速度に大きな差異は出にくい。前記向流操作の場合、フラッディングや塔底の液面制御の制約などから並流操作が採用されることが多く、特に発熱の大きな反応において、液ホールドアップが大きい上向き操作(アップフロー)が採用される。一方、下向き操作(ダウンフロー)では液ホールドアップが小さいため副反応が抑制でき、圧力損失も小さいなどのメリットがある。
本発明で用いられる灌液充填層反応器(以後、「トリクルベッド反応器」と称することもある)は、環状エーテル(液体)、水素(気体)および触媒(固体)を使用する三相系での連続流通型の反応器であり、前記した気液並流下向きの充填層反応器に相当する。本反応は、発熱の大きい水素化反応を含むため、その点では上向き操作が適しているものの副反応による選択率低下を抑制するため、下向き操作を採用するものである。
本発明に用いる灌液充填層反応器は、水素化反応の熱を利用して断熱で反応することにより熱供給の必要がなく、ユーティリティー費用の削減が可能となるが、放熱の抑制および壁面との接触面増加による触媒の充填密度の低下抑制の観点から、ある程度の反応器の容積が必要である。一方で、あまり反応器の容積が大きいと除熱が十分に出来なくなり反応温度が高くなり、逐次反応などの副反応が進行し選択率の低下を招く虞がある。したがって、反応管径としては、10mmφ以上、25.4mmφ以下であることが好ましい。
反応管長については、特に規定はないが、短すぎると触媒との接触時間が短く、反応が十分進行しなくなる虞がある。反対に長すぎると、逐次反応などの副反応が進行し選択率が低下する虞がある。したがって、反応管長としては、50mm以上、5000mm以下であることが好ましい。
また、触媒充填層を分割し、各層の間にクエンチャーなどを設けてもよい。クエンチャーは反応温度を抑制する冷却機能ばかりではなく液を均一に分散させる機能もあることから、反応効率の面で好ましい。
本発明の環状エーテルの水素化開環を行う反応条件としては、特に規定はないが、例えば、反応温度を100〜200℃、好ましくは100〜140℃、反応圧力として0.1〜10MPa、好ましくは0.5〜8MPaの条件下で、触媒1kgあたり、環状エーテルとして毎時0.01〜10kg、好ましくは0.1〜5kg、水素を毎時0.012〜60m、好ましくは0.06〜12mの範囲で接触させて反応させれば良い。
また、反応器に供給される環状エーテルの濃度としては、特に限定されないが、ある程度高ければ反応が高速化するため好ましい。一方で、環状エーテルの濃度が高すぎると、環状エーテルの転化率が低下する場合がある。そのため、1〜60質量%が好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。環状エーテル濃度を調整する場合には、その調整を水で行なうことが好適である。
また、反応器に供給される水素の濃度としては、特に限定されないが、空気あるいは窒素などの不活性ガスで希釈しても良い。その場合、水素濃度としては2〜100容量%が好ましく、10〜100容量%がより好ましい。
上記反応器内では、本発明に用いられる環状エーテルのエーテル結合の切断が起き、目的とする有機物が製造される。
3.多孔性物質および反応器への配置
本発明においては、前記灌液充填層反応器内に水素化触媒を充填するにあたり、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することが重要である。
ここで、「水素化触媒とは別に多孔性物質を配置する」とは、前記灌液充填層反応器内に水素化触媒とは異なる多孔性物質を含むことを意味し、その形態としては、水素化触媒と多孔性物質とを層として別々に配置する形態が挙げられる。なお、ここでいう層とは、水素化触媒あるいは多孔性物質の充填高さ(充填厚み)として2.0mm以上であることをいう。
水素化触媒と多孔性物質とを層として別々に配置する形態においては、それぞれを層として配置しさえすれば特に限定されない。例えば、2段で積層とする場合は、多孔性物質層1層と水素化触媒層1層を反応流れ方向に対して、それぞれ上段と下段に配置しさえすればよい。また、水素化触媒と多孔性物質とを交互に3段以上の複数層を配置する場合は、例えば、4段積層の場合では、反応流れ方向に対して、多孔性物質層/水素化触媒層/多孔性物質層/水素化触媒層となるように配置すればよい。
充填する層の段数としては、目的とする有機化合物の収率および反応継続時間(触媒寿命)の観点と反応管への充填作業の煩雑さの観点から、5〜20層とするのが好ましく、6〜18層がより好ましい。
一方、形態として、水素化触媒と多孔性物質とを物理的に混合して配置する場合は、その理由は明らかではないが、前記した活性金属粒子の凝集抑制効果が発現せず、目的とする有機化合物の収率が低下してしまうため好ましくない。
配置する水素化触媒と多孔性物質のそれぞれ1層の層長としては、特に限定はなく、用いる灌液触媒層反応器の反応管長に合わせて、適宜選択して配置すればよい。当然ながら、それぞれの層の長さは、各層が同じ層長であってもよいし、各層の層長がそれぞれ異なっていてもよく、また、一部の層だけ層長が異なっていてもよく、いずれの形態であっても本発明に含まれる。
本発明で用いる多孔性物質としては、特に限定はなく、いずれも用いることができる。中でも、シリカ、アルミナ、シリカ―アルミナ、ゼオライトが好ましく、特にシリカ、ゼオライトが好ましい。
多孔性物質の形状としては、特に限定はなく、球状、円柱状、リング状、不定形などのいずれの形状でもよい。もちろん球状の場合、真球である必要はなく実質的に球状であればよく、円柱状およびリング状についても同様に断面形状は真円である必要は無く、実質的に円形であればよい。
また、多孔性物質の大きさについても、特に限定はなく、用いる灌液触媒層反応器の反応管径に合わせて適宜選択すればよいが、50μm〜500μmの範囲が好ましい。
4.環状エーテル
本発明で用いられる環状エーテルは、下記の一般式(1)で表される化合物であれば特に限定されないが、R、R、RおよびRの少なくとも一つにおいてヒドロキシアルキル基が選択される場合は、選択されるヒドロキシアルキル基として炭素数が3以下のものが好ましい。例えば、ヒドロキシメチル基、ジヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1,1−ジヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1―ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基、および1−ヒドロキシメチル−2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Figure 2016141658
(前記R、R、RおよびRは夫々独立して水素原子、水酸基、ホルミル基、およびヒドロキシアルキル基から選択される基を表し、R、R、RおよびRの少なくとも何れか一つはホルミル基であり、RおよびRは夫々独立して水素原子または水酸基を表し、nは2または3の整数を表す。)
n=2である5員環の環状エーテルとしては、例えば、アロフラノース、アルトロフラノース、アラビノフラノース、ガラクトフラノース、グルコフラノース、グロフラノース、イドフラノース、リキソフラノース、マンノフラノース、プシコフラノース、リボフラノース、リブロフラノース、ソルボフラノース、タガトフラノース、タロフラノース、キシロフラノース、キシルロフラノース、フルクトフラノース、テトラヒドロフルフリルアルコール、2−デオキシペントース、2,3−ジデオキシペントース、1,2,3−ジデソキシグリセロペントフラノース、2−ジデオキシリボフラノース、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−オール、5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3−オール、5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2−オール、2,5−アンヒドロアラビトール、1,4−アンヒドロアラビニトール、1,4−アンヒドロキシリトール、1,4−アンヒドロリビトール、3−デオキシペントース、2−デオキシリボース、および2−デソキシキシロース、2−デソキシペントースなどが挙げられる。
また、前記一般式(1)で表される環状エーテルであって、n=3である6員環の環状エーテルとしては、例えば、アロピラノース、アルトロピラノース、ガラクトピラノース、グルコピラノース、グロピラノース、イドピラノース、マンノピラノース、プシコピラノース、ソルボピラノース、タガトピラノース、タロピラノース、フルクトピラノース、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン、1,2,3−トリデオキシヘキソピラノース、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3−オール、6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−オール、アラビノ−1,5−アンヒドロ−2−デオキシヘキシトール、アラビノ−1,5−アンヒドロ−4−デオキシヘキシトール、アラビノ−2,6−アンヒドロ−3−デオキシヘキシトール、キシロ−1,5−アンヒドロ−4−デオキシヘキシトール、キシロ−2,6−アンヒドロ−3−デオキシヘキシトール、1,2−ジデオキシアラビノヘキソピラノース、2,4−ジデオキシヘキサピラノース、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,5−ジオール、6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4−ジオール、リボ−1,5−アンヒドロ−2−デオキシヘキシトール、リボ−1,5−アンヒドロ−4−デオキシヘキシトール、リボ−2,6−アンヒドロ−3−デオキシヘキシトール、アラビノ−2−デオキシヘキソース、アラビノ−3−デオキシヘキソース、アラビノ−4−デオキシヘキソース、1,5−アンヒドロアルトリトール、2,6−アンヒドロアルトリトール、1,5−アンヒドロアリトール、1,5−アンヒドロガラクチトール、1,5−アンヒドログルシトール、2,6−アンヒドログルシトール、1,5−アンヒドロマンニトール、キシロ−3−デオキシヘキソース、キシロ−4−デオキシヘキソース、2−デオキシアラビノヘキソース、3−デオキシアラビノヘキソピラノシド、2−デオキシアロース、2−デオキシガラクトース、4−デオキシキシロヘキソピラノース、2−デオキシグルコース、4−デオキシグルコース、2−デオキシリキソヘキソース、4−デオキシリキソヘキソース、3−デオキシリボヘキソピラノース、2−デオキシグルコピラノース、2−デソキシグルコース、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール、6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2,3,5−トリオール、リキソ−2−デオキシヘキソース、リキソ−3−デオキシヘキソース、リボ−2−デオキシヘキソピラノース、リボ−3−デオキシヘキソース、および6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2,3,4,5−テトラオールなどが挙げられる。
上記例示した環状エーテルの中でも、特に入手の容易性と工業的な汎用性の観点からテトラヒドロフルフリルアルコールが好適である。
5.製造される有機化合物
本発明により製造される有機化合物は、前記した環状エーテルを水素化開環することで得られる原料に対応した有機化合物であり、特に限定されないが、アルコール類であることが好ましい。それらの中でも、直鎖アルキルジオールであることがより好ましく、例えば、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。特に好ましくは、前記環状エーテルとしてテトラヒドロフルフリルアルコールを水素化開環反応して得られる1,5―ペンタンジオールである。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
[触媒の調製]
テトラヒドロフルフリルアルコールの開環反応において使用した触媒は、以下の通り調製したものである。なお、当該調製した全触媒は、粒子径が50〜150μmの粉状体であった。
(Re−Rh/SiO触媒の調製)
SiO(富士シリシア化学株式会社製、商品名「CARiACT G−6」)にRh(NO水溶液(田中貴金属工業株式会社製)を含浸させて、RhをSiO2に対して4質量%となるように担持させた。次いで、Rh担持SiOを、温度110℃で12時間乾燥した。乾燥後のRh担持SiOにNHReO水溶液を含浸させReをRhに対して50モル%となるように担持させた。次いで、110℃で12時間乾燥し、その後、大気中において温度500℃で3時間焼成して触媒であるRe−Rh/SiOを調製した。
[実施例1]
外径10mmφ、内径8mmφ、長さ400mmのSUS316製の灌液充填層反応器に上記で得られた触媒0.88gとゼオライト(Zeolyst社製、商品名「CBV 3024E CY」)0.88gを交互に0.11gずつ16層に配置し、触媒の上下を石英ウールで固定した。反応器上部より20wt%フルフラール水溶液を0.07g/minの速度で、また、水素を110mL/minの速度で供給した。その際、反応器の触媒部温度は115℃、反応圧力は0.9MPaであった。
反応開始後19時間でのテトラヒドロフルフリルアルコールの転化率と主な生成物の収率を表1に示す。
なお、テトラヒドロフルフリルアルコールの転化率および各生成物の収率は、それぞれ下記式(1)および(2)によって算出された値である。
テトラヒドロフルフリルアルコールの転化率(モル%)
=(反応したテトラヒドロフルフリルアルコールのモル数/供給したテトラヒドロフルフリルアルコールのモル数)×100 (1)
各生成物の収率(モル%)
=(生成した各物質のモル数/供給したテトラヒドロフルフリルアルコールのモル数)×100 (2)
反応は連続的に71時間行い、4時間間隔でのテトラヒドロフルフリルアルコールの転化率を算出した。次いで、本反応における反応速度定数kの算出式を以下式(3)のように定めて、各測定時間におけるパラメータを代入することで反応速度定数kを算出した。
Figure 2016141658
なお、式(3)中の各記号はそれぞれx:テトラヒドロフルフリルアルコールの転化率、S:テトラヒドロフルフリルアルコールの選択率、W_F:単位触媒量当たりのテトラヒドロフルフリルアルコールの流量、RH2:水素の圧力を表す。
上記式(3)より算出された各測定時間の反応速度定数の推移から推算した触媒寿命は1600時間であった。
なお、触媒寿命は反応開始時の反応速度定数の値をkとした場合、経時的な反応速度定数の低下により反応速度定数がkの10分の1の値になるまでの時間とした。
Figure 2016141658
[比較例1]
実施例1において、触媒0.88gとゼオライト0.88gを反応器外で物理混合したのちに反応器へ配置した(触媒とゼオライトの物理混合層1層)以外は実施例1と同様に、反応を行った。反応開始後19時間でのテトラヒドロフルフリルアルコールの転化率と主な生成物の収率を表2に示す。実施例1と同様に推算した触媒寿命は790時間であった。
[比較例2]
実施例1において、触媒0.88gのみを反応器へ配置した以外は実施例1と同様に、反応を行った。反応開始後19時間でのテトラヒドロフルフリルアルコールの転化率と主な生成物の収率を表2に示す。実施例1と同様に推算した触媒寿命は800時間であった。
Figure 2016141658
本発明は、水素化触媒の存在下に灌液充填層反応器を用いて環状エーテルの水素化開環反応を行うことによって有機化合物を連続的に製造する方法であって、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することによって、目的の有機化合物を長期にわたり効率よく連続的に製造するができる。

Claims (7)

  1. 水素化触媒の存在下に灌液充填層反応器を用いて環状エーテルの水素化開環反応を行うことによって有機化合物を連続的に製造する方法であって、前記水素化触媒とは別に前記灌液充填層反応器内に多孔性物質を配置することを特徴とする有機化合物の連続製造方法。
  2. 前記多孔性物質の配置が、前記水素化触媒と交互に複数配置される請求項1に記載の方法。
  3. 前記多孔性物質がシリカ、アルミナ、シリカ‐アルミナおよびゼオライトから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記環状エーテルがテトラヒドロフルフリルアルコールである請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 製造される有機化合物がアルコール類である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記アルコール類が直鎖アルキルジオールである請求項5に記載の方法。
  7. 前記直鎖アルキルジオールが、1,5−ペンタンジオールである請求項6に記載の方法。
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