JP2016141651A - 炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
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炭酸ジエステルの製造方法としては、ホスゲンと芳香族ヒドロキシ化合物をアルカリ存在下で反応させる方法が知られている。しかしながら、ホスゲン自体が毒性の強い化合物である上に多量のアルカリが必要であるため、シュウ酸ジエステルをテトラフェニルホスホニウムクロライドなどの触媒の存在下で脱カルボニル反応させることによる炭酸ジエステルの製造方法も提案されている(特許文献1参照)。また、芳香族ヒドロキシ化合物やシュウ酸アルキルアリールなどの含有量が少ないシュウ酸ジエステルを原料として用いた、炭酸ジエステルの製造方法も開示されている(特許文献2参照)。
方法を提供することを課題とする。
前記反応器内の反応液から触媒液を取得する工程(第3工程)、前記触媒液の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する工程(第4工程)。
シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル反応は、以下に示す反応式(1)に従って行われる。
[シュウ酸ジフェニル]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法において、シュウ酸ジフェニル(以下、「本発明に係るシュウ酸ジフェニル」又は単に「シュウ酸ジフェニル」と言う場合がある)は、炭酸ジフェニル(以下、「本発明に係る炭酸ジフェニル」又は単に「炭酸ジフェニル」と言う場合がある)の原料である。
[触媒]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、触媒存在下で行われる。脱カルボニル反応に用いる触媒としては、有機リン化合物、特にリン原子の原子価が5価であって、少なくとも1個の炭素―リン結合を有する有機リン化合物が好適に用いられる。このような有機リン化合物としては、一般式(4)で表されるテトラアリールホスホニウム塩が好ましい。
Ar1〜Ar4の置換基を有していても良い芳香環基における芳香環基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基及びチエニル基、フリル基、ピリジル基等のイオウ原子、酸素原子又は窒素原子を含有する炭素数4〜16の芳香族複素環基などが挙げられる。これらのうち安価に触媒を製造できることから芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基が更に好ましい。
一般式(4)のハロゲン原子Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子である。これらのうち、脱カルボニル反応において、高活性な触媒として作用しやすいことから塩素原子が好ましい。
また、一般式(4)で表されるテトラアリールホスホニウム塩におけるアリール基は、置換基を有していても良いフェニル基であることが好ましい。そして、ベンジルプロトンを有さないテトラアリールホスホニウムクロライドが更に好ましく、ベンジルプロトンを
有さないテトラアリールホスホニウムクロライドが特に好ましい。
)ホスホニウムクロライド、テトラ(o、p−ジ−t−ブチルフェニル)ホスホニウムク
ロライド、テトラナフチルホスホニウムクロライド、テトラ(p−フェニルフェニル)ホスホニウムクロライドなどが挙げられる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、脱カルボニル反応を高選択率で維持しやすいことから、触媒と共にハロゲン化合物(以下「本発明に係るハロゲン化合物」と言う場合がある)を用いることが好ましい。
本発明に係るハロゲン化合物としては、下記の無機ハロゲン化合物及び/又は有機ハロゲン化合物などが挙げられる。これらのハロゲン化合物の中では、塩素化合物が好ましい。ハロゲン化合物は、触媒に対してモル比(ハロゲン化合物/触媒)が通常0.01〜300、好ましくは0.1〜100であるように用いられるのが良い。なお、ハロゲン化合物は、1種類を単独で用いても、複数種を任意の比率及び組み合わせで用いても良く、複
数種用いる場合における上記の好ましい使用量は、その合計量を表す。
alは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。これらの構造は、例えば、一般式(a)、(b)、(c)、(d)としてそれぞれ表される。
有機ハロゲン化合物としては、例えば、以下のような化合物が具体的に挙げられる。
一般式(a)で表されるような、飽和炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、塩化ブチル、塩化ドデシル等のハロゲン化アルキルや、塩化ベンジル、ベンゾトリクロリド、塩化トリフェニルメチル、α−ブロモ−o−キシレン等のハロゲン化アラルキルや、β−クロロプロピオニトリル、γ−クロロブチロニトリル等のハロゲン置換脂肪族ニトリルや、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、クロロプロピオン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボン酸などが挙げられる。
一般式(d)で表されるような、イオウ原子にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、p−トルエンスルホン酸クロライド、2−ナフタレンス
ルホン酸クロライド等のハロゲン化スルホニルなどが挙げられる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法における脱カルボニル反応(以下、「本発明に係る脱カルボニル反応」又は単に「脱カルボニル反応」と言う場合がある)は、液相反応で行う。脱カルボニル反応の反応温度は、反応速度の点では高温であることが好ましいが、炭酸ジフェニルの純度の点では低温であることが好ましい。そこで、常圧の場合、反応温度は、通常100℃以上、特に160℃以上、とりわけ180℃以上、また通常450℃以下、特に400℃以下、とりわけ350℃以下が好ましい。反応時の圧力は、プロセス上の要件から決めればよい。具体的には、1MPaA以下が好ましく、常圧付近が更に好ましい。
脱カルボニル反応は、反応に用いる物質の融点以上の温度で反応を行う場合は、溶媒を用いる必要はないが、スルホラン、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒等を適宜使用することもできる。
本発明に係る脱カルボニル反応は、脱カルボニル反応に不活性な気体(以下、「本発明に係る不活性な気体」又は単に「本発明に係る気体」と言う場合がある)を、脱カルボニル反応器の下部から空塔線速0.00001m・s−1以上0.01m・s−1以下で供給しながら行う。
そこで、空塔線速0.00001m・s−1以上0.01m・s−1以下で供給する。供給量は、0.0001m・s−1以上であることが好ましく、0.005m・s−1以下であることが好ましい。なお、特開平11−246487号におけるガス循環量(生成する一酸化炭素の3〜30容量倍及び実施例1における280NL/hr)は、空塔線速に換算すると、装置の内容積が1リットルスケールであり、内径100mm前後と推定されることから、0.018m・s−1程度と推定される。
気体の気泡径は、効率良く撹拌やフェノールの気化を行いやすい点では、小さいことが好ましく、具体的には、50mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましい。気泡径の制御は、ガススパージャーやミキサーなどを用いて行うことできる。この場合の孔径は、10mm以下が好ましく、5mm以下が更に好ましい。
脱カルボニル反応後の反応液には、炭酸ジフェニル、触媒及び未反応シュウ酸ジフェニルが含まれている。また、これらの他に、シュウ酸ジフェニル、炭酸ジフェニル、触媒等の転位、分解、反応等により生じた副生物なども含まれている可能性がある。副生物としては、例えば、フェノールなどの芳香族モノヒドロキシ化合物などが挙げられる。そこで、上記カルボニル化反応により得られた炭酸ジフェニルは、用途に応じた純度や形態とするために適宜精製される。但し、本発明の脱カルボニル反応では、不活性な気体と共にフェノールなどが同伴気化されているため、反応液に含まれるフェノールの量は少ないと考
えられる。特に、触媒が一般式(4)であるテトラアリールホスホニウム塩である場合、副生フェノールとの反応によるテトラアリールホスホニウムフェノラートの生成などによる脱カルボニル反応の阻害が起こり難いため、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、簡便な方法で効率良く、炭酸ジフェニルを得ることができる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造は、工業的には連続反応により行うことが好ましく、高転化率としやすいことから連続多段反応で行うことが更に好ましく、その少なくとも1つの反応を上記のように不活性な気体を供給しながら行うことが特に好ましい。
特に、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、以下の第1〜2工程をこの順に有することが好ましく、更に以下の第3〜4工程をこの順に有することが更に好ましい。
第2工程:第1工程で取得された不活性な気体を含む留分の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する工程
第3工程:前記反応器内の反応液から触媒液を取得する工程、
第4工程:前記触媒液の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する工程
、薄膜式蒸発器などを用いて行うことが短時間に分離しやすいことから好ましい。また、反応器内で蒸発させる場合は、突沸が起こり難いように攪拌しながら、徐々に減圧しながら蒸発させることが好ましい。分離に要する時間は、伝熱効率や分離容器の形状にも影響されるが、不純物の副生が起こり難い点から短時間で行うことが好ましく、20時間以下が好ましく、15時間以下が更に好ましく、10時間以下が特に好ましい。蒸発は、不純物の副生が起こり難い点から低温で低圧力で行うことが好ましく、圧力は、減圧下で蒸発させることが好ましく、温度は、脱カルボニル反応における反応温度以下で行うことが好ましい。具体的には、圧力は、0.1kPaA以上が好ましく、0.2kPaA以上が更に好ましく、一方、50kPaA以下が好ましく、20kPaA以下が更に好ましい。そして、温度は、通常100℃以上、特に160℃以上、とりわけ180℃以上、また通常450℃以下、特に400℃以下、とりわけ350℃以下が好ましい。
第3工程で得られた触媒液は、再利用することが好ましい。すなわち、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、第3工程で取得された触媒液の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する工程(第4工程)を有することが好ましい。
第4工程では、反応系内における高沸点化合物の蓄積を防ぐ観点より、第3工程で取得された触媒液から炭酸ジフェニルより高沸点である化合物を除去した液を第1工程に供給することが好ましい。この工程により除去される成分としては、シュウ酸ジフェニル(1気圧における沸点334℃)や4−ヒドロキシ安息香酸フェニル(1気圧においてシュウ酸ジフェニルより高沸点)などの高沸点物質が挙げられる。高沸点化合物の除去は、蒸留、抽出、晶析など公知の方法でできる。具体的には、例えば、特開2002−45704号公報に記載の方法などで分離することができる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、脱カルボニル反応において、不活性な気体と共にフェノールなどが同伴気化されるため、反応液に残留するフェノールの量は少ないと考えられる。特に、触媒が一般式(4)であるテトラアリールホスホニウム塩である場合、副生フェノールによる脱カルボニル反応の阻害が起こり難いため、簡便な方法で効率良く、炭酸ジフェニルを得ることができる。そこで、上述の本発明の炭酸ジフェニル
の製造方法により得られる炭酸ジフェニルの純度は、通常99.0重量%以上、好ましく
は99.3重量%以上、更に好ましくは99.5重量%以上である。不純物が含まれる場合は、イオン性の塩素などが含まれる場合があるが、その場合の含有量は、通常1重量ppm以下、好ましくは0.1重量ppm以下、更に好ましくは0.01重量ppm以下である。
本発明で製造される炭酸ジフェニルの主要な用途であるポリカーボネートは、上述の方法により製造された炭酸ジフェニルと、ビスフェノールAに代表される芳香族ジヒドロキシ化合物とを、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物の存在下でエステル交換反応させることで製造できる。炭酸ジフェニルとエステル交換させるジヒドロキシ化合物は、芳香族ジヒドロキシ化合物でも脂肪族ジヒドロキシ化合物でも良いが、芳香族ジヒドロキシ化合物が好ましい。上記エステル交換反応は、公知の方法を適宜選択して行うことができるが、以下に炭酸ジフェニルとビスフェノールAを原料とした一例を説明する。
炭酸ジフェニルとビスフェノールAとのエステル交換反応でポリカーボネートを製造する際には、通常、触媒が使用される。上記のポリカーボネートの製造方法においては、このエステル交換触媒として、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を使用するのが好ましい。これらは、1種類で使用してもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で使用してもよい。実用的には、アルカリ金属化合物が望ましい。
触媒の使用量が上記範囲内であることにより、所望の分子量のポリカーボネートを製造するのに必要な重合活性を得やすく、且つ、ポリマー色相に優れ、また過度のポリマーの分岐化が進まず、成型時の流動性に優れたポリカーボネートを得やすい。
上記方法によりポリカーボネートを製造するには、上記の両原料を、原料混合槽に連続的に供給し、得られた混合物とエステル交換触媒を重合槽に連続的に供給することが好ましい。
[原料]
シュウ酸ジフェニルは、三菱化学株式会社製のシュウ酸ジフェニルを単蒸留により精製したものを使用した。この蒸留して得られたシュウ酸ジフェニルの組成は、水50重量ppm、フェノール200重量ppm、シュウ酸メチルフェニル10重量ppmであった。
以下の方法により、p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの塩化水素塩を合成した。先ず、特開2013−82695号公報に記載された方法により、p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムブロマイドを合成した。このブロマイド体を特開平11−217393号公報に記載された方法により、p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド(クロライド体)に変換した。
組成分析は、高速液体クロマトグラフィーにより、以下の手順と条件で行った。
装置:島津製作所社製LC−2010A、Imtakt Cadenza 3mm CD−C18 250mm×4.6mmID。低圧グラジェント法。分析温度30℃。溶離液組成:A液 アセトニトリル:水=7.2:1.0重量%/重量%、B液0.5重量%リン
酸二水素ナトリウム水溶液。分析時間0分〜12分。A液:B液=65:35(体積比、以下同様。)。分析時間12〜35分は溶離液組成をA液:B液=92:8へ徐々に変化させ、分析時間35〜40分はA液:B液=92:8に維持、流速1ミリリットル/分)にて分析した。
温度計、攪拌機、留出管、受器および直径2mmのガラス管を備えたフルジャケット式500cm3のセパラブルフラスコに、シュウ酸ジフェニル185.8g、炭酸ジフェニル74.0g及び合成例1で合成したp−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの塩化水素塩13.9gを入れた後、撹拌翼による撹拌を開始した。セパラブルフラスコ内を150℃に昇温することにより、合成例1で合成したp−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの塩化水素塩を溶解させた。
3で吹き込み、バブリングを開始した。ここで、セパラブルフラスコに対する窒素ガスの空塔線速は0.00046m・s−1で、窒素ガスの気泡径は、約7mmであった。セパラブルフラスコの下部から吹き込んだ窒素ガスなどの気体を反応器上部から除去しながら230℃に保った状態で反応を続けた。1時間反応させた液の一部を抜き出し、高速液体クロマトグラフィーにより組成分析を行ったところ、フェノールを0.33重量%、シュウ酸ジフェニルを13.57重量%含有する炭酸ジフェニルが得られた。なお、この1時間反応させた液における塩素原子/p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドのモル比は、1.051であった。
実施例1において、窒素ガスの吹き込み量を毎分0.3cm3(セパラブルフラスコに対する窒素ガスの空塔線速は0.00170m・s−1で、窒素ガスの気泡径は約7mm)に増やした以外は、実施例1と同様に炭酸ジフェニルの製造を行い、その反応後の液の組成分析を行った。
実施例1において、窒素ガスを吹き込まなかった以外は、実施例1と同様に炭酸ジフェニルの製造を行い、その反応後の液の組成分析を行った。
反応後の炭酸ジフェニルに含まれるフェノールの量は、1時間反応後が0.39重量%、3時間反応後が0.36重量%、5時間反応後がフェノール0.37重量%とあまり減少していなかった。また、反応後の液の塩素原子/p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドのモル比は、5時間反応後が1.250であり、徐々に減少していた。反応後の炭酸ジフェニルに含まれるシュウ酸ジフェニルの量は、1時間反応後が1
7.04重量%、3時間反応後が0.71重量%、5時間反応後が0.042重量%であった。シュウ酸ジフェニルの転化率は、反応開始1〜3時間後の間が95.9%で、反応開始3〜5時間後の間が94.1%であり、反応開始1〜3時間後より低下していた。なお、反応開始1〜5時間後の間のシュウ酸ジフェニルの転化率は99.76%であり、実施例1及び2より低かった。
Claims (6)
- シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル反応させることによる炭酸ジフェニルの製造方法であって、該脱カルボニル反応に不活性な気体を、脱カルボニル反応器の下部から空塔線速0.00001m・s−1以上0.01m・s−1以下で供給しながら脱カルボニル反応を行うことを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
- 請求項1に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記気体が一酸化炭素であることを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
- 請求項1又は2に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記気体が、前記脱カルボニル反応で副生した一酸化炭素を含むことを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
- 請求項1乃至3の何れか1項に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、脱カルボニル反応を連続多段反応で行い、その少なくとも1つの反応を、該脱カルボニル反応に不活性な気体を、脱カルボニル反応器の下部から空塔線速0.00001m・s−1以上0.01m・s−1以下で供給しながら行うことを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、以下の第1〜2工程をこの順に有することを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
第1工程:シュウ酸ジフェニルを反応器内で脱カルボニル反応させることにより炭酸ジフェニルを製造すると共に、前記反応器から不活性な気体を含む留分を取得する工程、
第2工程:第1工程で取得された不活性な気体を含む留分の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する工程 - 請求項5に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、更に以下の第3〜4工程をこの順に有することを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
第3工程:前記反応器内の反応液から触媒液を取得する工程、
第4工程:前記触媒液の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する工程
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