JP2016138626A - 切替弁 - Google Patents

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憲司 西田
Kenji Nishida
憲司 西田
翔 成瀬
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Abstract

【課題】弁体に流入する流体の圧力による弁体の変位を抑制できる切替弁を得る。
【解決手段】弁室1aを有しこの弁室1aから外部に通じる複数の開口穴が形成された弁ケース1と、開口穴に選択的に繋がる流路2aを有し弁室1aに収容されるボール状の弁体2と、開口穴に通じる流出入口10a、11aを有し弁ケース1に取り付けられる複数の弁カバー10、11と、弁体2を回転駆動させる駆動源3と、弁軸4と、弁体2と弁カバー10、11の間に配置されて弁体2が回転駆動する際に弁体2に摺接すると共に複数の開口穴の相互間を非連通にする滑り材5と、滑り材5を弁体2に押し付ける弾性部材6とを備え、弁体2の回転軸上の弁軸4との連結側とは反対側において、弁体2の下面と弁室1aの底面とが対向する対向面の一方に凹部2bを形成し、他方に凹部に摺動自在に嵌合する凸部1bを設けた。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、電気温水器や、ガス,石油等を熱源に利用した給水給湯装置等において、その内部を流れる湯水の流路を切り替える場合に使用される切替弁に関するものである。
従来の、給水給湯装置等において使用される切替弁としては、例えば、図9に示すような切替弁が開示されている。図9において、切替弁は、流体が流出入する流出入口51,52が形成されたケーシング53と、各流出入口に個別に連通する複数の開口が形成されたボール収容室53aに収容され、内部には流路切替用の弁孔54aが形成されたボール54と、その外周面に接触するようにして各開口の開口縁部に組み込まれ、各開口同士の間を非連通にするシートリング55とを備えている。
また、ケーシング53の上側中央部には、支持筒53bが上方に突出して形成されており、支持筒53bにはモータ56が装着され、支持筒53bの中心部には回転軸57が貫通して設けられてモータ56とボール54とを連結している。
なお、ケーシング53の開口およびそれに連通する流出入口は、図の紙面に垂直方向の前後にも形成されており、4方に開口している。
モータ56により回転軸57を介してボール54の回転位置を制御することにより、弁孔54aが連通する4つの開口を択一することで流路が切り替えられる。
ボール収容室53a内のボール54がモータ56の駆動力で回転する際に、ボール54はシートリング55に摺接するように構成されている。また、シートリング55は、背面に配されたOリング58を圧縮するように構成されおり、このOリング58の圧縮反力によりボール54の側面にリング状に且つ面当たり状態で密着されることで、ボール収容室53aから連通していない開口への流体の漏洩を防止している。
特開2013−44354号公報(第4−5頁、図3)
特許文献1に示すような切替弁では、シートリング55は、適宜の押圧力でボール54を押圧しているので、ケーシング53に組み込む際に、Oリング58を押圧した状態にしなければならない。
Oリング58の圧縮率が大きいほど、シートリング55がボール54に押し付けられる力が大きくなるため、連通していない開口への流体の漏洩を防止する効果が大きくなる一方で、ボール54とシートリング55の接触部に作用する摩擦力が大きくなり、ボール54を回転させる操作トルクが大きく、ボール54をモータ56の出力トルクで回転できなくなる恐れがある。このため、Oリング58の圧縮率は、ボール収容室53aから連通していない開口への湯水の漏洩防止と、ボール54を回転させる時に必要となる操作トルクの両観点から適切に管理する必要がある。
しかしながら、ボール54は、ボール54に流入した流体圧力により変位して、ボール54の回転中心軸とモータ56の出力トルクを伝達する回転軸57の中心軸が偏心すると、ボール54を回転させる操作トルクにばらつきが生じることになり、モータ56のトルク管理に不具合が生じるおそれがある。
また、ボール54が変位することにより、開口部に装着されるOリング58の圧縮率に差異が生じるため、ボール54とシートリング55の接触部に作用する摩擦力もまた差異が生じる。ボール54とシートリング55の接触部に作用する摩擦力の大小により、シートリング55の摩耗量に差異が生じる。このため、ボール54に流体の圧力が負荷しない状態においても、ボール54の中心軸と回転軸57の中心軸が偏心し、ボール54を回転させる操作トルクにばらつきが生じるおそれが増大する。さらに、シートリング55の摩耗量に異方性が生じると、ボール収容室53aから連通していない開口への流体の漏洩防止効果が低下し、例えば、給水給湯装置に使用する場合では、異なる温度の湯水が混合することで熱効率の低下を招く恐れがある。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、弁体に流入する流体の圧力による弁体の変位を抑制できる切替弁を提供することを目的とする。
この発明に係る切替弁は、内部に弁室を有しこの弁室から外部に通じる複数の開口穴が形成された弁ケースと、開口穴に選択的に繋がる流路を有し弁室に収容されるボール状の弁体と、開口穴に通じる流出入口を有し弁ケースに取り付けられる複数の弁カバーと、弁体を回転駆動させる駆動源と、駆動源の出力トルクを弁体に伝達する弁軸と、弁体と弁カバーの間に配置されて弁体が回転駆動する際に弁体に摺接すると共に複数の開口穴の相互間を非連通にする滑り材と、滑り材を弁体に押し付ける弾性部材と、を備えた切替弁であって、弁体の回転軸上の弁軸との連結側とは反対側において、弁体の下面と弁室の底面とが対向する対向面のいずれか一方に凹部が形成され、他方に凹部に摺動自在に嵌合する凸部が形成されているものである。
この発明の切替弁によれば、弁ケース内の弁室に弁体が収容され、駆動源により弁軸を介して弁体が回転駆動されて流路が切り替えられる切替弁であって、弁体の回転軸上の弁軸との連結側とは反対側において、弁体の下面と弁室の底面とが対向する対向面のいずれか一方に凹部が形成され、他方に凹部に摺動自在に嵌合する凸部が形成されているので、凹部と凸部とが嵌合することで弁体が拘束されるため、弁体の流路に流入した流体の圧力により誘起される弁体の変位を抑制でき、弁体の回転軸と弁軸の中心軸がずれることにより生じる操作トルクのばらつきを回避することができる。
その結果、流路を切り替えた際にも各弾性部材の圧縮率をほぼ同一に保てるので、弾性材が接触する各滑り材を弁体に押し付ける力もほぼ同一となり、複数の滑り材の摩耗状態や摩耗量の偏りがなくなり、滑り材と弁体の隙間における流体の漏洩を防止する性能を長期間安定して確保できる。
この発明の実施の形態1による切替弁を示す斜視図である。 図1の切替弁のA−A面における断面図である。 図1の切替弁のB−B面における断面図である。 図1の切替弁のC−C面における断面図である。 この発明の実施の形態1による切替弁の弁体の断面図である。 この発明の実施の形態2による切替弁の断面図である。 この発明の実施の形態3による切替弁の断面図である。 この発明の実施の形態4による切替弁の断面図である。 従来の切替弁を示す断面図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による切替弁を示す斜視図である。図2は、図1のA−A面における断面図を示し、同様に、図3は、B−B面、図4はC−C面における断面図である。また、図5は、図2〜図4の中の弁体2の拡大断面図であり、(a)は図2と同方向に見た断面図、(b)は(a)のD−D断面図である。
図1から図4に示すように、切替弁は、主要な構成物として、弁ケース1,弁体2,モータ等からなる駆動源3,弁軸4,滑り材5,弾性部材6,シール材7〜9,側面弁カバー10〜13,上面弁カバー14,および駆動源取付板15から構成されている。
なお、本実施の形態では、図4の平面断面図に示すように、平面から見て互いに90度向きを変えて4方に側面弁カバー10,側面弁カバー11,側面弁カバー12,側面弁カバー13が取り付けられた4方切替弁として示しているが、「4方」に限定するものではない。
また、以下の説明では、駆動源3が取り付けられる側の面を上面、反対面を下面または底面と呼ぶことにする。次に、各部の詳細について説明する。
弁ケース1は、外形が直方体状であり、その中心部に弁体2を収容する弁室1aが形成されており、四周の側面には、弁室1aと連通し外部に開口する側面開口穴が形成され、上面にも、弁室1aと連通し上面に開口する上面開口穴が形成されている。
また、弁室1aの内部底面には、円柱状の凸部1bが形成されており、この弁ケース1側の凸部1bは、後述する弁体2に設けた弁体2側の凹部2bと摺動自在に嵌合するようになっている。
弁体2は、ボール状をしており、側面が球面の一部からなり、上下面は平坦面に形成されて弁室1aの底面及び天井面と適切なクリアランスをもって平行に対向している。
弁体2の内部には、流路2aが形成されている。この流路2aは、図4の平面断面図に示すように、90度方向を変えて弁体2の2方の側面にL字状に開口し、中心部で繋がって一つの流路となっている。
また、図5に示すように、下面側には凹部2bが形成されている。この凹部2bは、弁ケース1の弁室1aの底面に設けた凸部1bに嵌合する。そして、上面側には弁軸4の下部先端側と嵌合する弁軸嵌合溝2cが設けられている。
また、流路2aに貫通しない有底のダミー穴2dを側面に設けておいても良い。ダミー穴2dの作用は後述する。
さらに、弁体2には、流路2aから弁体2の外面へ貫通する空気孔2eが設けられている。切替弁に流体を初めて流した場合、流路2aの内部で負圧が発生することがあり、負圧発生により弁体2の軸心がずれて一方に強く押し付けられ、弁体2を回転するために必要なトルクが増大し、駆動源3の出力トルクで弁体2を回転できない事態が起こり得るので、空気孔2eは、この負圧発生を回避するために設けるものである。
なお、弁体2を構成する材料としては、PPS,PEEK,PPSU,LCP等の高強度材料が好ましい。
上記の凸部1bと凹部2bの嵌合時における隙間量は、1mm以下であることが好ましい。また、凸部1bおよび凹部2bの表面粗度はRa25μm以下であることが好ましい。隙間量が大きい場合、弁体2の変位を抑制できず操作トルクおよび後述の滑り材の摩耗状態にばらつきが生じ得る。また、表面粗度が大きい場合、弁体2を回転する際に凸部1bと凹部2bの摺動部において発生する摩擦力が増加し、凸部1bまたは凹部2bの摩耗が促進するため、嵌合部の隙間量が次第に大きくなり、弁体2の変位を抑制できず操作トルクおよび滑り材5の摩耗状態にばらつきが生じてくる。
そこで、隙間量を1mm以下とし、表面粗度はRa25μm以下とすることで、長期間の使用でも、凸部1bと凹部2bの摩耗の促進を抑制でき、弁体2が変位するのを抑制効
果が大きいことを検証した。
次に、側面弁カバーの詳細について説明する。図4に示すように、側面弁カバー10の中心部には断面円形の弁カバー流出入口10aを有し、同様に、側面弁カバー11には弁カバー流出入口11a、側面弁カバー12には弁カバー流出入口12a、側面弁カバー13には弁カバー流出入口13aを有している。各弁カバー流出入口は弁ケース1の側面開口穴と連通する。この側面弁カバー10〜13は、請求項に記載の「弁カバー」に相当するものである。各側面弁カバーは基本的に同形状なので、以下では、代表して側面弁カバー10で説明する。
側面弁カバー10の弁ケース1との対向側は、Oリング等からなるシール材7を介して弁ケース1の側面開口穴部に固定されて、弁室1a側から切替弁の外部に流体が漏洩するのを防止している。
さらに、側面弁カバー10の弁室1a側には、弾性部材6を挿入するための円環状の溝が形成されており、この溝に弾性部材6が挿入されるようになっている。弾性部材6は、側面弁カバー10を弁ケース1に取り付けた状態で、シール機能を有すると共に、滑り材5に対して押圧力を与えるためのものである。
次に、上面弁カバー14を説明する。上面弁カバー14は、シール材8を介して弁ケース1の上面開口穴を塞ぐように取り付けられて、弁室1a側から切替弁の外部に流体が漏洩するのを防止している。また中心部には、弁軸4が嵌合される弁軸嵌合穴が形成されている。
上面弁カバー14の上部には、平板状の駆動源取付板15が取り付けられ、この駆動源取付板15にモータ等からなる駆動源3が固定されている。
上面弁カバー14が弁ケース1に取り付けられた状態では、上面弁カバー14の下面が弁室1aの天井面となる。
駆動源3の駆動力を弁体2に伝達する弁軸4は、上面弁カバー14の中央部に形成した弁軸嵌合穴に嵌合する。弁軸4の嵌合部には周方向の溝が形成され、この溝にシール材9が装填されて、弁室1a側から切替弁の外部に流体が漏洩するのを防止している。
弁軸4の上端部は、駆動源3に連結されて固定されている。一方、弁軸4の下端部は、弁体2に形成された弁軸嵌合溝2c(図5参照)の溝幅に嵌合する2面幅を有する弁体嵌合部4aとなっており、両者が嵌合されて連結されることで、駆動源3の駆動力が弁軸4を介して弁体2に伝達されるようになっている。
なお、側面弁カバー10〜13および上面弁カバー14の弁ケース1への固定、および駆動源取付板15や駆動源3の取付方法は、図では、ねじにより締結したものを例示しているが、超音波による融着等でもよい。
また、各シール部材の挿入部には、組立性を向上するためにグリス等の潤滑剤を使用しても良い。
駆動源3の駆動軸,弁軸4,弁体2の凹部2b,弁ケース1の凸部1bの各軸心は、弁体2の回転軸上に一直線になるように配置されており、駆動源3により弁軸4が正逆両方向に回転することで、駆動力が弁体2に伝達される。
次に、滑り材5の形状について説明する。
滑り材5は、円環状をしており、弁ケース1の側面に取り付けられた各側面弁カバー10〜13と弁体2との間に挿入されている。滑り材5の弁体2との対向側は、球面状をした弁体2の外面の曲面に面接触するような曲面に形成されている。一方の側面弁カバー10〜13との対向側は、平面に形成され、側面弁カバー10〜13の溝に挿入した弾性部材6に接触する。また、中心部は、各弁カバー流出入口に対応して円形に大きく開口して
いる。この滑り材5は、弁体2が回転駆動する際に弁体2に摺接すると共に弁ケース1の側面に設けた複数の側面開口穴の相互間を非連通にする役目をする。
滑り材5の構成材料としては、弁体2との摩擦係数が小さい材料が好ましい。具体的には、PTFEやPOM等の高摺動性材料を用いるのが良い。また、グリス等の潤滑剤を使用して摺動性を向上させるようにしても良い。
次に、切替弁の動作について説明する。
駆動源3の出力トルクにより弁軸4を回転させることにより、弁軸4の回転に伴って弁体2が回転し、弁体2に形成された流路2aも回転する。この操作により、弁体2に設けられた流路2aと、側面弁カバー10〜13に設けられた弁カバー流出入口10a〜13aの組合せを任意に変更して、側面弁カバー10〜13に繋がれた流体経路が切り替えられる。
次に、本願発明の特徴部である弁ケース1の凸部1bと弁体2の凹部2bの作用について説明する。
弾性部材6は、滑り材5に接触させて配置し、その圧縮反力により滑り材5を弁体2に押し付けている。滑り材5は、適宜の押し付け力で弁体2を押圧していなければならないので、弾性部材6は圧縮された状態で配置されている。
弾性部材6の圧縮率が大きい場合、滑り材5を弁体2に押し付ける力が大きくなるため、弁ケース1から切替弁の外部に流体が漏洩することを防止する効果が大きくなる。その一方で、弁体2と滑り材5の接触部に作用する摩擦力が大きくなるので、流路切替時に弁体2を回転させるために必要な操作トルクが大きくなる。極端に操作トルクが大きくなると、駆動源3の出力トルクで弁体2を回転できなくなる恐れがある。
このため、滑り材5の圧縮率は、弁室1aから切替弁の外部への流体漏洩防止効果と、流路切替に伴い弁体2を回転させる時に必要となる操作トルクの両観点から適切に管理する必要がある。
本実施の形態のような構成を採用したことで、凹部2bと凸部1bにより弁室1aにおける弁体2の位置が拘束されるため、弁体2の流路2aに流入した流体の圧力により誘起される弁体2の変位を抑制でき、弁体2の回転中心軸と弁軸4の中心軸がずれることにより生じる操作トルクのばらつきを回避することができる。これにより、流体の流通経路に依らず弾性部材6の圧縮率は等方的、すなわち配置部位に関係なくほぼ均等となる。したがって、滑り材5を弁体2に押し付ける力および滑り材5の摩耗状態、摩耗量も等方的となり、滑り材5と弁体2の隙間における流体の漏洩を防止する性能を安定して長期間確保できる。
また、弁体2にダミー穴2d(図5参照)を設けたことにより、弁体2が回転する際に弁体2と滑り材5の接触面積を低減することができるため、弁体2を回転する際に必要な操作トルクを低減し、滑り材5の摩耗量を低減することができる。
これまでの説明では、弁ケース1側に凸部1bを設け、弁体2側に凹部2bを設けるものとしたが、この関係を逆にして、弁ケース1側に凹部を設け、弁体2側に凸部を設けて両者を嵌合する構造としても良い。その場合でも上記と同様の効果が期待できる。
また、側面弁カバー10〜13の形状は、図のような直管状に限定するものではなく、例えば90度折り曲げた形状でも良く、さらにこれらを組み合わせても良い。
なお、凹部,流路,ダミー穴,弁カバー流出入口,空気孔等の形成方法は、弁体または側面弁カバーを射出成形にて成形する際に同時に形成しても良いし、射出成形後に機械加工で形成しても良い。射出成形にて形成する場合は、金型からの離型を容易にするために深さ方向に抜き勾配を設けたり、直径を段階的に変化させたりしても良い。このような形成方法は、以下の実施の形態の各部品にも同様に適用できる。
以上のように、実施の形態1の切替弁によれば、内部に弁室を有しこの弁室から外部に通じる複数の開口穴が形成された弁ケースと、開口穴に選択的に繋がる流路を有し弁室に収容されるボール状の弁体と、開口穴に通じる流出入口を有し弁ケースに取り付けられる複数の弁カバーと、弁体を回転駆動させる駆動源と、駆動源の出力トルクを弁体に伝達する弁軸と、弁体と弁カバーの間に配置されて弁体が回転駆動する際に弁体に摺接すると共に複数の開口穴の相互間を非連通にする滑り材と、滑り材を弁体に押し付ける弾性部材と、を備えた切替弁であって、弁体の回転軸上の弁軸との連結側とは反対側において、弁体の下面と弁室の底面とが対向する対向面のいずれか一方に凹部が形成され、他方に凹部に摺動自在に嵌合する凸部が形成されているので、凹部と凸部とが嵌合することで弁体が拘束されるため、弁体の流路に流入した流体の圧力により誘起される弁体の変位を抑制でき、弁体の回転軸と弁軸の中心軸がずれることにより生じる操作トルクのばらつきを回避することができる。
その結果、流路を切り替えた際にも各弾性部材の圧縮率をほぼ同一に保てるので、弾性材が接触する各滑り材を弁体に押し付ける力もほぼ同一となり、複数の滑り材の摩耗状態や摩耗量の偏りが無くなり、滑り材と弁体の隙間における流体の漏洩を防止する性能を長期間安定して確保できる。
また、弁体が回転駆動する際に滑り材と摺動する弁体の外周面に、有底のダミー穴が設けられているので、弁体が回転する際に弁体と滑り材の接触面積を低減することができるため、弁体を回転する際に必要な操作トルクを低減し、滑り材の摩耗量を低減することができる。なお、この点は、以下の各実施の形態でも同様である。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2による切替弁を示す断面図である。実施の形態1の図2に対応する部分なので、図2と同等部分は同一符号で示して説明は省略し、相違部分を中心に説明する。
本実施の形態の切替弁は、図6に示すように、弁ケース21の弁室21aの底部に設ける凸部を、弁ケース21を構成する部材によって形成するのではなく、別部材によって形成して組み合わせるものである。
すなわち、弁ケース21の底面の中心軸上に、内部の弁室21aから外部へ貫通する弁体位置決め軸穴を設け、ここに別部材からなる弁体位置決め軸22を嵌合させている。弁体位置決め軸22の先端を弁室21a内に突出させて凸部22bとするものである。この凸部22bは実施の形態1の弁ケース1の弁室底面に設けた凸部1bと同じ役目をするものであり、弁体2に設けられた凹部2b(図5参照)に嵌合される。
弁体位置決め軸22の側面には、シール材23を嵌合させるシール溝が形成されており、シール材23により、弁室21aから外部に流体が漏洩することを防止している。
弁体位置決め軸22の構成材料は、弁体2の構成材料とは異なっていることが望ましく、例えば、PTFEやPOM等の高摺動性材料で、且つ弁体2よりも摩耗しやすい材料であることが好ましい。
この構成により、弁体2を回転する際に凹部2bと弁体位置決め軸22の凸部22bとの摺動抵抗が低減し、弁体位置決め軸22の摩耗を抑制することができる。このため、弁体2の変位抑制効果を長期間に亘り確保できるので、安定した操作トルク管理が可能である。
弁体位置決め軸22を弁ケース21に固定する方法は特に限定しないが、弁体位置決め軸22を取り外し可能なねじ止め等の構造を採用し、外部から着脱可能にすることで、弁体位置決め軸22を容易に交換できる。これにより、弁体2よりも摩耗しやすい弁体位置決め軸22が経年的に摩耗して、弁体2の変位抑制効果が低減した場合に、弁体位置決め軸22を交換することで弁体2の変位抑制効果を長期化することが可能となる。その結果、滑り材5の摩耗状態、摩耗量も等方的となり、滑り材5と弁体2の隙間における流体の漏洩を防止する性能を安定して長期間確保できる。
なお、図6では、弁体位置決め軸22の先端側を突出させて凸部22bとし、弁体2側に凹部2bを設けているが、凹凸を逆にして、弁体位置決め軸22の先端側に凹部を形成し、弁体2の下面に凸部を形成して両者を嵌合させても良い。
以上のように、実施の形態2の切替弁によれば、弁室の底面に形成される凸部または凹部は、弁ケースとは別部材で構成され、弁ケースに着脱可能に取り付けられているので、弁ケース側の凸部または凹部が経年的に摩耗した場合に、弁体位置決め軸を交換することで弁ケース側の凸部または凹部を再生できるので、弁体の変位抑制効果を長期に亘って維持することが可能となる。
また、別部材で構成する弁体位置決め軸の材料は、弁体の材料よりも摩耗しやすい材料で構成したので、上記の効果に加えて、弁体を回転する際に凹部と凸部との摺動抵抗を低減でき、弁体の変位抑制効果をより長期間に亘り確保できる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3による切替弁を示す断面図である。実施の形態1の図2に対応する部分なので、図2と同等部分は同一符号で示して説明は省略し、相違部分を中心に説明する。
図7に示すように、本実施の形態の切替弁の弁ケース31は、その弁室31aの底面に、一段高い凸形状の段部31cを形成し、さらにその中心部に、弁体2の凹部2bに嵌合する凸部31bを形成している。なお、図では、二段式の凸形状を有するものとしたが、凸形状の段数は特に制限を設けない。
段部31cは、弁体2の下面に接触するような寸法に形成している。弁体2は、実施の形態1の弁体2と同等である。
この構成により、弁体2が安定し、弁体2の流路2aの水平方向の傾きを低減することができるため、弁体2と接触する滑り材5の接触面の周方向における摩耗量の偏りが低減でき、滑り材5と弁体2の隙間からの流体の漏洩防止性能を、長期間に亘って安定して確保できる。
また、弁体2が傾いた状態で回転した際に起こり得る、中心部の凸部31bの局所的な摩耗や、凸部31bが凹部2bに噛み込むことによる弁体のトルク増大を回避することができる。
なお、弁体2の凹部2bと弁ケース31の凸部31bの凹凸関係を逆にしても良い。
以上のように、実施の形態3の切替弁によれば、弁室の底面に形成された凸部または凹部の外周側に、弁室の底面を突起させた段差部を設け、段差部が弁体の下面に接触するように構成したので、弁体の水平方向の傾きを低減することができるため、弁体と接触する滑り材の接触面の周方向における摩耗量の偏りが低減でき、滑り材と弁体の隙間からの流体の漏洩防止性能を、長期間に亘って安定して確保できる。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4による切替弁を示す断面図である。実施の形態1の図2に対応する部分なので、図2と同等部分は同一符号で示して説明は省略し、相違部分を中心に説明する。
本実施の形態の弁ケース41は、その弁室41aの底面中心部に凸部41bが設けられており、ここまでは、実施の形態1と同様である。本実施の形態では、さらに、図8に示すように、凸部41bと同じ中心をもつ、すなわち凸部41bに対して同心円状に配置された環状凸部41cが設けられている。
一方の弁体42の側は、回転軸上の下面に、図5の凹部2bと同等の凹部42bが形成されており、さらにその凹部42bに対して同心円状に、弁ケース41の環状凸部41cに摺動自在に嵌合する環状凹部42cが形成されている。
凸部41bと環状凸部41cの高さは異なっていてもよく、要は、相手方の凹部42bおよび環状凹部42cと摺動自在に嵌合できればよい。また、凹凸の関係は、弁ケース41側と弁体42側で、図とは逆であっても良い。
この構成により、凹凸の嵌合の組合せが増えるため、弁体42の流路に流入した流体の圧力に起因する弁体42の変位を、より効果的に抑制できる。その結果、流路切替の際に弁体42と摺動接触する滑り材5の摩耗状態,摩耗量もより等方的となり、滑り材5と弁体42の隙間における流体の漏洩を防止する性能を安定して長期間確保できる。
以上のように、実施の形態4の切替弁によれば、弁室の底面に形成された凸部または凹部の外周側において、弁体の下面と弁室の底面との対向面のいずれか一方に環状凸部を設け、他方に環状凸部に摺動自在に嵌合する環状凹部を設けたので、凹凸の嵌合の組合せが増えるため、弁体の流路に流入した流体の圧力に起因する弁体の変位を、より効果的に抑制できる。
なお、本願発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変更、省略したりすることができる。
1 弁ケース、1a 弁室、1b 凸部、2 弁体、2a 流路、2b 凹部、
2c 弁軸嵌合溝、2d ダミー穴、2e 空気孔、3 駆動源、4 弁軸、
4a 弁体嵌合部、5 滑り材、6 弾性部材、7,8,9 シール材、
10,11,12,13 側面弁カバー、
10a,11a,12a,13a 弁カバー流出入口、14 上面弁カバー、
15 駆動源取付板、21 弁ケース、21a 弁室、22 弁体位置決め軸、
22b 凸部、23 シール材、31 弁ケース、31a弁室、31b 凸部、
31c 段部、41 弁ケース、41a 弁室、41b 凸部、41c 環状凸部、
42 弁体、42b 凹部、42c 環状凹部

Claims (6)

  1. 内部に弁室を有しこの弁室から外部に通じる複数の開口穴が形成された弁ケースと、前記開口穴に選択的に繋がる流路を有し前記弁室に収容されるボール状の弁体と、前記開口穴に通じる流出入口を有し前記弁ケースに取り付けられる複数の弁カバーと、前記弁体を回転駆動させる駆動源と、前記駆動源の出力トルクを前記弁体に伝達する弁軸と、前記弁体と前記弁カバーの間に配置されて前記弁体が回転駆動する際に前記弁体に摺接すると共に複数の前記開口穴の相互間を非連通にする滑り材と、前記滑り材を前記弁体に押し付ける弾性部材と、を備えた切替弁であって、
    前記弁体の回転軸上の前記弁軸との連結側とは反対側において、前記弁体の下面と前記弁室の底面とが対向する対向面のいずれか一方に凹部が形成され、他方に前記凹部に摺動自在に嵌合する凸部が形成されていることを特徴とする切替弁。
  2. 請求項1に記載の切替弁において、
    前記弁室の前記底面に形成される前記凸部または前記凹部は、前記弁ケースとは別部材で構成され、前記弁ケースに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする切替弁。
  3. 請求項2に記載の切替弁において、
    前記別部材の材料は、前記弁体の材料よりも摩耗しやすい材料で構成されていることを特徴とする切替弁。
  4. 請求項1に記載の切替弁において、
    前記弁室の前記底面に形成される前記凸部または前記凹部の外周側に、前記弁室の前記底面を突起させた段差部を設け、前記段差部が前記弁体の前記下面に接触するように構成されていることを特徴とする切替弁。
  5. 請求項1に記載の切替弁において、
    前記弁室の前記底面に形成された前記凸部または前記凹部の外周側において、前記弁体の前記下面と前記弁室の前記底面との前記対向面のいずれか一方に環状凸部を設け、他方に前記環状凸部に摺動自在に嵌合する環状凹部を設けたことを特徴とする切替弁。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切替弁において、
    前記弁体が回転駆動する際に前記滑り材と摺動する前記弁体の外周面に、有底のダミー穴が設けられていることを特徴とする切替弁。
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